JP3656114B2 - 自動写真撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動写真撮影装置及び方法に関し、特に、ユーザが自ら被写体となって写真撮影を行う自動写真撮影装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動写真撮影装置の一種として、ユーザが撮影ブースに入り、自らが被写体となって写真撮影を行うと、ユーザの顔写真がシール上に印刷され、出力される写真シール作製機があり、多くの遊戯施設に設置され、人気を博している。こうした写真シール作製機の中には、ユーザの顔のみならず、上半身や全身も撮影できるようになったものがある。また、カメラ状態(撮影位置、撮影方向、縦横、或いはズーム)を手動で変更できるようになったものや、操作ボタンによりユーザが遠隔制御できるようになったものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の写真シール作製機には、次のような問題がある。
(1)全身写真の他、顔写真や上半身写真を撮影可能とした写真シール作製機では、全身写真用とその他の写真用とで2つのカメラを備えるようにしたり、1つのカメラを手動又は遠隔操作で縦置き又は横置きできるようにしたりしているが、そうすると製造コストが増加するという問題がある。
(2)カメラ状態を手動又は遠隔制御で変更可能とした場合、ユーザが複数の構図で順に写真撮影しようとすると、構図毎に手動又は遠隔操作によりカメラ状態の設定作業をしなければならないという問題がある。
(3)従来の写真シール作製機では、ユーザが1人で撮影ブースに入って写真撮影するという使い方と、複数のユーザが一緒に撮影ブースに入り、全員で一枚の写真に収まるという使い方と、の両方が想定されていることが多い。この場合、カメラの焦点距離がいずれの使い方でも無難な写真が撮影されるよう調整されることになるが、そうするとベストな写真撮影ができないという問題がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、第1の目的は、低廉なコストで全身写真とそれ以外の写真とを撮影することができる自動写真撮影装置及び方法を提供することにある。
【0005】
また、第2の目的は、撮像手段の状態設定を省力化することができる自動写真撮影装置及び方法を提供することにある。
【0006】
さらに、第3の目的は、被写体となるユーザの人数に応じた好適な写真を撮影することができる自動写真撮影装置及び方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自動写真撮影装置は、ユーザに対し異なる複数の撮影角度を設定でき、撮影した前記ユーザの写真画像を出力するものであって、前記ユーザの前方に、前記複数の撮影角度に応じた位置に移動可能に設けられたカメラユニットと、前記ユーザの前方の固定位置に当該ユーザに向けて設けられ、当該装置に対する操作を案内する表示に利用されるメインモニタと、前記メインモニタの表面に設けられ、前記ユーザによる前記操作を可能とする操作手段とを有し、前記カメラユニットは、前記ユーザを撮影して前記写真画像を取得するカメラと、前記ユーザに向けられ、撮影中の前記写真画像を表示するサブモニタとを含む。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る写真シール作製機の外観を示す図である。同図に示す写真シール作製機10は、本発明に係る自動写真撮影装置の一例であり、本発明に係る自動写真撮影方法を用いてユーザの写真を撮影し、それをシールに印刷して出力するものである。
【0023】
同図に示すように、この写真シール作製機10では、撮影ステージ37の前方にフロントボックス12が設けられているとともに、後方にリアボックス14が設けられている。ユーザはフロントボックス14とリアボックス14の間から撮影ステージ37に上り、写真撮影を行うようになっている。
【0024】
撮影ステージ37の上部は天板により覆われており、天板には照明26が取り付けられている。この照明26によりユーザに上方から光が当てられるようになっている。また、天板の両端にはカーテンレール24が取り付けられており、撮影ステージ37の入口をカーテンによって遮ることができるようになっている。また、リアボックス14に設けられたパネル38は、写真撮影時、ユーザの背後に位置するものであり、写真撮影の背景を提供するものである。さらに、フロントボックス12の両脇(撮影ステージ37の前方左右)には照明11が設けられており、撮影ステージ37に立ったユーザに左右斜め前方から全身に光を当てることができるようになっている。
【0025】
フロントボックス12はシールプリンタ46を内蔵しており、右側板に設けられたシール排出口16からユーザの写真を印刷したシールが排出されるようになっている。ユーザは撮影ステージ37で写真を撮影し終わると、カーテンを開けて撮影ステージ37から下りて、自分の姿を印刷したシールがシール排出口16から排出されるのを待つことになる。
【0026】
また、フロントボックス12には、撮影ステージ37の前方中央に、縦長の箱状に形成されたカメラケース19が立設されている。カメラケース19は、ガラスパネル18にて覆われており、内部にデジタルカメラ20及びサブモニタ50を備えたカメラユニット22が収容されている。カメラユニット22は、図示しない駆動機構により、ガラスパネル18内で上下に移動するようになっている。また、図示しない駆動機構により、カメラユニット22の仰角(チルト)が変化するようになっている。こうして、様々な撮影位置(撮影高さ)と撮影方向(アングル)でユーザの写真を撮影することができるようになっている。
【0027】
カメラケース19の左右上方にはスピーカ17が設けられている。このスピーカ17は、写真撮影の雰囲気を盛り上げるための音楽を出力したり、ユーザに対するポーズ指示の音声を出力したりするために用いられる。また、各スピーカ17の下方には、中央寄り(カメラケース19寄り)に照明13が設けられており、その外側に鏡15が設けられている。ユーザは、この鏡15によって自分の姿を確認することができる。また、照明13によって撮影ステージ17に立ったユーザの顔に光が当てられるようになっている。
【0028】
さらに、撮影ステージ37の前方右側にはCRT又はLCDによって構成されたメインモニタ28が取り付けられている(サブモニタ50は上述したようにカメラユニット22に取り付けられている)。メインモニタ28の表面にはタッチパネル56が取り付けられており、撮影した写真画像を表示したり、写真撮影の案内を表示したりするだけでなく、ユーザがカメラ状態の選択等に用いることができるようになっている。また、メインモニタ28の下側にはスタイラスペン30のホルダが設けられており、ユーザは該ホルダからスタイラスペン30を外し、メインモニタ28(及びタッチパネル56)により、撮影した写真画像の編集(背景合成等)を楽しむことができるようになっている。
【0029】
また、メインモニタ28の下方には硬貨投入口32が設けられており、ユーザが写真シールの対価である硬貨を該硬貨投入口32から投入するようになっている。このとき、不正な硬貨は硬貨排出口34から排出される。また、投入された硬貨は後刻、管理者が硬貨回収扉36を開けて取り出せるようになっている。
【0030】
図2は、カメラユニット22の取付状態を示す斜視図である。同図に示すように、カメラユニット22は一部面取りされた箱状に形成されており、前面にデジタルカメラ20のレンズが露出している。また、カメラユニット22の前面には、レンズ上下にカメラユニットLED40が取り付けられており,さらにレンズ右横にサブモニタ50が取り付けられている。カメラユニットLED40は、ユーザの視線をデジタルカメラ20のレンズに向かわせるよう案内するものであり、例えばシャッタータイミング(撮影タイミング)の数秒前から点灯して、ユーザの注意を促すようにしている。また、サブモニタ50はデジタルカメラ20に現在写っている画像が表示される小型の液晶表示パネルである。ユーザはサブモニタ50を見ながら写真うつりを確認できるようになっている。
【0031】
カメラユニット22は、同図に示すようにカメラベース21に取り付けられている。カメラユニット22とカメラベース21とは図示しない電動チルト機構を介して接続されており、外部(後述するパーソナルコンピュータ48)からの制御により、カメラベース21に対するカメラユニットの22の取付角が上下に動くようになっている。こうして、デジタルカメラ22の撮影方向が上下方向に変化するようになっている。
【0032】
また、カメラベース21の裏面には2つのガイドポール受け23が設けられている。ガイドポール受け23はガイドポール64の径よりも若干大きな径で開設されており、それぞれガイドポール64が挿通されている。ガイドポール64はカメラケース19の奥部に2本が平行するよう立設されており、このガイドポール64に沿ってカメラベース21がカメラケース19内を上下に移動するようになっている。
【0033】
また、カメラベース21の上面にはワイヤ68の一端が取り付けられている。ワイヤ68はカメラケース19の上方で滑車によって吊られており、他端には図示しないバランスウェイトが取り付けられている。カメラユニット22及びカメラベース21とバランスウェイトとは互いに重さが釣り合うようになっており、カメラベース21がカメラケース19内の任意の高さで静止できるようになっている。
【0034】
さらに、カメラベース21の裏面は平ゴムベルト66に固定されている。平ゴムベルト66は環状に形成されており、カメラケース19の上方及び下方に設けられた図示しない2つのローラに被装されている。このうち、カメラケース19の下方に設けられたローラは図示しない昇降モータにより駆動されるようになっておいる。この昇降モータは、外部(後述するパーソナルコンピュータ48)から制御されており、カメラユニット22はカメラケース19内の任意の高さに移動できるようになっている。
【0035】
図3は、本発明の実施の形態に係る写真シール作製機10の構成を示す図である。同図に示すように、写真シール作製機10は、パーソナルコンピュータ(PC)48を中心に構成されており、該パーソナルコンピュータ48には、制御インタフェース(I/O)52、デジタルカメラ20、サブモニタ50、メインモニタ28、タッチパネル56、通信部58、及びシールプリンタ46が接続されている。また、制御インタフェース52には照明制御部44、カメラ駆動部42、及びカメラユニットLED40が接続されている。これらの構成はフロントボックス12内に配置される。
【0036】
パーソナルコンピュータ48は、CPU(中央処理装置)に各種記憶デバイス等をバスにより接続してなる公知のコンピュータシステムであり、CD−ROM(商標)やDVD(商標)等の情報記憶媒体に格納されているプログラムに従って写真シール作製機10の各部を制御する。なお、通信部58を介してネットワーク経由でパーソナルコンピュータ48にプログラムを供給するようにしてもよい。
【0037】
シールプリンタ46は昇華型プリンタを含んで構成されており、背景合成等の編集を施した写真画像をシール(ロール紙)に印刷し、シール排出口16から出力する。照明制御部44は、写真撮影の状況(例えば撮影前、撮影中、編集中等)に応じて照明11,13,26の点灯を制御する。さらに、カメラユニット22の撮影位置又は撮影方向、撮影意図に応じて照明11,13,26の点灯を制御する。カメラ駆動部42は、パーソナルコンピュータ48が指定する撮影位置(撮影高さ)及び撮影方向(チルト(仰角))にカメラユニット22を設定するよう、上述した昇降モータ及び電動チルト機構を制御するようになっている。また、通信部58は、モデムやターミナルアダプタ(TA)等を含んで構成されており、インターネット等の通信回線を介して外部サーバと通信を行い、写真シール作製機10の利用回数(プレイ数)、各種メンテナンス情報、エラー情報等をやり取りする。
【0038】
ここで、写真シール作製機10の動作について説明する。図4は写真シール作製機10の動作を説明するフロー図である。上述したように、写真シール作製機10の動作は、パーソナルコンピュータ48に供給されるプログラムに従って制御される。同図に示すように、写真シール作製機10では、電源投入後、メインモニタ28に待ち受け画面を表示する(S101)。この待ち受け画面は、例えば各種ロゴマーク、写真シール作製機10の使用説明、デモンストレーション等を表すものである。
【0039】
待ち受け画面が表示されている状態で、ユーザが硬貨投入口32に使用料金を投入すると(S102)、メインモニタ28に撮影モード選択画面が表示される(S103)。撮影モード選択画面では、「証明写真モード」、「オートモード」、「グラビアモード」のモードタイトルが表示されるとともに、それぞれのモードのサンプル写真画像が表示される。
【0040】
例えば、「証明写真モード」では6回の撮影が行われる。そして、撮影後、運転免許証写真サイズ、履歴書写真サイズ、パスポート写真サイズの中から好きな組み合わせを選択し、そのサイズのシールを出力することができる。
【0041】
また、「オートモード」では12回の撮影が行われる。「オートモード」では、ハイアングル(全身・縦)、ハイアングル(アップ・横)、センターアングル(アップ・横)、ローアングル(全身・縦)、ローアングル(アップ・横)の5つの構図の中からユーザが4つを選択すると、それぞれの構図で3回ずつ撮影が行われる。なお、ハイアングルでは、カメラユニット22が上方に移動して撮影が行われる。また、ローアングルでは、カメラユニット22が下方に移動して写真撮影が行われる。また、センターアングルでは、カメラユニット22がユーザの顔の高さに移動して撮影が行われる。
【0042】
さらに、「グラビアモード」では12回の撮影が行われる。「グラビアモード」では約30種類のお手本ポーズの中からユーザが4ポーズを選択すると、各ポーズ(構図)につき3回ずつ撮影が行われる。各お手本ポーズには撮影方向が予め定められている。そして、ユーザがポーズを選択すると、順に各ポーズに対応する撮影方向、及びユーザの身長に応じた撮影位置にカメラユニット22が設定され、撮影が行われるようになっている。
【0043】
また、撮影モード選択画面では、ユーザ人数を入力するようになっている。すなわち、パーソナルコンピュータ48は、撮影モード選択画面に、「ユーザ人数を入力してください。」とのメッセージを表示するとともに、人数ボタンを表示する。そして、ユーザがいずれかの人数ボタンを触れると、パーソナルコンピュータ48は、その値をパーソナルコンピュータ48のメモリ(RAM)に一時記憶する。後述する写真撮影(S105)では、この値に基づいてデジタルカメラ20のカメラ状態(撮影位置、撮影方向、ズーム、絞り値、光量等)が制御されるようになっている。なお、ユーザが人数を入力する代わりに、デジタルカメラ20で撮影される写真画像からユーザの頭の個数を認識し、それによりユーザ数を推定するようにしてもよい。
【0044】
撮影モードの選択が終わると、次にユーザの身長入力が行われる(S104)。このとき、パーソナルコンピュータ48はデジタルカメラ20で撮影中の写真画像をサブモニタ50に出力する。さらに、パーソナルコンピュータ48はメインモニタ28に上下ボタンを表示するとともに、例えば「カメラユニットを上下させて自分の顔をサブモニタに表示させてね。」等のメッセージを表示する。そして、ユーザがタッチパネル56で上下ボタンを押下すると、昇降モータをボタン種類に応じて正転又は逆転させ、カメラユニット22を上下させる。このとき、デジタルカメラ20の撮影方向が水平方向となるように電動チルト機構を制御する。その後、自分の顔が同サブモニタ50に映し出されるよう、ユーザがカメラユニット22を上下させ、カメラユニット22の調整が終了すると、パーソナルコンピュータ48は、そのときのカメラユニット22の撮影位置(高さ)に基づいてユーザの身長を算出する。
【0045】
なお、デジタルカメラ20で撮影される写真画像とは無関係にサブモニタ50の固定位置に水平線を表示させておき、この水平線に例えばユーザの目線等が一致するようカメラユニット22を上下させるようにすれば、さらに正確にユーザの身長を算出できるようになる。
【0046】
ここでは、上記方法でユーザの身長を算出するようにしたが、メインモニタ28にテンキーを表示し、タッチパネル56によってユーザが自分の身長を直接入力するようにしてもよい。また、デジタルカメラ20で撮影される写真画像からユーザの頭の位置を認識し、認識結果及び写真撮影時のカメラユニット20の高さに基づいて、ユーザの身長を算出するようにしてもよい。このとき、ユーザの頭がデジタルカメラ20の撮影範囲に収まるよう、パーソナルコンピュータ48がカメラユニット20を上下させるようにしてもよい。
【0047】
ユーザの身長入力が終わると、次にS103で選択された撮影モードで写真撮影を開始する(S105)。このとき、パーソナルコンピュータ48は、カメラユニット20の撮影位置(高さ)を、S104で取得されたユーザの身長に基づいて決定する。図5は、撮影位置の決定処理を説明する図である。同図においてユーザの立ち位置Lは予め決まっており、この立ち位置Lとユーザの身長Lとを次式(1)又は(2)に代入することにより、撮影位置a又はbが算出される。ここで、撮影方向θ1又はθ2はS103で選択された撮影モードに含まれるポーズに応じて予め定められている。また、式(1)はカメラユニット22をユーザの目線よりも低い位置に移動して撮影する場合、すなわちローアングルで撮影する場合に用いる式であり、式(2)はカメラユニット22をユーザの目線よりも高い位置に移動して撮影する場合、すなわちハイアングルで撮影する場合に用いる式である。
【0048】
【数1】
tan(180°−θ1)=L/(H−a) …(1)
【0049】
tanθ2=L/(b−H) …(2)
【0050】
なお、ここでは各ポーズに対して撮影方向θ1又はθ2を固定しておき、ユーザの身長に応じて撮影位置a又はbを決定するようにしたが、各ポーズに対して撮影位置a又はbを固定しておき、上記式(1)又は(2)に基づき、ユーザの身長に応じて撮影方向θ1又はθ2を決定するようにしてもよい。或いは、各ポーズに対して撮影方向θ1又はθ2の範囲と撮影位置a又はbの範囲とを定めておき、その範囲で上記式(1)又は(2)に基づいて撮影方向θ1又はθ2と撮影位置a又はbとを決定するようにしてもよい。また、各ポーズに対して撮影位置a又はbを固定しておき、撮影方向θ1又はθ2を限界まで大小させても好適な写真撮影ができない場合(ユーザの姿を写真に収めきれない場合等)に、例外的に撮影位置a又はbも変化させるようにしてもよい。逆に、各ポーズに対して撮影方向θ1又はθ2を固定しておき、撮影位置a又はbを限界まで上下させても好適な写真撮影ができない場合に、例外的に撮影方向θ1又はθ2も変化させるようにしてもよい。
【0051】
また、S103で横長写真(高さよりも横幅の方が広い写真)が選択されている場合、デジタルカメラ20から出力される写真画像の上下を切除し、横長写真画像を抽出する。図6は、この横長写真画像を抽出する処理を説明する図である。デジタルカメラ20には長方形のCCD素子が縦方向に取り付けられており、同図(a)に示すように縦長の元写真画像が出力される。S103で縦長写真(高さが横幅よりも広い写真)が選択されている場合、この元写真画像がそのまま縦長写真画像として出力される。一方、S103で横長写真が選択されている場合、同図(b)の破線の上限部分が元写真画像から切除され、残りの画像、すなわち同図(c)の画像が横長写真画像として出力される。
【0052】
さらに、写真撮影の際、パーソナルコンピュータ48は、S103で取得されたユーザ数に基づいてカメラ状態を制御する。例えば、ユーザ数が多い場合、それに応じて撮影位置(撮影高さ)をユーザから離れる方向にずらし、全員が写真に収まりやすいようにする。また、デジタルカメラ20に備えられたカメラレンズがズームレンズであり、該ズームレンズのズーム値をパーソナルコンピュータ48から制御可能である場合、ユーザ数に応じてズーム値を増減する。例えば、ユーザが少ない場合、ユーザ数が多い場合に比してズームアップして写真撮影するようにする。また、ユーザ数が多い場合、全員にピントが合いやすいよう、デジタルカメラ20に備えられたカメラレンズの絞りを大きくする。
【0053】
以上のようにしてS103で選択された撮影モードに従って全ての写真を撮影し終わると、パーソナルコンピュータ48はシールのパターンをユーザに選択させる(S106)。すなわち、この写真シール作製機10では、大きさ及び縦横が異なる複数のシールを1枚のシール台紙に含めて出力するようにしており、そのパターンをユーザに選択させる。
【0054】
また、パーソナルコンピュータ48は撮影した全ての写真画像をメインモニタ28に表示し、ユーザに好きな(写りの良い)写真画像を選択させる(S107)。さらに、パーソナルコンピュータ48はユーザが選択した写真画像とともに、背景付加、落書き、スタンプ等のための編集ツール画像をメインモニタ28に表示し、ユーザのタッチパネル56に対する操作に従って、写真画像に編集を加える(S108)。最後に、編集済みの写真画像をS106で選択されたパターンに従って組み合わせ、シールプリンタ46に出力し、それをシール台紙に印刷する(S109)。印刷を終えたシール台紙は、上述したようにシール排出口16から排出される。
【0055】
以上説明した写真シール作製機10では、デジタルカメラ20で縦長の元写真画像を取得し、該縦長元写真画像に基づいて縦長写真画像や横長写真画像を出力するので、縦長写真撮影と横長写真撮影とで別のデジタルカメラ20を用意したり、デジタルカメラ20の姿勢(縦横)を可変としたりする必要が無く、低廉なコストで全身写真とそれ以外の写真とを撮影することができるようになる。
【0056】
また、写真撮影前にユーザの身長を取得しておき(S104)、各ポーズに応じた撮影位置及び撮影方向をユーザの身長に基づいて決定し、デジタルカメラ20を該撮影位置及び撮影方向に設定した上でユーザの写真撮影を行うようにしているので、構図毎に撮影位置や撮影方向を設定する必要が無くなり、複数の構図で順に写真撮影を行う場合であっても、円滑に撮影を進めることができる。
【0057】
また、写真撮影前にユーザ数を取得しておき、ユーザ数に基づいてカメラ状態を決定するようにしているので、被写体の人数に応じて好適な写真撮影を行うことができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮像手段で縦長元写真画像を取得して、該縦長元写真画像に基づいて縦長写真画像や横長写真画像を出力するようにしたので、低廉なコストで全身写真とそれ以外の写真とを撮影することができるようになる。
【0059】
また、本発明によれば、ユーザの身長に基づく撮影位置又は撮影方向に撮像手段を設定し、ユーザの写真を撮影するようにしたので、撮像手段の状態設定を省力化することができるようになる。
【0060】
また、本発明によれば、ユーザ数に基づいて撮像手段の状態を決定し、その状態に撮像手段の状態を変更するようにしたので、被写体となるユーザの人数に応じた好適な写真を撮影することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る写真シール作製機の外観を示す斜視図である。
【図2】 カメラユニットの取付状態を示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る写真シール作製機の構成を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る写真シール作製機の動作を説明するフロー図である。
【図5】 撮影位置及び撮影方向の制御を説明する図である。
【図6】 縦横の写真画像を取得する方法を説明する図である。
【符号の説明】
10 写真シール作製機、11,13,26 照明、12 フロントボックス、14 リアボックス、15 鏡、16 シール排出口、17 スピーカ、18ガラスパネル、19 カメラケース、20 デジタルカメラ、21 カメラベース、22 カメラユニット、23 ガイドポール受け、24 カーテンレール、28 メインモニタ、30 スタイラスペン、32 硬貨投入口、34 硬貨返却口、36 硬貨回収扉、37 撮影ステージ、38 背景パネル、40 カメラユニットLED、42 カメラ駆動部、44 照明制御部、46 シールプリンタ、48 パーソナルコンピュータ、50 サブモニタ、52 入出力インタフェース、56 タッチパネル、58 通信部、64 ガイドポール、66 平ゴムベルト、68 ワイヤ。
Claims (1)
- ユーザに対し異なる複数の撮影角度を設定でき、撮影した前記ユーザの写真画像を出力する自動写真撮影装置であって、
前記ユーザの前方に、前記複数の撮影角度に応じた位置に移動可能に設けられたカメラユニットと、
前記ユーザの前方の固定位置に当該ユーザに向けて設けられ、当該装置に対する操作を案内する表示に利用されるメインモニタと、
前記メインモニタの表面に設けられ、前記ユーザによる前記操作を可能とする操作手段と、
を有し、
前記カメラユニットは、
前記ユーザを撮影して前記写真画像を取得するカメラと、
前記ユーザに向けられ、撮影中の前記写真画像を表示するサブモニタと、
を含むことを特徴とする自動写真撮影装置。
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