JP3658774B2 - 農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー - Google Patents
農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー Download PDFInfo
- Publication number
- JP3658774B2 JP3658774B2 JP15128894A JP15128894A JP3658774B2 JP 3658774 B2 JP3658774 B2 JP 3658774B2 JP 15128894 A JP15128894 A JP 15128894A JP 15128894 A JP15128894 A JP 15128894A JP 3658774 B2 JP3658774 B2 JP 3658774B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel tank
- cover
- fuel
- tanks
- covered
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
この発明は、農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバーの構成に関する。
【0002】
【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】
従来の燃料タンクにおいては鉄板製の薄板のものが多く、走行中の跳ね上げた石等による表面破損防止カバーを車輪側に取り付けたり、凹凸路走行中に腹下部に取り付けた燃料タンクが押しつぶされないようにガードの棒や枠板を下面に取り付けるものが有った。
【0003】
近年、車体の軽量化のために燃料タンクを樹脂化するものが増えた。しかし、樹脂製の材料では耐熱性の点で鉄板より劣り、炎から燃料を一定時間遮断する性能を向上しないと製品化が不可能であった。さらに、炎天時でも長時間作業を継続する農用移動車輌では、燃料タンクの廻りを密閉状に被うと各部からの輻射熱により供給燃料の温度が上昇し、エンジン出力が低下する不具合を生じ易かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、従来装置のこのような不具合を解消しようとするものであって、次のような技術的手段を講じた。即ち、車体左右中央部に位置する主フレーム1の左右両側方に、樹脂材から構成する燃料タンク3,3を設け、同左右燃料タンク3,3の周囲を鉄板製のカバーで被う農用移動車輌における燃料タンクにおいて、
前記左右各燃料タンク3,3の外側面5,6の下部を露出させる一方、外側面上部を断熱材8を介在させて側面カバー7にて被うと共に、
同左右両タンク3,3及びこれを接続するホース28の下面を空間部を介在させて、正面視、左右両端側方に至る程上方に傾斜させた下部カバー4にて被うことを特徴とする農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバーとした。
【0005】
【実施例】
図例は、農用トラクター9の樹脂製の材料から成る燃料タンク3に、この発明を折り込んだものである。
以下に、図面を参照して、この発明の実施例をくわしく説明する。
【0006】
農用トラクター9の機体前後には前後車輪10,11が設けられ、左右の前車輪10,10間に設けた前フレーム12上方にはエンジン13が搭載され、エンジン13の廻りをボンネット14で被っている。
エンジン13の後端部にはクラッチハウジング15の前部が取り付けられ、クラッチハウジング15の後部には伝動ケース16が取り付けられている。
【0007】
前フレーム12やエンジン13やクラッチハウジング15や伝動ケース16で、主フレーム1が構成されている。主フレーム1である伝動ケース16から両側方にリヤーアクスルケース17,17が突出し、突出端に後車輪11,11が取り付けられる。
後車輪11,11の上方と内側方はフェンダー18,18で被われ、フェンダー18,18間に設けた座席19の下方から前方の足元にかけてフロア2を設けている。フロア2は運転者の足元をのせるステップ側を低く、座席19側を高くしている。足元側のフロア2はクラッチハウジング15の上方から側方にかけてあって、略水平状に広がっている。フロア2の両側端は図1で示すように、下方に折り曲げた補強側面34,34としており、その下縁は燃料タンク3の上部を側面視で被っている。これらフロア2やフェンダー18は、通常薄鉄板の絞り加工や曲げ加工により作成している。40はステアリングハンドルであって、左右操舵して農用トラクター9の進行方向を決める。
【0008】
クラッチハウジング15左右両側方のフロア2下部には、樹脂製の材質から成る燃料タンク3,3の取付リブ面21,21を前後の支枠24,25に取り付けている。
前後の支枠24,25は図2,4,5で示すように、クラッチハウジング15の側壁に基端部を取り付けており、先端部を略水平方向に突設している。そして、支枠24,25の途中に下方に突出状にフラットボタン等のネジ22,22を溶接しており、このネジ22に下方から後述する側面カバー7の下端部や燃料タンク3の上下方向中間部の取付リブ面21の開口20部を挿入し、ナット23,23...により締め付けている。
前後の支枠24,25の内方にはナットが溶接されており、燃料タンク3の下部を被う薄鉄板から成る下部カバー4の前後で上方に伸びる取付けステー26,26の上部をボルト27,27...で固定している。
【0009】
クラッチハウジング15の左右に設けた燃料タンク3,3の底部は、機体の中央部に向かって延設され、平面視扇形の延設部3a,3aが設けられる。延設部3a,3aは先細りとなっておりクラッチハウジング15下部でホース28により先端部を左右連結される。このように、左右の燃料タンク3,3は下部で連結されており、図示しないが両者の燃料が同時にエンジン13側に送られて燃焼に使用される。左側の燃料タンク3bには、フェンダー18部に燃料注入口29が設けられ、注入口29とタンク3間を通過パイプ30で連結され、右側の燃料タンク3cにはブリーザーパイプ31が設けられる。
【0010】
左右の燃料タンク3,3の下部は前述のとおり、側面視で上部開口略コ字状の薄鉄板から成る下部カバー4で被われている。下部カバー4の両側縁部は、内方に向かう折曲縁32,32...としている。
燃料タンク3外側端の上下方向中間部には取付リブ面21が略水平方向に設けられ、この取付リブ面21を前後の支枠24,25に取り付けており、また、燃料タンク3の下部を被う下部カバー4の上方に伸びる取付けステー26,26の上部をこの前後支枠24,25に取り付けているから、取付リブ面21から上方の燃料タンク3の側壁面はカバーが無い状態である。
【0011】
この状態で、農用トラクター9の燃料タンク3下部で炎を1m程度生じる焚火を行うと、燃料タンク3内に燃料が満たされていない場合、下部カバー4でさえぎられた炎が矢印イとして示すように途中から燃料タンク3の側壁から上壁面に廻り込み、樹脂製の壁面の温度を上げて溶かすことになる。樹脂製壁面が溶けて、内部の燃料が外部に吹き出すと火災が発生するので危険であり、ここで、この発明の要部について説明する。
【0012】
燃料タンク3の外方露出側面5は、両側面の略下部から上部まで被われていない。燃料タンク3の前後壁面の外方露出側面6は、略下半分の外方端が下部カバー4の取付ステー26,26で被われ、上半分は露出している。
下部カバー4は両端側方部が上方に傾斜しているから、炎は樹脂製燃料タンク3,3の外側方に集まる。ここで燃料タンク3の、外方露出側面5の上半部と前後壁面の外方露出側面6を被う、側面カバー7,7を夫れ夫れ取り付ける。
【0013】
側面カバー7は平面視コ字状の薄鉄板であって、燃料タンク3との間の空間部を塞ぐグラスウール等の断熱材8を、両者のいずれか片面に貼り付けている。
側面カバー7は図示のように、下部前後に取付面部33,33..を有し、燃料タンク3の取付リブ面21,21..の開口20,20..と同位置に取付孔を有しており、前後支枠24,25に共締めしている。この側面カバー7を設けることにより燃料タンク3上方に燃料が入ってない状態であって、外部の炎が燃料タンク3下方に発生しても、樹脂製燃料タンク3の壁面を一定時間遮熱するから破損まで時間を稼げ安全対策を講じ易くなる。
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の作用効果】
以上説明したようにこの発明は、車体左右中央部に位置する主フレーム1の左右両側方に、樹脂材から構成する燃料タンク3,3を設け、同左右燃料タンク3,3の周囲を鉄板製のカバーで被う農用移動車輌における燃料タンクにおいて、前記左右各燃料タンク3,3の外側面5,6の下部を露出させる一方、外側面上部を断熱材8を介在させて側面カバー7にて被うと共に、同左右両タンク3,3及び両タンク3,3を接続するホース28の下面を空間部を介在させて、正面視、左右両端側方に至る程上方に傾斜させた下部カバー4にて被う構成としたので、車体下方に炎が生じても、この炎は、下部カバー4の下面傾斜部を伝って左右外方へ逃される。そして、下部カバー4の外周縁部では、左右燃料タンク3,3の外側面の下部を露出させているから、前記下部カバー4自体の熱も放出することができ、タンク3,3内の燃料の温度上昇を極力防止して、ひいてはエンジン出力の低下を防止することができる。
また、前記左右燃料タンク3の各外側面5,6上部は、断熱材8を介して側面カバー7で被っているから、燃料タンク3,3内の上部まで燃料が入っていない場合であっても、極力同箇所に炎が直接触れることを防止し、樹脂材の溶解を一定時間防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の断面正面図である。
【図2】一部断面した、要部側面図である。
【図3】要部の一部部材を展開した、前方斜視図である。
【図4】全体側面図である。
【図5】全体平面図である。
【符号の説明】
1 主フレーム
2 フロア
3 燃料タンク
4 下部カバー
5 外方露出側面(側方)
6 外方露出側面(前後方)
7 側面カバー
8 断熱材
Claims (1)
- 車体左右中央部に位置する主フレーム1の左右両側方に、樹脂材から構成する燃料タンク3,3を設け、同左右燃料タンク3,3の周囲を鉄板製のカバーで被う農用移動車輌における燃料タンクにおいて、
前記左右各燃料タンク3,3の外側面5,6の下部を露出させる一方、外側面上部を断熱材8を介在させて側面カバー7にて被うと共に、
同左右両タンク3,3及びこれを接続するホース28の下面を空間部を介在させて、正面視、左右両端側方に至る程上方に傾斜させた下部カバー4にて被うことを特徴とする農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15128894A JP3658774B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15128894A JP3658774B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0811556A JPH0811556A (ja) | 1996-01-16 |
JP3658774B2 true JP3658774B2 (ja) | 2005-06-08 |
Family
ID=15515413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15128894A Expired - Fee Related JP3658774B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | 農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3658774B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3628897B2 (ja) * | 1999-02-16 | 2005-03-16 | 株式会社クボタ | トラクタ |
JP2011063127A (ja) * | 2009-09-17 | 2011-03-31 | Fts:Kk | 自動車用の燃料タンク |
US10427519B2 (en) * | 2014-10-31 | 2019-10-01 | Deere & Company | Insulated tank |
JP7267120B2 (ja) * | 2019-06-14 | 2023-05-01 | ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 | 作業車両 |
-
1994
- 1994-07-01 JP JP15128894A patent/JP3658774B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0811556A (ja) | 1996-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1275940C (en) | Body cover structure in scooter-type vehicle | |
US8585088B1 (en) | Utility vehicle | |
US4094545A (en) | Vehicle cab structure, especially for the tractors of the agricultural or construction type | |
JPH0277385A (ja) | 車両搭載用ラジエータ装置 | |
JP2598259B2 (ja) | 小型雪上車 | |
JPH0464915B2 (ja) | ||
JP3658774B2 (ja) | 農用移動車輌における燃料タンクの防熱カバー | |
JPH0811558A (ja) | 走行作業機の防振装置 | |
JPS631631Y2 (ja) | ||
JPS5924612Y2 (ja) | オ−トバイのラジエ−タ装置 | |
JPS598892Y2 (ja) | トラクタの燃料タンク支持装置 | |
JP3628897B2 (ja) | トラクタ | |
JPH057113Y2 (ja) | ||
JP3525983B2 (ja) | 自動二輪車のスタンド装置 | |
JPH0714049Y2 (ja) | 移動車輌における燃料給油装置 | |
JPS5970264A (ja) | 農用トラクタ−の座席支持装置 | |
JPH0525307Y2 (ja) | ||
JPS6344257Y2 (ja) | ||
JP2765657B2 (ja) | スクータ型自動二,三輪車の足載部構造 | |
JPS6326283Y2 (ja) | ||
JPH045428Y2 (ja) | ||
JPS61129374A (ja) | トラクタ−の防熱装置 | |
JPS6340395Y2 (ja) | ||
JP2001010423A (ja) | 車両の前部車体構造 | |
JPH0545471B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040830 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050307 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080325 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130325 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140325 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |