JP3658549B2 - コンテナ積載方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はコンテナ積載方法及びこれに用いるU字状パレットに関するものであり、特に、パイプ等の長尺物をドライコンテナに積載する際のコンテナ積載方法及びこれに用いるU字状パレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来のパイプ等の長尺物をドライコンテナに積載する場合の積載方法を示した概略工程図である。
【0003】
図を参照して、図10の(1)に示されているように、積載に用いるフォークリフト45のフォーク54に、長い梁状のアタッチメント61が取り付けられている。床板15上に載置されているドライコンテナ34に積載すべき長尺パイプ16は、玉掛けワイヤロープ63を介してアタッチメント61に取り付けられている。
【0004】
次に図10の(2)に示されているように、フォークリフト45のフォーク54を上方に移動させることによって長尺パイプ16を吊り上げる。そしてこの状態で図10の(3)に示されているように、フォークリフト45を矢印の方向に移動させて、吊り上げている長尺パイプ16をドライコンテナ34内部に搬入する。
【0005】
ドライコンテナ34内に搬入された長尺パイプ16は、フォーク54を下降させることによってドライコンテナ34の床面に搭載される。そして玉掛けワイヤロープ63を搭載した長尺パイプ16から外し、上記と同様の作業を繰り返して順次ドライコンテナ34内に長尺パイプ16を搬入する。そして図10の(4)に示されているように、長尺パイプ16をドライコンテナ34内に搭載する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の長尺物の積載方法にあっては、1回当たりの吊り上げ量、すなわち積載量が大きくないため、長尺パイプ16のドライコンテナ34内への搬入回数を多く取る必要があり、積載に時間がかかってしまう。
【0007】
また、ドライコンテナ34の天板とその中に積載された長尺パイプ16との間に、アタッチメント61及び玉掛けワイヤロープ63を使用するためのデットスペースが生じ、積載効率を低くしていた。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、長尺物をドライコンテナに積載する際に、1回の搬入作業における積載量が大きく、且つドライコンテナ内のデッドスペースを極力小さくするコンテナ積載方法及びこれに用いるU字状パレットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ドライコンテナに長尺物を積載するためのコンテナ積載方法であって、水平に伸びる水平部材と、水平部材の両端に接続され、上方に伸びる1対の垂直部材とからなるU字状の複数のU字状パレットを所定間隔で設置する第1工程と、U字状パレットの各々の上に掛け渡すように複数の長尺物を積み込む第2工程と、U字状パレットの垂直部材の各々に沿って、垂直部材を長尺物とともに長尺貨物として支持する第3工程と、長尺貨物とドライコンテナとを水平方向に相対的に移動させてドライコンテナ内に長尺貨物を積載する第4工程とを備えたものである。
【0010】
このように構成すると、垂直部材が支持された状態でドライコンテナ内に長尺貨物が積載される。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、U字状パレットの垂直部材の各々の外方部の上方部には、張出部材が取り付けられ、第3工程において長尺貨物は垂直部材の各々の張出部材が1対の長尺フォークによって同時に支持されるものである。
【0012】
このように構成すると、U字状パレットは張出部材を介して長尺フォークによって支持される。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、長尺フォークの各々の端部は、固定物に固定されており、第4工程は、ドライコンテナを、長尺方向に支持された長尺貨物がその内部に格納されるように移動させる工程と、格納された長尺貨物に対して少なくとも長尺フォークの支持状態が解除されるまでドライコンテナを上昇させる工程と、ドライコンテナを、長尺貨物とともに長尺フォークから離れるように移動させる工程とを含むものである。
【0014】
このように構成すると、固定物に固定された長尺フォークに支持された長尺貨物がドライコンテナに積載される。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、長尺フォークの各々の端部は移動自在の移動体に固定されており、第4工程は、移動体の移動によって長尺フォークに支持された長尺貨物をドライコンテナの内部に格納する工程と、格納された長尺貨物に対して、少なくとも長尺フォークの支持状態が解除されるまで、移動体において長尺フォークを下降させる工程と、移動体をドライコンテナから離れるように移動させる工程とを含むものである。
【0016】
このように構成すると、移動体に固定された長尺フォークによって支持された長尺貨物がドライコンテナに積載される。
【0017】
請求項5記載の発明は、ドライコンテナに長尺物を積載するためのコンテナ積載方法であって、水平に伸びる水平部材と水平部材の両端に接続され、上方に伸びる1対の垂直部材とからなる、所定間隔で設置された複数のU字状部材と、U字状部材の各々の水平部材同士を互いに連結する連結部材とからなるU字状パレットを、ドライコンテナの開口にU字状部材の1つが対向するように設置する第1工程と、U字状パレットの各々の上に掛け渡すように複数の長尺物を積み込む第2工程と、連結部材のドライコンテナから離れた位置の端部を押圧して、U字状パレットをドライコンテナ内部に搬入する第3工程とを備えたものである。
【0018】
このように構成すると、U字状パレットは床面を滑りながら長尺物とともにドライコンテナ内に搬入される。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、連結部材はドライコンテナ内の床板と同じ高さに調整されたプラットホームの上に設置され、プラットホームのドライコンテナ側の端部には第1滑車が取り付けられ、プラットホームのドライコンテナから離れる方向の位置には第2滑車が取り付けられ、連続部材の端部には、押圧用の押込具が配置され、押し込み部にその一端が接続されたワイヤロープは、第1滑車を介した後第2滑車に向かい、その他端が第2滑車を介して上方に向かい、上下移動可能な移動部材に接続され、第3工程は移動部材を上昇させる工程を含むものである。
【0020】
このように構成すると、移動部材を上昇させると、ワイヤロープを介して押込具が連結部材の端部を押圧する。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、垂直部材が支持された状態で長尺貨物が積載されるので、ドライコンテナの天板と積載される長尺物との間にデッドスペースが生じず、効率的な積載が可能となる。また、長尺物はU字状パレットと一体となって、ドライコンテナに対する搬入、搬出が行われるので長尺物の取り扱いが容易となる。
【0026】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、U字状パレットは張出部材を介して長尺フォークによって支持されるので、積載時に必要なU字状パレットの幅方向のスペースは最小限となり、ドライコンテナへの積載量を大きく取ることができる。
【0027】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、固定された長尺フォークに支持された長尺貨物が積載されるので、例えばドライコンテナをトレーラ等に搭載した状態でトレーラを移動させることによって、効率的に長尺貨物をドライコンテナ内に積載することが可能となる。
【0028】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、移動体に固定された長尺フォークに支持された状態で長尺貨物が積載されるので、ドライコンテナの位置に関わらず安定した積載が可能となる。
【0029】
請求項5記載の発明は、U字状パレットは床面を滑りながらドライコンテナ内に搬入されるので、U字状パレットを支持することなく、安定した状態での積載が可能となる。
【0030】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加えて、移動部材を上昇させると押込具が連結部材の端部を押圧するので、安定した状態でU字状部材を長尺物とともにドライコンテナ内に搬入することが可能となる。また、移動部材として、例えばフォークリフトのフォークを使用すると、フォークリフトの位置は変わらないため、搬入作業の信頼性が向上する。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態によるコンテナ積載方法の概略工程図であり、図2は図1で示したII−IIラインから見た図であり、図3は図1で示したIII−IIIラインから見た図である。
【0034】
これらの図を参照して、図1の(1)に示されているように、側面視U字状のU字状パレット13a〜U字状パレット13eが所定間隔で床板15上に設置されている。U字状パレット13は具体的には図2で示されているように、水平に伸びる、例えばH型鋼よりなる水平部材20と、水平部材20の両端に接続され上方に伸びる1対の例えばH型鋼よりなる垂直部材21a,垂直部材21bと、垂直部材21a,垂直部材21bの各々の外方側の上方部に取り付けられた箱型形状の張出部材22a,張出部材22bとから構成されている。
【0035】
このように配置されたU字状パレット13a〜U字状パレット13eの各々に掛け渡すように、長尺物としての長尺パイプ16が、図1の(2)に示すように垂直部材21a,垂直部材21bの上方端近くまで積み込まれる。そして積み込まれた長尺パイプ16はU字状パレット13a〜U字状パレット13eとともに長尺貨物17を構成する。
【0036】
次に図1の(3)及び図3に示されているように、U字状パレット13a〜U字状パレット13eの外側に沿うように長尺フォーク18が配置される。長尺フォーク18はその断面が箱型形状を有しておりその先端に行くに従って先細りの断面形状となるように構成されている。そして長尺フォーク18は、U字状パレット13a〜U字状パレット13eに対して上下方向に相対的に移動できるように構成されている。
【0037】
長尺フォーク18は図3に示すように1対のものであり、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bの各々は、U字状パレット13bの垂直部材21a,垂直部材21bの外側に沿うように配置されるとともにその上面が張出部材22a,張出部材22bの下面に当接するように配置される。
【0038】
この状態から長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを上方に移動させると、これらは張出部材22a,張出部材22bを支持することになり、U字状パレット13bを長尺パイプ16とともに上方に上昇させることが可能となる。すなわち長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを上昇させることによって長尺貨物17を持ち上げ、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを降下させることによって、張出部材22a,張出部材22bとの係合が解除して長尺貨物17を床板15上に設置することが可能となる。
【0039】
図4は図1で示したコンテナ積載方法を用いて行う長尺貨物の荷下ろしの概略工程を示した図である。
【0040】
図を参照して、図4の(1)に示されているように、固定床面37上に配置されているトレーラ33に搭載されているドライコンテナ34には、長尺貨物17が積載されている。一方、固定床面37上に設置されている、固定物たるアンカ35には長尺フォーク18a,長尺フォーク18bが固定されている。そして固定床面37とアンカ35との間のプラットホーム36は、所定量だけ上下に移動できるような構造となっている。
【0041】
この状態から図4の(2)に示されているように、トレーラ33を後退させてドライコンテナ34内に長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを挿入させる。この状態では図3で示した状態とはならず、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bは、垂直部材21a,垂直部材21bに沿ってはいるものの、その上面と張出部材22a,張出部材22bの各々の下面とは所定間隔が開いた状態となっている。
【0042】
この状態から図4の(3)に示されているように、プラットホーム36は一定量降下する。この降下量は図4の(2)における張出部材22a,張出部材22bの各々と長尺フォーク18a,長尺フォーク18bの各々との間の隙間以上となっている。プラットホーム36の降下はドライコンテナ34全体の降下を意味することから、結果として長尺フォーク18a,長尺フォーク18bの各々は張出部材22a,張出部材22bの各々に当接して、これを支持することになる。これによってU字状パレット13の各々の水平部材20は、ドライコンテナ34の床面から所定量離れた状態になる。
【0043】
このように長尺貨物17が長尺フォーク18a,長尺フォーク18bによって支持された状態において、トレーラ33は図4の(4)に示されているように前方に移動する。これによってドライコンテナ34は、長尺貨物17が長尺フォーク18a,長尺フォーク18bに支持された状態で、これから離れることになる。
【0044】
図4の(5)に示されているように、ドライコンテナ34が長尺貨物17から完全に離れた状態までトレーラ33が移動すると、図4の(6)に示されているように、プラットホーム36は上昇して固定床面37と同一レベルに変化する。そして図4の(7)に示されているように、空になったドライコンテナ34とともにトレーラ33を矢印の方向に移動させることによって、長尺貨物17の荷下ろしが完了する。
【0045】
尚、この例においてはプラットホーム36全体が一定量を降下するような構成となっているが、降下するのはプラットホーム36全体ではなくトレーラ33のタイヤの通過部分のみを降下できるような構造としても良い。このようにするとトレーラ33の後退作業が安定して行われることになり、長尺貨物17の荷下ろしがより安定した状態で行うことが可能となる。
【0046】
図4で示した例においては長尺貨物17のドライコンテナ34からの荷下ろしについて説明したが、長尺貨物17をドライコンテナ34に積載する場合は上記で示した流れと逆となるようにこれらを制御すれば良い。
【0047】
すなわち、トレーラ33のドライコンテナ34に長尺フォーク18a,長尺フォーク18bに支持されている長尺貨物17を積載する場合には、図4の(7)の状態からトレーラ33を後退させ、(6)の位置においてプラットホーム36を一定量降下させて(5)の状態にトレーラ33を変化させる。そして(4)に示されているように、トレーラ33をドライコンテナ34内に長尺フォーク18a,長尺フォーク18bに支持されている長尺貨物17が全て進入するように後退させる。
【0048】
そして(3)の状態までドライコンテナ34が後退すると、プラットホーム36を(2)に示すような固定床面37と同一レベルとなるように上昇させる。これによって長尺フォーク18a,長尺フォーク18bの支持状態が解除されて、長尺貨物17はドライコンテナ34の床面に積載されることになる。そして(1)に示されているように、トレーラ33を長尺フォーク18a,長尺フォーク18bから離れるように移動させることによって、長尺貨物17のドライコンテナ34への搭載が完了する。
【0049】
図5は図1で示したコンテナ積載方法を用いて行う他の積載方法の概略工程を示した図であり、図6は図5で示したVI−VIラインから見た図であり、図7は図5で示したVII−VIIラインから見た図である。
【0050】
これらの図を参照して、U字状パレット13a〜U字状パレット13eと長尺パイプ16とからなる長尺貨物17は、床板15上に設置された基礎台25上に載置されている。一方、床板15上を移動自在な移動体たるストラドル27に長尺フォーク18a,長尺フォーク18bが取り付けられている。ストラドル27は上方部がフレームによって構成されており、そのフレームの下部には前輪30a,前輪30b及び後輪31a,後輪31bが取り付けられている。
【0051】
長尺フォーク18a,長尺フォーク18bは、図6で示されているように幅Wの間隔でもってフレームの水平フレーム28にその端部が固定されている。フレームと前輪30a,前輪30bの各々との間に配置される伸縮部29a,伸縮部29bは油圧制御によって上下に伸縮自在となっている。同様に後輪31a,後輪31bの上方部も同様に上下に伸縮自在となるように構成されている。これによって水平フレーム28に取り付けられた長尺フォーク18a,長尺フォーク18bは、所定の制御によってその高さレベルを変化させることが可能となる。
【0052】
次に図5の(2)に示されているように、ストラドル27は矢印の方向に進行し、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを、長尺貨物17のU字状パレット13a〜U字状パレット13eの垂直部材21a,垂直部材21bの外側に沿うように移動させる。すなわち図6で示した長尺フォーク18a,長尺フォーク18bの間隔WはU字状パレット13の垂直部材21a,垂直部材21bの各々の外面間の距離よりやや大きく設定されている。
【0053】
そして図5の(2)の状態においては、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bの上面は、U字状パレット13a,U字状パレット13bの各々の張出部材22a,張出部材22bの下面には当接しないようにストラドル27は制御されている。この状態からストラドル27の伸縮部29を伸ばすように制御すると、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bもそれに伴って上昇し、U字状パレット13の張出部材22a,張出部材22bの下面に当接する。更に、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを上昇させると、これらを介して長尺貨物17はストラドル27に支持された状態となって、基礎台25の上面から離れた状態となる。
【0054】
次に長尺貨物17を支持した状態でストラドル27は、図5の(3)に示されているようにトレーラ33のドライコンテナ34に対して、支持した長尺貨物17がその内部に搬入されるように移動する。
【0055】
この搬入状態が図7に示されている。すなわち、長尺フォーク18a,長尺フォーク18bによって支持されたU字状パレット13は長尺パイプ16とともにドライコンテナ34内部に搬入される。この時、U字状パレット13の水平部材20の下面とドライコンテナ34の床面との間には所定間隔が空いた状態となっている。これによってスムーズな長尺貨物17の、ドライコンテナ34への搬入が可能となる。
【0056】
長尺貨物17のドライコンテナ34内への搬入が完了すると、ストラドル27は長尺フォーク18a,長尺フォーク18bが下降するように制御される。所定量以上長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを下降させると、U字状パレット13の張出部材22a,張出部材22bへの当接状態が解除されて、U字状パレット13の水平部材20はドライコンテナ34の床面に載置されることになる。
【0057】
そしてストラドル27は、図5の(4)に示されているようにドライコンテナ34内から長尺フォーク18a,長尺フォーク18bを抜き出すように矢印の方向に移動する。これによってドライコンテナ34内への長尺貨物17の積載が完了する。
【0058】
図8はこの発明の第2の実施の形態よるコンテナ積載方法の概略工程を示した図であり、図9は図8で示したIX−IXラインから見た図である。
【0059】
これらの図を参照して、U字状部材41は水平に伸びる例えばH型鋼よりなる水平部材56と、水平部材56の両端に接続され、上方に伸びる1対の例えばH型鋼よりなる垂直部材57a,垂直部材57bとから構成されている。このような構造のU字状部材41a〜U字状部材41eが所定間隔に配置され、それらの各々の水平部材56は例えばH型鋼よりなる一対の連結部材42a,連結部材42bによって連結されている。このようにU字状部材41a〜U字状部材41eと1対の連結部材42a,連結部材42bとによってU字状パレット40が構成されている。そしてU字状パレット40を構成するU字状部材41a〜U字状部材41eに掛け渡すように、長尺パイプ16が積み込まれて長尺貨物17が構成される。
【0060】
床板15上に配置されたドライコンテナ34の開放部に向かうようにプラットホーム44が床板15上に取り付けられる。プラットホーム44の上面は、ドライコンテナ34の床板46の上面に合わせた高さに設定されている。プラットホーム44のドライコンテナ34側の部分には連結具49が取り付けられ、ドライコンテナ34とプラットホーム44とを連結する。
【0061】
プラットフォーム44の上には、長尺貨物がそのU字状部材41a〜41eの一つのU字状部材41eがドライコンテナ34の開口に対向するように設置される。すなわち、U字状パレット40の連結部材42a,連結部材42bの各々の軸方向は、ドライコンテナ34に向かうように配置されることになる。
【0062】
プラットホーム44のドライコンテナ34側の端部には第1滑車48が取り付けられている。一方、プラットホーム44のドライコンテナ34から離れた方向においてフォークリフト45が配置され、フォークリフト45のフォーク54の下方部においてプラットホーム44に第2滑車53が取り付けられている。
【0063】
連結部材42a,連結部材42bのドライコンテナ34に対する反対側の端には、それらを押し込むための例えばH型鋼よりなる押込具52が取り付けられている。押込具52にその一端が固定されたワイヤロープ50はその他端が第1滑車48に向かいこれに係合して折り返す。折り返したワイヤロープ50は第2滑車53に向かいこれに係合して上方へ伸び、フォークリフト45のフォーク54にその他端が固定される。
【0064】
長尺貨物17をドライコンテナ34内に搬入する際には、フォークリフト45の移動部材たるフォーク54を上昇させる。するとワイヤロープ50は矢印の方向に引っ張られ、押込具52にはドライコンテナ34の方向に移動するように力が加わることになる。これによって押込具52に当接している連結部材42a,連結部材42bはドライコンテナ34の方向に進行する。これらの連結部材42a,連結部材42bにはU字状部材41が固定されていることから、長尺貨物17全体がドライコンテナ34の方向に移動することになる。
【0065】
フォーク54が最上部まで移動すると一旦ワイヤロープ50との結束を解き、フォーク54を下降させた後その位置のワイヤロープ50を再度固定する。そしてフォーク54を再度上昇させると、長尺貨物17は更にドライコンテナ34の方向に進行する。プラットホーム44の上面とドライコンテナ34の床板46の上面とは同一レベルとなっているため連結部材42a,連結部材42bはスムーズにドライコンテナ34内に進行する。
【0066】
このようにしてフォークリフト45のフォーク54の上下移動を繰り返すことによって、長尺貨物17をドライコンテナ34内に完全に搬入することが可能となる。この実施の形態におけるコンテナ積載方法によれば先の実施の形態のような長尺フォークや張出部材を必要としないため、ドライコンテナ34の幅方向に対してより無駄なく長尺パイプ16を積載、搬入することが可能となる。また、フォークリフト45自体は停止した位置でフォーク54を操作することになるので、長尺貨物17のドライコンテナ34への搬入状態を目視しながら行うことができ、搬入作業の信頼性を向上する。
【0067】
尚、上記の各実施の形態では、U字状パレット及びU字状部材は鋼材を組み合せて構成されているが、鋼材を曲げ加工して構成しても良く、その形状も長尺もの掛け渡して搭載できるようなほぼU字状であれば良い。
【0068】
又、上記の第1の実施の形態において、ストラドルのフレーム全体が伸縮部を介して上下に移動し、これによって長尺フォークを上下に移動させているが、フレーム自体は不変構造として長尺フォークのみを上下に移動させる構成としても良い。
【0069】
更に、上記の第2の実施の形態では、U字状パレットの押し込みをフォークリフトのフォークの上下動を用いて行っているが、これに代えてレッカーの一部等を移動部材として用いて行っても良い。又、U字状パレットの押し込みをワイヤロープを介して行う代わりに、連結部材を直接油圧機械等を用いて押し込むように構成しても良い。
【0070】
更に、上記の第2の実施の形態では、プラットフォームを用いて、ドライコンテナの床面とのレベル調整を行っているが、このプラットフォームの代わりにドライコンテナの設置面を下げるようにして、レベル調整をしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるコンテナ積載方法の概略工程を示した図である。
【図2】図1で示したII−IIラインから見た図である。
【図3】図1で示したIII−IIIラインから見た図である。
【図4】図1で示したコンテナ積載方法を用いた具体例における概略工程を示した図である。
【図5】図1で示したコンテナ積載方法を用いた他の具体例による概略工程を示した図である。
【図6】図5で示したVI−VIラインから見た図である。
【図7】図5で示したVII‐VIIラインから見た図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態によるコンテナ積載方法の概略工程を示した図である。
【図9】図8で示したIX−IXラインから見た図である。
【図10】従来のコンテナ積載方法の概略工程を示した図である。
【符号の説明】
13…U字状パレット
16…長尺パイプ
17…長尺貨物
18…長尺フォーク
20,56…水平部材
21,57…垂直部材
22…張出部材
27…ストラドル
29…伸縮部
34…ドライコンテナ
35…アンカ
40…U字状パレット
41…U字状部材
42…連結部材
44…プラットホーム
46…床板
48…第1滑車
50…ワイヤロープ
52…押込具
53…第2滑車
54…フォーク
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
Claims (6)
- ドライコンテナに長尺物を積載するためのコンテナ積載方法であって、
水平に伸びる水平部材と、前記水平部材の両端に接続され、上方に伸びる1対の垂直部材とからなるU字状の複数のU字状パレットを所定間隔で設置する第1工程と、
前記U字状パレットの各々の上に掛け渡すように複数の長尺物を積み込む第2工程と、
前記U字状パレットの前記垂直部材の各々に沿って、前記垂直部材を前記長尺物とともに長尺貨物として支持する第3工程と、
前記長尺貨物と前記ドライコンテナとを水平方向に相対的に移動させて、前記ドライコンテナ内に前記長尺貨物を積載する第4工程とを備えた、コンテナ積載方法。 - 前記U字状パレットの前記垂直部材の各々の外方側の上方部には、張出部材が取り付けられ、
前記第3工程において、前記長尺貨物は前記垂直部材の各々の前記張出部材が1対の長尺フォークによって同時に支持される、請求項1記載のコンテナ積載方法。 - 前記長尺フォークの各々の端部は固定物に固定されており、
前記第4工程は、
前記ドライコンテナを、前記長尺フォークに支持された前記長尺貨物がその内部に格納されるように移動させる工程と、
前記格納された前記長尺物に対して、少なくとも前記長尺フォークの支持状態が解除されるまで前記ドライコンテナを上昇させる工程と、
前記ドライコンテナを、前記長尺貨物とともに前記長尺フォークから離れるように移動させる工程とを含む、請求項2記載のコンテナ積載方法。 - 前記長尺フォークの各々の端部は、移動自在の移動体に固定されており、
前記第4工程は、
前記移動体の移動によって、前記長尺フォークに支持された前記長尺貨物を前記ドライコンテナの内部に格納する工程と、
前記格納された前記長尺貨物に対して、少なくとも前記長尺フォークの支持状態が解除されるまで、前記移動体において前記長尺フォークを下降させる工程と、
前記移動体を、前記ドライコンテナから離れるように移動させる工程とを含む、請求項2記載のコンテナ積載方法。 - ドライコンテナに長尺物を積載するためのコンテナ積載方法であって、
水平に伸びる水平部材と前記水平部材の両端に接続され、上方に伸びる1対の垂直部材とからなる、所定間隔で設置された複数のU字状部材と、前記U字状部材の各々の前記水平部材同士を互いに連結する連結部材とからなるU字状パレットを、前記ドライコンテナの開口に前記U字状部材の1つが対向するように設置する第1工程と、
前記U字状パレットの各々の上に掛け渡すように複数の長尺物を積み込む第2工程と、
前記連結部材の前記ドライコンテナから離れた位置の端部を押圧して、前記U字状パレットを前記ドライコンテナ内部に搬入する第3工程とを備えた、コンテナ積載方法。 - 前記連結部材は、前記ドライコンテナの床板と同じ高さに調整されたプラットホームの上に設置され、
前記プラットホームの前記ドライコンテナ側の端部には、第1滑車が取り付けられ、
前記プラットホームの前記ドライコンテナから離れる方向の位置には第2滑車が取り付けられ、
前記連結部材の前記端部には、押圧用の押込具が配置され、
前記押込具にその一端が接続されたワイヤーロープは、前記第1滑車を介した後前記第2滑車に向かい、その他端が前記第2滑車を介して上方に向かい、上下移動可能な移動部材に接続され、
前記第3工程は、前記移動部材を上昇させる工程を含む、請求項5記載のコンテナ積載方法。
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