JP3616275B2 - 液処理装置、それに用いる処理液供給ノズル、および液処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の基板に対し、現像処理等の液処理を行う液処理装置およびそれに用いる処理液供給ノズル、ならびに液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスのフォトリソグラフィー工程においては、半導体ウエハにレジストを塗布し、これにより形成されたレジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光し、この露光パターンを現像処理することによりレジスト膜に回路パターンが形成される。
【0003】
従来から、このような一連の工程を実施するために、レジスト塗布現像処理システムが用いられており、現像処理はこのシステムに搭載された現像処理ユニットにより行われる。
【0004】
現像処理ユニットは、半導体ウエハを吸着保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャック上の半導体ウエハに現像液を供給する現像液供給ノズルとを備えている。そして、従来の現像処理ユニットに用いられる現像液供給ノズルとしては、半導体ウエハの直径よりも長い長さの長尺状のノズル本体を有し、その底面に多数の吐出口が一列に整列した状態で形成されたものが用いられている。このような現像液供給ノズルを用いて現像液を半導体ウエハ上に塗布するためには、まず、現像液供給ノズルをスピンチャックに保持されている半導体ウエハの上方の半導体ウエハの直径に重なる位置まで移動させ、その状態で現像液供給ノズル内の空間へ所定圧力で現像液を供給して吐出口から現像液を半導体ウエハに吐出させつつ、半導体ウエハを少なくとも1/2回転させる。これにより、半導体ウエハの全面に均一な現像液パドルを形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、線幅の均一性を確保するために現像処理を均一に行う観点から半導体ウエハの全面に亘って現像液の合計滞留時間を極力同一にすることが望ましく、そのために現像液を極力速やかに半導体ウエハの全面に現像液を塗布する必要があることから、現像液の供給圧力を高くしている。
【0006】
しかしながら、現像液供給ノズルに形成された吐出口は径が小さいため本質的に現像液の吐出速度が高く、上述のように現像液の供給圧力を高くすると、益々吐出速度が高くなって現像液が半導体ウエハ上に到達する際の衝撃が大きくなり、これによって線幅の均一性が低下するおそれがある。
【0007】
また、このように吐出速度が速いことと、現像液供給ノズルの材質として撥水性の高い樹脂が用いられていることから、ノズル底部に設けられた多数の吐出口から現像液が吐出される際に現像液の吐出範囲が狭く、半導体ウエハ上に現像液が供給されない部分が生じるおそれがある。この傾向は、現像液の供給量をウエハ全面に亘って均一にする観点から採用されている、ウエハ上で現像液供給ノズルをスキャンさせながら現像液を吐出するスキャン方式の場合に特に顕著である。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、処理液が基板へ供給される際の衝撃が小さい液処理装置および液供給ノズル、ならびに液処理方法を提供することを目的とする。また、このように衝撃が小さいことに加えて基板表面に対する処理液の供給むらを小さくすることができる液処理装置および処理液供給ノズル、ならびに液処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、基板に対して処理液を供給する処理液供給ノズルと、
ノズルに対し所定の液供給圧力で処理液を導入する液導入機構と、
該ノズルと基板との間に相対移動を生じさせる移動機構と
を具備し、
前記移動機構により前記ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ、前記ノズルから基板上に処理液を供給して液処理を行う液処理装置であって、
前記処理液供給ノズルは、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する空間部と、
ノズル本体の底部に形成された、処理液を基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記空間部と前記吐出口との間に、前記ノズル本体の長手方向に沿って配置され、前記空間部から排出された処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材とを有することを特徴とする液処理装置が提供される。
【0010】
本発明の第2の観点によれば、基板に対して処理液を供給する処理液供給ノズルと、
ノズルに対し所定の液供給圧力で処理液を導入する液導入機構と、
該ノズルと基板との間で相対移動を生じさせる移動機構と
を具備し、
前記移動機構により前記処理液供給ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ前記ノズルから基板上に処理液を供給して液処理を行う液処理装置であって、
前記処理液供給ノズルは、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する第1の空間部と、
ノズル本体内の前記第1の空間部の下方に設けられ、第1の空間部から処理液が供給される第2の空間部と、
ノズル本体の底部に形成され、処理液を前記第2の空間部から基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記第2の空間部内に、ノズル本体の長手方向に沿って配置され、処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材とを有することを特徴とする液処理装置が提供される。
【0011】
本発明の第3の観点によれば、基板に対して所定の液供給圧力で導入された処理液を供給する処理液供給ノズルであって、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する空間部と、
ノズル本体の底部に形成された、処理液を基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記貯留部と前記吐出口との間に、前記ノズル本体の長手方向に沿って配置され、前記空間部から排出された処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材と
を具備することを特徴とする処理液供給ノズルが提供される。
【0012】
本発明の第4の観点によれば、基板に対して所定の液供給圧力で導入された処理液を供給する液供給ノズルであって、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する第1の空間部と、
ノズル本体内の前記第1の空間部の下方に設けられ、第1の空間部から処理液が供給される第2の空間部と、
ノズル本体の底部に形成され、処理液を前記第2の空間部から基板に向けて吐出するためのスリット状の吐出口と、
前記第2の空間部内に、ノズル本体の長手方向に沿って配置され、処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材と
を具備することを特徴とする処理液供給ノズルが提供される。
【0013】
本発明の第5の観点によれば、基板に処理液供給ノズルから処理液を吐出して基板に対して所定の液処理を行う液処理方法であって、
前記処理液供給ノズルのノズル本体内に設けられた第1の空間に対し所定の液供給圧力で処理液を導入する工程と、
前記第1の空間の下方に設けられた第2の空間に、これらの間に設けられたスリットまたは複数の孔を通過させて処理液を供給する工程と、
前記第2の空間に供給された処理液を、その中に設けられた液衝突部材に衝突させる工程と、
前記液衝突部材に衝突した処理液を、前記液衝突部材を伝って前記第2の空間に設けられた吐出口へ導く工程と、
前記処理液供給ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ、前記吐出口から基板上に処理液を吐出させる工程と
を有することを特徴とする液処理方法が提供される。
【0014】
本発明の第6の観点によれば、基板に処理液供給ノズルから処理液を吐出して基板に対して所定の液処理を行う液処理方法であって、
前記処理液供給ノズルのノズル本体内に設けられた第1の空間に対し所定の液供給圧力で処理液を導入する工程と、
前記第1の空間の下方に設けられた第2の空間に、これらの間に設けられたスリットまたは複数の孔を通過させて供給圧力を緩和させつつ処理液を供給する工程と、
前記第2の空間に供給された処理液を、その中に設けられた液衝突部材に衝突させ、処理液の基板への衝撃力を緩和させつつ、前記第2の空間に設けられた吐出口へ導く工程と、
前記処理液供給ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ、前記吐出口から基板上に処理液を吐出させる工程と
を有することを特徴とする液処理方法が提供される。
【0015】
上記本発明の第1の観点および第3の観点によれば、基板に対して処理液を供給する長尺状をなす処理液供給ノズルが、処理液を一旦貯留する空間部と吐出口との間に、前記ノズル本体の長手方向に沿って配置され、前記空間部から排出された処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材を有しているので、処理液が吐出口から吐出する際の吐出速度を小さくすることができ、基板に対して大きな衝撃を与えることなく所望の量の処理液を基板に供給することができる。
【0016】
上記本発明の第2の観点、第4の観点、第5の観点および第6の観点によれば、基板に対して処理液を供給する処理液供給ノズルが、第1の空間部および第2の空間部を内部に有する長尺状をなすノズル本体を有しているので、処理液が第1の空間部から第2の空間部に供給される際に処理液の供給圧力が緩和され、また、第2の空間部内にノズル本体の長手方向に沿って液衝突部材が配置されているので、第1の空間から第2の空間に供給された処理液が液衝突部材に衝突してその衝撃力が緩和され、処理液が吐出口から吐出する際の吐出速度を小さくすることができ、基板に対して大きな衝撃を与えることなく所望の量の処理液を基板に供給することができる。また、処理液は衝突部材を伝って吐出口にゆっくりと導かれるので、処理液を吐出口からゆっくりと均一に吐出することができる。したがって、処理液が供給されない部分をなくすることができ、基板表面に対する処理液の供給むらを極めて小さくすることができる。
【0017】
上記本発明の第1〜第4の観点の構成において、吐出口は、ノズル本体の長手方向に沿って形成されたスリットまたは複数の孔で構成することができる。そして、吐出口をスリットで構成することにより、衝突部材を伝って吐出口にゆっくりと導かれた処理液が基板のより広い範囲により均一に吐出することができ、処理液の供給むらをより一層小さくすることができ、基板の全面に亘ってむらなく処理液を供給することができる。また、処理液供給ノズルが、第1の空間部と前記第2の空間部との間に複数の孔、またはスリットを有し、処理液が前記複数の孔、または前記スリットを通過する際に圧力損失を生じるようにすることが好ましい。このように複数の孔またはスリットを設けることにより、処理液が第1の空間部から第2の空間部に供給される際に大きな圧力損失を生じるので、第2の空間部において液供給圧力を有効に緩和することができる。
【0018】
液衝突部材としては棒状をなすものを用いることができる。具体的には、円柱状をなすものを用いることができる。また、液衝突部材は、石英やセラミックス等の耐薬品性が高い材料で構成されることが好ましい。さらに、液衝突部材は液保持能を有するもの、例えば、処理液が水系の場合に衝突部材として親水性のものないしは吸水性を有するものであることが好ましい。これにより液衝突部材が処理液を一旦保持することができるので、処理液を一層均一に処理液を吐出口に導くことができるとともに、処理液の供給を停止した際には吐出口からの処理液の液ダレを防止することができる。液衝突部材に吸水性を持たせる観点からは多孔質にすることが好ましい。さらにまた、液衝突部材は複数の部材の集合体で構成されていてもよい。複数の部材としては球形のものを用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の液処理装置の一実施形態に係る現像処理ユニットが搭載されたレジスト塗布現像処理システムを示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
【0020】
このレジスト塗布現像処理システム1は、搬送ステーションであるカセットステーション10と、複数の処理ユニットを有する処理ステーション11と、処理ステーション11と隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間でウエハWを受け渡すためのインターフェイス部12とを具備している。
【0021】
上記カセットステーション10は、被処理体としての半導体ウエハW(以下、単にウエハと記す)を複数枚例えば25枚単位でウエハカセットCRに搭載された状態で他のシステムからこのシステムへ搬入またはこのシステムから他のシステムへ搬出したり、ウエハカセットCRと処理ステーション11との間でウエハWの搬送を行うためのものである。
【0022】
このカセットステーション10においては、図1に示すように、カセット載置台2上に図中X方向に沿って複数(図では4個)の位置決め突起20aが形成されており、この突起20aの位置にウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション11側に向けて一列に載置可能となっている。ウエハカセットCRにおいてはウエハWが垂直方向(Z方向)に配列されている。また、カセットステーション10は、ウエハカセット載置台20と処理ステーション11との間に位置するウエハ搬送機構21を有している。このウエハ搬送機構21は、カセット配列方向(X方向)およびその中のウエハWのウエハ配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用アーム21aを有しており、この搬送アーム21aによりいずれかのウエハカセットCRに対して選択的にアクセス可能となっている。また、ウエハ搬送用アーム21aは、θ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション11側の第3の処理ユニット群G3に属するアライメントユニット(ALIM)およびエクステンションユニット(EXT)にもアクセスできるようになっている。
【0023】
上記処理ステーション11は、ウエハWへ対して塗布・現象を行う際の一連の工程を実施するための複数の処理ユニットを備え、これらが所定位置に多段に配置されており、これらによりウエハWが一枚ずつ処理される。この処理ステーション11は、図1に示すように、中心部に搬送路22aを有し、この中に主ウエハ搬送機構22が設けられ、ウエハ搬送路22aの周りに全ての処理ユニットが配置されている。これら複数の処理ユニットは、複数の処理ユニット群に分かれており、各処理ユニット群は複数の処理ユニットが鉛直方向に沿って多段に配置されている。
【0024】
主ウエハ搬送機構22は、図3に示すように、筒状支持体49の内側に、ウエハ搬送装置46を上下方向(Z方向)に昇降自在に装備している。筒状支持体49はモータ(図示せず)の回転駆動力によって回転可能となっており、それにともなってウエハ搬送装置46も一体的に回転可能となっている。
【0025】
ウエハ搬送装置46は、搬送基台47の前後方向に移動自在な複数本の保持部材48を備え、これらの保持部材48によって各処理ユニット間でのウエハWの受け渡しを実現している。
【0026】
また、図1に示すように、この実施の形態においては、4個の処理ユニット群G1,G2,G3,G4がウエハ搬送路22aの周囲に実際に配置されており、処理ユニット群G5は必要に応じて配置可能となっている。
【0027】
これらのうち、第1および第2の処理ユニット群G1,G2はシステム正面(図1において手前)側に並列に配置され、第3の処理ユニット群G3はカセットステーション10に隣接して配置され、第4の処理ユニット群G4はインターフェイス部12に隣接して配置されている。また、第5の処理ユニット群G5は背面部に配置可能となっている。
【0028】
この場合、図2に示すように、第1の処理ユニット群G1では、カップCP内でウエハWをスピンチャック(図示せず)に載置して所定の処理を行う2台のスピナ型処理ユニットが上下2段に配置されており、この実施形態においては、ウエハWにレジストを塗布するレジスト塗布ユニット(COT)およびレジストのパターンを現像する現像ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。第2の処理ユニット群G2も同様に、2台のスピナ型処理ユニットとしてレジスト塗布ユニット(COT)および現像ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。
【0029】
このようにレジスト塗布ユニット(COT)等を下段側に配置する理由は、レジスト液の廃液が機構的にもメンテナンスの上でも現像液の廃液よりも本質的に複雑であり、このように塗布ユニット(COT)等を下段に配置することによりその複雑さが緩和されるからである。しかし、必要に応じてレジスト塗布ユニット(COT)等を上段に配置することも可能である。
【0030】
第3の処理ユニット群G3においては、図3に示すように、ウエハWを載置台SPに載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち冷却処理を行うクーリングユニット(COL)、レジストの定着性を高めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、露光処理前や露光処理後、さらには現像処理後にウエハWに対して加熱処理を行う4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。なお、アライメントユニット(ALIM)の代わりにクーリングユニット(COL)を設け、クーリングユニット(COL)にアライメント機能を持たせてもよい。
【0031】
第4の処理ユニット群G4も、オーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、クーリングユニット(COL)、クーリングプレートを備えたウエハ搬入出部であるエクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングユニット(COL)、および4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。
【0032】
このように処理温度の低いクーリングユニット(COL)、エクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)を下段に配置し、処理温度の高いホットプレートユニット(HP)を上段に配置することで、ユニット間の熱的な相互干渉を少なくすることができる。もちろん、ランダムな多段配置としてもよい。
【0033】
上述したように、主ウエハ搬送機構22の背部側に第5の処理ユニット群G5を設けることができるが、第5の処理ユニット群G5を設ける場合には、案内レール25に沿って主ウエハ搬送機構21から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の処理ユニット群G5を設けた場合でも、これを案内レール25に沿ってスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構21に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。この場合に、このような直線状の移動に限らず、回動させるようにしても同様にスペースの確保を図ることができる。なお、この第5の処理ユニット群G5としては、基本的に第3および第4の処理ユニット群G3,G4と同様、オープン型の処理ユニットが多段に積層された構造を有しているものを用いることができる。
【0034】
上記インターフェイス部12は、奥行方向(X方向)については、処理ステーション11と同じ長さを有している。図1、図2に示すように、このインターフェイス部12の正面部には、可搬性のピックアップカセットCRと定置型のバッファカセットBRが2段に配置され、背面部には周辺露光装置23が配設され、中央部には、ウエハ搬送体24が配設されている。このウエハ搬送体24は、X方向、Z方向に移動して両カセットCR,BRおよび周辺露光装置23にアクセス可能となっている。また、このウエハ搬送体24は、θ方向に回転可能であり、処理ステーション11の第4の処理ユニット群G4に属するエクステンションユニット(EXT)や、さらには隣接する露光装置側のウエハ受け渡し台(図示せず)にもアクセス可能となっている。
【0035】
このように構成されるレジスト塗布現像処理システム1においては、まず、カセットステーション10において、ウエハ搬送機構21のウエハ搬送用アーム21aがカセット載置台20上の未処理のウエハWを収容しているウエハカセットCRにアクセスして、そのカセットCRから一枚のウエハWを取り出し、第3の処理ユニット群G3のエクステンションユニット(EXT)に搬送する。
【0036】
ウエハWは、このエクステンションユニット(EXT)から、主ウエハ搬送機構22のウエハ搬送装置46により、処理ステーション11に搬入される。そして、第3の処理ユニット群G3のアライメントユニット(ALIM)によりアライメントされた後、アドヒージョン処理ユニット(AD)に搬送され、そこでレジストの定着性を高めるための疎水化処理(HMDS処理)が施される。この処理は加熱を伴うため、その後ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、クーリングユニット(COL)に搬送されて冷却される。
【0037】
アドヒージョン処理が終了し、クーリングユニット(COL)で冷却さたウエハWは、引き続き、ウエハ搬送装置46によりレジスト塗布ユニット(COT)に搬送され、そこで塗布膜が形成される。塗布処理終了後、ウエハWは処理ユニット群G3,G4のいずれかのホットプレートユニット(HP)内でプリベーク処理され、その後いずれかのクーリングユニット(COL)にて冷却される。
【0038】
冷却されたウエハWは、第3の処理ユニット群G3のアライメントユニット(ALIM)に搬送され、そこでアライメントされた後、第4の処理ユニット群G4のエクステンションユニット(EXT)を介してインターフェイス部12に搬送される。
【0039】
インターフェイス部12では、周辺露光装置23により周辺露光されて余分なレジストが除去され、その後ウエハWはインターフェイス部12に隣接して設けられた露光装置(図示せず)に搬送され、そこで所定のパターンに従ってウエハWのレジスト膜に露光処理が施される。
【0040】
露光後のウエハWは、再びインターフェイス部12に戻され、ウエハ搬送体24により、第4の処理ユニット群G4に属するエクステンションユニット(EXT)に搬送される。そして、ウエハWは、ウエハ搬送装置46により、いずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストエクスポージャーベーク処理が施され、次いで、クーリングユニット(COL)により冷却される。
【0041】
その後、ウエハWは現像ユニット(DEV)に搬送され、そこで露光パターンの現像が行われる。現像終了後、ウエハWはいずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストベーク処理が施され、次いで、クーリングユニット(COL)により冷却される。このような一連の処理が終了した後、第3処理ユニット群G3のエクステンションユニット(EXT)を介してカセットステーション10に戻され、いずれかのウエハカセットCRに収容される。
【0042】
次に、本実施の形態に係る現像処理ユニット(DEV)について説明する。図4および図5は、現像処理ユニット(DEV)の全体構成を示す略断面図および略平面図である。
【0043】
この現像処理ユニット(DEV)の中央部には環状のカップCPが配置され、カップCPの内側にはスピンチャック52が配置されている。スピンチャック52は真空吸着によってウエハWを固定保持した状態で駆動モータ54によって回転駆動される。駆動モータ54は、ユニット底板50の開口に昇降移動可能に配置され、たとえばアルミニウムからなるキャップ状のフランジ部材58を介してたとえばエアシリンダからなる昇降駆動手段60および昇降ガイド手段62と結合されている。駆動モータ54の側面にはたとえばステンレス鋼(SUS)からなる筒状の冷却ジャケット64が取り付けられ、フランジ部材58は、この冷却ジャケット64の上半部を覆うように取り付けられている。
【0044】
現像液塗布時、フランジ部材58の下端は、ユニット底板50の開口の外周付近でユニット底板50に密着し、これによりユニット内部が密閉される。スピンチャック52と主ウエハ搬送機構22との間でウエハWの受け渡しが行われる時は、昇降駆動機構60が駆動モータ54ないしスピンチャック52を上方へ持ち上げることでフランジ部材58の下端がユニット底板50から浮くようになっている。なお、現像処理ユニット(DEV)の筐体には、ウエハ保持部材48が侵入するための窓70が形成されている。
【0045】
ウエハWの表面に現像液を供給するための現像液供給ノズル86は、現像液供給管88を介して現像液供給部89に接続されている。この現像液供給ノズル86はノズルスキャンアーム92の先端部に着脱可能に取り付けられている。このスキャンアーム63は、ユニット底板50の上に一方向(Y方向)に敷設されたガイドレール94上で水平移動可能な垂直支持部材96の上端部に取り付けられており、Y方向駆動機構111によって垂直支持部材96と一体的にY方向に移動するようになっている。また、現像液供給ノズル86は、Z軸駆動機構112によって上下方向(Z方向)に移動可能となっている。現像処理ユニット(DEV)の駆動機構、すなわち、駆動モータ54、ならびに、Y軸駆動機構111およびZ軸駆動機構112は、制御部110によって制御されるようになっている。
【0046】
現像液供給ノズル86は、図6の斜視図に示すように、長尺状をなすノズル本体120を有し、その長手方向が水平になるように配置されており、本体120の底面にスリット状の吐出口121が設けられている。この本体120の長手方向の長さは、ウエハWの長さより若干長い長さを有しており、また、図7の断面図に示すように、ノズル本体120内に、現像液Lを一旦貯留する第1の空間部122と、第1の空間部122の下方に設けられ、第1の空間部122から現像液が供給される第2の空間部123とを有している。第1の空間部122と第2の空間部123との間には、図8に示すように、複数の孔125が本体120の長手方向に沿って設けられており、現像液供給部89から所定の供給圧力で第1の空間部122に供給された現像液がこれら孔125を通過する際に圧力損失を生じ、これにより第2の空間123における現像液の供給圧力が緩和される。この孔125は、200mmウエハ用のノズルの場合、例えば、大きさが0.4mmφで208個形成されている。また、第2の空間部内123には、図9に示すように、ノズル本体120の長手方向に沿って現像液が衝突する円柱状の液衝突棒124が配置されている。この液衝突棒124は、現像液が衝突した際に第1の空間部122からの現像液の衝撃力を緩和しつつ、現像液を吐出口122に導く機能を有している。上述したスリット状の吐出口121は第2の空間123の下端に設けられており、第1の空間部122から孔125を通って第2の空間部123に供給された現像液Lは、衝突棒124に衝突した後、吐出口121からゆっくりと帯状に吐出される。すなわち、複数の孔125、第2の空間部123、および衝突棒124は、吐出口121からの現像液の吐出圧力を緩和する緩衝部を構成している。なお、スリット121からウエハWまでの距離dは例えば0.5〜10mmに設定される。
【0047】
ノズル本体120は、撥水性の高い材料、例えばPCTFE等の樹脂材料で構成されることが好ましい。一方、衝突棒124は、石英やセラミックス等の耐薬品性が高い材料で構成されることが好ましく、また現像液が保持可能なように親水性ないしは吸水性を有していることが好ましい。衝突棒124に吸水性を持たせるためには典型的には衝突棒124を多孔質体とすればよい。この衝突棒124は、その直径が例えば3〜5mm程度とされる。また、スリット状の吐出口125の幅は例えば3mm程度とされる。
【0048】
現像液塗布に際しては、図4に示すように、現像液供給ノズル86をウエハWの直径に対応するようにウエハW中央部の上方に位置し、現像液供給ノズル86から現像液を帯状に吐出させながら、ウエハWを1/2回転以上、例えば1回転させる。または、現像液供給ノズル86から現像液を吐出させながら、ウエハWを回転させずに現像液供給ノズル86をガイドレール65に沿ってスキャンさせる。これにより、ウエハWの全面に現像液が塗布される。
【0049】
さらに、現像処理ユニット(DEV)は、洗浄液を吐出するためのリンスノズル102を有している。このリンスノズル102は、ガイドレール94上をY方向に移動自在に設けられたノズルスキャンアーム104の先端に取り付けられている。これにより、現像液による現像処理の終了後、ウエハW上に移動して、洗浄液をウエハWに吐出するようになっている。
【0050】
現像液供給ノズル86は、ノズル待機部115(図5)に待機されるようになっており、この待機部115にはノズル86を洗浄するノズル洗浄機構130が設けられている。
【0051】
次に、このように構成された現像処理ユニット(DEV)における現像処理の動作を説明する。
所定のパターンが露光されポストエクスポージャーベーク処理および冷却処理されたウエハWを、主ウエハ搬送機構22によってカップCPの真上まで搬送し、昇降駆動機構60によって上昇されたスピンチャック52に真空吸着させる。
【0052】
次いで、現像液供給ノズル86をウエハWの上方に移動し、現像液供給部89から所定の供給圧力で現像液供給ノズル86へ現像液を供給し、この供給圧力により現像液供給ノズル86から現像液を帯状に吐出させる。そして、このように現像液を吐出させながら、ウエハWを1/2回転以上、例えば1回転させることにより、または、現像液供給ノズル86をガイドレール94に沿ってスキャンさせることにより、現像液がウエハW全面に所定厚さになるように塗布される。
【0053】
この現像液の塗布に際しては、現像液供給ノズル86が、第1の空間部122および第2の空間部123を内部に有する長尺状をなすノズル本体120を有しているので、現像液が第1の空間部122から第2の空間部123に供給される際にその供給圧力が緩和され、また、第2の空間部123内にノズル本体120の長手方向に沿って液衝突部材124が配置されているので、第1の空間122から第2の空間123に供給された現像液が液衝突部材124に衝突してその衝撃力が緩和され、現像液が吐出口121から吐出する際の吐出速度を小さくすることができ、従来のようにウエハWに対して大きな衝撃を与えることなく所望の量の現像液をウエハWに供給することができる。また、現像液は衝突部材124を伝って吐出口121にゆっくりと導かれるので、現像液を吐出口121から均一に吐出させることができる。しかも、吐出口121がスリット状をなしているので、衝突部材124を伝ってきた現像液が広い範囲に均一に広がる。したがって、従来、特に現像液の供給むらが生じやすかったスキャン方式の場合にも、現像液が供給されない部分をなくすることができ、ウエハWの全面に亘ってむらなく現像液を供給することができ、現像処理を均一に進行させることができる。
【0054】
この場合に、現像液供給ノズル86の第1の空間部122と第2の空間部123との間に複数の孔125を有しているので、現像液がこれら孔125を通過する際に大きな圧力損失を生じ、現像液供給圧力を大きく緩和することができる。
【0055】
また、液衝突部材124として棒状をなすものを使用しているので、第2の空間部123に至った現像液をまんべんなくこの液衝突部材124に衝突させることができる。さらに、衝突棒124が円柱状をなしているので、現像液が滞ることなく連続して供給される。さらに、衝突部材124は親水性のものないしは吸水性を有するものを用いることにより、衝突部材124が現像液を一旦保持することができるので、現像液を特に均一に吐出口121に導くことができるとともに、現像液の供給を停止した際に、吐出口121からの処理液の液ダレを防止することができる。
【0056】
このようにして所定時間現像処理が終了後、ウエハWがスピンチャック52により回転されて現像液が振り切られる。その後、リンスノズル102がウエハWの上方に移動され、リンスノズル102から洗浄液が吐出されてウエハW上に残存する現像液が洗い流される。
【0057】
次いで、スピンチャック52が高速で回転され、ウエハW上に残存する現像液および洗浄液が吹き飛ばされてウエハWが乾燥される。これにより、一連の現像処理が終了する。
【0058】
その後、現像液の撹拌により現像液が付着した現像液供給ノズル86を待機位置115に移動させ、ノズル洗浄機構(ノズルバス)120に位置させる。そして、ここで現像液供給ノズル86の先端に洗浄液を供給して洗浄する。
【0059】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、第1の空間部122と第2の空間部123との間に複数の孔125を設けたが、図10に示すように、スリット126を設けてもよい。これによっても大きな圧力損失を生じさせることができ、液供給圧力を大きく緩和することができる。また、衝突部材124の断面形状は円形に限るものではない。さらに、衝突部材は棒状のものに限らず、図11に示すように球形等をなす複数の部材127の集合体で構成することもできる。さらにまた、上記実施形態では現像液供給ノズルの吐出口をスリット状にしたが、図12に示すように、吐出口を複数の孔128で構成してもよい。さらにまた、上記実施の形態では、本発明を現像処理に適用した場合について説明したが、洗浄等の他の液処理に適用することもできる。さらにまた、基板として半導体ウエハを用いた場合について説明したが、これに限らず液晶表示装置(LCD)基板等、他の基板に対しても本発明を適用することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基板に対して処理液を供給する長尺状をなす処理液供給ノズルが、処理液を一旦貯留する空間部と吐出口との間に、前記ノズル本体の長手方向に沿って配置され、前記空間部から排出された処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材を有しているので、処理液が吐出口から吐出する際の吐出速度を小さくすることができ、基板に対して大きな衝撃を与えることなく所望の量の処理液を基板に供給することができる。
【0061】
また、基板に対して処理液を供給する処理液供給ノズルが、第1の空間部および第2の空間部を内部に有する長尺状をなすノズル本体を有しているので、処理液が第1の空間部から第2の空間部に供給される際に処理液の供給圧力が緩和され、また、第2の空間部内にノズル本体の長手方向に沿って液衝突部材が配置されているので、第1の空間から第2の空間に供給された処理液が液衝突部材に衝突してその衝撃力が緩和され、処理液が吐出口から吐出する際の吐出速度を小さくすることができ、基板に対して大きな衝撃を与えることなく所望の量の処理液を基板に供給することができる。また、処理液は衝突部材を伝って吐出口にゆっくりと導かれるので、処理液を吐出口からゆっくりと均一に吐出することができる。したがって、処理液が供給されない部分をなくすることができ、基板表面に対する処理液の供給むらを極めて小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットが組み込まれた半導体ウエハの塗布現像処理システムの全体構成を示す平面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットが組み込まれた半導体ウエハの塗布現像処理システムの全体構成を示す正面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットが組み込まれた半導体ウエハの塗布現像処理システムの全体構成を示す背面図。
【図4】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットの全体構成を示す断面図。
【図5】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットを示す平面図。
【図6】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットに用いられる現像液供給ノズルを示す斜視図。
【図7】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットに用いられる現像液供給ノズルを示す断面図。
【図8】本発明の一実施形態に係る現像処理ユニットに用いられる現像液供給ノズルの第1の空間部および第2の空間部を示す部分断面斜視図。
【図9】現像液供給ノズルの衝突部材の配置状態を説明するための斜視図。
【図10】現像液供給ノズルの第1の空間部および第2の空間部の他の例を示す部分断面斜視図。
【図11】現像液供給ノズルの衝突部材の他の例を説明するための斜視図。
【図12】現像液供給ノズルの吐出口の他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
22;主ウエハ搬送機構
52;スピンチャック
54;駆動モータ
86;現像液供給ノズル
102;リンスノズル
111;Y軸駆動機構
112;Z軸駆動機構
120;本体
121;吐出口
122;第1の空間部
123;第2の空間部
124;衝突部材
125;孔
DEV……現像処理ユニット
L……現像液
W……半導体ウエハ(基板)
Claims (22)
- 基板に対して処理液を供給する処理液供給ノズルと、
ノズルに対し所定の液供給圧力で処理液を導入する液導入機構と、
該ノズルと基板との間に相対移動を生じさせる移動機構と
を具備し、
前記移動機構により前記ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ、前記ノズルから基板上に処理液を供給して液処理を行う液処理装置であって、
前記処理液供給ノズルは、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する空間部と、
ノズル本体の底部に形成された、処理液を基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記空間部と前記吐出口との間に、前記ノズル本体の長手方向に沿って配置され、前記空間部から排出された処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材とを有することを特徴とする液処理装置。 - 前記吐出口は、ノズル本体の長手方向に沿って形成されたスリットまたは複数の孔で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。
- 基板に対して処理液を供給する処理液供給ノズルと、
ノズルに対し所定の液供給圧力で処理液を導入する液導入機構と、
該ノズルと基板との間で相対移動を生じさせる移動機構と
を具備し、
前記移動機構により前記処理液供給ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ前記ノズルから基板上に処理液を供給して液処理を行う液処理装置であって、
前記処理液供給ノズルは、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する第1の空間部と、
ノズル本体内の前記第1の空間部の下方に設けられ、第1の空間部から処理液が供給される第2の空間部と、
ノズル本体の底部に形成され、処理液を前記第2の空間部から基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記第2の空間部内に、ノズル本体の長手方向に沿って配置され、処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材とを有することを特徴とする液処理装置。 - 前記吐出口は、ノズル本体の長手方向に沿って形成されたスリットまたは複数の孔で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の液処理装置。
- 前記処理液供給ノズルは前記第1の空間部と前記第2の空間部との間に複数の孔、またはスリットを有し、処理液が前記複数の孔、または前記スリットを通過する際に圧力損失を生じることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の液処理装置。
- 前記液衝突部材は棒状をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の液処理装置。
- 前記液衝突部材は液保持能を有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液処理装置。
- 前記液衝突部材は複数の部材の集合体で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の液処理装置。
- 基板に対して所定の液供給圧力で導入された処理液を供給する処理液供給ノズルであって、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する空間部と、
ノズル本体の底部に形成された、処理液を基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記貯留部と前記吐出口との間に、前記ノズル本体の長手方向に沿って配置され、前記空間部から排出された処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材と
を具備することを特徴とする処理液供給ノズル。 - 前記吐出口は、ノズル本体の長手方向に沿って形成されたスリットまたは複数の孔で構成されていることを特徴とする請求項9に記載の処理液供給ノズル。
- 基板に対して所定の液供給圧力で導入された処理液を供給する処理液供給ノズルであって、
長尺状をなすノズル本体と、
ノズル本体内に設けられ、処理液を一旦貯留する第1の空間部と、
ノズル本体内の前記第1の空間部の下方に設けられ、第1の空間部から処理液が供給される第2の空間部と、
ノズル本体の底部に形成され、処理液を前記第2の空間部から基板に向けて吐出するための吐出口と、
前記第2の空間部内に、ノズル本体の長手方向に沿って配置され、処理液が衝突しつつ、処理液を前記吐出口に導く液衝突部材と
を具備することを特徴とする処理液供給ノズル。 - 前記吐出口は、ノズル本体の長手方向に沿って形成されたスリットまたは複数の孔で構成されていることを特徴とする請求項11に記載の処理液供給ノズル。
- 前記第1の空間部と前記第2の空間部との間に複数の孔、またはスリットを有し、処理液が前記複数の孔、または前記スリットを通過する際に圧力損失を生じることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の処理液供給ノズル。
- 前記液衝突部材は棒状をなしていることを特徴とする請求項9ないし請求項13のいずれか1項に記載の処理液供給ノズル。
- 前記液衝突部材は液保持能を有することを特徴とする請求項9ないし請求項14のいずれか1項に記載の処理液供給ノズル。
- 前記液衝突部材は円柱状をなしていることを特徴とする請求項9ないし請求項15のいずれか1項に記載の処理液供給ノズル。
- 前記液衝突部材は石英またはセラミックスで構成されることを特徴とする請求項9ないし請求項16のいずれか1項に記載の処理液供給ノズル。
- 前記液衝突部材は多孔質体であることを特徴とする請求項9ないし請求項17のいずれか1項に記載の処理液供給ノズル。
- 前記液衝突部材は複数の部材の集合体で構成されることを特徴とする請求項9ないし請求項13のいずれか1項に記載の処理液供給ノズル。
- 前記複数の部材は球形をなしていることを特徴とする請求項19に記載の処理液供給ノズル。
- 基板に処理液供給ノズルから処理液を吐出して基板に対して所定の液処理を行う液処理方法であって、
前記処理液供給ノズルのノズル本体内に設けられた第1の空間に対し所定の液供給圧力で処理液を導入する工程と、
前記第1の空間の下方に設けられた第2の空間に、これらの間に設けられたスリットまたは複数の孔を通過させて処理液を供給する工程と、
前記第2の空間に供給された処理液を、その中に設けられた液衝突部材に衝突させる工程と、
前記液衝突部材に衝突した処理液を、前記液衝突部材を伝って前記第2の空間に設けられた吐出口へ導く工程と、
前記処理液供給ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ、前記吐出口から基板上に処理液を吐出させる工程と
を有することを特徴とする液処理方法。 - 基板に処理液供給ノズルから処理液を吐出して基板に対して所定の液処理を行う液処理方法であって、
前記処理液供給ノズルのノズル本体内に設けられた第1の空間に対し所定の液供給圧力で処理液を導入する工程と、
前記第1の空間の下方に設けられた第2の空間に、これらの間に設けられたスリットまたは複数の孔を通過させて供給圧力を緩和させつつ処理液を供給する工程と、
前記第2の空間に供給された処理液を、その中に設けられた液衝突部材に衝突させ、処理液の基板への衝撃力を緩和させつつ、前記第2の空間に設けられた吐出口へ導く工程と、
前記処理液供給ノズルと基板との間に相対移動を生じさせつつ、前記吐出口から基板上に処理液を吐出させる工程と
を有することを特徴とする液処理方法。
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