JP3782279B2 - 膜形成方法及び膜形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板に処理液を供給して処理液の膜を形成する膜形成方法及び膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイス製造におけるリソグラフィ工程では,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という。)等の表面にレジスト液を塗布するレジスト塗布処理工程や,レジスト塗布処理後のウェハを露光する露光処理工程や,露光処理後のウェハを現像する現像処理工程等の種々の処理工程を有している。そして,レジスト塗布処理工程においては,従来よりスピンコート法が採用されている。
【0003】
このスピンコート法は,所定量のレジスト液をウェハの中央部に滴下し,ウェハを回転させて,中央部のレジスト液を遠心力によって当該ウェハ上に拡散させてレジスト膜を形成するものである。
【0004】
ところで,製品歩留まりの向上を図るためには,ウェハの表面に均一なレジスト膜を形成することが必要である。そのため従来のスピンコート法では,ウェハを高速で回転させて,遠心力によってレジスト液を拡散させ,ウェハの周辺部までレジスト液を充分行き渡らせるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,そのようにウェハを高速で回転させると,ウェハの表面から飛散するレジスト液が多くなり,無駄があった。これを防止するためにウェハを低速で回転させたのでは,塗布したレジスト液をウェハの周辺部まで充分に行き渡らせることができず,均一なレジスト膜を形成することができなかった。
【0006】
そこで本発明は,前記したような無駄をなくして処理液の低減化を図ることができ,かつ均一な処理液の膜を基板上に形成可能な膜形成方法及び膜形成装置を提供して,上記課題を解決することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための参考例として,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,さらにこの基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する方法であって,基板の周辺部から基板の中央部までノズルを径方向に沿って等速移動させ,この移動中に基板に対して供給する処理液の供給量を漸次減少させることを特徴とする,膜形成方法が提供される。
【0008】
参考例としての膜形成方法によれば,基板の径方向に沿って等速移動するノズルから回転する基板に対して処理液を吐出するので,処理液は基板上に螺旋状の軌跡を描きながら供給される。この時,処理液供給量を基板の周辺部から基板の中央部にかけて漸次減少させるので,基板上に処理液を均一に供給することができる。従って,従来のように処理液を遠心力で拡散させることが不要となり,ウェハの回転を低速にしても均一な処理液の膜を形成することができ,基板からの処理液の飛散も防止できる。
【0009】
前記参考例の膜形成方法は,前記ノズルをさらに基板の中央部から基板の周辺部まで径方向に沿って等速移動させ,この移動中に基板に対して供給する処理液の供給量を漸次増加させてもよい。
【0010】
前記膜形成方法によれば,基板の周辺部から基板の中央部に移動したノズルをさらに基板の周辺部まで移動させ,中央部から周辺部までのノズルの移動中に基板に対する処理液供給量を漸次増加させる。従って,処理液を基板上に螺旋状の軌跡を描くようにして合計2回供給することができるので,処理液の供給ムラを確実に防止することができる。さらに,中央部から周辺部までのノズルの移動に際し,処理液供給量を漸次減少させるので,この場合も中央部と周辺部とで単位面積あたりの処理液供給量を等量にすることが可能である。その結果,より均一な処理液の膜を基板上に形成することができる。なお,周辺部は,基板の周辺部,即ちノズルを等速移動させた際の処理液の吐出開始地点でもよく,また他の周辺部でもよい。
【0011】
参考例として,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,さらにこの基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する方法であって,基板の中央部から基板の周辺部までノズルを径方向に等速移動させ,この移動中に基板に対して供給する処理液の供給量を漸次増加させることを特徴とする,膜形成方法が提供される。
【0012】
前記膜形成方法によれば,基板の径方向に沿って等速移動するノズルから回転する基板の中央部に処理液を供給するので,処理液は螺旋状の軌跡を描きながら基板上に供給される。そして,ノズルが基板の中央部から周辺部まで移動する際に,処理液供給量を漸次増加させるので,基板の中央部及び周辺部に単位面積あたり等量の処理液を供給することができ,基板上に均一な処理液の膜を形成することができる。従って,従来のように基板を高速で回転させて処理液を基板の周辺部まで拡散させることが不要となる。その結果,処理液の飛散を防止できる。
【0013】
前記膜形成方法において,前記ノズルをさらに基板の周辺部から基板の中央部まで径方向に沿って等速移動させ,この移動中に基板に対して供給する処理液の供給量を漸次減少させてもよい。
【0014】
前記膜形成方法によれば,基板の中央部から基板の周辺部に移動したノズルをさらに基板の中央部まで移動させ,周辺部から中央部までのノズルの移動中に処理液供給量を漸次減少させるようにしている。従って,処理液を螺旋状の軌跡を描くようにして合計2回供給することができ,基板に対する処理液の供給ムラを確実に防止することができる。また,この場合も周辺部と中央部とで単位面積あたりの処理液供給量を等量にすることが可能である。その結果,より均一な処理液の膜を基板上に形成することができる。なお,周辺部は,基板の周辺部,即ちノズルを等速移動させた際の処理液の吐出開始地点でもよく,また他の周辺部であってもよい。
【0015】
別の参考例として,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,さらにこの基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する方法であって,基板の周辺部から基板の中央部までノズルを径方向に沿って漸次加速するように移動させながら,基板に対して処理液を供給することを特徴とする,膜形成方法が提供される。
【0016】
前記膜形成方法によれば,回転する基板の周辺部にノズルから処理液を供給しつつ,このノズルを引き続き基板の中央部まで移動させる。このとき,周辺部から中央部までのノズルの移動速度を基板の径方向に沿って漸次加速しているので,ノズルが基板の周辺部から基板の中央部に行くに従って,基板に対する処理液供給量が少なくなる。そして,周辺部の方が中央部よりも単位時間あたりの回転移動距離が長いので,この場合も回転する基板の周辺部及び中央部に単位面積あたり等量の処理液を供給することができ,均一な処理液の膜を基板上に形成することが可能となる。
【0017】
前記膜形成方法において,前記ノズルをさらに基板の中央部から基板の周辺部まで漸次減速するように移動させながら,基板に対して処理液を供給してもよい。
【0018】
前記膜形成方法によれば,基板の周辺部から基板の中央部まで移動したノズルをさらに基板の周辺部まで移動させるようにしている。従って,請求項2の場合と同様に処理液を基板上に螺旋状の軌跡を描くようにして合計2回供給することができ,処理液の供給ムラが発生することをより確実に防止できる。
また,基板の中央部から基板の周辺部までのノズルの移動速度を漸次減速させるので,回転する基板の周辺部及び中央部に対して単位面積あたり等量の処理液を供給することができる。なお,周辺部としては,基板の周辺部,即ちノズルを加速移動させた際の処理液の吐出開始地点であってもよく,また他の周辺部であってもよい。
【0019】
別の参考例として,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,さらにこの基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する方法であって,基板の中央部から基板の周辺部までノズルを径方向に沿って漸次減速するように移動させながら,基板に対して処理液を供給することを特徴とする,膜形成方法が提供される。
【0020】
前記膜形成方法によれば,回転する基板の中央部にノズルから処理液を供給しつつ,このノズルを引き続き基板の周辺部まで移動させる。このとき,中央部から周辺部までのノズルの移動速度を基板の径方向に沿って漸次減速させるので,ノズルが基板の中央部から基板の周辺部に行くに従って,基板に対する処理液供給量が多くなる。そして,周辺部の方が中央部よりも単位時間あたりの回転移動距離が長いので,この場合も,回転する基板の周辺部及び中央部に単位面積あたり等量の処理液を供給することができ,均一な処理液の膜を基板上に形成することが可能となる。
【0021】
この場合,前記ノズルをさらに基板の周辺部から基板の中央部まで漸次加速するように移動させながら,基板に対して処理液を供給するようにしてもよい。
【0022】
前記膜形成方法によれば,基板の周辺部に位置するノズルをさらに基板の中央部まで移動させる。従って,基板の表面に処理液を螺旋状に合計2回供給することができるので,処理液の供給ムラを確実に防止することができる。そして,ノズルを基板の周辺部から中央部まで漸次加速するようにして移動させるので,この場合も周辺部及び中央部に対する単位面積あたりの処理液供給量を等量にすることができる。
【0023】
前記膜形成方法において,前記ノズルの移動中に基板の回転速度を変化させてもよい。
【0024】
前記膜形成方法によれば,ノズルを移動して基板に処理液を供給する際に,処理液供給量やノズルの移動速度を調整する以外に,基板の回転速度をも好適に変化させるようにしたので,単位時間あたりの回転移動距離を調整することが可能である。従って,基板上に処理液の膜を形成するにあたり,より微細な制御を行うことが可能になる。
【0025】
前記膜形成方法において,基板の径方向に沿った前記ノズルの移動を繰り返し行うようにしてもよい。
【0026】
前記膜形成方法によれば,基板の径方向に沿ったノズルの移動を繰り返し行って,例えば基板に処理液を重ね塗りすることもできる。従って,基板上の処理液の供給ムラをさらに確実に防止することができる。
【0027】
前記膜形成方法において,前記ノズルの移動中に基板に供給される処理液の粘度を変化させてもよい。
【0028】
ノズルの移動中,基板の中心部近傍の塗布については,吐出量が必要以上に多くなった場合には,中心部の膜が厚くなる可能性がある。この点,基板に供給する処理液の粘度を変化させるようにすれば,例えば中心部で塗布する際の処理液の粘度を下げることにより,処理液の流動性および基板の回転によって処理液の膜を薄くすることができ,前記のような場合に中心部での膜厚を調整して全体として均一性を向上させることができる。なお,そのように処理液の粘度を調整するには,例えば処理液の溶剤を混合して供給することが提案できる。
【0029】
参考例として,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,さらにこの基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する方法であって,ノズルを基板の中央部に向けて移動させる第1の移動工程と,その後続けて中央部から周辺部に向けてノズルを移動させる第2の移動工程とを有し,前記第2の移動工程にあっては,基板の中央部に対して処理液を供給した後,前記ノズルを漸次減速させることを特徴とする,膜形成方法が提供される。
【0030】
前記膜形成方法によれば,例えば第1の移動工程で基板の中央部に向けてノズルの移動をスタートさせ,基板の中央部にて処理液の供給を開始し,その後このノズルを漸次減速させながら基板の周辺部まで移動させる。従って,基板の中央部においてノズルの移動速度を所定の移動速度に確保することが容易であり,その後の減速移動が容易に行える。そして,既述の各請求項の場合と同様,基板上に螺旋状の軌跡を描くようにして処理液を基板に均一に供給することができる。
【0031】
前記膜形成方法において,前記第2の移動工程において,基板の回転速度も漸次減速させてもよい。
【0032】
前記膜形成方法によれば,第2の移動工程でノズルの移動速度を漸次減速させると共に,基板の回転速度をも漸次減速させるので,基板上に処理液の膜を形成するに際し,微細な調整が可能になる。
【0033】
参考例として,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,さらにこの基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する装置であって,前記ノズルの吐出孔から基板に対して吐出される処理液を前記吐出孔の下方の所定位置で受け止める受容部材を有し,この受容部材は前記所定位置と待機位置との間を移動自在であることを特徴とする,膜形成装置が提供される。ここで,待機位置とはノズルから吐出された処理液を受容部材が受け止めない位置をいう。
【0034】
前記膜形成装置によれば,受容部材が待機位置に位置すると,ノズルから吐出された処理液は基板に対してそのまま供給され,受容部材が所定位置に位置すると,ノズルから吐出された処理液を受容部材で受け止めることが可能である。そのため,所定位置と待機位置との間における受容部材の移動により,基板に対する処理液の停止と供給とを行えるので,基板に処理液を供給したり,基板に対して処理液の供給を停止したりする際の応答性が向上する。それ故,前記膜形成方法を実施するにあたり,基板の周辺部,中央部での処理液の供給開始,供給停止を迅速に行うことができ,これらの方法を好適に実施することができる。
【0035】
本発明によれば,基板上に処理液の膜を形成する方法において,前記基板を回転する工程と,前記回転する基板上にノズルから吐出した前記処理液を供給する工程と,前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動する工程と,前記基板上に供給される処理液が均一になるように,少なくとも前記基板の回転速度,前記処理液の供給量又は前記ノズルの移動速度のいずれかの制御を実行する工程とを具備し,前記処理液を供給する工程では,前記基板上をカバーで覆い,当該カバーに前記基板の径方向に設けられた溝内を前記ノズルが移動し,なおかつ前記カバーに設けられた冷却手段により基板とカバーとの間の雰囲気を温度制御しながら,前記回転する基板上に前記ノズルから処理液を供給することを特徴とする膜形成方法が提供される。
【0036】
このように,ノズルを移動させて基板上に処理液を供給することにより,従来のように基板を高速回転させる必要が無くなるため,処理液が遠心力により無駄に飛散することが無く,処理液の低減化が図られる。また,それと同時に基板の回転速度,前記処理液の供給量又は前記ノズルの移動速度を制御して,基板上に均一な処理液の膜を形成することができる。
【0037】
また,ノズルの位置を移動させながら基板上に処理液を供給するのではなく,ノズルの前記角度を可変させてノズルの吐出方向を変更させることにより基板に処理液を供給しても,処理液の量を低減化しつつ,基板上に均一な処理液の膜を形成することができる。
【0038】
また,膜を形成する処理液はその種類により,粘度や表面張力が異なるため,ノズルから適正に安定した処理液を吐出するためには,ノズルの径を処理液に応じて変更する方が好ましく,こうすることによって基板上に安定した処理液が供給され均一な膜が形成される。
【0039】
別の観点による本発明によれば,基板上に処理液の膜を形成する方法において,前記基板を回転する工程と,前記回転する基板上にノズルから吐出した前記処理液を供給する工程と,前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動する移動工程と,前記基板上に供給される処理液が均一になるように,少なくとも前記基板の回転速度,前記処理液の供給量又は前記ノズルの移動速度のいずれかの制御を実行する工程とを具備し,前記移動工程では,基板の第1の周辺部から基板の中央部を通り前記第1の周辺部とは反対側の第2の周辺部まで前記ノズルを基板の径方向に沿って移動させ,前記ノズルを前記第1の周辺部から前記中央部まで移動させる間は,基板を第1の方向に回転し,前記ノズルを前記中央部から前記第2の周辺部まで移動させる間は,基板を前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に回転することを特徴とする膜形成方法が提供される。
このように基板上をカバーで覆うことにより,基板上の雰囲気が所定の雰囲気に維持されるため,適正で安定した雰囲気の中で処理液が供給され,処理液の膜形成を好適に行うことができる。
また,ノズルの移動工程において基板の回転を反転させることにより,前記第1の周辺部から基板の中央部まで移動する間に供給される処理液の基板上の軌跡と,基板の中央部から第2の周辺部まで移動する間に供給される処理液の軌跡が一致する。その結果,基板上の処理液の斑が更に減少し,均一な膜が形成される。
【0040】
また,基板に対して温度調節しながら,基板上に処理液を供給するので,処理液の膜が形成される基板上の雰囲気を所定温度に維持することができる。したがって,温度によって左右される処理液の膜厚を均一にすることができる。
【0041】
前記本発明の膜形成方法において,基板の径方向に沿った前記ノズルの移動を繰り返し行ってもよく,前記ノズルの移動中に基板に供給される処理液の粘度を変化させてもよい。
【0042】
別の観点による本発明によれば,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,この基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する装置であって,前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動させることができ,前記処理液が供給される際に基板上を覆うカバーを備え,前記カバーには,前記基板の径方向に沿って形成され前記ノズルが移動可能な溝と,基板とカバーとの間の雰囲気を温度制御する冷却手段が設けられていることを特徴とする膜形成装置が提供される。
また,別の観点による本発明によれば,ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,この基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する装置であって,前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動させることができ,基板の第1の周辺部上から基板の中央部上を通り前記第1の周辺部と反対側の第2の周辺部上まで基板の径方向に沿って前記ノズルを移動でき,前記ノズルを前記第1の周辺部上から前記中央部上まで移動させる間は,基板を第1の方向に回転させ,前記ノズルを前記中央部上から前記第2の周辺部上まで移動させる間は,基板を前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に回転させることを特徴とする膜形成装置が提供される。
【0043】
また,参考例として,前記制御実行工程を優先的に行わせる工程を更に有するようにしてもよい。このように前記制御実行工程を優先的に行わせるようにすることにより,例えばノズルの移動や基板の回転制御の実行工程を他の実行工程に影響されず正確なタイミングで行うことができる。したがって,前記ノズルの移動や基板の回転が厳密に制御され,基板上に均一な膜が形成される。
【0044】
参考例として,基板上に処理液の膜を形成する方法において,前記基板を回転する工程と,前記回転する基板の中央部から所定回転半径の範囲までの第1の領域に第1のノズルから吐出した前記処理液を供給し,前記所定回転半径から前記所定回転半径よりも外側の基板の周辺部の範囲までの第2の領域に第2のノズルから吐出した前記処理液を供給する工程と,前記第1のノズル及び第2のノズルを同時に前記回転する基板のほぼ径方向に移動する工程と,前記基板上に供給される処理液が均一になるように,少なくとも前記基板の回転速度,前記処理液の供給量又は前記第1のノズル及び第2のノズルの移動速度のいずれかの制御を実行する工程とを具備することを特徴とする膜形成方法が提供される。
【0045】
前記膜形成方法によれば,2つのノズルが基板上を同時に移動し,各ノズルに分担された基板上の領域,すなわち第1のノズルは基板の中央部から所定回転半径までの領域,第2のノズルは前記所定回転半径から基板の外周部までの領域に各々同時に処理液を供給するため,基板上に処理液の膜が形成されるまでにかかる所要時間を短縮できる。またそれと同時に基板の回転速度,処理液の供給量又は前記第1のノズル及び第2のノズルの移動速度を制御して,基板面内において均一な処理液の膜が形成できる。
【0046】
さらに,前記移動工程が,前記第1のノズルを前記基板の中央部から前記所定回転半径へ向けて移動し,前記第2のノズルを前記基板の周辺部から前記所定回転半径へ向けて移動して行われるようにしてもよい。このように第1のノズルと第2のノズルの移動方向を一致させることにより,例えば両者を同じ駆動軸に取り付けて,その駆動軸を移動させるだけで好適に基板全面に処理液を供給することができる。その結果,ノズルを2つ設けた場合においても,ノズルの移動機構が簡略化し,処理液の膜形成が好適に実施される。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態にかかるレジスト膜形成方法を実施するためのレジスト塗布処理ユニットを備えた塗布現像処理装置について説明する。図1〜3は塗布現像処理装置の外観を示しており,図1は平面図,図2は正面図,図3は背面図である。
【0048】
塗布現像処理装置1は図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理装置1に対して搬入出したり,カセットに対してウェハWを搬入出したりするためのカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理ユニットを多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間でウェハWの受け渡しをするためのインターフェイス部5とを一体に接続した構成を有している。
【0049】
カセットステーション2では,カセット載置台6上の所定の位置に複数のカセット7がウェハWの出入口を処理ステーション3側に向けてX方向(図1中の上下方向)一列に載置自在である。そして,このカセット配列方向(X方向)及びカセット7に収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;垂直方向)に移動可能なウェハ搬送体8が搬送路9に沿って移動自在であり,カセット7に対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0050】
ウェハ搬送体8はθ方向(Z軸を中心とする回転方向)にも回転自在に構成されており,後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するアライメントユニット32及びエクステンションユニット33に対してもアクセスできるように構成されている。
【0051】
処理ステーション3では,ウェハWを保持するピンセット10,11,12を上中下3本備えた主搬送装置13が中心部に配置されており,主搬送装置13の周囲には各種処理ユニットが多段に配置されて処理装置群を構成している。塗布現像処理装置1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置可能である。第1及び第2の処理装置群G1,G2は塗布現像処理装置1の正面側に配置されており,第3の処理装置群G3はカセットステーション2に隣接して配置されており,第4の処理装置群G4はインターフェイス部5に隣接して配置されている。また,必要に応じて第5の処理装置群G5も背面側に配置可能である。
【0052】
第1の処理装置群G1では図2に示すように,2種類のスピンナ型処理ユニット,例えばウェハWにレジスト液を塗布して処理するレジスト塗布処理ユニット15と,ウェハWに現像液を供給して処理する現像処理ユニット16とが下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2では,レジスト塗布処理ユニット15と基本的に同様な構成を有するレジスト塗布処理ユニット17と,現像処理ユニット16と基本的に同様な構成を有する現像処理ユニット18とが下から順に2段に積み重ねられている。
【0053】
第3の処理装置群G3では図3に示すように,ウェハWを載置台に載せて所定の処理を施すオーブン型の処理ユニット,例えば冷却処理を行うクーリングユニット30,レジストとウェハWとの定着性を高めるアドヒージョンユニット31,ウェハWの位置合わせを行うアライメントユニット32,ウェハWを待機させるエクステンションユニット33,露光処理前の加熱処理を行うプリベーキングユニット34,35及び現像処理後の加熱処理を施すポストベーキングユニット36,37等が下から順に8段に重ねられている。
【0054】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリングユニット40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリングユニット41,エクステンションユニット42,クーリングユニット43,露光処理後の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキングユニット44,45,ポストベーキングユニット46,47等が下から順に8段に積み重ねられている。
【0055】
インターフェイス部5にはウェハWの周辺部を露光する周辺露光装置51と,ウェハ搬送体52とが備えられている。ウェハ搬送体52はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動と,θ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転とが夫々自在となるように形成されており,露光装置(図示せず),エクステンション・クーリングユニット41,エクステンションユニット42,周辺露光装置51に対してそれぞれアクセスすることができるようになっている。
【0056】
塗布現像処理装置1は以上のように構成されている。次に,本発明の実施の形態にかかるレジスト膜形成方法を実施するためのレジスト塗布処理ユニット15の構成について説明する。
【0057】
レジスト塗布処理ユニット15は図4に示すように,ケーシング15a内にウェハWを収容自在なカップ55を有しており,このカップ55内には真空吸着したウェハWを水平に保持するスピンチャック56と,スピンチャック56を回転させるモータ57とが備えられている。モータ57の回転数は制御装置58によって任意の回転数になるように制御されており,これによりウェハWは任意の回転数で回転可能になっている。
【0058】
カップ55上方には,ウェハWにレジスト液を塗布するレジスト液供給手段60と,ウェハWにレジスト液の溶剤(以下,「溶剤」という。)を供給する溶剤供給手段65とが備えられている。
【0059】
レジスト液供給手段60は,レジスト液を供給するレジスト液タンク61と,ウェハWにレジスト液を吐出するレジスト液吐出ノズルN1と,レジスト液タンク61から供給されたレジスト液が流通するレジスト液供給チューブ62とを有しており,レジスト液供給チューブ62には上流側から,例えばベローズポンプやダイアフラム型ポンプ等のポンプ63と,フィルタ64とが介装されている。
【0060】
溶剤供給手段65は,溶剤を供給する溶剤タンク66と,ウェハWに溶剤を吐出する溶剤吐出ノズルS1と,溶剤タンク66から供給された溶剤が流通する溶剤供給チューブ67とを有しており,溶剤供給チューブ67にはポンプ68が介装されている。
【0061】
レジスト液吐出ノズルN1と溶剤吐出ノズルS1とは共通のノズルホルダ70に保持されており,ノズルホルダ70には温度調整流体,例えば温度調整水等が循環するチューブによって構成された往路71a,72a及び復路71b,72bが設けられている。往路71a及び復路71bを循環する温度調整水によって,レジスト液供給チューブ62を流通するレジスト液が所定の温度に温度調整されると共に,往路72a及び復路72bを循環する温度調整水によって,溶剤供給チューブ67を流通する溶剤が所定の温度に温度調整されるようになっている。
【0062】
そして上記ノズルホルダ70は図5に示すように,カップ55の外側に配置する保持機構73の内部に保持されており,保持機構73にはさらにノズルホルダ70と基本的に同様の構成を有するノズルホルダ74,75,76が備えられている。これらのノズルホルダ74,75,76は,レジスト液吐出ノズルN2〜N4及び溶剤吐出ノズルS2〜S4を夫々組にして保持しており,各々独立したレジスト液タンク(図示せず)からのレジスト液を,各々対応するレジスト液吐出ノズルN2〜N4より吐出させることが可能である。従って本実施の形態にあっては,4種類の異なったレジスト液をウェハWに供給することが可能になっている。
【0063】
レジスト液吐出ノズルN2〜N4の吐出孔の直径は,10μm〜500μmの範囲が好ましく,ほぼ135μmが好適であった。10μmより小さいとレジスト液の流量が少なくなり過ぎるからであり,500μmより大きいとレジスト液吐出ノズルより液が垂れ落ちて流量の制御ができなくなるからである。また,レジスト液の種類が異なる場合には,レジスト液吐出ノズルN2〜N4の吐出孔の直径は,各レジスト液の粘度に応じて変えることが好ましい。例えばレジスト液の粘度が高い場合には,レジスト液の粘度が低い場合と比べて前記直径をより大きくした方が好ましい。
【0064】
ノズルホルダ70,74,75,76には保持ピン77,78,79,80がそれぞれ設けられており,これらの保持ピン77,78,79,80はスキャン機構81のスキャンアーム82によって保持されるようになっている。スキャンアーム82は三次元移動,即ちX方向,Y方向,Z方向への移動が可能となるように構成されており,スキャンアーム82の移動速度は前記制御装置58によって好適に制御されている。従って,ノズルホルダ70,74,75,76はスキャン機構81によって三次元移動自在であり,かつその際の移動速度は制御装置58によって好適に制御されるようになっている。
【0065】
レジスト塗布処理ユニット15は以上のように構成されている。次に本発明の実施の形態にかかるレジスト膜形成方法について説明する。
【0066】
プリベーキングユニット34にて所定の加熱処理の終了したウェハWはレジスト塗布処理ユニット15に搬送された後,スピンチャック56上に吸着保持される。そして,使用するレジスト液が選択され,この選択されたレジスト液を吐出可能なレジスト液吐出ノズルNXを備えたノズルホルダをスキャンアーム82が取りに行く。この場合,例えばレジスト液吐出ノズルN1が選択されると,スキャンアーム82はノズルホルダ70を取りに行く。
【0067】
そして,ノズルホルダ70はスキャンアーム82に保持された状態でカップ55上方の所定位置で停止し,まず溶剤吐出ノズルS1からウェハWの中央部に対して溶剤が吐出される。吐出された溶剤はウェハWの回転によって,当該ウェハWの表面に拡散する。
【0068】
次いで,ノズルホルダ70をウェハWの周辺部に移動させた後ウェハWを回転させてノズルホルダ70をスキャン機構81によってウェハWの径方向に沿って等速移動させ,図6,7に示すように,レジスト液吐出ノズルN1をウェハWの周辺部BからウェハWの中央部Cまで等速移動させる。そして,このレジスト液吐出ノズルN1のウェハWの中央部Cへの移動,即ち径方向への移動の間に,レジスト液吐出ノズルN1からウェハWに対してレジスト液を吐出させるのであるが,その吐出量は,レジスト液吐出ノズルN1が周辺部Bから中央部Cに移動するに従って,漸次減少させる。なお,レジスト液吐出ノズルN1からのレジスト液吐出量の増減は,ポンプ63からのレジスト液の送液量を増減させることによって行うことができる。例えばポンプ63がベローズポンプやダイアフラム型ポンプの場合には,押し込み量をステッピングモータで制御しているが,このステッピングモータへのパルス発信値を随時下げることにより,ポンプ63からのレジスト液の送液量を減少させることができる。
【0069】
そうすると,レジスト液吐出ノズルN1から吐出されたレジスト液は図8に示すように,螺旋状の軌跡を描きながら塗布される。そして,レジスト液吐出量は周辺部Bから中央部Cにかけて漸次減少させるので,周辺部Bと中央部Cとに供給される単位面積あたりのレジスト液供給量を等しくすることができる。またレジスト液は螺旋状の軌跡を描きながら塗布されるので塗布当初はレジスト液が基板に対して均一に塗布されなくても,塗布されたレジスト液の流動性とウェハWの回転とにより,塗布されたレジスト液はその後ウェハW上に均一に行き渡るようになる。その結果,ウェハWを高速回転させてレジスト液をウェハWの周辺部まで遠心力で拡散させなくても,図9に示すように,ウェハW上に均一なレジスト膜を形成することができる。また,ウェハWを高速回転させないのでレジスト液の飛散も防止できる。
【0070】
さらに周辺部Bから中央部Cまで等速移動したレジスト液吐出ノズルN1を図10,11に示すように,そのまま周辺部Aまで延長して等速移動させ,レジスト液吐出ノズルN1の中央部Cから周辺部Aまでの等速移動中に,ウェハWに対するレジスト液の吐出量を漸次増加させるようにしてもよい。
【0071】
そうすると,レジスト液吐出ノズルN1が中央部Cから周辺部Aまで等速移動する際に,レジスト液は回転するウェハW上に螺旋状の軌跡を描きながら塗布される。従って,レジスト液吐出ノズルN1が周辺部Bから中央部Cまで等速移動する間と,中央部Cから周辺部Aまで移動する間とでレジスト液がウェハWに対して合計2回螺旋状に塗布されることになるので,前出の場合よりもレジスト液の塗布ムラをさらに少なくすることができる。
【0072】
そして,中央部Cから周辺部Aまでレジスト液吐出ノズルN1が移動する間に,レジスト液供給量を漸次多くしているので,この場合も中央部Cと周辺部Aとの間で単位面積あたりのレジスト液塗布量を等量にすることができる。その結果,ウェハW上に均一なレジスト膜を形成することができる。
【0073】
なお,レジスト液吐出ノズルN1が周辺部Bから中央部Cまで移動する間と,中央部Cから周辺部Aまで移動する間とでウェハWの回転方向を逆転することで,レジスト液吐出ノズルN1が周辺部Bから中央部Cまで移動する場合のウェハW上のレジスト液の軌跡と中央部Cから周辺部Aまで移動する場合のウェハW上のレジスト液の軌跡とを例えば図8に示した軌跡のように一致させることができる。その結果,ウェハW上に均一なレジスト膜を形成することができる。
【0074】
前記実施の形態では,図11に示したように,レジスト液吐出開始の地点を周辺部Bに設定し,中央部Cを経てレジスト液の吐出停止地点である周辺部Aまで,直線上に,即ちウェハWの直径上でノズルホルダ70を移動させていたが,これに代えて図12に示すように,レジスト液の吐出停止地点である周辺部A’をウェハWの直径上にはない地点に設定して,ノズルホルダ70を移動させてもよい。また,吐出開始地点と吐出停止地点とを同一地点に設定してもよい。即ち,周辺部Bと中央部Cとの間でレジスト液吐出ノズルN1を等速で往復移動させ,往路ではレジスト液塗布量を漸次少なくし,復路ではレジスト液塗布量を漸次多くするようにしてもよい。
【0075】
また前記実施の形態にあっては,周辺部Bからレジスト液の吐出を開始した例を説明したが,図13に示すように,レジスト液吐出開始の地点を中央部Cに設定し,レジスト液吐出ノズルN1を中央部Cから周辺部Aまで等速移動させて,この移動中にレジスト液吐出ノズルN1からのレジスト液吐出量を漸次増加するようにしてもよい。
【0076】
この場合も,等速移動するレジスト液吐出ノズルN1から回転するウェハWに対してレジスト液を吐出するので,レジスト液をウェハW上に螺旋状の軌跡を描くようにして塗布することができる。そして,中央部Cから周辺部Aにかけてレジスト液吐出量を漸次増加させるので,周辺部A及び中央部Cはもちろんのこと,ウェハWの表面全体で単位面積あたりのレジスト液供給量を等量にすることができ,ウェハWを高速回転させてレジスト液を遠心力で拡散させなくても,ウェハW上に均一なレジスト膜を形成することができる。また,特にレジスト液の供給をウェハWの中心部Cから始めることによってレジスト液の乾燥をより均一化することができる。
【0077】
さらに図13のようにしてレジスト液をウェハWに対して供給した後,図14に示すように,レジスト液吐出ノズルN1を周辺部Aにて折り返し中央部Cまで等速移動させると共に,この移動中にウェハWに供給されるレジスト液の供給量を漸次少なくするようにしてもよい。この場合,ウェハW上にレジスト液を螺旋状の軌跡を描くようにして2回塗布することができるので,レジスト液の塗布ムラをさらに少なくすることができる。
【0078】
さらに前記実施の形態にあっては,ノズルホルダ70を等速移動させてレジスト液吐出ノズルN1からのレジスト液吐出量をその移動中に変化させる例を挙げて説明したが,本発明ではこれに限らず,図15に示すようにノズルホルダ70をウェハWの径方向に沿って周辺部Bから中央部Cまでは加速移動させ,中央部Cから周辺部Bまでは減速移動させながら,回転するウェハWに対してレジスト液を塗布するようにしてもよい。
【0079】
即ち図16に示すように,レジスト液吐出開始の地点を周辺部Bに設定し,周辺部Bから中央部Cまでレジスト液吐出ノズルN1を加速移動させながらレジスト液を塗布すると,前出の実施形態の時と同様に,レジスト液を螺旋状の軌跡を描くようにしてウェハW上に塗布することができる。そして,レジスト液吐出ノズルN1の移動速度は周辺部Bから中央部Cにかけて次第に速くなるようにしたので,レジスト液吐出量は周辺部Bから中央部Cにかけて次第に少なくなる。従って,この場合も同様にウェハWの表面全体に対して単位面積あたりのレジスト液供給量を等量にすることができる。
【0080】
そしてこの状態から図17に示すように,レジスト液吐出停止の地点を周辺部Aに設定し,引き続き中央部Cから周辺部Aまでレジスト液吐出ノズルN1を減速移動させながら塗布すると,再度レジスト液を螺旋状の軌跡を描くようにしてウェハW上に塗布することができる。そして,レジスト液吐出ノズルN1の移動速度は中央部Cから周辺部Aにかけて次第に遅くなるようにしたので,レジスト液吐出量は中央部Cから周辺部Aにかけて次第に多くなる。従って,この場合も同様にウェハWの表面全体に対する単位面積あたりのレジスト液吐出量を等量にすることができる。
【0081】
このようなレジスト液吐出ノズルN1の加速,減速移動によっても,従来のようにウェハWを高速回転させずに,当該ウェハW上に均一なレジスト膜を形成することができる。同時に,レジスト液の飛散による無駄をなくして使用するレジスト液の低減化を図ることも可能になる。
【0082】
このようにレジスト液吐出ノズルN1の移動速度を加速,減速移動する場合でも,図18に示すように,レジスト液吐出開始の地点を中央部Cに,レジスト液吐出停止の地点を周辺部Aにそれぞれ設定し,中央部Cから周辺部Aにかけてレジスト液吐出ノズルN1の移動速度を漸次遅くするようにしてもよい。
【0083】
さらにこの状態から図19に示すように,レジスト液吐出ノズルN1を周辺部Aにて折り返して,この周辺部Aからレジスト液吐出停止の地点である中央部Cにかけてレジスト液吐出ノズルN1を漸次加速移動させながらレジスト液を塗布するようにしてもよい。
【0084】
前記実施の形態にあっては,回転速度が一定のウェハWに対してレジスト液を塗布する場合を例に挙げて説明したが,本発明ではスピンチャック56の単位時間あたりの回転数,即ちスピンチャック56の回転速度を制御してウェハWの回転速度を変化させるようにしてもよい。即ち,例えば図20に示すように,レジスト液吐出ノズルN1がレジスト液吐出開始地点の周辺部Bから中央部Cにかけて移動する時のウェハWの回転速度を漸次速くし,中央部Cで最高の回転速度にし,レジスト液吐出ノズルN1が中央部Cから周辺部Aにかけて移動する際のウェハWの回転速度を漸次遅くするようにしてもよい。
【0085】
このように,上述したレジスト液供給量の調整やレジスト液吐出ノズルN1の移動速度の調整に加えてさらにウェハWの回転速度も変化させると,ウェハWの回転移動距離が変化し,ウェハW上に均一なレジスト膜を形成するに際して,より細かな調整ができる。
【0086】
また,図21に示すようにレジスト液供給手段60のレジスト液タンク61からポンプ63を介して供給されたレジスト液とシンナー等の溶剤が蓄えられた溶剤タンク101からポンプ102を介して供給された溶剤とをミキサー103によって混合し,レジスト液吐出ノズルN1の移動に応じてこの溶剤タンク101からの溶剤の供給量,即ち混合量を変えてウェハW上に塗布するレジスト液の粘度を変化させるようにしてもよく,この場合もウェハW上に均一なレジスト膜を形成するに際して,より細かな調整が可能である。この場合,例えば制御装置58がポンプ63,102の駆動をすることによって混合量を変えることができる。
【0087】
更に,レジスト液吐出ノズルN1が周辺部Bからレジスト液吐出停止地点である周辺部Aまで移動する際のウェハWの回転速度は,図22に示すように制御してもよい。即ち,例えばレジスト液吐出ノズルN1を周辺部Bと中央部Cとの間にある点Dにおいて最高速度に到達させておき,この時の回転速度を点Dから中央部Cに移動するまで維持し,その後レジスト液吐出ノズルN1が中央部Cから周辺部Aまで移動する際のウェハWの回転速度を次第に遅くするようにしてもよい。
【0088】
このようなウェハWの回転速度制御の一例を図23,24に基づいて説明すると,図23はレジスト液吐出ノズルN1のウェハW上の各通過点E,F,G,H,J,Kを示し,図24は各通過点でのレジスト液吐出ノズルN1の移動速度を示している。この例では,レジスト液吐出ノズルN1の移動した距離に対してノズルの移動速度及びウェハWの回転速度を2次関数的に減少させるようにしながら,レジスト液吐出開始地点である中央部Cからレジスト液吐出停止地点である周辺部Aまでレジスト液吐出ノズルN1から一定量のレジスト液をウェハWに対して吐出している。このように,ウェハWに対して一定量のレジスト液を塗布しながら,レジスト液吐出ノズルN1の移動速度と同時にウェハWの回転速度を制御しても,ウェハWに対する単位面積あたりのレジスト液の塗布量が一定となり,ウェハW上に均一なレジスト膜を形成することができる。
【0089】
そして,前記各実施の形態にかかるレジスト膜形成方法をより好適に実施するために,レジスト塗布処理ユニット15に図25に示した受容部材90を備えるとなお好ましい。
【0090】
この受容部材90は図25に示すように,レジスト液吐出ノズルN1からウェハWに対して吐出されたレジスト液を受け止めることのできる形状に形成されており,この受容部材90はモータ(図示せず)等の駆動により前記スキャンアーム82の長さ方向に移動自在な移動部材91に支持されている。そして,受容部材90は移動部材91の移動により,レジスト液吐出ノズルN1の鉛直下方に位置する同図の実線で示す所定位置と1点鎖線で示す待機位置との間を,前記スキャンアーム82の長さ方向に沿って移動自在に構成されている。
【0091】
そして,以上のような構成を有する受容部材90を備えたレジスト塗布処理ユニット15によれば,例えばレジスト液吐出開始の地点を中央部Cに,レジスト液吐出停止の地点を周辺部Aにそれぞれ設定し,中央部Cから周辺部Aにかけてレジスト液吐出ノズルN1を漸次減速移動させる方法を実施する場合,図26〜28に示すようにして受容部材90を移動させて,レジスト液の吐出開始,停止を制御する。
【0092】
即ち,先ずレジスト液吐出ノズルN1が図26の実線で示すように周辺部Bから同図の2点鎖線で示す中央部Cの位置まで加速移動する時には,受容部材90が所定位置にあり,レジスト液吐出ノズルN1から吐出されたレジスト液が受容部材90によって受け止められている。従って,この移動中にレジスト液吐出ノズルN1から吐出されたレジスト液は,ウェハWに供給されない。
【0093】
次いで,レジスト液吐出ノズルN1が中央部Cを通過する時には図27に示すように,受容部材90を同図の1点鎖線で示す所定位置から同図の実線で示す待機位置まで移動させる。これによって,レジスト液吐出ノズルN1から吐出されたレジスト液が受容部材90によって受け止められなくなり,そのままウェハWに対して塗布される。
【0094】
その後,レジスト液吐出ノズルN1を中央部Cから周辺部Aまで減速移動させながらウェハWに対してレジスト液を塗布し,周辺部Aまでレジスト液の塗布が終了した後は図28に示すように,受容部材90を所定位置に移動させてレジスト液吐出ノズルN1から吐出されるレジスト液を再び受容部材90で受け止めるようにする。
【0095】
かかる受容部材90によれば,待機位置と所定位置との間で受容部材90を移動させることにより,レジスト液吐出ノズルN1からレジスト液を吐出させた状態で,ウェハWに対するレジスト液の塗布を瞬時に開始したり,逆にウェハWに対するレジスト液の塗布を瞬時に停止したりすることができるようになる。即ち,レジスト液吐出ノズルN1に対してレジスト液を送るポンプ63によってレジスト液塗布の開始及び停止を制御する場合よりも,このように受容部材90を移動させた方が,ウェハWに対するレジスト液塗布の応答性を従来よりも向上させることができる。それ故,受容部材90を備えたレジスト塗布処理ユニット15にて上述したレジスト膜形成方法を実施するに際し,ウェハWの周辺部Aにおけるレジスト液塗布の停止と,ウェハWの中央部Cにおけるレジスト液塗布の開始とを迅速に行うことができ,従来よりも好適なレジスト膜形成が可能になる。
【0096】
また,受容部材90によって受け止められたレジスト液は再利用することができるので,ウェハWのレジスト塗布処理時に必要となるレジスト液を無駄なく有効に活用することができる。このような受容部材90を備えたレジスト塗布処理ユニット15を用いれば,本発明にかかるレジスト膜形成方法を好適に実施できる。
【0097】
次に本発明の更なる実施の形態を説明する。図29に示すように,この実施の形態では,レジスト液吐出ノズルとして第1のレジスト液吐出ノズルN11と第2のレジスト液吐出ノズルN12とを用いたものである。
【0098】
ウェハWは,スピンチャック56によって吸着保持されて回転されるようになっている。ウェハWの上方には,上記の第1のレジスト液吐出ノズルN11及び第2のレジスト液吐出ノズルN12が配置されている。第1のレジスト液吐出ノズルN11及び第2のレジスト液吐出ノズルN12は,共通の駆動系111によって同じにウェハWの径方向に移動可能とされている。なお,第1のレジスト液吐出ノズルN11及び第2のレジスト液吐出ノズルN12をそれぞれ別個の駆動系に設けてもよい。
【0099】
第1のレジスト液吐出ノズルN11は,回転するウェハWの中央部Cから所定回転半径Xの範囲までの第1の領域112にレジスト液を供給するために用いられる。第2のレジスト液吐出ノズルN12は,所定回転半径Xから所定回転半径Xよりも外側のウェハWの周辺部Bの範囲までの第2の領域113にレジスト液を供給するために用いられる。
【0100】
そして,初期状態において,第1のレジスト液吐出ノズルN11はウェハWの中央部Cに位置し,第2のレジスト液吐出ノズルN12はウェハWの周辺部Bに位置している。この状態から第1のレジスト液吐出ノズルN11及び第2のレジスト液吐出ノズルN12のそれぞれからウェハW上にレジスト液の吐出が開始され,駆動系111によって第1のレジスト液吐出ノズルN11及び第2のレジスト液吐出ノズルN12はウェハWの径方向,すなわち第1のレジスト液吐出ノズルN11はウェハWの中央部Cから所定回転半径Xの方向に,第2のレジスト液吐出ノズルN12はウェハWの周辺部Bから所定回転半径Xの方向に移動される。この移動の際に,第1のレジスト液吐出ノズルN11から吐出されるレジスト液は,徐々に増加され,第2のレジスト液吐出ノズルN12から吐出されるレジスト液は徐々に減少され,これによりウェハW上に供給されるレジスト液が均一になるようにされている。
【0101】
本実施の形態では,特に,複数のノズルを有することでレジスト液を供給するための処理時間の短縮化を図ることができる。
【0102】
次に本発明のさらに別の実施の形態を説明する。この実施の形態では,図30に示すように,スピンチャック56により回転可能で吸着保持されたウェハWの例えば中央部Cの上方にレジスト液吐出ノズルN’及びこのレジスト液吐出ノズルN’とウェハWとのなす角度を可変する可変機構121を配置したものである。
【0103】
そして,ウェハW上にレジスト液を供給する際に,レジスト液吐出ノズルN’とウェハWとのなす角度を可変することで,レジスト液吐出ノズルN’から供給されるレジスト液のウェハW上の位置を例えば回転するウェハWの中央部Cから周辺部Bに移動するものである。
【0104】
本実施の形態では,特に,駆動機構(可変機構121)の構成をよりコンパクトにすることができる。
【0105】
次に,本発明の更なる実施の形態を説明する。この実施の形態では,図31及び図32に示すように,レジスト塗布処理ユニット15内で,ウェハWにレジスト液を供給する際に,ウェハW上をカバー131で覆いながらレジスト液吐出ノズルN1からウェハWにレジスト液を吐出するようにしたものである。
【0106】
ここでカバー131内にはペルチェ素子等の冷却手段が設けられており,これによりウェハWとカバー131との間の雰囲気が所定の温度となるように制御されている。このように温度制御された雰囲気でウェハWにレジスト液を供給するように構成することで,ウェハWに塗布されるレジスト液の膜厚をより均一にすることができる。
【0107】
また,カバー131には,レジスト液吐出ノズルN1がウェハWに対してレジスト液の供給可能なように,溝部132がウェハWの径方向に設けられている。このような雰囲気制御を行うためには,例えばスピンチャック56内に冷却手段を設けてもよい。
【0108】
また,通常レジスト塗布処理ユニット15内は排気が連続的に行われているが,上記レジスト液の供給の際には一旦排気を止めることで,上記雰囲気制御をより効果的に行うことができる。
【0109】
ところで,上述した最初の実施の形態では,ノズルの移動速度とウェハWの回転速度の両方を制御する場合も記載したが,その場合ノズルの移動及びウェハWの回転を正確なタイミングで制御する必要がある。以下の実施の形態では,このような制御を実行するためのシステム例である。
【0110】
図33は,図1に示した塗布現像処理装置1の制御系の構成例である。図33に示すように,この制御系では,主制御部141に複数の副制御部142a,142b,142cが接続された構成となっている。例えば,副制御部142aは1つのレジスト塗布処理ユニット15を制御するものであり,副制御部142bは現像処理ユニット16を制御するものであり,副制御部142cは主搬送装置13を制御するものである。その他の各ユニットも同様に独立した副制御部によって制御されるようになっている。主制御部141はこれら副制御部を総括的に制御する。主制御部141は例えば所定のタイミングで主搬送装置13によるウェハWの搬送を制御し,その一方でレジスト塗布処理ユニット15による動作を制御し,これにより例えばウェハWを主搬送装置13からレジスト塗布処理ユニット15に受け渡し,ウェハWへのレジスト液の供給が行われるようになっている。このような制御は主制御部141から各副制御部に命令を発行することによって行われる。
【0111】
最初に示した実施の形態におけるレジスト液吐出ノズルN1の移動とスピンチャック56の回転は,例えば,以下のように制御する必要がある。
(1)レジスト液吐出ノズルN1の移動とスピンチャック56の回転をスタートさせ,
(2)レジスト液吐出ノズルN1の移動速度が35mm/secでスピンチャック56の回転速度が40rpmに達したら,10msec以内に,
(3)レジスト液吐出ノズルN1からのレジスト液の吐出を開始すると共に,レジスト液吐出ノズルN1の移動速度を35mm/secから20mm/secに減速し,この速度に達してから10msec以内に,
(4)スピンチャック56の回転速度を40rpmから25rpmに減速する。
(5)レジスト液吐出ノズルN1がウェハWの周辺部まで移動したら,レジスト液吐出ノズルN1の移動とスピンチャック56の回転を停止させる。
【0112】
ここで,図34に示すように,主制御部141は各副制御部に命令が発行されると(ステップ3301),その命令がレジスト液吐出ノズルN1の移動及びスピンチャック56の回転に関連する命令(例えば上記の(1)〜(5))か否かを判断する(ステップ3302)。そして,レジスト液吐出ノズルN1の移動及びスピンチャック56の回転に関連する命令であるときには,他の命令に優先させて(ステップ3303),副制御部に命令を送信する(ステップ3304)。
【0113】
本実施の形態によれば,このようにレジスト液吐出ノズルN1の移動及びスピンチャック56の回転に関連する命令を優先させて送信するようにしているので,ノズルの移動及びウェハWの回転を正確なタイミングで制御することが可能となる。
【0114】
前記実施の形態ではウェハW上にレジスト膜を形成する例を挙げて説明したが,本発明では他の処理液の膜,例えば層間絶縁膜,ポリイミド膜,強誘電体材料膜等をウェハW上に形成する場合にも応用が可能である。本発明は層間絶縁膜のような膜厚の厚いものに特に好適である
【0115】
また,基板としてウェハWを使用する例を挙げて説明したが,本発明は,例えばLCD基板,CD基板等の他の基板を使用する場合にも応用が可能である。
【0116】
【発明の効果】
請求項1〜13及び15〜23では,基板を高速で回転させることなく,基板の表面全体に対する単位面積あたりの処理液供給量を等量にして,当該基板上に均一な処理液の膜を形成することができる。従って,基板から処理液が飛散せず,処理液の低減化を図ると共に,飛散した処理液による汚染も防止することができる。
【0117】
特に請求項9では,基板の周辺部及び中央部に対する処理液供給量やノズルの移動速度の調整の他に,基板の回転速度をも制御するようにしたので,基板上に処理液の膜を形成するに際し,より微細な調整が可能となる。
【0118】
請求項10では,基板の径方向に沿ったノズルの移動を繰り返し行うことにより,基板上から処理液の供給ムラがなくなって,均一な処理液の膜をより確実に形成することができる。
【0119】
請求項11では,基板の周辺部及び中央部に対する処理液供給量やノズルの移動速度の調整の他に,処理液の粘度をも制御するようにしたので,基板上に処理液の膜を形成するに際し,より微細な調整が可能となる。
【0120】
請求項14によれば,ノズルから吐出した処理液を受容部材で受容するようにしたので,従来よりも基板に対する処理液の供給開始及び供給停止を迅速に行うことができる。即ち,処理液の供給開始及び供給停止の応答性が従来よりも向上する。また,受容部材の受容した処理液は再利用することができるので,この受容部材に受容された処理液を有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるレジスト膜形成方法を実施するためのレジスト塗布処理ユニットを備えた塗布現像処理装置の概略的な平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理装置の正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理装置の背面図である。
【図4】本実施の形態にかかるレジスト膜形成方法を実施するためのレジスト塗布処理ユニットの概略的な説明図である。
【図5】図4のレジスト塗布処理ユニットの平面図である。
【図6】図4のレジスト塗布処理ユニットのレジスト液吐出ノズルがウェハの周辺部から中央部まで移動する様子を示す説明図である。
【図7】図6の状態を平面から見た様子を示す説明図である。
【図8】図6のレジスト液吐出ノズルからウェハに対してレジスト液が塗布された様子を示す説明図である。
【図9】図8のレジスト液の塗布されたウェハを側面から見た断面説明図である。
【図10】図6の状態からレジスト液吐出ノズルをさらにウェハの直径上の周辺部まで移動させる様子を示す説明図である。
【図11】図10の状態を平面から見た様子を示す説明図である。
【図12】図6の状態からレジスト液吐出ノズルをウェハの直径上にない周辺部まで移動させる様子を平面から見た説明図である。
【図13】レジスト液の吐出開始地点をウェハの中央部に,レジスト液の吐出停止地点をウェハの周辺部に夫々設定した際のレジスト液吐出ノズルの軌跡を示す説明図である。
【図14】図13の状態から引き続きレジスト液を吐出させ,レジスト液の吐出停止地点をウェハの中央部に設定した際のレジスト液吐出ノズルの軌跡を示す説明図である。
【図15】レジスト液吐出ノズルをウェハの直径上で移動させる際の,ウェハ上の各点におけるレジスト液吐出ノズルの移動速度との関係を示す説明図である。
【図16】ウェハの周辺部から中央部までレジスト液吐出ノズルを加速移動させる際のレジスト液吐出ノズルの軌跡を示す説明図である。
【図17】図16の状態から引き続きウェハの周辺部までレジスト液吐出ノズルを減速移動させる際のレジスト液吐出ノズルの軌跡を示す説明図である。
【図18】ウェハの中央部からウェハの周辺部までレジスト液吐出ノズルを減速移動させる際のレジスト液吐出ノズルの軌跡を示す説明図である。
【図19】図18の状態からウェハの中央部まで折り返しレジスト液吐出ノズルを加速移動させる際のレジスト液吐出ノズルの軌跡を示す説明図である。
【図20】レジスト液吐出ノズルをウェハの直径上で移動させる際の,レジスト液吐出ノズルのウェハ上の各位置におけるウェハの回転速度との関係を示す説明図である。
【図21】レジスト液と溶剤との混合量を可変する構成例を示す説明図である。
【図22】レジスト液吐出ノズルをウェハの直径上で移動させる際のウェハの回転速度の他の制御例を示すウェハ上の各点におけるウェハの回転速度を示す説明図である。
【図23】本発明の他の実施の形態にかかるレジスト液の塗布方法を説明するための説明図である。
【図24】図23のウェハ上の各点におけるレジスト液吐出ノズルの移動速度と,ウェハの回転速度との関係を示す表である。
【図25】レジスト液吐出ノズルから吐出されるレジスト液を受け止める受容部材の構成を示す説明図である。
【図26】ウェハの周辺部からレジスト液の吐出開始地点であるウェハの中央部まで移動する際のレジスト液吐出ノズルと,図25の受容部材との位置関係を示す説明図である。
【図27】レジスト液の吐出開始地点であるウェハの中央部でレジスト液が吐出開始される様子と,そのときの図25の受容部材との位置関係を示す説明図である。
【図28】ウェハの周辺部までレジスト液を塗布した時のレジスト液吐出ノズルと図25の受容部材との位置関係を示す説明図である。
【図29】2つのレジスト液吐出ノズルを有する実施の形態の構成例を示す説明図である。
【図30】レジスト液吐出ノズルとウェハとなす角度を可変する可変機構を有する実施の形態の構成例を示す説明図である。
【図31】ウェハ上をカバーで覆いながらレジスト液吐出ノズルからウェハにレジスト液を吐出する実施の形態の構成例を示す平面図である。
【図32】図31に正面図である。
【図33】制御実行工程を優先的に行わせる工程を有する実施の形態にかかるシステム構成例を示す説明図である。
【図34】図33にシステムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 塗布現像処理装置
15,17 レジスト塗布処理ユニット
60 レジスト液供給手段
65 溶剤供給手段
70,74,75,76 ノズルホルダ
73 保持機構
81 スキャン機構
82 スキャンアーム
90 受容部材
91 移動部材
S1,S2,S3,S4 溶剤供給ノズル
N1,N2,N3,N4 レジスト液吐出ノズル
A,B 周辺部
C 中央部
W ウェハ
Claims (8)
- 基板上に処理液の膜を形成する方法において,
前記基板を回転する工程と,
前記回転する基板上にノズルから吐出した前記処理液を供給する工程と,
前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動する移動工程と,
前記基板上に供給される処理液が均一になるように,少なくとも前記基板の回転速度,前記処理液の供給量又は前記ノズルの移動速度のいずれかの制御を実行する工程とを具備し,
前記処理液を供給する工程では,前記基板上をカバーで覆い,当該カバーに前記基板の径方向に設けられた溝内を前記ノズルが移動し,なおかつ前記カバーに設けられた冷却手段により基板と前記カバーとの間の雰囲気を温度制御しながら,前記回転する基板上に前記ノズルから処理液を供給することを特徴とする,膜形成方法。 - 前記移動工程が,前記ノズルと前記基板とのなす角度を可変することで,前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板の径方向に移動するものであることを特徴とする,請求項1に記載の膜形成方法。
- 前記ノズルの径を前記処理液の種類に応じて変更する工程を具備することを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の膜形成方法。
- 基板上に処理液の膜を形成する方法において,
前記基板を回転する工程と,
前記回転する基板上にノズルから吐出した前記処理液を供給する工程と,
前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動する移動工程と,
前記基板上に供給される処理液が均一になるように,少なくとも前記基板の回転速度,前記処理液の供給量又は前記ノズルの移動速度のいずれかの制御を実行する工程とを具備し,
前記移動工程では,基板の第1の周辺部から基板の中央部を通り前記第1の周辺部とは反対側の第2の周辺部まで前記ノズルを基板の径方向に沿って移動させ,前記ノズルを前記第1の周辺部から前記中央部まで移動させる間は,基板を第1の方向に回転し,前記ノズルを前記中央部から前記第2の周辺部まで移動させる間は,基板を前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に回転することを特徴とする,膜形成方法。 - 基板の径方向に沿った前記ノズルの移動を繰り返し行うことを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の膜形成方法。
- 前記ノズルの移動中に基板に供給される処理液の粘度を変化させることを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の膜形成方法。
- ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,この基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する装置であって,
前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動させることができ,
前記処理液が供給される際に基板上を覆うカバーを備え,
前記カバーには,前記基板の径方向に沿って形成され前記ノズルが移動可能な溝と,基板とカバーとの間の雰囲気を温度制御する冷却手段が設けられていることを特徴とする,膜形成装置。 - ノズルから吐出した処理液を基板に供給すると共に,この基板を回転させて,前記基板上に処理液の膜を形成する装置であって,
前記ノズルから供給される処理液の基板上の位置を前記回転する基板のほぼ径方向に移動させることができ,
基板の第1の周辺部上から基板の中央部上を通り前記第1の周辺部と反対側の第2の周辺部上まで基板の径方向に沿って前記ノズルを移動でき,前記ノズルを前記第1の周辺部上から前記中央部上まで移動させる間は,基板を第1の方向に回転させ,前記ノズルを前記中央部上から前記第2の周辺部上まで移動させる間は,基板を前記第1の方向とは反対方向の第2の方向に回転させることを特徴とする,膜形成装置。
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