JP4793327B2 - 巻線装置および巻線方法 - Google Patents

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本発明は、巻線装置および巻線方法に関し、特に、巻芯が軸線方向に傾斜したテーパ状巻芯である場合に、線材を巻芯の外周面に巻き付けながら軸線方向に往復移動して層状に巻き付ける場合に、線材が傾斜面上で滑ることなく、正確に巻き付けることができるようにするものである。
従来より、巻芯を回転させながら線材を巻芯に巻き付けていく巻線装置が多数提供されている。巻芯は、通常、線材を巻き付ける外周面が傾斜していない円筒形状、楕円筒形状、角筒形状の場合が多く、その場合には巻芯の外周面に線材を巻き付けながら、巻芯の軸線方向に往復移動させることで線材を層状に巻き付けている。
この種のコイルにおいて、巻芯に線材を巻き付けて形成するコイルの最外層面を軸線方向に傾斜したテーパ状とする場合がある。
例えば、特許第3786931号公報(特許文献1)で絶縁ボヒンが提供されている。該絶縁ボビン1は、図13に示すように、ヨーク部2から突出する互いに平行面とした断面矩形状のティース部3と該ティース部3端部からヨーク部2内面に沿って突出している延出部4とを備え、該ティース部3に平角線5を層状に整列巻きしていき、コイル6の最外層の平角線5ではヨーク部2から延出部4に向かって層数を減らして平角線5をティース部3に階段状に巻き付けている。
前記のように、コイル6の最外層面を傾斜面とする必要がある場合、絶縁ボビン1のティース部3の外周面が平行な面であると、コイル6の最外層では平角線5を階段状に巻き付けざるを得ず、階段状の段部には空間が生じ、コイル6の占積率が低下する。該コイルの占積率とはコイル配置空間の断面における線材面積の比率を指す。
コイルの占積率を向上させるために、コイル最外層を連続した傾斜面とする必要がある場合は、巻芯の外周面をコイル最外層の傾斜面と同角度で傾斜させてテーパ状にする対策が講じられている。
特許第3786931号公報
しかしながら、巻芯の外周面を大径部から小径部の方向に傾斜するテーパ状とすると、小径部から大径部の方向に巻き上がる場合は、下層の線材および隣接する列の線材との接触面積が大きいため、線材の巻き付け位置から滑ることはなく巻き崩れが生じにくい。しかし、大径部から小径部の方向に巻き下がる場合には、下層の線材との接触面積が小さいため、線材の張力の影響で線材が小径部の方向へ滑ってしまい、巻き崩れが生じやすい問題がある。
また、下層の線材で形成する断面三角形状の溝に上層の線材を嵌合して積層していく断面六角形あるいは断面扁平六角形の線材の場合でも、巻芯の外周面の傾斜角度が10度以上となると、線材嵌合溝との接触面積が小さくなり、巻き滑りが生じやすくなる。
コイルがステータコアに巻き付けられるモータにおいて、コイルの占積率が低下するとモータ特性が低下するため、コイルを形成する巻線装置の改良が強く要望されている。
ロータの外周に配置されるステータは、巻き線のしやすさ等の理由から、リング状のステータを所定角度に分割した分割ステータとされ、該分割ステータを環状に配置して締結して構成される場合が多い。よって、分割ステータの場合、線材が巻き付けられる巻芯は分割ステータのコアとなり、コイルの最外層は傾斜面とする必要がある。該コアは、ティース部の外周面で、外周側のバックヨーク部と内周側の鍔部とからなる軸線方向両側の両側壁に囲まれた環状凹部(スロット部)に線材が整列巻きされることになるが、コイルの占積率を向上させるために、コアのティース部をバックヨーク部から鍔部にかけてテーパ状にするのが好ましい。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、巻芯に線材を巻き付けてコイルを形成する巻線装置において、巻芯に対する線材の巻き付け角度を調整することで、線材を巻芯に巻き付ける際の線材の巻き崩れを防止して、線材を確実に整列巻きできるようにし、分割ステータのコイルの形成に有効な巻線装置を提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、第1の発明として、
巻芯に線材を巻き付けてコイルを形成する巻線装置であって、
前記巻芯を着脱自在に固定する巻芯取付部材と、
前記巻芯取付部材を巻芯中心の回りに回転させる回転手段と、
前記巻芯取付部材を巻芯の軸線方向と直交方向に揺動させ、前記線材の張力方向と前記巻芯の巻付面との角度を調整する揺動手段と、
前記線材を前記巻芯へと供給する線材供給手段とを備え、
前記巻芯取付部材は前記巻芯の軸線方向の一端側の両側面を着脱自在に狭持するセットブロックからなり、
前記揺動手段は前記セットブロックから突出した連結片と連結する連結部材を本体ケース内に備えたセットホルダからなり、前記連結部材を揺動駆動手段で揺動させ、かつ、前記セットホルダの本体ケースは前記回転手段に連結し、該セットホルダを介して前記セットブロックを回転させていることを特徴とする巻線装置を提供している。
本発明の巻線装置は、前記したように、巻芯を揺動させることで、線材の張力方向と巻芯の巻付面との角度を巻き滑ることがない角度に調整しているため、線材を巻芯に巻き滑りすることなく確実に巻き付けることができる。よって、例えば、断面六角形等の異形電線を整列巻きする際には、線材を隙間なく確実に巻き付けることができるため、コイルの占積率を向上させることができる。また、線材の張力方向や巻芯の巻付面とに合わせて、線材の張力方向と巻芯の巻付面との角度を調整することができるため、様々な巻芯へ応用することができる。
前記線材供給手段は、プーリが好ましく、該プーリを軸線方向に移動させることで、巻芯の軸線方向に連続的に巻き付けることができる。この場合、線材を巻芯の軸線方向に一端まで巻きつけた後に、上層へと巻き付け位置を変えて逆方向の軸線方向に巻き付けていく際には、プーリを軸線方向と直交する方向に軸直角方向へ移動させて巻芯から離反させることで、スムーズに層を変えて巻き付けていくことができる。
前記のように、巻芯取付部材は前記巻芯の軸線方向の一端側の両側面を着脱自在に狭持するセットブロックからなり、
前記揺動手段は、前記セットブロックから突出した連結片と連結する連結部材を本体ケース内に備えたセットホルダからなり、前記連結部材を揺動駆動手段で揺動させ、かつ、 前記セットホルダの本体ケースは前記回転手段に連結し、該セットホルダを介して前記セットブロックを回転させている。
前記構成とすると、セットブロックで巻芯を保持して回転させると同時に、セットブロックから突出した連結片でセットブロックに対して巻芯を揺動させることができ、巻芯を回転させながら巻芯を揺動させることができる。
第2の発明として、
前記した本発明の巻線装置を用い、巻芯を回転させながら線材を巻き付けてコイルを形成する巻線方法であって、
前記巻芯を巻芯取付部材で保持し、前記巻芯取付部材保持した巻芯を回転手段で回転させ、前記線材を前記巻芯の外周面である巻付面に軸方向に巻き付けていき、前記巻芯取付部材で巻芯を軸直交方向に揺動させて、前記線材の張力方向と前記巻芯の巻付面との角度を調整していることを特徴とする巻線方法を提供している。
本発明の巻線方法は、前記したように、巻線の張力方向と巻付面との角度が下層の線材列に対して巻き付ける線材が滑る角度となったとき、前記巻芯を揺動させることで、前記線材の張力方向と前記巻芯の巻付面との角度を巻き滑ることのない角度に調整することができ、線材を巻芯に巻き滑りすることなく確実に巻き付けることができる。
また、断面六角形等の異形電線を整列巻きする際には、巻き滑りなく線材を巻き付けることができるため、線材を隙間がなく巻き付けることができ、コイルの占積率を向上させることができる。
前記線材は断面円形、断面正六角形、断面扁平六角形または断面矩形の多角形状とし、前記巻芯の巻付面は軸線方向の一端から他方に向けて傾斜する傾斜面とし、
前記線材の張力方向と前記巻付面における線材の巻付方向とがなす角度が90度未満となる範囲では、前記巻芯取付部材を軸直交方向に揺動させ、前記角度を90度以上に調整しているのが好ましい。
前記線材の張力方向と前記巻付面における線材の巻付方向とがなす角度が90度未満となる範囲では、下層の線材との接触面が小さくなり、線材の張力によって線材が巻き付け方向に滑りやすくなる。一方、前記線材の張力方向と前記巻付面における線材の巻付方向とがなす角度が90度以上とすると、下層の線材および隣接する列の線材との接触面が増え、線材の巻き滑りを防止することができる。
線材を断面正六角形、断面扁平六角形の場合は、下層の線材間で形成される断面三角形状の溝に上層の線材を嵌合させることで、線材を整列巻きしていく。
前記巻芯は断面矩形状で、前記傾斜面の傾斜角度を10度以上とし、該傾斜面により一端側から他端側に向けて該巻芯の断面積を次第に縮小させており、
前記線材を巻芯の一端側から他端側に向けて前記線材を前記傾斜面を滑り落ちる軸線方向に巻き付けていく往路と、前記他端側から一端側へと巻き付けていく復路とを往復させて層状に巻き付けており、前記往路において前記揺動手段により巻芯を揺動させて前記角度を90度以上とする一方、前記復路では巻芯位置を原状位置に戻しているのが好ましい。
前記傾斜面の傾斜角度を10度以上とすると、下層の線材で形成している溝に上層の線材を嵌合して整列巻きしていく断面正六角形、断面扁平六角形の線材においても、巻き滑りが発生する。前記往路のときだけ、前記巻心を揺動させて線材を巻芯に巻き付けていき、復路のときには、巻き付ける線材が下層の線材および隣接する列の線材との接触面積が大きいため、巻芯を揺動させなくても線材の巻き滑りは生じない。
また、本発明の巻線方法では、前記巻芯の揺動は、該巻芯に対して巻き付ける線材の巻列を移動させる時点で行い、
前記揺動は回転時に同時に行い、あるいは、
回転を停止して揺動させ、所定角度だけ揺動後に揺動を停止し、再回転しているのが好ましい。
前記巻芯への線材の巻き付けは、1本または複数本の線材を同時に巻き付けているのが好ましい。
線材を複数本同時に巻き付けると、線材をコイルに巻き付ける時間を短縮することができるため、作業工数を低減することができる。
線材を複数設ける場合は前記プーリも複数設けるのが好ましい。複数のプーリを個別に軸直角方向に移動可能とし、かつ、軸線方向のプーリ間のピッチも調整可能とすると、巻芯へ供給する複数の線材を個別に巻付位置を制御することができる。
また、本発明は、前記巻線装置を用いて、前記線材を巻芯に巻き付けている前記巻線方法を提供している。
さらに、前記巻芯は、ステータを構成する分割ステータのコアからなり、前記巻線方法を用いて、前記回転手段で前記コアを回転させて、該コアのティース部に前記線材を巻き付けてコイルを形成している分割ステータの製造方法を提供している。
本発明の分割ステータの製造方法により、モータの分割ステータのコアに線材を巻き付けてコイルを形成すると、線材を巻き滑りなく正確に整列巻きすることができ、コイルの占有率を高めることができ、モータ特性を向上させることができると共に、絶縁信頼性の高いモータを作製することができる。
前述したように、第1発明および第2の発明によれば、前記巻芯を揺動させることで、前記線材の張力方向と前記巻芯の巻付面との角度を巻き滑ることがない角度に調整し、線材を巻芯に巻き滑りすることなく確実に巻き付けることができるため、特に、断面六角形等の異形電線を整列巻きする際には、線材を隙間なく巻き付けることができる、コイルの占積率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図12に本発明の巻線装置の実施形態を示す。
本実施形態の巻線装置は、図1に示すモータの分割ステータ50のステータコア51(以下、コア51と略称する)を軸直交方向Xに揺動させながら、線材60を巻き付けてコイル52を形成している。即ち、分割ステータコアを巻芯とし、該巻芯は軸線方向が傾斜したテーパ状となっている。
まず、コイル52が形成される分割ステータ50を図1により説明する。
前記コア51は、断面矩形状のティース部51aと、該ティース部51aの軸線方向の両端にバックヨーク部51bと鍔部51cが突設し、ティース部51aの外周面とバックヨーク部51bと鍔部51cに囲まれた環状凹部がコイル形成用のスロット部55となり、該スロット部53の表面を絶縁樹脂カバー53で被覆している。
前記ティース部51aの両側面は、バックヨーク部51bから鍔部51cにかけて傾斜する傾斜面51e、51fとしており、分割数が18の場合、傾斜角度を片側10度としている。
コイル52を形成する線材60は、本実施形態では断面正六角形状の六角線としており、コア51には2本の線材60(61、62)を同時に巻き付けている。前記絶縁樹脂カバー53には断面三角形状の線材嵌合溝53aを設けており、1層目の線材60は該線材嵌合溝53aに沿わせながら巻き付けている。
なお、線材60の形状は特に限定されないが、整列巻時に上下層間での隙間を発生させない断面矩形の異形状が好ましい。
前記線材61、62は整列巻きしており、ティース部51aの上面をトラバース面51dとして、該トラバース面51dで線材60を隣の列へと移行させている。該トラバース面51dは傾斜面としていない。なお、矩形状のティース部51aの一隅部でトラバースさせてもよい。
前記コイル52を備えた分割ステータ50を円環状に順次配置して締結して一体化している。
図2〜図8に前記コア51を揺動させながら線材を巻き付けて、コイル52を形成する巻線装置10を示す。
全体構成を概略的に示す図2の平面図において、Aはコア51を着脱自在に固定する巻芯取付部材となるセットブロック20を回転中心L2の回りに回転させる回転手段、Bはセットブロック20を回転手段Aの軸線方向Yと直交方向Xに揺動させる揺動手段、Cは線材60(61、62)を夫々コア51へと供給する第1プーリ31、第2プーリ32からなる線材供給手段である。
コア51を揺動させていない図2に示す状態では、コア51の中心軸線L1は、回転手段Aの回転中心L2と同一線上としている。
前記揺動手段Bは、図2(B)に示すように、コア51のバックヨーク部51bの両側面を着脱自在に挟持するセットブロック20に連結するセットホルダ21を備え、該セットホルダ21の本体ケース21aを回転手段Aに連結して、セットブロック20に回転力を伝達している。
前記セットホルダ21は、図4(A)〜(C)に示すように、略断面コの字形状の本体ケース21aの側面から回転手段Aと連結する連結軸21bを軸線方向Yに突設させ、該連結軸21bを後述する回転手段Aの回転主軸22に連結固定している。
前記本体ケース21aは、上下両側端から矩形状の突出片21m、21gを突出させ、該突出片21m、21gに挟まれた空間S1に後述するセットブロック20の本体部20gを配置していると共に、本体ケース21a側の空間S2には後述する連結片20dを配置している。
該突出片21m、21gの中央には同心とした貫通孔21p、21rを設け、該上下の貫通孔21p、21rと空間S1に配置しているセットブロック20の本体部20gとにガイドピンP2を挿通し、該セットホルダ21とセットブロック20とを連結している。また、本体ケース21aの空間S2の上下面には軸直交方向Xに延在する長円形状の摺接穴を21h、21iを設け、図6(A)に示すように、上下の摺接穴21h、21iと空間S2に配置しているセットブロック20の連結片20dにガイドピンP1を挿通している。
前記空間S2には、さらに、側面に矩形溝21fを設けた直方体形状の可動アーム21eを配置し、該ガイドピンP1を可動アーム21eの貫通孔21kに挿通している。このように、ガイドピンP1は、セットホルダ21の摺接穴21h、セットブロック20の連結片20d、可動アーム21eの貫通孔21kの順に挿通している。
セットホルダ21の本体ケース21aには、図6(B)に示すように、軸直交方向Xにネジ穴H1を穿設し、該ネジ穴H1には可動ネジN1を螺嵌し、該可動ネジN1に固定しているローレットノブ21dを回転させることで、可動ネジN1とローレットノブ21dとを軸直交方向Xに移動している。該ローレットノブ21dの一側部は、可動アーム21eの矩形溝21fに嵌合している。ローレットノブ21dはモータ27で回転制御している。
セットホルダ21上面には、図6(B)に示すように、ネジN2を連結した揺動固定ノブ21jを設け、セットホルダ21の揺動を固定したい場合には揺動固定ノブ21jを回転させ、揺動固定ノブ21jに連結しているネジN2をネジ穴H2に対して下方に移動させ、該ローレットノブ21dに連結している可動ネジN1を上方から押さえ付けることで、可動ネジN1の軸直交方向Xの動きを規制している。
図6(A)に示すように、前記摺接穴21hの左右両側にはネジ穴H3、H4を設けており、ネジ穴H3、H4には位置決めネジN2、N3を螺嵌させると共に、摺接穴21hの両側壁から該位置決めネジN2、N3の先端を突出させて、該位置決めネジN2、N3の先端で、ガイドピンP1の軸直交方向Xの移動を規制している。
前記セットブロック20は、図5(A)(B)に示すように、左右両側にコア狭持片20a、20bを備え、該コア狭持片20aと20bとでコア51のバックヨーク部51bの周方向の両端を狭持している。一方のコア狭持片20bはセットブロック20から突設すると共に、他方のコア狭持片20aをネジN4で固定し、該コア狭持片20aによる締結でコア51のバックヨーク部51bを着脱自在にセットブロック20に狭持固定している。
セットブロック本体部20gのセットホルダ側側面からは、連結片20dを突設し、該連結片20dでセットブロック20をセットホルダ21に連結させている。該連結片20dは、先端に上下方向に円弧状凹部20cを設けると共に、左右方向に矩形状凹部20eを設けている。
図6(A)に示すように、円弧状凹部20cにセットホルダ21の摺接穴21h、21iに挿通させているガイドピンP1を嵌合させていると共に、前記矩形状凹部20eに左右方向に延在する可動アーム21eを挿通させ、セットホルダ21と揺動可能に嵌合している。
セットブロック20の中央には上下に貫通する貫通孔20fを設け、セットホルダ21の突出片21m、21gの貫通孔21p、21rに挿通しているガイドピンP2を前記貫通孔20fに挿通させ、該ガイドピンP2を揺動支点としてセットホルダ21に対してセットブロック20を揺動させている。
図7にコア51の揺動機構を示す。
前記ローレットノブ21dを回転させてネジN1を軸直交方向XのX2方向に移動させると、ローレットノブ21dの矩形溝21fに嵌合している可動アーム21eもローレットノブ21dと共にX2方向に移動する。
可動アーム21eがX2方向に移動すると、可動アーム21eの貫通孔21kに挿通しているガイドピンP1がX2方向に移動し、ガイドピンP1が突出片21m、21gの摺接穴21h、21iを摺接しながら移動する。
このように、ガイドピンP1がX2方向に移動すると、該ガイドピンP1に揺動可能に嵌合しているセットブロック20から突出した連結片20dがセットブロック20と共にX1方向に揺動し、コア51もX1方向に揺動する。
前記回転手段Aは、該セットホルダ21から突出させた回転主軸22を背面支持フレーム11に回転自在支持したスプロケット23に連結している。該スプロケット23はモータ26で回転駆動されるスプロケット24によりベルト25を介して回転している。回転主軸22の回転で、セットブロック20に着脱自在に固定するコア51を回転中心L2で回転させる構成としている。
前記線材供給手段Cは第1、第2プーリ31、32からなり、該第1、第2プーリ31、32は図2および図3に示すように、第1プーリ取付板33、第2プーリ取付板34に回転自在に軸支しており、第1プーリ取付板33、第2プーリ取付板34は該第1、第2ガイドアーム46、47で支持している。第1、第2プーリ31、32の外周面には、断面正六角形の線材60(61、62)の形状に沿わせた断面五角形状の線材嵌合溝31a、32aを設けており、該線材嵌合溝31a、32aに沿わせて線材61、62をコア51へと供給している。
前記第1、第2プーリ31、32へ供給する線材61、62は、図8の概略正面図に示すように、ボビン68より繰り出す線材61、62をバックテンション装置65、66を通して張力を調整して第1、第2プーリ31、32へと供給している。
次に、コア51を揺動させながら線材60を整列巻きしていく巻線方法について説明する。
まず、コア51をセットブロック20のコア狭持片20a、20bで狭持固定する。ついで、コア51を固定したセットブロック20をモータ26で回転させ、バックヨーク側巻付端52Aから鍔部側巻付端52Bに向けて傾斜面を滑り落ちる軸線方向(往路)Y1に、第1プーリ31と第2プーリ32とから供給された線材61、62を絶縁樹脂カバー53の嵌合溝53aに沿わせて巻き付け始める。
コア51の巻付面が傾斜面51e、51fとなる直前に、回転手段Aのモータ26を停止して、コア51の回転を停止させる。このとき、図7(A)に示すように、線材61、62の張力方向D1と前記巻付面における線材の巻付方向D2とがなす角度αを80度としている。その後、ローレットノブ21dをモータ27で回転させて可動アーム21eをX2方向に移動させることで、ガイドピンP1をX2方向へと移動させ、セットブロック20の連結片20cをX1方向側に揺動させて、該セットブロック20に挟持しているコア51をX1方向に揺動させていく。
その後、図7(B)に示すように、線材61、62の張力方向D1と巻付面における線材61、62の巻付方向D2とがなす角度αが100度となると、ローレットノブ21dの回転を停止し、回転手段Aのモータ26を始動させてコア51を回転させて傾斜面51eに線材を巻き付けていく。線材61、62の傾斜面51eへの巻き付けが終了すると、ローレットノブ21dを今度は逆側に回転させて可動アーム21eをX1方向に移動させて、コア51をX2方向に揺動させコア51の中心軸線L1を回転手段の回転中心L2と同一線上として、元の位置に戻す。往路方向Y1では、コア51の巻付面が傾斜面51e、51fとなるときに、前述したコア51の揺動を繰り返し、コア51に線材61、62を巻き付けていく。
なお、コア51の揺動は、コア51の回転と同時に行ってもよい。
線材61、62の巻列の軸線方向Yへの移動はコア51のトラバース面51dで行っており、図9に示すように、巻付面がトラバース面51dとなる前にも、同様にコア51の回転を停止させた後コア51をX1方向に揺動させて、線材61、62の張力方向D1と巻付面における線材の巻付方向D2とがなす角度αを110度として、線材61、62をトラバース面51dで列を移動させて巻き付けていく。
ついで、前記線材61、62を鍔部側巻付端52Bまで巻き付けると層上がりさせ、図10に示すように、今度は鍔部側巻付端52Bからバックヨーク側巻付端52Aに向けて巻き上がる方向(復路)Y2へと2層目を巻き付けていく。このとき、線材61、62の張力方向D1と巻付面における線材の巻付方向D2とがなす角度αは100度となっており、復路Y2ではコア51を揺動させず、巻芯の中心軸線L1を回転中心L2と同一線上とし、線材61、62を巻き付けていく。
このように、往路Y1と復路Y2を繰り返して層状とし、図11に示すように、最上層まで線材61、62を巻き付けてコイル52を形成する。
図12に巻線方法の第1変形例を示し、線材60の張力方向D1がX1方向となる場合では、ローレットノブ21dを回転させて可動アーム21eをX1方向に移動させることで、ガイドピンP1をX1方向へと移動させ、セットブロック20の連結片20cをX2方向側に揺動させて、該セットブロック20に挟持しているコア51をX2方向に揺動させる。この状態で、コアの傾斜面51e、51fに線材61、62を巻き付けていく。
前記線材61、62の張力方向D1とコア51の巻付面における線材61、62の巻付方向D2とがなす角度が90度未満となる範囲では、下層の線材60または絶縁樹脂層53の嵌合溝53aとの接触面積が小さくなり、線材61、62の張力によって線材61、62が巻き付け方向D2に滑りやすくなる。一方、前記構成からなる巻線装置では、コア51を揺動させることで、線材61、62の張力方向D1と傾斜面51e、51fにおける線材60の巻付方向D2とがなす角度が90度以上とすることができるため、下層の線材60および隣接する列の線材60との接触面積を増加させることができ、線材60の巻き滑りを防止することができる。また、線材60を隙間なく確実に巻き付けることができるため、コイル51の占積率を向上させることができる。
このように、巻線装置では、コア51のティース部51aの角度や線材60の延在方向に応じて、線材60の張力方向D1と巻付面における線材60の巻付方向D2とがなす角度を調整することができため、様々な巻芯へ応用することができる。
なお、本発明の巻線装置はモータの分割ステータにコイルを形成する場合に限らず、他の用途のコイル形成にも好適に用いることができる。
本発明は前記実施形態は限定されず、本発明の特許請求の範囲内の種々の形態が含まれるものである。
本発明の巻線装置で形成するコイルを備えた分割ステータの斜視図である。 (A)は巻線装置を示す平面図、(B)は(A)の要部拡大図である。 巻線装置の正面図である。 (A)はセットホルダの左側面図、(B)は平面図、(C)は正面図である。 (A)はセットブロックの平面図、(B)は右側面図である。 (A)は図2(B)のD−D線断面図、(B)はE−E線断面図である。 (A)(B)は巻線装置の揺動機構を示す平面図である。 プーリへの線材の供給部分を示す概略図である。 線材をコアのトラバース面に巻き付ける状態を示す平面図である。 コアに対して線材が巻き上がる状態を示している平面図である。 コアへの配線の巻き付け状況を示す図面である。 巻線方法の変形例を示す図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
20 セットブロック
21 セットホルダ
51 コア
51a ティース部
52 コイル
60(61、62) 線材
A 回転手段
B 揺動手段
C 線材供給手段
D1 線材の張力方向
D2 線材の巻付方向

Claims (7)

  1. 巻芯に線材を巻き付けてコイルを形成する巻線装置であって、
    前記巻芯を着脱自在に固定する巻芯取付部材と、
    前記巻芯取付部材を巻芯中心の回りに回転させる回転手段と、
    前記巻芯取付部材を巻芯の軸線方向と直交方向に揺動させ、前記線材の張力方向と前記巻芯の巻付面との角度を調整する揺動手段と、
    前記線材を前記巻芯へと供給する線材供給手段とを備え、
    前記巻芯取付部材は前記巻芯の軸線方向の一端側の両側面を着脱自在に狭持するセットブロックからなり、
    前記揺動手段は前記セットブロックから突出した連結片と連結する連結部材を本体ケース内に備えたセットホルダからなり、前記連結部材を揺動駆動手段で揺動させ、かつ、前記セットホルダの本体ケースは前記回転手段に連結し、該セットホルダを介して前記セットブロックを回転させていることを特徴とする巻線装置。
  2. 請求項1に記載の巻線装置を用いて、巻芯を回転させながら線材を巻き付けてコイルを形成する巻線方法であって、
    前記巻芯を巻芯取付部材で保持し、前記巻芯取付部材で保持した巻芯を回転手段で回転させ、前記線材を前記巻芯の外周面である巻付面に巻芯の軸線方向に巻き付けていき、前記巻芯取付部材で巻芯を軸直交方向に揺動させて、前記線材の張力方向と前記巻芯の巻付面との角度を調整していることを特徴とする巻線方法
  3. 前記線材は断面円形、断面正六角形、断面扁平六角形または断面矩形の多角形状とし、前記巻芯の巻付面は軸線方向の一端から他方に向けて傾斜する傾斜面とし、
    前記線材の張力方向と前記巻付面における線材の巻付方向とがなす角度が90度未満となる範囲では、前記巻芯取付部材を軸直交方向に揺動させ、前記角度を90度以上に調整している請求項2に記載の巻線方法。
  4. 前記巻芯は断面矩形状で、前記傾斜面の傾斜角度を10度以上として該傾斜面により一端側から他端側に向けて該巻芯の断面積を次第に縮小させており、
    前記線材を巻芯の一端側から他端側に向けて前記線材を前記傾斜面を滑り落ちる軸線方向に巻き付けていく往路と、前記他端側から一端側へと巻き付けていく復路とを往復させて層状に巻き付け、前記往路において前記揺動手段により巻芯を揺動させて前記角度を90度以上とする一方、前記復路では巻芯位置を原状位置に戻している請求項3に記載の巻線方法。
  5. 前記巻芯の揺動は、該巻芯に対して巻き付ける線材の巻列を移動させる時点で行い、
    前記揺動は回転時に同時に行い、あるいは、
    回転を停止して揺動させ、所定角度だけ揺動後に揺動を停止し、再回転している請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の巻線方法。
  6. 前記巻芯への線材の巻き付けは、1本または複数本の線材を同時に巻き付けている請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の巻線方法。
  7. 前記巻芯は、ステータを構成する分割ステータのコアからなり、請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の巻線方法を用いて、前記回転手段で前記コアを回転させて、該コアのティース部に前記線材を巻き付けてコイルを形成している分割ステータの製造方法
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