JP3652276B2 - コイル製造方法、コイル製造装置、及び成形機 - Google Patents

コイル製造方法、コイル製造装置、及び成形機 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステーターを構成するステーター用コア部材と、ステーター用コア部材にコイル素線を捲き線したステーターコア捲き線部材と、ステーター用コア部材にコイル素線を捲き線する際に用いるスペーサーと、ステーター用コア部材にコイル素線を捲き線するコイル製造方法及びコイル製造装置と、ステーター用コア部材に捲き線するためのコイル素線を成形する成形機とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モーターに用いられる従来のステーター51は、図18に示すように、図19に示すステーターコア捲き線部材52をリング状に9個並べることによって形成されている。図19に示す従来のステーターコア捲き線部材52は、内側鍔54、外側鍔55、及び胴体部56を備えたステーター用コア部材と、そのステーター用コア部材の胴体部56に捲かれたコイル素線57とで構成されている。
【0003】
図20に、上記のステーターコア捲き線部材52を構成するステーター用コア部材53の構成を示す。図20(a)は、従来のステーター用コア部材53の上面図であり、図20(b)は従来のステーター用コア部材53の斜視図である。従来のステーター用コア部材53における外側鍔55の内側鍔54との対向部分55aは、図20(a)に示すように、胴体部56に対して実質上直交する平面になっていた。
【0004】
それは、胴体部56の中心軸を実質上中心軸とし、その中心軸を実質上固定しステーター用コア部材53を回転させてコイル素線を捲き線をするという、容易に捲き線を行うことができる方法を用いていたからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような胴体部56の中心軸を固定してステーター用コア部材53を回転させて捲き線をする方法を用いて胴体部56に捲き線を進めると、図20(a)に示すように、胴体部56の外側(図20(a)では上下方向の外側)に行くにつれて、ステーター用コア部材53の外側鍔55の内側鍔54との対向部分55aと、内側鍔54の外側鍔55との対向部分54aとの距離が大きくなっているので、図21(a)に示すように、コイル素線「5」はコイル素線「4」と対向部分54aとの隙間に落ち込み、それにより、図21(b)に示すように、コイル素線「12」もコイル素線「5」とコイル素線「6」との隙間に落ち込む。つまり、コイル素線「12」は、同じ層にあるコイル素線「9」〜コイル素線「11」よりも胴体部56側に落ち込む。このようにして、その後に捲き線するコイル素線の位置が次第に乱れ、整列捲き線できなくなり、総捲数18Tと占積率が低下してしまう。なお、図21における「1」〜「18」の数字はコイル素線が胴体部56に捲き線される際の順番を示している。
【0006】
このように、占積率が低下すると、所望の捲き数を確保するには、ステーター用コア部材53の対向部分54aと対向部分55aとの距離をあらかじめ大きくしておく必要がある。そうすると、ステーター用コア部材53に捲き線して得られるステーターコア捲き線部材52をリング状に9個並べることによって構成されるモータの外径が大きくなり、また重量も重くなり、エネルギー効率の悪いモータとなる。
【0007】
本発明は、上記従来の課題を考慮し、占積率を高くコイル素線を捲き線できるステーター用コア部材と、そのステーター用コア部材にコイル素線をより高密度に捲き線したステーターコア捲き線部材とを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、上記の占積率を高くコイル素線を捲き線できるステーター用コア部材にコイル素線を捲き線するコイル製造方法及びコイル製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、ステーター用コア部材に、従来より占積率を高くコイル素線を捲くためのスペーサーを提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、ステーター用コア部材の内側部の形状に応じて、そのステーター用コア部材に捲き線するためのコイル素線を成形する成形機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、リング状に複数個隣接配置されることによりステーターを構成するステーター用コア部材であって、前記ステーターの中心側の壁面の一部を形成する板形状の内側部と、前記ステーターの外側の壁面の一部を形成する板形状の外側部と、前記内側部と前記外側部との間にあってコイル素線を捲くための胴体部とを有する前記ステーター用コア部材を回転させながら前記胴体部にコイル素線を捲いてコイルを製造する方法であって、
隣接する他のステーター用コア部材に面する前記胴体部の両側面に挟まれた両端面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記ステーター用コア部材の回転軸に対して、前記両側面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記回転軸を、前記外側部により前記コイル素線の前記胴体部への巻き取りが妨げられない様に傾ける、コイル製造方法である。
【0018】
また、第2の本発明は、リング状に複数個隣接配置されることによりステーターを構成するステーター用コア部材であって、前記ステーターの中心側の壁面の一部を形成する板形状の内側部と、前記ステーターの外側の壁面の一部を形成する板形状の外側部と、前記内側部と前記外側部との間にあってコイル素線を捲くための胴体部とを有する前記ステーター用コア部材の前記内側部を保持する第1保持部と、
前記ステーター用コア部材の前記外側部を保持する第2保持部と、
前記ステーター用コア部材を回転させるとともに、隣接する他のステーター用コア部材に面する前記胴体部の両側面に挟まれた両端面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記ステーター用コア部材の回転軸に対して、前記両側面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記回転軸を、前記外側部により前記コイル素線の前記胴体部への巻き取りが妨げられない様に傾ける制動部とを備えたコイル製造装置である。
【0019】
また、第3の本発明は、前記ステーター用コア部材へのコイル素線の捲き線が完了したときに、前記ステーター用コア部材の捲きしろ部分に位置する前記コイル素線の導体中心が所定の直線上で実質上移動するように、前記制動部は前記ステーター用コア部材の運動を制御する上記第2の本発明のコイル製造装置である。
【0020】
また、第4の本発明は、前記制動部が、電動スライダ、リニアモーター、又はカムが用いられて構成されており、
前記電動スライダ、前記リニアモーター、又は前記カムが、前記ステーター用コア部材の回転軸を傾けるタイミング、及び前記ステーター用コア部材の傾け度合いを制御する上記第2の本発明のコイル製造装置である。
【0021】
また、第5の本発明は、前記第1保持部に回転自在に取り付けられたセンターコックを備え、そのセンターコックの軸方向が所定範囲内で変化可能である上記第2の本発明のコイル製造装置である。
【0022】
また、第6の本発明は、前記センターコックの軸方向と、前記第1保持部に保持された前記ステーター用コア部材の回転軸の方向とが実質上一致する上記第5の本発明のコイル製造装置である。
【0023】
また、第7の本発明は、リング状のステーターを構成するステーター用コア部材の、前記ステーターの中心側の壁面の一部を形成する内側部の形状に応じて、前記ステーター用コア部材の胴体部に捲くコイル素線の形状を成形する、成形機である。
【0024】
また、第8の本発明は、前記胴体部に先に捲かれるコイル素線よりも、前記胴体部に後に捲かれるコイル素線の方を大きく成形する上記第7の本発明の成形機である。
【0025】
また、第9の本発明は、上記第7の本発明の前記成形機で成形された、成形コイル素線である。
【0026】
また、第10の本発明は、上記第9の本発明の前記成形コイル素線をコイル状に巻いた、コイルである。
【0029】
また、第11の本発明は、上記第1の本発明のコイル製造方法の、前記ステーター用コア部材を回転させながら前記ステーター用コア部材の前記胴体部にコイル素線を捲くステップと、前記ステーター用コア部材の回転軸を傾けるステップの少なくとも一つのステップをコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【0030】
また、第12の本発明は、上記第11の本発明のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な、記録媒体である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0032】
(実施の形態1)
本実施の形態1では、モーターに用いられるリング状のステーター1を構成するステーター用コア部材3であって、占積率を高くコイル素線を捲き線することができるステーター用コア部材3の構成を述べる。なお、このステーター用コア部材3にコイル素線を捲き線して得られるステーターコア捲き線部材2(図3を用いて後述する)をリング状に並べることにより構成されるステーター1は、突極集中捲き分割ステーターと呼ばれ、捲き線ノズルのスペース確保が不要になり、一体ステーターに対して、約70%の占積率の向上が達成される。また、材料歩留まりの向上、生産性の向上等の効果も併せ持つ。
【0033】
さて、図1に、本実施の形態1のステーター用コア部材3の構成を示す。図1(a)は、本実施の形態1のステーター用コア部材3の上面図であり、図1(a)は本実施の形態1のステーター用コア部材3の斜視図である。本実施の形態1のステーター用コア部材3は、図1に示すように、板形状の内側鍔4と、板形状の外側鍔5と、内側鍔4と外側鍔5とを連結しコイル素線を捲くための胴体部6とで構成されている。
【0034】
そして、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向する部分が実質上平面になっており、内側鍔4の外側鍔5との対向平面4aと、外側鍔5の内側鍔4との対向平面5aとが実質上平行な関係になっている。つまり、胴体部6の側面6a,6bに対して実質上平行な複数の平面における、対向平面4aと対向平面5aとの最短距離が一致するということである。
【0035】
このように、対向平面4aと対向平面5aとを実質上平行な関係にした上で、内側鍔4と外側鍔5と胴体部6とが作る空間部(捲きしろ部分)に丸線であるコイル素線7を捲き線する際、その丸線の直径の整数倍にその丸線の半径を加えた長さを対向平面4aと対向平面5aとの距離にすると、図2に示すように、どのコイル素線も側面6a,6b側に落ち込むという現象は発生せず、層状に捲き線を行うことができる。
【0036】
そうすると、占積率が従来よりも向上し、所望の捲き数を確保するために、対向部分4aと対向部分5aとの距離をあらかじめ大きくしておく必要がなくなる。その結果、ステーター用コア部材3に捲き線して得られるステーターコア捲き線部材2をリング状に9個並べることによって構成されるモータの外径も大きくならず、また重量も重くならず、エネルギー効率の良いモータを構成することが可能となる。
【0037】
なお、上述した本実施の形態1のステーター用コア部材3の胴体部6に層状にコイル素線7を捲き線して得られた、図3に示すステーターコア捲き線部材2を、図4に示すようにリング状に9個並べると、モーターに用いられるリング状のステーター1が形成される。
【0038】
また、図2において、「1」〜「19」の数字はコイル素線が胴体部6に捲き線される際の順番を示している。
【0039】
また、図1、図3及び図4から明らかなように、本実施の形態1のステーター用コア部材3の内側鍔4は、ステーター1の中心側の壁面の一部を形成するものであり、本発明のステーター用コア部材の内側部の一例に該当し、また、外側鍔5はステーター1の外側の壁面の一部を形成するものであって、本発明のステーター用コア部材の外側部の一例に該当する。
【0040】
また、上述した実施の形態1では、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向する部分が実質上平面になっているとしたが、図5に示すように、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向する部分は曲面であってもよい。なお図5では、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向する部分を、それぞれ「4a’」、「5a’」と示している。その場合、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向する部分の距離、すなわち「4a’」と「5a’」との距離を実質上一定にする必要がある。
【0041】
また、上述した実施の形態1では、図1(a)に示すように、ステーター1を構成する際に隣接する別のステーター用コア部材3と対向することになる胴体部6の二つの側面6a、6bが実質上平行であるとした。しかしながら、図6(a)に示すように、胴体部6の二つの側面6a’,6b’は平行でなくてもよい。また、図6(a)に示すように、胴体部6の側面6a’,6b’と、外側鍔5の内側鍔4との対向平面5aとを実質上直交させてもよい。逆に、図7(a)に示すように、胴体部6の側面6a’,6b’と、外側鍔5の内側鍔4との対向平面5aとを直交させなくてもよい。
【0042】
要するに、図4を用いて説明したステーター1を構成する際に、隣接する別のステーター用コア部材3と対向することになる胴体部6の側面に対して実質上平行な複数の平面において、内側鍔4と外側鍔5との最短距離が実質上同一となりさえすればよい。そうすると、図2を用いて説明したように、ステーター用コア部材3の胴体部6にコイル素線を捲き線する際、コイル素線が胴体部6側に落ち込むという現象は発生せず、層状に捲き線を行うことができ、占積率が従来よりも向上し、所望の捲き数を確保するために、対向部分4aと対向部分5aとの距離を大きくしておく必要がなくなる。そして、エネルギー効率の良いモータを構成することが可能となる。
【0043】
また、上面が図8のように示される、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向し、連続する各部分の距離が実質上一定であるステーター用コア部材を利用しても、図1に示すステーター用コア部材3を利用した場合と同様に、捲き線する際、コイル素線が胴体部6側に落ち込むという現象は発生せず占積率が従来よりも向上する。
【0044】
なお、本実施の形態1において説明した各ステーター用コア部材3の捲きしろ部分に捲き線するコイル素線7は丸線に限定するものではなく、平角線であってもよい。例えば、図22(a)、(b)に示すように、図1に示すステーター用コア部材3に、断面が図22(c)に示される矩形状のコイル素線7を捲き線して、ステーターコア捲き線部材を作成してもよい。
【0045】
(実施の形態2)
本実施の形態2では、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3の、内側鍔4と外側鍔5と胴体部6とが作る空間部(捲きしろ部分)にコイル素線7を捲き線する際、そのコイル素線7と胴体部6とを電気的に絶縁させるための、捲きしろ部分に配置されるスペーサー8の構成について説明する。そのスペーサー8は、捲き線するコイル素線7と胴体部6とを電気的に絶縁させるためのものであるので、電気的絶縁材で構成される。また、本実施の形態2のスペーサー8は、ステーター用コア部材3の捲きしろ部分に配置されたときに、その捲きしろ部分に捲かれるコイル素線7の占積率を高めることができるものである。
【0046】
以下に図9を用いて本実施の形態2のスペーサー8の構成について説明する。図9(a)は本実施の形態2のスペーサー8の断面図であり、図9(b)は本実施の形態2のスペーサー8がステーター用コア部材3の捲きしろ部分に配置され、その捲きしろ部分に平角線が捲き線された状態を示す図である。図9に示すように、本実施の形態2のスペーサー8の胴体部6に対応する部分であってコイル素線7が捲き線される部分には、段9が設けられている。その段9の幅WAは、捲き線される平角線の幅waの実質上整数倍になっている。
【0047】
このように、段9を有する本実施の形態2のスペーサー8を、ステーター用コア部材3の捲きしろ部分に配置し、その捲きしろ部分に平角線を捲き線すると、図9(b)に示すように、占積率を高めて平角線を捲き線することが可能となる。
【0048】
なお、上述した実施の形態では、コイル素線7として平角線を用いたが、丸線を用いてもよい。その場合、スペーサー8の段9の幅WAを、丸線の直径の実質上整数倍とすると、占積率を高めて丸線を捲き線することも可能となる。
【0049】
(実施の形態3)
次に、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3の胴体部6にコイル素線を捲き線してコイルを製造するコイル製造方法及びコイル製造装置について説明する。
【0050】
本実施の実施の形態3におけるコイル製造方法及びコイル製造装置を説明する前に、図20を用いて説明した従来のステーター用コア部材53の胴体部56にコイル素線を捲き線する方法について説明する。従来のステーター用コア部材53は、図20に示すように、外側鍔55の内側鍔54との対向部分55aが胴体部56に対して実質上直交する平面になっており、胴体部56の中心軸を実質上中心軸とし、その中心軸を実質上固定してステーター用コア部材53を回転させながら、胴体部56にコイル素線を捲き線していた。
【0051】
そして捲き線する際、胴体部56の側面に平行に、外側鍔55から内側鍔54の向きに、又は内側鍔54から外側鍔55の向きにコイル素線を所定の速度で移動させるとともに、コイル素線が内側鍔54又は外側鍔55に最近接したときに、胴体部56の側面に対して実質上直交する方向に、コイル素線を胴体部56から所定量外側に移動させて、胴体部56にコイル素線を捲き線していた。
【0052】
しかしながら、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3は、図1に示すように、内側鍔4及び外側鍔5の互いに対向する部分が胴体部6に対して実質上直交していないので、胴体部6の中心軸を実質上中心軸とし、その中心軸を実質上固定してステーター用コア部材3を回転させ、上述した従来の方法を用いて、つまり胴体部6の側面に平行に、外側鍔5から内側鍔4の向きに、又は内側鍔4から外側鍔5の向きにコイル素線を所定の速度で移動させるとともに、コイル素線が内側鍔4又は外側鍔5に最近接したときに、胴体部6の側面に対して実質上直交する方向に、コイル素線を胴体部6から所定量外側に移動させて、胴体部6にコイル素線を捲き線する方法を用いることができない。
【0053】
なぜなら、コイル素線が内側鍔4に最近接したとき、胴体部6の側面に対して実質上直交する方向にコイル素線を胴体部6から所定量外側に移動させると、コイル素線が内側鍔4側に落ち込み、それによって捲き線が乱れるからである。また、コイル素線が外側鍔5に最近接したとき、胴体部6の側面に対して実質上直交する方向にコイル素線を胴体部6から所定量外側に移動させようとすると、外側鍔5の内側鍔4との対向部分5aの先端部によってコイル素線の移動が妨げられ、それによって対向部分5aと胴体部6とが作るコーナー部にコイル素線が入らず、捲き線が乱れ素線にキズが付くからである。そのため、占積率を高めてコイル素線を捲き線することができず、従来のステーター用コア部材53の胴体部56にコイル素線を捲き線する方法を用いては、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3に、占積率を高めてコイル素線を捲き線することができない。
【0054】
そこで、本実施の形態3では、コイル素線を胴体部6に捲き線する際、胴体部6のどの部位に捲き線するかに応じて、ステーター用コア部材3の回転軸、つまり胴体部6の中心軸を傾けながら捲き線する。そうすると、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3の胴体部6に対して、対向部分5aの先端部にコイル素線が接触せず、占積率を高めて捲き線することが可能となる。
【0055】
以下に、ステーター用コア部材3の回転軸を傾けながらコイル素線を捲き線してコイルを製造するコイル製造装置について説明する。
【0056】
図10に、本実施の形態3におけるコイル製造装置の構成を示す。図10に示すように、本実施の形態3におけるコイル製造装置は、ステーター用コア部材3の内側鍔4を保持する第1保持部10と、ステーター用コア部材3の外側鍔5を保持する第2保持部11と、その第2保持部11と固定接続されている接続部12と、その接続部12と連結していてかつ所定の位置で回転する回転軸13と、接続部12と連結していて回転軸13と実質上平行な方向に動く可動軸14と、その可動軸14と連結している第1移動部30と、その第1移動部30を回転軸13と実質上平行な方向に移動させる第2移動部31と、その第2移動部31を回転軸13と実質上平行な方向に動かせる、連結金具32a、駆動部32b、及び本体32cで構成される電動スライダと、第1保持部10に回転自在に取り付けられた棒状のセンターコック16と、そのセンターコック16の先端部と接触し、センターコック16の軸方向を滑らかに回転させるためのセンターコック受け17と、そのセンターコック受け17を固定するための固定部18とで構成されている。
【0057】
そして、第1保持部10にステーター用コア部材3の内側鍔4が保持されるとともに、第2保持部11にステーター用コア部材3の外側鍔5が保持されたとき、ステーター用コア部材3の回転軸の方向、つまりステーター用コア部材3の胴体部6の中心軸の方向と、センターコック16の軸の方向とが一致するように、センターコック16は第1保持部10に取り付けられる。
【0058】
また、接続部12と回転軸13との連結部を連結部Xとすると、第1保持部10にステーター用コア部材3の内側鍔4が保持されるとともに、第2保持部11にステーター用コア部材3の外側鍔5が保持されたとき、連結部Xを中心として、センターコック16が図10の矢印の範囲で傾くように、本実施の形態3のコイル製造装置の各構成部は構成されている。なお、上述したように、ステーター用コア部材3の回転軸の方向と、センターコック16の軸の方向とが一致するので、センターコック受け17がセンターコック16に加える力は常に連結部Xの向きにかかり他の向きには分散しないようになっている。
【0059】
ここで、ステーター用コア部材3の胴体部6に捲き線されるコイル素線が、図10において、紙面奥側から紙面手前の向きに進行し、胴体部6の上側で胴体部6に捲き取られ始め、その後進行方向を下向きに変えられ、さらに胴体部6の下側で紙面手前から紙面奥側に進行するとする。
【0060】
そして、内側鍔4と外側鍔5と胴体部6とが作る空間部(捲きしろ部分)においてコイル素線が捲き取られるとき、内側鍔4の対向平面4a及び外側鍔5の対向平面5aが回転軸13に対して直交するように(図10参照)、かつ、胴体部6の側面のうち対向平面4a及び対向平面5aに挟まれない側面6c(図1(b)参照)においてコイル素線が捲き取られるとき、ステーター用コア部材3の回転軸が回転軸13と実質上一致するように(図11参照)、回転軸13に対するステーター用コア部材3の回転軸が傾けられ元に戻る。
【0061】
このように、ステーター用コア部材3の回転軸を傾けながら捲き線をすると、例えば図1(a)の外側鍔5の内側鍔4との対向部分5aの先端部にコイル素線が接触することなく、対向部分5aと胴体部6とが作るコーナー部にコイル素線が入り、実施の形態1において図2を用いて説明したように、占積率の高いコイル捲き線をすることが可能となる。
【0062】
なお、上述した実施の形態3では、回転軸13に対するステーター用コア部材3の回転軸を傾けるために、第2保持部11と固定接続されている接続部12と連結していて、かつ図10において左右方向に可動な可動軸14と、その可動軸14を図10において左右方向に動かせる第1移動部30と、その第1移動部30を同じく左右方向に移動させる第2移動部31と、その第2移動部31を左右方向に移動させる電動スライダとを用いた。また、図10及び図11には図示していないが、ステーター用コア部材3の胴体部6のどの部分でコイル素線が捲き取られるのかというタイミングに応じて第2移動部31を移動させる電動スライダを制御する制御手段が設けられている。また、本発明のコイル製造装置における制動部の一例として、上記制御手段及び電動スライダが該当する。
【0063】
また、上述した実施の形態3では、図10に示すように、接続部12と回転軸13との連結部Xは固定されているとしたが、図12に示すように、連結部は固定されていなくてもよい。ここで、図23に示すように、ステーター用コア部材3が保持されたときに、そのステーター用コア部材3の捲きしろ空間における中心点を導体中心と称し、点Cで表すとする。このとき、図10及び図11に示すように、連結部Xを固定してステーター用コア部材3を回転軸13に対して傾けると、図24に示すように、ステーター用コア部材3が最大に傾斜したときの導体中心C1は、ステーター用コア部材3が水平になったときの導体中心C2から、回転軸13方向で左側に移動する。
【0064】
そうすると、捲きしろ空間にコイル素線を捲くとき、そのコイル素線が内側鍔4又は外側鍔5と最近接し、コイル素線を外側鍔5側に又は内側鍔4側にターンさせる際、回転軸13方向における導体中心C1と導体中心C2との距離の分だけ、その距離を考慮して内側鍔4又は外側鍔5に接触しないようにターンさせる必要がある。
【0065】
そこで、図12及び図25に示すように、ステーター用コア部材3が水平になったときの導体中心C2を含み、回転軸13に対して直交する所定の直線L上を、導体中心Cが移動するように、接続部12と回転軸13とを連結されておく。そうすると、導体中心C2は直線L上を常に移動するので、コイル素線をターンさせる際、直線Lと平行な方向にコイル素線を移動させるだけで済むので、導体中心Cの回転軸13方向への移動を考慮せずに、コイル素線をターンさせる必要がなくなる。
【0066】
また、上述した実施の形態3では、電動スライダを用いてステーター用コア部材3の回転軸を傾けるとしたが、電動スライダではなくリニアモーター又はカムを用いてステーター用コア部材3の回転軸を傾けるとしてもよい。そして、電動スライダと同様に、リニアモーターやカムによって、ステーター用コア部材3の回転軸を傾けるタイミング、その傾け度合いが制御されるとしてもよい。図13に、電動スライダの替わりにカム15を用いた場合のコイル製造装置の構成を示す。
【0067】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4では、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3に捲き線しようとするコイル素線を成形する成形機について説明する。
【0068】
実施の形態3において説明したコイル製造装置を用いて、実施の形態1において説明したステーター用コア部材3に捲き線する場合、捲き線しようとするコイル素線を実質上直線状にしたまま捲き線すると、ステーター用コア部材3の胴体部6の側面のうち対向平面4a及び対向平面5aに挟まれない側面6c(図1(b)参照)においては、図14に示すように、「5」及び「13」ターン目のコイル素線が、図14における側面6cの右端よりも右側にはみ出る。つまり、「5」及び「13」ターン目のコイル素線がロータ側にはみ出る。そしてこのように捲き線したままステーター用コア部材3をリング状に配置すると、ステーターの中心部に配置されるロータと、ロータ側にはみ出たコイル素線とが接触してしまう。その接触を防止するために、捲き線終了後、ロータ側にはみ出たコイル素線を、ロータ側にはみ出ないように機械的な加工を施す必要がでてくる。
【0069】
そこで、本実施の形態4では、ロータ側にコイル素線をはみ出させないように捲き線するために、成形機を用いて、ステーター用コア部材3に捲き線しようとするコイル素線を、捲き線する前にあらかじめ成形する。
【0070】
図15に本実施の形態4の成形機の構成を示す。図15に示すように、本実施の形態4の成形機は、基台19と、その基台19に固定されており、所定の段が設けられている第1成形部20と、その第1成形部20と対向して配置され、第1成形部20の各段に対応する段が設けられている第2成形部21と、基台19に取り付けられており、第2成形部21を第1成形部20側に移動させるための加圧部22とで構成されている。なお、図15(a)は本実施の形態4の成形機の上面図であり、図15(b)は本実施の形態4の成形機の側面図である。
【0071】
上記の第1成形部20及び第2成形部21の各段は、ステーター用コア部材3の内側鍔4の形状に応じて形成されており、第2成形部21が第1成形部20側に移動し、第1成形部20及び第2成形部21の対応する段でコイル素線を加圧することにより、コイル素線を成形するのである。その成形は、図16及び図26に示すように、ステーター用コア部材3の胴体部6のより近くで捲き線されるコイル素線よりも、胴体部6からより遠くで捲き線されるコイル素線の方が、より大きく成形されるように行われる。つまり、胴体部6の最も近くで捲き線される1段目のコイル素線よりも、胴体部6から最も遠くで捲き線される6段目のコイル素線の方が、より大きく成形される。そしてそのようにコイル素線が成形されるように、第1成形部20及び第2成形部21の各段は設けられている。
【0072】
なお、図16(a)は1段目に捲き線されるコイル素線の成形後の形状を、図16(b)は6段目に捲き線されるコイル素線の成形後の形状を、それぞれ示している。ここで、1段目に捲き線されるコイル素線とは、図26に示すように、胴体部6に最も近い層で捲き線されるコイル素線を意味し、6段目に捲き線されるコイル素線とは、胴体部6に最も近い層を第1層としたときに第6番目の層で捲き線されるコイル素線を意味する。
【0073】
このように、捲き線をする前にあらかじめコイル素線を成形しておくと、内側鍔4からロータ側にはみ出るコイル素線が存在しなくなり、捲き線終了後に、ロータ側にはみ出たコイル素線を、ロータ側にはみ出ないようにするための機械的な加工を施さなくて済む。
【0074】
なお、本実施の形態4の成形機は、図17に示すように、実施の形態3のコイル製造装置の前段に配置されるものである。そして、コイル製造装置においてステーター用コア部材3の回転を考慮しながら、ステーター用コア部材3の胴体部6の側面6c(図1(b)参照)に位置する予定のコイル素線を、あらかじめ本実施の形態4の成形機で加工した後、加工したコイル素線を胴体部6の側面6cに位置させるように制御する。
【0075】
また、上述した実施の形態では、図26を用いて、ステーター用コア部材3の胴体部6のより近くで捲き線されるコイル素線(例えば1段目のコイル素線)と、胴体部6からより遠くで捲き線されるコイル素線(例えば6段目のコイル素線)とを説明する際、上記の図26に示すように平角線が捲き線される場合を例にとって説明したが、胴体部6に捲き線するコイル素線は、丸線であっても平角線であってもかまわない。
【0076】
また、上述した実施の形態では、図14を用いて、ステーター用コア部材3の胴体部6に丸線を捲き線する場合に、ロータ側にはみ出るコイル素線が存在するという問題点を示したが、図27に示すように、コイル素線として平角線を用いた場合でも、平角線がロータ側にはみ出たり、内側鍔4の上に存在することがあるので、丸線を加工する場合と同様に、本実施の形態4の成形機を用いて、捲き線する前に平角線を加工しておく。
【0077】
また、本発明は、上述した本発明のコイル製造方法の全部又は一部のステップをコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0078】
また、本発明は、上述した本発明のコイル製造方法の全部又は一部のステップの全部又は一部のステップをコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記ステップを実行する媒体である。
【0079】
なお、本発明の一部のステップとは、それらの複数のステップの内の、幾つかのステップを意味し、あるいは、一つのステップの内の、一部の動作を意味するものである。
【0080】
また、本発明のプログラムを記録した、コンピュータに読みとり可能な記録媒体も本発明に含まれる。
【0081】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0082】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0083】
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等が含まれる。
【0084】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0085】
なお、以上説明した様に、本発明の構成の少なくとも一部は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したところから明らかなように、本発明は、占積率を高くコイル素線を捲き線できるステーター用コア部材と、そのステーター用コア部材にコイル素線をより高密度に捲き線したステーターコア捲き線部材とを提供することができる。
【0087】
また、本発明は、上記の占積率を高くコイル素線を捲き線できるステーター用コア部材にコイル素線を捲き線するコイル製造方法及びコイル製造装置を提供することができる。
【0088】
また、本発明は、ステーター用コア部材に、従来より占積率を高くコイル素線を捲くためのスペーサーを提供することができる。
【0089】
さらに、本発明は、ステーター用コア部材の内側部の形状に応じて、そのステーター用コア部材に捲き線するためのコイル素線を成形する成形機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のステーター用コア部材の構成図
【図2】本発明の実施の形態1のステーター用コア部材に捲き線したときの説明図
【図3】本発明の実施の形態1のステーターコア捲き線部材の構成図
【図4】本発明の実施の形態1のステーターの構成図
【図5】本発明の実施の形態1のステーター用コア部材の構成図
【図6】本発明の実施の形態1のステーター用コア部材の構成図
【図7】本発明の実施の形態1のステーター用コア部材の構成図
【図8】本発明の実施の形態1のステーター用コア部材の上面図
【図9】本発明の実施の形態2のスペーサーの構成図
【図10】本発明の実施の形態3のコイル製造装置の構成図
【図11】本発明の実施の形態3のコイル製造装置の動作説明図
【図12】本発明の実施の形態3のコイル製造装置の構成図
【図13】本発明の実施の形態3の、カムが用いられたコイル製造装置の構成図
【図14】本発明の実施の形態4の成型機が必要とされる理由の説明図
【図15】本発明の実施の形態4の成型機の構成図
【図16】本発明の実施の形態4の成型機によって成形されたコイル素線の構成図
【図17】本発明の実施の形態3のコイル製造装置と、本発明の実施の形態4の成型機の配置関係を示す図
【図18】従来のステーターの構成図
【図19】従来のステーターコア捲き線部材の構成図
【図20】従来のステーター用コア部材の構成図
【図21】課題を説明するための図
【図22】図1に示すステーター用コア部材に断面が矩形状のコイル素線を捲き線して得られたステーターコア捲き線部材の説明図
【図23】本発明の実施の形態3のコイル製造装置にステーター用コア部材が取り付けられたときの導体中心Cを説明するための図
【図24】図10に示すコイル製造装置にステーター用コア部材が取り付けられたときの導体中心Cの移動を説明するための図
【図25】図12に示すコイル製造装置にステーター用コア部材が取り付けられたときの導体中心Cの移動を説明するための図
【図26】本発明の実施の形態4の成形機によって成形されたコイル素線が捲き線されたときの層(段目)を説明するための図
【図27】本発明の実施の形態4の成形機が必要とされる理由の説明図
【符号の説明】
1 ステーター
2 ステーターコア捲き線部材
3 ステーター用コア部材
4 内側鍔
4a 対向平面
5 外側鍔
5a 対向平面
6 胴体部
6a、6b 側面
6a’、6b’ 側面
7 コイル素線
8 スペーサー
9 段
10 第1保持部
11 第2保持部
12 接続部
13 回転軸
14 可動軸
15 カム
16 センターコック
17 センターコック受け
18 固定部
19 基台
20 第1成形部
21 第2成形部
22 加圧部
X 連結部

Claims (12)

  1. リング状に複数個隣接配置されることによりステーターを構成するステーター用コア部材であって、前記ステーターの中心側の壁面の一部を形成する板形状の内側部と、前記ステーターの外側の壁面の一部を形成する板形状の外側部と、前記内側部と前記外側部との間にあってコイル素線を捲くための胴体部とを有する前記ステーター用コア部材を回転させながら前記胴体部にコイル素線を捲いてコイルを製造する方法であって、
    隣接する他のステーター用コア部材に面する前記胴体部の両側面に挟まれた両端面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記ステーター用コア部材の回転軸に対して、前記両側面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記回転軸を、前記外側部により前記コイル素線の前記胴体部への巻き取りが妨げられない様に傾ける、コイル製造方法。
  2. リング状に複数個隣接配置されることによりステーターを構成するステーター用コア部材であって、前記ステーターの中心側の壁面の一部を形成する板形状の内側部と、前記ステーターの外側の壁面の一部を形成する板形状の外側部と、前記内側部と前記外側部との間にあってコイル素線を捲くための胴体部とを有する前記ステーター用コア部材の前記内側部を保持する第1保持部と、
    前記ステーター用コア部材の前記外側部を保持する第2保持部と、
    前記ステーター用コア部材を回転させるとともに、隣接する他のステーター用コア部材に面する前記胴体部の両側面に挟まれた両端面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記ステーター用コア部材の回転軸に対して、前記両側面に沿って前記コイル素線が捲かれる期間での前記回転軸を、前記外側部により前記コイル素線の前記胴体部への巻き取りが妨げられない様に傾ける制動部とを備えたコイル製造装置。
  3. 前記ステーター用コア部材へのコイル素線の捲き線が完了したときに、前記ステーター用コア部材の捲きしろ部分に位置する前記コイル素線の導体中心が所定の直線上で実質上移動するように、前記制動部は前記ステーター用コア部材の運動を制御する請求項2記載のコイル製造装置。
  4. 前記制動部が、電動スライダ、リニアモーター、又はカムが用いられて構成されており、
    前記電動スライダ、前記リニアモーター、又は前記カムが、前記ステーター用コア部材の回転軸を傾けるタイミング、及び前記ステーター用コア部材の傾け度合いを制御する請求項2記載のコイル製造装置。
  5. 前記第1保持部に回転自在に取り付けられたセンターコックを備え、そのセンターコックの軸方向が所定範囲内で変化可能である請求項2記載のコイル製造装置。
  6. 前記センターコックの軸方向と、前記第1保持部に保持された前記ステーター用コア部材の回転軸の方向とが実質上一致する請求項5記載のコイル製造装置。
  7. リング状のステーターを構成するステーター用コア部材の、前記ステーターの中心側の壁面の一部を形成する内側部の形状に応じて、前記ステーター用コア部材の胴体部に捲くコイル素線の形状を成形する、成形機。
  8. 前記胴体部に先に捲かれるコイル素線よりも、前記胴体部に後に捲かれるコイル素線の方を大きく成形する請求項7記載の成形機。
  9. 請求項7記載の前記成形機で成形された、成形コイル素線。
  10. 請求項9記載の前記成形コイル素線をコイル状に巻いた、コイル。
  11. 請求項1記載のコイル製造方法の、前記ステーター用コア部材を回転させながら前記ステーター用コア部材の前記胴体部にコイル素線を捲くステップと、前記ステーター用コア部材の回転軸を傾けるステップの少なくとも一つのステップをコンピュータに実行させるための、プログラム。
  12. 請求項11記載のプログラムを担持した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な、記録媒体。
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