JP4093807B2 - 光学記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報をレーザ等による熱的情報パターンとして付与することにより記録する光学記録媒体に使用される光学記録材料に関し、詳しくは、可視及び近赤外領域の波長を有し、かつ低エネルギーのレーザ等により高密度の光学記録及び再生が可能な光学記録媒体に使用される光学記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
光学記録媒体は、一般に記録容量が大きく、記録又は再生が非接触で行われる等、優れた特徴を有することから広く普及している。WORM、CD−R、DVD−R等の追記型の光ディスクでは光学記録層の微少面積にレーザを集光させ、光学記録層の性状を変えて記録し、未記録部分との反射光量の違いによって再生を行っている。
【0003】
現在、上記の光ディスクにおいては、記録及び再生に用いる半導体レーザの波長は、CD−Rは750〜830nmであり、DVD−Rは620nm〜690nmであるが、更なる容量の増加を実現すべく、短波長レーザを使用する光ディスクが検討されており、例えば、記録光に波長が380〜420nmの光を用いるものが検討されている。
【0004】
これらの短波長の記録光が用いられる光学記録媒体に形成される光学記録層には、各種金属錯体が使用されている。例えば、特開2001−214084号公報には、アゾ化合物の金属錯体が報告されており、特開平11−221964号公報、特開平11−334207号公報及び特開2001−287462号公報には、ポルフィリン錯体が報告されており、特開2001−181524号公報には、トリアゾールヘミポルフィリン錯体が報告されている。
【0005】
しかし、これらの金属錯体は、短波長の記録光が用いられる光学記録媒体の光学記録層の形成に用いられる光学記録材料としては、その吸収波長特性が必ずしも適合するものではなかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、光学記録媒体の光学記録層の形成に用いられる光学記録材料において、短波長の記録光に適合する吸収波長特性を有する金属錯体を含有してなる光学記録材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、特定の化合物を配位子として用いた金属錯体が、短波長の記録光、特に380〜420nmのレーザ光に適合することを知見し、本発明に到達した。
【0008】
即ち、本発明は、基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体における該光学記録層に用いられる光学記録材料であり、下記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体を含有してなり、該金属錯体に含まれる金属原子は、ニッケル、銅又は亜鉛であり、該光学記録媒体は、記録光として、波長が380〜420nmの光が用いられるものである光学記録材料、及び基体上に該光学記録材料からなる薄膜を形成したことを特徴とする光学記録媒体に関する。
【0009】
【化3】
Figure 0004093807
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0011】
本発明の光学記録材料に係る上記一般式(I)で表される化合物において、R1で表される炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられ、置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、2,5−ジ第三ブチルフェニル、2,6−ジ−第三ブチルフェニル、2,4−ジ第三ペンチルフェニル、2,5−ジ第三アミルフェニル、2,5−ジ第三オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−オクトキシフェニル、4−ステアリルオキシフェニル、4−シアノフェニル、4−ニトロフェニル、4−ジエチルアミノフェニル、4−(2,2−ジシアノエテン−1−イル)フェニル等が挙げられる。
【0012】
また、R2で表される置換基を有してもよい炭素数6〜30のアリール基としては、上記R1で例示のものが挙げられる。
【0013】
また、R3で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、へプタデシル、オクタデシル等が挙げられ、炭素数1〜18のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ステアリルオキシ等が挙げられ、NHR’基及びNR’2基においてR’で表される炭素数1〜8のアルキル基としては、R1で例示のものが挙げられる。
【0014】
本発明の光学記録材料に係る上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、下記の化合物No.1〜13が挙げられる。
【0015】
【化4】
Figure 0004093807
【0016】
本発明の光学記録材料に係る上記一般式(I)で表される化合物を配位子とした金属錯体とは、金属原子に上記一般式(I)で表される化合物が少なくとも一つ配位したものであり、一般式(I)で表される化合物中の水酸基の水素原子と金属原子が置換され、さらにXが金属原子に配位結合することにより少なくとも一つのキレート構造を形成しているものを指す。該金属錯体としては、化学的、熱的に安定であり、該金属錯体の溶液の光吸収における最大吸収波長λmaxでの吸収特性が適正なものが好ましい。
【0017】
上記の好ましい性質を有する金属錯体としては、上記金属原子が二価の金属原子である下記一般式(II)で表されるものが挙げられる。
【0018】
【化5】
Figure 0004093807
【0019】
上記一般式(II)で表される金属錯体、安価に製造でき、光吸収特性も良好なのでより好ましい。
【0020】
本発明の光学記録材料に係る上記一般式(II)で表される化合物の具体例としては、下記に示す金属錯体No.1〜10及びNo.13〜17が挙げられる。尚、下記に示す金属錯体No.11及び12は参考化合物である。
【0021】
【化6】
Figure 0004093807
【0022】
【化7】
Figure 0004093807
【0023】
【化8】
Figure 0004093807
【0024】
【化9】
Figure 0004093807
【0025】
本発明の光学記録材料に係る上記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体は、その製造方法により特に制限を受けることはない。例えば、好ましい形態である上記一般式(II)で表される金属錯体の製造方法としては、下記に示す方法が挙げられる。
【0026】
【化10】
Figure 0004093807
【0027】
上記一般式(II)において、Xが酸素原子である上記金属錯体(A)は、該当する配位子であるサリチルアルデヒド誘導体やヒドロキシベンゾフェノン誘導体と金属化合物とのキレート化反応により合成することができる。また、上記一般式(II)において、Xが窒素原子である上記金属錯体(B)は、サリチルアルデヒド誘導体やヒドロキシベンゾフェノン誘導体とアミン化合物とから、シッフベース型配位子を合成し、これと金属化合物とのキレート化反応により合成することができ、また上記金属錯体(A)とアミン化合物との反応により合成することもできる。なお、キレート化反応に用いられる金属化合物としては、ハロゲン化金属塩、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩等の無機金属塩;酢酸塩等の有機酸金属塩;メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド等の低級金属アルコキシド;アセチルアセトン塩、EDTA塩等のキレート錯体等が挙げられる。また、キレート化反応には、必要に応じて、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムアミド、有機アミン化合物等の塩基性化合物を反応剤として用いてもよい。
【0028】
上記金属錯体を含有してなる本発明の光学記録材料は、光学記録媒体において基体上に形成される光学記録層に用いられるものであり、上記金属錯体の光吸収特性に応じて各種光学記録媒体に適用することができる。上記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体、特に上記一般式(II)で表される金属錯体の溶液における光吸収において、λmaxが340〜420nmの範囲にある場合、該金属錯体を含有してなる本発明の光学記録材料は、波長が380nm〜420nmの短波長レーザ用光ディスクの光学記録層を形成するのに好適に用いられる。また、上記金属錯体の吸収特性のひとつである吸収強度は、λmaxのεが1.0×103より小さいと記録感度が低下するおそれがあるので、λmaxのεが1.0×103以上、特に5.0×103以上であることが好ましい。
【0029】
本発明の光学記録材料中における上記金属錯体の含有量は、好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは70〜100質量%である。
【0030】
本発明の光学記録材料は、上記金属錯体の他に、必要に応じて、シアニン系化合物、アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物等の光学記録層に用いられる化合物;ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の樹脂類;界面活性剤;帯電防止剤;滑剤;難燃剤;ヒンダードアミン等のラジカル捕捉剤;フェロセン誘導体等のピット形成促進剤;分散剤;酸化防止剤;架橋剤;耐光性付与剤等を含有してもよい。さらに、本発明の光学記録材料は、一重項酸素等のクエンチャーとして芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷移金属ジチオールキレート化合物等を含有してもよい。これらの成分は、本発明の光学記録材料中において、好ましくは0〜50質量%の範囲で使用される。
【0031】
本発明の光学記録媒体は、基体上に、光学記録層として、上記金属錯体を含有してなる本発明の光学記録材料からなる薄膜が形成されたものである。該薄膜を形成する方法は、特に制限を受けるものではないが、一般には、メタノール、エタノール等の低級アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に、本発明の光学記録材料を溶解した溶液を、基体上に、スピンコート、スプレー、ディッピング等で塗布する湿式塗布法が用いられる。その他の方法としては、蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
【0032】
上記光学記録層の厚さは、通常、0.001〜10μmであり、好ましくは0.01〜5μmである。
【0033】
このような光学記録層を設層する上記基体の材質は、書き込み(記録)光及び読み出し(再生)光に対して実質的に透明なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂、ガラス等が用いられる。また、その形状は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト、ディスク等の任意の形状のものを使用できる。
【0034】
また、上記光学記録層上に、金、銀、アルミニウム、銅等を用いて蒸着法あるいはスパッタリング法により反射膜を形成することもできるし、アクリル樹脂、紫外線硬化性樹脂等を用いて保護層を形成することもできる。
【0035】
【実施例】
以下、製造例及び実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
尚、製造例1〜7は、本発明の光学記録材料の製造例を示し、実施例1〜7は、本発明の光学記録材料からなる薄膜を形成した光学記録媒体の実施例を示す。
【0036】
[製造例1]金属錯体No.1の製造
反応フラスコにサリチルアルデヒド0.05モル、酢酸ニッケル0.025モル及び水−メタノール混合溶媒(質量比1:1)100mlを仕込み、25℃で90分撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、エタノール、ジエチルエーテルの順で洗浄した後、乾燥して、中間体金属錯体の結晶を0.0210モル(収率84.0%)得た。反応フラスコに得られた中間体金属錯体の結晶0.01モル及びメタノール50mlを仕込み、65℃に加熱し、メタノールが還流する状態にした。この状態のままアニリンを0.02モル滴下し、更に10時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、メタノールの順で洗浄した後、乾燥して、目的物である金属錯体No.1の結晶を0.00835モル(収率83.5%)得た。得られた結晶について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0037】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
2927、1604、1587、1535、1486、1465、1448、1373、1355、1328、1186、1145、1124、1027、937、856、759、742、694
▲2▼元素分析:Ni/C/H/N(質量%)
12.9/68.9/4.5/6.4
(理論値13.1/69.2/4.5/6.2)
▲3▼UVスペクトル測定(テトラヒドロフラン溶媒)
λmax;390nm、ε;6.72×103
λmax;339nm、ε;1.06×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:380℃、吸熱ピーク(融点):276℃
【0038】
[製造例2]金属錯体No.2の製造
反応フラスコに上記製造例1において得られた中間体金属錯体の結晶0.01モル及びメタノール50mlを仕込み、65℃に加熱し、メタノールが還流する状態にした。この状態のまま4−メトキシアニリンを0.02モル滴下し、更に10時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、メタノールの順で洗浄した後、乾燥して、目的物である金属錯体No.2の結晶を0.00667モル(収率66.7%)得た。得られた結晶について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0039】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
3004、2949、2899、2838、1612、1540、1504、1465、1422、1398、1342、1319、1243、1176、1147、1124、1033、862、836、754
▲2▼元素分析:Ni/C/H/N(質量%)
11.3/65.7/4.6/5.4
(理論値11.5/65.8/4.7/5.5)
▲3▼UVスペクトル測定(テトラヒドロフラン溶媒)
λmax;391nm、ε;9.94×103
λmax;320nm、ε;1.37×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:389℃、吸熱ピーク(融点):258℃
【0040】
[製造例3]金属錯体No.6の製造
反応フラスコに2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン0.05モル及びメタノール200mlを仕込み、65℃に加熱し、メタノールが還流する状態にした。その状態で6質量%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を水酸化ナトリウム換算で0.05モル滴下し、60分撹拌した。これに塩化ニッケル0.025モルを加え7時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、エタノールの順で洗浄した後、乾燥して、目的物である金属錯体No.6の結晶を0.0196モル(収率78.4%)得た。得られた結晶について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0041】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
2925、2854、1604、1594、1569、1511、1467、1444、1425、1367、1241、1209、1164、1114、1074、1045、1027、1000、914、840、809、782、748、700、628
▲2▼元素分析:Ni/C/H/(質量%)
8.2/70.8/7.0
(理論値8.3/71.1/7.1)
▲3▼UVスペクトル測定(テトラヒドロフラン溶媒)
λmax;378nm、ε;1.08×104
λmax;293nm、ε;2.32×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:391℃
【0042】
[製造例4]金属錯体No.9の製造
反応フラスコに4−メトキシサリチルアルデヒド0.05モル、4−メトキシアニリン0.05モル及びベンゼン60mlを仕込み、生成する水を除きながら7.5時間還流させた後、脱溶媒して固相を得た。得られた固相を酢酸エチル溶媒で再結晶し、化合物No.4を0.0468モル(収率93.6%)得た。反応フラスコに得られた化合物No.4を0.02モル及びメタノール50mlを仕込み、65℃に加熱し、メタノールが還流する状態にした。その状態で6質量%の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を水酸化ナトリウム換算で0.022モル滴下し、60分撹拌した。これに塩化亜鉛0.01モルを加え、5時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、メタノールの順で洗浄した後、乾燥して、目的物である金属錯体No.9の結晶を0.00896モル(収率89.6%)得た。得られた結晶について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0043】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
2927、2832、1612、1583、1523、1506、1460、1439、1429、1417、1400、1363、1297、1253、1203、1176、1143、1033、977、823
▲2▼元素分析:Zn/C/H/N(質量%)
11.6/62.4/5.0/5.0
(理論値11.3/62.4/4.9/4.9)
▲3▼UVスペクトル測定(テトラヒドロフラン溶媒)
λmax;384nm、ε;4.01×104
λmax;311nm、ε;2.71×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
20%質量減少温度:387℃、吸熱ピーク:193℃、223℃
【0044】
[製造例5]金属錯体No.16の製造
反応フラスコに4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド0.05モル、酢酸銅0.025モル及び水−メタノール混合溶媒(質量比1:1)100mlを仕込み、25℃で90分撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、エタノール、ジエチルエーテルの順で洗浄した後、乾燥して、目的物である金属錯体No.16を0.0202モル(収率80.8%)得た。得られた結晶について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0045】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
2971、2927、2865、1616、1575、1511、1490、1427、1392、1371、1348、1321、1247、1232、1189、1162、1139、1095、1078、1014、971、883、823、769、730、705、669、624、563
▲2▼元素分析:Cu/C/H/N(質量%)
14.0/58.4/6.5/6.1
(理論値14.2/59.0/6.3/6.3)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;352nm、ε;7.60×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:270℃、吸熱ピーク(融点):237℃
【0046】
[製造例6]金属錯体No.15の製造
反応フラスコに上記製造例6で得られた金属錯体No.16の0.01モル及びメタノール60mlを仕込み、65℃に加熱しメタノールが還流する状態にした。この状態のまま4−メトキシアニリンを0.02モル滴下し、更に9時間撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、メタノールの順で洗浄した後、乾燥して、目的物である金属錯体No.15の結晶を0.00807モル(収率80.7%)得た。得られた結晶について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0047】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
2969、1608、1517、1494、1430、1398、1351、1321、1295、1255、1236、1189、1137、1076、1037、827、777
▲2▼元素分析:Cu/C/H/N(質量%)
9.5/65.5/6.6/8.3
(理論値9.7/65.7/6.4/8.5)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;384nm、ε;7.01×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:332℃、吸熱ピーク(融点):221℃
【0048】
[製造例7]金属錯体No.17の製造
反応フラスコに5−ニトロサリチルアルデヒド0.05モル、酢酸銅0.025モル及び水−メタノール混合溶媒(質量比1:1)100mlを仕込み、25℃で90分撹拌した。生成した結晶を濾取し、水、エタノール、ジエチルエーテルの順で洗浄した後、乾燥して2.5水和物を得た。得られた水和物を130℃で真空乾燥により脱水して、目的物である金属錯体No.17を0.0196モル(収率78.4%)得た。得られた金属錯体について、各種分析を行った。分析結果を以下に示す。
【0049】
(分析結果)
▲1▼IR測定:(cm-1
1623、1606、1544、1492、1457、1407、1332、1186、1135、1101、937、838、755、725、651
▲2▼元素分析:Cu/C/H/N(質量%)
15.9/42.8/1.9/6.9
(理論値16.1/42.5/2.0/7.1)
▲3▼UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;344nm、ε;3.36×104
▲4▼窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
50%質量減少温度:339℃
【0050】
[実施例1〜7]光学記録媒体の製造及び評価
チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗布、加水分解して下地層(0.01μm)を設けた直径12cmのポリカーボネートディスク基板上に、表1に記載した金属錯体の2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液(金属錯体濃度2質量%)をスピンコーティング法にて塗布して、厚さ0.1μmの光学記録層を形成し、光学記録媒体を得た。得られた光学記録媒体それぞれについて、UVスペクトル吸収測定を行った。UVスペクトル吸収におけるλmaxの結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0004093807
【0052】
表1の結果より、実施例1〜7において得られたいずれの光学記録材媒体もλmaxが380〜420nmの範囲にあり、この範囲の波長のレーザ光により記録が可能であることが確認できた。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、短波長の記録光に適合する吸収波長特性を有する金属錯体を含有してなる光学記録材料を提供できるものである。

Claims (4)

  1. 基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体における該光学記録層に用いられる光学記録材料であり、下記一般式(I)で表される化合物を配位子として用いた金属錯体を含有してなり、該金属錯体に含まれる金属原子は、ニッケル、銅又は亜鉛であり、該光学記録媒体は、記録光として、波長が380〜420nmの光が用いられるものである光学記録材料。
    Figure 0004093807
  2. 上記金属錯体が下記一般式(II)で表されるものである請求項1記載の光学記録材料。
    Figure 0004093807
  3. 上記金属錯体の溶液における光吸収において、最大吸収波長λmaxが340〜420nmの範囲に存在し、このλmaxの分子吸光係数εが1.0×103以上である請求項1又は2に記載の光学記録材料。
  4. 基体上に、請求項1〜のいずれかに記載の光学記録材料からなる薄膜を形成したことを特徴とする光学記録媒体。
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