JP7350255B2 - 発泡樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面にスキン層を有する発泡樹脂成形品を一対の金型内において一体的に成形することができる発泡樹脂成形品の製造方法に関するものである。
従来から、発泡樹脂成形品の表面の強度を増加して、耐衝撃性や耐摩擦性等の性能を高めるためにスキン層と称される同一樹脂による硬質層を設けたものが知られている。このような表面にスキン層を有する発泡樹脂成形品は、軽量性、断熱性、防音性等の発泡樹脂製品の優れた特性に加えて、スキン層による表面強度や耐衝撃性や耐摩擦性等の向上を図ることができるため、断熱材や防音材等の建材、精密機械等の保護部材、自動車用の床材やエンジンカバー部材等、種々の用途への適用が図られている。
しかしながら、従来のスキン層を有する発泡樹脂成形品の製造方法は、発泡樹脂成形品とスキン層を別々に成形しておき、接着剤を介して両者を一体化する方法であった。このため製作に時間がかかるという問題や、また、接着剤を均等に塗布することが難しく接着不良の箇所が生じるという問題もあった。仮に同じ型内でスチーム発泡成形し、更にオイルヒータまたは電熱ヒータによりスキン層をするとしても、加熱昇温時間が極めて長くかかることから、スキン層の厚みが不均一であり均一な厚みの成形品を得ることが難しいとか、スキン層が溶けて陥没しやすい等から、製品として形状が成り立たないという問題があった。
一方、特許文献1に示されるように、2色射出成型工法を利用して発泡樹脂成形体の表面にスキン層を一体成形する方法が提案されているが、射出成型機を用いるものであり、発泡ビーズ原料を充填後、スチーム加熱により発泡融着して発泡樹脂成形品を製造する発泡樹脂成形品の製造方法とは技術分野を異にするものであった。
特開2002-172651号公報
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、表面にスキン層を有する発泡樹脂成形品を金型内において一体的に成形することができる発泡樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。また、電磁誘導加熱を組み合わせてスキン層を生成する新たな製造方法を提供すること、更には、スキン層を任意の厚みに生成することができる発泡樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明の発泡樹脂成形品の製造方法は、固定型及び前記固定型に対して接離自在な移動型を有する一対の金型で形成されるキャビティ内に発泡樹脂原料を充填する工程と、
スチームにより前記金型を加熱する工程と、
更に加熱して原料を発泡融着させ発泡樹脂成形品とする工程と、
次いで、前記固定型の底面の外側に取り付けられたコイルに電流を流し、電磁誘導加熱により前記固定型を更に昇温し、この昇温した前記固定型に接している発泡樹脂成形品の表面を溶融してスキン層を生成する工程と、
前記金型を冷却した後に、金型を開いて発泡樹脂成形品を取り出す工程とからなることを特徴とするものであり、これを請求項1に係る発明とする。
好ましい実施形態によれば、スキン層を生成する工程において、スキン層を成形する面の反対側の面から駒金型により発泡樹脂成形品を押圧し、昇温した金型面に押し付けた部位にスキン層を生成するようにしたものが好ましく、これを請求項2に係る発明とする。
また、その他の好ましい実施形態によれば、生成するスキン層の厚みを、発泡樹脂成形品を押圧する力具合により調整するようにするのが好ましく、これを請求項3に係る発明とする。
請求項1に係る発明では、接離自在な一対の金型で形成されるキャビティ内に発泡樹脂原料を充填する工程と、スチームにより前記金型を加熱する工程と、に加熱して原料を発泡融着させ発泡樹脂成形品とする工程と、次いで、電磁誘導加熱により金型を更に昇温し、この昇温した金型に接している発泡樹脂成形品の表面を溶融してスキン層を生成する工程と、前記金型を冷却した後に、金型を開いて発泡樹脂を取り出す工程とからなるものとしたので、金型温度を電磁誘導加熱によって短時間に昇温可能となり、表面にスキン層を有する発泡樹脂成形品を一対の金型内において連続的、かつ一体的に成形することができる。
また、請求項2に係る発明では、スキン層を生成する工程において、スキン層を成形する面の反対側の面から駒金型により発泡樹脂成形品を押圧し、昇温した金型面に押し付けた部位にスキン層を生成するようにしたので、表面の発泡ビーズ原料が加熱溶融されてソリッド化するとともに、更に駒金型により押圧されて脱気脱泡し薄くて均一なスキン層を生成することができる。
また、請求項3に係る発明では、生成するスキン層の厚みを、発泡樹脂成形品を押圧する力具合により調整するようにしたので、所望の厚みのスキン層を生成することが可能となり、ニーズに合わせた様々な厚みのスキン層付きの発泡樹脂成形品を提供することができる。
本発明の実施に用いる金型の一例を示す概略断面図である。 電磁誘導加熱による加熱工程を説明する概略説明図である。 発泡樹脂成形品の要部を示す拡大断面図である。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は、本発明の実施に用いる金型の一例を示す概略断面図で、図において、1は接離自在な一対の金型の移動型、2は固定型であり、一般的な発泡成形機と基本構造は同じである。図示のものでは、移動型1に設けられた駒金型1aと、固定型2に設けられた凹型2aとでキャビティが形成されており、このキャビティ内に原料充填機3から発泡樹脂原料が充填される構造である。また、前記駒金型1aは、モータ4の駆動によりシャフト5が下降し凹型2a側へ押し込み移動可能となっている。
なお、前記駒金型1aは凹型2aの開口部全面を覆うように構成されているが、凹型2aの開口部の一部のみで押し込み移動する構造とすることもできる。
前記固定型2の下面には、磁性体でないトッププレート6が敷設されており、このトッププレート6の下部には誘導加熱用のコイル7が取り付けられている。このコイル7は、IH(Induction Heating 誘導加熱)の原理を利用して金型の特定部位を加熱するものである。即ち、図2に示されるように、コイル7に電流が流れると、コイル7を取り巻くように磁力線が発生し、更に、この磁力線により磁性体である凹型2の底面にうず電流と呼ばれる多数の電流が発生する。凹型2の底面にうず電流が流れると、電気抵抗があるためジュール熱が発生して凹型2の底面が急激に加熱されることとなる。この結果、凹型2の底面に接している発泡樹脂成形品の表面が溶融され、スキン層を生成することとなる。なお、図において20は発泡樹脂成形品、21は表面に生成されたスキン層である。
次に、本発明の製造方法について以下に説明する。
先ず、駒金型1aと凹型2aで形成されるキャビティ内に、原料充填機3より発泡樹脂原料を充填した後、駒金型1aと凹型2aを覆うチャンバー内に加熱用スチームを投入して前記金型を加熱する。更に加熱を継続して、発泡樹脂原料が膨張するとともに、表面が溶融して隣接する発泡樹脂原料を互いに融着させ、キャビティの内形状に沿った発泡樹脂成形品とする。以上の工程は、従来のスチーム加熱による発泡樹脂成形品の製造方法と基本的に同じである。
次いで、コイル7に電流を流して電磁誘導加熱により凹型2の底面を更に昇温する。電磁誘導による加熱では、うず電流の発生により磁性体である金型を急激に昇温することができ、この結果、金型に接している発泡樹脂成形品の表面は発泡樹脂構造が溶けて液状化し、その後、溶融した樹脂は固まって薄いスキン層21を生成することになる。
このように、電磁誘導加熱を利用して短時間に金型温度を上昇して、そこに接触している発泡樹脂成形品の表面にスキン層を形成することは業界において初めての試みであり、本発明の製造方法によってスキン層を有する発泡樹脂成形品を一対の金型内において連続的、かつ一体的に成形可能となった。
その後、前記金型を冷却した後に、金型を開いて発泡樹脂成形品20を取り出し、一連の製造工程は終了するが、この冷却工程と取り出し工程は、従来のスチーム加熱による発泡樹脂成形品の製造方法と基本的に同じである。
前記スキン層21を生成する工程において、スキン層21を成形する面の反対側の面から駒金型1aにより発泡樹脂成形品を押圧し、昇温した金型面に押し付けた部位にスキン層21を生成するようにするのが好ましい。これにより、電磁誘導加熱で加熱溶融されてソリッド化した発泡ビーズ原料が、駒金型1aに押圧されて脱気脱泡するので、この結果、薄くて均一なスキン層が生成されることとなる。
また、生成するスキン層21の厚みは、発泡樹脂成形品を押圧する駒金型1aの力具合により調整することが可能であり、駒金型1aを強く深く押し込めば厚いスキン層21となり、駒金型1aを弱く浅く押し込めば薄いスキン層21となり、発泡樹脂成形品の用途に応じて任意の厚みのスキン層21を生成することができる。
以上の工程を経て成形された発泡樹脂成形品の構造について説明する。
図3は、本発明で得られる発泡樹脂成形品20の要部を示す拡大断面図であり、表面には薄くて均一なスキン層21が一体的に形成されている。22は原料ビーズを発泡した発泡セルであり、隣り合う発泡セル22、22の表面同士が溶融接着して結合されているとともに、発泡セル22、22・・・の間には三次元連通気孔23が形成された構造となっている。
前記スキン層21は、電磁誘導加熱により金型を発泡セル22の融点以上に昇温した際に、金型面に密着している前記発泡セル22が溶融して生成されるものである。このスキン層21は、従来技術のように別々に成形したものを接着剤で貼り合わせたものではなく、成形金型内で一連、かつ一体的に生成されるものであり、発泡セル22が溶けて液状化した状態のものと、液状化に至ってない状態のものとが混在した状態にある中間傾斜層24を介し、前記スキン層21と発泡セル22とが強固に接着一体化した構造となっていると考えられる。
このように、電磁誘導加熱を利用して短時間に金型温度を上昇し、そこに接触している発泡樹脂成形品の表面にスキン層を形成するという技術は、本件発明者が試行錯誤の結果、初めて想到することができたものであり、また、これにより、スキン層を有する発泡樹脂成形品を一対の金型内において連続的、かつ一体的に成形可能となった。
以上の説明からも明らかなように、本発明は電磁誘導加熱により金型を昇温し、この昇温した金型に接している発泡樹脂成形品の表面を溶融してスキン層を生成する工程を組み込んだ点に特徴的構成を有するものであり、これにより、表面にスキン層を有する発泡樹脂成形品を金型内において一体的に成形することが可能となり、また、スキン層を任意の厚みに生成することができるという利点もある。
1 移動型
1a 駒金型
2 固定型
2a 凹型
3 原料充填機
4 モータ
5 シャフト
6 トッププレート
7 コイル
20 発泡樹脂成形品
21 スキン層
22 発泡セル
23 三次元連通気孔
24 中間傾斜層

Claims (3)

  1. 固定型及び前記固定型に対して接離自在な移動型を有する一対の金型で形成されるキャビティ内に発泡樹脂原料を充填する工程と、
    スチームにより前記金型を加熱する工程と、
    更に加熱して原料を発泡融着させ発泡樹脂成形品とする工程と、
    次いで、前記固定型の底面の外側に取り付けられたコイルに電流を流し、電磁誘導加熱により前記固定型を更に昇温し、この昇温した前記固定型に接している発泡樹脂成形品の表面を溶融してスキン層を生成する工程と、
    前記金型を冷却した後に、金型を開いて発泡樹脂成形品を取り出す工程とからなることを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。
  2. スキン層を生成する工程において、スキン層を成形する面の反対側の面から駒金型により発泡樹脂成形品を押圧し、昇温した金型面に押し付けた部位にスキン層を生成するようにした請求項1に記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
  3. 生成するスキン層の厚みを、発泡樹脂成形品を押圧する力具合により調整するようにした請求項1または2に記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
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