JP3657024B2 - 油圧制御回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、例えばフォークリフト等の車両に用いるのに最適な油圧制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示す従来の油圧制御回路は、フォークリフトの制御回路に関するもので、ポンプPに優先弁PVを接続している。そして、この優先弁PVの制御流ポート1をパワーステアリング用のシリンダを制御する第1回路系統S1に接続し、余剰流ポート2を作業系のアクチュエータを制御する第2回路系統S2に接続している。
余剰流ポート2に接続した第2回路系統S2には、その上流から、リフトシリンダを制御する第1制御弁V1、チルトシリンダを制御する第2制御弁V2、アタッチメントシリンダを制御する第3制御弁V3を接続している。
上記第1〜3制御弁V1〜V3の一対のパイロット室6〜8には、減圧弁9を介して、ポンプPの吐出圧が導かれている。したがって、これらパイロット室6〜8に作用する最高圧は、減圧弁9によって制御される。
そして、パイロット室6〜8に導かれたポンプ吐出圧は、比例ソレノイド10〜12によって個々に制御され、この制御された圧力がパイロット圧として各制御弁V1〜V3のスプールに作用するものである。
【0003】
上記のようにした第1〜3制御弁V1〜V3は、それらを中立位置に保持しているとき、その中立ポート13〜15が開いており、余剰流ポート2から供給された圧油を、中立流路16を介してタンクTに戻している。
また、第1〜3制御弁V1〜V3のそれぞれの流入ポートはパラレルフィーダ18を介して連通するもので、これら制御弁V1〜V3のいずれかを切換えたとき、圧油がパラレルフィーダ18を経由してアクチュエータに供給される。
上記優先弁PVの制御流ポート1の下流側には、背圧弁BVを設けている。この背圧弁BVは、ソレノイド22を励磁することによって、図示の自由流れ位置I から絞り位置IIに切換わる。また、このソレノイド22は、上記第1〜3制御弁V1〜V3の各比例ソレノイド10〜12と同期する構成にしている。
つまり、第1〜3制御弁V1〜V3を切換えるために、図示していない各制御弁V1〜V3のレバーを動かすと、これらレバーの傾きに比例して比例ソレノイド10〜12が励磁されることになる。同時に、図示していないコントローラが背圧弁BVのソレノイド22も励磁して、自由流れ位置Iから絞り位置IIに切換えるようにしている。
ここで、背圧弁BVを絞り位置IIに切換えるようにしたのは、第2回路系統S2のアクチュエータの負荷圧に関係なく、安定したパイロット圧を得るためである。
【0004】
詳しく説明すると、例えば、この第1制御弁V1の左側位置V1aは、リフトシリンダをその自重で下降させる位置である。したがって、この位置では、中立ポート13を開いたままにして、ポンプPの吐出油をタンクTに戻すとともに、リフトシリンダからの戻り油もタンクTに戻すことになる。
そこでいま、第1制御弁V1をシリンダ下降位置である図面左側位置V1aに切換えようと、比例ソレノイド10aを励磁したとする。しかし、シリンダ下降位置V1aでは上記したように中立ポート13が開いたままであり、ポンプの吐出圧は上昇しない。そのために比例ソレノイド10aを励磁しても、パイロット圧不足で第1制御弁V1のスプールがフルストロークできなくなってしまう。
あるいは、第2回路系統S2に流れる流量が小さい時に、チルトシリンダを前傾させるために第2制御バルブV2を切換えると、負荷の作用で中立流路16及びパラレルフィーダ18のそれぞれに負圧が発生してしまうこともある。そのため、上記同様にポンプの吐出圧が十分立たず、パイロット圧不足で第2制御弁V2のスプールがフルストロークできなくなってしまう。
そこで、このようなパイロット圧不足を避けるため、第1〜3制御弁V1〜V3を切換える動作のいずれにも関連させて、背圧弁BVも励磁するようにしたのである。
以上述べたように、第2回路系統S2のアクチュエータの負荷圧に関係なく安定したパイロット圧を得ることができる。
なお、この背圧は、スプールがフルストロークするために必要とするパイロット圧を得ることができるように設定すればよい。
【0005】
次に、この従来の油圧制御回路の作用を説明する。
ポンプPの吐出量が一定流量以下のときには、その全量が第1回路系統S1に供給される。そして、ポンプ吐出量が一定流量以上になると、その一定流量以上の余剰流量が第2回路系統S2に供給される。
このとき各制御弁V1〜V3が図示の中立状態にあれば、上記余剰流量は中立流路16を経由してタンクTに戻される。
制御弁V1〜V3いずれかの比例ソレノイド10〜12を励磁させると、それにともなって図示していないコントローラが背圧弁BVのソレノイド22を励磁して、ポンプPの吐出圧を上昇させる。
したがって、パイロット室6〜8には、各制御弁V1〜V3のスプールがフルストロークするのに十分なポンプ吐出圧が導かれることになる。その後は、作業状況に応じて、比例ソレノイド10〜12を励磁して、個々にポンプ吐出圧を制御しスプールをストロークさせればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の油圧制御回路では、優先弁PVの制御流ポート1の下流側に設けた背圧弁BVが、ソレノイド22を励磁することによって自由流れ位置Iから絞り位置IIに切換わり、背圧を発生する構成となっている。
しかし、背圧弁BVとしてソレノイドバルブを用いているので、油圧制御回路のコストが高くなってしまう。
この発明の目的は、背圧弁として、ソレノイドバルブではなくパイロットバルブを用いることで、コストダウンを可能にした油圧制御回路を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ポンプと、ポンプに接続した優先弁と、この優先弁の制御流ポート側に設けた第1回路系統と、優先弁の余剰流ポート側に設けた第2回路系統と、この第2回路系統に設けた複数の制御弁と、ポンプに連通するとともに各制御弁を切換えるためのパイロット圧をポンプから導くパイロット室と、信号電流に応じてパイロット室のパイロット圧を制御する比例ソレノイドと、上記各制御弁が中立位置にあるとき、余剰流ポートからの作動油を、これら制御弁を介してタンクに戻す中立流路と、上記比例ソレノイドの信号電流を制御するコントローラと、上記優先弁と第1回路系統との間に設け、上記パイロット室に作用するパイロット圧を導くパイロット室を備えるとともに、このパイロット室の圧力作用で自由流れ位置から絞り位置に切換わる背圧弁とを備えた点に特徴を有する。
第2の発明は、上記コントローラは、特定の制御弁の比例ソレノイドに対して、その特定の制御弁のスプールが中立位置を保つレベルの信号圧力を維持するのに必要な信号電流を供給するとともに、その中立位置を保つレベルの信号圧力で、上記背圧弁が自由流れ位置から絞り位置に切換わる構成にした点に特徴を有する。
【0008】
第3の発明は、各制御弁にそれぞれ一対設けた比例ソレノイドは、制御弁のレバーの傾きに比例して励磁される一方、特定の制御弁で、一対の比例ソレノイドによって制御された信号圧力を、シャトルバルブで選択して背圧弁のパイロット室に導く構成とし、しかも、コントローラは、すべての状況からいずれかの制御弁のレバーを操作するたびに、ある特定の制御弁のレバーが中立位置にあるか否かを判定するステップ(s1)と、このレバーが中立位置にあると判定した場合は、ある特定の制御弁の一方の比例ソレノイドに所定の信号電流が流れているか否かを判定するステップ(s2)と、一方の比例ソレノイドに信号電流が流れている場合は、そのまま信号電流を流しておき、また、信号電流が流れていない場合は信号電流を流すステップ(s3)とを経る一方、ステップs1である特定の制御弁のレバーが中立位置にないと判定した場合は、このレバーが他方の比例ソレノイドに励磁する側にあるか否かを判定するステップ(s4)とともに、レバーが他方の比例ソレノイドに励磁する側にないときは上記ステップs2に移り、反対に、レバーが他方の比例ソレノイドに励磁する側にあるときは、上記一方の比例ソレノイドに信号電流が流れているか否かを判定するステップ(s5)と、一方の比例ソレノイドに信号電流が流れていると判定した場合はそれを止めるとともに、他方の比例ソレノイドに信号電流を流し、また、一方の比例ソレノイドに信号電流が流れていないと判定した場合は、他方の比例ソレノイドに信号電流を流すステップ(s6)とを経る構成にした点に特徴を有する。
【0009】
【作用】
第1の発明では、パイロット圧の作用で切換わる背圧弁を用いいるとともに、第2回路系統の制御弁を切換えるため、いずれかの比例ソレノイドを励磁すると、制御弁のパイロット室の圧力は、その信号電流に応じて制御される。そして、これら比例ソレノイドによって制御されたパイロット圧が背圧弁のパイロット室に導かれるが、背圧弁はこのパイロット圧の作用で自由流れ位置から絞り位置に切換わる。
背圧弁が絞り位置に切換わると、背圧弁の上流側に背圧が発生するとともに、ポンプ吐出圧は背圧分だけ高くなるので、第2回路系統の各制御弁のパイロット室には、スプールがフルストロークできるだけのポンプ吐出圧が導かれることになる。
第2の発明では、コントローラは、特定の制御弁の比例ソレノイドを制御して、パイロット室に、背圧弁を自由流れ位置から絞り位置に切換えるのに必要なだけのパイロット圧を発生させることができるので、各制御弁をすべて中立位置に保っていても、第2回路系統の各制御弁のパイロット室には、スプールがフルストロークできるだけのポンプ吐出圧すなわちパイロット圧が導かれることになる。
【0010】
第3の発明では、コントローラは、いずれかの制御弁の比例ソレノイドを励磁すると、特定の制御弁の一対の比例ソレノイドのうち、一方にのみ信号電流を流す。そして、特定の制御弁をいずれかの切換え位置に切換えようとしたときに、この切換えるためのパイロット圧と、信号圧力とが対向しあうことがなく、スプールをスムーズに切換えることができる。
【0011】
【実施例】
図1〜3に、この発明の実施例を示す。
図1に示した実施例の油圧制御回路では、従来例と同様に、ポンプPに優先弁PVを接続するとともに、この優先弁PVの制御流ポート1を第1回路系統S1に接続し、余剰流ポート2を第2回路系統S2に接続している。なお、第2回路系統S2には、その上流から、リフトシリンダを制御する第1制御弁V1、チルトシリンダを制御する第2制御弁V2、アタッチメントシリンダを制御する第3制御弁V3を接続していることは従来例と同じである。
上記優先弁PVの制御流ポート1下流側には、背圧弁23を設けている。この背圧弁23はパイロット室23aを設けるとともに、このパイロット室23aに所定の信号圧力が導かれると、自由流れ位置I から絞り位置IIに切換わる構成にしている。
なお、以下では従来例と共通の構成要素については、同一の符号を記すとともに、その詳細な説明は省略する。
【0012】
この実施例の油圧制御回路では、いずれかの制御弁のレバーを操作すると、たとえ第1制御弁V 1 のレバーが中立位置にあったとしても、図示していないコントローラが、第1制御弁V1の比例ソレノイド10aあるいは10bに信号電流を流すようにしている。ただし、第1制御弁V 1 のレバーが中立位置にある場合に、コントローラは、比例ソレノイド10aあるいは10bに流す電流を、次のようにして制御する。すなわち、第1制御弁V 1 のレバーが中立位置にあるときには、後で詳しく説明するが、第1制御弁V 1 のパイロット室6に発生する圧力が、この第1制御弁V 1 を切換えるのに必要な圧力よりも低い圧力に保つように、比例ソレノイド10aあるいは10bに対する信号電流が制御される。
上記のようにして比例ソレノイド10aあるいは10bが励磁されると、パイロット室6に圧力が発生するが、その圧力がシャトル弁24を介して背圧弁23のパイロット室23aに導かれる。
ここで、上記コントローラの制御ステップを、図2に示したフローチャートにしたがって説明する。なお、コントローラは、すべての状況から、制御弁V1〜V3のいずれかのレバーが操作されたときに、以下の制御ステップを実行するものである。
いま、いずれかの制御弁V1〜V3のレバーを操作したとする。
このとき、コントローラは、まず、第1制御弁V1のリフトレバーが中立位置にあるか否かを判定する(s1)。
【0013】
ステップs1で、リフトレバーが中立位置にあると判定した場合は、次にリフト上昇用の比例ソレノイド10bがONとなっているか否か、つまり信号電流が流れているか否かを判定する(s2)。このようにリフトレバーが中立位置にあるにもかかわらず、比例ソレノイド10bに信号電流が流されているかを判定するのは、パイロット室6にパイロット圧を発生させる目的で、すでに比例ソレノイド10bに信号電流を流している場合があることを想定したからである。
そして、リフト上昇用の比例ソレノイド10bに信号電流が流れている場合は、そのまま信号電流を流しておくが、このときの信号電流、すなわち第1制御弁V 1 のリフトレバーが中立位置にあるときの信号電流は、第1制御弁V 1 が中立位置を保つ範囲の電流に設定している。つまり、各制御弁のスプールのストロークは、パイロット室6の圧力と、当該パイロット室に対向する側の図示しているスプリングのバネ力とによって決まる。したがって、パイロット室6の圧力作用が、そのパイロット室に対向する側のスプリングのバネ力に打ち勝たない限り、比例ソレノイドが励磁したとしても第1制御弁V 1 は中立位置を保つことになる。この励磁電流と第1制御弁V 1 のスプールとの関係を示したのが、図3である。すなわち、スプールの一端に作用する圧力が一定以上にならなければ、上記スプールは中立位置を維持する。そして、その圧力が一定以上になったときに、スプールがストロークし始めるが、このようにスプールが中立位置を保っている電流領域aが、上記第1制御弁V 1 が中立位置を保つ範囲の電流ということになる。
一方、第1制御弁V 1 が中立位置にあり、かつ、比例ソレノイド10bに上記電流領域aの信号電流が流れていなかった場合は、比例ソレノイド10bに上記電流領域aの信号電流を流す(s3)。
このように比例ソレノイド10bに信号電流が流れると、この信号電流によって比例ソレノイド10bは励磁され、信号圧力がパイロット室23aに導かれる。そして、この信号圧力によって、背圧弁23が自由流れ位置Iから絞り位置IIに切換わって、ポンプ吐出圧は上昇する。
【0014】
一方、上記ステップs1で、第1制御弁V1のリフトレバーが中立位置にないと判定した場合は、コントローラはリフトレバーが下降側位置にあるか否かを判定する(s4)。
そして、リフトレバーが下降側にないとき、つまり上昇側にあるときには、上記ステップs2に戻り、比例ソレノイド10bに信号電流を流すようにする。
また、リフトレバーが下降側にあるときは、下降操作をしている状況なので、リフト上昇用の比例ソレノイド10bがONとなっているか否か、つまり比例ソレノイド10bに信号電流が流れているか否かを判定する(s5)。
もし、リフト上昇用の比例ソレノイド10bがONとなっていれば、それをOFFにするとともに、リフト下降用の比例ソレノイド10aに信号電流を流す一方、リフト上昇用の比例ソレノイド10bがOFFとなっていれば、そのままリフト下降用の比例ソレノイド10aに信号電流を流す(s6)。
このように比例ソレノイド10aに信号電流が流れると、この信号電流によって比例ソレノイド10aは励磁され、信号圧力がパイロット室23aに導かれ、背圧弁23が自由流れ位置Iから絞り位置IIに切換わること上記と同様である。
【0015】
以上述べたフローチャート図では、第1制御弁V 1 の下降用比例ソレノイド10aを励磁しようとしているときだけ、リフト上昇側の比例ソレノイド10bの電流を切って、下降用比例ソレノイド10aに信号電流を流すようにしている。このようにしたのは、リフトを下降させようと比例ソレノイド10aを励磁するときに、上昇用比例ソレノイド10bに信号電流が流れていると、スプールには互いに対向する圧力が作用することになり、スプールの切換えがスムーズにいかなくなるからである。
また、信号圧力をシャトルバルブ24で選択して、パイロット室23aに導いている。これは、信号圧力を一本のパイロット通路25でパイロット室23aに導いているためであり、シャトルバルブ24がないと、一対の比例ソレノイド10a、10bのいずれか一方で信号圧力が発生したとしても、結局その信号圧力がこのパイロット通路25を介して、スプールの両端に作用してしまうからである。そして、スプールの両端に信号圧力が作用すると、上記したようにスプールの切換えがスムーズにいかなくなるからである。
なお、この実施例では、信号電流を流す特定の制御弁として、シリンダを制御している第1制御弁V 1 を利用したが、他の制御弁であってもよい。
【0016】
次に、この実施例の油圧制御回路の具体的な作用を説明する。
ポンプPの吐出量が一定流量以上になると、その余剰流量が第2回路系統S2に流れる。このとき各制御弁V1〜V3が図示の中立状態にあれば、上記余剰流量は中立流路16を経由してタンクTに戻されることは従来例と同様である。
なお、各制御弁V 1 〜V 3 が図示の中立位置にあるとき、各パイロット室6〜8には減圧弁9を介して、優先弁PVの上流側のポンプ吐出圧が導かれるが、この吐出圧は、背圧弁23の圧力損失分に相当する。
そして、各制御弁V 1 〜V 3 が上記の中立位置にある状態から、例えば、チルトシリンダを動かすために、第2制御弁V2のチルトレバーだけを操作し、比例ソレノイド11aあるいは11bを励磁するとともに、第1制御弁V 1 のリフトレバーを中立位置に保っていたとする。
このような状況に置けるコントローラの制御機能を図2のフローチャートにしたがって、説明する。まず、コントローラは、第1制御弁V1のレバーが中立位置にあるかどうかを判定する(s1)。そして、上記したように第1制御弁V 1 のリフトレバーを中立位置に保っているので、比例ソレノイド10bには信号電流が流れていないことになる。そこで、コントローラは比例ソレノイド10bに信号電流が流れていないこと判定する(s2)。
このようにコントローラが、比例ソレノイド10bに信号電流が流れていないと判定したら、コントローラは、リフト上昇用の比例ソレノイド10bに所定の信号電流を流す(s3)とともに、この信号電流によって発生した信号圧力が、シャトルバルブ24を介してパイロット室23aに導かれる。ただし、このときの信号電流は、前記した電流領域aの範囲内の電流である。
【0017】
ただし、第1制御弁V1の比例ソレノイド10aを励磁させるときは、信号電流を流すステップが異なる。例えばすべての制御弁のスプールが中立位置にある状況から、比例ソレノイド10aを励磁しようと、リフトレバーを下降側に操作した場合は、図2に示すフローチャート図にしたがって、コントローラはリフトレバーを下降側に操作したことを判定する(s4)。
さらに、コントローラは、比例ソレノイド10bに信号電流が流れているか否かを判定するが、ここではすべての制御弁が中立状態にある状況からリフトレバーを操作したことを前提にしているので、当然比例ソレノイド10bに信号電流が流れておらず、コントローラは比例ソレノイド10bに信号電流が流れていないと判定する(s5)。そして、比例ソレノイド10aに信号電流を流す(s6)とともに、この信号電流によって発生した信号圧力が、シャトルバルブ24を介してパイロット室23aに導かれる。
以上述べたようにパイロット室23aに信号圧力が導かれると、背圧弁23は自由流れ位置Iから絞り位置IIに切換わるので、絞り位置IIの背圧と優先弁PVの上流側の圧力が相まって、スプールがフルストロークできるだけのパイロット圧を得ることができる。
なお、ここではすべての制御弁V1〜V3が中立状態にある状況から、制御弁V1〜V2のいずれかのレバーを操作した場合について説明したが、いずれかのシリンダをすでに操作している状況から、さらに同時に他のシリンダを操作したときにも、コントローラは図2のフローチャート図にしたがって判定する。
【0018】
なお、この実施例では、いずれかの制御弁V1〜V3の比例ソレノイド10〜12を励磁すると、上記フローチャート図にしたがって、第1制御弁V1の比例ソレノイド10a、10bの、一方をOFFにするとともに、他方をONにすることになる。したがって、信号圧力がスプールのいずれか一端にのみ作用することになる。
また、図3はスプールの一端にのみ圧力が作用した場合の、その圧力とスプールのストローク量との関係を示す図である。そして、圧力と比例ソレノイドに流す電流も比例関係があるので、結局は、比例ソレノイドに流す電流とスプールストローク量は図3に示すような比例関係にある。
したがって、第1制御弁V1のスプールが中立位置を保つような信号圧力を得るには、信号電流を図3に示す領域a内の電流値に設定しておけばよい。
【0019】
【発明の効果】
この発明によれば、優先弁の制御流ポート下流側に設けた背圧弁にパイロットバルブを使用し、パイロット圧を利用し切換わるようにしたので、油圧制御回路のコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例の油圧制御回路図である。
【図2】 油圧制御回路の作動を示すフローチャート図である
【図3】 スプールストロークと比例ソレノイドに流れる電流の関係、及びスプールストロークと比例ソレノイドによって制御された2次圧との関係を示す図である。
【図4】 従来例の油圧制御回路図である。
【符号の説明】
P ポンプ
PV 優先弁
1 制御流ポート
2 余剰流ポート
S1 第1回路系統
S2 第2回路系統
V1〜V3 第1〜3制御弁
6〜8 パイロット室
10〜12 比例ソレノイド
23 背圧弁
24 シャトルバルブ
Claims (3)
- ポンプと、ポンプに接続した優先弁と、この優先弁の制御流ポート側に設けた第1回路系統と、優先弁の余剰流ポート側に設けた第2回路系統と、この第2回路系統に設けた複数の制御弁と、ポンプに連通するとともに各制御弁を切換えるためのパイロット圧をポンプから導くパイロット室と、信号電流に応じてパイロット室のパイロット圧を制御する比例ソレノイドと、上記各制御弁が中立位置にあるとき、余剰流ポートからの作動油を、これら制御弁を介してタンクに戻す中立流路と、上記比例ソレノイドの信号電流を制御するコントローラと、上記優先弁と第1回路系統との間に設け、上記パイロット室に作用するパイロット圧を導くパイロット室を備えるとともに、このパイロット室の圧力作用で自由流れ位置から絞り位置に切換わる背圧弁とを備えた油圧制御回路。
- 上記コントローラは、特定の制御弁の比例ソレノイドに対して、その特定の制御弁のスプールが中立位置を保つレベルの信号圧力を維持するのに必要な信号電流を供給するとともに、その中立位置を保つレベルの信号圧力で、上記背圧弁が自由流れ位置から絞り位置に切換わる構成にした請求項1記載の油圧制御回路。
- 各制御弁にそれぞれ一対設けた比例ソレノイドは、制御弁のレバーの傾きに比例して励磁される一方、特定の制御弁で、一対の比例ソレノイドによって制御された信号圧力を、シャトルバルブで選択して背圧弁のパイロット室に導く構成とし、しかも、コントローラは、すべての状況からいずれかの制御弁のレバーを操作するたびに、ある特定の制御弁のレバーが中立位置にあるか否かを判定するステップ(s1)と、このレバーが中立位置にあると判定した場合は、ある特定の制御弁の一方の比例ソレノイドに所定の信号電流が流れているか否かを判定するステップ(s2)と、一方の比例ソレノイドに信号電流が流れている場合は、そのまま信号電流を流しておき、また、信号電流が流れていない場合は信号電流を流すステップ(s3)とを経る一方、ステップs1である特定の制御弁のレバーが中立位置にないと判定した場合は、このレバーが他方の比例ソレノイドに励磁する側にあるか否かを判定するステップ(s4)とともに、レバーが他方の比例ソレノイドに励磁する側にないときは上記ステップs2に移り、反対に、レバーが他方の比例ソレノイドに励磁する側にあるときは、上記一方の比例ソレノイドに信号電流が流れているか否かを判定するステップ(s5)と、一方の比例ソレノイドに信号電流が流れていると判定した場合はそれを止めるとともに、他方の比例ソレノイドに信号電流を流し、また、一方の比例ソレノイドに信号電流が流れていないと判定した場合は、他方の比例ソレノイドに信号電流を流すステップ(s6)とを経る構成にした請求項2記載の油圧制御回路。
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