JP6318015B2 - ツイスト線製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2本の被覆電線を撚り合わせて作るツイストペア線(以後、「ツイスト線」と略称する。)を製造するツイスト線製造装置に関するものである。
〈ツイスト線の長所〉
ツイスト線は、外部からのノイズの影響を受けにくく、ノイズの発生を抑制できる撚り対線である。例えば、図10(A)に示される2本の電線W1、W2を図10(B)に示すように撚ることによりツイスト線Wtは製造される。このツイスト線Wtに電流が流れると、ツイスト線Wtに発生する磁束(電磁誘導)は相殺される。
〈従来のツイスト線製造装置〉
図9は、従来のツイスト線製造装置の斜視図である。
従来のツイスト線製造装置90は、2本の電線W1、W2を撚り合わせてツイスト線を製造する装置を2組(91、92)並列に配置して成るものである。このツイスト線製造装置90は、ほぼ同じ長さの2本のツイスト線Wtを同時に製造することができる。
ツイスト線製造装置90の各ツイスト線製造装置91、92は共用のレール90Rと、電線W1、W2の第1ペアと電線W1、W2の第2ペアそれぞれの一端をそれぞれ把持し、かつ、把持した各電線の部分が動かぬように回転する回転側チャック90K、90Kと、回転側チャック90K、90Kを回転させる共用のモータ90Mと、電線W1、W2の第1ペアと電線W1、W2の第2ペアそれぞれの他端をそれぞれ把持し、かつ、把持した各電線の部分が動かぬように固定する固定側チャック90C、90Cと、これら固定側チャック90C、90Cを介して電線W1、W2の第1ペアと電線W1、W2の第2ペアそれぞれに張力を付与するテンション用バネ90S、90Sと、テンション用バネ90S、90Sを収容しかつ支持する角状筒体が固定された共用のテンションバネ支持台90Hと、これらの部品を所定の高さまで持ち上げて支持する基台90Bと、を備える。
〈ツイスト線製造装置90の動作〉
図9において、まず、電線W1、W2の第1ペアと電線W1、W2の第2ペアそれぞれの一端をそれぞれ回転側チャック90K、90Kで把持し、そして電線W1、W2の第1ペアと電線W1、W2の第2ペアそれぞれの他端を固定側チャック90C、90Cでそれぞれ把持する。
次に、4本の電線W1、W2、W1、W2それぞれが引っ張られる方向にテンションバネ支持台90Hを移動し、そして4本の電線W1、W2、W1、W2それぞれをピンと引張した状態にしてテンション用バネ支持台90Hを固定する。このとき、4本の電線W1、W2、W1、W2は、テンション用バネ90S、90Sの介在により図10(A)のようにそれぞれ引張られた状態になる。
そして、この状態で、モータ90Mが回転駆動されると、回転側チャック90K、90Kがそれぞれ回転する。回転側チャック90K、90Kがそれぞれ1回転すると、第1ペアの電線W1、W2間ならびに第2ペアの電線W1、W2間にそれぞれ撚り(ツイスト)が1つ形成される。したがって、回転側チャック90K、90KがそれぞれN回転すると、第1ペアの電線W1、W2間ならびに第2ペアの電線W1、W2間にそれぞれ撚りがN個形成されて、例えば図10(B)のツイスト線Wtが製造される。
〈同軸回転で撚りと捩りが形成される原理〉
ここで、回転側チャック90K、90Kが1回転すると、第1ペアの電線W1、W2間ならびに第2ペアの電線W1、W2間にそれぞれ撚りが1つ形成され、かつ各電線に捩りが1つ形成される原理について、図10(C)の(1)〜(6)を参照しながら説明する。図10(C)の(1)〜(6)は同軸回転で撚りが形成される原理を説明する図である。図10(C)の(1)〜(6)では、回転側チャック90K、90Kにより不動に把持された電線Aと電線Bの部分が示される。
(1):図10(C)の(1)において、電線Aと電線Bは図10(C)の(1)の水平方向に電線Aが左、そして電線Bが右に配置されるように回転側チャック90K、90Kによって把持されている。
(2):回転側チャック90K、90Kが電線Aと電線Bを把持したまま(すなわち、電線を滑らせずに)90°時計方向に回転されると、電線Aと電線Bはそれぞれ90°捩(ねじ)れて、図10(C)の(2)のように、垂直方向に電線Aが上、そして電線Bが下になる。
(3):回転側チャック90K、90Kがさらに電線Aと電線Bを把持したまま90°時計方向に回転されると、電線Aと電線Bはそれぞれ90°捩れて、図10(C)の(3)のように、水平方向に電線Aが右、そして電線Bが左になる。
(4):回転側チャック90K、90Kがさらに電線Aと電線Bを把持したまま90°時計方向に回転されると、電線Aと電線Bはそれぞれ90°捩れて、図10(C)の(4)のように、垂直方向に電線Aが下、そして電線Bが上にくる。
(5):回転側チャック90K、90Kがさらに電線Aと電線Bを把持したまま90°時計方向に回転されると、電線Aと電線Bはそれぞれ90°捩れて、図10(C)の(5)のように、水平方向に電線Aが左、そして電線Bが右にくる。すなわち、電線Aと電線Bの間で撚りが1個形成されると共に、電線Aと電線B自体もそれぞれ1回、360°捩れた状態になっている。もし電線Aと電線B自体がそれぞれ1回捩れた状態にならなければ、電線Aと電線Bが回転側チャック90K、90Kと固定側チャック90C、90Cとから外されたとき、電線Aと電線Bから成るツイスト電線はバラバラと撚りが緩んだツイスト線になる。2束(たば)の藁(わら)を撚って藁縄を編むとき、各束にこの捩れが加えられると共に2束で撚りが加えられて藁縄が作られる原理と同じである。
(6):回転側チャック90K、90Kがさらに電線Aと電線Bを把持したまま90°時計方向に回転されると、電線Aと電線Bはさらに捩れて、元の状態から450°捩れ、図10(C)の(6)のように、垂直方向に電線Aが上、そして電線Bが下になる。
この同軸回転を多数回のN回繰り返すと、電線Aと電線BはそれぞれN回捩れた状態になると共に、電線Aと電線Bの間で撚りがN個形成された図10(B)のようなツイスト線が製造される。
〈従来のツイスト線製造装置の改良すべき点〉
しかしながら、従来のツイスト線製造装置90には、次のような改良すべき点が存在していた。
(1)電線W1、W2の両端を把持して、常時引張状態で捩りを加えないと、ツイスト線の中間にキンク(こぶ)が発生し、ツイスト線の品質上の問題が生じること。
(2)電線W1、W2を常時引張状態に保つには、基台90Bは電線W1、W2の長さ以上のものが必要となるため、設備サイズもまた床面積も大きくなること。
(3)ツイスト線の線長変更に際し、作業者は固定側チャック90Cの設置位置を変更しなければならず、長尺台である基台90Bの他端側まで歩行しなければならないこと。
(4)電線のセット、およびツイスト線の取り出しに際し、作業者は固定側チャック90Cの位置まで歩行しなければならないこと。
〈従来の他のツイスト線製造装置〉
図9のツイスト線製造装置90よりも、複数の電線が絡まることなく、解けることなく撚ることのできるツイスト線製造装置として、特許公報1記載のツイスト製造装置が開示されている。
また、設備費用がかからず、撚り合わせ作業およびその準備に要する時間を大幅に短縮できるツイスト線製造装置として、特許公報2記載のツイスト線製造装置が開示されている。
ところが、特許公報1および2記載のツイスト線製造装置は、図9のツイスト線製造装置と同じく、設備サイズが製品長により大きくなる課題がある。
特開2012−59568号公報 実開平6−51298号公報
本発明は、上述した課題を解決するためにされたもので、設置面積が狭く、短時間で電線をツイストし、長尺対応でき、長さ変更のために設備の段取り無く、高い品質のツイスト線を得る、作業者の歩行をゼロにする、生産性のよいツイスト線製造装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明に係るツイスト線製造装置(1)〜(5)、および方法(6)は、次のことを特徴としている。
(1)電線を巻き付ける巻き取りドラムと、前記巻き取りドラムを回転させる巻き取りドラム回転機構と、複数の電線を供給するノズルと、前記ノズルを前記巻き取りドラムの周囲に周回させるノズル周回機構と、を備え、前記ノズル周回機構で前記ノズルを巻き取りドラムの周囲に周回させ、前記ドラム回転機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルの周回方向と同じ方向に同じ回数だけ回転させて所望のピッチのツイスト線を得て、その後、1ピッチ毎に前記ツイスト線を前記巻き取りドラムに巻き取っていくこと。
(2)上記ツイスト線製造装置(1)において、前記巻き取りドラムを軸方向に移動させるトラバース機構を備え、前記トラバース機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルに対して前記ノズルの軸方向に相対移動させることにより、前記巻き取りドラムに前記ツイスト線を整列状態で巻き取っていくこと。
(3)上記ツイスト線製造装置(1)または(2)において、前記ノズル周回機構は、周回用モータと、駆動円板と、従動円板と、前記駆動円板と従動円板とを一緒に回転させる連結棒と、から構成されること。
(4)上記ツイスト線製造装置(1)において、前記ノズル周回機構は、周回用モータと、前記周回用モータのモータシャフトに固設されたプーリと、前記プーリを巻回するベルトと、前記ベルトが巻回する他のプーリと、前記他のプーリに固設されるノズルシャフトと、前記ノズルシャフトに立設されるノズルアームと、から構成されること。
(5)上記ツイスト線製造装置(1)〜(4)のいずれかにおいて、電線クリップを前記巻き取りドラムの先端面端部または前記巻き取りドラムの後端周面に設けたこと。
(6)電線を巻き付ける巻き取りドラムと、前記巻き取りドラムを回転させる巻き取りドラム回転機構と、複数の電線を供給するノズルと、前記ノズルを前記巻き取りドラムの周囲に周回させるノズル周回機構と、を備えた装置を用いてツイスト線を製造するツイスト線製造方法において、
前記ノズル周回機構で前記ノズルを巻き取りドラムの周囲に周回させ、
前記ドラム回転機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルの周回方向と同じ方向に同じ回数だけ回転させて所望のピッチのツイスト線を得て、その後、1ピッチ毎に前記ツイスト線を前記巻き取りドラムに巻き取っていくこと。
ツイスト線製造装置(1)によれば、設置面積が狭く、長尺対応でき、長さ変更のために設備の段取り無く、ツイスト線の撚りピッチが可変で、ピッチ精度も良く、生産性もよく、ツイスト線が短時間で得られる。
ツイスト線製造装置(2)によれば、巻き取りドラムにツイスト線を整列状態で巻き取っていくので、長尺のツイスト線を巻き取りドラムに巻き取ることができる。
ツイスト線製造装置(3)によれば、ノズル周回機構を簡単な構造でしかも頑丈なものにすることができる。
ツイスト線製造装置(4)によれば、ノズル周回機構を同じく簡単な構造でしかも頑丈なものにすることができる。
ツイスト線製造装置(5)によれば、巻き取りドラムに巻き取られたツイスト線を障害無くスムーズに巻き取りドラムから取り外すことができる。
図1は本発明に係るツイスト線製造装置の正面図である。 図2は図1のツイスト線製造装置のノズル周回機構の正面図である。 図3は図2のノズル周回機構の動作を説明する図である。図3(1)はノズルが巻き取りドラムの一側面にある図、図3(2)はノズルが図3(1)の位置から巻き取りドラムの上方へ移動した図、図3(3)はさらにノズルが巻き取りドラムの向こう側移動した図、図3(4)はノズルが図3(3)の位置から巻き取りドラムの下方へ移動した図であり、それぞれの図面で(A)はツイスト線製造装置の正面図、(B)はノズル周回機構の正面図である。 図4(1)は巻き取りドラムにツイスト線Wtが1周回巻回された図、図4(2)はトラバース機構の動作により巻き取りドラムがノズルに対して相対移動して巻き取りドラムにツイスト線Wtが数周回巻回された図、図4(3)はさらにトラバース機構の動作により巻き取りドラムの全側面に亘ってツイスト線Wtが巻回された図、図4(4)はトラバース機構のUターン動作により、ツイスト線Wtが1層の巻回層の上に2層目のツイスト線Wtが巻回されている図である。 図5(A)はノズル周回機構の変形例の平面図、図5(B)は正面図である。 図6(A)は図5のノズル周回機構の側面図、図6(B)は正面図である。 図7は図1のノズルの断面拡大図である。 図8は図1のツイスト線製造装置のノズルと巻き取りドラムの回転方向を説明する断面原理図である。 図9は従来のツイスト線製造装置を説明する図である。 図10(A)は2本の平行電線の図、図10(B)はツイスト線の図である。図10(C)は同軸回転で撚りと捩りが形成される原理を説明する図である。
以下、図面を基に本発明に係る第1ツイスト線製造装置について説明する。
本発明に係る第1ツイスト線製造装置10は、ツイスト線を巻き取る巻き取りドラム20と、巻き取りドラム20を回転させる巻き取りドラム回転機構22と、複数(ここでは2本)の電線を繰り出しながら巻き取りドラム20の周囲をグルグル周回するノズル30と、ノズル30を巻き取りドラム20の周囲に周回させるノズル周回機構32と、から構成されている。以下、これらの部品について説明する。
〈巻き取りドラム20〉
巻き取りドラム20は所定のピッチのツイスト線Wtを製造して巻き取るための円筒状をしたドラムである。巻き取りドラム20には巻き取り用モータ22Mのモータシャフト22Sが固設され、モータシャフト22Sは巻き取りドラム支持体20Hに回転自在に貫設されている。巻き取りドラム20の軸方向先端面に、2本の電線を挟み込む電線クリップ20Cが軸方向に立設している。電線クリップ20Cを巻き取りドラム20の周面から垂直に立設すると巻き取り済みのツイスト線Wtを巻き取りドラム20から取り外し難いが、このように、巻き取りドラム20の軸方向先端面に軸方向に立設させることで、ツイスト線Wtが巻き取りドラム20から取り外し易くなる。
〈巻き取りドラム回転機構22〉
巻き取りドラム回転機構22は、巻き取り用モータ載置台22Aの上に巻き取り用モータ22Mが固定され、巻き取り用モータ22Mのモータシャフト22Sはシャフト支持体22Hに回転自在に貫設され、巻き取りドラム20に固設されている。そこで、巻き取り用モータ22Mが回転すれば、巻き取りドラム20も回転する。
〈ノズル30〉
ノズル30は複数の電線が挿通できるように中空円筒をしている。ノズル30の一端(入口側)は、連結棒32Rの端部に形成された穴30Nに嵌合しており、連結棒32Rの移動に伴ってノズル30も移動する。ノズル30の入口側から入った電線W1、W2は、中空円筒内を通ってノズル先端30Sから巻き取りドラム20に向けて直角に出て、電線クリップ20Cに止められる。
〈ノズル周回機構32〉
ノズル周回機構32は、ノズル30を巻き取りドラム20の周囲に周回させる機構であり、周回用モータ32Mと駆動円板32Dと従動円板34Dと連結棒32Rとから構成される。
〈周回用モータ32M〉
周回用モータ32Mはノズル30を巻き取りドラム20の周囲に周回させる動力源である。周回用モータ32Mは機体フレーム50の下部に立設された周回用モータ支持体50Hに固設され、そのモータシャフト32Sは垂直フレーム50Vに回転自在に貫設されて駆動円板32Dの中心に固設されている。
〈駆動円板32D〉
駆動円板32Dは、周回用モータ32Mに駆動されて、従動円板34Dとその間を連結する連結棒32Rとでノズル30を巻き取りドラム20の周囲に周回させる。駆動円板32Dは蒸気(電気)機関車などの動輪の役目をしている。駆動円板32Dの周縁近傍には駆動ピン32Pが立設されている。
〈従動円板34D〉
従動円板34Dは駆動円板32Dとノズル30との中間に位置する。従動円板34Dのシャフト34Jは垂直フレーム50Vに回転自在に立設されている。従動円板34Dは駆動円板32Dと同じ形状・同じ大きさであり、従動円板34には、駆動円板32Dの駆動ピン32Pと同じ対応部位に従動ピン34Pが立設されている。従動円板34Dは蒸気(電気)機関車などの従輪の役目をしている。
〈連結棒32R〉
連結棒32Rは、駆動ピン32Pと従動ピン34Pとノズル30を一直線上に連結する細長い長尺状の角材である。連結棒32Rの長さ方向の中央近傍に従動ピン34P用の穴34Nが1個、両端部近傍にそれぞれノズル30用の穴30Nと、駆動ピン32P用の穴32Nが形成されている。連結棒32Rの中央近傍の穴34Nには従動円板34Dの従動ピン34Pが遊嵌され、連結棒32Rのノズル30側の穴30Nにはノズル30の端部30Tが嵌入され、連結棒32Rの穴32Nには駆動円板32Dの駆動ピン32Pが遊嵌されている。
駆動ピン32Pと従動ピン34Pは同一位相状態で連結棒32Rに連結されているので、駆動ピン32Pが最上位置にあるときは、従動ピン34Pも最上位置にあり、そのときノズル30も最上位置にある。同じように、駆動ピン32Pが最下位置にあるときは、従動ピン34Pも最下位置にあり、そのときノズル30も最下位置にある。
〈ノズル周回機構32の動作〉
図3はノズル周回機構32の動作を説明する図で、図3(1)はノズル30が巻き取りドラム20の手前下部にある場合、図3(2)はノズル30が巻き取りドラム20の最上部にある場合、図3(3)はノズル30が巻き取りドラム20の向こう側にある場合、図3(4)はノズル30が巻き取りドラム20の最下部にある場合で、各図で(A)はツイスト線製造装置の正面図、(B)はノズル周回機構の正面図である。
図3(1)の状態から、周回用モータ32Mが回転すると駆動円板32Dが図3(B)で時計方向に回転し、駆動円板32Dが時計方向に回転すると駆動円板32Dに立設された駆動ピン32Pが連結棒32Rを押し上げ、これによって連結棒32Rの穴34Nに遊嵌している従動ピン34Pが上方に押し上げられ、したがって、連結棒32Rの穴30Nに嵌合しているノズル30が上方に押し上げられ、図3(2)の状態になる。
次に、図3(2)の状態から、周回用モータ32Mがさらに回転して駆動円板32Dが時計方向に時計で4時の位置まで回転すると、駆動円板32Dに立設された駆動ピン32Pが連結棒32Rを下方に押し下げ、これによって連結棒32Rの穴34Nに遊嵌している従動ピン34Pが時計で4時の位置まで下方に押し下げられ、連結棒32Rの穴30Nに嵌合しているノズル30は同じく下方に移動して図3(3)の状態になる。
さらに、図3(3)の状態から、周回用モータ32Mが回転して駆動円板32Dが時計方向に時計で6時の位置まで回転すると、駆動ピン32Pが連結棒32Rを下方に押し下げ、これによって従動ピン34Pが下方に押し下げられ、連結棒32Rの穴30Nに嵌合しているノズル30は最下端に移動して図3(4)の状態になる。
このように、ノズル周回機構32の動作によれば、ノズル30は、従動円板34Dの従動ピン34Pと連結棒32Rが介在することにより、駆動円板32Dの駆動ピン32Pの移動と同期して同じ位相で巻き取りドラム20の周囲を移動することができる。
ただし、ノズル30は巻き取りドラム20(ノズル30)の軸方向には移動できない。
〈トラバース機構42〉
図1に戻り、トラバース機構42は、ノズルの軸方向に移動できないノズル30に対して巻き取りドラム20をノズルの軸方向に相対移動させる機構である。
〈トラバース機構42の構成〉
トラバース機構42は次のような構成になっている。
トラバース用モータ42Mが機体フレーム50の上部から下方に立設されたトラバース用モータ支持体42Hに取り付けられている。トラバース用モータ42Mのモータシャフトにはネジ軸42Bが取り付けられている。ネジ軸42Bは、トラバース用モータ支持体42Hを回転可能に貫通して、ネジ軸42Bの先端はネジ軸支持体42Rに回転自在に支持されている。ネジ軸42Bにはナット42Nが螺合しており、そのナット42Nは、巻き取り用モータ載置台22Aを乗せたスライダ42Aに下方に向けて立設されたスライダフランジ42Fと一体に固定されている。ストッパ42Sはスライダフランジ42Fの右方向へのそれ以上の移動を阻止している。
〈トラバース機構42の動作〉
図1において、トラバース用モータ42Mが回転するとネジ軸42Bが回転し、ナット42Nが移動し、ナット42Nと一体のスライダフランジ42Fが移動する。したがってスライダフランジ42Fが支持されているスライダ42Aも移動し、その上に載置された巻き取り用モータ載置台22Aも移動し、巻き取りドラム20が移動する。このようにして、巻き取りドラム20がノズル30に対して相対移動する。
図4(1)のように、ツイスト線Wtが巻き取りドラム20に1周の巻回がなされたなら、トラバース機構42のトラバース用モータ42Mが巻き取りドラム20をツイスト線Wtの横幅分だけ軸方向に移動して、ツイスト線Wtが巻き取りドラム20に2周目の巻回がなされるようにする。
これを数回繰り返すと、図4(2)のように、トラバース機構42の動作によって、ツイスト線Wtが巻き取りドラム20に数周の巻回が重ならないように、また隙間が生じないように整列した巻回をすることができる。
これをさらに数回繰り返すと、図4(3)のように、ツイスト線Wtが巻き取りドラム20の全周に亘って巻回される。
そこで、トラバース機構42をUターンさせると、図4(4)のように、ツイスト線Wtが1層の巻回層の上に2層目のツイスト線Wtが巻回される。
このように、トラバース機構42を適切に制御することで、ノズル30からのツイスト線Wtが巻き取りドラム20上に重ならないように、また隙間が生じないように整列した巻回をすることができる。
〈本発明のツイスト線製造装置の操作手順〉
図1のツイスト線製造装置の操作手順は次の(1)〜(9)のように行われる。
《準備段階:所望のピッチのツイスト線Wtが形成されるまで》
(1)外部から供給される2本の電線W1、W2をノズル30の端部から挿入し、ノズル30の内部通路を通してノズル先端30Sから取り出し、電線W1、W2の先端を電線クリップ20Cに固定する。ここでは電線2本で撚られる説明をするが、3本以上の電線でもかまわない。
(2)ノズル30をノズル周回機構32によって巻き取りドラム20の周囲を1周させる。
(3)ノズル30が巻き取りドラム20を1周する間に、巻き取りドラム回転機構22によって巻き取りドラム20をノズル30の周回方向と同じ方向に1回転させる。
(4)これによりノズル先端30Sと巻き取りドラム20の間の電線W1、W2に1個の撚り(ツイスト)が形成されるので、さらに、ノズル30を1周させ、かつ巻き取りドラム20を1回転させると、ノズル先端30Sと電線クリップ20Cとの間の電線W1、W2には2個の撚りが形成される。
(5)このように、ノズル30をM周させ、巻き取りドラム20をM回転させると、ノズル先端30Sと巻き取りドラム20の間の電線W1、W2にはM個の撚りが形成される。
(6)ツイスト電線Wtの所望のピッチをP1とし、ノズル先端30Sと巻き取りドラム20との間の電線の長さをLとすると、所望のピッチをP1となるまでの周回数Nは、下記の数1の式で表される。
N=L/P1・・・(数1)
そこで、ノズル30をN周させて巻き取りドラム20をN回転させると、ノズル先端30Sと巻き取りドラム20との間の電線W1、W2には所望のピッチP1でN個の撚りが形成される。以上のステップ(1)〜(6)が、所望のピッチのツイスト線Wtが形成されるまでの準備段階である。これに本格運転のステップ(7)〜(9)が続く。
《ツイスト線Wtの巻き取りドラム20への巻き取り開始から終了まで》
(7)所望のピッチP1のツイスト線Wtがノズル先端30Sと巻き取りドラム20との間に形成された後は、ノズル30を1周させて、かつ、巻き取りドラム20を1回転と、さらに1ピッチP1分だけ多く回転させる。
これにより、ノズル先端30Sと巻き取りドラム20との間の電線W1、W2にはN個の撚りが形成されたままで、巻き取りドラム20に1ピッチP1の長さだけ巻き取られる。
(8)さらに、ノズル30を1周させて、かつ、巻き取りドラム20を1回転と、さらに1ピッチP1分だけ多く回転させると、ノズル先端30Sと巻き取りドラム20との間の電線W1、W2にはN個の撚りが形成されたままで、巻き取りドラム20に2ピッチ(2×P1)の長さだけ巻き取られる。
(9)同じことを繰り返して、最終的に、所望の長さのツイスト線Wtが巻き取りドラム20に巻き取られたら、このツイスト線製造のステップは終了する。
〈まとめ〉
以上、図1の本発明に係る第1ツイスト線製造装置10によれば、設置面積が狭く、長尺対応でき、長さ変更のために設備の段取り無く、ツイスト線の撚りピッチが可変で、ピッチ精度も良く、生産性もよく、ツイスト線が短時間で得られる。
また、巻き取りドラムにツイスト線を整列状態で巻き取っていけるので、長尺のツイスト線を巻き取りドラムに巻き取ることができる。
そして、ノズル周回機構を簡単な構造でしかも頑丈なものにすることができる。
さらに、巻き取りドラムに巻き取られたツイスト線を障害無く簡単に巻き取りドラムから取り外すことができる。
〈ノズル周回機構の変形例〉
次に、本発明に係る第2ツイスト線製造装置100について説明する。
図1の第1ツイスト線製造装置10と図5の第2ツイスト線製造装置100とが異なるのは、主にノズル周回機構の部分である。図1のノズル周回機構32は巻き取りドラム側とは独立していたが、この変形例では、ノズル周回機構132が巻き取りドラム側にあるのが特徴である。
図5(A)はノズル周回機構の変形例の平面図、図5(B)は正面図、図6(A)は図5のノズル周回機構の側面図、図6(B)は正面図である。
図5において、ノズル周回機構の変形例を備えるツイスト線製造装置100は、ツイスト線を巻き取る巻き取りドラム120と、巻き取りドラム120を回転させる巻き取りドラム回転機構122と、複数(ここでは2本)の電線を繰り出しながら巻き取りドラム120の周囲をグルグル周回するノズル130と、ノズル130を巻き取りドラム120の周囲に周回させるノズル周回機構132と、から構成されている。
以下、これらの部品について説明する。
〈巻き取りドラム120〉
巻き取りドラム120は所定のピッチのツイスト線Wtを製造して巻き取るための円筒状をしたドラムである。 巻き取りドラム120は支持円板120Bによって次のように支持されている。すなわち、巻き取りドラム120の後端面に巻き取りドラム120と同じ大きさかそれより若干大きめの支持円板120Bを固設させ、支持円板120Bの後面(巻き取りドラム120の反対側)に360度に亘る環状溝120M(図6(A))を設けている。そして、支持円板120Bの中心にドラムシャフト120Sが固設されている。
一方、機体フレーム150に立設した周回用モータ支持体150Hには、支持円板120Bに形成された環状溝120Mに対応する複数箇所(図では上下左右の4個)にローラ120Rの各シャフトを固設させ、ローラ120Rの回転部を前記支持円板120Bの環状溝120Mに没入させている。
これにより、巻き取りドラム120は4個のローラ120Rによって回転可能に支持されると共に、巻き取りドラム回転機構122により回転させられる。
ドラム120の支持円板120B側の隅に、複数の電線を挟み込む電線クリップ120Cが設けられている。
〈巻き取りドラム回転機構122の構成〉
巻き取りドラム回転機構122は、巻き取り用モータ122Mと、巻き取り用モータ122Mのモータシャフトに固設されたプーリ122Pと、大径プーリ120Pと、プーリ122Pと大径プーリ120Pを繋ぐベルト122Bと、大径プーリ120Pに固設されたドラムシャフト120Sと、で構成される。
そして、大径プーリ120Pには、支持円板120Bのドラムシャフト120Sが固設され、ドラムシャフト120Sは周回用モータ支持体150Hに回転自在に貫設されている。
〈巻き取りドラム回転機構122の動作〉
以上の構成により、巻き取り用モータ122Mが回転すると、巻き取り用モータ122Mのモータシャフトに固設されたプーリ122Pが回転し、プーリ122Pと大径プーリ120Pを繋ぐベルト122Bを介して、大径プーリ120Pが回転する。大径プーリ120Pが回転すると、大径プーリ120Pに固設されたドラムシャフト120Sが回転し、ドラムシャフト120Sに固設された支持円板120Bが回転し、支持円板120Bに固設された巻き取りドラム120が4個のローラ120Rに支持されながら回転する。
〈ノズル130〉
ノズル130は複数の電線が内部を挿通できるよう中空空間を備えている。ノズル130の一端(入口側)は、ノズルアーム130Aに固設され、図7に示すように、ノズルアーム130Aの端部の穴130Nに外部からほぼ直角方向から挿入された2本の電線W1、W2は、ノズル130の中空空間内を通ってノズル先端130Sから巻き取りドラム120に向けてほぼ直角に出ていく。ノズル130の中空空間内に位置する電線W1、W2には、入口側の穴130Nの電線に働く電線のすべり抵抗F1と、ノズル先端130Sから出て行く電線に働くドラムの引っ張り力F2とによって、電線W1と電線W2の撚りはノズル130と電線W1、W2の接触部より供給側には入らなくなるので、ノズル先端130Sを境界にして確実な撚りが形成される。
ノズル30はノズル周回機構132によって巻き取りドラム120の周囲に周回されられる。
〈ノズル周回機構132の構成〉
ノズル周回機構132は、巻き取りドラム120の周囲にノズル130を周回させる機構である。ノズル周回機構132は、周回用モータ132Mと、周回用モータ132Mのシャフトに固設されたプーリ132Pと、プーリ132Pを巻回するベルト132Bと、ベルト132Bが巻回する他のプーリ130Pと、プーリ130Pに固設されるノズルシャフト130Jと、ノズルシャフト130Jに立設されるノズルアーム130Aとから構成される。なお、ドラムシャフト120Sは中空パイプであり、その中空パイプの中をノズルシャフト130Jが貫通する構成となっている。
〈ノズル周回機構132の動作〉
周回用モータ132Mが回転すると、周回用モータ132Mのシャフトに固設されたプーリ132Pが回転し、プーリ132Pを巻回するベルト132Bが回動して他端のプーリ130Pが回転する。そうすると、プーリ130Pに固設されているノズルシャフト130Jが回転し、ノズルシャフト130Jに立設されるノズルアーム130Aが回転する。
したがってノズルアーム130Aの先端に固設されたノズル130は巻き取りドラム120の周囲を周回する。
〈回転抑止用ローラ装置160〉
次に、回転抑止用ローラ装置160について説明する。
回転抑止用ローラ装置160は、電線W1の回転抑止ローラ161A、161Bと電線W2の回転抑止ローラ162A、162Bとを備えている。回転抑止ローラ161Aと162Aは同じ機能・形状・構造をし、回転抑止ローラ161Bと162Bは同じ機能・形状・構造をしている。
回転抑止ローラ161Aと161Bの間の電線W1、および回転抑止ローラ162Aと162Bの間の電線W2は、両者のローラ間に挟持されて、ノズル130の周回によって形成される撚りが両者のローラ間に入っていかないようにして、電線の回転を抑止している。
回転抑止ローラ161A、161Bおよび162A、162Bはその前段に、千鳥配置された複数の矯正ローラ161D〜161Jと、162D〜162J(図5では6個)をそれぞれ有している。回転抑止ローラ161A、161Bおよび162A、162Bに挿入される前の電線W1、W2が千鳥配置の複数の矯正ローラ間を通過することで、ロールなどに巻かれた電線W1、W2が持っていた曲がり癖が矯正されて、真っ直ぐな電線W1、W2となって、回転抑止ローラ161A、161Bおよび162A、162Bに送り出されるようにしている。バネスプリング機構162Fで1対のローラの一方のローラシャフトを押圧している。
〈図5のツイスト線製造装置の操作手順〉
図5のツイスト線製造装置の操作手順は、図1のツイスト線製造装置の操作手順と、原則、同じであり、次の(1)〜(10)のように行われる。
《準備段階:所望のピッチのツイスト線Wtが形成されるまで》
(1)外部から供給される2本の電線W1、W2をノズル130の端部から挿入し、ノズル130の内部通路を通してノズル先端130Sから取り出し、電線W1、W2の先端を電線クリップ120Cに固定する。ここでは電線2本で撚られる説明をするが、3本以上の電線でもかまわない。
(2)ノズル130をノズル周回機構132によって巻き取りドラム120の周囲を1周させる。
(3)ノズル130が巻き取りドラム120を1周する間に、巻き取りドラム回転機構122によって巻き取りドラム120をノズル130の周回方向と同じ方向に1回転させる。これによりノズル先端130Sと巻き取りドラム120の間の電線W1、W2に1個の撚り(ツイスト)が形成される。
図8はノズル130の1周と巻き取りドラム120の1回転の動きを示す概念図である。図8において、実線で示す原点にあるノズル130(時計で見立てて9時の位置)を矢印R130の方向へ順次(点線で示すノズル130が11時→1時→3時→5時→6時→7時)周回させ、原点に戻る。このとき、同時に、巻き取りドラム120も矢印R120の方向(すなわち、ノズル130の周回方向と同じ方向)に回転させ、原点に戻る。
そうすると、巻き取りドラム120とノズル130の間の2本の電線W1、W2の間に1個の撚り(ツイスト)が形成されると共に、電線電線W1、W2自体にも捩れが形成され、藁のように解(ほど)けにくいツイスト電線が得られる。
(4)さらに、ノズル130を1周させ、かつ巻き取りドラム120を1回転させると、ノズル先端130Sと電線クリップ120Cとの間の電線W1、W2には2個の撚りが形成される。
(5)このように、ノズル130をM周させ、巻き取りドラム120をM回転させると、ノズル先端130Sと巻き取りドラム120の間の電線W1、W2にはM個の撚りが形成される。
(6)ツイスト電線Wtの所望のピッチをP1とし、ノズル先端130Sと巻き取りドラム120との間の電線の長さをLとすると、所望のピッチをP1となるまでの周回数Nは、下記の数1の式で表される。
N=L/P1・・・(数1)
そこで、ノズル130をN周させて巻き取りドラム120をN回転させると、ノズル先端130Sと巻き取りドラム120との間の電線W1、W2には所望のピッチP1でN個の撚りが形成される。以上のステップ(1)〜(6)が、所望のピッチのツイスト線Wtが形成されるまでの準備段階である。これに本格運転のステップ(7)〜(10)が続く。
《ツイスト線Wtの巻き取りドラム120への巻き取り開始から終了まで》
(7)所望のピッチP1のツイスト線Wtがノズル先端130Sと巻き取りドラム120との間に形成された後は、ノズル130を1周させて、かつ、巻き取りドラム120を1回転と、さらに1ピッチP1分だけ多く回転させる。
これにより、ノズル先端130Sと巻き取りドラム120との間の電線W1、W2にはN個の撚りが形成されたままで、巻き取りドラム120に1ピッチP1の長さだけ巻き取られる。
(8)さらに、ノズル130を1周させて、かつ、巻き取りドラム120を1回転と、さらに1ピッチP1分だけ多く回転させると、ノズル先端130Sと巻き取りドラム120との間の電線W1、W2にはN個の撚りが形成されたままで、巻き取りドラム120に2ピッチ(2×P1)の長さだけ巻き取られる。
(9)同じことを繰り返して、最終的に、所望の長さのツイスト線Wtが巻き取りドラム120に巻き取られたら、このツイスト線製造のステップは終了する。
(10)この後は、ツイスト線Wtを巻き取りドラム20の手前に引き出すと、クリップによる電線端末の固定が外れ、ツイスト線製品を取り出すことができる。
〈まとめ〉
ここで、上述した本発明に係るツイスト線製造装置の特徴をそれぞれ以下i項〜v項に、そして製造方法の特徴をvi項に簡潔に纏めて列記する。
[i]電線を巻き付ける巻き取りドラム(20、120)と、
前記巻き取りドラムを回転させる巻き取りドラム回転機構(22、122)と、
複数の電線を供給するノズル(30、130)と、
前記ノズルを前記巻き取りドラムの周囲に周回させるノズル周回機構(32、132)と、を備え、
前記ノズル周回機構で前記ノズルを巻き取りドラムの周囲に周回させ、
前記ドラム回転機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルの周回方向と同じ方向に同じ回数だけ回転させて所望のピッチのツイスト線を得て、その後、1ピッチ毎に前記ツイスト線を前記巻き取りドラムに巻き取っていくことを特徴とするツイスト線製造装置。
[ii]前記巻き取りドラムを軸方向に移動させるトラバース機構(42)を備え、
前記トラバース機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルに対して前記ノズルの軸方向に相対移動させることにより、前記巻き取りドラムに前記ツイスト線を整列状態で巻き取っていくことを特徴とする上記i記載のツイスト線製造装置。
[iii]前記ノズル周回機構は、周回用モータ(32M)と、駆動円板(32D)と、従動円板(34D)と、前記駆動円板(32D)と従動円板(34D)とを一緒に回転させる連結棒(32R)と、から構成されることを特徴とする上記iまたはii記載のツイスト線製造装置。
[iv]前記ノズル周回機構は、周回用モータ(132M)と、前記周回用モータのモータシャフトに固設されたプーリ(132P)と、前記プーリを巻回するベルト(132B)と、前記ベルトが巻回する他のプーリ(130P)と、前記他のプーリに固設されるノズルシャフト(130J)と、前記ノズルシャフトに立設されるノズルアーム(130A)と、から構成されることを特徴とする上記i記載のツイスト線製造装置。
[v]電線クリップを前記巻き取りドラムの先端面端部または前記巻き取りドラムの後端周面に設けたことを特徴とする上記i〜ivのいずれか記載のツイスト線製造装置。
[vi]電線を巻き付ける巻き取りドラムと、前記巻き取りドラムを回転させる巻き取りドラム回転機構と、複数の電線を供給するノズルと、前記ノズルを前記巻き取りドラムの周囲に周回させるノズル周回機構と、を備えた装置を用いてツイスト線を製造するツイスト線製造方法において、
前記ノズル周回機構で前記ノズルを巻き取りドラムの周囲に周回させ、
前記ドラム回転機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルの周回方向と同じ方向に同じ回数だけ回転させて所望のピッチのツイスト線を得て、その後、1ピッチ毎に前記ツイスト線を前記巻き取りドラムに巻き取っていくことを特徴とするツイスト線製造方法。
ツイスト線製造装置(1)によれば、設置面積が狭く、長尺対応でき、長さ変更のために設備の段取り無く、ツイスト線の撚りピッチが可変で、ピッチ精度も良く、生産性もよく、ツイスト線が短時間で得られる。
ツイスト線製造装置(2)によれば、巻き取りドラムにツイスト線を整列状態で巻き取っていくので、長尺のツイスト線を巻き取りドラムに巻き取ることができる。
ツイスト線製造装置(3)によれば、ノズル周回機構を簡単な構造でしかも頑丈なものにすることができる。
ツイスト線製造装置(4)によれば、ノズル周回機構を同じく簡単な構造でしかも頑丈なものにすることができる。
ツイスト線製造装置(5)によれば、巻き取りドラムに巻き取られたツイスト線を障害無くスムーズに巻き取りドラムから取り外すことができる。
ツイスト線製造方法(6)によれば、設置面積が狭く、長尺対応でき、長さ変更のために設備の段取り無く、ツイスト線の撚りピッチが可変で、ピッチ精度も良く、生産性もよく、ツイスト線が短時間で得られる。
10 本発明の第1ツイスト線製造装置
20 巻き取りドラム
20C 電線クリップ
42F フランジ
22 巻き取りドラム回転機構
22A 巻き取り用モータ載置台
22H シャフト支持体
22M 巻き取り用モータ
22S モータシャフト
30 ノズル
30S ノズル先端
30T 端部
32N、34N 穴
32 ノズル周回機構
32D 駆動円板
32M 周回用モータ
32P 駆動ピン
32R 連結棒
32S モータシャフト
34D 従動円板
34J 軸受装置
34P 従動ピン
50 機体フレーム
50H 周回用モータ支持体
50V 垂直フレーム
100 本発明の第2ツイスト線製造装置
120 巻き取りドラム
120B 支持円板
120C 電線クリップ
120M 環状溝
120P 大径プーリ
120R ローラ
120S ドラムシャフト
122 巻き取りドラム回転機構
122B ベルト
122M 巻き取り用モータ
122P プーリ
130 ノズル
130A ノズルアーム
130J ノズルシャフト
130N 穴
130P プーリ
130S ノズル先端
132 ノズル周回機構
132B ベルト
132M 周回用モータ
132P プーリ
150 機体フレーム
150H 周回用モータ支持体
160 回転抑止用ローラ装置
161A、161B、162A、162B 回転抑止ローラ
161D〜161J、162D〜162J 矯正ローラ
Wt ツイスト線
W1、W2 電線

Claims (6)

  1. 電線を巻き付ける巻き取りドラムと、
    前記巻き取りドラムを回転させる巻き取りドラム回転機構と、
    複数の電線を供給するノズルと、
    前記ノズルを前記巻き取りドラムの周囲に周回させるノズル周回機構と、を備え、
    前記ノズル周回機構で前記ノズルを巻き取りドラムの周囲に周回させ、
    前記ドラム回転機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルの周回方向と同じ方向に同じ回数だけ回転させて所望のピッチのツイスト線を得て、その後、1ピッチ毎に前記ツイスト線を前記巻き取りドラムに巻き取っていくことを特徴とするツイスト線製造装置。
  2. 前記巻き取りドラムを軸方向に移動させるトラバース機構を備え、
    前記トラバース機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルに対して前記ノズルの軸方向に相対移動させることにより、前記巻き取りドラムに前記ツイスト線を整列状態で巻き取っていくことを特徴とする請求項1記載のツイスト線製造装置。
  3. 前記ノズル周回機構は、周回用モータと、駆動円板と、従動円板と、前記駆動円板と従動円板とを一緒に回転させる連結棒と、から構成されることを特徴とする請求項1または2記載のツイスト線製造装置。
  4. 前記ノズル周回機構は、周回用モータと、前記周回用モータのモータシャフトに固設されたプーリと、前記プーリを巻回するベルトと、前記ベルトが巻回する他のプーリと、前記他のプーリに固設されるノズルシャフトと、前記ノズルシャフトに立設されるノズルアームと、から構成されることを特徴とする請求項1記載のツイスト線製造装置。
  5. 電線クリップを前記巻き取りドラムの先端面端部または前記巻き取りドラムの後端周面に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のツイスト線製造装置。
  6. 電線を巻き付ける巻き取りドラムと、前記巻き取りドラムを回転させる巻き取りドラム回転機構と、複数の電線を供給するノズルと、前記ノズルを前記巻き取りドラムの周囲に周回させるノズル周回機構と、を備えた装置を用いてツイスト線を製造するツイスト線製造方法において、
    前記ノズル周回機構で前記ノズルを巻き取りドラムの周囲に周回させ、
    前記ドラム回転機構で前記巻き取りドラムを前記ノズルの周回方向と同じ方向に同じ回数だけ回転させて所望のピッチのツイスト線を得て、その後、1ピッチ毎に前記ツイスト線を前記巻き取りドラムに巻き取っていくことを特徴とするツイスト線製造方法。
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