以下、本発明の一実施の形態である写真シール作成装置1について、図面を参照しながら詳細に説明する。
写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として実行させ、その撮影・編集した画像を、写真シール、写真シール手帳の頁、またはデータとして利用者に提供し、その対価を利用者から受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
ここで、本明細書における利用者などの用語を定義する。
利用者とは、写真シール作成装置1にてゲームを行う人物を指す。利用者グループとは、写真シール作成装置1にてゲームの各工程(後述する撮影、編集など)を同伴して行う1人以上の利用者の集まりを指す。したがって、利用者グループの用語が単独の利用者を指す場合もあるし、2人以上の利用者達を指す場合もある。ただし、撮影を行うスペースや編集を行うスペースなどの制約により、通常、利用者グループは2乃至4人程度であると想定される。
写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者グループ(上述したように、1人であってもよいし、2人以上であってもよい)は、ゲームの対価(代金)を投入し、自身等らが被写体となって撮影を行い、その結果得られる1枚以上の撮影画像の中から編集対象とするもの(編集対象画像)を1枚以上選択し、これらを順次、編集対象画像として背景や前景となるフレーム画像、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能(落書き編集機能)を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かなもの(編集済み画像)にする。そしてゲーム終了後、利用者グループは、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。写真シール作成装置1を設置した経営者は、写真シール作成装置1を管理・運営し、女子中高校生に代表される利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。よって、店舗等の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。
つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、その設置場所の自由度が高ければ高いほどよい。またさらに、利用者が複数回繰り返して利用するようになることが望ましい。
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる必要がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる。ただし、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。つまり、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
例えば、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームをプレイしたことのない人が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、常連の利用者、いわゆる、リピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。すなわち、写真シール作成装置1の収益が向上する。
利用者グループにとって、写真シール作成装置1による写真シール作成ゲームでは、自身を被写体として撮影を行うこと、撮影された画像に落書き編集を行うこと、成果物として写真シールなどを取得することなどの娯楽性がある。
写真シール作成ゲームの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能の高画質化、落書き等の編集機能の多機能化、操作性の向上、プレイ時間や待ち時間の調整が挙げられる。
写真シールに対する利用者の満足度を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールにおける編集済み画像のサイズや配置などを工夫することなどが挙げられる。
主な利用者層として想定される女子中高校生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話したりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その画像を利用者自身が気に入るだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも期待できる。
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすことが期待できる。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、いわゆる口コミによる新規利用者の増加も期待できる。
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成できる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
写真シール作成装置1について具体的に説明する。図1は、写真シール作成装置1の外観を示す斜視図である。
この写真シール作成装置1は、図1に示されるように、その筐体10が、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井照明ユニット14、および背景カーテンユニット15に大別される。
撮影ユニット12は、写真シール作成ゲームの撮影コースを選択させたり、代金を投入させたり、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を映像や音声で案内(説明)したりする。このような受付けを済ませた後、さらに、撮影ユニット12には、被写体(利用者)を撮影する機能を有しており、後述する内部の空間(撮影空間32(図4))において被写体の撮影が行われる。
この撮影ユニット12は、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bから構成される。
前方ユニット12Aは、撮影空間32における利用者(被写体)と向き合う側に配置されるユニットであり、受付けや撮影を行うための構成(カメラ51、タッチパネルモニタ52、フラッシュライト53など(図5))が設けられている。
前方ユニット12Aに前面は、乳白アクリル板54が略半円筒形の曲面に形成されており、乳白アクリル板54の背面に設置されている照明装置(蛍光灯など(不図示))からの照射光が被写体に照射される。前方ユニット12Aの構成例については、図5を参照して後述する。
後方ユニット12Bは、撮影空間32における利用者(被写体)の背後側に配置されるユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)から成る背景カーテンユニット15が配置される。後方ユニット12Bの構成例については、図6を参照して後述する。
編集ユニット13は、利用者グループが編集画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63等(図7))が設けられている。図7を参照して後述するように、編集ユニット13は、2組の利用者グループが同時に編集作業を行うことができるように、対向する2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。
これにより、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数の利用者グループが、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。なお、より一層、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるため、編集ユニット13に、2組以上の利用者グループが同時に落書き編集を行うことができるよう3つ以上の落書き編集等を行うための構成を設けるようにしてもよい。
天井照明ユニット14は、撮影空間32の上方に設けられており、撮影タイミングに合わせて撮影空間32に向けて閃光を照射するフラッシュライトを内蔵する。この天井照明ユニット14は、さらに内部に蛍光灯などの照明装置が配置されており、撮影空間32を常時照らすように構成されている。なお、撮影空間32は、簡易的に閉鎖的な空間として構成されており、外部からの光が進入し難く、暗くなりがちであり、利用者の操作性が低下し得る。そこで、天井照明ユニット14が、内蔵する照明装置により撮影空間32を明るく照らすことにより、利用者の操作性の低下を抑止することができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aや後方ユニット12Bにも設けられている。
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側から見た斜視図である。
編集ユニット13は、撮影空間32に位置している利用者から見て、前方ユニット12Aの背後側に撮影ユニット12に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者グループが撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。
つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う2組の利用者グループが、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェース13Aおよび13Bが設けられている。これらの編集インタフェースの構成の詳細についても、図7を参照して後述する。
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームの結果として印刷された写真シールが排出される写真シール排出部13Cが設けられている。
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられ、撮影作業が行われる撮影空間32や編集作業が行われる編集空間33等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部(待機中の次の利用者グループの利用者など)からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
この側面カーテン21の外部側の面は、通常、写真シール作成装置1自身の宣伝を広告する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画などが描かれている。
以上説明したように、写真シール作成装置1は、複数の利用者グループに対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。また、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の利用者グループに写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各利用者グループは、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させることになる。
次に、写真シール作成装置1による写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者グループの空間の移動について説明する。
図4は、ゲーム中の利用者グループの空間移動を、写真シール作成装置1の上方から見下ろした平面図により示したものである。
図4に示されるように、写真シール作成ゲームをプレイしようとする利用者グループ(AまたはA’に位置する利用者グループ)は、写真シール作成装置1の外の待機領域31にて、撮影ユニット12の撮影空間32(図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成された空間)が空いているかを確認し、空いていればそのまま撮影空間32に入場する。
反対に、撮影ユニット12が先の利用者グループによって使用されている場合、撮影空間32が空くまで待機し、先の利用者グループが撮影を終えて編集ユニット13側に移動し、撮影空間32が空いた後、待機していた利用者グループは、待機領域31から撮影空間32に入場する。
撮影空間32に入場した利用者グループ(Bに位置する利用者グループ)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたタッチパネルモニタ52を操作して受付け処理(コースの選択、オプションの追加、代金の投入など)を行った後、自身が被写体となって撮影を実行させる撮影作業(本撮影)を行う。
なお、撮影空間32で受付け処理を行うのではなく、待機領域31にて受付け処理を行うようにしてもよい。その場合、例えば、前方ユニット12Aの側面などに受付け処理のためのユーザインタフェースを設ければよい。
撮影を終えた利用者グループに対しては、得られた撮影画像のうち、編集処理や印刷処理の対象とするために後段に送る複数の編集対象画像の選択が促される。この選択の後、タッチパネルモニタ52に表示される移動案内に従って、撮影空間32から、図中点線で示される、編集作業を行う第1編集空間33A(編集ユニット13の第1編集インタフェース13A側)または第2編集空間33B(編集ユニット13の第2編集インタフェース13B側)のうち、案内された方に移動する。なお、このときの移動案内では、通常、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bの空いている方に案内される。
第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動した利用者グループ(CまたはC’に位置する利用者)は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを個々に区別する必要がない場合、単に編集空間33と称する。
この後、利用者グループは写真シールが印刷されるまで待機し、この待機の間、この編集空間33において利用者グループは、事後接客処理としてのミニゲームを行ったり、携帯端末に撮影画像や編集済み画像を送信したりすることができる。
そして、印刷が終了すると、その旨が利用者グループに案内される。この案内に従い、利用者グループは、写真シール排出部13Cの前方の印刷物受取領域34に移動し、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32を占めていた利用者グループが第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、撮影空間32が空くので、写真シール作成装置1は、次の新たな利用者グループに撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者グループ、または第2編集空間33Bの利用者グループが、印刷物受取領域34に移動すると、その編集空間(第1編集空間33Aまたは第2編集空間33B)が空くので、写真シール作成装置1は、それまで撮影空間32にいた利用者グループにその編集空間を使用させることができる。
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間当たりおよび単位床面積当たりの回転率を向上させるために、待機領域31、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数の利用者グループに対して写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
なお、上述した写真シール作成装置1の筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
次に、写真シール作成装置1を構成する各ユニットについて詳述する。
図5は、撮影ユニット12の前方ユニット12Aの正面図である。
同図に示されるように、前方ユニット12Aの正面右下には、利用者が写真シール作成ゲームの代金を投入したり、お釣り等を利用者に返却したりする硬貨投入返却口50が設けられている。
なお、写真シール作成ゲームをプレイするための代金の支払いは硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払い可能とすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払い可能とするようしてもよい。
また、待機領域31にて待機する次の利用者グループが撮影空間32に入場する前に代金を投入できるようにしてもよい。この場合、硬貨投入返却口50を、例えば、前方ユニット12Aの外側の側面に設けるようにすればよい。さらに、この場合、撮影空間32が空くまで待機領域31にて次の利用者を待機させ、撮影空間32が空いた後に次の利用者グループを撮影空間32に誘導するための音声案内などを出力するようにしてもよい。
前方ユニット12Aの正面には、カメラ51、タッチパネルモニタ52、フラッシュライト53−5およびスピーカ55−1が設けられている。また、前方ユニット12Aの正面横には、フラッシュライト53−1乃至53−4が設けられている。
前方ユニット12Aの正面横および下の壁面は、略半円筒形の曲面に形成された乳白アクリル板54−1乃至54−4により構成されている。
前方ユニット12Aの正面の左右下には、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置場56−1,56−2が設けられている。
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)などの撮像素子が採用されており、被写体の光学像を電子信号としての画像データに変換する撮像装置であり、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を被写体として、写り具合の確認用に動画像を取得するとともに、所定のシャッタータイミングにおいて静止画像を撮影する。カメラ51の数や設置場所については任意である。
なお、カメラ51は、従来の写真シール作成装置に比較して、その設置位置が若干上方に設置されるとともに、広角レンズが使用される。これにより、従来の写真シール作成装置においては困難であった、被写体が立った状態での全身撮影が容易に実現されている。
タッチパネルモニタ52は、CRT(Cathode Ray Tube)、またはLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ123と、それに積層された無色透明のタッチパネル124(例えば、感圧式や電磁誘導式等)(いずれも図9)により構成される。
ディスプレイ123は、受付時に利用者が撮影コースを選択したり、前景や背景を選択したりするための操作画面などを表示し、タッチパネル124は、例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
また、ディスプレイ123は、シャッタータイミングに先立ち、カメラ51によって取得される被写体の動画像を、そのままの状態、または、背景あるいは前景となる合成用画像が合成された状態で表示する(ライブビュー表示を行う)。ディスプレイ123に表示されたライブビュー表示を見ることにより利用者は、自身の写り具合を確認することができる。また、ディスプレイ123は、撮影結果として、カメラ51により撮影された静止画像、または静止画像に合成用画像を合成した合成静止画像を表示する。
フラッシュライト53−1乃至53−5は、カメラ51による撮影タイミングに合わせて閃光し、被写体を照射する。以下、フラッシュライト53−1乃至53−5を個々に区別する必要がない場合、単にフラッシュライト53と称する。
乳白アクリル板54−1乃至54−4の背後には、撮影空間32を照らす蛍光灯などの照明装置が設けられている。
乳白アクリル板54−1乃至54−4とその背後に設けられた照明装置、および天井照明ユニット14により、側面カーテン21により囲まれた撮影空間32は、光で包まれた試着室であるかのように演出されるので、被写体(利用者)の全身を影なく照射してより美しく撮影することができる。さらに、利用者に対して、撮影空間32が広い、快適、清潔、明るいなどの好印象を与えることができる。
なお、乳白アクリル板54−1乃至54−3の設置を省略し、蛍光灯などの照明装置を利用者から直接見える位置に配置するようにしてもよい。また、フラッシュライト53の代わりに、蛍光灯などの照明装置を配置してもよい。また、さらに、乳白アクリル板54−4の位置(背後を含む)にフラッシュライトを設置するようにしてもよい。
スピーカ55−1乃至55−3(図6)は、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等を適宜出力する。なお、スピーカ55−1乃至55−3の設置場所は任意である。
荷物置場56−1および荷物置場56−2は、撮影時における利用者が手荷物の置き場所として利用できる棚である。荷物置場56−1および荷物置場56−2は、いずれも、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとる際に邪魔にならず、かつ、フラッシュライト53による閃光照射の妨げとならない位置に設けられている。
利用者は、自身の手荷物を荷物置場56−1または荷物置場56−2に置くことにより、より快適に安心して撮影作業を行うことができる。以下において、荷物置場56−1および荷物置場56−2を個々に区別する必要のない場合、単に荷物置場56と称する。荷物置場56を設けることにより、手荷物を床面に置いたことにより汚してしまったり、利用者が置引きの被害に遭う事態を抑止することができる。
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した構成以外のものが設けられるようにしてもよい。
図6は、撮影空間32において被写体となる利用者グループの背面に位置する撮影ユニット12の後方ユニット12Bの正面図である。
同図に示されるように、後方ユニット12Bの左側には、上から順にスピーカ55−2、フラッシュライト53−6、および照明装置57−1が設けられている。同様に、後方ユニット12Bの右側には、上から順にスピーカ55−3、フラッシュライト53−7、および照明装置57−2が設けられている。
なお、フラッシュライト53−6、および照明装置57−1、並びにフラッシュライト53−7、および照明装置57−2は、被写体に向くようやや内側に向けて設けられている。
次に、編集ユニット13の構成について詳述する。
図7は、編集ユニット13に2箇所設けられた編集空間33のうち、一方の第1編集空間33Aの構成例を示す図である。
同図に示すように、第1編集インタフェース13Aの上部には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなっている第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。
この照明装置61により、側面カーテン21で覆われた編集空間33における利用者の編集作業効率の低下を抑制するとともに、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。
なお、図7の構成例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上部が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61が第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく、第2編集空間33Bも照明している。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
第1編集インタフェース13Aには、その正面にタブレット内蔵モニタ62が設けられており、タブレット内蔵モニタ62の左右にはそれぞれタッチペン(タッチペン63−1およびタッチペン63−2)が配置されている。さらに、第1編集インタフェース13Aには、スピーカ64および追加硬貨投入返却口65が設けられている。
タブレット内蔵モニタ62は、CRTやLCD等のディスプレイ141とそれに積層されたタブレット142(いずれも図9)により構成され、ディスプレイ141が撮影空間における撮影作業によって得られた撮影画像を編集するためのGUIである編集画面等を表示し、タブレット142がユーザの操作を入力する。
なお、タブレット内蔵モニタ62のディスプレイ141に表示される編集画面は、利用者グループを構成する複数の利用者それぞれがタッチペン63−1、または63−2を用いて個別に、あるいは共同して落書き編集を行えるよう、編集する画像を同時に2枚表示できるようになされている。この同時に表示される落書き編集の対象となる2枚の画像は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
タブレット内蔵モニタ62のタブレット142は、例えば、感圧式や電磁誘導式の入力デバイスであり、無色透明であって、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を用いた利用者からの操作を位置情報に変換する。
このタブレット内蔵モニタ62の左右に設けられたタッチペン63−1および63−2は、所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、利用者グループを構成する複数の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。そして、タッチペン63−1を用いた入力操作であるのか、またはタッチペン63−2を用いた入力操作であるのかも識別される。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を個々に区別する必要がない場合、単にタッチペン63と称する。
タッチペン63は、編集ユニット13内部に設置された制御部101(図9)と有線または無線により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62のディスプレイ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142と連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン63を操作して、そのタブレット142をタップ(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させること)したり、タブレット142上を移動させたりすることにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力デバイスとして動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、BGM等の音声を出力する。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
追加硬貨投入返却口65は、利用者グループが編集可能時間を延長させたいとき、写真シールを複数枚追加して印刷させるとき、写真シール手帳の頁を印刷させるときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払い可能とすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェースが利用されている場合には延長できないようにしてもよい。
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成例は、図7に示された第1編集空間33A側の構成例と基本的に同様であるので、その説明は省略する。
図8は、編集ユニット13に設けられた写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
同図に示されるように、写真シール排出部13Cには写真シール排出口71が設けられており、写真シール(編集済みの撮影画像が印刷されたシール紙162)が排出される。なお、写真シールは、編集ユニット13に内蔵されたプリンタ114(図9)により、編集インタフェース13Aまたは13Bが操作されて作成された印刷用の画像がシール紙に印刷されて作成される。
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
図9は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。なお、上述した部位については、同一の符号を付しているので、その説明を省略する。
写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する制御部101を有している。制御部101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部111、編集部113、およびプリンタ114がそれぞれ所定のバスを介して接続されている。
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御部101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御部101に供給したりする。また、記憶部102には、各利用者グループが作成した写真シール(の画像データ)が記憶される。
通信部103は、制御部101の制御に従い、例えばインタネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク、または単に通信ケーブル(いずれも不図示)を介して、他の通信装置、具体的には、例えば利用者の携帯型電話機、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等と通信を行う。より具体的には、通信部103は、制御部101より供給される送信情報を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信情報を制御部101に供給したりする。
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu ray Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御部101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
ROM106には、制御部101によって実行されるプログラムやデータなどが予め格納されており、ROM106は、制御部101からの制御に従い、プログラムやデータを制御部101に供給する。RAM107は、制御部101が処理するデータやプログラムなどを一時的に保持する。
撮影部111は、撮影ユニット12に関するブロックであり、背景カーテンユニット15、カメラ51、タッチパネルモニタ52、スピーカ55、硬貨処理部121、および照明制御部122を有する。
背景カーテンユニット15は、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、背景として用いられる複数の昇降式カーテンとその制御を行う制御部を有するユニットである。各カーテンは互いに色、模様、絵柄等が異なり、互いに異なる背景となるようになされている。つまり、利用者は調節するカーテンを選択することにより背景の色、模様、絵柄等を選択することができる。
背景カーテンユニット15(の制御部)は、後方ユニット12Bの上部に設けられ、利用者により選択された1つまたは複数のカーテンを、撮影空間32の後方(被写体となる利用者の背後側)に吊設する。このとき、既に吊設されている不要なカーテンは、巻き上げて収納する。実際には、背景カーテンユニット15は、制御部101により制御されて動作し、制御部101より供給される背景制御信号に従ってカーテンを吊設したり収納したりする。
なお、各カーテンの素材、形、大きさ等は任意であり、例えばパネル状や立体形状のものも含む。また、各カーテンの素材、形、大きさ等が、互いに異なるようにしてもよい(全てのカーテンにおいて素材、形、大きさ等が統一されている必要はない)。また、背景カーテンユニット15は、利用者が背景を選択できるようになされていればよく、例えば、スライド式、開閉式、折り畳み式等の昇降式以外のカーテンを用いるようにしてもよい。
さらに、背景として使用されるカーテンは吊設されるのではなく、後方ユニット12Bの撮影空間32側の側面、つまり、撮影空間32において、前方ユニット12Aの正面12A−1に対向する、撮影空間32の背面となる面に張り付けられるようにしてもよい。また、制御部101を介さずに、利用者が手動で、背景カーテンユニット15に用意されたカーテンを選択し、設置するようにしてもよい。
なお、撮影時の背景として、背景カーテンユニット15以外を用いることができるようにしてもよい。例えば、利用者が持参した絵やアイテムを撮影空間32の背面(またはカーテン)に貼り付けることができるようにしてもよいし、利用者が持参した、または、選択した画像を撮影空間32の背面(またはカーテン)に表示または映写するようにしてもよい。
また、1枚のクロマキー用のカーテンを予め撮影空間32の背面に張り付けるか、または、昇降式クロマキー用カーテンを撮影空間32の背面に設けるようにし、合成用の背景画像を複数種類用意して編集処理において利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
以上のように、何らかの方法で利用者が背景を選択できるようにすることにより、利用者の要求により適した画像を提供することができる。
カメラ51は、制御部101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の被写体(利用者)の撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御部101の制御の下、リアルタイムで利用者の動画像を取り込み、その取り込んだ動画像データを制御部101に供給する。また、カメラ51は、制御部101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御部101に供給する。
タッチパネルモニタ52のディスプレイ123は、制御部101より供給されるRGB信号に基づく画像をそのディスプレイ123に表示する。また、タッチパネルモニタ52のタッチパネル124は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルにタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
スピーカ55は、例えば、制御部101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
硬貨処理部121は、硬貨投入返却口50に投入された硬貨の種類を識別して識別結果を制御部101に通知する。
照明制御部122は、制御部101より供給される照明制御信号に基づいて、フラッシュライト53を閃光させたり、乳白アクリル板54の背後に設けられた照明装置や後方ユニット12Bの照明装置57などを点灯したり、消灯したりする。
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは、互いに同一の構成を有しており、以下においては第1編集部113Aについて説明するが、その説明は第2編集部113Bにも適用可能である。
第1編集部113Aは、図7を参照して上述した、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63、およびスピーカ64に加えて、硬貨処理部130を有する。
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、ディスプレイ141とタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62のディスプレイ141は、制御部101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を表示する。
さらに、タブレット内蔵モニタ62のディスプレイ141は、後述する事後接客処理において、ミニゲームの画面を表示したりする。
タブレット内蔵モニタ62のタブレット142は、タッチペン63を用いた利用者によるタブレット142にタップ(接触または近接)する操作に対応して、そのタップされた位置を示す位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像(GUI等)に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像(撮影画像を用いて作成された合成画像)に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
スピーカ64は、制御部101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、BGM等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
硬貨処理部130は、追加硬貨投入返却口65に投入された硬貨の種類を識別して識別結果を制御部101に通知する。
プリンタ114は、内蔵する2つのヘッド151,152により、編集部113により行われた編集作業結果としての写真シールをシール紙162に印刷する。また、プリンタ114は、カッター153を内蔵しており、写真シールを印刷したシール紙162を所定の位置で切断して出力する。
すなわち、プリンタ114は、制御部101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、給紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド151によって写真シールを印刷する。また、プリンタ114は、制御部101より第2編集部113Bにより行われた編集作業結果を取得すると、給紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド152によって写真シールを印刷する。
プリンタ114は、写真シールの印刷を終了すると、その印刷済みのシール紙162をし、所定の位置で切断して写真シール排出口71より排出する。この印刷済みのシール紙162が、写真シール作成ゲームの成果物である写真シールとして利用者グループに提供される。
このように、切断済みのシール紙162を排出することにより、利用者はハサミなどでシール紙162を切り分ける必要がなくなるので、利用者の手間を省くことができる。
次に、制御部101について説明する。図10は、制御部101がROM106などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。
制御部101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金に関する処理等を行う事前接客処理部201、利用者グループを撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者グループを接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
つまり、制御部101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
図11は、図10の撮影処理部202の詳細な構成例を示している。撮影処理部202は、操作入力処理部211、顔画像認識部212、画像処理部213、合成処理部214、表示制御部215、および管理部216から構成される。なお、以下、カメラ51により撮影された動画像と静止画像を区別する必要がない場合、すなわち、どちらにも共通する場合、単に画像(撮影画像や被写体画像)などと称する。
操作入力処理部211は、タッチパネルモニタ52を制御して、撮影コースを利用者グループに選択させる処理、合成用画像を利用者グループに選択させる処理、撮影された画像の中から編集対象とするもの(編集対象画像)を利用者グループに選択させる処理などを行う。
顔画像認識部212は、撮影される画像、あるいは、撮影された画像における所定の範囲において、目を検知するなどの方法で、利用者(被写体)の顔の位置を認識する。なお、顔画像認識部212は、顔の位置の認識結果より、被写体の人数を容易に認識することができる。
画像処理部213は、顔画像認識部212により被写体の顔が認識された場合、撮影された画像のうち、認識された被写体の顔の範囲、または、予め設定された範囲の画像の画像処理を行う。具体的には、画像処理部213は、例えば、被写体の肌の色を、見栄えのよい肌の色に補正(変換)する画像処理をしたり、目検知が行われた場合には、例えば、被写体の目をぱっちりさせるように見栄えよく補正する画像処理を行う。
合成処理部214は、取得された被写体画像または被写体画像の一部分を、選択された合成用画像に合成する処理を行う。例えば、合成処理部214は、必要に応じて、被写体画像の一部分をトリミングし、トリミングした部分を拡大または縮小して、合成用画像に合成する。
表示制御部215は、撮影された動画像や、合成用画像と合成された動画像(合成動画像)を、タッチパネルモニタ52のディスプレイ123にライブビュー表示させる。表示される動画像は、被写体の顔の認識結果に応じて画像処理されている。このとき、表示制御部215は、動画像上に、動画像における画像処理の対象範囲を示す対象枠を重畳してライブビュー表示させる。
また、表示制御部215は、合成用画像と合成された静止画像(合成静止画像)を撮影結果としてタッチパネルモニタ52のディスプレイ123に表示させる。
管理部216は、カメラ51のシャッタータイミングを制御したり、各ゲーム時におけるシャッタ回数や経過時間を計測したりする。
次に、写真シール作成装置1による写真シール作成ゲームの一連の処理について、図12のフローチャートを参照して説明する。
写真シール作成ゲームを行う利用者は、待機領域31から撮影空間32に移動し、撮影ユニット12の前方ユニット12Aに設けられた硬貨投入返却口50にゲームの代金である硬貨を投入することにより支払う。この硬貨投入に応じて硬貨処理部121は、硬貨の種類を識別し、識別結果を含む起動信号を制御部101に供給する。制御部101の事前接客処理部201は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
ステップS2において、撮影処理部202は、撮影部111の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理であるライブビュー撮影処理を実行する。ライブビュー撮影処理では、利用者を被写体とする動画像が、そのままの状態、あるいは、合成用画像が合成された状態でタッチパネルモニタ52に常時表示される。したがって、利用者はタッチパネルモニタ52の画像を見ながら、自身の写り具合を確認することができる。なお、ライブビュー撮影処理については、図13を参照して後述する。
ライブビュー撮影処理が終了すると、撮影処理部202は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
ステップS4において、編集処理部203は、編集空間33に移動した利用者からの操作に応じて、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。
編集作業が終了すると、ステップS5において、印刷処理部204は、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙に印刷する印刷処理を行う。
ステップS6において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対してミニゲームや画像転送等のサービス、あるいは、写真シール手帳を閲覧したり写真シールを投稿したりすることができる事後接客処理を行う。
そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS7において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させるための移動案内を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、ステップS8において、プリンタ114を制御し、印刷済みのシール紙を適宜裁断して写真シール排出口71より排出させる。以上で、写真シール作成ゲームの一連の処理が終了される。
次に、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS2のライブビュー撮影処理について、図13のフローチャートを参照して詳述する。
ステップS101において、撮影処理部202の操作入力処理部211は、タッチパネルモニタ52を用いて、撮影コース選択画面を表示させ、利用者に撮影コースの選択を促す。
例えば、利用者が選択可能なコースとしては、こだわりコースや組み合わせ画像コースなどがある。こだわりコースが選択された場合、撮影回数と同じ数の撮影静止画像が得られ、その中から複数の編集対象画像を選択することになる。
一方、組み合わせ画像コースが選択された場合、撮影回数よりも多い数の画像が得られ、その中から複数の編集対象画像を選択することになる。以下、こだわりコースが選択された後の動作例について説明を継続する。
ステップS102において、撮影処理部202の管理部216は、ライブビュー撮影処理の経過時間tの計時を開始する。
ステップS103において、操作入力処理部211は、タッチパネルモニタ52を用いて、合成用画像選択画面を表示させ、利用者に合成用画像の選択を促す。
ここで、合成用画像とは、撮影画像に合成するための背景画像や前景画像のことである。なお、合成用画像選択画面には、合成用画像だけでなく、例えば、撮影画像における被写体の代わりのモデル画像と合成用画像が合成されたサンプル合成用画像(例えば、後述する図17Aのサンプル合成用画像241)が表示されてもよい。このサンプル合成用画像は、合成ではなく、もともとモデルが写りこんでいる画像であってもよい。
ステップS104において、管理部216は、カメラ51を制御して、被写体の動画像(被写体動画像)の取得を開始させる。
ステップS105において、撮影処理部202の顔画像認識部212は、ステップS104で取得が開始された被写体動画像において利用者(被写体)の顔の位置を認識し、撮影処理部202の画像処理部213は、被写体動画像において、認識された被写体の顔の範囲を、画像処理の対象範囲として画像処理する。そして、撮影処理部202の表示制御部215は、タッチパネルモニタ52を用いて、例えば、図14Aに示すようなライブビュー画面230を表示させる。例えば、ステップS104で取得が開始されて、画像処理された被写体動画像に、認識された被写体の顔の範囲であり、画像処理の対象範囲を示す対象枠231Aおよび231Bが重畳されてライブビュー表示される。
図14Aの場合、まず、顔画像認識部212により、被写体動画像において、被写体Aおよび被写体Bの顔の位置が認識され、認識された被写体Aおよび被写体Bの顔の範囲がそれぞれ画像処理の対象範囲として、画像処理部213により画像処理される。そして、表示制御部215により、対象範囲が画像処理された被写体動画像に、被写体Aに対応する画像処理の対象範囲を示す対象枠231Aと、被写体Bに対応する画像処理の対象範囲を示す対象枠231Bとが重畳されて、ライブビュー画面230として表示される。
なお、図14Aにおいては、対象枠231Aおよび231Bとして、句の字でくくった枠線が用いられているが、これに限定されることなく、装飾されたデザイン画像(枠線)でもよい。
すなわち、図14Aの場合、顔の範囲が認識されなければ、対象枠は表示されない。したがって、このライブビュー画面230を見ることにより、利用者は、自分の写り具合と、どの部分が画像処理(補正)されているのか、すなわち、自分の顔が画像処理(補正)されているのか否かを直感的に確認することができる。
なお、ステップS105におけるライブビュー画面の表示処理の詳細については、さらに、図16を参照して後述する。
ステップS106においては、管理部216は、シャッタータイミングまでのカウントダウン(例えば、初期値が3秒)を開始する。このとき、管理部216は、表示制御部215を制御し、例えば「3,2,1,0」などとシャッタータイミングまでの残り秒数(カウント)に応じたライブビュー画面を、タッチパネルモニタ52に表示させ、さらに、スピーカ55からもカウントダウンの音声を出力させて利用者にシャッタータイミングを通知し、カメラ51を制御してシャッタータイミングに同期して撮影を実行させる。
これにより、カメラ51からは被写体静止画像が出力されて、被写体静止画像において、上述した対象範囲が画像処理されて、保存される。また、合成用画像と合成する場合には、カメラ51からは被写体静止画像が出力されて、被写体静止画像において、上述した対象範囲が画像処理されて、合成用画像と合成されて、保存される。
具体的には、タッチパネルモニタ52には、「3,2,1,0」などとシャッタータイミングまでの残り秒数(カウント)のうち、カウント「3,2」においては、図14Aのライブビュー画面230が表示される。そして、カウント「1.5や1」においては、図14Aのライブビュー画面230で句の字でくくった対象枠231Aおよび231Bに代わって、黒い対象枠233Aおよび233Bが重畳された図14Bのライブビュー画面232が表示される。さらに、カウント「0」においては、利用者の視線をカメラに向けさせるため、「カメラをみてね!」とカメラ51の設置方向を指す矢印が示された図14Cのライブビュー画面234が表示される。
これにより、利用者に、画像処理を行う部分を撮影直前まで完璧に認識させ、どのような表情が撮影されるのかを明確に認識させることができる。
なお、図14Bの例においては、対象枠233Aおよび233Bとして、黒い枠線が用いられているが、これに限定されることなく、リボンなどが付加されたデザイン画像(枠線)でもよい。すなわち、カウント「1.5,1」に表示される対象枠233Aおよび233Bは、カウント「3,2」に表示される対象枠231Aおよび231Bとは異なる種類の枠線であれば、どのような枠線でもよい。
また、利用者数(写真に何人写るか)という人数に応じた合成用画像を予め記憶しておき、撮影開始前(例えば、ステップS103より前)に、その人数を利用者に入力させ、ステップS103において、入力された人数に応じた合成用画像を、合成用画像選択画面に表示させて、利用者に選ばせるようにしてもよい。この場合、ステップS105において認識された顔の数が、入力された人数に合致したときに、撮影開始可能、非合致したときに、撮影不可とするようにすることができる。
このとき、人数だけでなく、合成用画像における利用者の位置も決めておき、その位置に合致するかしないかも、撮影開始可能か不可かの判定条件に入れてもよい。また、人数を入力させずに、選択した合成用画像に設定されている人数に、顔画像認識部212の認識結果により認識された人数が合致した場合に、撮影開始するなどの判定条件を設けてもよい。
また、非合致の場合、あるいは、不適切に顔認識された場合(例えば、目検知により片目のみしか検知されていない場合)には、非合致であることを画面や音声で案内することが望ましい。さらに、撮影不可と判定された場合には、非合致、適切に認識されないにかかわらず、所定時間後、撮影される。この場合、「画像処理(補正)はされないよ!」などと画面や音声で案内が行われる。
なお、上記説明においては、ステップS105のライブビュー画面における枠線と、ステップS106のカウント「3,2」のライブビュー画面における枠線とは同じものを表示する例を記載したが、これらも異なるものを表示させてもよいし、カウントが発生するまでは、枠を表示せず、カウント「3,2」になってから、初めて枠を表示させるようにすることもできる。
また、ステップS105におけるライブビュー画面には、画像処理前の被写体動画像を表示するようにしてもよいが、上述したように、画像処理された被写体動画像を表示するようにしてもよい。従来、被写体動画像には、画像処理済み(補正済み)画像は表示されなかったが、例えば、肌変換後の画像処理済み画像や、目検知された場合、目処理後の画像処理済み画像が表示される。これにより、利用者に撮影する前から、画像処理済みの画像が如何に実物と同じであるかのように実感させ、完璧(見栄えのよい)撮影画像を容易に想像させながら、撮影させることができる。
次に、ステップS107において、表示制御部215は、タッチパネルモニタ52を用いて、撮影結果画面を表示させる。すなわち、撮影のタイミングで取得された被写体静止画像において、対象範囲が画像処理されて、画像処理済みの被写体静止画像が、タッチパネルモニタ52に撮影結果画面として表示される。
ステップS108において、管理部216は、撮影回数が所定数X(例えば、6回)に到達したか否かを判定する。そして、撮影回数が所定数Xに到達していないと判定された場合、処理はステップS105に戻されて、それ以降が繰り返される。その後、ステップS108において、撮影回数が所定数Xに到達したと判定された場合、処理はステップS109に進められる。
ステップS109において、管理部216は、経過時間tが所定時間T(例えば、5分間)を経過したか否かを判定する。ここで、経過時間tが所定時間Tを経過していないと判定された場合、ボーナス撮影(所定数X回を超える撮影)が許可されて、処理はステップS105に戻される。
反対に、経過時間tが所定時間Tを経過していると判定された場合、処理はステップS110に進められる。
ステップS110において、操作入力処理部211は、タッチパネルモニタ52を用いて、例えば図15に示すような編集対象画像選択画面235を表示させ、利用者に対し、撮影した複数の被写体静止画像の中から複数の編集対象画像を選択するように促す。ここで、編集対象画像とは、当該ライブビュー撮像処理の後段に出力し、編集処理を施した後にシール紙162に印刷する画像を指す。
図15の例においては、編集対象画像選択画面235には、1乃至6の数字が付された被写体静止画像が表示されており、各被写体静止画像の下部には、ステップS105における被写体の認識結果(すなわち、画像処理結果)として、被写体の顔が認識された(認識されて画像処理された)ことを示す認識OK画像、または、被写体の顔が認識されていない(認識されず画像処理されていない)ことを示す認識NG画像が、異なる色で表示されている。
このようにすることで、利用者に、認識ができなかった画像を選択させないように促すことができる。これにより、利用者が認識できず、画像処理されなかった画像を出力して満足しないことを抑制することができる。
以上のようにして編集対象画像が決定された後、ライブビュー撮影処理は終了される。
以上説明したように、ライブビュー撮影処理では、経過時間tに拘わらず、撮影をX回行うことができる。さらに、経過時間tが所定時間Tを経過していない場合、ボーナス撮影を許可することができる。なお、ボーナス撮影の撮影回数に上限を設けるようにしてもよい。また、ボーナス撮影の撮影回数に制限を設けず、経過時間tが所定時間Tを経過していない限り、ボーナス撮影を許可するようにしてもよい。
なお、上述したライブビュー撮影処理では、シャッタータイミングまでのカウントダウンを撮影処理部202が自律的に開始するようにしたが、ユーザからの所定の撮影操作に応じ、このカウントダウンを開始するようにしてもよい。
次に、図16のフローチャートを参照して、図13のステップS105のライブビュー画面の表示処理の他の例を説明する。例えば、図13のステップS103で、図17Aに示されるサンプル合成用画像241が選択された場合を例に説明する。
図17Aの例においては、合成用画像の右側に、被写体のモデルの画像がトリミングされて、合成されているサンプル合成用画像241が示されている。図16の表示処理においては、このモデル画像の位置(すなわち、モデル画像が位置する範囲)に被写体を誘導するためのライブビュー画面が表示される。
ステップS131において、カメラ51は、被写体動画像を取得する。ステップS132において、顔画像認識部212は、ステップS131で取得された被写体動画像において利用者(被写体)の顔の位置を認識し、画像処理部213は、被写体動画像における認識された被写体の顔の範囲を、画像処理の対象範囲として画像処理する。
ステップS133において、表示制御部215は、画像処理の対象範囲が、サンプル合成画像241におけるモデル画像の位置であるか否かを判定する。ステップS133において、画像処理の対象範囲が、モデル画像の位置ではないと判定された場合、処理は、ステップS134に進む。
ステップS134において、合成処理部214は、合成用画像と画像処理された被写体動画像とを合成し、表示制御部215は、その合成画像に、目標枠243および対象枠244aを重畳させた図17Bのライブビュー画面242を表示し、利用者に対して移動案内を行う。
図17Bの例においては、合成用画像と画像処理された被写体動画像とが合成された合成画像に、図17Aのサンプル合成用画像241のモデルの顔の位置(範囲)を示す目標枠243と、ステップS132において被写体Aの顔の位置が認識されて、画像処理された画像処理の対象範囲を示す対象枠244aとが重畳されたライブビュー画面242が示されている。
ステップS134においては、このようなライブビュー画面242が表示されるとともに、「右側の枠の位置に移動してね!」などと、目標枠243に対して利用者を誘導するための移動案内が画面や音声で行われる。なお、図17Bには図示されていないが、対象枠244aから、目標枠243へ向けての矢印を、移動案内としてライブビュー画面242に表示させるようにしてもよい。
その後、処理は、ステップS131に戻り、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、ステップS134における移動案内に対して利用者が移動するので、その被写体動画像がステップS131において取得され、ステップS132において、それに対して顔認識、画像処理が行われ、ステップS133において、画像処理の対象範囲がモデル画像の位置であるか否かが判定される。
利用者がモデル画像の位置まで移動していない場合、ステップS133において、画像処理の対象範囲がモデル画像の位置ではないと判定され、再度、ステップS134に進む。ステップS134において、表示制御部215は、例えば、合成用画像と画像処理された被写体動画像とを合成し、その合成画像に、目標枠243と、利用者の移動に応じて対象枠244aよりも目標枠243に近づいた現在の対象枠244bとを重畳させた図17Cのライブビュー画面245を表示し、さらに、移動案内を行う。
すなわち、表示制御部215は、利用者(認識された補正の対象範囲)の移動に合わせて、対象枠244bを移動表示させる。
なお、図17Cにおいては、説明の便宜上、図17Bの例の利用者と対象枠244aも示されているが、実際には表示されない。
一方、ステップS133において、画像処理の対象範囲が、モデル画像の位置であると判定された場合、処理は、ステップS135に進む。
ステップS135において、表示制御部215は、合成用画像と画像処理された被写体動画像とを合成し、その合成画像に、対象枠247を重畳させた図17Dのライブビュー画面246を表示し、移動案内を行う。
図17Dの例においては、合成用画像と画像処理された被写体動画像とが合成された合成画像に、目標枠243(図17Aのサンプル合成用画像241のモデルの顔の位置)と、対象枠244a(認識された図17Bの被写体Aの顔の位置)が一致した結果、目標枠243が、対象枠247として重畳されたライブビュー画面246が示されている。
その後、図13のステップS106において、管理部216により、カウントダウンが開始されて、撮影が実行される。この場合も、カウントダウンにおいて、カウント「0」となったとき、利用者の視線をカメラに向けさせるため、「カメラをみてね!」とカメラ51の設置方向を指す矢印が示された図17Eのライブビュー画面248が表示される。
なお、図17の例においては、サンプル合成用画像のモデルに対して、カメラ51からの利用者の距離が近すぎず、遠すぎない(すなわち、適した距離)である場合について説明したが、図18の例に示されるように、サンプル合成用画像のモデルに対して、カメラ51からの利用者の距離が近すぎたり、遠すぎたりする場合がある。
図18Aのサンプル合成用画像251におけるモデルの顔の大きさは、全身が合成用画像内に入るように、図17Aのサンプル合成用画像241におけるモデルの顔の大きさより小さく、サンプル合成用画像251におけるモデルの顔の位置は、図17Aのサンプル合成用画像241におけるモデルの顔の位置より上に配置されている。
したがって、図18Bの例においては、合成用画像と画像処理された被写体動画像とが合成された合成画像に、図18Aのサンプル合成用画像251のモデルの顔の位置を示す目標枠253と、被写体Aの顔の位置が認識されて、画像処理された対象範囲を示す対象枠254aとが重畳されたライブビュー画面252が示されているが、その目標枠253は、図17Bの目標枠243よりも、小さく、かつ、画面の上に位置している。
例えば、上述した図16のステップS134において、このようなライブビュー画面252が表示される場合には、例えば、「右側の枠に顔が入るように、右後方に移動してね!」などと、目標枠253に対して利用者を誘導するための移動案内が画面や音声で行われる。
これに対応して、利用者がライブビュー画面252(タッチパネルモニタ52やカメラ51)に対して、右後方に移動するので、例えば、次のステップS134においては、合成画像に、目標枠253と、利用者の移動に応じて対象枠254aよりも目標枠253に近づいて、大きさも小さくなった現在の対象枠254bとを重畳させた図18Cのライブビュー画面255が表示され、さらに、移動案内が行われる。
さらに利用者がライブビュー画面255に対して、右後方に移動した結果、ステップS133において、画像処理の対象範囲が、モデル画像の位置であると判定され、ステップS134においては、合成画像に、目標枠253(図18Aのサンプル合成用画像251のモデルの顔の位置)と、対象枠254a(認識された図18Bの被写体Aの顔の位置)が一致した結果、目標枠253が対象枠257として重畳されたライブビュー画面256が示される。
そして、この場合も、図13のステップS106のカウントダウンにおいて、カウント「0」となったとき、利用者の視線をカメラに向けさせるため、「カメラをみてね!」とカメラ51の設置方向を指す矢印が示された図18Eのライブビュー画面258が表示される。
以上のように、サンプル合成用画像におけるモデル(利用者)のアップ画像や全身画像(すなわち、カメラに近い、または遠い)に応じて、画像処理の対象範囲を示す枠が大きすぎたり、小さすぎる場合には、サンプル合成用画像に合わせるように、枠の大きさを変更して、利用者を誘導することもできる。
これにより、サンプル合成用画像のモデルの位置を示す目標枠の大きさに応じた位置に、容易に利用者を移動させることができる。
なお、上記説明においては、顔の位置が認識されてから、対象範囲の画像を画像処理して表示するようにしたが、例えば、対象枠の位置と目標枠の位置が一致してから、認識された画像処理の対象範囲での画像処理を行って表示を行うようにしてもよい。
また、上記説明においては、利用者が1人の場合の例を説明したが、利用者が複数人である場合には、顔の位置が認識された各利用者を、複数の目標枠(モデルの顔の位置)のうち、対応する認識された顔の位置と最も近い目標枠に、それぞれ案内するようにしてもよい。
これにより、複数の利用者が、右往左往することなく、サンプル合成用画像のモデルの位置に、容易に誘導することができる。
また、例えば、利用者が複数人(図19の例の場合4人)で構成される場合、対象枠の色や形状を、図19Aに示されるように、左右で分けるようにしてもよいし、図19Bに示されるように、利用者毎に分けるようにしてもよい。
図19Aの例においては、ライブビュー画面261の左下には利用者A、左上には利用者B、右下には利用者C、および右上には利用者Dが撮影されている。そして、ライブビュー画面261の左下の利用者Aの顔には、利用者Aの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠262が黒枠線で表示されている。ライブビュー画面261の左上の利用者Bの顔には、利用者Bの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠263が黒枠線で表示されている。
さらに、ライブビュー画面261の右下の利用者Cの顔には、利用者Cの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠264が黄色などの黒とは異なる色(ハッチング)枠線で表示されている。ライブビュー画面261の右上の利用者Dの顔には、利用者Dの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠265が黄色枠線で表示されている。すなわち、ライブビュー画面261に表示される対象枠のうち、左側に表示される対象枠262および263は、黒枠線で表示されており、右側に表示される対象枠264および265は、黄色枠線で表示されている。
図19Bの例の場合も、ライブビュー画面271の左下には利用者A、左上には利用者B、右下には利用者C、および右上には利用者Dが撮影されている。そして、ライブビュー画面271の左下の利用者Aの顔には、利用者Aの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠272が黒枠線で表示されている。ライブビュー画面271の左上の利用者Bの顔には、利用者Bの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠273が、例えば、黄色(粗いハッチング)枠線で表示されている。
さらに、ライブビュー画面271の右下の利用者Cの顔には、利用者Cの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠274が青(細かいハッチング)枠線で表示されている。ライブビュー画面271の右上の利用者Dの顔には、利用者Dの顔が認識された結果の画像処理の対象範囲を示す対象枠275が白枠線で表示されている。すなわち、ライブビュー画面271に表示される対象枠はすべて異なる色の枠線で表示されている。
このように利用者が複数人の場合、対象枠を異なる枠線で表示することにより、複数の利用者が、右往左往することなく、サンプル合成用画像のモデルの位置に、容易に誘導することができる。もちろん、目標枠も、対応する対象枠と同じ色の枠線で、かつ、模様を変更するなどして表示するようにしてもよい。
なお、以上においては、サンプル合成用画像のモデルの位置(モデルが位置する範囲)に、利用者を誘導させて、撮影画像における利用者の顔の大きさを変える例を説明したが、次に、図20を参照して、予め画像処理を行う範囲を示す対象枠を表示しておき、対象枠内の画像を変倍(拡大、縮小)して、合成用画像にはめ込み合成する例について説明する。
図20のフローチャートは、図13のステップS105のライブビュー画面の表示処理のさらに他の例を示しており、図20の説明には、適宜、図21が参照される。この図21の例においては、例えば、利用者2人用の合成用画像が選択された場合にライブビュー画面に表示される画像例が示されている。
ステップS151において、カメラ51は、被写体動画像を取得する。ステップS152において、表示制御部215は、図21Aの被写体画像281(動画像)に対して、画像処理の対象範囲を示す対象枠282aおよび282bを重畳して、ライブビュー画面にライブビュー表示させる。
この対象枠は、予め利用者により入力された利用者の人数に応じた数表示される。また、図21Aの例において、この対象枠が示す範囲は、顔認識を行う範囲であり、画像処理の対象範囲であり、さらに、はめ込み合成のためのトリミング範囲でもある。なお、ステップS152において、対象枠内の画像だけを表示するようにしてもよいが、対象枠を被写体動画像に重畳して、被写体動画像全体も表示したほうがよりその範囲を理解しやすい。
これに対応して、利用者AおよびBは、それぞれ、対象枠282aおよび282b内に自分の顔を入れるために移動する。すなわち、図21Aの例の場合、対象枠を表示すること自体が、利用者を対象枠に誘導させるための移動案内をしているともいえる。
管理部216は、対象枠282aおよび282bが表示されてから、経過時間t2の計時を開始しており、ステップS153において、計時時間t2が、所定時間T2(例えば、5秒間)を経過したか否かを判定する。ここで、所定時間T2を経過していないと判定された場合、処理は、ステップS151に戻りそれ以降の処理が繰り返される。
ステップS153において、所定時間T2を経過したと判定された場合、ステップS154において、顔画像認識部212は、画像処理の対象範囲の被写体動画像において、顔認識を行い、画像処理部213は、顔認識結果に応じて画像処理を行う。
ステップS155において、合成処理部214は、画像処理済みの被写体動画像における画像処理の対象範囲を、合成用画像に応じて拡大縮小し、合成用画像に合成する。具体的には、合成処理部214は、画像処理済みの被写体画像から、対象範囲の画像を、合成用画像に応じて拡大縮小してトリミングし、はめ込み合成処理を行う。
表示制御部215は、ステップS156において、図21Bに示されるように、画像処理した被写体画像283(動画像)に対象枠を重畳して、ライブビュー表示を行うとともに、ステップS157において、図21Cに示されるように、ステップS155において合成された合成画像284をライブビュー表示する。
図21Bの例においては、対象枠282aで示される画像処理の対象範囲において、被写体Aの顔の位置が認識され、補正されて、同様に、対象枠282bで示される画像処理の対象範囲において、被写体Bの顔の位置が認識され、補正されて、その結果、対象枠282aおよび282bがそれぞれ重畳されて表示される被写体画像283が示されている。なお、この被写体画像283は、動画像である。
図21Cの例においては、画像処理済みの被写体画像283から対象枠282aで示される対象範囲がトリミングされて、拡大された対象枠285aで示される範囲の画像と、補正された被写体画像283から対象枠282bで示される対象範囲がトリミングされて、拡大された対象枠285bで示される範囲の画像が、合成用画像286にはめ込み合成された合成画像284が示されている。すなわち、合成画像284のうち、はめ込み合成された対象枠285aおよび対象枠285bで示される範囲の画像は動画像である。
例えば、表示制御部215は、これらの図21Bの被写体画像283と、図21Cの合成画像284とを、例えば、図22に示されるように、1つのライブビュー画面291として表示させる。
図22の例においては、ライブビュー画面291には、図中左から、サンプル合成用画像292、被写体画像283、および合成画像284が表示される例が示されている。
これにより、利用者は、実際の動画像と、合成後の動画像を同時に見ることができるので、自分の位置や、合成における自分の顔を確認しながら、撮影を行うことができる。すなわち、立ち位置と撮影モニタを交互に確認する必要がないので、撮影空間において右往左往することが抑制される。
なお、上述した図20のステップS154において、図23Aに示されるように、例えば、利用者Bが後方に立ちすぎたなどの理由により、対象枠282bで示される対象範囲において顔認識ができなかった場合、表示制御部215は、ステップS156において、対象枠282aと、認識できなかった対象枠282bとが重畳された被写体画像301(動画像)をライブビュー表示する。このとき、認識できなかった対象枠282bは、認識できた対象枠282aとは異なる表示方法で表示される。
図23Aの例においては、認識できた対象枠282aが実線表示されているのに対して、認識できなかった対象枠282bは、点線表示されている。
この場合、図20のステップS155においては、認識できなかった利用者Bの顔画像(対象枠282bで示される対象範囲の画像)の代わりに、サンプル合成用画像のモデル画像や、認識できた利用者Aの顔画像をトリミングして、はめ込み合成してもよいし、対象枠282bで示される対象範囲の画像をトリミングして、そのまま(画像処理せずに)はめ込み合成するようにしてもよい。
なお、図23Bの例においては、認識できなかった対象枠282bで示される対象範囲の画像をトリミングして、そのままはめ込み合成した合成画像302の例が示されている。
図23Bの例においては、画像処理された被写体画像301から対象枠282aで示される対象範囲がトリミングされて、拡大された対象枠303aで示される範囲の画像と、被写体Bの顔が認識されなかったため、補正されていない被写体画像301から対象枠282bで示される対象範囲がトリミングされて、縮小された対象枠303bで示される範囲の画像が、合成用画像304にはめ込み合成された合成画像302が、ライブビュー画面291に表示される。すなわち、合成画像302のうち、対象枠303aおよび対象枠303bで示される範囲の画像は動画像である。
なお、複数の対象枠が示す画像処理の対象範囲において、顔認識された対象範囲の画像だけを、ライブビュー画面の近傍に、顔認識された画像として、別途表示させてもよい。これにより、利用者は、顔認識結果を明確に把握することができる。
また、上記説明においては、図22を参照して、サンプル合成用画像292、被写体画像283、および合成画像284を1つのライブビュー画面291に表示する例を説明したが、被写体動画像と合成画像だけを1つのライブビュー画面に表示するようにしてもよい。さらに、まず、サンプル合成用画像と被写体動画像のみを1つのライブビュー画面として表示しておき、被写体動画像の後に、合成画像を表示するようにしてもよい。
なお、複数のモニタを用いて、被写体動画像と合成画像を別々に表示するようにしてもよく、この場合、利用者の視線が大きくそれることを抑制するために、カメラの上下や左右などのカメラ近傍に複数のモニタを設置することが望ましい。
さらに、被写体動画像と合成画像を、図24のライブビュー画面311のように表示することもできる。ライブビュー画面311においては、図23Bの合成画像302が表示され、その下部に、図23Aの被写体画像301のうち、対象枠282aおよび282b内で示される画像処理の対象範囲の動画像(顔認識された範囲の画像)312aおよび312bが表示されている。
この場合も、利用者は、実際の動画像と、合成後の動画像を同時に見ることができるので、自分の位置や、合成における自分の顔を確認しながら、撮影を行うことができる。
ただし、ライブビュー画面311と比べて、ライブビュー画面291のように並列に表示させるほうが、被写体画像全体における対象枠の位置が把握しやすいので、よりよい。
なお、上記説明においては、画像処理の対象範囲を示す枠として、四角の枠線を表示する例を説明したが、四角ではなくても、丸、星型、ハート型など、様々な形の枠線であってもよい。また、画像処理の対象範囲を示すものとして、枠線の例を説明したが、枠線だけに限らず、枠線と領域、あるいは領域であってもよい。もちろん、モデルの範囲を示す枠も、同様に、丸、星型、ハート型など、様々な形の枠線であってもよいし、枠線に限らず、枠線と領域、あるいは領域であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態である写真シール作成装置1によれば、ライブビュー画面に、画像処理の対象範囲が表示されるので、利用者は、ライブビュー撮影処理において、補正の対象範囲を確認しながら、必要に応じて移動して、撮影を行うことができる。これにより、画像処理の範囲などを指示しなくても、顔などを見栄え良く補正することができるので、利用者の満足度を上げることができる。
また、本実施の形態である写真シール作成装置1によれば、画像処理の対象範囲を示す枠と、目標の枠が表示されて案内される。これにより、利用者を用意に誘導して、所望のサンプル合成用画像と同じ撮影画像を簡単に得ることができるので、利用者の満足度を上げることができる。
さらに、本実施の形態である写真シール作成装置1によれば、補正の対象範囲を示す枠を重畳した被写体画像と合成画像が表示されるので、利用者は、自分の位置や、合成における自分の顔を確認しながら、撮影を行うことができる。これによっても、所望のサンプル合成用画像と同じ撮影画像を簡単に得ることができるので、利用者の満足度を上げることができる。
ところで、以上においては、ライブビュー画面に、画像処理の対象範囲を示す枠(対象枠)と、目標の枠(目標枠)が表示される例について説明したが、対象枠と目標枠を表示しないようにしてもよい。例えば、利用者がライブビュー画面に表示される対象枠と目標枠に気を取られすぎると、表情が硬くなる、カメラ目線にならない、といったこともあり得る。
ライブビュー画面に表示される画像の中では、目標枠と対象枠を、いわば仮想的な枠として設定し、実際に利用者が理想的な位置に立った時に、はじめて対象枠が表示されるようにしてもよい。例えば、図18を参照して上述したライブビュー画面の表示に替えて、図25に示されるように表示されるようにしてもよい。
図25A乃至図25Eは、それぞれ図18A乃至図18Eに対応する図であり、図18A乃至図18Eと対応する部分には同一の符号が付されている。
図25Aのサンプル合成用画像251は、図18Aのサンプル合成用画像251と同じものである。
図25Bの例では、図18Bの場合と異なりサンプル合成用画像251のモデルの顔の位置を示す目標枠253と、被写体Aの顔の位置が認識されて、画像処理された対象範囲を示す対象枠254aが表示されていない。
しかし、このとき既に、顔画像認識部212は、被写体動画像において利用者(被写体)の顔の位置を認識し、画像処理の対象範囲である対象枠を設定している。また、画像処理部213は、被写体動画像における認識された被写体の顔の範囲を、画像処理の対象範囲として画像処理している。さらに、表示制御部215は、目標枠の位置を認識している。
つまり、目標枠と対象枠は仮想的に設定されており、あえて画面に表示されていないのである。
例えば、ライブビュー画面の表示処理において、このようなライブビュー画面252が表示される場合には、右後方に利用者を誘導するための移動案内が画面や音声で行われる。なお、移動案内の詳細については後述する。
これに対応して、利用者がライブビュー画面252(タッチパネルモニタ52やカメラ51)に対して、右後方に移動するので、例えば、図25Cのライブビュー画面255が表示され、さらに、移動案内が行われる。なお、図25Cにおいても、やはり目標枠と対象枠は仮想的に設定されており、あえて画面に表示されていない。
さらに利用者がライブビュー画面255に対して、右後方に移動した結果、対象枠の位置が、モデル画像の位置とほぼ同じ位置となったとき、図25Dに示されるように対象枠257が表示されたライブビュー画面256が示される。
すなわち、被写体静止画像を撮影するにあたり、被写体である利用者が理想的な位置まで移動したときに、図25Dに示されるように対象枠257が表示されるのである。図25Dの対象枠257をベスポジ(ベストポジションを意味している)枠と称することにする。
そして、カウントダウンにおいて、カウント「0」となったとき、利用者の視線をカメラに向けさせるため、「カメラをみてね!」とカメラ51の設置方向を指す矢印が示された図25Eのライブビュー画面258が表示される。
このように、目標枠と対象枠を表示せずに、サンプル合成用画像のモデルの位置を示す目標枠の大きさに応じた位置に、利用者を移動させるようにしてもよい。
図26は、ベスポジ枠が表示されたライブビュー画面の例を示す図である。図26Aは、横長の画像の例であり、図26Bは、縦長の画像の例である。図26Aに示されるように、被写体である2人の利用者の顔の画像上に、それぞれベスポジ枠321とベスポジ枠322が表示されている。この例では、ベスポジ枠321とベスポジ枠322は、いずれも矩形の枠として表示されており、枠の下部に「BEST!」と表示されている。図26Bについても、同様にベスポジ枠323とベスポジ枠324が表示されている。
このように、ライブビュー画面にベスポジ枠を表示すれば、利用者は、撮影空間32内において自分が最適な位置にいることを簡単に認識することができ、その場所で安心して撮影に臨むことができる。
図27は、ベスポジ枠が表示されたライブビュー画面の別の例を示す図である。図27Aと図27Bは、それぞれ前景に特徴的なオブジェクトが配置された合成用画像が選択されてライブビュー撮影処理が行われる場合に表示されるライブビュー画面の例とされる。
図27Aの場合、合成用画像の前景にハート型のオブジェクト333が表示されており、被写体である2人の利用者の顔の画像上に、それぞれベスポジ枠331とベスポジ枠332が表示されている。同図に示されるように、被写体である2人の利用者の顔は、オブジェクト333に隠れることなく、バランスよく表示されている。
図27Bの場合、合成用画像の前景にスマイリーフェイスのようなオブジェクト337が表示されており、被写体である2人の利用者の顔の画像上に、それぞれベスポジ枠335とベスポジ枠336が表示されている。同図に示されるように、被写体である2人の利用者の顔は、オブジェクト337に隠れることなく、特に画面内の上下方向の位置においてバランスよく表示されている。
なお、図26、図27に表示されたベスポジ枠は一例であり、これ以外の形態でベスポジ枠が表示されるようにしてもよい。例えば、ライブビュー画面において、ベスポジ枠が点滅して表示されるようにしてもよいし、長方形以外の図形によってベスポジ枠が表示されるようにしてもよい。あるいはまた、ライブビュー画面に表示される画像の中で、対象枠の内部に存在する画素の輝度を一律に変更するなどしてベスポジ枠を表現するようにしてもよい。
また、ここでは、枠の下部に「BEST!」と表示される場合の例について説明したが、このような表示は行われないようにしてもよいし、他の文字や記号を表示するなどしてもよい。要は、利用者が、現在ベストポジションに位置していると評価されたことが分かるように表示すればよい。
次に、図28のフローチャートを参照して、図13のステップS105のライブビュー画面の表示処理のさらに他の例を説明する。この処理は、ライブビュー画面に対象枠と目標枠が表示されず、ベスポジ枠が表示されるようにする場合のライブビュー画面の表示処理として実行される。
なお、図28の処理の実行に先立って、例えば、サンプル合成用画像のモデルの顔の位置を示す目標枠が設定されているものとする。
ステップS171において、カメラ51は、被写体動画像を取得する。
ステップS172において、顔画像認識部212は、ステップS171で取得された被写体動画像において利用者(被写体)の顔の位置を認識し、画像処理部213は、被写体動画像における認識された利用者の顔の範囲を、画像処理の対象範囲である対象枠として設定する。なお、ここでは、ライブビュー画面に対象枠は表示されない。
ステップS173において、画像処理部213は、対象枠内の画像の画像処理を行う。このとき、例えば、被写体の肌の色を、見栄えのよい肌の色に補正(変換)する画像処理、また、目検知が行われた場合には、例えば、被写体の目をぱっちりさせるように見栄えよく補正する画像処理が行われる。
ステップS174において、表示制御部215は、合成処理部214は、合成用画像と画像処理された被写体動画像とを合成し、表示制御部215は、その合成画像をライブビュー画面に表示する。なお、ここでも、ライブビュー画面に対象枠は表示されない。
ステップS175において、表示制御部215は、ステップS174の処理でライブビュー画面に表示された合成画像における、ステップS172の処理で設定された対象枠の所定の点の座標を特定する。そして、特定された座標と、予め設定されている目標枠の座標とを比較する。
ステップS176において、表示制御部215は、被写体がベストポジションに位置するか否かを判定する。
図29を参照して詳細に説明する。図29は、ライブビュー画面にける対象枠と目標枠の関係を説明する図であり、この例では、ライブビュー画面340に、矩形の点線で示される対象枠342と、矩形の実線で示される目標枠341が表示されている。ただし、上述したように、対象枠342と、目標枠341は、いわば仮想的に設定されたものであり、実際のライブビュー画面には表示されていない。
なお、目標枠は、例えば、利用者によって選択されたサンプル合成用画像に応じて設定されるものとする。例えば、図26に示されるような顔のアップの画像を撮影するサンプル合成用画像が選択された場合と、全身の画像を撮影するサンプル合成用画像が選択された場合とでは、異なる形状の目標枠が設定されるようにしてもよい。また、図26に示されるような前景や背景がないサンプル合成用画像が選択された場合と、図27に示されるような前景や背景があるサンプル合成用画像が選択された場合とでは、異なる形状の目標枠が設定されるようにしてもよい。
ここでは、目標枠341と対象枠342は、常に各辺の長さの比率が一定の長方形とされるものとする。すなわち、被写体のカメラ51からの距離に応じて、対象枠342の面積は変化するが、常に目標枠341と相似の形状の対象枠が設定されるものとする。
ステップS175の処理では、例えば、図29に示されるライブビュー画面340の中の対象枠342の4つの頂点である点342a乃至点342dの座標が特定される。なお、この座標は、例えば、ライブビュー画面340により表現される2次元空間における(x,y)座標として特定され、ライブビュー画面340の中の目標枠341の4つの頂点である点341a乃至点341dの座標は予め特定されている。このように特定された各点の座標に基づいて、例えば、次のような処理が行われる。
表示制御部215は、例えば、点311aと点342aとの距離L1、および点342dと点341dとの距離L2を計算し、距離L1と予め設定された閾値thとを比較するとともに、距離L2と予め設定された閾値thとを比較する。
距離L1と距離L2が両方とも閾値thより小さい場合、ステップS176の処理では、被写体がベストポジションに位置すると判定される。
すなわち、相似の長方形において対応する頂点であって、対角線上の2つの頂点の距離が閾値以内であれば、2つの長方形の位置と大きさ(面積)はほぼ等しいと判断できる。よって、距離L1と距離L2が両方とも閾値thより小さい場合、利用者の顔の位置が、サンプル合成用画像のモデルの顔の位置とほぼ等しくなったと判断でき、被写体がベストポジションに位置すると判定されるのである。
あるいはまた、目標枠341の垂直方向の一辺の長さY1と、対象枠342の垂直方向の一辺の長さY2との差分の絶対値が閾値と比較されるようにし、Y1とY2との差分の絶対値が閾値より小さい場合、ステップS176の処理では、被写体がベストポジションに位置すると判定されるようにしてもよい。
すなわち、相似の長方形において対応する辺の長さの違いが閾値以内であれば、2つの長方形の大きさ(面積)はほぼ等しいと判断できる。対象枠の面積が大きければ、利用者はカメラ51に近い位置にいると考えられ、対象枠の面積が小さければ、利用者はカメラ51から遠い位置にいると考えられる。
例えば、図26Aに示されるような画像の場合、利用者が、カメラ51に十分に顔を近づけてさえいれば、画面内の上下左右方向の位置ずれはほとんど影響しないと考えられる。このような場合、目標枠341と対象枠342との大きさがほぼ一致していれば、被写体がベストポジションに位置すると判定されるのである。
同様に、目標枠341の水平方向の一辺の長さX1と、対象枠342の垂直方向の一辺の長さX2との差分の絶対値が閾値と比較されるようにし、X1とX2との差分の絶対値が閾値より小さい場合、ステップS176の処理では、被写体がベストポジションに位置すると判定されるようにしてもよい。
さらに、例えば、点341aと点342aとの距離L1が閾値より小さい場合、ステップS176の処理では、被写体がベストポジションに位置すると判定されるようにしてもよい。例えば、カメラと利用者との距離がほとんど影響しない画像を撮影する場合などは、目標枠341と対象枠342の一点の対応する位置がほぼ一致すれば、被写体がベストポジションに位置すると判定してもよいからである。
なお、ステップS175の処理で目標枠341と対象枠342の各点の座標が特定されているので、ステップS176の処理において、被写体がベストポジションに位置しないと判定されるときは、被写体をどの方向に移動させるべきかについても特定することができる。
ここでは、目標枠341と対象枠342の対応する頂点(例えば、点341aと点342a)間の距離(例えば、距離L1)が閾値と比較されることなどにより、被写体がベストポジションに位置するか否か判定される例について説明した。しかし、例えば、目標枠341の点341aを中心とし、所定の半径を有する領域が設定され、その領域内に対象枠342の点342aが位置している場合、被写体がベストポジションに位置すると判定されるようにしてもよい。
図28に戻って、ステップS176の処理において、被写体がベストポジションに位置しないと判定された場合、処理は、ステップS177に進み、ベストポジションへの移動の案内が行われる。
図30は、このとき表示されるライブビュー画面の例を示す図である。同図に示されるライブビュー画面350には、被写体を撮影して得られた合成画像351と、サンプル合成用画像352が表示されている。合成画像351の被写体は、現在撮影空間内にいる利用者であり、サンプル合成用画像352の被写体はモデルである。撮影空間32の利用者は、ライブビュー画面350に表示されたサンプル合成用画像352を見ながら、凡その位置を認識し、その位置へと移動する。
合成画像351の下には、案内表示エリア353が設けられており、この例では、案内表示エリア353の中に「もっと前に来て!」と表示されている。あるいはまた、ライブビュー画面350の中に移動方向を示す矢印、移動方向へ手招きするキャラクタなどが表示されるようにしてもよい。すなわち、図30の例の場合、ベストポジションと比較して、利用者の顔がカメラ51から遠いと判定されたため、利用者をカメラ51に近づけるような誘導がなされているのである。
なお、案内表示エリア353の中の文字列の表示とともに、音声による案内が行われるようにしてもよい。
また、図30の例では、合成画像351の左側にサンプル合成用画像352が表示されているが、例えば、サンプル合成用画像352は、撮影開始時に所定の時間だけ表示され、その後は表示されないようにしてもよい。
図28に戻って、ステップS177の処理の後、処理は、ステップS171に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS176において、被写体がベストポジションに位置していると判定された場合、処理は、ステップS178に進む。
ステップS178において、表示制御部215は、ライブビュー画面にベスポジ枠を表示させる。このとき、例えば、図25乃至図27を参照して上述したように、ベスポジ枠が表示される。
その後、図13のステップS106において、管理部216により、カウントダウンが開始されて、撮影が実行される。この場合も、カウントダウンにおいて、カウント「0」となったとき、利用者の視線をカメラに向けさせるため、「カメラをみてね!」とカメラ51の設置方向を指す矢印が示された図25Eのライブビュー画面258が表示される。
このようにして、ライブビュー画面の表示処理が実行される。このようにすることで、サンプル合成用画像のモデルの位置を示す目標枠の大きさに応じた位置に、容易に利用者を移動させることができ、例えば、利用者がライブビュー画面に表示される対象枠と目標枠に気を取られすぎないようにすることができる。また、利用者の位置がベストポジションであることを明確に認識させることができるので、利用者は自信やゆとりをもって撮影に臨むことができる。
なお、上記説明においては、顔の位置が認識されてから、対象範囲の画像を画像処理して表示するようにしたが、例えば、対象枠の位置と目標枠の位置が一致してから、認識された画像処理の対象範囲での画像処理を行って表示を行うようにしてもよい。
さらに、画像処理の対象範囲での画像処理は行われないようにしてもよい。すなわち、顔部分の画像処理は別のものとし、利用者をベストポジションへと導くという目的で、図25乃至図30を参照して上述した処理が実行されるようにしてもよい。
利用者が満足する写真シールの画像は、例えば、プロカメラマンがモデルを撮影した、雑誌に掲載される写真のような画像であることが多い。このような画像を撮影するためには、画角、前景や背景とのバランスなどが重要である。カメラの位置が固定された写真シール作成装置の撮影空間内で利用者の画像を撮影する場合、利用者が撮影空間内の最適な位置に立った状態で撮影しないと、雑誌に掲載される写真のような画像を撮影することは難しい。
利用者は、例えば、サンプル合成用画像のモデルと同様の写真写りを期待して撮影に臨むことになるが、ポーズに気を取られると、立ち位置を間違えることもある。例えば、サンプル合成用画像のモデルとは異なる位置に立って撮影に臨むと、前景、背景などとのバランスが悪くなったり、照明の強度や角度が想定されたものと異なったりすることで、写真写りが悪く見えてしまうことがある。
このため、利用者の満足度を向上させるためには、限られた時間の中で利用者を、撮影空間内での最適な位置に導く必要がある。
さらに、通常、1回のゲームにおいて、複数のサンプル合成用画像を選択できるようになされているので、撮影空間内での最適な位置も変化する場合がある。つまり、第1回目の撮影時の最適な位置と、第2回目の撮影時の最適な位置とが異なるものとなる場合もあり、現在の撮影における最適な位置をユーザに明確に認識させ、撮影が完了するまでその位置から動かないようにさせる必要がある。
利用者をベストポジションへと導くという目的で、図25乃至図30を参照して上述した処理が実行されるようにすれば、限られた時間内でユーザをベストポジションに導いて、その位置から動かないようにさせることができ、その結果、サンプル合成用画像と同様の美しい画像を撮影することができるのである。
また、上記説明においては、利用者が1人の場合の例を説明したが、利用者が複数人である場合には、顔の位置が認識された各利用者を、複数の目標枠(モデルの顔の位置)のうち、対応する認識された顔の位置と最も近い目標枠に、それぞれ案内するようにしてもよい。
これにより、複数の利用者が、右往左往することなく、サンプル合成用画像のモデルの位置に、容易に誘導することができる。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。