JP2008087171A - 熱可塑性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

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由卓 小林
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Abstract

【課題】ウエルドや転写ムラ等の不良がなく、外観良好な熱可塑性樹脂成形体を短い成形サイクルで効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】雌雄一対の金型のうち、いずれか一方または両方の金型キャビティ面の一部分を予め加熱して、前記金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給開始し、前記溶融状熱可塑性樹脂を供給しながら、または供給完了後に型締めを行い、冷却して成形する熱可塑性樹脂成形体の製造方法であって、前記溶融状熱可塑性樹脂と各金型の成形面の少なくとも一部とが接した状態での型締め速度の最大値が30mm/sec以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
【選択図】図8

Description

本発明は熱可塑性樹脂成形体の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂成形体は、経済性、軽量性、良好な賦形性から自動車の内装部品や外装部品、家電製品、住設関連製品などの広い分野で使用されている。
このような熱可塑性樹脂成形体は、射出成形や圧縮成形などの成形方法により製造できることが知られている。しかしながら、前記した方法によって開口部があるような複雑な形状の成形体を製造する場合や、成形体成形時に複数の樹脂供給ゲートを使用する場合には、得られる成形体にウエルドなどの外観不良が発生することがあった。
前記した成形体の外観不良を解決する方法として、成形体の製造に用いる一対の金型のキャビティ面全面を予め高周波誘導加熱で加熱しておき、その後、該金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給し、冷却して成形体を製造する方法が提案されている。(特許文献1参照)
また、特許文献2には、一対の金型を用いて成形体を製造する方法において、金型の樹脂合流部付近に温度調節入子を具備する金型を使用し、該金型間に樹脂を供給する際に、前記温度調節入子により金型を部分的に加熱することにより、ウエルドのない成形体を製造する方法が開示されている。
特公昭58−40504号公報 特開平7−290541号公報
しかしながら特許文献1に記載の方法では、金型キャビティ面全面を加熱するため、冷却時間が長くなり、生産効率が劣るという問題があった。また、特許文献2に開示された方法では成形サイクルは短くなり生産効率は改善されるものの、得られる成形体表面において金型加熱部と接した部分と金型非加熱部と接した部分とで転写ムラが生じることがあった。
本発明は、ウエルドや転写ムラ等の不良がなく、外観良好な熱可塑性樹脂成形体を短い成形サイクルで効率よく製造する方法を提供するものである。
すなわち本発明は、雌雄一対の金型のうち、いずれか一方または両方の金型キャビティ面の一部分を予め加熱して、前記金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給開始し、前記溶融状熱可塑性樹脂を供給しながら、または供給完了後に型締めを行い、冷却して成形する熱可塑性樹脂成形体の製造方法であって、前記溶融状熱可塑性樹脂と各金型の成形面の少なくとも一部とが接した状態での型締め速度の最大値が30mm/sec以上である熱可塑性樹脂成形体の製造方法を提供するものである。
本発明の熱可塑性樹脂成形体の製造方法によれば、ウエルドや転写ムラ等の不良がなく、外観良好な熱可塑性樹脂成形体を短い成形サイクルで効率よく製造することができる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の一例を示したものである。本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の大きさや形状には特に制限はないが、本発明の製造方法は、複数のゲートが必要となる大型成形体や図4に示すような開口部(3)を有したウエルドの発生しやすい熱可塑性樹脂成形体の製造に好適である。本発明の製造方法により得られる熱可塑性樹脂成形体の表面の全体または一部には、各種シボ模様や柄模様等の凹凸模様が施されていてもよい。凹凸の溝深さは通常10μm以上500μm以下、好ましくは50μm以上200μm以下である。
図7は図2の熱可塑性樹脂成形体を製造する金型の断面図を示したものであり、雌型(4)および雄型(5)の雌雄一対からなり、雄型(5)には溶融状熱可塑性樹脂を供給するためのゲート(6)(7)が設けられており、溶融樹脂供給通路(8)を通じてキャビティ内に溶融状熱可塑性樹脂が供給される。このゲートの設置場所や数は、製造する成形体の形状や大きさによって適宜決定されるが、本発明の製造方法は複数のゲートを用いて熱可塑性樹脂成形体を製造する場合に好ましく適用できる。
後述するように金型キャビティ面を加熱する手段が高周波誘導加熱である場合、雌雄金型の材質は、高周波誘導加熱が効率よく行えるように、磁性材料であることが好ましい。
この雌雄一対の金型は、いずれか一方の金型がプレス装置(図示せず)の固定盤に固定され、他方の金型が可動盤に固定されており、駆動装置により可動盤が固定盤方向に移動して型締めが行なわれる。駆動装置としては油圧駆動装置や電動駆動装置が挙げられるが、応答性や精度がよく、容易に高速化できる電動駆動装置が好ましく使用される。
本発明で用いる雌雄一対の金型には、加熱手段が設けられている。例えば加熱手段(9)と加熱手段を搬送する搬送装置(10)とからなり、外部から加熱手段(9)を雌雄金型間に挿入させ(図8)、更に加熱手段を一方の金型キャビティ面に近づけて(図9)、金型キャビティ面の一部分を加熱できるようになっている。加熱手段(9)は電気ヒーターや温風を吹付ける送風機等の加熱できる手段を備えたものであれば特に限定されないが、高周波誘導加熱可能な加熱コイルが好ましく適用できる。高周波誘導による加熱は金型キャビティ表面を短時間で加熱できるため、他の手段よりも成形サイクルを短くできることから好ましい。また、加熱コイルは銅管を金型の加熱部位のキャビティ形状に合わせた形状とすることが好ましい。
加熱手段としては、前記の金型外部からの加熱手段だけでなく、スチーム等の熱媒や、型内に埋め込んだ電気ヒーターによる金型内部からの加熱手段でも構わない。
以下、図7に示す金型および加熱手段として高周波誘導加熱可能な加熱コイルを備えた加熱装置を用いて、図1に示す熱可塑性樹脂成形体を製造する方法を説明する。
図8、9は雄雌金型間に外部から加熱コイルを挿入し、加熱コイルを雌型のキャビティ表面に近づけて加熱している工程を示している。加熱する場所は、加熱コイルで加熱を行わない以外は同じ金型を用いて同じ条件で熱可塑性樹脂成形体を製造した場合に、得られる熱可塑性樹脂成形体の意匠面側にウエルドやシルバーストリーク、フローマーク等の不良の発生が予想される部分、または、樹脂供給ゲート近傍の供給跡不良の発生が予想される部分と接する金型キャビティ部分を含んでいることが必要である。ただし、加熱部分を広くしすぎた場合は装置コストが高くなり、冷却時間も長くなるため、できるだけ狭い範囲を加熱することがコスト、サイクル面から好ましく、加熱部分の短辺側寸法が200mm程度以下であることが好ましい。例えば図1に示す熱可塑性樹脂成形体で、図2に示すようにゲート部(2)が2ヶ所あった場合、それぞれのゲート部に対応する金型ゲートから供給された溶融状熱可塑性樹脂が合流する中間部(A)付近においてウエルドの発生が予想される。このため、ウエルド(A)の発生が予想される図3の(C)部と接する金型キャビティ部分を加熱することが好ましい。また、図4に示す熱可塑性樹脂成形体の場合は、ゲート部(2)に対応する金型ゲートから供給された樹脂が開口部(3)で分離し、その下流部(B)で分離した溶融状熱可塑性樹脂が合流するため、合流部付近においてウエルドの発生が予想される。このため、ウエルド(B)の発生が予想される図5の(D)と接する金型キャビティ部分を加熱することが好ましい。更に図6に示す熱可塑性樹脂成形体のようにウエルドの発生がなくとも、ゲート部周辺に樹脂の供給跡が残ることが予想される場合は、ゲート周辺に対応する部分、すなわちゲート部周辺の(E)と接する金型キャビティ部分を含むように加熱することが好ましい。
加熱コイルでの加熱時間は、金型キャビティ表面の温度が所定の温度に達する時間とする。所定の温度とは、加熱コイルを金型外に退避させた後、雌雄金型を閉じて、金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給する時点において、加熱部分の温度が加熱前の温度よりも20℃以上高い温度であることが好ましい。加熱部分の温度は、その最高温度が、本発明で用いる熱可塑性樹脂の荷重たわみ温度以上であることがより好ましい。
金型キャビティ面の一部分を加熱した後、加熱コイルを退避させ、金型を閉じて溶融状熱可塑性樹脂を供給するまでの間には、金型キャビティ面の加熱部分の温度が低下するため、事前にこの温度低下分を見込んだ加熱を行うことが必要となる。このため、金型キャビティ加熱後の加熱コイルの退避および金型を閉じるまでの時間をできるだけ短くし、この間の温度低下を小さくすることが好ましい。これにより、金型キャビティ面の加熱時間を短くすることができ、サイクル短縮につなげることができる。なお、本発明における荷重たわみ温度とは、JIS K7191−2のB法に従い、測定される温度である。
金型キャビティ面の一部分を加熱した後の金型キャビティ面は、加熱コイルで加熱された部分と、加熱されていない部分とで温度差が生じている。この温度差が大きすぎると熱可塑性樹脂成形体の表面に転写ムラが発生することがある。ここでは、金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給開始する時点において、加熱部分と非加熱部分との温度勾配のうち最も大きな温度勾配が8℃/cm以下であることが好ましく、6℃/cm以下であることがより好ましい。
この温度勾配を小さくするために、金型キャビティ面のうち加熱しない部分の温度を高くしておくことも有効であり、加熱前の金型温度を50℃以上にしておくことが好ましく、60℃以上にしておくことがより好ましい。
温度勾配の測定は、金型に温度センサーを取付けて測定してもよいが、金型キャビティ表面に熱電対を取付けたり、放射温度計等を用いて、加熱完了直後からの温度低下の経時変化を測定し、溶融状熱可塑性樹脂を供給する時点での温度勾配を算出してもよい。
図10は雌型(4)と雄型(5)との間に溶融樹脂供給通路(8)を通じてゲート(6)およびゲート(7)から溶融状熱可塑性樹脂(11)を供給開始した状態を示している。溶融状熱可塑性樹脂を供給開始するときの雌雄金型のキャビティクリアランスは、成形体の用途や製品形状、大きさ等により適宜決定されるが、キャビティクリアランスが小さすぎる場合は十分な型締め速度が得られず、大きすぎる場合は、樹脂供給跡が目立ってしまうことがある。このため、溶融状熱可塑性樹脂を供給開始するときのキャビティクリアランスは、通常製品厚み+5mm以上、製品厚み+30mm以下、好ましくは製品厚み+7mm以上、製品厚み+20mm以下である。
なお、ゲートに対応する成形体部分に表皮材を部分的に貼合一体化する場合は、樹脂の供給跡が表皮材により隠蔽されるので、表皮材の種類に応じてキャビティクリアランスを設定すればよいが、製品厚み+50mm以下が好ましい。また、ゲートから溶融状熱可塑性樹脂を供給する時の速度は800cc/sec以上であることが好ましい。
図11は型締め完了した状態を示しており、ゲート(6)およびゲート(7)から供給された溶融状熱可塑性樹脂は金型キャビティ内を流動し、それぞれのゲートの中間点付近(E)で合流する。この溶融状熱可塑性樹脂の合流部付近の金型キャビティ面は予め加熱コイルで加熱されているために冷却が遅れ、ウエルドや転写ムラ等の外観不良を目立ちにくくすることができる。型締めは、樹脂を供給しながら、または供給完了後に行う。樹脂の供給完了後に型締めを行う場合は、供給完了後速やかに型締めを開始することが好ましい。
また、金型を閉じた状態から、溶融状熱可塑性樹脂を供給しながら所定のキャビティクリアランスまで金型を開き、再度型締めを行ってもよい。この場合、金型を開き始めた後に溶融状熱可塑性樹脂を供給してもよいし、供給開始と同時に金型を開いてもよい。
本発明では、金型間に供給した溶融状熱可塑性樹脂と各金型の成形面の少なくとも一部とが接した状態での型締め速度の最大値が30mm/sec以上となるようにすることが必要であり、40mm/sec以上であることがより好ましい。従来金型キャビティ面の一部分のみを加熱して成形した場合には、加熱部分と接する樹脂の温度が他の部分と比べて高くなるため、成形体の前記部分が転写しやすくなっていたと考えられる。型締め速度を速くすることにより、金型間に供給した溶融状熱可塑性樹脂を短時間で金型キャビティ間に充填することができる。そのため、溶融状熱可塑性樹脂の温度があまり低下しないうちに金型キャビティ面全面を転写させることができ、結果、転写ムラがなく外観良好な熱可塑性樹脂成形体を得ることができる。特に金型キャビティ面の予め加熱される部分に、溝深さが50μm以上、200μm以下の凹凸を設けることにより、得られる成形体の転写ムラをより目立ちにくくすることができる。なお、前記の型締め速度とは、金型のキャビティクリアランスと射出時間から求める平均値でなく、型締め過程における速度の最大値とする。
型締め完了後のキャビティ中の熱可塑性樹脂に作用させる最大加圧面圧は0.5MPa以上、8MPa以下であることが好ましく、0.5MPa以上、5MPa以下であることがより好ましい。最大加圧面圧が小さすぎる場合には、溶融状熱可塑性樹脂を所望の形状に賦形することが困難となることがある。8MPaを超える最大加圧面圧を作用させるためには、大型の型締め装置が必要となる。なお加圧面圧とは、型締め力をキャビティの投影面積で割ったものであり、最大加圧面圧とは、加圧面圧の最大値である。
図では縦方向に型締めする例を示しているが、型締め方向は縦方向であっても横方向であってもよい。
図12は雌雄金型を開いて成形体を取り出す工程を示したものであり、図1に示すウエルドや光沢ムラがない外観良好な熱可塑性樹脂成形体を得ることができる。
本発明の方法に用いられる熱可塑性樹脂としては、圧縮成形、射出成形、押出成形などで通常使用される樹脂を用いることができる。
このような樹脂としては、たとえばポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリスチレン、ナイロンなどのポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などの一般的な熱可塑性樹脂、EPMやEPDMなどの熱可塑性エラストマー、これらの混合物、あるいはこれらを用いたポリマーアロイ等があげられる。
また、これらの熱可塑性樹脂には必要に応じて通常使用されるガラス繊維、各種の無機もしくは有機フィラーなどの充填材が含有されていてもよく、もちろん通常使用される各種の顔料、滑材、帯電防止剤、安定剤などの各種添加材が配合されていてもよい。
本発明で得られる熱可塑性樹脂成形体の表面の一部には、表皮材が貼合一体化されていてもよい。本発明で用いられる表皮材としては、例えば、モケットやトリコット等の織物や編み物、ニードルパンチカーペット等の不織布、金属フォイル、熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーのシートやフィルムなどが挙げられる。成形体の表面の一部に表皮材を貼合一体化する場合は、金型キャビティ面を加熱する前に、予め表皮材を金型間の所定位置に載置しておき、前記と同様に成形すればよい。しかし、金型キャビティ面の加熱部分と対応する場所に表皮材が貼合一体化されると表皮材の風合いを損ねる虞がある。このため、表皮材を貼合一体化する部位に対応する金型キャビティ面は、加熱しないことが好ましい。
不織布を構成する繊維としては、例えば、綿、毛、絹、麻等の天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維が挙げられる。不織布は、単一種の繊維から構成されていても、2種以上の繊維から構成されていてもよい。また、天然繊維と合成繊維との混合物で構成されていてもよい。不織布の製造方法は、ニードルパンチ式、サーマルボンド式、スパンボンド式、メルトブロー式、スパンレース式等に分類されるが、いずれの方法で製造された不織布も本発明に適用することができる。
合成樹脂のシートやフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂やポリオレフィン系熱可塑性エラストマーのシートやフィルムが挙げられ、基材樹脂として使用される熱可塑性樹脂との融着性が良好なものが好ましく使用される。
これらの表皮材は、発泡層や裏打ち層を有する多層表皮材であってもよい。
発泡層としては、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、軟質または半硬質のポリウレタン発泡体などが挙げられる。
また、裏打ち層としては、例えば、不織布、合成樹脂シートやフィルムなどが挙げられる。
なお、これらの多層表皮材は、熱可塑性樹脂からなる基材部分との接着性の観点から、熱可塑性樹脂との熱融着性が良好なものや表皮材裏面に溶融状熱可塑性樹脂が含浸して基材樹脂との接着が可能なものなどが好ましく使用される。
[実施例1]
熱可塑性樹脂として住友ノーブレンAX568(住友化学社製、MFR 65g/10分、荷重たわみ温度 132℃)を用いて、図1に示すような400×600mm、厚み2.5mmの寸法の成形体を図7に示す金型(2点ゲート)で成形した。雌型キャビティの中央部付近(溶融状熱可塑性樹脂の合流部付近)の幅150mmの範囲を、高周波発信周波数20kHz、出力50kWの高周波誘導加熱装置を用いて、加熱コイルにより加熱した。金型を所定のキャビティクリアランスまで閉じ、金型キャビティ内に溶融状熱可塑性樹脂を供給し、型締めを行った。冷却後型開きし、熱可塑性樹脂成形体を得た。得られた成形体はウエルドや転写ムラがなく外観良好であった。
<加熱条件>
加熱時間 20秒
金型キャビティの中央部付近の加熱温度 160℃
溶融状熱可塑性樹脂の供給開始時の金型キャビティ表面温度 120℃
<成形条件>
樹脂温度 230℃
金型温度 60℃
樹脂供給時の金型キャビティクリアランス 20mm
型締め速度の最大値 70mm/sec
加圧面圧 3MPa
冷却時間 30sec
[比較例1]
型締め速度の最大値を10mm/secとしたこと以外は実施例1と同様に、熱可塑性樹脂成形体を成形した。得られた成形体は中央部付近にウエルドは見られなかったが、転写ムラが発生していた。
本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の一例を平面図で示したものである。 本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の一例を平面図で示したものである。 本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の一例を平面図で示したものである。 本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の他の一例を平面図で示したものである。 本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の他の一例を平面図で示したものである。 本発明の方法により製造される熱可塑性樹脂成形体の他の一例を平面図で示したものである。 本発明の方法に使用する金型の一例を断面図で示したものである。 本発明の製造工程の一部を金型断面の概略図で示したものである。 本発明の製造工程の一部を金型断面の概略図で示したものである。 本発明の製造工程の一部を金型断面の概略図で示したものである。 本発明の製造工程の一部を金型断面の概略図で示したものである。 本発明の製造工程の一部を金型断面の概略図で示したものである。
符号の説明
1:熱可塑性樹脂成形体
2:ゲート部
3:開口部
4:雌型
5:雄型
6:ゲート
7:ゲート
8:溶融樹脂供給通路
9:加熱手段
10:搬送装置
11:溶融状熱可塑性樹脂

Claims (8)

  1. 雌雄一対の金型のうち、いずれか一方または両方の金型キャビティ面の一部分を予め加熱して、前記金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給開始し、前記溶融状熱可塑性樹脂を供給しながら、または供給完了後に型締めを行い、冷却して成形する熱可塑性樹脂成形体の製造方法であって、前記溶融状熱可塑性樹脂と各金型の成形面の少なくとも一部とが接した状態での型締め速度の最大値が30mm/sec以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法において、金型キャビティ面の予め加熱される部分が凹凸形状を有しており、前記凹凸の溝深さが50μm以上、200μm以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  3. 金型キャビティ面を加熱する手段が高周波誘導加熱であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  4. 金型キャビティ面の予め加熱される部分が、雌雄一対の金型間に溶融状熱可塑性樹脂を供給した時の前記溶融状熱可塑性樹脂の合流部と接する部分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  5. 溶融状熱可塑性樹脂を複数のゲートから供給することを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  6. 金型キャビティ面の予め加熱される部分が、溶融状熱可塑性樹脂を供給するゲート周辺に対応する部分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  7. 溶融状熱可塑性樹脂の供給開始時において、金型キャビティ面のうち最も温度の高い部分の温度が前記熱可塑性樹脂の荷重たわみ温度以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
  8. 溶融状熱可塑性樹脂の供給開始時において、金型キャビティ面の加熱部分と非加熱部分との温度勾配のうち最も大きな温度勾配が8℃/cm以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
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