JP3653135B2 - 電解水生成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水または食塩水等の処理水を電気分解して酸性イオン水とアルカリ性イオン水を生成する電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電解水生成装置は、電解槽内に一対の電極を備え、この一対の電極間を隔膜により隔離して第1の電極室となる陽極室および第2の電極室となる陰極室を構成する。このように構成した各電極室の流入口に水または食塩水等の処理水を供給して各電極に所定の直流電圧を印加すると、正電圧が印加された陽極室には水素イオン(H+)が増加した酸性イオン水が生成され、負電圧が印加された陰極室には水酸イオン(OH-)が増加したアルカリ性イオン水が生成されて、これらの各イオン水を各電極室の各流出口から流出させるようにしている。
【0003】
このような電解水生成装置においては、各イオン水の生成運転時に、各電極へ常に同じ極性で電圧を印加すると、第1の電極室は常に陽極室となり、第2の電極室は常に陰極室となるため、長期間の使用によりカルシウム酸化物あるいはマグネシウム酸化物等がスケールとなってアルカリ性イオン水を生成する第2の電極室の電極上に付着して堆積し、第2の電極室の電極が劣化あるいは損傷してこの電極の寿命が短くなるという問題を生じる。
【0004】
そこで、電解槽で生成されたアルカリ性イオン水を流出させる流出口に接続される第1排出管と電解槽で生成された酸性イオン水を流出させる流出口に接続される第2排出管とを設け、これらの各排出管に流路切換弁を介して選択的に接続される第1導出管と第2導出管とを設けて、流路切換弁が第1の切換状態にあるときに第1の電極室の電極には負電圧を印加するとともに第2の電極室の電極には正電圧を印加し、流路切換弁が第2の切換状態にあるときは第1の電極室の電極には正電圧を印加するとともに第2の電極室の電極には負電圧を印加するようにして、第1導出管からはアルカリ性イオン水のみを流出させるとともに第2導出管からは酸性イオン水のみを流出させようにした電解水生成装置が提案されている。
【0005】
このようにすると、流路切換弁を切換える毎に、第1電極室はアルカリ性イオン水の生成から酸性イオン水の生成に切換えられ、また、第2電極室は酸性イオン水の生成からアルカリ性イオン水の生成に切換えられることとなるので、アルカリ性イオン水を生成する電極室の電極上にカルシウム酸化物あるいはマグネシウム酸化物等がスケールとなって付着、堆積することが防止できるようになり、電極の劣化、損傷が防止されるようになって、この種の電解水生成装置の電極が長寿命になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した流路切換弁を備えた電解水生成装置においては、所定の流量の処理水となる水道水を電解槽内に流入させてアルカリ性イオン水および酸性イオン水を生成させると、各流出口より排出されるアルカリ性イオン水および酸性イオン水は同量となるため、アルカリ性イオン水を多量に生成したい場合あるいは酸性イオン水を多量に生成したい場合には対応できないという問題を生じる。
【0007】
ここで、所定の流量の処理水を電解槽内に流入させたときにアルカリ性イオン水を多量に生成したい場合について検討する。一般的に、所定の流量の処理水を電解槽内に流入させる場合、酸性イオン水を生成する電極室への処理水の流入量を減らすか、あるいは酸性イオン水を生成する電極室からの流出量を減らせば、アルカリ性イオン水を生成する電極室でのアルカリ性イオン水の生成量が相対的に多くなるため、所定の流量の処理水に対して生成するアルカリ性イオン水の方が酸性イオン水より多く生成されることが分かる。
【0008】
上述した流路切換弁を備えた電解水生成装置にておいては、各電極室は陽極室と陰極室とが交互に切換えられるため、酸性イオン水を生成する電極室への処理水の流入量を減らす方法は採用できないこととなる。そのため、酸性イオン水を生成する電極室からの流出量を減らす方法を採用すればよいが、酸性イオン水を生成する電極室からの流出量を減らすために絞り弁等の流量制限手段を設けると、電解槽内に滞留した残水を排出する場合に、流量制限手段を設けた側からの空気の流入量が減少するため、流量制限手段が流路抵抗となって、残水を排出するために長時間を要するという問題を生じる。また、逆に、酸性イオン水を多量に生成したい場合には、アルカリ性イオン水を生成する電極室からの流出量を減らすための流量制限手段を設けても同様の問題を生じる。
【0009】
本発明は、上記した問題に対処すべくなされたものであり、流路切換弁を通して導出される酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水の導出路のどちらか一方に流量制限手段を設けても、電解槽内に滞留した残水を完全に排出できるようにするとともに短時間で排出できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、隔膜により区画された一対の液室内にそれぞれの電極を収容し、同液室内に収容されたそれぞれの電極に所定の直流電圧を印加することにより、流入口に供給される処理水を電解してアルカリ性イオン水と酸性イオン水を生成して各流出口から流出させる電解槽を備えるとともに、それぞれの電極に印加する直流電圧の極性を切換える印加電圧極性切換手段を備えてなる電解水生成装置であって、上記課題を解決するために、電解槽の流入口に処理水を給水する給水手段と、この給水手段の一部に接続されるとともに排水管に接続されて処理水の給水時に閉じられる排水弁と、電解槽で生成されたアルカリ性イオン水あるいは酸性イオン水を流出させる流出口に接続される第1排出管と、電解槽で生成された酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水を流出させる流出口に接続される第2排出管と、第1排出管および第2排出管より排出されるアルカリ性イオン水あるいは酸性イオン水を所望の場所に導出する第1導出管と、第2排出管および第1排出管より排出される酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水を所望の場所に導出する第2導出管と、第1導出管および第2導出管のどちらか一方にこれらに導出されるイオン水の流量を制限する流量制限手段を備えるとともに、第1排出管および第2排出管に接続するとともに第1導出管および第2導出管に接続されて、第1排出管を第1導出管に連通させるとともに第2排出管を前記第2導出管に連通させる第1切換状態と、第1排出管を第2導出管に連通させるとともに第2排出管を第1導出管に連通させる第2切換状態とを有してこれらの各切換状態を選択的に切換える流路切換手段を備え、電解槽への処理水の給水が停止されたときに流路切換手段が一方の切換状態にあるときに排水弁を開いて同電解槽内の残水を排水管より予め設定した第1の時間だけ排水した後、流路切換手段を他方の切換状態にして同電解槽内の残水を排水管より予め設定した第2の時間だけ排水するようにしたことにある。
【0011】
【発明の作用効果】
上述のように構成した本発明による電解水生成装置においては、流路切換手段が第1の切換状態にある場合に、電解槽内の各電極に順方向電圧を印加すると、一方の電極室においてはアルカリ性イオン水が生成され、他方の電極室においては酸性イオン水が生成され、アルカリ性イオン水は一方の導出管より導出され、酸性イオン水は他方の導出管より導出される。このとき、どちらか一方の導出管は流量制限手段を備えているため、流量制限手段を備えた導出管より導出されるイオン水の流量が制限されて、相対的に流量制限手段を備えない導出管より導出されるイオン水の流量の方が多くなる。そのため、どちらか一方のイオン水を多量に生成させることが可能となる。
【0012】
この状態から電解槽への処理水の給水を停止して、排水弁を開いて排水動作を開始させると、流量制限手段を備えた導出管より取り入れられる空気量は流量制限手段により制限されることとなるので、排水動作を開始して第1の時間が経過しても、流量制限手段を備えた導出管に連通する電解槽を含む排水通路内には残水が滞留することとなる。ここで流路切換手段を第2の状態に切換えると、流量制限手段を備えた導出管に連通されていた電解槽を含む排水通路が流量制限手段を備えない導出管に連通することとなって、第2の時間が経過すると、この排水通路内に滞留していた残水の全てが排水されることとなる。
【0013】
これにより、流量制限手段を設けたために流量制限手段に連通する排水通路内に滞留する残水の排水時間を短時間に行わせることができ、電圧印加停止時間を短くすることができて、当該装置のイオン水生成運転の中断時間が短時間となって、イオン水生成の能力が向上する。
【0014】
この後、給水弁を開いてイオン水の生成動作を再開して、今度は、流路切換手段は第2の切換状態にあって、電解槽内の各電極に逆方向電圧を印加すると、一方の電極室においては酸性イオン水が生成され、他方の電極室においてはアルカリ性イオン水が生成されるようになるが、流路切換手段が第2の切換状態にあるため、酸性イオン水は他方の導出管より導出され、アルカリ性イオン水は一方の導出管より導出されるようになる。
【0015】
これにより、各電極室での各イオン水の生成が生成動作を再開する毎に交互に切換えられても、一方の導出管からは常にアルカリ性イオン水が導出され、他方の導出管からは常に酸性イオン水が導出されるようになる。このように、電解槽内の一対の電極への印加電圧極性を生成動作を再開する毎に交互に切換えるようにすると、電解槽内の各電極に付着するスケールを的確に除去することができて、略均一なpHの電解イオン水を継続して得ることができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明による電解水生成装置を示している。この電解水生成装置は電解槽20の両電極室に処理水(水道水)を給水管11を通して給水する給水弁V1を備えていて、この給水弁V1は常閉型の電磁開閉弁であり制御装置100によって作動を制御されるようになっている。給水管11は、上記した給水弁V1とフローセンサSを介装した接続部11aと、この接続部11aの先端から上方に延びる立上部11bと、この立上部11bの先端から分岐して上方に延び電解槽20の両流入口21a,21bにそれぞれ接続される分岐部11cによって構成されていて、接続部11aには周知の浄水器Fを介して給水ホース12が接続され、また立上部11bの下端には排水弁V2を介装した排水管13が接続されている。給水ホース12は、機外に延びていて、水道管(図示省略)に接続されるようになっている。
【0017】
フローセンサSは、給水管11における接続部11a内の水の流れを検出するものであり、その検出信号は制御装置100に入力されるようになっている。排水管13は、機底部に沿って配置されていて機外に延びており、排水溝(図示省略)に排水可能となっている。排水弁V2は、常閉型の電磁開閉弁であり制御装置100によって作動を制御されるようになっている。
【0018】
電解槽20は、流入口に供給される処理水を電解してアルカリ性イオン水と酸性イオン水を生成し各流出口から流出させる通水式の電解槽であり、一対の流入口21a,21bと一対の流出口21c,21dを有する槽本体21と、この槽本体21内に対向配設した第1及び第2の電極22,23と、これら両電極22,23間に配設されて各電極22,23を収容する第1及び第2の電極室24,25を形成する隔膜26によって構成されていて、第1電極室24には流入口21aと流出口21cが連通し、第2電極室25には流入口21bと流出口21dが連通している。各電極22,23は、チタン基材の表面に白金メッキ或いは白金イリジウムを焼成してなるもので、両電極22,23への直流電圧の印加・停止及び印加電圧極性の切換(順方向電圧、逆方向電圧の切換)は制御装置100によって制御されるようになっている。また、各流出口21c,21dには第1及び第2の排出管31,32が接続されていて、両排出管31,32は流路切換弁V3を介して第1及び第2の導出管33,34に接続されている。各導出管33,34は、各イオン水を大容量の各貯溜タンク(図示省略)に導くためのものであり、電解槽20より上方に立ち上がる立上部33a,34aを有していて、先端が大気に開口しており、各立上部33a,34aの下端にて流路切換弁V3に接続されている。
【0019】
ここで、導出管34の流路切換弁V3に接続される近傍には、この導出管34に導出される酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水の流量を制限する、例えば節水コマあるいは節水キャップ等からなる絞り弁34bが配設されている。これにより、所定の流量の処理水を各流入口21a,21bより電解槽20内に流入させると、導出管34に導出される酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水の流量が制限されて、相対的に導出管33より導出されるアルカリ性イオン水あるいは酸性イオン水の流量が多くなることとなり、所望するイオン水の生成量を多くすることが可能となる。
【0020】
流路切換弁V3は、酸・アルカリに耐える4ポート2位置切換バルブであって、電動モータ(図示省略)によって切換駆動されるものであり、図1の仮想線で示した第2の状態(排出管31が導出管34に接続され排出管32が導出管33に接続されて、図1の破線矢印で示す方向に連通している状態)にて制御装置100から信号を受けたとき図1の実線で示した第1の状態(排出管31が導出管33に接続され排出管32が導出管34に接続されて、図1の実線矢印で示す方向に連通している状態)に切り替わり、また図1の実線で示した第1の状態にて制御装置100から信号を受けたとき図1の仮想線で示した第2の状態に切り替わるようになっており、図1の仮想線で示した第2の状態にあるか実線で示した第1の状態にあるかはセンサ(図示省略)によって検出されるようになっている。
【0021】
制御装置100は、電源スイッチ101,生成スイッチ102(共にON−OFF切換スイッチである)を備えるとともに、第1タイマ106と、第1タイマ106の第1設定時間taを可変設定するための第1設定装置104とを備え、また図2及び図3に示したフローチャートに対応したプログラムを実行するマイクロコンピュータ(図示省略)とを備えていて、各スイッチ101,102,103の操作とフローセンサSからの信号と流路切換弁V3の状態を検出するセンサからの信号及び第1タイマ106およびマイクロコンピュータに内蔵された第2タイマの計時値に基づいて、給水弁V1及び排水弁V2の開閉作動と流路切換弁V3の切換作動と電解槽20における両電極22,23への直流電圧の印加・停止及び印加電圧極性の切換(順方向電圧、逆方向電圧の切換)とを制御するとともに、音声による報知装置(図示省略)の作動及び各導出管33,34の出口に設けた表示ランプ(図示省略)の点灯・消灯等をそれぞれ制御するようになっており、以下に説明する各作動が得られるようになっている。
【0022】
上記のように構成した本実施の形態においては、当該電解水生成装置が使用可能な状態で電源スイッチ101がオン操作されて、制御装置100のマイクロコンピュータが図2のステップ200にてプログラムの実行を開始し、ステップ202にて生成スイッチ102がオン操作されているか否かが判定される。このとき、生成スイッチ102がオン操作されていなければ、ステップ202にて「NO」と判定してステップ202の処理を繰り返し実行し、また生成スイッチ102がオン操作されていれば、ステップ202にて「YES」と判定して次のステップ204に進む。
【0023】
ステップ204において、マイクロコンピュータは給水弁V1に開信号を出力し、ステップ206にてフローセンサSがON信号を出力しているか否かを判定する。給水弁V1は、正常であれば開信号にて開作動するため、水道が断水状態でなければ、給水管11内を水道水が流れてフローセンサSがONとなり、ステップ206にて「YES」と判定してステップ210に進む。また、給水弁V1が開信号にて開作動しないか、水道が断水状態であるときには、ステップ206にて「NO」と判定し、ステップ208にて警報が発せられる。水道が断水状態から通水状態となったときには、水道の通水によりフローセンサSがONとなり、ステップ206にて「YES」と判定してステップ210に進む。
【0024】
ステップ210においては、流路切換弁V3が図1の実線に示した第1切換状態に保持されているか否かを判定し、「YES」と判定したときには、ステップ212にて電解槽20内の一対の電極22,23間に所定の順方向の直流電圧を印加して、電極22が陰極側となり電極23が陽極側となる。これにより、給水ホース12から浄水器Fを通過した水道水が給水弁V1とフローセンサSと給水管11を通って電解槽20の各電極室24,25に供給されるとともに、電解槽20内で電解されて各イオン水が生成され、陰極側電極22の電極室24からは水酸イオンが増加したアルカリ性イオン水が排出管31と第1切換状態の流路切換弁V3と導出管33を通して大容量のアルカリ性イオン水用貯溜タンク(図示省略)に送られ、また陽極側電極23の電極室25からは水素イオンが増加した酸性イオン水が排出管32と第1切換状態の流路切換弁V3と導出管34を通して大容量の酸性イオン水用貯溜タンク(図示省略)に送られることとなる。
【0025】
一方、流路切換弁V3が図1の仮想線に示した第2切換状態に保持されていると、ステップ210にて「NO」と判定し、ステップ214にて電解槽20内の一対の電極22,23間に所定の逆方向の直流電圧を印加して、電極22が陽極側となり電極23が陰極側となる。これにより、給水ホース12から浄水器Fを通過した水道水が給水弁V1とフローセンサSと給水管11を通って電解槽20の各電極室24,25に供給されるとともに、電解槽20内で電解されて各イオン水が生成され、陽極側電極22の電極室24からは水素イオンが増加した酸性イオン水が排出管31と第2切換状態の流路切換弁V3と導出管34を通して大容量の酸性イオン水用貯溜タンク(図示省略)に送られ、また陰極側電極23の電極室25からは水酸イオンが増加したアルカリ性イオン水が排出管32と第2切換状態の流路切換弁V3と導出管33を通して大容量のアルカリ性イオン水用貯溜タンク(図示省略)に送られることとなる。
【0026】
ステップ216では第1タイマ106がリセットされて計時値t1がゼロとされて再スタートされ、ステップ218ではステップ216にてリセットされた第1タイマ106の計時値t1が第1設定値ta以上か否かを判定する。ステップ216にてリセットされた第1タイマ106の計時値t1が第1設定値taに満たないときにはステップ218にて「NO」と判定してステップ222の処理を実行し、また上記した計時値t1が第1設定値taに達するとステップ218にて「YES」と判定してステップ230に進み、図3のステップ230以降の排水のための処理が実行される。上記した第1設定値taは、図1に示した第1設定装置104によって、例えば、10分〜1時間の範囲で適宜に変更可能である。
【0027】
ステップ222において、生成スイッチ102がオフ操作されているか否かを判定する。このとき、生成スイッチ102がオフ操作されていなければ、ステップ222にて「YES」と判定してステップ218に戻り、第1設定値taになるまで上述の処理を繰り返す。生成スイッチ102がオフ操作されていれば、ステップ222にて「NO」と判定してステップ230に進み、図3のステップ230以降の排水のための処理が実行される。
【0028】
ここで、ステップ222にて行われる生成スイッチ102のオフ操作の判定における生成スイッチ102のオフ操作の意味は、当該装置の操作者が生成スイッチ102をオフ操作するか、あるいは図示しないアルカリイオン水用貯留タンクおよび酸性イオン水貯留タンク内に設けた各フロートスイッチがこれらのいずれかのタンク内のイオン水が規定量に達してオン動作した場合に、制御装置100が生成スイッチ102をオフ操作させるかのいずれかである。
【0029】
図3の排水のための処理に進むと、ステップ230にて排水処理のプログラムの実行を開始する。すると、ステップ231にて電解槽20の両電極22,23への電圧印加を停止し、ステップ232にて給水弁V1に閉信号を出力して電解槽20への処理水の給水を停止する。ついで、ステップ233にて、排水弁V2に開信号を出力して排水弁V2を開作動させる。これにより、各導出管33,34、流路切換弁V3、各排出管31,32、電解槽20および給水管11内に滞留した残水は各導出管33,34の大気に開口している先端より空気が取り入れられて排水管13より排水溝に排水されることとなる。
【0030】
しかしながら、導出管34には絞り弁34bを配設しているので、導出管34の大気に開口している先端より取り入れられる空気は絞り弁34bにより規制されるため、絞り弁34bが流路抵抗となって、流路切換弁V3が図1の実線で示す第1切換状態にある場合は、導出管34、排出管32、電解槽20の第2電極室25、給水管11および排水管13よりなる排水通路内に残水が滞留することとなる。一方、流路切換弁V3が図1の仮想線で示す第2切換状態にある場合は、導出管34、排出管31、電解槽20の第1電極室24、給水管11および排水管13よりなる排水通路内に残水が滞留することとなる。
【0031】
そこで、排水弁V2を開作動させた後、ステップ234にてマイクロコンピュータに内蔵された第2タイマをリセットして計時値t2の計時を開始する。そして、ステップ235において、ステップ234にて計時を開始した第2タイマの計時値t2が予め設定した第1排水設定値tb以上か否かを判定する。なお、この第1排水設定値tbは絞り弁34bと連通する上述の排水通路内に残水が半分以上は滞留しない時間を実験により測定した実測値を基にして決定しており、例えば20秒程度(排水弁V2のサイズによって変わる)に予めマイクロコンピュータに設定されている。
【0032】
ステップ235において、「NO」と判定したときにはステップ235の処理を繰り返して実行する。所定の時間が経過して第1排水設定値tbに達すると、ステップ235にて「YES」と判定して、次のステップ236に進む。ステップ236に進むと、マイクロコンピュータは流路切換弁V3の電動モータに駆動信号を送出する。すると、電動モータは流路切換弁V3を90度だけ回転駆動するため、ステップ210にて流路切換弁V3が第1切換状態と判定した場合は第2切換状態に変更し、逆にステップ210にて流路切換弁V3が第2切換状態と判定した場合は第1切換状態に変更されることとなる。
【0033】
このように、ステップ236にて流路切換弁V3が90度回転駆動されることにより、上述の排水通路(流路切換弁V3が第1状態にあったときは導出管34、排出管32、電解槽20の第2電極室25、給水管11および排水管13よりなり、第2状態にあったときは導出管34、排出管31、電解槽20の第1電極室24、給水管11および排水管13よりなる)内に導出管33より多量の空気が取り入れられることとなって、これらの排水通路内に滞留された残水は全て排水されることとなる。
【0034】
ステップ237において、ステップ234にて計時を開始した第2タイマの計時値t2が予め設定した第2排水設定値tc以上か否かを判定する。なお、この第2排水設定値tcは上述の排水通路内に滞留した残水が全て排水されるまでの時間を実験により測定した実測値を基にして決定しており、例えば40秒程度(ステップ235にてtbに達してから20秒後であり、この時間も排水弁V2のサイズによって変わる)に予めマイクロコンピュータに設定されている。
【0035】
ステップ238において、排水弁V2に閉信号を出力して排水弁V2を閉作動させ、ステップ239にて排水処理のプログラムの実行を終了し、図2のステップ202に戻り上述の処理を繰り返し実行する。
【0036】
以上の説明から明らかなように、本実施の形態においては、制御装置100のマイクロコンピュータが図2及び図3に示したプログラムを実行すると、流路切換弁V3が第1切換状態にある場合においては、電解槽20内の各電極22,23に順方向の直流電圧が印加されて、第1電極室24においてはアルカリ性イオン水が生成され、第2電極室25においては酸性イオン水が生成され、アルカリ性イオン水は導出管33より導出され、酸性イオン水は導出管34より導出される。このとき、導出管34には絞り弁34bが配設されているため、導出管34より導出される酸性イオン水の流量が制限されて、相対的に導出管33より導出されるアルカリ性イオン水の流量の方が多くなる。そのため、アルカリ性イオン水を多量に生成させることが可能となる。
【0037】
この状態を第1設定時間ta(例えば10分〜1時間)だけ継続した後、給水弁V1を閉じ、排水弁V2を開いて排水動作を開始する。排水動作を開始して第1排水設定値tb(例えば20秒)だけ経過すると、流路切換弁V3を第2状態に切換え、第2排水設定値tc(例えば第1排水設定値tbの経過後20秒)だけ経過すると、排水弁V2を閉じて排水動作を終了する。
【0038】
このようにすることにより、絞り弁34bを設けたために絞り弁34bに連通する排水通路に滞留する残水の排水時間を短時間に行わせることができ、電圧印加停止時間を短くすることができて、当該装置のイオン水生成運転の中断時間が短時間となって、イオン水生成の能力が向上する。また、導水管34内の酸性イオン水が第1電極室24内に流入することとなるので、負電圧が印加される電極22が水素イオンにより侵されるのを抑制することができて電極の寿命を長くすることができるようになる。
【0039】
この後、給水弁V1を開いて生成動作を再開すると、今度は、流路切換弁V3は第2切換状態にあって、電解槽20内の各電極22,23に逆方向の直流電圧が印加され、第1電極室24においては酸性イオン水が生成され、第2電極室25においてはアルカリ性イオン水が生成されるようになるが、流路切換弁V3が第2切換状態にあるため、酸性イオン水は導出管34より導出され、アルカリ性イオン水は導出管33より導出され、この処理動作が繰り返して行われることとなる。これにより、各電極室24,25での各イオン水の生成が第1設定時間ta毎にあるいは生成スイッチ102がオフ操作される毎に交互に切換えられても、導出管33からは常にアルカリ性イオン水が導出され、導出管34より常に酸性イオン水が導出されるようになる。
【0040】
このように、電解槽20内の一対の電極22,23への印加電圧極性が第1設定時間ta毎にあるいは生成スイッチ102がオフ操作される毎に切換えられるようになっているため、電解槽20内の各電極22,23に付着するスケールを的確に除去することができて、略均一なpHの電解イオン水を継続して得ることができる。
【0041】
なお、上記実施の形態においては、アルカリ性イオン水を多量に生成させるために、酸性イオン水を導出する導出管34に絞り弁34bを設ける例について説明したが、酸性イオン水を多量に生成させたい場合には導出管33に絞り弁を設けるようにすればよい。また、上記実施の形態においては、流量制限手段として導出管34に絞り弁34bを設ける例について説明したが、絞り弁34bを設ける代わりに導出管33、34のどちらか一方の導出管の一部を潰したりあるいは細めたりして導出管の一部の管内を細くしてもよい。
【0042】
また、上記実施の形態においては、流路切換弁V3が第1の切換状態にあるときに順方向電圧を印加するようにし、流路切換弁V3が第2の切換状態にあるときに逆方向電圧を印加するようにして、導出管33からはアルカリ性イオン水のみを導出するとともに導出管34からは酸性イオン水のみを導出するようにした例について説明したが、この電解水生成装置を一定期間使用する毎に、流路切換弁V3が第2の切換状態にあるときに順方向電圧を印加するようにし、流路切換弁V3が第1の切換状態にあるときに逆方向電圧を印加するようにて、導出管33からは酸性イオン水を導出するようにするとともに導出管34からはアルカリ性イオン水を導出するようにすれば、アルカリ性イオン水の流通によって導出管33の管内壁に付着、堆積する酸化カルシウム、酸化マグネシウム等のスケールは酸性イオン水により、自動的に洗浄できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電解水生成装置の一実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】 図1に示した電解水生成装置の制御装置が備えるマイクロコンピュータにて実行されるイオン水を生成するための制御プログラムの一部を示すフローチャートである。
【図3】 図2に示したフローチャートの排水処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…給水管、20…電解槽、21a,21b…流入口、21c,21d…流出口、22,23…電極、24,25…電極室、26…隔膜、31,32…排出管、33,34…導出管、34b…絞り弁、100…制御装置、101…電源スイッチ、102…生成スイッチ、106…第1タイマ、V1…給水弁、V2…排水弁、V3…流路切換弁。
Claims (1)
- 隔膜により区画された一対の液室内にそれぞれの電極を収容し、同液室内に収容されたそれぞれの電極に所定の直流電圧を印加することにより、流入口に供給される処理水を電解してアルカリ性イオン水と酸性イオン水を生成して各流出口から流出させる電解槽を備えるとともに、前記それぞれの電極に印加する直流電圧の極性を切換える印加電圧極性切換手段を備えてなる電解水生成装置であって、
前記電解槽の前記流入口に処理水を給水する給水手段と、
前記給水手段の一部に接続されるとともに排水管に接続されて前記処理水の給水時に閉じられる排水弁と、
前記電解槽で生成されたアルカリ性イオン水あるいは酸性イオン水を流出させる流出口に接続される第1排出管と、
前記電解槽で生成された酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水を流出させる流出口に接続される第2排出管と、
前記第1排出管および第2排出管より排出されるアルカリ性イオン水あるいは酸性イオン水を所望の場所に導出する第1導出管と、
前記第2排出管および第1排出管より排出される酸性イオン水あるいはアルカリ性イオン水を所望の場所に導出する第2導出管と、
前記第1導出管および前記第2導出管のどちらか一方にこれらに導出されるイオン水の流量を制限する流量制限手段を備えるとともに、
前記第1排出管および第2排出管に接続するとともに前記第1導出管および第2導出管に接続されて、前記第1排出管を前記第1導出管に連通させるとともに前記第2排出管を前記第2導出管に連通させる第1切換状態と、前記第1排出管を前記第2導出管に連通させるとともに前記第2排出管を前記第1導出管に連通させる第2切換状態とを有してこれらの各切換状態を選択的に切換える流路切換手段とを備え、
前記電解槽への前記処理水の給水が停止されたときに前記流路切換手段が一方の切換状態にあるときに前記排水弁を開いて同電解槽内の残水を前記排水管より予め設定した第1の時間だけ排水した後、前記流路切換手段を他方の切換状態にして同電解槽内の残水を前記排水管より予め設定した第2の時間だけ排水するようにしたことを特徴とする電解水生成装置。
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-
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