JP3655576B2 - 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

液膜形成方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3655576B2
JP3655576B2 JP2001336968A JP2001336968A JP3655576B2 JP 3655576 B2 JP3655576 B2 JP 3655576B2 JP 2001336968 A JP2001336968 A JP 2001336968A JP 2001336968 A JP2001336968 A JP 2001336968A JP 3655576 B2 JP3655576 B2 JP 3655576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
processed
chemical
chemical solution
dropping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001336968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003109893A (ja
Inventor
信一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001336968A priority Critical patent/JP3655576B2/ja
Priority to TW091116360A priority patent/TW584900B/zh
Priority to US10/202,657 priority patent/US7371434B2/en
Priority to CN02126980.7A priority patent/CN1228815C/zh
Publication of JP2003109893A publication Critical patent/JP2003109893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3655576B2 publication Critical patent/JP3655576B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/16Coating processes; Apparatus therefor
    • G03F7/162Coating on a rotating support, e.g. using a whirler or a spinner

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板に対して液体を渦巻き状に滴下して成膜を行う液膜形成方法及び半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リソグラフィプロセスで従来から行われてきた回転塗布法は基板に滴下した液体の殆どを基板外に排出し、残りの数%で成膜するため、使用する薬液の無駄が多く、排出された薬液が多いことから環境にも悪影響を及ぼしていた。また、方形の基板や12インチ以上の大口径の円形基板では、基板の外周部で乱気流が生じその部分で膜厚が不均一になるという問題が生じていた。
【0003】
薬液を無駄にせず基板全面に均一に塗布する手法として特開平2−220428号公報には一列に配置した多数のノズルよりレジストを滴下し、その後方よりガスまたは液体を成膜面に吹き付けることで均一な膜を得る手法が記載されている。また、特開平6−151295号公報では棒に多数の噴霧口を設け、それよりレジストを基板上に滴下し均一な膜を得ることを目的としている。更に特開平7−321001号にレジストを噴霧するための多数の噴出孔が形成されたスプレーヘッドを用い、基板と相対的に移動して塗布する手法が記載されている。これらいずれの塗布装置においても滴下あるいは噴霧ノズルを横一列に複数配置し、それを基板表面にそってスキャンさせて均一な膜を得ることを目的としている。
【0004】
これら複数のノズルを持つ装置を用いた塗布法の他に一本の液体吐出ノズルを用い、被処理基板上を走査させることで液膜を形成する手法が有る。この手法ではノズルの操作法次第では基板1枚あたりの処理時間が長くなったり、薬液の使用量が膨大になったりするという問題が生じていた。
【0005】
これらの問題を解決する成膜方法として、特開2000−77326号公報には、渦巻き状に薬液を供給して塗布を行う手法が開示されている。この中で、“塗布条件としてウェハを低速(例えば20〜30rpm)で回転させつつノズルユニットをこのウェハの直径方向(例えばX方向)に移動させることで塗布を行うようにすることが好ましい。”ということが記載されている。また、“ウェハとノズルユニットの相対速度を一定に保つことが重要である。”ことが記載されている。すなわち、ノズルの線速度を一定にすることが記載されている。
【0006】
ノズルユニットを一定の速度で移動させた場合、線速度を一定にするためには、ノズル外周部に対してその内側での回転数を大きくしなければならない。例えば、200mmウェハで考えた場合、半径100mmでの回転数を30rpmとしても、回転数が径の逆数に比例し半径1mm以下の部分では3000rpm以上で回転させる必要がある。3000rpmでウェハを回転させた場合、基板中心から液塗布を開始したとしても、薬液が瞬時に基板外に放出されてしまう。
【0007】
また、ウェハを低速で一定の回転数で回転させた場合、基板中心でのノズル移動速度はきわめて速く、塗布後に振動を与えて液体の移動を生じさせたとしても、移動しきれず結局中央部では塗布されない領域が生じ、均一な膜を形成することができないという問題があった。このように、線速度一定にして薬液を吐出させると、液膜が形成されないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、被処理基板を回転させつつ薬液を滴下して被処理基板上に渦巻き状に薬液を供給して液膜の成膜を行う技術において、被処理基板に対する滴下ノズルの線速度を一定にすると、薬液が基板外に放出されてしまう、或いは均一に液膜が形成されないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、被処理基板上に渦巻き状に液体を供給して成膜を行う技術において、被処理基板外への液体の放出を抑制すると共に、均一に液膜を形成し得る液膜形成方法及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下のように構成されている。
【0011】
(1)本発明に係る液膜形成方法は、滴下部から被処理基板上に液体を滴下すると同時に、前記被処理基板を回転させながら、前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の前記滴下部の移動ピッチが小さく変化するように前記滴下部を前記被処理基板の内周部から該基板の外周部に向けて径方向に移動させ、且つ前記滴下部の前記被処理基板の径方向の移動に伴い、滴下された液膜がそれにかかる遠心力により移動しないように、前記基板の回転数を徐々に下げつつ、該滴下部からの前記液体の供給速度を調整して前記被処理基板上に液膜を形成し、且つ、前記滴下部からの前記液体の供給速度を調整する際に前記基板の回転数の減少に対して単調に速くすることを含むことを特徴とする。
【0013】
(3)本発明に係る液膜形成方法は、回転する被処理基板に対して径方向に移動しつつ薬液を滴下する滴下部の移動区間の一端を第1の位置として設定する工程と、前記滴下部が、前記被処理基板の薬液供給領域の最外径に位置する時の前記被処理基板の回転数と該基板への、該滴下部から被処理基板上に滴下された薬液の軌跡において単位長さ当たりの前記滴下部からの薬液供給量q0を決定する工程と、前記滴下部が任意の位置に存在する時、被処理基板が1周する毎に生じる前記滴下部の径方向の移動ピッチが変化するように、移動ピッチを設定するステップと、第1の位置、第1の位置における前記滴下部の移動ピッチ、及び前記滴下部からの前記薬液供給量q0から、第1の位置における前記滴下部からの薬液供給速度と被処理基板回転数を決定する工程と、前記滴下部が第1の位置に位置してから前記被処理基板を単位時間回転させたときの回転角と、第1の位置における前記滴下部の移動ピッチとから、単位時間後に前記滴下部が位置する第2の位置を決定する工程と、第2の位置が移動区間の他端に至るまで、第2の位置を新たな第1の位置として再設定して、第1の位置における前記滴下部からの薬液供給速度と被処理基板回転数の決定,単位時間後に前記滴下部が位置する第2の位置の決定を繰り返し行い、時間に対する前記滴下部の径方向位置と、薬液供給速度と被処理基板回転数のそれぞれの関係を決定する工程と、決定された関係に基づいて滴下部の径方向位置と、薬液供給速度と被処理基板回転数の3つの制御を同時に行って、前記被処理基板上に液膜の形成を行うことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は本発明に用いる成膜装置の概略構成を示す構成図である。
図1に示すように、被処理基板100が設置される被処理基板保持部120は、基板100中心で回転する駆動系121に接続されている。また、被処理基板100の上方には、薬液を吐出しつつ、ノズル駆動系123により径方向に移動可能な薬液供給ノズル(滴下部)122が設置されている。薬液供給ノズル122には、薬液供給管124を介して薬液供給ノズル122に薬液を供給する薬液供給ポンプ125が接続されている。薬液供給ノズル122からの薬液吐出速度の制御は、薬液供給ポンプ125からの薬液供給圧力を制御して行った。
【0017】
薬液供給ノズル122は、例えば図2に示すような構成である。図2に示すように、薬液供給ノズル122は、図示されない薬液供給ポンプに接続された薬液供給管124から供給された薬液が一旦貯蔵する薬液槽201と、薬液槽201内の薬液が吐出される薬液吐出口202とを含んで構成される。
【0018】
薬液供給ノズル122は、ノズル駆動系123により被処理基板100のほぼ中央から移動を開始し、薬液を被処理基板100上に連続的に供給しながら被処理基板100の略エッジ部分まで移動する。薬液供給は、薬液供給ノズルが被処理基板100のエッジに到達した段階で終了する。薬液供給ノズルの移動開始位置及び移動終了位置には、薬液遮断機構126a,126bが設けられている。移動開始位置の薬液遮断機構126aは、基板保持部120の回転数、ノズル駆動系123の移動速度、薬液供給ノズル122からの薬液吐出速度が塗布開始時に必要な所定の値になるまで、薬液供給ノズル122から吐出された薬液を遮断して、薬液が被処理基板100に到達するのを防ぐ。また、移動終了位置の薬液遮断機構126bは、被処理基板100のエッジ部に薬液が供給されない様に、被処理基板100エッジ部上空に待機し、薬液供給ノズル122が被処理基板100のエッジに来たときに、ノズル122から吐出された薬液を遮断して薬液が被処理基板100に到達するのを防止する。
【0019】
薬液が被処理基板100上に供給される間、基板保持部120の回転数、ノズル駆動系123の移動速度、薬液供給ノズル122からの薬液吐出速度は各々、回転駆動制御部128、ノズル駆動制御部127、薬液供給ポンプ125により管理される。なお、これら3つの制御部125,127,128を統括するコントローラ129がその上流に配置されている。
【0020】
コントローラ129は、薬液供給ノズル122の被処理基板100上の位置情報に基づき、回転駆動制御部128の回転数、ノズル駆動速度、薬液吐出速度を決定し、回転駆動制御部128、ノズル駆動制御部127、薬液供給ポンプ125の各々に司令する。この司令に基づいて各々が動作することで被処理基板100上には渦巻き状に薬液が供給される。被処理基板100上に供給された薬液は広がり、隣接する液膜と結合して被処理基板100上で一つの液膜101になる。
【0021】
液膜101が形成された後、該被処理基板100には液膜中にある溶剤を乾燥除去する工程が行われる。乾燥手法には、加熱、溶剤の飽和蒸気圧以下での減圧乾燥、表面に気流に接触させる手法などが用いられる。
【0022】
液膜が形成された後、該被処理基板は液膜中にある溶剤を乾燥除去する工程に送られる。乾燥手法には、加熱、溶剤の飽和蒸気圧以下での減圧乾燥、表面に気流に接触させる手法などが用いられる。
【0023】
以下、この液膜形成手段を膜厚400nmのArF感光性樹脂膜形成に適用した場合について説明する。感光性樹脂溶液には固形分量3%のものを用いた。なお、被処理基板上に、ArF露光時に基板面からの反射光を相殺させる反射防止膜が以下と同様の手法で形成されたものを用いた。
【0024】
説明をわかりやすくするため、以下では被処理基板100の直径を含む基板保持部120の並進駆動方向をX軸とし、それと直交する薬液供給ノズル122を駆動した際の吐出口の軌跡をY軸とする。また、X軸とY軸の交点を装置基準点、円形の被処理基板の中心を基板原点と以下呼ぶことにする。また、装置基準点をXY座標系の原点(0,0)とし、位置の単位はmmで表す。
【0025】
以後、図3に示すように、薬液供給時のノズル移動方向と同じ向きの移動を+軸、その反対の移動を−軸として説明する。
【0026】
ノズルの軌跡として基板が1回転する毎の径方向ノズル移動ピッチ変化率aを0.99(1%減少)とした。原点を基準とした螺旋の数を周値n(n>0の実数)と定義する。この周値nを用い、n=1におけるノズル移動ピッチd1を用いて、周値nにおける径方向ノズル移動ピッチdnは、
【数1】
Figure 0003655576
と表すことができる。
【0027】
このときのノズル径方向位置Rn
【数2】
Figure 0003655576
と表すことができる。
【0028】
以下に、基板外に薬液が排出されることなく、基板面内で液膜分布の偏りのない液膜形成が可能になる条件を説明する。まず、径方向ノズル移動ピッチdnが変化しない(a=1)場合の条件を説明し、その後、径方向ノズル移動ピッチdn変化するときの条件を説明する。
【0029】
ところで径方向ノズル移動ピッチdnが一定(a=1)の場合には、径rにおける面積(S)変化率は2πrであるから径方向rにおける基板への螺旋の単位長さ当たりの薬液供給量qは薬液供給最外径routとその時の基板への螺旋の単位長さ当たりの薬液供給量qnoutを用いて
q=qnout/ rout (5)
とすればよい。また、基板中心からの距離rにおける薬液供給速度vn(cc/min)と基板回転数wn(rpm)と薬液供給量qとの間には、以下の(6)式の関係が成立する。
【0030】
q=vn / wn (6)
従って(5),(6)式から、以下の(7)式を満たすように基板中心からの距離rにおける薬液供給速度vnと基板回転数wnを定めれば良い。
【0031】
【数3】
Figure 0003655576
【0032】
この時、薬液供給速度vnと基板回転数wnの決定には、以下の3つの方法がある。
【0033】
(I)薬液供給ノズルの径方向位置(r/rout)に応じて、薬液の吐出量と被処理基板の回転数を決定する。
【0034】
(II)薬液供給ノズルの径方向位置(r/rout)に応じて、被処理基板の回転数を決定(吐出量はほぼ一定)。
【0035】
(III)薬液供給ノズルの径方向位置(r/rout)に応じて、薬液の吐出量を決定(回転数はほぼ一定)。
【0036】
先ず、(I)の方法による薬液供給速度vnと基板回転数wnの決定について説明する。
【0037】
距離rにおける薬液供給速度vnと基板回転数wnとは、係数bを用いてそれぞれ以下の(8),(9)式のように表すことができる。
【0038】
【数4】
Figure 0003655576
【0039】
一方、基板中心からの距離rにおける微小単位面積にある液膜にかかる遠心力Fは液体の比重cを用いて、
【0040】
【数5】
Figure 0003655576
と表せる。
【0041】
ここでC=c(qnout/2πrout)と置き、遠心力Fが一定になるrと基板回転数wnの関係を求めると、
【0042】
【数6】
Figure 0003655576
となる。
【0043】
(9)式と(11)式とからroutにおける基板回転数wnoutを、広がった液膜に流動性を生じる下限の遠心力Fと定数C及び係数b(通常は1)を用いて
nout≦(F/C)1/2×b (12)
のように定めることで、基板外に薬液が排出されることなく、基板面内で液膜分布の偏りのない液膜形成が可能になる。なお、基板回転数wnと基板への薬液供給速度vnは(6)式と以下の(13)式を満たす組み合わせであれば如何なる値に設定しても良い。
【0044】
【数7】
Figure 0003655576
【0045】
本実施形態では径方向ノズル移動ピッチdnは一定ではなく等比級数的に変化しているので(8),(9)式は
【数8】
Figure 0003655576
【0046】
と、それぞれおきかえられる。式(8')、(9')を用いて、且つ、広がった液膜に流動性が生じないような遠心力Fに調整することで、本発明の趣旨を達成することができる。
【0047】
次に、(II)の方法による薬液供給速度vnと基板回転数wnの決定について説明する。
係数b(通常は1)を用いて距離rにおける薬液供給速度vnと基板回転数wn
【数9】
Figure 0003655576
【0048】
と表せる。(14),(15)は基板1周毎に生じる径方向ノズルピッチが一定であるときの値であるが、本発明ではdnは一定ではなく等比級数的に変化しているので(14),(15)式は
【数10】
Figure 0003655576
【0049】
と、それぞれおきかえられる。(16),(17)式を用い、且つ広がった液膜に流動性が生じないような遠心力Fに調整することで、本発明の趣旨を達成することができる。
【0050】
次に、(III)の方法による薬液供給速度vnと基板回転数wnの決定について説明する。
【0051】
係数b(通常は1)を用いて距離rにおける薬液供給速度vnと基板回転数wn
【数11】
Figure 0003655576
【0052】
と表せる。(18),(19)式は基板1周毎に生じる径方向ノズルピッチが一定であるときの値であるが、本発明ではdnは一定ではなく等比級数的に変化しているので(18),(19)式は、
【数12】
Figure 0003655576
【0053】
と、それぞれおきかえられる。(20),(21)を用いて、且つ、広がった液膜に流動性が生じないような遠心力Fに調整することで、本発明の趣旨を達成することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
本実施形態ではコンパクトディスク(CD)へのレーザー反応膜の塗布方法に関して説明する。レーザー反応膜として青色半導体レーザーでの加工を考慮し400〜550nmに吸収を持つ色素を有機溶剤に溶かしたものを用いた。なお、溶液中の固形分濃度は3%とした。コンパクトディスクの塗布領域は中心から径19mmより外側の領域である(外形55.4mm)。この基板に対する塗布はd1=1.5、a=0.995の条件下で行った。即ち薬液供給ノズルの軌跡Sn
【数13】
Figure 0003655576
【0055】
としnを14.05282から41.72949の間で変化させた。実際に塗布を行う場合には、上記ノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnのそれぞれを時間に対する関係に表現しておく必要がある。その手順を図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、第1の実施形態に係わる、時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャートである。
【0056】
(ステップS101)
まず、被処理基板の最内周Rninを薬液供給ノズルの移動区間の演算開始位置(第1の位置)として設定する。
【0057】
(ステップS102)
nout=55.4における基板回転数wnout=107.6rpm、薬液吐出圧力(薬液供給速度)vnoutをまず設定する。ここで定める回転数と吐出圧力は、塗布時に基板外に薬液が放出されないように調整されている。
【0058】
基板外周部で薬液が飛散しない回転数の算出方法を説明する。停止状態から回転数を回転加速度1rpm/secで徐々に回転数を上げて、薬液が基板外に飛散する回転数を求めた。
【0059】
(ステップS103)
薬液供給ノズルの径方向の軌跡、即ちノズル位置Rnにおけるノズル移動ピッチを設定する。本実施形態では、等比級数の初項d1を1.5、変化率aを0.995とした。
【0060】
【数14】
Figure 0003655576
【0061】
(ステップS104)
ノズル位置Rninをノズル位置Riに設定する。
なお、ステップS101〜S104の順序は順不同で、ここで記載された順序に限られるものではない。
【0062】
(ステップS105)
設定された初項d1、変化率a、及び(22)式を用いて、コンパクトディスクの最内周Ri(Rnin=19mm)に相当する周値iを求める。本実施形態の場合、コンパクトディスクの最内周Rnin=19mmに相当する周値nは、14.05282であった。
【0063】
(ステップS106)
nout=55.4における基板回転数wnout及び薬液吐出圧力vnout、並びに(8'),(9')式を用いて、周値i(=14.05282)での薬液吐出圧力vi(v14.05282)、基板回転数wi(w14.05282)を求める。
【0064】
一方、基板の最外周Rnoutに相当する周値noutはnout=41.72949となる。即ち基板中心から19mmの位置を始点とした薬液供給ノズルの螺旋の軌跡は、基板上を27.6767周して基板エッジに達することになる。
【0065】
(ステップS107)
周値iが、i≧41.72949の条件を満たしているかの判定を行う。i≧41.72949でないと判定された場合は、ステップS108を実行する。
【0066】
(ステップS108)
0.05秒間(単位時間)に変化する周値Δiを求め、0.05秒後の周値i'=i+Δiを求める。そして、求められた周値i'に相当する薬液供給ノズル径方向位置Ri'を算出する。
【0067】
基板は時間t秒で基板が回転数wnで回転しているとき、時間t秒から時間t+0.05秒までの間に基板は、
Δn=wn /60×0.05(回転)
だけ回転する。
【0068】
以下に、具体例を用いて説明する。基板回転数w14.05282=180rpmとした場合、基板は0.15回転する。従って、基板回転数w14.05282で0.05秒回転した後の周値nは、n'=14.05282+0.15=14.20282、になる。n'=14.20282に相当するR14.20282は式(22)からR14.20282=19.2112[mm]となる。
【0069】
(ステップS109)
そして、0.05秒後のノズル位置Ri'(第2の位置)を新たにRi(第1の位置)として再設定する。
【0070】
(ステップS106)
そして、Rnout=55.4における基板回転数wnout及び薬液吐出圧力vnout、並びに(8'),(9')式を用いて、ノズル位置Ri(周値i)での薬液吐出圧力vi、基板回転数wiを求める。
【0071】
(ステップS107)
i≧41.72949であると判定されるまで、ステップS108,S109,S106を繰り返し行う。
【0072】
以上の説明した手順により、時間に対する、前記滴下部の径方向位置,薬液吐出圧力(薬液供給速度),被処理基板回転数のそれぞれの関係を決定することができる。任意の時間t秒からt+0.05秒までの間はRn,vn,wnはそれぞれ一定であるとみなす。
【0073】
そして、求められた関係に基づいて、薬液供給ノズルの径方向位置と、薬液吐出圧力と被処理基板回転数の制御を行って、前記被処理基板上に液膜の形成を行う。
【0074】
以上示した手順は最内周部で機器に対して矛盾が生じない場合に適用できる。しかし、本実施形態の装置では、吐出圧力を制御することよって、薬液供給速度の制御を行っている。ところが、最内周における吐出圧力が制御可能な圧力範囲の下限である2kgF/cm2 より小さくなってしまうため制御不能となった。この場合、基板外周部から時間に対する薬液供給ノズル位置、薬液供給速度(薬液吐出圧力)、基板回転数を決めていくと良い。
【0075】
以下に、外周部から時間に対する薬液供給ノズル位置、薬液供給速度(薬液吐出圧力)、基板回転数の求め方を図5,6を参照して説明する。図5,6は、第1の実施形態に係わる、時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液吐出圧力vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャートである。
【0076】
(ステップS201)
まず、被処理基板の最外周Rnoutを薬液供給ノズルの移動区間の演算開始位置(第1の位置)として設定する。
【0077】
(ステップS202〜S206)
ステップS202〜S206は、前に説明したステップS102〜S106と同様なので説明を省略する。ただし、ステップS204において、ノズル位置Rnoutをノズル位置Riに設定する。
【0078】
(ステップS207)
算出された基板回転数wiと薬液吐出圧力viが制御範囲内に有るか判定を行う。
【0079】
(ステップS208)
ステップS207において、基板回転数wiと薬液吐出圧力viが制御範囲内にないと判定された場合、式(8')(9')のbを適当に調整して、基板回転数wiと薬液吐出圧力viを算出し、基板回転数wiと薬液吐出圧力viが制御範囲内に収まっているか判定する。
【0080】
(ステップS209)
ステップS208の判定の結果、基板回転数wn"と薬液吐出圧力vn"が制御範囲内に収められない場合、設定した薬液供給ノズル径方向位置より内側を塗布不能領域として、終了する。
【0081】
(ステップS210)
ステップS207において、回転数wi及び吐出量viが制御範囲内にあると判定された場合、周値iが、i<14.05282の条件を満たしているかの判定を行う。i<14.05282でないと判定された場合は、ステップS211を実行する。
【0082】
(ステップS211)
0.05秒間(単位時間)に変化する周値Δiを求め、0.05秒前の周値i'=i+Δiを求める。そして、求められた周値i'に相当する薬液供給ノズル径方向位置Ri'を算出する。
【0083】
(ステップS212)
そして、0.05秒後のノズル位置Ri'(第2の位置)を新たにRi(第1の位置)として再設定する。
【0084】
(ステップS206)
そして、Rnout=55.4における基板回転数wnout及び薬液吐出圧力vnout、並びに(8'),(9')式を用いて、ノズル位置Ri(周値i)での薬液吐出圧力vi、基板回転数wiを求める。
【0085】
i<14.05282であると判定されるまで、或いは塗布不能領域と判定されるまでS206,S207,S211,S212を繰り返し行う。
【0086】
以上説明した手順で求められた、時間に対する薬液ノズルの径方向の位置、薬液吐出圧力、基板回転数の関係を図7に示す。図7(a)はプロセス時間に対する基板中心からのノズル位置を示す図、図7(b)はプロセス時間に対する基板回転数を示す図、図7(c)はプロセス時間に対する薬液吐出圧力を示す図である。
【0087】
なお、上述の時間に対する薬液供給ノズルの径方向位置、薬液吐出圧力、被処理基板回転数の決定法は薬液供給ノズルの径方向移動が周値に対する等比級数的な移動の場合だけでなく、薬液供給ノズルの径方向移動が一定である場合にたいしても適用できる。
【0088】
プロセス時間0〜0.8秒の間で薬液吐出圧力が一定になっているのは吐出圧力制御下限が2kgF/cm2 が限界であることによる。この領域では式(8')で薬液吐出圧力vの値が一定になるようにbの値を変化させて、それに応じて(9')により基板回転数を設定している。また、同様にプロセス時間12秒以降でも薬液吐出圧力が一定になっている。これは吐出圧力の上限値が3.5kgF/cm2 であったため、(8')式で最大吐出圧力に対応する最大薬液吐出圧力vmaxを超えないようにbの値を変化させたことによる。このように薬液供給速度と基板回転数は基本的に式(8')、(9')により制御を行い、装置の制約に応じて適時bの値を変更すると良い。
【0089】
図7のそれぞれの制御パターンに応じて図1に示される装置を用いて基板中心からのノズルの位置、基板回転数、ノズルからの薬液供給速度を調整し、円形基板上に厚さ10μmの液状塗布膜を形成した。塗布膜形成の後、減圧下で溶剤を除去して、さらにベーキングを行って円形基板上に膜厚0.3μmで、膜厚均一性1%以下の色素膜を形成した。なお、本発明では中心に近いほど従い薬液供給ノズルにより薬液を滴下した軌跡の幅が広がることになるが塗布終了後にこれらの軌跡が広がるものの互いに接続しない場合には閉空間あるいは溶剤の雰囲気で満たされた空間で塗布基板を保持し、液膜が十分に広がりレベリングされるのを待った後に減圧などの乾燥工程に移動させることが望ましい。また、乾燥速度の速い溶剤を用いる場合には塗布そのものを溶剤雰囲気下で行うことが望ましい。上記レベリングは、前記被処理基板上の最外周部の液膜が遠心力により前記被処理基板外に移動しない最大回転数以下の回転数以下で行うことが好ましい。回転数は、液体の表面張力と界面張力、遠心力のバランスにより、プロファイルが決定される。このとき微小な凹凸が残る場合がある(特に基板の外周部に残る)。この場合、液膜の粘度を高くしていく過程で、音波・超音波などを用いて液膜に対して振動を与えると凹凸を限りなく小さくできる。
【0090】
また、乾燥を行う前段階で、表面張力により液が内側に移動して、基板エッジ部分の液膜厚が薄くなる場合がある。このような場合には、乾燥の直前で基板の上方を開放系として、基板を150〜200rpm程度で回転させることで、基板中心で上方から基板面に向かい、さらに基板外周方向に向かう気流を生じさせることで、内側に移動している液膜を外側に引っ張るとよい。直ちに乾燥を行うことで、エッジ部分でも膜厚変動の小さい良好な膜厚均一性をえることができる。
【0091】
本実施形態はコンパクトディスクの塗布に関するものであるが、これに限るものではなく、DVDディスク、ミニディスクなどドーナツ状の基板及び、円形の半導体ウェハ上への塗布へも適用できる。また、材料もレーザー光吸収材料に限るものではなく、磁性体が含まれる液体、金属材料が含まれる液体の塗布に対しても適用可能である。
【0092】
また、塗布条件も(12)式のようにWnoutを設定し、(8'),(9')式により薬液供給速度とそれに対応した薬液吐出圧力、基板回転数、(3)式により基板中心に対する薬液供給ノズルの位置を定め、制御を行いさえすれば、如何なる制御を行っても良い。また、液吐出圧力と基板回転数はパラメータhにより、薬液供給ノズル位置については複数の領域に分けてd1、a、nを調整して制御を行っても構わない。
【0093】
(第3の実施形態)
本実施形態は半導体基板の層間絶縁膜を塗布で形成する手法に関する。
【0094】
配線が形成された基板を図1に示す塗布装置にセットした。この基板への塗布を薬液供給ノズルの軌跡としてd1=1.5mm、a=0.995となるよう(15)式のように定めた。
【0095】
【数15】
Figure 0003655576
【0096】
しかし、この塗布条件では径7.6mmより内側で膜厚異常が生じたため、径7.6mm以内では膜厚異常を解消するためd0=4.22、a=0.844となるよう(24)式のように定めた。
【0097】
【数16】
Figure 0003655576
【0098】
つまり、径7.6mmより内側では、(24)式の制御式に基づいて処理時間に対する薬液供給ノズル位置、基板回転数、薬液吐出圧力を算出し、径7.6mmより外側では(23)式の制御式に基づいて処理時間に対する薬液供給ノズル位置、基板回転数、薬液吐出圧力を算出した。
径7.6mmより内側では周値nは0.5≦n≦3.00であり、径7.6mmより外側では周値nは6.11≦n≦80.4である。
【0099】
これを元に算出した処理時間に対する薬液供給ノズル位置、基板回転数、薬液吐出圧力の関係を図8に示す。図8(a)はプロセス時間に対する基板中心からのノズル位置を示す図、図8(b)はプロセス時間に対する基板回転数を示す図、図8(c)はプロセス時間に対する薬液吐出圧力を示す図である。
【0100】
また、滴下される径7.6mmより内側と外側の薬液供給ノズルの軌跡を図9に示す。図9は、図8に示すプロセス時間に対する基板中心からのノズル位置,基板回転数,及び薬液吐出圧力に基づいて滴下される薬液供給ノズルの軌跡を示す図である。図9において、601は径7.6mmより内側の軌跡を示し、602は径7.6mmより外側の軌跡を示し、603は径7.6mの内側の軌跡と外側の軌跡との接続点と基板中心とを直径とする真円を示している。
【0101】
図8(c)に示すプロセス時間と薬液吐出圧力との関係において、プロセス時間0〜1.7秒の間で吐出圧力が一定になっているのは吐出圧力制御下限が2kgF/cm2 が限界であることによる。この領域では式(8')で薬液吐出圧力vの値が一定になるようにbの値を変化させて、それに応じて(9')により基板回転数を設定している。また、同様にプロセス時間8.5秒以降でも吐出圧力が一定になっている。これは吐出圧力の上限値が3.5kgF/cm2 であったため、(8')式で最大吐出圧力に対応する最大薬液吐出圧力vmaxを超えないようにbの値を変化させたことによる。このように薬液供給速度と基板回転数は基本的に式(8')、(9')により制御を行い、装置の制約に応じて適時bの値を変更すると良い。
【0102】
図8に示したそれぞれの制御パターンに応じて図1に示される装置を用いて基板中心からのノズルの位置、基板回転数、ノズルからの薬液供給速度を調整し、円形基板上に厚さ20μmの液状塗布膜を形成した。塗布膜形成の後、減圧下で溶剤を除去して、さらにベーキングを行って円形基板上に膜厚1μmで、膜厚均一性1%以下の層間絶縁膜を形成した。なお、本発明では中心に近づくに従い薬液供給ノズルにより薬液を滴下した軌跡の幅が広がることになるが塗布終了後にこれらの軌跡が広がるものの互いに接続しない場合には閉空間あるいは溶剤の雰囲気で満たされた空間で塗布基板を保持し、液膜が十分に広がりレベリングされるのを待った後に減圧などの乾燥工程に移動させることが望ましい。また、乾燥速度の速い溶剤を用いる場合には塗布そのものを溶剤雰囲気下で行うことが望ましい。上記レベリングは液体の表面張力と界面張力、遠心力のバランスにより、プロファイルが決定される。このとき微小な凹凸が残る場合がある。この場合、液膜の粘度を高くしていく過程で、音波・超音波などを用いて液膜に対して振動を与えると凹凸を限りなく小さくできる。
【0103】
また、乾燥を行う前段階で、表面張力により液が内側に移動して、基板エッジ部分の液膜厚が薄くなる場合がある。このような場合には、乾燥の直前で基板の上方を開放系として、基板を前記被処理基板上の最外周部の液膜が遠心力により前記被処理基板外に移動しない最大回転数以下の回転数、例えば70〜200rpm程度で回転させることで、基板中心で上方から基板面に向かい、さらに基板外周方向に向かう気流を生じさせることで、内側に移動している液膜を外側に引っ張るとよい。直ちに乾燥を行うことで、エッジ部分でも膜厚変動の小さい良好な膜厚均一性をえることができる。
【0104】
本実施形態では中心部の塗布を別な等比級数関数により薬液供給ノズルを移動させながら行ったが、十分に広がる性質の薬液であれば、基板の中心に所望量滴下することも可能である。この場合、中心に滴下した後、基板を回転させて略径7.6mmの位置まで液膜を広げた後、(23)式に従い薬液供給ノズルを移動させつつ、ノズルの位置に対応した薬液供給速度(圧力)と基板回転数を与えると良い。
【0105】
本実施形態は円形半導体基板の層間絶縁膜塗布に関するものであるが、これに限るものではなく、反射防止膜、感光性材料膜、強誘電体膜、平坦化膜など円形の半導体ウェハ上へのあらゆる塗布膜形成にも適用できる。
【0106】
また、塗布条件も(12)式のようにWnoutを設定し、(8'),(9')式により薬液供給速度とそれに対応した薬液吐出圧力、基板回転数、(3)式により基板中心に対する薬液供給ノズルの位置を定め、制御を行いさえすれば、如何なる制御を行っても良い。また、液吐出圧力と基板回転数はパラメータhにより、薬液供給ノズル位置については複数の領域に分けてd1、a、nを調整して制御を行っても構わない。
【0107】
本実施形態では螺旋上に滴下した液線が被処理基板上で液体の流動性により広がり、被処理基板のエッジ部分を除く全面への液膜形成を可能にするものであるが、場合によっては中心部で線状のまま液体が残る場合がある。その場合は中心部の薬液供給ノズルの径方向移動ピッチと変化率を小さくし、滴下時に過剰となる薬液を、連続滴下している薬液の側面からガスを照射するか、薬液そのものを吸引するか、シャッターなどを挿入して物理的に遮断するなどして、単位面積あたりの薬液供給量を調整すると良い。
【0108】
(第4の実施形態)
上記パラメータの決定法に基づき、コンパクトディスク(CD)へのレーザー反応膜の塗布方法に関して説明する。レーザー反応膜として青色半導体レーザーでの加工を考慮し400〜700nmに吸収を持つ色素を有機溶剤に溶かしたものを用いた。なお、溶液中の固形分濃度は2%とした。コンパクトディスクの塗布領域は中心から径19mmより外側の領域である(外形55.4mm)。この基板に対する塗布はd1=1.65、a=0.995の条件下で行った。即ち薬液供給ノズルの軌跡Sn
【数17】
Figure 0003655576
【0109】
としnを14.202から41.729の間で変化させた。実際に塗布を行う場合には、吐出位置Rn、吐出量vn、回転数wnをそれぞれを時間に対する関係で表現しておく必要がある。その手順を、図10のフローチャートを参照して説明する。図10は、本発明の第4の実施形態に係わる処理時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャートである。
【0110】
(ステップS301)
最外周吐出位置Rnout=55.4mmにおける回転数wnout=61.26rpm,吐出圧vnout(=2kgF/cm2 :薬液供給ノズルの吐出加減圧)をまず設定する。ここで定める回転数と吐出量は、塗布時に基板外に薬液が放出されないように調整されている。また、各制御パラメータは、薬液供給ノズルの径方向位置(r/rout)に応じて、被処理基板の回転数を決定(吐出量一定)する(II)の方法により決定した。
【0111】
(ステップS302)
薬液供給ノズルの径方向の軌跡、即ちノズル位置Rnにおけるノズル移動ピッチを設定する。本実施形態では、等比級数の初項d1を1.5、変化率aを0.995とした。
【0112】
(ステップS303)
設定された初項d1、変化率a、及び(25)式を用いて、コンパクトディスクの最内周Rin(Rnin=19mm)に相当する周値ninを求める。本実施形態の場合、コンパクトディスクの最内周Rnin=19mmに相当する周値nは、14.47596になる。
【0113】
一方、基板の最外周Rnoutに相当する周値noutはnout=46.86691となる。即ち基板中心から19mmの位置を始点とした薬液供給ノズルの螺旋の軌跡は、基板上を32.39094(=nout−nin)周して基板エッジに達することになる。
【0114】
(ステップS304)
nin=19mmにおける基板回転数wnout及び薬液吐出圧力vnout(=2kgF/cm2 :薬液供給ノズルの吐出加減圧)、並びに(16),(17)式を用いて、周値i(=14.47596)での、基板回転数wi(w14.47596)を求める。
【0115】
【数18】
Figure 0003655576
【0116】
この時、薬液吐出圧力が変化しないように、係数bを調整する。即ち、(16)式において、vn=2kgF/cm2 を代入し、薬液吐出圧力が変化しない係数bを求める。そして、求められた係数bを(17)式に代入して基板回転数wnを求める。
【0117】
(ステップS305)
周値iが、i≧46.86691の条件を満たしているかの判定を行う。i≧46.86691でないと判定された場合は、ステップS108を実行する。
【0118】
(ステップS306)
0.05秒間(単位時間)に変化する周値Δiを求め、0.05秒後の周値i'=i+Δiを求める。そして、求められた周値i'に相当する薬液供給ノズル径方向位置Ri'を算出する。任意の時間t秒からt+0.05秒までの間はRn、vn、wnはそれぞれ一定であるとみなす。
【0119】
基板は時間t秒で基板が回転数wnで回転しているとき、時間t秒から時間t+0.05秒までの間に基板は、
【0120】
【数19】
Figure 0003655576
だけ回転する。
【0121】
例えば、w14.47596=180rpmとした場合、0.15回転する。従ってwnで0.05秒回転した後のnは
【数20】
Figure 0003655576
【0122】
になる。n’=14.62596に相当するR14.62596は式(3)からR14.62596=19.19733となる。
【0123】
(ステップS307)
そして、0.05秒後の薬液供給ノズル位置Ri'(第2の位置)を新たにノズル位置Ri(第1の位置)として再設定する。
【0124】
(ステップS304)
そして、Rnout=55.4における基板回転数wnout及び薬液吐出圧力vnout、並びに(8'),(9')式を用いて、ステップ307で新たに設定されたノズル位置Ri(周値i)での薬液吐出圧力vi、基板回転数wiを求める。
【0125】
(ステップS305)
i≧46.86691であると判定されるまで、ステップS306,S307,S304を繰り返し行う。
【0126】
以上の手順により、時間に対する吐出位置Rn、吐出量vn、回転数wnが表現される。
【0127】
これらの手順により得られた処理時間に対する薬液供給ノズルの径方向位置、薬液供給圧力、被処理基板回転数の関係を図11にそれぞれ記す。図11(a)は処理時間に対する基板中心から径方向のノズル位置を示し、図11(b)は処理時間に対する薬液吐出圧力を示し、図11(c)は処理時間に対する基板回転数を示している。
【0128】
図11のそれぞれの制御パターンに応じて図1に示される装置を用いて、薬液供給ノズルからの薬液供給速度を一定にしつつ、基板中心からの薬液供給ノズルの位置、基板回転数を調整し、円形基板上に厚さ20μmの液状塗布膜を形成した。塗布膜形成の後、減圧下で溶剤を除去して、さらにベーキングを行って円形基板上に膜厚0.4μmで、膜厚均一性1%以下の色素膜を形成した。
【0129】
被処理基板上に滴下した液体の広がりが遅く、隣接する線と接続しにくい場合には、基板を密閉容器あるいは溶剤雰囲気に置くことで液体を広がらせて、隣接する線を接続するように施すのが望ましい。また、乾燥速度の速い溶剤を用いる場合には塗布そのものを溶剤雰囲気下で行うのが望ましい。上記レベリング中に液体の表面張力と界面張力、遠心力のバランスにより、プロファイルが決定される。このとき微小な凹凸が残る場合がある。この場合、液膜の粘度が増していく過程で、膜厚斑の周期Sに対して略S/2からSの範囲の波長を含む振動を音波・超音波などを用いて液膜に対して与えることで凹凸を限りなく小さくできる。
【0130】
また、乾燥を行う前段階で、表面張力により液が内側に移動して、基板エッジ部分の液膜厚が薄くなる場合がある。このような場合には、乾燥の直前に基板上方を開放して、基板を150〜200rpm程度で回転させることで、基板中心上方から基板面に向かい、さらに基板外周方向に向かう気流を生じさせることができ、内側に移動している液膜を外側に引っ張ることができる。その後、乾燥を行うことで、エッジ部分でも膜厚変動の小さい良好な膜厚均一性をえることができる。
【0131】
本実施形態はコンパクトディスクの塗布に関して説明した。しかし、、これに限るものではなく、DVDディスク、ミニディスクなどドーナツ状の基板及び、円形の半導体ウエハ上への塗布へも適用できる。また、材料もレーザー光吸収材料に限るものではなく、磁性体が含まれる液体、金属材料が含まれる液体の塗布に対しても適用可能である。
【0132】
また、塗布条件も(12)式のようにWnoutを設定し、式(16)、(17)により薬液供給速度とそれに対応した薬液吐出圧力、基板回転数、(3)式により基板中心に対する薬液供給ノズルの位置を定め、制御を行いさえすれば、如何なる制御を行っても良い。また、液吐出圧力と基板回転数はパラメータhにより、薬液供給ノズル位置については複数の領域に分けてd1,a,nを調整して制御を行っても構わない。
【0133】
(第5の実施形態)
第4の実施形態で説明した塗布膜形成方法を図12に記した塗布装置を用いて行った。図12は、本発明の第5の実施形態に係わる塗布装置の概略構成を示す図である。図12(a)は塗布装置の構成を示す平面図、図12(b)は同図(a)のA−A’部の断面図である。
【0134】
図12に示す塗布装置は、下部ユニット701内に回転機能を有する基板載置部702が設けられている。下部ユニット701上に、天板703が設けられている。天板703には、被処理基板700の薬液供給開始位置から塗布終了部分にかけて、被処理基板700上に薬液が滴下されるようにスリット703aが設けられている。被処理基板700の搬入搬出時、天板703は開放されるようになっている。天板703の開放は、天板703が上方に移動する機構でも、被処理基板700を搭載する基板載置部702を含めた下部ユニット701が下方に移動する機構であっても良い。
【0135】
天板703のスリット703a上方を移動する薬液供給ノズル122が設けられている。薬液供給ノズル122には、薬液供給管124を介して薬液供給ノズル122に薬液を供給する図示されない薬液供給ポンプが接続されている。薬液供給ノズル122からの薬液吐出速度の制御は、薬液供給ポンプからの薬液供給圧力を制御して行った。
【0136】
薬液供給開始位置及び薬液供給終了位置の天板703上に、薬液供給ノズル122とは独立に設けられた薬液遮断機構710a,710bがそれぞれ設けられている。
薬液が被処理基板700上に供給される間、基板載置部702の回転数、ノズルを駆動させる駆動系(不図示)の移動速度、薬液供給ノズル122からの薬液吐出速度は各々、回転駆動制御部(不図示)、ノズル駆動制御部(不図示)、薬液供給ポンプ(不図示)により管理される。なお、これら3つの制御部を統括するコントローラ(不図示)がその上流に配置されている。
【0137】
薬液遮断機構710(710a,710b)の構成を図13(a),(b)を用いて説明する。図13は、本発明の第5の実施形態に係わる薬液遮断機構の概略構成を示す図である。図13(a)は薬液を遮断している動作状態を示し、図13(b)は薬液を遮断していない動作状態を示している。薬液遮断機構は、図13に示すように、図示されていないガス供給管713に順次接続された変形自在管721,ガス噴射ノズル722を具備する。薬液遮断機構は、変形自在管721を変形、開放することでガス流を制御できるノズル開閉制御用ピエゾ723及び、薬液供給ノズル122から滴下された薬液720をガス噴射ノズル722と挟むように配置された薬液ミスト回収部724とを更に具備する。ノズル開閉制御用ピエゾ723は、印加電圧の制御により伸縮するピエゾ素子を具備する。ピエゾ素子への印加電圧を制御することによって、変形自在管721の変形、開放を行う。変形自在管721の変形及び開放は、ピエゾ素子で直接行っても良いし、ピエゾ素子に接続された部材により行っても良い。
【0138】
この塗布装置を用いたと膜の形成方法について以下に説明する。
天板703の開放、被処理基板700の下部ユニット701内への搬送、被処理基板700の基板載置部702への載置、天板703を閉じる動作が順次行われる。次いで薬液供給開始位置の天板703の上空に、薬液供給ノズル122を薬液供給を停止した状態で移動させる。薬液遮断機構710aのガス噴射ノズル722からガス吐出を開始した後、薬液供給ノズル122から薬液の吐出を開始させる。吐出された薬液720はその下方に予め形成されたガス気流により薬液ミスト回収部724に輸送される。このとき薬液ミスト回収部724では、薬液720がガスに衝突した際に生じるミストを回収できるのに十分な吸引を行う。吸引された薬液は廃棄管714を経て塗布装置外に輸送される。
【0139】
薬液供給ノズル122からの薬液の吐出が安定した段階で、ノズル開閉制御用ピエゾ723を押し出し、変形自在管721を変形させてガス供給を遮断する。これにより薬液供給ノズル122から被処理基板700への薬液720の供給が開始される(処理時間の原点)。薬液供給ノズルの径方向位置、薬液吐出圧力、被処理基板回転数は、図11に示す処理時間に対するノズル移動、薬液供給ノズルの吐出圧力、被処理基板回転数の制御設定値に基づいて、制御を行う。
【0140】
薬液供給ノズル122が被処理基板外周の薬液供給終了位置に移動した段階で、外周部に配置されている薬液遮断機構710bを動作させる。外周部の薬液遮断機構710bは、予め薬液供給終了位置上方に配置されており、薬液供給ノズル122から供給される薬液720がガス噴射ノズル722の直前に来た段階でノズル開閉制御用ピエゾ723を戻して、変形自在管721の変形を開放してガス噴射を行う。噴射されたガスは薬液720に衝突して薬液の滴下軌道を変更する。滴下軌道が変更された薬液は薬液ミスト回収部724に導かれて回収される。この薬液供給終了位置で薬液供給ノズル122を停止させると共に、薬液720の吐出も停止させる。
【0141】
薬液供給ノズル122からの薬液吐出が完全に停止した段階で、薬液遮断機構710bのノズル開閉制御用ピエゾ723を押し出し、変形自在管721を変形させてガス供給を停止させる。
【0142】
更に、薬液供給ノズル122を天板703上方から退避させ、天板703を開放させた後、被処理基板700を下部ユニット701から搬出する。なお、被処理基板700の回転は、天板703を開放するまで継続して行うことが好ましい。天板703がある状態で被処理基板700を停止させると、被処理基板700上方の環境の違い、例えばスリット703a部分で膜厚変化が生じるからである。
【0143】
基板の乾燥については第4の実施形態に準じて行えば良く、詳細な説明を省略する。
【0144】
(第6の実施形態)
本実施形態は、半導体基板上に層間絶縁膜を塗布法で形成する手法に関する。
【0145】
表面に配線が形成された半導体基板を図1に示す塗布装置にセットする。この半導体基板への塗布を薬液供給ノズル122の軌跡としてd1=1.65mm、a=0.995となるよう(28)式のように定めた。
【0146】
【数21】
Figure 0003655576
【0147】
しかし、この塗布条件では径9.8mmより内側で膜厚異常が生じるため、径9.8mm以内では薬液部分遮断機構を設けて薬液を部分的に遮断し、薬液の供給量を調節する。薬液の部分遮断を行う領域では、領域の外側を塗布する際のシーケンスで径方向位置9.8mmでの条件をそのまま用いた。即ち被処理基板の回転数を180rpmに、薬液吐出圧力を2kgF/cm2 とし、径方向の薬液供給ノズルの移動ピッチ/回転を径9.8mmより外側の領域を塗布する際の最小ピッチ1.609mmとした。これらのパラメータを一定にすることで、薬液部分遮断機構による径位置rにおける薬液遮断率Cは径位置9.8mmから0mmの間で0から1まで単調に増加し、(29)式のように1次式で表すことができる。
【0148】
【数22】
Figure 0003655576
【0149】
ここで、rは径方向位置、rcは薬液部分遮断が必要な最外径である。
【0150】
薬液の部分遮断は、薬液供給ノズル122から滴下された薬液に複数設けられたガス噴射ノズルからガスを噴射して行う。遮断率の調整は、ガス噴射ノズルの配置及び配管径、及びガス圧力を最適化して行う。
【0151】
部分遮断に用いるガス噴射ノズルの配置例を図14に示す。図14は、本発明の第6の実施形態に係わる薬液部分遮断機構のガス噴射ノズルの配置例を示す図である。図14に示すように、一つのガス噴射ノズル731bに隣接するガス噴射ノズル731a,bを1遮断単位とし(図中の点線で囲まれた2本分のガス噴射ノズル)、これら遮断単位の幅を最適化した。隣接するガス噴射ノズル731の間隔が狭い場合は図14に示されているように2段構造、広い場合には1段構造にする。
【0152】
1つのガス噴射ノズル731の外径をD、内径をa、遮断位置での薬液遮断有効幅をsとする。ここで薬液遮断有効幅sとは一つのガス噴射ノズル731から吐出したガスが薬液遮断能力を持つ範囲(直径)である。
【0153】
これらのパラメータを用いて1遮断単位内における薬液遮断率Cは、
【数23】
Figure 0003655576
【0154】
として表せる。一方、1遮断単位における1番目のガス噴射ノズル731aと3番目とガス噴射ノズル731cとの中心の間隔はD+Wとなる。この遮断単位の中間位置、即ち(D+W)/2の位置で所望の遮断率Cを得られるように(29),(30)式からガス噴射ノズル731b,cの位置を決定する。
【0155】
例えば原点位置(p=0)に1番目のガス噴射ノズル731aを設定し、
【数24】
Figure 0003655576
と置き換えた場合を考える。
【0156】
ここでは1遮断単位辺り2本のノズルで構成されているので実際には(30’)式は、
【数25】
Figure 0003655576
【0157】
と書き表せる。即ち、1本のノズルを基準に考えると薬液有効遮断幅sを遮断単位幅Pの中間位置riから基準位置pを減じたものを2倍した値で除した値と、遮断率Cとが等しくなるような中間位置riを定め、定められた中間位置riに基づいて遮断単位幅Pを決定する。具体的には次のようになる。
【0158】
(29)式と(30’)式の右辺が等しいとしてriを算出すると(31)式が得られる。
【0159】
【数26】
Figure 0003655576
【0160】
本実施形態の場合、具体的にガス噴射ノズル731の外径Dを0.5mm、薬液遮断有効幅sを0.3mm(ガス噴射ノズル内径a=0.25mm)に設定し、先の薬液遮断が必要な最外径rc=9.8mmを用いて、2番目のガス噴射ノズル731bの中心位置を0.310mm(=ri)、3番目のガス噴射ノズル731cの中心位置を0.620mm(=2(ri−p),p=0)と定められる。
【0161】
4,5番目のガス噴射ノズルの中心位置は、3番目のガス噴射ノズルの中心位置を基準位置p(=0.620mm)として(30)式をより一般化した(32)式に代入して求める。
【0162】
【数27】
Figure 0003655576
【0163】
すると、4番目のガス噴射ノズルの中心位置はp+ri(p=0.620mm)、5番目のガス噴射ノズルの中心位置は2r−p(=p+2〔r−p〕)と求められる。
【0164】
さらに、6,7番目、8,9番目のガス噴射ノズルの中心位置は、それぞれ5番目、7番目、…のガス噴射ノズルの中心位置を基準位置pとして(31)式から求める。より、一般化すると、2n,2n+1(n=2,3,…)番目のガス噴射ノズルの中心位置は、2n−1番目のガス噴射ノズルの中心位置を基準位置pとして(32)式から求める
なお、(32)式で
【数28】
Figure 0003655576
【0165】
となる場合には、図14に示すような配置(重ね置きまたは平置き)を行うことが不可能であることを意味する。この場合には互いに隣接するガス噴射ノズルの中心で仕切られたものを1遮断単位として(34)式によりガス噴射ノズルの位置を定めると良い。
【0166】
【数29】
Figure 0003655576
【0167】
(34)式においても、
【数30】
Figure 0003655576
【0168】
となる場合は最後のガス噴射ノズルの配置が困難であることを意味する。その場合にはガス噴射ノズルの外径の異なるもの或いは遮断有効幅を異ならせるよう微調整すれば良い。遮断有効幅が異なる場合には(29)式〜(33)式においては、左、中央、右のガス噴射ノズルの薬液遮断有効幅s1,s2,s3を用いて2sにs1/2+s2+s3/2を代入すれば良い。また(34)式,(35)式については左、右のガス噴射ノズルの薬液遮断有効幅s1,s3を用いてsにs1/2+s3/2を代入すれば良い。
【0169】
このように外径0.5mmのガス噴射ノズルを用いた場合の径方向のガス噴射ノズル中心位置、薬液遮断有効幅を決めた結果を表1に示す。ガス噴射ノズル1番から16番までは(32)式により、17番のガス噴射ノズルは薬液遮断有効幅sを変更しつつ(34)式により定めている。
【0170】
【表1】
Figure 0003655576
【0171】
なお、ガス噴射ノズル1番から16番までは内径0.250mmとし、遮断有効幅の異なる17番には内径0.300mmを適用した。各ガス噴射ノズルについて所望の遮断有効幅になるようそれぞれガス圧力を調整する。
【0172】
ガス圧力の調整値は、例えば図15に示すような、観察用ビデオカメラ741を準備し、ガス圧力と有効遮断幅の相関を取得して求めると良い。すなわち、塗布時と同じ吐出速度で薬液供給ノズル122から薬液720を吐出させる。実際の装置で薬液を遮断する場合と同じ距離だけ離れた位置にガス噴射ノズル731を設置し、特定のガス圧でガスを噴射させつつ、薬液供給ノズル122を一方向にゆっくり移動させる。ガス噴射ノズル731と薬液720を挟むように設置された観察用ビデオカメラ741により薬液720の状態を観察して遮断幅を計測する。ガス圧を変更して吐出幅値を取得し、最適なガス圧力を決定する。
【0173】
表1のガス噴射ノズルの中心位置、遮断有効幅に基づいて作成した薬液部分遮断機構のガス噴射ノズルの配置を図16に示す。図16に示すように、ガス噴射ノズル7311〜73117が配列されている。
【0174】
更にこの薬液遮断装置を具備した塗布装置の構成を図17に示す。図17(a)は平面図、図17(b)は同図(a)のA−A’部の断面図である。なお、図17において、図12と同一な部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0175】
図17に示すように、被処理基板700を基板載置部702に載置したとき、天板703上で被処理基板700中心の上方に位置する部分には、薬液部分遮断機構750が配置されている。薬液部分遮断機構750は、先に配置位置が最適化された17本のガス噴射ノズル7311〜73117を持つノズル群751と、スリット703aを挟んでノズル群751に対向する位置に薬液ミスト回収部752と具備する。また、基板エッジ部の上方にもガスを用いた薬液遮断機構710bが配置されている。
【0176】
被処理基板700の搬入搬出時、天板703は開放されるようになっている。天板703の開放は、天板703が上方に移動する機構でも、被処理基板700を搭載する基板載置部702を含めた下部ユニット701が下方に移動する機構であっても良い。
【0177】
薬液が被処理基板700上に供給される間、基板載置部702の回転数、ノズルを駆動させる駆動系(不図示)の移動速度、薬液供給ノズル122からの薬液吐出速度は各々、回転駆動制御部(不図示)、ノズル駆動制御部(不図示)、薬液供給ポンプ(不図示)により管理される。なお、これら3つの制御部を統括するコントローラ(不図示)がその上流に配置されている。
【0178】
次に被処理基板700上に層間絶縁膜を塗布する過程について説明する。
基板載置部702及び下部ユニット701が下方に移動して天板703との間に空間が形成され、その空間に搬送アーム(図示されない)により被処理基板700を搬入する。次いで基板載置部702に具備された3つのピン(図示されない)が上昇して搬送アームから被処理基板700を持ち上げ、搬送アームはユニット外へ戻る。3つのピンが下降すると共に、基板載置部702及び下部ユニット701が上方に移動して天板703に接続して閉空間を形成する。なお閉空間には、薬液供給ノズル122から薬液を供給するための細いスリット703aが設けられている。
【0179】
薬液供給ノズル122が、薬液供給を停止した状態で、被処理基板700の薬液供給開始位置である被処理基板700中心の上方まで移動する。薬液部分遮断機構750のノズル群751からガスの噴射を開始した後、薬液供給ノズル122から薬液の吐出を開始する。吐出された薬液はその下方に形成されているガス気流により薬液ミスト回収部に輸送される。このとき薬液ミスト回収部は、薬液がガスに衝突した際に生じるミストも回収できるように吸引調整する。吸引された薬液は廃棄管を経て塗布装置外に輸送される。
【0180】
薬液供給ノズル122からの吐出が安定した段階で、図18に示す制御に基づいて薬液供給ノズル122の移動を開始させる。図18(a)は処理時間に対する基板中心から径方向のノズル位置を示し、図18(b)は処理時間に対する薬液吐出圧力を示し、図18(c)は処理時間に対する基板回転数を示している。
【0181】
基板700中心から径方向8.9mmまでは被処理基板700の回転数を180rpmに、薬液吐出圧力を2kgF/cm2 とし、径方向のノズル移動ピッチ/回転を1.609mmとする。薬液供給ノズル122は基板700の中心から外周部に向けて移動を開始する。各々のガス噴射ノズルの遮断有効幅内で、薬液供給ノズルから滴下した薬液が、ガス噴射により滴下方向が変わり薬液ミスト回収部に輸送される。遮断有効幅以外の領域で、薬液は被処理基板上に滴下する。この動作により薬液は適時遮断されて、被処理基板の径8.9mm以内の領域で、滴下された薬液が被処理基板上で広がり、それぞれ接続することで厚さが均一な液膜が形成される。被処理基板中心から径8.9mmまでの処理時間は5.89秒程度であった。
【0182】
5.89秒以降は被処理基板700が1周する毎の薬液供給ノズル122の径方向移動ピッチが等比級数的に変化するように移動させつつ、回転数の制御を行う。なお、ノズル群751からのガス照射は、薬液供給ノズルからの液滴が最期のガス噴射ノズルの遮断有効幅を通過した段階で停止させた。
【0183】
薬液供給ノズル122が被処理基板700外周の非塗布領域に来たときに、外周部に配置している薬液遮断機構710bを動作させる。外周の薬液遮断機構710bは、予め非塗布領域上方に配置されており、薬液供給ノズルから供給される薬液がガス噴射ノズル711bの遮断有効幅に入ると直ぐにノズル開閉制御用ピエゾ723を戻して変形自在管721の変形を開放してガス噴射を行う。このガスが薬液に衝突し、薬液の軌道は変更してミスト回収部724に回収される。また、この位置で薬液供給ノズル122は停止して、薬液の吐出も停止させる。薬液供給ノズル122からの薬液吐出が完全に停止した段階で、ノズル開閉制御用ピエゾ723を押し出し、変形自在管721を変形させてガス噴射を停止した。なお、ガスには窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
【0184】
更に薬液供給ノズル122を天板703上方から退避させ、基板載置部702及び下部ユニット701を下方に移動させながら3ピンで被処理基板700を持ち上げ、生じた隙間に搬送アームを挿入し、3ピンを下げることにより搬送アームに被処理基板700を載せ、搬送アームをユニット外に移動させることで被処理基板700を搬出した。その後基板載置部702及び下部ユニット701を上方に移動させて所定位置で停止し、処理を終了した。
【0185】
基板700上に形成された液膜の乾燥については第4の実施形態に準じて行えば良く、詳細な説明を省略する。
【0186】
本実施形態では、ガス噴射ノズルの配置を遮断単位の両端とその中心に配置するようにしたがこれに限るものではない。遮断単位のなかに1つ配置してもよい。例えば、図19に示すように、遮断単位の中間にガス噴射ノズル761を配置する場合には(30)式右辺をs/(D+W)として式を変形して得られた位置riにガス噴射ノズル761を配置すれば良い。表2に遮断単位の中間にガス噴射ノズルを配置した場合のノズルの配置位置を示す。
【0187】
【表2】
Figure 0003655576
【0188】
この場合、外形0.5mm、内径0.3mmの14本のガス噴射ノズルを用いることができる。図20に14本のガス噴射ノズルの配置を示す。図20は、表2に示す配置位置により配置されたガス噴射ノズルの構成を示す図である。図20に示すように、ガス噴射ノズル7611〜76114が配置されている。14番目のガス噴射ノズル76114の遮断有効幅を広くする必要があったが、表2に示すような遮断有効幅決定法に基づき14番目のガス噴射ノズル76114のガス圧を他のノズルよりも大きくした。表2ではガス噴射ノズルの中心位置を遮断単位の中心に置いたが、これに限るものではない。遮断単位の始点から終点の間であれば適当に位置を選ぶことができる。また、遮断単位の幅(始点から終点までの距離)は薬液遮断が必要な最外径rcに依存する。このrcは所望の液膜厚と薬液の物性値(例えば固形分、粘度、密度、界面活性剤の有無)にも依存するため、ガス噴射ノズルの位置は固定でないほうが望ましい。塗布条件に基づきrcの値を計算もしくは実験的に求めて、その結果に基づき配置できるよう微調整する機構を有することが望ましい。微調整には例えば所定の温度により伸び量が記録された形状記憶合金のベース上に、ガス噴射ノズルを配置し、各ガス噴射ノズルの間の温度を調整することで所望の間隔を再現させて用いることができる。
【0189】
また、薬液の遮断にガス噴射ノズルを用いるのではなく、薬液供給ノズルと被処理基板との間に配置された薬液遮断樋を用いてもよい。このときの薬液遮断樋の位置は、例えば表1,2の遮断条件をガス噴射ノズルの代わりに薬液遮断樋を用いるのであれば、薬液遮断樋の幅をガス噴射ノズルの遮断有効幅と等しくし、樋の中心をガス噴射ノズルの中心位置に一致させると良い。なお、薬液遮断樋を用いる場合、平置きであるのが望ましい。薬液遮断樋を用いた場合であっても、遮断単位幅(始点から終点までの距離)は薬液遮断が必要な最外径rcに依存する。このrcは所望の液膜厚と薬液の物性値(例えば固形分、粘度、密度、界面活性剤の有無)にも依存するため、遮断樋の位置は固定でないほうが望ましい。
【0190】
また、塗布条件に基づき、薬液遮断が必要な最外径rcの値を計算もしくは実験的に求めて、その結果に基づき配置できるよう微調整する機構を有するのが望ましい。微調整には例えば所定の温度により伸び量が記録された形状記憶合金のベース上に、薬液遮断樋を配置し、各遮断樋の間の温度を調整することで所望の間隔を再現させて用いることができる。また、薬液遮断樋を用いた場合、薬液遮断樋により遮断した薬液が固化してダストの発生源になる可能性が高い。従って薬液の遮断時には、薬液に含まれる溶剤を遮断樋に流し、遮断した薬液を速やかに溶剤と共に薬液回収部に輸送するような機構を塗布装置に設けることが望ましい。薬液遮断樋に溶剤を流すことによって、前記薬液に含まれる固形分の析出を抑えることができる。
【0191】
また、望ましくは樋を図21のように2層構造として上層と下層ともに溶剤を流すと良い。図21は、上層及び下層に配置された樋により構成された薬液部分遮断機構の概略構成を示す図である。上層に配置された第1の遮断樋782は、薬液781が滴下することで薬液に含まれる溶剤が僅かにあふれさせるようする。第1の遮断樋782から溢れた溶剤が滴となって下層に配置された第2の遮断樋783に落下する。落下した溶剤及び薬液を第2の遮断樋783で回収することで、第1の遮断樋782の側面に薬液781が固着することなく、清浄性を保ちつつ塗布することができる。なお、図21では被処理基板785上に滴下された薬液786が流動性により第1の遮断幅782の内側に進入してきている。本実施形態で言う薬液の遮断とは、薬液を遮断することによる滴下量調節にほかならない。従って被処理基板785上に滴下された薬液786は流動性により、第1及び第2の遮断樋782,783で遮断されている領域に侵入し、最終的には薬液同士が接続して一つの液膜になる。更に薬液の表面張力により所望の均一な厚さの液膜が形成されるというのが本実施形態の主旨である。
【0192】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、上記各実施形態では、薬液滴下ノズルを被処理基板の内周部から外周部に向けて移動させていたが、薬液滴下ノズルを被処理基板の外周部から内周部に向けて移動させても良い。この場合、被処理基板が1周する毎に生じる径方向の前記滴下部の移動ピッチが徐々に大きくなる。また、前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の移動ピッチdRは、その直前の移動ピッチdR0に、1より大きい変化率a’を乗じた値として決定される。
【0193】
更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0194】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の前記滴下部の移動ピッチが変化するように前記滴下部を径方向に移動させると共に、前記滴下部の前記被処理基板の径方向の移動に伴い、滴下された該液膜が滴下された液膜にかかる遠心力により移動しないように、該基板の回転数、及び該滴下部からの前記液体の供給速度を調整することによって中心部付近及び外周部において液膜が移動せず、被処理基板の中心部で液膜が形成されない領域が生じさせることなく、均一な液膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる成膜装置の概略構成を示す構成図。
【図2】図1に示す成膜装置を構成する薬液供給ノズルの概略構成を示す構成図。
【図3】薬液供給時のノズル移動方向を示す平面図。
【図4】第2の実施形態に係わる、時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャート。
【図5】第2の実施形態に係わる、時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャート。
【図6】第2の実施形態に係わる、時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャート。
【図7】第2の実施形態に係わる、プロセス時間に対する基板中心からのノズル位置,基板回転数,及び薬液吐出圧力を示す図。
【図8】第3の実施形態に係わる、プロセス時間に対する基板中心からのノズル位置,基板回転数,及び薬液吐出圧力を示す図。
【図9】図8に示すプロセス時間に対する基板中心からのノズル位置,基板回転数,及び薬液吐出圧力に基づいて滴下される薬液供給ノズルの軌跡を示す図。
【図10】第4の実施形態に係わる処理時間に対するノズル径方向位置Rn、薬液供給速度vn、基板回転数wnの関係を求める方法を示すフローチャート。
【図11】第4の実施形態に係わる、処理時間に対する基板中心からのノズル位置,基板回転数,及び薬液吐出圧力を示す図。
【図12】第5の実施形態に係わる塗布装置の概略構成を示す図。
【図13】第5の実施形態に係わる薬液遮断機構の概略構成を示す図。
【図14】第6の実施形態に係わる薬液部分遮断機構のガス噴射ノズルの配置例を示す図。
【図15】ガス噴射ノズルからのガス噴射による遮断幅の決定方法を説明するための図。
【図16】表1のガス噴射ノズル中心位置、有効幅に基づいて作成した薬液部分遮断機構のガス噴射ノズルの配置を示す図。
【図17】薬液部分遮断機構を具備する塗布装置の概略構成を示す図。
【図18】第6の実施形態に係わる、処理時間に対する基板中心からのノズル位置,基板回転数,及び薬液吐出圧力を示す図。
【図19】遮断単位の中間にガス噴射ノズルを配置した例を示す図。
【図20】表2に示す配置位置により配置されたガス噴射ノズルの構成を示す図。
【図21】上層及び下層に配置された樋により構成された薬液部分遮断機構の概略構成を示す図。
【符号の説明】
100…被処理基板
101…液膜
120…基板保持部
121…駆動系
122…薬液供給ノズル
123…ノズル駆動系
124…薬液供給管
125…薬液供給ポンプ
126a,126b…薬液遮断機構
127…ノズル駆動制御部
128…回転駆動制御部
129…コントローラ

Claims (10)

  1. 滴下部から被処理基板上に液体を滴下すると同時に、前記被処理基板を回転させながら、
    前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の前記滴下部の移動ピッチが小さく変化するように前記滴下部を前記被処理基板の内周部から該基板の外周部に向けて径方向に移動させ、
    且つ前記滴下部の前記被処理基板の径方向の移動に伴い、滴下された液膜がそれにかかる遠心力により移動しないように、前記基板の回転数を徐々に下げつつ、該滴下部からの前記液体の供給速度を調整して前記被処理基板上に液膜を形成し、且つ、前記滴下部からの前記液体の供給速度を調整する際に前記基板の回転数の減少に対して単調に速くすることを含むことを特徴とする液膜形成方法。
  2. 前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の移動ピッチdRは、
    その直前の移動ピッチdR0に、1より小さい変化率aを乗じた値として決定されることを特徴とする請求項1記載の液膜形成方法。
  3. 前記変化率aが、滴下部が前記被処理基板の径方向に移動する過程で1度以上変更されることを特徴とする請求項2記載の液膜形成方法。
  4. 前記液膜を形成した後に、前記被処理基板上の最外周部の液膜が遠心力により前記被処理基板外に移動しない最大回転数以下の回転数を用いて前記被処理基板を回転させることを特徴とする請求項1記載の液膜形成方法。
  5. 滴下部から被処理基板上に液体を滴下すると同時に、前記被処理基板を回転させながら、
    前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の前記滴下部の移動ピッチが小さく変化するように前記滴下部を前記被処理基板の内周部から該基板の外周部に向けて径方向に移動させ、
    且つ前記滴下部の前記被処理基板の径方向の移動に伴い、滴下された液膜がそれにかかる遠心力により移動しないように、該基板の回転数を徐々に下げつつ、該滴下部からの前記液体の供給速度を調整して前記被処理基板上に液膜を形成することを特徴とする液膜形成方法であって、
    前記被処理基板が1周する毎に生じる径方向の移動ピッチd R は、
    その直前の移動ピッチd R0 に、1より小さい変化率aを乗じた値として決定されることを特徴とする液膜形成方法。
  6. 前記変化率aが、滴下部が前記被処理基板の径方向に移動する過程で1度以上変更されることを特徴とする請求項5記載の液膜形成方法。
  7. 回転する被処理基板に対して径方向に移動しつつ薬液を滴下する滴下部の移動区間の一端を第1の位置として設定する工程と、
    前記滴下部が、前記被処理基板の薬液供給領域の最外径に位置する時の前記被処理基板の回転数と該基板への、該滴下部から被処理基板上に滴下された薬液の軌跡において単位長さ当たりの前記滴下部からの薬液供給量q0を決定する工程と、
    前記滴下部が任意の位置に存在する時、被処理基板が1周する毎に生じる前記滴下部の径方向の移動ピッチが変化するように、移動ピッチを設定するステップと、
    第1の位置、第1の位置における前記滴下部の移動ピッチ、及び前記滴下部からの前記薬液供給量q0から、第1の位置における前記滴下部からの薬液供給速度と被処理基板回転数を決定する工程と、
    前記滴下部が第1の位置に位置してから前記被処理基板を単位時間回転させたときの回転角と、第1の位置における前記滴下部の移動ピッチとから、単位時間後に前記滴下部が位置する第2の位置を決定する工程と、
    第2の位置が移動区間の他端に至るまで、第2の位置を新たな第1の位置として再設定して、第1の位置における前記滴下部からの薬液供給速度と被処理基板回転数の決定,単位時間後に前記滴下部が位置する第2の位置の決定を繰り返し行い、時間に対する前記滴下部の径方向位置と、薬液供給速度と被処理基板回転数のそれぞれの関係を決定する工程と、
    決定された関係に基づいて滴下部の径方向位置と、薬液供給速度と被処理基板回転数の3つの制御を同時に行って、前記被処理基板上に液膜の形成を行うことを特徴とする液膜形成方法。
  8. 前記移動区間の一端が薬液供給開始位置及び終了位置のいずれかであって、それに対応して滴下部の移動区間の他端が薬液供給終了位置及び開始位置となるように時間に対する滴下部の径方向位置と、薬液供給速度と被処理基板回転数のそれぞれの関係を決定し、前記関係に基づき滴下部の径方向位置と、薬液供給速度と被処理基板回転数の制御を行うことを特とする請求項7記載の液膜形成方法。
  9. 前記薬液供給速度及び被処理基板回転数は、薬液供給速度及び基板回転数の制御限界内で、前記液膜の膜厚が所望の膜厚になるように決定されることを特徴とする請求項7記載の液膜形成方法。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載された液膜形成方法を用いて、半導体基板上に液膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2001336968A 2001-07-26 2001-11-01 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法 Expired - Lifetime JP3655576B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001336968A JP3655576B2 (ja) 2001-07-26 2001-11-01 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法
TW091116360A TW584900B (en) 2001-07-26 2002-07-23 Liquid film forming method and forming method of solid film
US10/202,657 US7371434B2 (en) 2001-07-26 2002-07-25 Liquid film forming method and solid film forming method
CN02126980.7A CN1228815C (zh) 2001-07-26 2002-07-26 液膜形成方法及固体膜的形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-226471 2001-07-26
JP2001226471 2001-07-26
JP2001336968A JP3655576B2 (ja) 2001-07-26 2001-11-01 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005030832A Division JP4253305B2 (ja) 2001-07-26 2005-02-07 液膜形成方法及び固体膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003109893A JP2003109893A (ja) 2003-04-11
JP3655576B2 true JP3655576B2 (ja) 2005-06-02

Family

ID=26619352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001336968A Expired - Lifetime JP3655576B2 (ja) 2001-07-26 2001-11-01 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7371434B2 (ja)
JP (1) JP3655576B2 (ja)
CN (1) CN1228815C (ja)
TW (1) TW584900B (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3655576B2 (ja) * 2001-07-26 2005-06-02 株式会社東芝 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法
JP4041301B2 (ja) * 2001-10-18 2008-01-30 シーケーディ株式会社 液膜形成方法
JP3791518B2 (ja) * 2003-10-29 2006-06-28 セイコーエプソン株式会社 製膜方法、及び製膜装置
JP4335746B2 (ja) * 2004-05-27 2009-09-30 アルプス電気株式会社 スプレーコート装置及びこれを用いたスプレーコート方法
JP2006255553A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Seiko Epson Corp 機能膜形成方法、配向膜の形成方法及び液晶装置の製造方法
US7331357B2 (en) * 2005-08-19 2008-02-19 New Pig Corporation Leak diverter
JP4749830B2 (ja) * 2005-10-21 2011-08-17 東京エレクトロン株式会社 レジスト塗布方法およびレジスト塗布装置
JP2007220956A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Toshiba Corp 基板処理方法及び基板処理装置
JP4921913B2 (ja) * 2006-10-02 2012-04-25 株式会社東芝 基板洗浄方法
JP5109373B2 (ja) * 2007-01-19 2012-12-26 富士通セミコンダクター株式会社 塗布液の塗布方法及び半導体装置の製造方法
US8282999B2 (en) * 2008-04-04 2012-10-09 Micron Technology, Inc. Spin-on film processing using acoustic radiation pressure
JP2011090055A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Sony Corp 露光装置及び露光方法
US8707974B2 (en) 2009-12-11 2014-04-29 United Microelectronics Corp. Wafer cleaning device
CN104624545A (zh) * 2009-12-24 2015-05-20 联华电子股份有限公司 晶片清洗装置及晶片清洗方式
JP5457866B2 (ja) * 2010-02-08 2014-04-02 株式会社日立ハイテクノロジーズ スピンコート方法及びスピンコーター
JP5023171B2 (ja) * 2010-02-17 2012-09-12 東京エレクトロン株式会社 塗布処理方法、その塗布処理方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体及び塗布処理装置
US8236705B2 (en) 2010-07-26 2012-08-07 International Business Machines Corporation Deposition of viscous material
JP5306300B2 (ja) 2010-09-15 2013-10-02 株式会社東芝 成膜装置及び成膜方法
CN102085506B (zh) * 2010-10-26 2012-08-22 南京工业大学 一种自动溶胶凝胶制膜装置
US20120321816A1 (en) * 2011-06-14 2012-12-20 Xerox Corporation Systems and methods for leveling inks
CN103246165B (zh) * 2013-04-25 2015-03-25 深圳市华星光电技术有限公司 一种光阻涂布装置及其涂布方法
JP2014236042A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 株式会社東芝 成膜装置、および成膜方法
CN104570609A (zh) * 2013-10-29 2015-04-29 沈阳芯源微电子设备有限公司 一种光刻胶涂布轨迹的实施方法
US8889222B1 (en) * 2013-12-03 2014-11-18 Advenira Enterprises, Inc. Coating material distribution using simultaneous rotation and vibration
CN103706518B (zh) * 2013-12-17 2016-08-17 深圳众为兴技术股份有限公司 一种点胶方法、装置及系统
JP6442865B2 (ja) * 2014-05-09 2018-12-26 日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社 硬化膜製造方法
CN104289379B (zh) * 2014-09-22 2017-04-19 京东方科技集团股份有限公司 一种涂布装置和涂布系统
CN107359107B (zh) * 2014-11-18 2020-07-14 通富微电子股份有限公司 一种圆片清洗机用的喷头及圆片清洗机
JP2017103319A (ja) * 2015-12-01 2017-06-08 株式会社東芝 塗布装置
CN106645144B (zh) * 2016-09-29 2019-04-12 河海大学常州校区 一种流动液膜发生装置及其使用方法
CN106328823B (zh) * 2016-11-10 2018-01-30 吉林大学 一种有机薄膜、制备方法及其在制备有机电致发光器件中的应用
CN108288594A (zh) * 2017-12-29 2018-07-17 通富微电子股份有限公司 一种倒装芯片的清洗装置
CN108728831A (zh) * 2018-06-04 2018-11-02 安徽天宇磁业股份有限公司 一种用于钕铁硼永磁材料的镀膜装置及其防护工艺
JP7291547B2 (ja) * 2019-06-11 2023-06-15 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置及び基板処理方法
JP7341825B2 (ja) * 2019-09-27 2023-09-11 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置および基板処理方法
CN113578576B (zh) * 2021-08-03 2022-09-06 常州市建筑科学研究院集团股份有限公司 一种自动涂膜装置
CN113777887A (zh) * 2021-11-11 2021-12-10 晶芯成(北京)科技有限公司 一种光阻膜厚控制方法及系统

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02220428A (ja) 1989-02-22 1990-09-03 Hitachi Ltd ホトレジストの塗布方法及び装置
JPH06151295A (ja) 1992-11-13 1994-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置の製造方法及びその製造装置
US5658615A (en) * 1993-03-25 1997-08-19 Tokyo Electron Limited Method of forming coating film and apparatus therefor
JP3429849B2 (ja) 1994-05-20 2003-07-28 ワイエイシイ株式会社 レジスト塗布装置
JP3232961B2 (ja) * 1995-07-03 2001-11-26 松下電器産業株式会社 薄膜形成装置
JP3257369B2 (ja) * 1995-09-20 2002-02-18 松下電器産業株式会社 塗膜形成方法および塗膜形成装置
AU7957498A (en) * 1997-06-16 1999-01-04 Massachusetts Institute Of Technology High efficiency photoresist coating
JP4053690B2 (ja) * 1998-06-19 2008-02-27 東京エレクトロン株式会社 成膜装置
US6416583B1 (en) * 1998-06-19 2002-07-09 Tokyo Electron Limited Film forming apparatus and film forming method
JP3842487B2 (ja) * 1998-06-19 2006-11-08 株式会社東芝 成膜装置
US6407009B1 (en) * 1998-11-12 2002-06-18 Advanced Micro Devices, Inc. Methods of manufacture of uniform spin-on films
JP3782279B2 (ja) * 1999-04-08 2006-06-07 東京エレクトロン株式会社 膜形成方法及び膜形成装置
KR100585448B1 (ko) * 1999-04-08 2006-06-02 동경 엘렉트론 주식회사 막 형성방법 및 막 형성장치
JP3585096B2 (ja) * 1999-04-20 2004-11-04 平田機工株式会社 回転式塗布装置
EP1205258A1 (en) 1999-07-29 2002-05-15 Chugai Ro Co., Ltd. Circular or annular coating film forming method
JP3782294B2 (ja) * 1999-08-10 2006-06-07 東京エレクトロン株式会社 レジスト塗布処理装置およびレジスト塗布処理方法
JP3998382B2 (ja) * 1999-12-15 2007-10-24 株式会社東芝 成膜方法及び成膜装置
US6634806B2 (en) * 2000-03-13 2003-10-21 Tokyo Electron Limited Substrate processing method and substrate processing apparatus
JP2002015984A (ja) * 2000-04-27 2002-01-18 Toshiba Corp 成膜方法
JP3655576B2 (ja) * 2001-07-26 2005-06-02 株式会社東芝 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN1400632A (zh) 2003-03-05
JP2003109893A (ja) 2003-04-11
US20030072886A1 (en) 2003-04-17
US7371434B2 (en) 2008-05-13
CN1228815C (zh) 2005-11-23
TW584900B (en) 2004-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3655576B2 (ja) 液膜形成方法及び半導体装置の製造方法
US7553374B2 (en) Coating treatment apparatus and coating treatment method
US6602382B1 (en) Solution processing apparatus
JP4760516B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
KR101054125B1 (ko) 레지스트 도포 방법 , 레지스트 도포 장치 및 컴퓨터독취가능한 기억 매체
JP6933960B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
KR20050101154A (ko) 성막 방법, 패턴 형성 방법, 및 반도체 장치의 제조 방법
US20070116459A1 (en) Rinsing method, developing method, developing system and computer-read storage medium
US6440218B1 (en) Coating solution applying method and apparatus
US9553007B2 (en) Coating method and coating apparatus
KR100384806B1 (ko) 성막 방법, 반도체 소자, 반도체 소자의 제조 방법,도우넛형 기억 매체의 제조 방법
JP2019016654A (ja) 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体
CN106132564B (zh) 用于旋转涂布中的缺陷控制的盖板
JP4504229B2 (ja) リンス処理方法および現像処理方法
JP5327238B2 (ja) 塗布処理装置、塗布処理方法及び記憶媒体
JP3614769B2 (ja) 液処理装置
JP4253305B2 (ja) 液膜形成方法及び固体膜の形成方法
JP2005021894A (ja) 液処理装置
JP3535997B2 (ja) 現像処理装置及び現像処理方法
JP6569574B2 (ja) 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体
JP2019062018A (ja) 基板処理方法、基板処理装置、及び記憶媒体
JP2017107919A (ja) 塗布膜形成方法、塗布膜形成装置及び記憶媒体
JP6432644B2 (ja) 塗布膜形成装置、塗布膜形成方法、記憶媒体
JP3697419B2 (ja) 液膜形成方法及び固形膜形成方法
WO2021020215A1 (ja) 現像装置及び現像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050303

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080311

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110311

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120311

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130311

Year of fee payment: 8