以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、画像生成装置としての写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール作成装置1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるし、複数人であることもある。
写真シール作成装置1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、背景や前景の画像となる合成用画像や手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に臨む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aにより構成され、右側面が側面パネル42Bにより構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図示せず)から構成される。
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。図示されないが、撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用される巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
なお、背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、撮影処理や編集処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図2)が設けられる。
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
図2は、写真シール作成装置1を別の角度から見た斜視図である。
事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
図2に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体をその一部として有しており、残りの部分は編集部12の左側面と一体に設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図3を参照して説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
写真シール作成装置1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
次に、各装置の構成について説明する。
[撮影部の構成]
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。
正面パネル41のほぼ中央には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、正面ストロボ92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。
カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
カメラ91を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ92は、他のストロボと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ93には、適宜、撮影結果としての静止画像や、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の位置を基準として、上方に上ストロボ82が設置される。また、左方に左ストロボ83が設置され、右方に右ストロボ84が設置される。
上ストロボ82は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ83は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ84は、利用者を右前方から照射する。
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ86も設けられる。上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、および足元ストロボ86の内部には蛍光灯、電子制御により発光するフラッシュライトなどが設けられており、天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部の蛍光灯やフラッシュライトと合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。各蛍光灯やフラッシュライトの発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯やフラッシュライトの数が調整されることによって、撮影空間A1内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
足元ストロボ86の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口87が設けられる。
ベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の上方であって、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の上方であって、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ103が取り付けられる。
図6は、編集部12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。
図7は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。
事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161は、利用者の指などによって操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下にはスピーカ162が設けられ、スピーカ162の下にはシール紙排出口163が設けられる。
スピーカ162は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
シール紙排出口163には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
次に、写真シール作成装置1の内部構成について説明する。図8は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209、および事後接客部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明装置223、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口87に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
照明装置223は、撮影空間A1内の各ストロボの内部に設けられる蛍光灯であり、制御部201より供給される照明制御信号に従って発光する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、足元ストロボ86と、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102,背面右ストロボ103が設けられている。
また、照明装置223は、制御部201による制御に従って発光量を調整することによって、利用者が行っている撮影作業の段階に応じて撮影空間A1内の明るさを調整する。
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bも編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、スピーカ162、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。
プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口163に排出する。
次に、制御部201について説明する。図9は、制御部201がROM206などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。
制御部201は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金に関する処理や利用者を撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部301、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部302、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部303、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部304を有する。
つまり、制御部201は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
図10は、図9の撮影処理部301の詳細な構成例を示している。撮影処理部301は、操作入力処理部311、顔画像認識部312、画像処理部313、トリミング処理部314、表示制御部315、および管理部316から構成される。なお、以下、カメラ91により撮影された動画像と静止画像を区別する必要がない場合、すなわち、どちらにも共通する場合、単に画像(例えば、撮影画像)などと称する。
操作入力処理部311は、タッチパネルモニタ93を制御して、撮影コースを利用者に選択させる処理、合成用画像を利用者に選択させる処理、撮影された画像の中から編集対象とするもの(編集対象画像)を利用者に選択させる処理などを行う。
顔画像認識部312は、撮影される画像、あるいは、撮影された画像における所定の範囲において、目を検知するなどの方法で、利用者(被写体)の顔の位置を認識する。なお、顔画像認識部312は、顔の位置の認識結果より、被写体の人数を容易に認識することができる。ここでは、顔認識(顔検出)技術を用いる例について説明したが、被写体認識技術が用いられるようにしてもよい。
画像処理部313は、顔画像認識部312により被写体の顔が認識された場合、撮影された画像のうち、認識された被写体の顔の範囲、または、予め設定された範囲の画像の画像処理を行う。具体的には、画像処理部313は、例えば、被写体の肌の色を、見栄えのよい肌の色に補正(変換)する画像処理をしたり、目検知が行われた場合には、例えば、被写体の目をぱっちりさせるように見栄えよく補正する画像処理を行う。
トリミング処理部314は、必要に応じて、カメラ91により撮影された被写体の画像の一部分をトリミングする。また、トリミング処理部314は、トリミングした部分を拡大または縮小して、その画像と合成用画像を合成する。
表示制御部315は、撮影された動画像や、合成用画像と合成された動画像(合成動画像)を、タッチパネルモニタ93(ライブビューモニタ)にライブビュー表示させる。表示される動画像は、被写体の顔として認識された部分に画像処理されている。
また、表示制御部315は、合成用画像と合成された静止画像(合成静止画像)を撮影結果としてタッチパネルモニタ93に表示させる。
管理部316は、カメラ91のシャッタータイミングを制御したり、各ゲーム時におけるシャッタ回数や経過時間を計測したりする。また、管理部316は、必要に応じて、利用者に各種の動作を促す案内、誘導に係る音声を、スピーカ224から出力させる。
次に、図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の処理について説明する。
ステップS1において、写真シール作成装置1の撮影処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、ステップS2において、撮影処理部301は、撮影部208を制御し、図12を参照して後述する撮影処理を実行する。これにより、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ93にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者が被写体として撮影される。撮影処理では、例えば、利用者の全身を撮影する全身撮影、または、利用者の顔若しくは上半身を撮影するアップ撮影が行われる。
ステップS3において、撮影処理部301は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ93に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
ステップS4において、編集処理部302は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部209を制御し、編集処理を行う。具体的には、編集処理部302は、編集対象画像として選択された撮影画像に合成する合成用画像を利用者に選択させ、選択された合成用画像を撮影画像に合成させ、得られた合成画像に対して、利用者による編集操作に従って編集を行う。
ステップS5において、編集処理部302は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
ステップS6において、印刷処理部303は、利用者により選択された画像をプリンタ241に出力してシール紙に印刷させる印刷処理を行う(開始する)。
また、タブレット内蔵モニタ161に表示される、事後接客処理の開始ボタンが選択されると、ステップS7において、事後接客処理部304は、印刷終了待機中の利用者に対する事後接客処理を行う。具体的には、事後接客処理部304は、撮影画像や編集済みの画像を携帯端末に送信する携帯送信ゲーム処理を事後接客処理として行い、携帯端末の電子メールアドレスを直接入力することで画像を携帯端末に送信するか、非接触型ICと通信することで画像を携帯端末に送信するかを利用者に選択させる送信方法の選択画面や、送信する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、利用者による操作に応じて画像を送信する。
印刷が終了すると、ステップS8において、事後接客処理部304は、印刷が終了した旨をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口163に排出し、処理を終了させる。
また、写真シール作成装置1は、撮影画像に対して所定の画像処理を行うことによって、撮影画像における被写体の見栄えを良くすることができる。
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のステップS2の撮影処理の詳細な例について説明する。
ステップS101において、撮影処理部301の操作入力処理部311は、タッチパネルモニタ93を用いて、撮影コース選択画面を表示させ、利用者に撮影コースの選択を促す。
利用者が選択可能なコースとしては、例えば、利用者の全身を撮影する全身撮影コース、または、利用者の顔若しくは上半身を撮影するアップ撮影コースなどがある。
ステップS102において、撮影処理部301の管理部316は、撮影処理の経過時間tの計時を開始する。
ステップS103において、操作入力処理部311は、タッチパネルモニタ93を用いて、合成用画像選択画面を表示させ、利用者に合成用画像の選択を促す。
ここで、合成用画像とは、撮影画像に合成するための背景画像や前景画像のことである。なお、合成用画像選択画面には、合成用画像だけでなく、例えば、撮影画像における被写体の代わりのモデル画像と合成用画像が合成されたサンプル合成用画像が表示されてもよい。このサンプル合成用画像は、合成ではなく、もともとモデルが写りこんでいる画像であってもよい。
なお、ステップS103の処理は実行されないようにしてもよい。
ステップS104において、管理部316は、カメラ91を制御して、被写体の動画像(被写体動画像)の取得を開始させる。
ステップS105において、タッチパネルモニタ93を用いて、図13を参照して後述するライブビュー画面表示処理が実行される。これにより、タッチパネルモニタ93に、被写体動画像が表示され、被写体の位置をベストポジションに近づけるべく、利用者の誘導が行われる。なお、詳細は後述するが、ライブビュー画面表示処理においては、被写体動画像の一部が抽出されて、誘導用動画像としてタッチパネルモニタ93に表示される。
ステップS106において、トリミング処理部314は、被写体動画像の一部を抽出する。ここでは、カメラ91により撮影された被写体動画像から、被写体(例えば、利用者の顔の部分)を含む一部の領域であって、上述の誘導用画像より小さい面積の領域が抽出される。このとき、抽出された画像は、撮影直前動画像としてステップS107の処理に伴ってタッチパネルモニタ93に表示される。
ステップS107においては、管理部316は、シャッタータイミングまでのカウントダウン(例えば、初期値が3秒)を開始する。このとき、管理部316は、表示制御部315を制御し、例えば「3,2,1,0」などとシャッタータイミングまでの残り秒数(カウント)に応じた画面を、タッチパネルモニタ93に表示させ、さらに、スピーカ224からもカウントダウンの音声を出力させて利用者にシャッタータイミングを通知し、カメラ91を制御してシャッタータイミングに同期して撮影を実行させる。
また、ステップS107においてカウントダウンとともに、撮影直前動画像が表示される。すなわち、誘導用動画像に代えて、カウントダウンの際には撮影直前動画像が表示されることになる。
つまり、被写体動画像の取得が開始されてから、撮影のカウントダウンが開始されるまでの期間では、タッチパネルモニタ93に誘導用動画像が表示されるようにし、撮影のカウントダウンが開始されると、タッチパネルモニタ93に撮影直前動画像が表示される。
撮影が実行されたことにより、トリミング処理部314によりカメラ91から出力される被写体の画像の一部が抽出されて静止画像として出力され、保存される。また、合成用画像と合成する場合には、トリミング処理部314によりカメラ91から出力される被写体の画像の一部が抽出されて静止画像として出力され、合成用画像と合成されて、保存される。ここで、保存された静止画像が、後の処理において撮影画像として取り扱われる。
ステップS108において、表示制御部315は、タッチパネルモニタ93を用いて、撮影結果画像を表示させる。すなわち、撮影のタイミングで取得された撮影画像(上述のように保存された静止画像)が、タッチパネルモニタ93に撮影結果画像として表示される。
ステップS109において、管理部316は、撮影回数が所定数X(例えば、6回)に到達したか否かを判定する。そして、撮影回数が所定数Xに到達していないと判定された場合、処理はステップS105に戻されて、それ以降が繰り返される。その後、ステップS109において、撮影回数が所定数Xに到達したと判定された場合、処理はステップS110に進められる。
ステップS110において、管理部316は、経過時間tが所定時間T(例えば、5分間)を経過したか否かを判定する。ここで、経過時間tが所定時間Tを経過していないと判定された場合、例えば、ボーナス撮影(所定数X回を超える撮影)が許可されて、処理はステップS105に戻される。
反対に、経過時間tが所定時間Tを経過していると判定された場合、処理はステップS111に進められる。
ステップS111において、操作入力処理部311は、タッチパネルモニタ93を用いて、編集対象画像選択画面を表示させ、利用者に対し、複数の撮影画像の中から複数の編集対象画像を選択するように促す。ここで、編集対象画像とは、編集処理を施した後にシール紙に印刷する画像を指す。
このようにして撮影処理が実行される。
次に、図13のフローチャートを参照して、図12のステップS105のライブビュー画面表示処理の詳細な例について説明する。
ステップS151において、カメラ91は、被写体動画像を取得する。
ステップS152において、顔画像認識部212は、ステップS131で取得された被写体動画像において利用者(被写体)の顔の位置を認識する。
ステップS153において、画像処理部213は、被写体動画像における認識された被写体の顔の範囲を対象枠として設定する。
ステップS154において、トリミング処理部314は、ステップS151の処理で取得した被写体動画像の一部である誘導用動画像を抽出する。
ステップS155において、表示制御部315は、ステップS154の処理で抽出された誘導用動画像を、タッチパネルモニタ93に表示する。
ステップS156において、表示制御部315は、目標枠と対象枠の位置を比較する。ここで、対象枠は、ステップS153の処理で設定された対象枠とされ、被写体動画像における被写体の顔の範囲とされる。一方、目標枠は、例えば、ステップS103の処理で選択された合成用画像に対応するサンプル合成用画像におけるモデルの顔の範囲とされる。
例えば、図14Aに示されるようなサンプル合成用画像にモデルが写っているものする。この場合、図14Bに示されるようなライブビュー画面において、被写体である利用者Aの顔の範囲(図中の点線の矩形)が対象枠351として設定され、サンプル合成用画像におけるモデルの顔の範囲(図中の実線の矩形)が目標枠352として設定される。
すなわち、目標枠352は、ステップS103の処理で選択された合成用画像を合成する場合、理想的な顔の位置および大きさを特定するものであり、目標枠352の中に顔が配置された撮影画像は、当該合成用画像を合成する場合に理想的な構図の画像となる。
なお、目標枠352と対象枠351は、例えば、常に各辺の長さの比率が一定の長方形とされるものとする。すなわち、被写体のカメラ91からの距離に応じて、対象枠351の面積は変化するが、常に目標枠352と相似の形状の対象枠が設定されるものとする。
ステップS157において、表示制御部315は、ベストポジションであるか否かを判定する。このとき、例えば、目標枠352と対象枠351が合致した場合、被写体の位置がベストポジションであると判定される。
例えば、対象枠351の長方形の4つの頂点の座標が特定され、目標枠352の長方形における対応する頂点との間の距離が計算される。そして、計算された距離が予め設定された閾値より小さい場合、目標枠352と対象枠351が合致した(被写体の位置がベストポジションである)と判定される。
あるいはまた、目標枠352の垂直方向の一辺の長さと、対象枠351の垂直方向の一辺の長さとの差分の絶対値が閾値と比較されるようにし、この差分の絶対値が閾値より小さい場合、目標枠352と対象枠351が合致した(被写体の位置がベストポジションである)と判定されるようにしてもよい。
ここでは、目標枠352と対象枠351の合致を検出することにより、ベストポジションを検出する例について説明するが、これとは異なる方式でベストポジションが検出されるようにしてもよい。例えば、カメラ91により撮影された画像の中で利用者の顔の大きさ(面積)が所定の範囲内であることが検出されて、ベストポジションが検出されるようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS153の処理などは実行されないようにしてもよい。
ステップS157において、ベストポジションではないと判定された場合、処理は、ステップS158に進む。
ステップS158において、表示制御部315および管理部316により、誘導情報が提示される。このとき、例えば、ステップS156での比較の結果に基づいて、目標枠と対象枠を合致させるために、利用者が移動すべき方向が特定される。例えば、利用者が、カメラ91に向かって前後左右のどの方向に移動すべきかが特定される。
そして、例えば、「右後方に移動してね!」、「もっと前に来てね!」などの文言、または、移動方向を表す矢印などの記号が誘導情報として提示される。誘導情報は、例えば、タッチパネルモニタ93に表示されるようにしてもよいし、スピーカ224から音声として出力されるようにしてもよいし、それらが同時に行われるようにしてもよい。
ステップS158の処理の後、処理は、ステップS154に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS157において、ベストポジションであると判定された場合、処理は、ステップS159に進む。
ステップS159において、表示制御部315および管理部316により、ベストポジションである旨が提示される。このとき、例えば、タッチパネルモニタ93に表示される誘導用動画像の中の利用者の顔に近い部分に「BEST!」という文字列が表示される。あるいはまた、誘導用動画像の中の所定の部分を明滅させたり、スピーカ224から、被写体の位置がベストポジションである旨の音声が出力されるようにしてもよい。さらに、それらが同時に行われるようにしてもよい。
このようにして、ライブビュー画面表示処理が実行される。
図15は、図12の撮影処理および図13のライブビュー画面表示処理において、カメラ91から出力される画像の例を示す図である。すなわち、図15に示される画像は、図12のステップS104の処理で、被写体動画像の取得が開始されてから、撮影処理が終了するまで、カメラ91から出力される画像401の例を示している。この例では、2人の利用者を撮影した画像401が示されており、図12のステップS101では、利用者の上半身を撮影するアップ撮影コースが選択されて画像401が得られたものとする。
図15には、トリミング処理部314により抽出される領域を表す枠411乃至枠413が示されている。枠411乃至枠413は、いずれも長方形の枠とされ、枠411は枠412より面積が大きく、枠412は枠413より面積が大きい。
枠411は、誘導用動画像に対応する領域を表すものとされる。枠412は、撮影直前動画像に対応する領域を表すものとされる。枠413は、撮影結果画像に対応する領域を表すものとされる。なお、撮影結果画像は、その後の処理において、編集対象画像、編集済み画像として用いられることになる。
図16は、図15の画像401から抽出された誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像の例を示す図である。図16Aは誘導用動画像であり、図16Bは撮影直前動画像であり、図16Cは撮影結果画像である。
図16Aの誘導用動画像は、図15の枠411に対応して抽出された画像なので、図16Bまたは図16Cと比較して面積の大きい画像とされている。一方で、図16Aの誘導用動画像全体に占める被写体(2人の利用者)の割合は小さくなっている。
図16Cの撮影結果画像は、図15の枠413に対応して抽出された画像なので、図16Aまたは図16Bと比較して面積の小さい画像とされている。一方で、図16Cの撮影結果画像全体に占める被写体(2人の利用者)の割合は大きくなっている。
図16Bの撮影直前動画像は、図15の枠412に対応して抽出された画像なので、図16Aおよび図16Cの中間の面積の画像とされている。また、図16Bの撮影直前動画像全体に占める被写体(2人の利用者)の割合も図16Aおよび図16Cの中間となっている。
例えば、図16Aの誘導用動画像は、画像401(原画像と称することにする)の約80%の面積の長方形により構成され、図16Bの撮影直前動画像は、原画像の約70%の面積の長方形により構成され、図16Cの撮影結果画像は、原画像の約60%の面積の長方形により構成される。
なお、図16Bや図16Cを、タッチパネルモニタ93のライブビュー画面の表示領域に合わせて、拡大して表示するようにしてもよい。また、図16Bまたは図16Cは、実際に図16Aより小さいサイズの画像としてタッチパネルモニタ93のライブビュー画面の表示領域に表示され、サイズの差異部分は白色やグレーで表示されるようにしてもよい。
また、図15と図16を参照して上述した例では、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像において、利用者の顔が、画像の中の上半分の領域に入るように、図15の枠411乃至枠413がトリミングされている。しかしながら、例えば、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像のそれぞれにおいて利用者の顔が、画像の中で異なる位置に表示されるようにしてもよい。例えば、誘導用動画像、および撮影直前動画像では、利用者の顔が、画像の中の上半分の領域に入るように、図15の枠411および枠412がトリミングされるようにし、撮影直前動画像では、利用者の顔が、画像の中央の領域に入るように、図15の枠413がトリミングされるようにしてもよい。
すなわち、図15と図16を参照して上述した例では、原画像の中の同一の位置(図中左側の利用者の肩付近)を中心として誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像に対応する枠411乃至枠413がトリミングされていた。しかし、例えば、顔認証技術などを用いて、原画像の中での顔の位置情報を取得することにより、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画のそれぞれにおいてトリミングされる枠の中心となる位置が変更されるようにしてもよい。
つまり、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像に対応する枠411乃至枠413のそれぞれの領域が可変的にトリミングされるようにしてもよい。
例えば、撮影直前動画像または撮影結果画像など、画像全体に占める被写体の割合が大きい画像においては、被写体の一部(例えば、利用者の頭頂部など)が切れて表示されてしまうことがある。枠411乃至枠413のそれぞれの領域が可変的にトリミングされるようにすることで、被写体の一部が切れて表示されることを回避することができる。
アップ撮影コースが選択された場合、図16Cに示されるように、被写体である2人の利用者の上半身を充分に大きく表示した撮影結果画像を得る必要がある。このため、ライブビュー画面表示処理において、ベストポジションは、カメラ91に十分に近い位置とされ、利用者をカメラ91に近づけるように誘導する必要がある。
図13を参照して上述したように、ライブビュー画面表示処理において、利用者はタッチパネルモニタ93に表示された誘導用動画像を見ながら、誘導情報に従って撮影空間A1内を移動することになる。このとき、一般的な利用者は小顔に写りたいため、カメラ91に近づくことをためらう傾向がある。
つまり、利用者には写真に写った自分の顔をできるだけ小さく見せたいという願望があり、例えば、「もっと前に来てね!」などの誘導情報を提示しても、なかなかカメラ91に近づこうとしない利用者も多い。
従来の技術では、例えば、ライブビュー画面表示処理では、常に同じ大きさの被写体動画像がタッチパネルモニタ93に表示されていた。例えば、従来は、誘導用動画像として図16Bと同じ大きさの領域が抽出され、被写体動画像が表示されていた。このため、被写体動画像に占める自分の顔の割合が大きくなり、自分の顔が大きく感じられるので、「もっと前に来てね!」などの誘導情報を提示しても、なかなかカメラ91に近づこうとしない利用者が多かった。
そこで、本発明では、個々の静止画像が撮影されるまでの期間を2つの期間に分類し、被写体動画像を取得の取得が開始されてから、撮影のカウントダウンである3,2,1が開始されるまでの期間では、タッチパネルモニタ93に誘導用動画像(図15の枠411)である図16Aが表示されるようにし、撮影のカウントダウンである3,2,1が開始されると、タッチパネルモニタ93に撮影直前動画像(図15の枠412)である図16Bが表示されるようにした。そして、撮影処理の結果、最終的に得られた画像(静止画像)として、タッチパネルモニタ93に撮影結果画像である図16Cが表示されるようにした。
すなわち、図16Bの撮影直前動画像より面積の大きい画像を、画像401から抽出し、図16Aの誘導用動画像としてタッチパネルモニタ93に表示されるようにした。図16Aの誘導用動画像の場合、図16Bの撮影直前動画像の場合と比較して、被写体動画像に占める自分の顔の割合が小さくなるので、自分の顔を小さく感じさせることができ、出来上がりの画像(撮影結果画像)では、図16Cに示されるように、顔が大きく写り、写真シールとして相応しい構図の画像を得ることができる。
あるいはまた、撮影処理の結果、最終的に得られた画像(静止画像)として、撮影結果画像である図16Cがタッチパネルモニタ93に表示されないようにしてもよい。すなわち、図12のステップS108でタッチパネルモニタ93に撮影結果画像が表示されることになるが、このとき表示される撮影結果画像が図16Cとは異なるサイズの画像とされるようにしてもよい。
図12のステップS108では、タッチパネルモニタ93に、例えば、「こんなふうに撮れたよ!」というメッセージとともに撮影結果画像が表示される。この際、表示される撮影結果画像が、例えば、図15の枠412に対応して抽出されるようにしてもよい。
例えば、上述した場合と同様に、被写体動画像を取得の取得が開始されてから、撮影のカウントダウンである3,2,1が開始されるまでの期間では、タッチパネルモニタ93に誘導用動画像(図15の枠411)である図16Aが表示され、撮影のカウントダウンである3,2,1が開始されると、タッチパネルモニタ93に撮影直前動画像(図15の枠412)である図16Bが表示される。しかし、上述した場合とは異なり、撮影結果画像として、図15の枠412に対応して抽出された、図16Bに示されるものと同じサイズの静止画像が表示されるようにしてもよい。そして、例えば、図11のステップS4の編集処理において、編集空間A2−1または編集空間A2−2のタブレット内蔵モニタ131に表示される編集対象画像として、図16Cに示される画像と同じサイズの画像が表示されるようにしてもよい。すなわち、編集対象画像、編集済み画像、携帯端末に送信する画像、シール紙に印刷される画像などは、図16Cに示される画像と同じサイズの画像となる。
誘導用動画像として、図16Aに示されるように、顔が小さく写った画像が表示されるようにしても、撮影処理が終了する前に、図16Cに示されるように、顔が大きく写った画像が表示されると、利用者は無意識にカメラ91から遠ざかることがある。例えば、第1回目の撮影に対応する撮影結果画像として、図16Cに示されるように、顔が大きく写った画像が表示されると、第2回目の撮影において利用者が無意識にカメラ91から遠ざかってしまうことがある。
このため、例えば、撮影処理が終了するまでは、図16Cに示されるように、顔が大きく写った画像が表示されないようにしてもよい。このようにすることで、例えば、利用者を、より確実にカメラ91に近づけるようにすることができるので、写真シールとして相応しい構図の画像を得ることができる。
あるいはまた、編集対象画像、編集済み画像として、タブレット内蔵モニタ131に、図15の枠412に対応して抽出された、図16Bに示されるものと同じサイズの静止画像が表示されるようにしてもよい。そして、携帯端末に送信する画像、シール紙に印刷される画像などは、図15の枠413に対応して抽出された、図16Cに示される画像と同じサイズの画像となるようにしてもよい。
このようにすることで、編集処理中も顔が小さく写った画像が表示されるので、利用者は顔が小さく写っていることを確認し、安心して編集を楽しむことができる。一方で、シール紙に印刷される画像などは、顔が大きく写った画像とされ、構図のよい画像を提供することができる。
なお、編集対象画像、編集済み画像として、タブレット内蔵モニタ131に図16Bに示されるものと同じサイズの静止画像が表示されるようにする場合、シール紙に印刷される画像などは、編集処理後に、図16Cに示される画像と同じサイズにトリミングされることになる。従って、編集対象画像、編集済み画像として表示された画像の外周付近の領域に編集情報が入力された(例えば、ペンで落書きされた)としても、トリミングされて欠落してしまうことになる。このため、編集対象画像、編集済み画像として表示された画像の外周付近の領域を、編集入力対象外領域とし、編集入力が受け付けられないようにしてもよい。この際、編集入力対象外領域を、利用者から見て目立たない薄いグレーなどの色で表示するようにしてもよい。
さらに、編集対象画像、編集済み画像、および携帯端末に送信する画像は、図15の枠412に対応して抽出された、図16Bに示されるものと同じサイズの静止画像が表示されるようにし、シール紙に印刷される画像は、図15の枠413に対応して抽出された、図16Cに示される画像と同じサイズの画像となるようにしてもよい。
携帯端末に送信する画像は、携帯端末のディスプレイに表示されるものであり、例えば、十分な大きさに拡大して表示することも可能である。このため、例えば、携帯端末に送信する画像はあえて、顔が小さく写った画像とされるようにしてもよい。
従って、本発明によれば、利用者が意図する構図の画像を提供することができる。
なお、図15と図16を参照して上述したように、原画像から、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像を、それぞれ異なる面積の画像として抽出する処理は、例えば、図12のステップS101で選択された撮影コースに応じて行われるようにしてもよい。
例えば、アップ撮影コースが選択された場合、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像を、それぞれ異なる面積の画像として抽出するようにし、全身撮影コースが選択された場合、誘導用動画像、撮影直前動画像、および撮影結果画像を、それぞれ同じ面積の画像として抽出するようにしてもよい。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。