JP3651163B2 - 加熱機構を備えた成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂等の成形加工の際に成形物を加熱するための加熱機構を備えた成形型の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
スタンピング成形、射出成形、スラッシュ成形、ブロー成形等の合成樹脂の成形装置においては、所望の成形を行うために成形型に加熱機構を設けたものがある。例えば図4及び図5は、基材5を表皮層7と発泡層8よりなる被覆層6で覆った積層体をスタンピング成形により製造する場合の成形装置の1例を示し、下型1及び上型3には、加熱及び冷却のための媒体(例えば加熱水及び冷却水)を通すための温調配管2,4が設けられている。先ず図4に示すように、下型1の上面1a上に基材5をセットし、供給ダイス9からシート状に押し出した表側溶融樹脂層7mと発泡剤を混入した内側溶融樹脂層8mからなる溶融樹脂積層体6mで基材5の上面を覆い、表側溶融樹脂層7mとの間に多少の隙間が空くように上型3を接近させて停止する。そして各温調配管2,4に加熱媒体を通して両型1,3を加熱し、図5に示すように内側溶融樹脂層8mを発泡させて溶融樹脂積層体6mを基材5と上型3の間に充填させ、温調配管2,4に冷却媒体を通し溶融樹脂積層体6mを冷却硬化させて被覆層6としてから上型3を上昇させて、基材5が被覆層6で覆われた積層体を取り出すようにしている。
【0003】
成形型におけるこのような加熱方法としては、成形型の成形面に窒化チタン等よりなる薄膜状の抵抗体を絶縁して形成し、この抵抗体に電流を流してジュール熱により成型物を加熱する技術がある。また、例えば特開昭62−122086号公報に示すように、誘導コイルにより鉄あるいはニッケルのような高抵抗体よりなる成形型に渦電流を誘起し、この渦電流のジュール熱により成形型を加熱する技術もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
部分的に特性の異なる製品、例えば前述したような発泡層を有する積層体の製造において部分的に発泡倍率を高くした製品を製造するには、成形型のその部分を他の部分より強くしかも速く加熱し高温にして発泡を促進する必要がある。しかしながら前述した第1の従来技術では、成形型の一部分を他の部分より強く加熱するためには、複数系統の温調配管を設けて異なる温度の加熱媒体を通すようにしなければならないので、成形型の構造が複雑になるという問題がある。また薄膜状の抵抗体を使用する第2の従来技術では、所望の範囲だけを部分的に強く加熱するためには、異なる抵抗体と電源を設けなければならないので、やはり成形型の構造が複雑になるという問題がある。
【0005】
誘導加熱による第3の従来技術は、成形型の一部分を他の部分より速くかつ強く加熱するのに適しているが、温度分布のばらつきを起こしやすいので、発泡が不均一になるなど特性にばらつきを生じるという問題を起こすおそれがある。
【0006】
本発明は型全体は温調配管により加熱し、所望の範囲は温調配管を介して誘導コイルにより加熱するようにしてこのような各問題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による加熱機構を備えた成形装置は、互いに対向する面に成形面が形成された1対の成形型と、この両成形型の少なくとも何れか一方に設けられ熱水等の熱媒体を循環させてその成形型の成形面をほゞ全面的に加熱する温調配管とを有し、この両成形型を互いに接近離隔させて両成形面により合成樹脂等の成形を行うようにした加熱機構を備えた成形装置に関するものであり、成形面と反対側から温調配管の一部に熱伝達可能に設けられてこれを覆う高抵抗体を素材とするヨークと、このヨークを加熱する誘導加熱コイルを備えたことを特徴とするものである。誘導加熱コイルを作動させれば高抵抗体のヨークが誘導加熱され、ヨークが設けられた範囲の熱媒体を含む温調配管が熱伝導により速やかに加熱され、その範囲となる成形型の成形面も速やかに加熱される。
【0008】
ヨークは板状としてその一方の面が成形面とほゞ平行で温調配管側となるように成形型の裏側に固定され、このヨークの温調配管と反対側となる面に誘導加熱コイルが固定されていることが好ましい。このようにすれば、ヨークはほゞ均一に誘導加熱されるので、ヨークが設けられた範囲となる成形型の成形面もほゞ均一に加熱される。
【0009】
ヨークの一方の面は、温調配管に当接固定することが好ましい。このようにすれば、誘導加熱されたヨークから熱媒体を含む温調配管への熱伝達は一層効率よく行われる。
【0010】
ヨークは温調配管と直交する断面が溝形となるように両端縁が成形面に向けて折曲されていることが好ましい。このようにすれば、誘導加熱されたヨークから熱媒体を含む温調配管への熱伝達は更に一層効率よく行われる。
【0011】
ブロックの素材である高抵抗体は鉄とするのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に図1〜図3により、本発明による加熱機構を備えた成形装置を自動車のドアトリムの成形装置に適用した場合の実施の形態の説明をする。
本発明により製造されるドアトリムは、成形完了状態を示す図3に示されているように、予め成形された剛性のある基材30の表面を表皮層32と発泡層33よりなる複合層31により覆った積層体である。基材30は通気性のある多孔性のもので、木材を細かく砕いた繊維に結着剤として7パーセント程度のフェノール樹脂を混入して凹凸のあるほゞ一定厚の板状にホットプレス成形したものである。複合層31は、表面側となる表皮層32と基材30側となる発泡層33を一体的に重ね合わせたものであり、ドアトリムの上半部(図において左半部)及びそれに続くアームレスト部は発泡層33の厚さを大にすると共に発泡倍率を高めて、他の部分よりも柔軟な感触が得られるようにしている。この実施の形態に使用する成形装置は、下部の固定側型支持部材(図示省略)に取り付けられる第1成形型(下型)10と、上部の可動側型支持部材(図示省略)に取り付けられて第1成形型10に対し接近離隔可能な第2成形型(上型)20とよりなるもので、また複合層31の素材である溶融樹脂積層体31mを押し出し供給する供給ダイス35を備えている。この両成形型10,20の互いに対向する面にはそれぞれ成形面10a,20aが形成されている。
【0013】
図1〜図3に示すように、第1成形型10の上面には、前述のように予め成形された基材30の裏面を支持する第1成形面10aが形成され、その外周に沿っては平面輪郭形状がドアトリムの輪郭形状と一致する外向き段部10bが形成されている。この第1成形型10はアルミニウム鋳物等の低抵抗体を素材とするもので、第1成形面10aの反対側となる裏側は大きく肉抜きがなされ、複数のリブ10cにより補強されている。第1成形型10は定盤19を介して固定側型支持部材に取り付けられている。
【0014】
第1成形型10内には、ステンレス鋼管等よりなる複数の温調配管13が第1成形面10aのほゞ全面のすぐ内側に沿って鋳込まれている。温調配管13のうち、ドアトリムの上半部及びアームレスト部と対応する位置に設けたものは、第1成形面10aと反対側から、複数のヨーク15により覆われている。ヨーク15は鉄等の高抵抗体を素材とする板状のもので、中央部の一方の面は第1成形面10aとほゞ平行で温調配管13に熱伝達可能に当接固定され、温調配管13と直交する断面が台形の溝形となるように、両端縁が第1成形面10aに向けて折曲され、これにより温調配管13の両側も部分的に覆われている。図に示すように、このヨーク15は1本の温調配管13に設けてもよいし、2本(または複数本)の温調配管13にまたがって設けてもよい。各ヨーク15の温調配管13と反対側の面には、誘導加熱コイル16が固定されている。誘導加熱コイル16は渦巻状に巻回した平板状のコイルを複数枚重ねて直列接続したものである。
【0015】
同じく図1〜図3に示すように、第2成形型20は、ニッケル電鋳により成形されてドアトリムを覆う複合層31の表面を形成する第2成形面20aが下面に形成された表面層21と、これを上側から支持する鉄板製のフレーム22よりなり、フレーム22を形成する外枠22aと複数の補強リブ22bは表面層21に溶接固定されている。第2成形面20aの外周に沿って表面層21に形成された外向き段部20bは、図2及び図3に示すように両型10,20が最接近位置となった状態では、僅かの隙間をおいて下型10の外向き段部10bと嵌合可能である。第2成形型20は定盤29を介して可動側型支持部材に取り付けられている。
【0016】
ステンレス鋼管等よりなる複数の温調配管23は、フレーム22を溶接する前に表面層21の裏面(上側)のほゞ全面に沿って溶接固定されている。第1成形型10の場合と同じく、温調配管23のうち、ドアトリムの上半部及びアームレスト部と対応する位置に設けたものは、第2成形面20aと反対側から、ヨーク15と同様の形状及び素材よりなる複数のヨーク25により覆われている。ヨーク25の中央部の一方の面は第2成形面20aとほゞ平行で温調配管23に熱伝達可能に当接固定され、その両側縁は成形型10に設けたヨーク15よりも深い台形の溝形に折曲され、これにより温調配管23の両側は覆われている。このヨーク25も1本の温調配管23に設けてもよいし、2本(または複数本)の温調配管23にまたがって設けてもよい。各ヨーク25の温調配管23と反対側の面には、誘導加熱コイル16と同様の誘導加熱コイル26が固定されている。フレーム22と温調配管23とヨーク25の間となる表面層21の裏面は、アルミニウム粉末を混入したエポキシ樹脂からなるバッキング24により裏打ち補強されている。
【0017】
主として図2及び図3に示すように、両成形型10,20が最接近位置となった状態では、第1成形型10の第1成形面10aに支持された基材30の表面30aと第2成形型20の第2成形面20aの間の間隔は、ドアトリムの上半部及びそれに続くアームレスト部(特にその上部)では大きく、下半部では小さくなっている。各成形型10,20に設けるヨーク15,25及び誘導加熱コイル16,26は、この間隔が大きい部分に対応して設けられている。なお、この下半部に相当する部分のこの間隔は、後述する溶融樹脂積層体31mよりもやや大である。
【0018】
この実施の形態の成形装置は、図1に示すように第2成形型20が上方に離隔された状態において、基材30を支持した第1成形型10の上方に張り出して移動する供給ダイス35、並びにこれに表皮層32及び発泡層33となる溶融状態の合成樹脂材料を供給する2本の供給管36(図1は1本のみを示す)を備えている。複合層31となる表皮層32及び発泡層33の材料は、何れもポリオレフィン系の合成樹脂(例えばポリプロピレン)であり、発泡層33の材料には発泡剤(例えばアゾジカルボンアミド系のもの)が混練されている。
【0019】
次にこの実施の形態の成形装置方法の説明をする。先ず第2成形型20を上方に離隔させた状態において、低温(例えば50℃)とした第1成形型10の第1成形面10a上に、予め成形された基材30をセットする。次いで、樹脂を計量して押し出す射出成形機用の押出機から供給管36を介して供給ダイス35に供給された溶融状態の表皮層32及び発泡層33の材料は、互いに接合されて一体的に重ね合わされた表側溶融樹脂層32m(温度は例えば160℃程度)及び未発泡の内側溶融樹脂層33m(温度は例えば110℃程度)よりなる塑性に富んだ二層シート状の溶融樹脂積層体31mとなって、供給ダイス35の細長いスリット状の押出し口35aから押し出される。これと同時に供給ダイス35は図において右向きに移動し、溶融樹脂積層体31mは内側溶融樹脂層33m側を下にして、第1成形型10及びその上にセットされた基材30の上側ほゞ全体を覆うように供給される。
【0020】
次いで第2成形型20を第1成形型10に向けて下降させ、図2に示す最接近状態に達すれば第2成形型20の下降を停止させる。この最接近状態において、第1成形型10に支持された基材30の表面30aと第2成形型20の第2成形面20aの間の間隔は、ドアトリムの上半部及びアームレスト部となる部分の方が下半部となる部分よりも大であり、後者となる部分の間隔は未発泡状態の溶融樹脂積層体31mの厚さよりも大である。この型締めの途中で、第1成形型10の外向き段部10bから外側にはみ出した溶融樹脂積層体31mの不要部分は、互いに嵌合する両段部10b,20bの剪断作用により切除される。なお溶融樹脂積層体31mの不要部分の切除に使用する外向き及び内向き段部10b,20bは、第1成形型10側を内向き段部とし、第2成形型20側を外向き段部としてもよい。あるいはこのような互いに嵌合する段部による剪断の代わりに、第2成形型20の第2成形面20aの外側に沿って下向きに設けた押切り刃を第1成形型10の外周の平面部に押し当てて行うようにしてもよい。
【0021】
前述した溶融樹脂積層体31mの供給と前後して第1及び第2成形型10,20の各温調配管13,23に高温水を送り込んで両成形型10,20の成形面10a,20a付近を全体的に加熱し(温度は例えば160℃程度)、また各誘導加熱コイル16,26に交番電流を印加することにより、両成形型10,20の成形面10a,20aのドアトリムの上半部及びアームレスト部に対応する部分だけを急速加熱する(温度は例えば160℃程度)。これにより溶融樹脂積層体31mは、基材30の表面30aと第2成形型20の第2成形面20aの間の間隔が大きいドアトリムの上半部及びアームレスト部(特にその上半部)となる部分の方がドアトリムの下半部となる部分よりも速くかつ強く加熱されて内側溶融樹脂層33mの発泡が促進される。従って、この間隔が大きい部分は、この間隔が小さいドアトリムの下半部に相当する部分に比して遅れることなく速やかに、大きい発泡倍率で発泡充填される。
【0022】
誘導加熱コイル16,26による両成形型10,20の部分的加熱を更に詳しく説明すれば次の通りである。第1成形型10の誘導加熱コイル16に印加された交番電流は電磁誘導によりヨーク15に渦電流を誘起し、この渦電流によるジュール熱により高抵抗体のヨーク15は発熱して温度が上昇し、その範囲の高温水を含む温調配管13はヨーク15からの熱伝導により速やかに加熱され、その範囲に対応する第1成形型10の第1成形面10aのドアトリムの上半部及びアームレスト部に対応する部分はドアトリムの下半部に比して速くかつ強く加熱される。同様に、第2成形型20の誘導加熱コイル26に印加された交番電流は電磁誘導によりヨーク25に渦電流を誘起し、これにより高抵抗体のヨーク25は発熱して温度が上昇し、その範囲の高温水を含む温調配管23はヨーク25からの熱伝導により速やかに加熱され、その範囲に対応する第2成形型20の第2成形面20aのドアトリムの上半部及びアームレスト部に対応する部分はドアトリムの下半部に比して速くかつ強く加熱される。
【0023】
なお、各ヨーク15,25は何れも板状でその中央部の一方の面は各成形面10a,20aとほゞ平行で各温調配管13,23に熱伝達可能に当接固定されているので、各ヨーク15,25は何れもほゞ均一に誘導加熱され、これにより各成形型10,20のこれに密着された付近もほゞ均一に加熱される。従って溶融樹脂積層体31mのドアトリムの上半部及びアームレスト部に対応する部分は、ドアトリムの下半部に比して速くかつ強く加熱されると共にその部分における加熱の不均一も少なくなるので、その部分における発泡はほゞ均一に促進される。また、ヨーク15,25は温調配管13,23と直交する断面が溝形となるように両端縁を成形面10a,20aに向けて折曲しているので、誘導加熱されたヨーク15,25から熱媒体を含む温調配管13,23への熱伝達は効率よく行われ、所望の範囲の成形型の誘導加熱コイル16,26による加熱は効率よく行われる。
【0024】
内側溶融樹脂層33mの発泡が完了すれば、各誘導加熱コイル16,26に対する交番電流を停止して誘導加熱を停止し、各温調配管13,23に冷水を送り込んで第1及び第2成形型10,20の成形面10a,20aを冷却し、熱伝達により溶融樹脂積層体31mの温度を低下させる。成形面10a,20aの温度が50℃程度にまで低下し、各溶融樹脂層32m,33mが硬化したところで、上型20を上昇させてドアトリムを取り出す。これにより得られたドアトリムは、上半部及びアームレスト部(特にその上半部)では発泡層33の発泡倍率が大きいので充分なソフト感が得られ、下半部では発泡層33の発泡倍率が小さいので充分な耐久性が得られる。
【0025】
上記実施の形態では、ドアトリムを全体的に加熱する温調配管13,23と、上半部及びアームレスト部を加熱する誘導加熱コイル16,26を設けたので、ドアトリム全体の温度と上半部及びアームレスト部の温度とを別々に調節することができ、それぞれに最もよく適した温度調節を行うことができる。
【0026】
上記実施の形態では、低抵抗体よりなる成形型10を下型として使用し、電鋳による表面層21により成形面20aを形成した成形型20を上型として使用しているが、本発明はこれと逆に、低抵抗体よりなる成形型を上型として使用し、電鋳による表面層を使用した成形型を下型として使用して実施してもよい。また上下両型とも、低抵抗体よりなる成形型を使用し、あるいは電鋳による表面層を使用した成形型を使用して実施してもよい。
【0027】
また上記実施の形態では、予め成形された基材30を使用したが、本発明は供給ダイス35より押し出し供給される溶融樹脂積層体31mを基材30となる溶融樹脂層を加えた3層として、予め成形された基材を省略することもできる。
【0028】
本発明を射出成形やブロー成形に適用する場合には、前述のように第1成形型10及び第2成形型20を上下に配置する代わりに水平に配置して実施することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、誘導加熱コイルが設けられた範囲の成形型の成形面は熱媒体を含む温調配管を介して誘導加熱コイルにより速やかに加熱される。このように熱容量の大きい熱媒体を含む温調配管を介して加熱されるので、誘導コイルによる加熱の場合に生じがちな局部的な型温度の不均一を少なくすることができ、そのような原因により製品の成形に不都合を生じたり特性にばらつきを生じるおそれはなくなる。
【0030】
ヨークを板状としてその一方の面を温調配管を設けた成形型の裏側に固定し、このヨークの反対側の面に誘導加熱コイルに固定したものによれば、ヨークが設けられた範囲の成形型もほゞ均一に加熱されるので、温度が不均一になることにより製品の成形に不都合を生じたり特性にばらつきを生じるるおそれは一層減少する。
【0031】
ヨークの一方の面を温調配管に当接固定したものによれば、誘導加熱されたヨークから熱媒体を含む温調配管への熱伝達は一層効率よく行われるので、所望の範囲の成形型の加熱は一層効率よく行われる。
【0032】
ヨークの断面が溝形となるようにその両端縁を成形面に向けて折曲したものによれば、誘導加熱されたヨークから熱媒体を含む温調配管への熱伝達は更に一層効率よく行われるので、所望の範囲の成形型の加熱は更に一層効率よく行われる。
【0033】
ヨークの素材である高抵抗体を鉄とすればヨークが安価となり、成形装置の製造コストを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による加熱機構を備えた成形装置の1つの実施形態における、溶融樹脂供給途中の状態を示す断面図である。
【図2】 図1に示す実施形態における、型締めを終了した時の状態を示す断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態における、発泡及び冷却を終了し時の状態を示す断面図である。
【図4】 従来技術による加熱機構を備えた成形装置の一例の図1に相当する断面図である。
【図5】 図4に示す従来技術の図3に相当する断面図である。
【符号の説明】
10,20…成形型、10a,20a…成形面、13,23…温調配管、15,25…ヨーク、16,26…誘導加熱。

Claims (5)

  1. 互いに対向する面に成形面が形成された1対の成形型と、この両成形型の少なくとも何れか一方に設けられ熱水等の熱媒体を循環させてその成形型の成形面をほゞ全面的に加熱する温調配管とを有し、前記両成形型を互いに接近離隔させて前記両成形面により合成樹脂等の成形を行うようにした加熱機構を備えた成形装置において、前記成形面と反対側から前記温調配管の一部に熱伝達可能に設けられてこれを覆う高抵抗体を素材とするヨークと、このヨークを加熱する誘導加熱コイルを備えたことを特徴とする加熱機構を備えた成形装置。
  2. 前記ヨークは板状でその一方の面が前記成形面とほゞ平行で前記温調配管側となるように前記成形型の裏側に固定され、このヨークの前記温調配管と反対側となる面に前記誘導加熱コイルが固定されている請求項1に記載の加熱機構を備えた成形装置。
  3. 前記ヨークの前記一方の面を前記温調配管に当接固定してなる請求項2に記載の加熱機構を備えた成形装置。
  4. 前記ヨークは前記温調配管と直交する断面が溝形となるように両端縁が前記成形面に向けて折曲されている請求項2または請求項3に記載の加熱機構を備えた成形装置。
  5. 前記高抵抗体が鉄である請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の加熱機構を備えた成形装置。
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