JP3658535B2 - 車両用窓開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用窓開閉装置に関するものであり、特に詳述すれば、窓開口部を開閉する窓ガラスの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
車両用の窓ガラスを対の離間したレールに沿って昇降させることはたとえば、特公昭６１−５９９２６号公報に開示される如く、公知である。
この例では、窓ガラスの下縁に固定したブラケットをドアフレーム側の昇降装置に結合し、該昇降装置により窓ガラスを、その前縁及び後縁を摺動自在に支持するレールに沿って昇降させている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
車両のフロントドアの窓開口部を開閉する窓ガラスは、フロントドアのデザイン上、通常、前縁が後縁より短くなる形状を呈している。このため、窓ガラスの重心が後縁に近い位置となるため、窓ガラスがレールに対して回転しやすくなり、前縁がレールから外れる恐れがある。これを防止するために、窓ガラスの下縁に固定されたブラケットを摺動自在に案内するガイドレールを付加したり、窓ガラスの前縁が後縁に対して短くならないように前縁を支持するレールを窓開口部を二分するディビジョンバーとする等して窓ガラスの姿勢を保持する対策を施している。
【０００４】
しかし、ガイドレールを付加することは、部品点数を増大させ、重量増やコストアップ等を招くことになる。又、窓ガラスの前縁を支持するレールをディビジョンバーとした場合、窓ガラスの姿勢を確実に保持するためには、ディビジョンバーを窓開口部の後端に近づけることになり、結果、車両乗員の視界を妨げる恐れがある。
故に、本発明は、より簡単な構造で窓ガラスの姿勢を確実に保持できるようにすることを、その技術的課題とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述した課題を解決するために、基本的には、窓ガラスの後縁と下縁との交点部分に下方に延びる延長部分を追加する手段を採用する。
この手段の採用は、窓ガラスの後縁の長さを長くし、この延長部分で窓ガラスの回転を抑制し得る。
具体的には、車両ドアに設けられた窓開口部を開閉する前縁の長さが後縁よりも短い形状の窓ガラスと、該窓ガラスの前縁及び後縁を摺動自在に支持する対の離間したレールと、前記窓ガラスの重心位置の付近の下縁にブラケットを介して連結された駆動ケーブルとを有し、該駆動ケーブルの作動により前記窓ガラスを前記レールに沿って昇降させて前記窓開口部を開閉する車両用窓開閉装置において、前記窓ガラスに設けられその後縁及び下縁から下方に延びる延長部分を有し、延長部分を含む窓ガラスの後縁の全域が後側のレールに案内されて昇降することである。
【０００６】
より好ましくは、前記延長部分が前記窓ガラスから連続して一体に成形される、または、前記延長部分が前記窓ガラスに固定された別部材からなる、と良い。
【０００７】
より好ましくは、前記窓ガラスの前縁を支持するレールは、前記窓開口部を二分するディビジョンバーである、と良い。
【０００８】
【発明の実施の形態】
車両のフロントドア１は、窓開口部２を有し、この窓開口部２に嵌殺しのガラス３と昇降自在な窓ガラス４とが配される。
窓ガラス４は、そのフロントサイド７にて窓開口部２を前側のディビジョンバー５に摺動自在に支持され、そのリヤサイド８にてディビジョンバー５とは離間した後側のレール６に支持され、これにより、ディビジョンバー５及びレール６に沿って昇降する。この窓ガラス２のフロントサイド７の長さは、リヤサイド８の長さより短く、トップサイド１６は曲線となっている。
ディビジョンバー５は、サイドミラー（図示なし）への視界を妨げないように、窓開口部２の前端近くに位置する。
【０００９】
ドア１の本体にはワイヤ用ドラム付きの駆動部９と、上側のプーリ１０と、下側のプーリ１１とが固定され、これら部材にワイヤー１２が張設される。
ワイヤー１２は、窓ガラス４の重心位置近くのボトムサイド１４に固定されたブラケット１３に固定される。この結果、駆動部９を作動させると、ワイヤー１２がドラムよりくり出され又は巻き戻され、窓ガラス４の昇降がなされる。
【００１０】
窓ガラス４のリヤサイド８とボトムサイド１４との交点部分にリヤサイド８を下方に延在させかつボトムサイド１４から斜め下方へと延在させた縁を有する、好ましくは、略三角形の面部１５を窓ガラス４に設ける。
この面部１５は、合成樹脂又は金属材からなるものを窓ガラス４に固定したものでも良く、これとは別に窓ガラス４と一体に成形したものでもよい。面部１５のリヤサイドは窓ガラス４のリヤサイド８と同一線上にある。
【００１１】
面部１５を窓ガラス４に付加し、窓ガラス４のリヤサイド８を実質的に延長させたことにより、この面部１５で窓ガラス４の図１示反時計方向の回転を抑制する。
【００１２】
窓ガラス４は、先ず、そのリヤサイド８をフロントドア１のパネルに予め固定されたレール６に摺動自在に支持した後、窓ガラス４の姿勢を保ったまま、ディビジョンバー５を窓ガラス４のフロントサイド７に摺動自在に支持し、その後、ディビジョンバー５をフロントドア１のパネルに固定する。これにより、窓ガラス４がフロントドア１に窓開口部２を開閉すべく昇降自在に取り付けられることになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
１ フロントドア（車両ドア）
２ 窓開口部
４ 窓ガラス
５ ディビジョンバー（レール）
６ レール
７ フロントサイド（窓ガラスの前縁）
８ リヤサイド（窓ガラスの後縁）
１２ ワイヤー（駆動ケーブル）
１３ ブラケット
１４ ボトムサイド（窓ガラスの下縁）
１５ 面部（延長部分）
Claims (4)
- 車両ドアに設けられた窓開口部を開閉する前縁の長さが後縁よりも短い形状の窓ガラスと、該窓ガラスの前縁及び後縁を摺動自在に支持する対の離間したレールと、前記窓ガラスの重心位置の付近の下縁にブラケットを介して連結された駆動ケーブルとを有し、該駆動ケーブルの作動により前記窓ガラスを前記レールに沿って昇降させて前記窓開口部を開閉する車両用窓開閉装置において、前記窓ガラスに設けられその後縁及び下縁から下方に延びる延長部分を有し、延長部分を含む窓ガラスの後縁の全域が後側のレールに案内されて昇降することを特徴とする、車両用窓開閉装置。
- 前記延長部分が前記窓ガラスから連続して一体に成形される、請求項１記載の車両用窓開閉装置。
- 前記延長部分が前記窓ガラスに固定された別部材からなる、請求項１記載の車両用窓開閉装置。
- 前記窓ガラスの前縁を支持するレールは、前記窓開口部を二分するディビジョンバーである、請求項１記載の車両用窓開閉装置。
Priority Applications (1)
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| JP2000140129A JP3658535B2 (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 車両用窓開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000140129A JP3658535B2 (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 車両用窓開閉装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001323737A JP2001323737A (ja) | 2001-11-22 |
| JP3658535B2 true JP3658535B2 (ja) | 2005-06-08 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000140129A Expired - Fee Related JP3658535B2 (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 車両用窓開閉装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3658535B2 (ja) |
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2000
- 2000-05-12 JP JP2000140129A patent/JP3658535B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001323737A (ja) | 2001-11-22 |
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