JP3605545B2 - 現像処理方法および現像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の基板に露光後の現像処理を施す現像処理方法および現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程のためのレジスト塗布・現像処理システムにおいては、半導体ウエハの表面にレジスト膜を形成するレジスト塗布処理と、レジスト塗布後のウエハに対して露光処理を行った後に当該ウエハを現像する現像処理とが行われており、これらレジスト塗布処理および現像処理は、それぞれこのシステムに搭載されたレジスト塗布処理ユニットおよび現像処理ユニットにより行われる。
【0003】
現像処理ユニットは、半導体ウエハを吸着保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャック上の半導体ウエハに現像液を供給する現像液供給ノズルとを備えている。そして、従来の現像処理ユニットに用いられる現像液供給ノズルとしては、半導体ウエハの直径よりも長い長さの長尺状のノズル本体を有し、その底面に多数の吐出口が一列に整列した状態で形成されたものが用いられている。このような現像液供給ノズルを用いて現像液を半導体ウエハ上に塗布するためには、まず、現像液供給ノズルをスピンチャックに保持されている半導体ウエハの上方の半導体ウエハの直径に重なる位置まで移動させ、その状態で現像液供給ノズル内の空間へ所定圧力で現像液を供給して吐出口から現像液を半導体ウエハに吐出させつつ、半導体ウエハを少なくとも1/2回転させる。これにより、半導体ウエハの全面に均一な現像液パドルを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして現像液を塗布する場合には、半導体ウエハの中心部と周縁部とで回転速度が異なり、中心部は周縁部に比べて回転速度が遅いため、周縁部よりも中心部のほうが現像液供給量が多くなる。その結果、ウエハの中心部と周縁部とで現像処理が均一に進行せず、回路パターンの線幅の均一性が損なわれるおそれがある。
【0005】
このような半導体ウエハの中心部と周縁部における現像液吐出量の差違を解消するため、現像液供給ノズルを半導体ウエハ上でスキャンさせながら現像液を吐出して半導体ウエハ上に現像液を塗布するスキャン方式が採用されつつある。しかしながら、このスキャン方式では、スキャン開始時と、終了時とで、現像処理が必ずしも均一に進行せず、回路パターンの線幅の均一性が必ずしも十分とはいえない。また、このようなスキャン方式により現像液を供給する場合には、半導体ウエハが円形をなしていることから半導体ウエハの外側の部分にも現像液が供給され、その分の現像液が無駄になってしまう。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、現像処理のばらつきが小さく、線幅の均一性の高い現像処理方法および現像処理装置を提供することを目的とする。また、無駄にする現像液の量を少なくすることができる現像処理方法および現像処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン前に基板を所定角度回転させることを特徴とする現像処理方法が提供される。
【0008】
本発明の第2の観点によれば、現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン前に前記現像液供給ノズルと基板との間隔が狭くなるように前記現像液供給ノズルおよび基板のうち少なくとも一方を昇降することを特徴とする現像処理方法が提供される。
【0009】
本発明の第3の観点によれば、現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、前記現像液供給ノズルと基板との相対速度を速くすることを特徴とする現像処理方法が提供される。
【0010】
本発明の第4の観点によれば、現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、現像液の吐出量を多くすることを特徴とする現像処理方法が提供される。
【0011】
本発明の第5の観点によれば、現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、スキャン中に、基板上に吐出した現像液を加熱することを特徴とする現像処理方法が提供される。
【0012】
本発明の第6の観点によれば、露光処理後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理装置であって、
基板上に現像液を帯状に吐出する現像液供給ノズルと、
現像液を前記現像液供給ノズルに供給する現像液供給機構と、
前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせる移動機構と、
前記現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするように、前記現像液供給機構から前記現像液供給ノズルへの現像液の供給および前記移動機構による相対的移動を制御する制御機構と、
基板を回転させるための回転機構と、を具備し、
前記制御機構は、前記現像液供給ノズルが基板上に現像液を帯状に吐出しながら、基板上を2回以上スキャンする際、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン開始前に基板を所定角度回転するように、前記回転手段を制御することを特徴とする現像処理装置が提供される。
【0013】
本発明の第7の観点によれば、露光処理後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理装置であって、
基板上に現像液を帯状に吐出する現像液供給ノズルと、
現像液を前記現像液供給ノズルに供給する現像液供給機構と、
前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせる移動機構と、
前記現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするように、前記現像液供給機構から前記現像液供給ノズルへの現像液の供給および前記移動機構による相対的移動を制御する制御機構と、
前記現像液供給ノズルと一体的に設けられ、基板上に吐出された現像液を加熱する加熱機構と、を具備し、
前記加熱機構は、前記現像液供給ノズルとともに基板上をスキャンしながら基板上に吐出された現像液を加熱することを特徴とする現像処理装置が提供される。
【0014】
本発明によれば、現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布するので、1回目のスキャンによって基板上に形成された現像液パドルが2回目以降のスキャンの際の現像液吐出によって撹拌される効果を得ることができ、現像処理を均一に行うことができ、線幅の均一性を向上させることができる。
【0015】
そして、上記第1および第6の観点のように、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン前に基板を所定角度回転させることにより、現像液を基板上でより均等にならすことができ、線幅の均一性を一層向上させることができる。
【0016】
また、上記第2の観点のように、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン前に現像液供給ノズルと基板との間隔が狭くなるように現像液供給ノズルおよび基板のうち少なくとも一方を昇降させることにより、2回目以降のスキャン時における現像液の攪拌効果を高めることができる。
【0017】
さらに、上記第3の観点のように、2回目以降のスキャン時に、現像液供給ノズルと基板との相対速度を早くすることにより、現像液の攪拌効果を高めることができる。
【0018】
さらにまた、上記第4の観点のように、2回目以降のスキャン時に、現像液の吐出量を多くすることにより、現像液の攪拌効果を高めることができる。
【0019】
さらにまた、上記第5および第7の観点のように、スキャン中に、基板上に吐出した現像液を加熱することにより、現像液が対流し、この際の攪拌効果により、溶解生成物が現像液に混合されるため、より均一な現像を行うことができる。
【0020】
この場合に、基板上に現像液を塗布した後、現像液供給ノズルから現像液を吐出させながら、現像液供給ノズルに洗浄液を吹き付けて洗浄するようにしてもよい。なお、現像液供給ノズルと基板との間の相対的移動は典型的には往復移動を採用することができ、また、2回目以降のスキャン時に、現像液の吐出量を減少させ、または吐出させないことにより、現像液の使用量を少なくすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の基板処理装置の一実施形態に係る現像処理ユニットが搭載されたレジスト塗布現像処理システムを示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
【0022】
このレジスト塗布現像処理システム1は、搬送ステーションであるカセットステーション10と、複数の処理ユニットを有する処理ステーション11と、処理ステーション11と隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間で被処理体としての半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)を受け渡すためのインターフェイス部12とを具備している。
【0023】
上記カセットステーション10は、ウエハWを複数枚例えば25枚単位でウエハカセットCRに搭載された状態で他のシステムからこのシステムへ搬入またはこのシステムから他のシステムへ搬出したり、ウエハカセットCRと処理ステーション11との間でウエハWの搬送を行うためのものである。
【0024】
このカセットステーション10においては、図1に示すように、ウエハカセットCRを載置する載置台20上に図中X方向に沿って複数(図では4個)の位置決め突起20aが形成されており、この突起20aの位置にウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション11側に向けて一列に載置可能となっている。ウエハカセットCRにおいてはウエハWが垂直方向(Z方向)に配列されている。また、カセットステーション10は、載置台20と処理ステーション11との間に位置するウエハ搬送機構21を有している。このウエハ搬送機構21は、カセット配列方向(X方向)およびその中のウエハWのウエハ配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用アーム21aを有しており、このウエハ搬送用アーム21aによりいずれかのウエハカセットCRに対して選択的にアクセス可能となっている。また、ウエハ搬送用アーム21aは、θ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション11側の第3の処理ユニット群G3に属するアライメントユニット(ALIM)およびエクステンションユニット(EXT)にもアクセスできるようになっている。
【0025】
上記処理ステーション11は、ウエハWに対して塗布・現像を行う際の一連の工程を実施するための複数の処理ユニットを備え、これらが所定位置に多段に配置されており、これらによりウエハWが一枚ずつ処理される。この処理ステーション11は、図1に示すように、中心部に搬送路22aを有し、この中に主ウエハ搬送機構22が設けられ、搬送路22aの周りに全ての処理ユニットが配置されている。これら複数の処理ユニットは、複数の処理ユニット群に分かれており、各処理ユニット群は複数の処理ユニットが鉛直方向に沿って多段に配置されている。
【0026】
主ウエハ搬送機構22は、図3に示すように、筒状支持体49の内側に、ウエハ搬送装置46を上下方向(Z方向)に昇降自在に装備している。筒状支持体49はモータ(図示せず)の回転駆動力によって回転可能となっており、それにともなってウエハ搬送装置46も一体的に回転可能となっている。
【0027】
ウエハ搬送装置46は、搬送基台47の前後方向に移動自在な複数本の保持部材48を備え、これらの保持部材48によって各処理ユニット間でのウエハWの受け渡しを実現している。
【0028】
また、図1に示すように、この実施の形態においては、4個の処理ユニット群G1,G2,G3,G4が搬送路22aの周囲に実際に配置されており、処理ユニット群G5は必要に応じて配置可能となっている。
【0029】
これらのうち、第1および第2の処理ユニット群G1,G2はシステム正面(図1において手前)側に並列に配置され、第3の処理ユニット群G3はカセットステーション10に隣接して配置され、第4の処理ユニット群G4はインターフェイス部12に隣接して配置されている。また、第5の処理ユニット群G5は背面部に配置可能となっている。
【0030】
第1の処理ユニット群G1では、カップCP内でウエハWをスピンチャック(図示せず)に載置してウエハWにレジストを塗布するレジスト塗布処理ユニット(COT)および同様にカップCP内でレジストのパターンを現像する現像ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。第2の処理ユニット群G2も同様に、2台のスピナ型処理ユニットとしてレジスト塗布処理ユニット(COT)および現像ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。
【0031】
第3の処理ユニット群G3においては、図3に示すように、ウエハWを載置台SP(図1)に載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、レジストの定着性を高めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、冷却処理を行うクーリングユニット(COL)、露光処理前や露光処理後、さらには現像処理後にウエハWに対して加熱処理を行う4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。なお、アライメントユニット(ALIM)の代わりにクーリングユニット(COL)を設け、クーリングユニット(COL)にアライメント機能を持たせてもよい。
【0032】
第4の処理ユニット群G4も、オーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、クーリングユニット(COL)、クーリングプレートを備えたウエハ搬入出部であるエクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングユニット(COL)、および4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。
【0033】
主ウエハ搬送機構22の背部側に第5の処理ユニット群G5を設ける場合には、案内レール25に沿って主ウエハ搬送機構22から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の処理ユニット群G5を設けた場合でも、これを案内レール25に沿ってスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構22に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0034】
上記インターフェイス部12は、奥行方向(X方向)については、処理ステーション11と同じ長さを有している。図1、図2に示すように、このインターフェイス部12の正面部には、可搬性のピックアップカセットCRと定置型のバッファカセットBRが2段に配置され、背面部には周辺露光装置23が配設され、中央部には、ウエハ搬送機構24が配設されている。このウエハ搬送機構24は、ウエハ搬送用アーム24aを有しており、このウエハ搬送用アーム24aは、X方向、Z方向に移動して両カセットCR,BRおよび周辺露光装置23にアクセス可能となっている。また、このウエハ搬送用アーム24aは、θ方向に回転可能であり、処理ステーション11の第4の処理ユニット群G4に属するエクステンションユニット(EXT)や、さらには隣接する露光装置側のウエハ受け渡し台(図示せず)にもアクセス可能となっている。
【0035】
このようなレジスト塗布現像処理システムにおいては、まず、カセットステーション10において、ウエハ搬送機構21のウエハ搬送用アーム21aが載置台20上の未処理のウエハWを収容しているウエハカセットCRにアクセスして、そのウエハカセットCRから一枚のウエハWを取り出し、第3の処理ユニット群G3のエクステンションユニット(EXT)に搬送する。
【0036】
ウエハWは、このエクステンションユニット(EXT)から、主ウエハ搬送機構22のウエハ搬送装置46により、処理ステーション11に搬入される。そして、第3の処理ユニット群G3のアライメントユニット(ALIM)によりアライメントされた後、アドヒージョン処理ユニット(AD)に搬送され、そこでレジストの定着性を高めるための疎水化処理(HMDS処理)が施される。この処理は加熱を伴うため、その後ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、クーリングユニット(COL)に搬送されて冷却される。
【0037】
アドヒージョン処理が終了し、クーリングユニット(COL)で所定の温度に冷却さたウエハWは、引き続き、ウエハ搬送装置46によりレジスト塗布処理ユニット(COT)に搬送され、そこで塗布膜が形成される。塗布処理終了後、ウエハWは処理ユニット群G3,G4のいずれかのホットプレートユニット(HP)内でプリベーク処理され、その後いずれかのクーリングユニット(COL)にて所定の温度に冷却される。
【0038】
冷却されたウエハWは、第3の処理ユニット群G3のアライメントユニット(ALIM)に搬送され、そこでアライメントされた後、第4の処理ユニット群G4のエクステンションユニット(EXT)を介してインターフェイス部12に搬送される。
【0039】
インターフェイス部12では、余分なレジストを除去するために周辺露光装置23によりウエハの周縁例えば1mmを露光し、インターフェイス部12に隣接して設けられた露光装置50により所定のパターンに従ってウエハWのレジスト膜に露光処理が施される。
【0040】
露光後のウエハWは、再びインターフェイス部12に戻され、ウエハ搬送機構24により、第4の処理ユニット群G4に属するエクステンションユニット(EXT)に搬送される。そして、ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、いずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストエクスポージャーベーク処理が施され、次いで、クーリングユニット(COL)により所定の温度に冷却される。
【0041】
その後、ウエハWは現像ユニット(DEV)に搬送され、そこで露光パターンの現像が行われる。現像処理終了後、ウエハWはいずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストベーク処理が施され、次いで、クーリングユニット(COL)により所定温度に冷却される。このような一連の処理が終了した後、第3処理ユニット群G3のエクステンションユニット(EXT)を介してカセットステーション10に戻され、いずれかのウエハカセットCRに収容される。
【0042】
次に、第1実施形態に係る現像処理ユニット(DEV)について説明する。図4および図5は、現像処理ユニット(DEV)の全体構成を示す略断面図および略平面図である。
【0043】
この現像処理ユニット(DEV)の中央部には環状のカップCPが配置され、カップCPの内側にはスピンチャック52が配置されている。スピンチャック52は真空吸着によってウエハWを固定保持した状態で駆動モータ54によって回転駆動される。駆動モータ54は、ユニット底板50の開口に昇降移動可能に配置され、たとえばアルミニウムからなるキャップ状のフランジ部材58を介してたとえばエアシリンダからなる昇降駆動手段60および昇降ガイド手段62と結合されている。駆動モータ54の側面には例えばステンレス鋼(SUS)からなる筒状の冷却ジャケット64が取り付けられ、フランジ部材58は、この冷却ジャケット64の上半部を覆うように取り付けられている。
【0044】
現像液塗布時、フランジ部材58の下端は、ユニット底板50の開口の外周付近でユニット底板50に密着し、これによりユニット内部が密閉される。スピンチャック52と主ウエハ搬送機構22との間でウエハWの受け渡しが行われる時は、昇降駆動機構60が駆動モータ54ないしスピンチャック52を上方へ持ち上げることでフランジ部材58の下端がユニット底板50から浮くようになっている。なお、現像処理ユニット(DEV)の筐体には、ウエハ保持部材48が侵入するための窓70が形成されている。
【0045】
ウエハWの表面に現像液を供給するための現像液供給ノズル86は、長尺状をなしその長手方向を水平にして配置され、現像液供給管88を介して現像液供給部89に接続されている。この現像液供給ノズル86はノズルスキャンアーム92の先端部に着脱可能に取り付けられている。このスキャンアーム92は、ユニット底板50の上に一方向(Y方向)に敷設されたガイドレール94上で水平移動可能な垂直支持部材96の上端部に取り付けられており、Y方向駆動機構111によって垂直支持部材96と一体的にY方向に移動するようになっている。また、現像液供給ノズル86は、Z軸駆動機構112によって上下方向(Z方向)に移動可能となっている。
【0046】
現像液供給ノズル86は、図6に示すように、その下面に複数の吐出口87を有しており、吐出された現像液が全体として帯状になるようになっている。現像液の塗布の際には、現像液供給ノズル86から現像液をウエハW上に帯状に吐出させながら、Y軸駆動機構111によって現像液供給ノズル86をガイドレール94に沿って移動させ、ウエハW上をスキャンさせる。本実施の形態では、現像液供給ノズル86がウエハW上を2回以上スキャンさせるため、現像液供給ノズル86が往復移動するようになっている。なお、現像液供給ノズル86は、現像液を吐出しつつ往復移動するため、どちらの方向からスキャンするときでも、現像液をウエハWに向けて吐出できるように、ウエハWに対して垂直に現像液を吐出できるように構成されている。
【0047】
現像処理ユニット(DEV)の駆動系の動作は、制御部110によって制御される。すなわち、駆動モータ54、ならびに、Y軸駆動機構111およびZ軸駆動機構112は、制御部110の指令により駆動される。また、現像液供給部89からの現像液の供給も制御部110によって制御される。そして、本実施形態では、現像液塗布の際には、現像液供給部89からの現像液の供給を制御して現像液供給ノズル86から現像液を吐出させつつ、Y軸駆動機構111の動作を制御して現像液供給ノズル86をY軸方向に沿って2回以上スキャンさせる。
【0048】
現像処理ユニット(DEV)は、洗浄液を吐出するためのリンスノズル102を有している。このリンスノズル102は、ガイドレール94上をY方向に移動自在に設けられたリンスノズルスキャンアーム104の先端に取り付けられている。これにより、現像液による現像処理の終了後、ウエハW上に移動して、洗浄液をウエハWに吐出するようになっている。
【0049】
現像液供給ノズル86は、ノズル待機部115(図5)に待機されるようになっており、この待機部115にはノズル86を洗浄するノズル洗浄機構120が設けられている。
【0050】
次に、このように構成された現像処理ユニット(DEV)における現像処理の動作を説明する。
所定のパターンが露光されポストエクスポージャーベーク処理および冷却処理されたウエハWが、主ウエハ搬送機構22によってカップCPの真上まで搬送され、昇降駆動機構60によって上昇されたスピンチャック52に真空吸着される。
【0051】
次いで、図7の(a)に示すように、現像液供給ノズル86がウエハWの一方の端部Aの上方に位置するようにし、この現像液供給ノズル86から現像液Lを帯状に吐出させながらY軸駆動機構111により現像液供給ノズル86をウエハWの他方の端部Bの上方位置まで移動させ、1回目のスキャンが終了する。次いで、図7の(b)に示すように、現像液供給ノズル86から現像液Lを帯状に吐出させながらY軸駆動機構111により現像液供給ノズル86を端部Bの上方位置から端部Aの上方位置まで移動させ、2回目のスキャンが終了する。このような現像液供給ノズル86の往復動を所定回数行って現像液供給ノズル86を2回以上所定回スキャンさせることにより、現像液パドルを形成する。このように、現像液供給ノズル86を2回以上スキャンさせることにより、1回目のスキャンによってウエハW上に形成された現像液パドルが2回目以降のスキャンの際の現像液吐出によって撹拌され、この撹拌効果により現像処理を均一に行うことができ、線幅の均一性を向上させることができる。
【0052】
この場合に、2回目以降のスキャン時に、現像液供給ノズル86からの現像液の吐出量を減少させるか、またはスキャン途中のある時期に吐出させないように、制御部110で制御してもよい。これにより、線幅の均一性を向上させつつ、現像液吐出量を削減することができる。
【0053】
また、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン開始前にウエハWを所定角度(30〜60°)回転するように(例えば、2回目のスキャン時に、ウエハWを30°回転し、3回目のスキャン時に、ウエハWをさらに30°回転する)、制御部110により駆動モータ54を制御するようにしてもよい。これにより、現像液をウエハW上でより均等にならすことができ、線幅の均一性を一層向上させることができる。
【0054】
以上のようにして現像液を塗布した後、ウエハW上に現像液パドルが形成された状態で所定時間静止されて、自然対流により現像処理が進行される。所定時間経過後、ウエハWがスピンチャック52により回転されて現像液が振り切られ、次いでリンスノズル102がウエハWの上方に移動され、リンスノズル102から洗浄液が吐出されてウエハW上に残存する現像液が洗い流される。
【0055】
その後、スピンチャック52が高速で回転され、ウエハW上に残存する現像液および洗浄液が吹き飛ばされてウエハWが乾燥される。これにより、一連の現像処理が終了する。
【0056】
その後、現像液の撹拌により現像液が付着した現像液供給ノズル86を待機位置115に移動させ、ノズル洗浄機構(ノズルバス)120に位置させる。そして、ここで現像液供給ノズル86の先端に洗浄液を供給して洗浄する。
【0057】
次に、本実施形態を適用して実際に現像を行った結果について説明する。ここでは、上記図6に示した形状の現像液供給ノズル86を用い、現像液供給ノズル86から現像液を吐出しながら、現像液供給ノズル86をY軸駆動機構111により複数回にわたりスキャンして、ウエハW上に現像液を塗布した。
【0058】
具体的には、以下の手順で行った。
まず、現像液供給ノズル86をウエハWの周縁から5mm離れた位置に待機させ、現像液供給ノズル86から現像液のダミーディスペンスを行ない、現像液を0.68〜2.0L/minで0.5秒だけ吐出した。
【0059】
このダミーディスペンスの後、Y軸駆動機構111により現像液供給ノズル86をウエハW上でスキャンさせた。この時の移動速度は、25〜150mm/secとした。
【0060】
この1回目のスキャン終了後、Y軸駆動機構111により現像液供給ノズル86に2回目のスキャンを行わせた。その後、同様にして現像液供給ノズル86を3〜4回にわたってスキャンさせた。
【0061】
これらのスキャン終了後、現像液供給ノズル86をウエハWの周縁から5mm離れた位置に移動させ、0.5秒間のダミーディスペンスを実施した後、現像液の吐出を停止し、その後、ノズル洗浄機構(ノズルバス)120に戻した。
【0062】
実験結果を図8に示す。図8は、スキャン時におけるウエハW上の位置と、パターン寸法(すなわち、線幅)との関係を示している。図8から明らかなように、1回目のスキャン時には、ウエハ面内でバラツキが見られ、かつ、スキャン開始時と終了時とでは、パターン寸法(線幅)に大きな差違があるが、スキャン回数が増大するにつれて、バラツキは減少し、かつ、スキャン開始時と終了時におけるパターン寸法(線幅)の差違が小さくなっている。このように、現像液供給ノズル86を2回以上スキャンすることにより、また、スキャン回数を増大するほど、線幅のばらつきを小さく抑えることができ、線幅の均一性が向上することが確認された。
【0063】
他の実験結果を図9に示す。図9は、スキャン回数と、線幅の面内レンジおよびクリティカルディメンション(CD)との関係を示す図である。図9から明らかなように、スキャン回数が増大するにつれて、線幅の面内レンジ(Range/nm)が小さくなり、4回目のスキャンでは、実用上の問題の少ない面内レンジに抑えることができることが確認された。また、スキャン回数が増大するにつれて、特に、3回目のスキャン以降には、クリティカルディメンション(CD)が著しく小さくなり、実用上の問題の少ないクリティカルディメンション(CD)に抑えることができることが確認された。
【0064】
なお、本実施形態においては、図10(a)に示すように、現像液供給ノズル86とウエハWとの間隔をD1(例えば1.5mm)として1回目のスキャンを行った後、2回目以降のスキャンでは現像液供給ノズル86を下降させて図10(b)に示すように、現像液供給ノズル86とウエハWとの間隔がD1よりも狭いD2(例えば0.5mm)としてスキャンしてもよい。このようにすることで、2回目以降のスキャン時における現像液の攪拌効果を高めることができる。なお、現像液供給ノズル86を下降させる代わりにウエハWを上昇させるようにしてもよい。
【0065】
また、図11(a)、(b)に示すように、現像液供給ノズル86を回動機構201により回動可能な構成として、1回目のスキャンと2回目のスキャンとで現像液供給ノズル86とウエハWとの角度を異ならせてもよい。例えば、1回目のスキャンでは回動機構201により現像液供給ノズル86を進行方向後方に傾け、ウエハWと角度θ1(例えば45°)をなすようにし(図11(a))、次いで回動機構201により現像液供給ノズル86を2回目のスキャンの進行方向後方に傾け、ウエハWと角度θ2(例えば135°)をなすようにして2回目のスキャンを行ってもよい(図11(b))。このようにすることによっても、2回目以降のスキャン時における現像液Lの攪拌効果を高めることができる。なお、ノズルを回動させる代わりにウエハWを傾けるようにしてもよい。
【0066】
さらに、図12に示すように、現像液供給ノズル86の移動速度は、1回目のスキャン時に比べて2回目のスキャン時の方が速くなるようにしてもよい。これにより、現像液供給ノズル86による現像液の攪拌効果を高めることができる。3回以上スキャンする場合には、それ以降さらにスキャン速度を速くした方が好ましい。
【0067】
さらにまた、図13に示すように、現像液供給ノズル86の吐出量は、1回目のスキャン時に比べて2回目のスキャン時の方が多くなるようにしてもよい。これによっても、現像液の攪拌効果を高めることができる。3回以上スキャンする場合には、それ以降さらに吐出量を増やした方が好ましい。
【0068】
さらにまた、図14に示すように、現像液供給ノズル86の1回目のスキャンを行った後、ウエハWの外側の待機位置202で現像液供給ノズル86を一旦、例えば2〜3秒程度停止し、その後に2回目のスキャンを行うようにしてもよい。このように現像液供給ノズル86を停止する時間を設けた場合、現像液供給ノズル86からの液垂れは待機位置202で生じる確率が高く、ウエハWに液垂れするおそれを極めて小さくすることができ、液垂れによるウエハWの不具合を防止することができる。
【0069】
さらにまた、図15に示すように、現像液供給ノズル86の1回目のスキャンの折り返し位置203をウエハWの一端部上方とし、この折り返し位置203で現像液供給ノズル86を直ぐに折り返して次のスキャンを開始するようにすれば、現像液供給ノズル86から現像液を連続的に吐出することができ、これにより液垂れの発生を防止することができる。
【0070】
さらにまた、図16に示すように、ノズル洗浄機構120において現像液供給ノズル86に向けて洗浄液、例えば純水を噴出する洗浄液噴出機構204を設け、洗浄時に現像液供給ノズル86から現像液Lを吐出させながら洗浄液としての純水を噴出させるようにしてもよい。これにより、溶解生成物を強力に除去することができ、さらに洗浄液が現像液供給ノズル86に逆流することを防止することができる。
【0071】
さらにまた、図17に示すように、現像液供給ノズル86と一体的に加熱機構としてのヒーター205を設け、現像液供給ノズル86からの現像液の吐出およびヒーター205からの発熱を行いながら、現像液供給ノズル86がヒーター205に先行するように、現像液供給ノズル86およびヒーター205がウエハW上をスキャンするようにしてもよい。このようにすることで現像液供給ノズル86からウエハW上に吐出された現像液Lはヒーター205によって加熱されて対流し、この際の攪拌効果により、溶解生成物が現像液に混合されるため、より均一に現像を行うことができる。
【0072】
さらにまた、ウエハWの裏側にバックリンスノズルを設け、2回目以降のスキャン時には、現像液供給ノズルのスキャンと並行してバックリンスを行うようにしてもよい。
【0073】
次に、第2実施形態における現像処理ユニット(DEV)について説明する。
図18に示すように、現像液供給ノズル86から現像液を帯状に吐出させながらウエハW上をスキャンさせる場合、ウエハWの周縁からはみ出した部分(図18にハッチングで示す部分)では、現像液供給ノズル86から吐出される現像液が無駄になる。
【0074】
このようなことから、本実施形態では、図19および図20に示すように、内部が複数の隔壁131により、複数の現像液貯留室130a,130b,130cに分割された現像液供給ノズル86’を用い、各現像液貯留室から複数の吐出口87’を介して現像液を吐出するようにしている。これらの現像液貯留室うちノズル86’の中央には現像液貯留室130aが位置し、その両外側に2つの現像液貯留室130bが位置し、さらにそれらの外側には2つの現像液貯留室130cが位置しており、中央の現像液貯留室130aは第1ゾーン、中間の現像液貯留室130bは第2ゾーン、周縁の現像液貯留室130cは第3ゾーンとなっている。
【0075】
そして、各ゾーン毎に、現像液供給管が接続されている。すなわち、第1ゾーンの中央の現像液貯留室130aには第1の現像液供給管88aが、第2ゾーンの中間の現像液貯留室130bには第2の現像液供給管88bが、第3ゾーンの周縁の現像液貯留室130cには、第3の現像液供給管88cがそれぞれ接続されている。また、これら第1ないし第3の現像液供給管88a〜88cには、それぞれ、例えばエアオペレーションバルブからなる開閉弁132a〜132c、および例えば液体マスフローコントローラ(LMFC)からなる流量制御装置133a〜133cが介装されている。そして、これら流量制御弁132a〜132cおよび流量制御装置133a〜133cは、制御部110’により制御される。これら現像液供給管88a〜88cは、流量制御装置133a〜133cの上流側で1本の供給管88’になり、現像液供給部89に接続されている。
【0076】
このように構成された現像液供給ノズル86’から現像液を帯状に吐出しながら、このノズル86’をウエハW上でスキャンする場合、スキャン開始直後には、現像液供給ノズル86の一部がウエハWの周縁からはみ出す。従来の現像液供給ノズルでは、このはみ出した部分からも現像液が吐出され、その分現像液が無駄になる。
【0077】
しかし、本実施の形態では、制御部110’により、このはみ出した部分に対応するゾーンの開閉弁または流量制御装置を制御して、はみ出した部分に対応するゾーンの現像液貯留室からの現像液を減少させまたは吐出させないようにする。具体的には、スキャン直後は、図21の(a)に示すように、第2ゾーンおよび第3ゾーンがウエハWからはみ出しているので、制御部110’により開閉弁132b,132cを閉にするか、または流量制御装置133b,133cを制御して、第2ゾーンの現像液貯留室130bおよび第3ゾーンの現像液貯留室130cからの現像液の吐出を停止するか、または吐出量を減少させ、第1ゾーンに対応する現像液貯留室130aからのみ通常の量の現像液を吐出させる。そして、図21の(b)に示すように、第3ゾーンのみがウエハWからはみ出した状態となる位置まで現像液供給ノズル86’をスキャンさせた際には、第2ゾーンに対応する現像液貯留室130bからの現像液吐出量を通常状態とし、第3ゾーンの現像液貯留室130cからの現像液の吐出を停止したまま、または吐出量を減少させたままとする。さらに、図21の(c)に示すように、第3ゾーンもウエハW上に達する位置まで現像液供給ノズル86’をスキャンさせた際には、全ての現像液貯留室から現像液を通常の量で吐出させる。さらに現像液供給ノズル86’をスキャンさせると、最初に第3ゾーンがウエハWからはみ出し、次に第2ゾーンもはみ出すが、この場合にも同様にして第3ゾーンの現像液貯留室130cまたは/および第2ゾーンの現像液貯留室130bからの現像液の吐出を停止するか、または吐出量を減少させればよい。
【0078】
このように、複数の現像液貯留室130a〜130cを設けた現像液供給ノズル86’を用いて、これらを複数のゾーンに分け、現像液貯留室130a〜130cからの現像液の吐出量をゾーン毎に制御するので、不要な部分での現像液の無駄を少なくすることができ、結果として全体の現像液消費量を抑制することができる。
【0079】
この第2の実施形態において、現像液貯留室の個数、およびゾーンの個数は限定されるものではない。この分割数を多くすればより精度の高い制御を行うことができる。また、このように複数の現像液貯留室を有する現像液供給ノズル86’を用いて、このノズルを第1の実施形態と同様に2回以上スキャンすれば、現像液の消費量を抑制しつつ、線幅の均一性を高めることができる。
【0080】
なお、本発明は上記2つの実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、現像液供給ノズルは上記のものに限るものではなく、例えば、図22に示すようにスリット状の現像液吐出口187を有する現像液供給ノズル186を用いてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、現像液供給ノズルを基板上でスキャンするようにしたが、現像液供給ノズルを移動させずに基板を移動させて結果的に現像液供給ノズルをスキャンされたのと同様の状態を形成してもよい。さらに、半導体ウエハ用の塗布・現像処理システムに組み込まれた現像ユニットについて説明したが、現像装置単独で用いるものであってもよく、また半導体ウエハ以外の他の被処理基板、例えばLCD基板用の現像装置にも発明を適用することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布するので、1回目のスキャンによって基板上に形成された現像液パドルが2回目以降のスキャンの際の現像液吐出によって撹拌される効果を得ることができ、現像処理を均一に行うことができ、線幅の均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る現像処理ユニットが組み込まれた半導体ウエハの塗布現像処理システムの全体構成を示す平面図。
【図2】本発明の実施形態に係る現像処理ユニットが組み込まれた半導体ウエハの塗布現像処理システムの全体構成を示す正面図。
【図3】本発明の実施形態に係る現像処理ユニットが組み込まれた半導体ウエハの塗布現像処理システムの全体構成を示す背面図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る現像処理ユニットの全体構成を示す断面図。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る現像処理ユニットを示す平面図。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る現像処理ユニットに用いられる現像液供給ノズルを示す斜視図。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る現像液供給方法を説明するための模式図。
【図8】現像液供給ノズルをスキャンした際におけるそのウエハ上の位置と、パターン寸法との関係をスキャン回数に応じて示すグラフ。
【図9】現像液供給ノズルのスキャン回数と、線幅の面内レンジおよびクリティカルディメンション(CD)との関係を示すグラフ。
【図10】2回目以降のスキャン時に、現像液供給ノズルとウエハとの間隔を狭くした場合における現像液供給ノズルとウエハとの模式的断面図。
【図11】2回目以降のスキャン時に、現像液供給ノズルと基板とのなす角度を前回とは異なる角度にした場合における現像液供給ノズルとウエハとの模式的断面図。
【図12】現像液供給ノズルのスキャン形態の他の例を示すグラフ。
【図13】現像液供給ノズルのスキャン形態のさらに他の例を示すグラフ。
【図14】2回目以降のスキャン前に、ウエハの外側で現像液供給ノズルの移動を停止した場合における現像処理ユニットを上方から視た模式的平面図。
【図15】ウエハの一端部で現像液供給ノズルを折り返すようにスキャンさせた場合における現像処理ユニットを上方から視た模式的平面図。
【図16】洗浄機構で、現像液供給ノズルから現像液を吐出しながら洗浄を行う状態を示す図。
【図17】現像液供給ノズルから現像液を吐出させるとともに、吐出された現像液を加熱機構で加熱させながら、現像液供給ノズルおよび加熱機構をスキャンさせた場合における現像液供給ノズルと、加熱機構と、ウエハとの模式的断面図。
【図18】現像液供給ノズルから現像液を吐出させながら現像液供給ノズルをスキャンさせた場合における現像処理ユニットを上方から視た模式的平面図。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る現像液供給ノズルを示す部分断面斜視図。
【図20】本発明の第2の実施形態に係る現像液供給ノズルおよび供給機構を示す断面図。
【図21】本発明の第2の実施形態における現像液供給方法を説明するための図。
【図22】現像液供給ノズルの他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
52;スピンチャック(回転手段)
54;駆動モータ(回転手段)
86,86’;現像液供給ノズル
88;現像液供給管
88a;第1の現像液供給管
88b;第2の現像液供給管
88c;第3の現像液供給管(供給手段)
89;現像液供給部(現像液供給機構)
110,110’;制御部(制御機構)
111;Y軸駆動機構(移動機構)
130a,130b,130c;現像液貯留室
131;隔壁
132a,132b,132c;開閉弁
133a,133b,133c;流量制御装置
DEV;現像処理ユニット
W;半導体ウエハ(基板)
Claims (9)
- 現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン前に基板を所定角度回転させることを特徴とする現像処理方法。 - 現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン前に前記現像液供給ノズルと基板との間隔が狭くなるように前記現像液供給ノズルおよび基板のうち少なくとも一方を昇降することを特徴とする現像処理方法。 - 現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、前記現像液供給ノズルと基板との相対速度を速くすることを特徴とする現像処理方法。 - 現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、2回目以降のスキャン時に、現像液の吐出量を多くすることを特徴とする現像処理方法。 - 基板上に現像液を塗布した後、前記現像液供給ノズルから現像液を吐出させながら、前記現像液供給ノズルに洗浄液を吹き付けて洗浄することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の現像処理方法。
- 現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせることにより、露光後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理方法であって、
前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするようにして基板上に現像液を塗布し、スキャン中に、基板上に吐出した現像液を加熱することを特徴とする現像処理方法。 - 露光処理後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理装置であって、
基板上に現像液を帯状に吐出する現像液供給ノズルと、
現像液を前記現像液供給ノズルに供給する現像液供給機構と、
前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせる移動機構と、
前記現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするように、前記現像液供給機構から前記現像液供給ノズルへの現像液の供給および前記移動機構による相対的移動を制御する制御機構と、
基板を回転させるための回転機構と、を具備し、
前記制御機構は、前記現像液供給ノズルが基板上に現像液を帯状に吐出しながら、基板上を2回以上スキャンする際、2回目以降のスキャン時に、そのスキャン開始前に基板を所定角度回転するように、前記回転手段を制御することを特徴とする現像処理装置。 - 前記現像液供給ノズルに洗浄液を吹き付けて洗浄する洗浄液機構をさらに具備し、
前記洗浄機構は、前記現像液供給ノズルから現像液を吐出しながら洗浄を行うことを特徴とする請求項7に記載の現像処理装置。 - 露光処理後の基板に現像液を塗布して現像処理を行う現像処理装置であって、
基板上に現像液を帯状に吐出する現像液供給ノズルと、
現像液を前記現像液供給ノズルに供給する現像液供給機構と、
前記現像液供給ノズルが基板上をスキャンするように前記現像液供給ノズルと基板との間に相対的移動を生じさせる移動機構と、
前記現像液供給ノズルから現像液を帯状に吐出させながら、前記現像液供給ノズルが基板上を2回以上スキャンするように、前記現像液供給機構から前記現像液供給ノズルへの現像液の供給および前記移動機構による相対的移動を制御する制御機構と、
前記現像液供給ノズルと一体的に設けられ、基板上に吐出された現像液を加熱する加熱機構と、を具備し、
前記加熱機構は、前記現像液供給ノズルとともに基板上をスキャンしながら基板上に吐出された現像液を加熱することを特徴とする現像処理装置。
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