JP3653855B2 - フタロシアニン化合物及びそれを用いた光学記録媒体 - Google Patents

フタロシアニン化合物及びそれを用いた光学記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規フタロシアニン化合物及びそれを用いた光学記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザーを用いる光学記録は、高密度の情報記録保存及びその再生を可能とするため、近年、特に開発が取り進められている。
光学記録媒体の一例としては光ディスクを挙げることができる。
一般に、光ディスクは、円形の基体に設けられた薄い記録層に、1μm程度に収束したレーザー光を照射し、高密度の情報記録を行うものである。その光ディスクの中でも最近注目を集めているものに書き込み型コンパクトディスク(CDライトワンスディスク)がある。CDライトワンスディスクは通常、案内溝を有するプラスチック基板上に色素を主成分とする記録層、金属反射膜、保護膜を順次積層することにより構成される。情報の記録は、照射されたレーザー光エネルギーの吸収によって、その箇所の記録層、反射層または基板に、分解、蒸発、溶解等の熱的変形が生成することにより行われる、また、記録された情報の再生は、レーザー光により変形が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより行われる。したがって、光学記録媒体としてはレーザー光のエネルギーを効率よく吸収する必要があり、レーザー吸収色素が用いられる。
【0003】
このようなCDライトワンスディスクの記録層に使用する色素としては、特開昭58−112790号、同58−114989号、同59−85791号、同60−83236号各公報にシアニン系色素を用いたものが開示されている。しかし、シアニン系色素は溶解性が高く、塗布によるコーティングが可能であるという利点の反面、耐光性に劣るという問題点を有している。この点に関して記録層用の色素としてフタロシアニン系色素を用いたものが提案されている。フタロシアニン系色素は一般に耐候性に優れていて好ましいが、有機溶媒に対する溶解性が低く、塗布によるコーティングに使用することができないという問題点を有していた。この点を改良するために、特開昭62−39286号公報にフタロシアニンにアルコキシ基、置換フェノキシ基等の置換基を導入することが提案されているが、感度、記録特性において十分な性能を有しているとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決する記録層用色素およびこれを用いた光学記録媒体として、有機溶媒に対する溶解性に優れ、塗布によるコーティングに適したフタロシアニン化合物および該化合物を用いた光学記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこの目的を達成するべく鋭意検討した結果、下記一般式〔I〕で示されるフタロシアニン化合物を見い出した。
すなわち本発明は下記一般式〔I〕で示されるフタロシアニン化合物、及び基板と記録層からなり、該記録層が前示一般式〔I〕で示されるフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする光学記録媒体をその要旨とする。
【0006】
【化2】
Figure 0003653855
【0007】
(式中、R1〜R4はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表わす。R5〜R24はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の直鎖または分
岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキルチオ基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルキルチオ基、ニトロ基、シアノ基、NX2(Xは水素原子、または炭素数1〜6の直鎖
または分岐のアルキル基)、Y3Si(Yは水素原子、または炭素数1〜6の直鎖または
分岐のアルキル基)を表わす。Z1〜Z4はそれぞれ独立して水素原子またはハロゲン原子を表わす。Mは2価の金属原子、3価または4価の置換金属原子、酸化金属または2個の水素原子を表わす。)
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明のフタロシアニン化合物は、いずれも600〜800nm付近の近赤外領域に吸収を有し、耐光性、耐熱性が良好で、後述するように光学記録媒体の記録材料として有用である。
【0009】
上記一般式〔I〕で示されるフタロシアニン化合物において、分岐置換ベンジルオキシ基のフタロシアニン環における置換位置が1又は4位、5又は8位、9又は12位、13又は16位であるフタロシアニン化合物がより好ましい。上記一般式〔I〕において、R1〜R4で表わされる、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、iso−プロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、neo−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,3−ジメチルブチル基、1−iso−プロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基などの炭素数1〜6の分岐のアルキル基等が挙げられ、分岐のアルキル基が特に好ましい。
【0010】
5〜R24で表わされる、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖のアルキル基、iso−プロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、neo−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,3−ジメチルブチル基、1−iso−プロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基などの炭素数1〜6の分岐のアルキル基等が挙げられる。
【0011】
素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の直鎖のアルコキシ基;iso−プロポキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、neo−ペンチルオキシ基等の分岐のアルコキシ基等が挙げられる。
【0012】
素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等の炭素数1〜6の直鎖のアルキルチオ基;iso−プロピルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、neo−ペンチルチオ基、1,2−ジメチルプロピルチオ基、1,3−ジメチルブチルチオ基、1−iso−プロピルプロピルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基等の炭素数1〜6の分岐アルキルチオ基等が挙げられる。
【0013】
素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2H−テトラフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1H,1H−ペンタフルオロプロピル基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、1H,1H−ヘプタフルオロブチル基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロ
−n−ヘキシル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基等の炭素数1〜6の直鎖のフッ化アルキル基;1−(トリフルオロメチル)テトラフルオロエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、1−(トリフルオロメチル)エチル基、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロエチル基、1−(フルオロメチル)−2−フルオロエチル基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエチル基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチル基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチルエチル基、1−メチル−1H−パーフルオロプロピル基、1−メチル−1H−パーフルオロブチル基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)プロピル基、2−メチル−4,4,4−トリフルオロブチル基、パーフルオロ−3−メチルブチル基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチル)エチル基、3−(パーフルオロ−1−メチルエチル)プロピル基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化アルキル基等が挙げられる。
【0014】
素数1〜6の直鎖、分岐のフッ化アルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2H−テトラフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロ−n−プロポキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基、1H,1H−ペンタフルオロプロポキシ基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロポキシ基、パーフルオロ−n−ブトキシ基、1H,1H−ヘプタフルオロブトキシ基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブトキシ基、パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルオキシ基、パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基、2−(パーフルオロブチル)エトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖のフッ化アルキル基;1−(トリフルオロメチル)テトラフルオロエトキシ基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1−(トリフルオロメチル)エトキシ基、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロエトキシ基、1−(フルオロメチル)−2−フルオロエトキシ基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエトキシ基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エトキシ基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチルエトキシ基、1−メチル−1H−パーフルオロプロポキシ基、1−メチル−1H−パーフルオロブトキシ基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)プロポキシ基、2−メチル−4,4,4−トリフルオロブトキシ基、パーフルオロ−3−メチルブトキシ基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチル)エトキシ基、3−(パーフルオロ−1−メチルエチル)プロポキシ基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化アルキル基等が挙げられる。
【0015】
素数1〜6の直鎖又は分岐のフッ化アルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ基、2−フルオロエチルチオ基、2,2−ジフルオロエチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、2H−テトラフルオロエチルチオ基、ヘプタフルオロ−n−プロピルチオ基、3,3,3−トリフルオロプロピルチオ基、1H,1H−ペンタフルオロプロピルチオ基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピルチオ基、パーフルオロ−n−ブチルチオ基、1H,1H−ヘプタフルオロブチルチオ基
、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチルチオ基、パーフルオロ−n−ペンチルチオ基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルチオ基、パーフルオロ−n−ヘキシルチオ基、2−(パーフルオロブチル)エチルチオ基等の炭素数1〜6の直鎖のフッ化アルキルチオ基、1−(トリフルオロメチル)テトラフルオロエチルチオ基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、1−(トリフルオロメチル)エチルチオ基、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロエチルチオ基、1−(フルオロメチル)−2−フルオロエチルチオ基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエチルチオ基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチルチオ基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチルエチルチオ基、1−メチル−1H−パーフルオロプロピルチオ基、1−メチル−1H−パーフルオロブチルチオ基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)プロピルチオ基、2−メチル−4,4,4−トリフルオロブチルチオ基、パーフルオロ−3−メチルブチルチオ基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチル)エチルチオ基、3−(パーフルオロ−1−メチルエチル)プロピルチオ基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化アルキルチオ基等が挙げられる。
【0016】
ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。XおよびYで表わされる炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基としては、それぞれメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
【0017】
Mで表わされる2価金属原子の例としては、Cu、Ni、Co、Zn、Fe、Mn、Mg、Pd、Ru、Pt、Rh、Ca、Ba、Cd、Hg、Pb、Sn、Ti、Be、Cr等が挙げられる。1置換3価金属原子の例としては、AlF、AlCl、AlBr、AlI、GaF、CaCl、GaBr、GaI、InF、InCl、InBr、InI、TlF、TlCl、TlBr、TlI等が挙げられる。2置換4価金属の例としては、SiF2 、SiCl2 、SiBr2 、SiI2 、GeF2 、GeCl2 、GeBr2 、GeI2 、SnF2 、SnCl2 、SnBr2 、SnI2 、TiF2 、TiCl2 、TiBr2 、TiI2 、ZrCl2 、HfCl2 、Si(OH)2 、Ge(OH)2 、Sn(OH)2 、Zr(OH)2 、Hf(OH)2 、SiR2 、GeR2 、SnR2 、TiR2 (Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基を表わす。)、Si(OR′)2 、Ge(OR′)2 、Sn(OR′)2 、Ti(OR′)2 (R′は置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、アシル基、トリアルキルシリルオキシ基を表わす。)等が挙げられる。酸化金属の例としてはVO、TiO、PbO等が挙げられる。特に好ましい金属原子の例としてはCu、Pdである。
前記一般式〔I〕で示されるフタロシアニン化合物は下記一般式〔II〕
【0018】
【化3】
Figure 0003653855
【0019】
(式中、R25、R26〜R30はそれぞれ前述のR1 〜R4 、R5 〜R24の定義と同じ。Zは前述の定義と同じ。)
で示されるフタロニトリル化合物を1〜4種を混合して、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)等の有機塩基の存在下、金属誘導体とアルコール等の溶媒中で加熱反応する方法、あるいは金属誘導体、必要に応じて尿素の存在下、1−クロロナフタレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の溶媒中で加熱する方法により合成することができる。また下記一般式〔III 〕
【0020】
【化4】
Figure 0003653855
【0021】
(式中、R25、R26〜R30はそれぞれ前述のR1 〜R4 、R5 〜R24の定義と同じ。Zは前述の定義と同じ。)
で示されるフタル酸誘導体と、金属誘導体とを尿素の存在下、1−クロロナフタレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の溶媒中で加熱する方法によっても合成することができる。
【0022】
前記一般式〔I〕において、Zがハロゲン原子である化合物は上述のようにして得られたフタロシアニン化合物をハロゲン化剤を用いてハロゲン化することによっても得られる。
本発明の光学記録媒体は、基本的には基板と前記フタロシアニン化合物または混合物を含む記録層とから構成されるものであるが、さらに必要に応じて基板上に下引き層を設けることができる。また、好ましい層構成の一例としては、記録層上に金、銀、アルミニウムの様な金属反射層および保護層を設けて高反射率の媒体とし、追記型のCDメディアとすることができる。
【0023】
この場合に用いる基板としては、使用するレーザー光に対して透明なものがよく、ガラス、プラスチックス等が挙げられ、特にプラスチックスが種々の点から好ましい。プラスチックスとしては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ニトロセルロース、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、高生産性、コスト、耐吸湿性の点から射出成型ポリカーボネート樹脂基板が特に好ましい。
【0024】
本発明の光学記録媒体におけるフタロシアニン化合物または混合物を含有する記録層は、膜厚100Å〜5μm、好ましくは700Å〜3μmで用いられる。記録膜の成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピナー法、浸漬法等一般に行われている薄膜形成法で成膜することができるが、量産性、コスト面からスピナー法が好ましい。
【0025】
また、必要に応じてバインダーを使用することもできる。バインダーとしてはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート等既知のものが用いられる。この場合、本発明のフタロシアニン化合物は、樹脂中に10重量%以上含有されることが好ましい。
【0026】
スピナー法による成膜の場合、回転数は500〜5000rpmが好ましく、スピンコートの後、場合によっては、加熱あるいは溶媒蒸気にあてる等の処理を行ってもよい。
また、記録層の安定や耐光性向上のために、一重項酸素クエンチャーとして遷移金属キレート化合物(たとえば、アセチルアセトナートキレート、ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ビスジチオ−α−ジケトン等)を含有していてもよい。
さらに、必要に応じて他の色素を併用することもできる。他の色素としては別の種類の同系統の化合物でもよいし、トリアリールメタン系色素、アゾ色素、シアニン系色素、スクワリリウム系色素、含金属インドアニリン、含金属アゾ色素等他系統の色素でもよい。
【0027】
ドクターブレード法、キャスト法、スピナー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録層を形成する場合の塗布溶媒としては、基板を侵さない溶媒なら特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン、エチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の炭化水素系溶媒、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のフッ化アルキルアルコール系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル系溶媒等が挙げられる。
【0028】
本発明の光学記録媒体の記録層は基板の両面に設けてもよいし、片面に設けてもよい。上記のようにして得られた光学記録媒体への記録は、基板の両面または片面に設けた記録層に1μm程度に集束したレーザー光、好ましくは、半導体レーザーの光をあてることにより行う。レーザー光の照射された部分は、レーザー光エネルギーの吸収による、分解、発熱、溶融等の記録層の熱的変形が起こる。
【0029】
記録された情報の再生は、レーザー光により、熱的変形が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより行う。
本発明の光学記録媒体について使用されるレーザー光はN2 、He−Cd、Ar、He−Ne、ルビー、半導体、色素レーザー等が挙げられるが、特に軽量性、取扱の容易さ、コンパクト性等の点から半導体レーザーが好適である。また、本発明の色素はこのほかに着色剤として一般に用いられる用途に用いることができ、たとえば光学フィルター等にも使用することができる。
【0030】
【実施例】
以下実施例によりこの発明を具体的に説明するが、かかる実施例はその要旨を越えない限り本発明を限定するものではない。
実施例1
(a)製造例
乾燥したジメチルホルムアミド40ml中に分散した60%水素化ナトリウム3.00g(75mmol)を窒素気流下、撹拌し、10℃で4−t−ブチル−α−iso−プロピルベンジルアルコール18.6g(90mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、下記構造式〔IV〕
【0031】
【化5】
Figure 0003653855
【0032】
で示される3−ニトロフタロニトリル13.0g(75mmol)のジメチルホルムアミド60ml溶液をゆっくり滴下した。3時間撹拌した後、氷水中に放出し、塩酸で中和し、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥すると下記構造式〔V〕で示される3−〔4−t−ブチル−α−iso−プロピルベンジルオキシ〕フタロニトリル25.75g(収率≧100%)を得た。
【0033】
【化6】
Figure 0003653855
【0034】
上述の3−〔4−t−ブチル−α−iso−プロピルベンジルオキシ〕フタロニトリル3.32g(10.0mmol)、DBU1.52g(10.0mmol)のn−アミルアルコール10ml溶液を撹拌しながら90−95℃に加熱し、同温度で塩化銅(II)0.40g(3.0mmol)を添加した。90−100℃で3.5時間加熱、撹拌し、放冷後、溶媒を減圧下除去し、シリカゲルカラム(トルエン)で精製し、乾燥すると下記構造式〔VI〕で示されるフタロシアニン化合物0.30g(収率37.2%)を得た。(得られた化合物は4−t−ブチル−α−iso−プロピルベンジルオキシ基が1、5、9、13位に置換した化合物、1、8、9、16位に置換した化合物、1、5、9、16位に置換した化合物、1、5、12、16位に置換した化合物の異性体を含むが代表的構造を〔VI〕で示す。)この化合物のクロロホルム中でのλmaxは711nmであり、分子吸光係数は1.89×105 であった。この化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを図1に示す。また、赤外吸収スペクトルを図2に示す。
【0035】
【化7】
Figure 0003653855
【0036】
(b)記録媒体例
前記製造例で得たフタロシアニン化合物のエチルシクロヘキサン1.5wt%溶液を調整し、0.22μmのフィルターで濾過し、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により500rpmの回転数で塗布した。塗布後、80℃で5分間乾燥した。塗布膜の最大吸収波長は724nmであった。
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの金膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0037】
(c)光記録法
上記記録媒体を1.4m/sで回転させながら、中心波長780nmの半導体レーザー光で、記録パワー6.8mWで照射し、EFM信号を記録した。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良好な再生信号を得た。
【0038】
実施例2
(a)製造例
乾燥したジメチルホルムアミド30ml中に分散した60%水素化ナトリウム2.00g(50mmol)を窒素気流下、撹拌し、10℃で2,4−ジイソプロピル−α−イソプロピルベンジルアルコール14.06g(60mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、3−ニトロフタロニトリル8.66g(50mmol)のジメチルホルムアミド40ml溶液をゆっくり滴下した。1時間半撹拌した後、氷水中に放出し、塩酸で中和し、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥すると下記構造式〔VII 〕で示される3−〔2,4−ジ(イソプロピル)−α−イソプロピルベンジルオキシ〕フタロニトリル16.90g(収率93.9%)を得た。
【0039】
【化8】
Figure 0003653855
【0040】
上述の3−〔2,4−ジ(イソプロピル)−α−イソプロピルベンジルオキシ〕フタロニトリル3.61g(10.0mmol)、DBU1.52g(10.0mmol)のn−アミルアルコール10ml溶液を撹拌しながら90−95℃に加熱し、同温度で塩化銅(II)0.40g(3.0mmol)を添加した。90−100℃で1.5時間加熱、撹拌し、放冷後、溶媒を減圧下除去し、シリカゲルカラム(トルエン)で精製し、乾燥すると下記構造式〔VIII〕で示されるフタロシアニン化合物1.47g(収率39.1%)を得た。(得られた化合物は実施例1と同様に異性体を含むが代表的な構造を〔VIII〕で示す。)この化合物のクロロホルム中でのλmaxは710nmであり、分子吸光係数は1.76×105 であった。この化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを図3に示す。また、赤外吸収スペクトルを図4に示す。
【0041】
【化9】
Figure 0003653855
【0042】
(b)記録媒体例
前記製造例で得たフタロシアニン化合物のブチルシクロヘキサン1.5wt%溶液を調整し、0.22μmのフィルターで濾過し、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により500rpmの回転数で塗布した。塗布後、80℃で5分間乾燥した。塗布膜の最大吸収波長は722nmであった。
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの金膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0043】
(c)光記録法
上記記録媒体を1.4m/sで回転させながら、中心波長780nmの半導体レーザー光で、記録パワー7.0mWで照射し、EFM信号を記録した。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良好な再生信号を得た。
【0044】
実施例3
(a)製造例
乾燥したジメチルホルムアミド23ml中に分散した60%水素化ナトリウム2.64g(66mmol)を窒素気流下、撹拌し、10℃で2−メトキシ−α−メチルベンジルアルコール10.0g(66mmol)のジメチルホルムアミド5ml溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、3−ニトロフタロニトリル9.52g(55mmol)のジメチルホルムアミド35ml溶液をゆっくり滴下した。2時間撹拌した後、氷水中に放出し、塩酸で中和し、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥すると下記構造式〔IX〕で示される3−(2−メトキシ−α−メチルベンジルオキシ)フタロニトリル23.20g(粗収率≧100%)を得た。
【0045】
【化10】
Figure 0003653855
【0046】
前述の3−(2−メトキシ−α−メチルベンジルオキシ)フタロニトリル2.78g(10mmol)、DBU1.52g(10.0mmol)のn−アミルアルコール10ml溶液を撹拌しながら90−95℃に加熱し、同温度で塩化銅(II)0.40g(3.0mmol)を添加した。90−100℃で6時間加熱、撹拌し、放冷後、メタノール200mlを加えて撹拌した。析出した結晶を濾別、乾燥させ、シリカゲルカラム(トルエン)で精製し、乾燥すると下記構造式〔X〕(得られた化合物は実施例1と同様に異性体を含むが代表的構造を〔X〕で示す。)で示されるフタロシアニン化合物0.201g(収率6.8%)を得た。この化合物のクロロホルム中でのλmaxは711nmであり、分子吸光係数は1.85×105 であった。この化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを図5に示す。また、赤外吸収スペクトルを図6に示す。
【0047】
【化11】
Figure 0003653855
【0048】
(b)記録媒体例
前記製造例で得たフタロシアニン化合物の2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール1.5wt%溶液を調整し、0.22μmのフィルターで濾過し、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により500rpmの回転数で塗布した。塗布後、80℃で5分間乾燥した。塗布膜の最大吸収波長は727nmであった。
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの金膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0049】
(c)光記録法
上記記録媒体を1.4m/sで回転させながら、中心波長780nmの半導体レーザー光で、記録パワー6.8mWで照射し、EFM信号を記録した。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良好な再生信号を得た。
【0050】
実施例4
(a)製造例
乾燥したジメチルホルムアミド25ml中に分散した60%水素化ナトリウム2.00g(50mmol)を窒素気流下、撹拌し、10℃でm−(ジメチルアミノ)フェニルメチルカルビノール9.91g(60mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、3−ニトロフタロニトリル8.66g(50mmol)のジメチルホルムアミド30ml溶液をゆっくり滴下し、7時間撹拌した後一晩放置した。氷水中に放出し、塩酸で中和し、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥すると下記構造式〔XI〕で示される3−〔m−(ジメチルアミノ)フェニルメチルカルビノキシ〕フタロニトリル13.26g(収率90.8%)を得た。
【0051】
【化12】
Figure 0003653855
【0052】
前述の3−〔m−(ジメチルアミノ)フェニルメチルカルビノキシ〕フタロニトリル2.91g(10mmol)、DBU1.52g(10.0mmol)のn−アミルアルコール10ml溶液を撹拌しながら90−95℃に加熱し、同温度で塩化銅(II)0.53g(4.0mmol)を添加した。90−100℃で6時間加熱撹拌した後、溶媒を留去し、シリカゲルカラム(クロロホルム)で精製し、乾燥すると下記構造式〔XII 〕で示されるフタロシアニン化合物0.751g(収率24.5%)を得た。(得られた化合物は実施例1と同様に異性体を含むが代表的な構造を〔XII 〕で示す。)この化合物のクロロホルム中でのλmaxは711nmであり、分子吸光係数は1.73×105 であった。この化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを図7に示す。また、赤外吸収スペクトルを図8に示す。
【0053】
【化13】
Figure 0003653855
【0054】
(b)記録媒体例
前記製造例で得たフタロシアニン化合物の2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール1.5wt%溶液を調整し、0.22μmのフィルターで濾過し、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により500rpmの回転数で塗布した。塗布後、80℃で5分間乾燥した。塗布膜の最大吸収波長は729nmであった。
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの金膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0055】
(c)光記録法
上記記録媒体を1.4m/sで回転させながら、中心波長780nmの半導体レーザー光で、記録パワー7.0mWで照射し、EFM信号を記録した。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体レーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良好な再生信号を得た。
【0056】
実施例5−12
実施例1において用いた化合物の代わりに表−1に示した化合物を合成した。最大吸収波長、分子吸光係数を示す。
また、それらのフタロシアニン化合物を用いて実施例1と同様に基板上に塗布して、表−1に示す塗布膜の最大吸収波長を持つ光学記録媒体を製造した。
得られた光学記録媒体に、光源として半導体レーザーを用いて記録を行ったところ、記録感度が良好であり、耐光性、保存安定性に優れていた。
【0057】
【表1】
Figure 0003653855
【0058】
比較例
(a)記録媒体例
下記構造式〔XIII〕で示されるフタロシアニン化合物(この化合物は実施例1と同様に異性体を含むが、代表的構造を〔XIII〕で示す。)のエチルシクロヘキサン1.7wt%溶液を調整し、0.22μmのフィルターで濾過し、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により500rpmの回転数で塗布した。塗布後、80℃で5分間乾燥した。塗布膜の最大吸収波長は714nmであった。
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの金膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0059】
【化14】
Figure 0003653855
【0060】
(b)光記録法
上記記録媒体を1.4m/sで回転させながら、中心波長780nmの半導体レーザー光で記録したところ、EFM信号を記録するために記録パワーとして10.5mWが必要であり、この場合でも実施例1に示した本発明の光記録媒体と比べ記録感度、反射率ともに劣るものであった。
【0061】
【発明の効果】
本発明のフタロシアニン化合物は、有機溶媒に対する溶解性が高く、塗布によるコーティングが可能であり、しかも感度が良好で耐光性、保存安定性に優れているもので、該フタロシアニン化合物を用いた光学記録媒体は工業的に極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られたフタロシアニン化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを表わす図。
【図2】本発明の実施例1で得られたフタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルを表わす図。
【図3】本発明の実施例2で得られたフタロシアニン化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを表わす図。
【図4】本発明の実施例2で得られたフタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルを表わす図。
【図5】本発明の実施例3で得られたフタロシアニン化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを表わす図。
【図6】本発明の実施例3で得られたフタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルを表わす図。
【図7】本発明の実施例4で得られたフタロシアニン化合物のクロロホルム溶液中の可視部吸収スペクトルを表わす図。
【図8】本発明の実施例4で得られたフタロシアニン化合物の赤外吸収スペクトルを表わす図。

Claims (4)

  1. 一般式〔I〕
    Figure 0003653855
    (式中、R1〜R4はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表わす。R5〜R24はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の直鎖または分
    岐のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキルチオ基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分岐のフッ化アルキルチオ基、ニトロ基、シアノ基、NX2(Xは水素原子、または炭素数1〜6の直鎖
    または分岐のアルキル基)、Y3Si(Yは水素原子、または炭素数1〜6の直鎖または
    分岐のアルキル基)を表わす。Z1〜Z4はそれぞれ独立して水素原子またはハロゲン原子を表わす。Mは2価の金属原子、3価または4価の置換金属原子、酸化金属または2個の水素原子を表わす。)で示されるフタロシアニン化合物。
  2. 前記一般式〔I〕において、分岐置換ベンジルオキシ基のフタロシアニン環における置換位置がそれぞれ1又は4、5又は8、9又は12、13又は16位である請求項1に記載のフタロシアニン化合物。
  3. 基板上にレーザーによる情報の書き込み及び/または読み取りが可能な記録層が設けられた光学記録媒体において、該記録層が請求項1または2に記載のフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする光学記録媒体。
  4. 記録層上に金属の反射層及び保護層を設けることを特徴とする請求項3に記載の光学記録媒体。
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