JP3650845B2 - 自動車用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乗用車等の車両における自動車用シート、特に折り畳み可能なシート本体にシートロック装置を備えた自動車用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえばワゴン車等において、折り畳み式に格納可能なシートを装備しているものでは、そのシート本体がフロア所定位置で回動し得るように取り付けられている。このようにしてシートを格納可能とすることで、そのシート自体の使用性を高め、あるいは車内スペースの利用を図る等の利便性を備えている。
【0003】
図4は、そのような折り畳み式格納可能なシートの例を示している。図4ではシートを折り畳んだ際の異なる態様もしくは使用モードが示されているが、シートクッション2およびシートバック3から成るシート本体1は、図4(B)あるいは図5に示されるように、ヒンジブラケット4を介して、フロア5に対して回動可能に支持される。ヒンジブラケット4は、シート本体1を支持するための枢軸4aを含んでいる。なお、図4(A),(B)は、シートバックテーブルの使用モードおよび格納時の態様をそれぞれ示している。
【0004】
シート本体1はまた、通常のシート使用状態にロックする(図5参照)ためのシートロック6を備えている。シートロック6はその支点6aのまわりに回転可能である。シートロック6のロックの際、フロアストライカ7に係合させ、あるいは離脱させることでロック/ロック解除を行うようになっている。シートロック6は、連動ロッド8を介してヒンジブラケット4の適所に連結されている。
【0005】
シートクッション2、ヒンジブラケット4、シートロック6および連動ロッド8により4リンク機構が構成され、この4リンク機構を介してシートロック6がシート本体1の回動作動に連動するようになっている。すなわち、シート本体1を格納すべく図5のように枢軸4aのまわりに回動させるのに従って、シートロック6自体が支点6aのまわりに回転する(図5、矢印A参照)。そしてシート格納時には、シートロック6は図4(B)のようにシートクッション2の底面部に畳み込まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特にシート格納時、シート本体1に連動して、前述のようにシートロック6が支点6aのまわりに回転する際、たとえば図5のようにシートクッション2とシートロック6の間に異物M(缶類等の小物や人の手など)が挟まれる場合がある。このような異物Mを挟んだままシート本体1を回動させようとすると、シート本体1の回動力に比例して異物Mに対する挟持力が増大する結果となる。この異物挟み込みのため、リンク機構の構成部材を損傷したり、円滑なシート格納動作の障害となるおそれがある。
【0007】
なお、シート本体1の格納時の回動速度を抑制するための方策として、たとえばダンパ等の緩衝装置を設定することができる。しかしながら、このようなダンパ装置では、異物挟み込みの有効な問題解決とはならない。
【0008】
本発明は以上の点に鑑み、異物挟み込みの問題を効果的に解決し、円滑な作動を行い得る自動車用シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、折り畳み可能なシート本体にシートロック装置を備え、このシートロック装置がシート本体の回動作動に連動するようにした自動車用シートであって、シートロック装置をシート本体に連動させる連動ロッドが、伸長可能に構成されている。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、前記連動ロッドを、シート本体およびシートロック装置とによってリンク機構を構成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記連動ロッドを、シート本体の枢支部とシートロック装置の間に装架することを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明によれば、前記連動ロッドを、所定の大きさの引張荷重で伸長するように構成したことを特徴としている。
【0011】
本発明によれば、シート格納時、シート本体に連動して、シートロックが支点のまわりに回転する。このときシートクッションとシートロックの間に異物挟み込みが発生すると、シート本体の回動力に比例して異物に対する挟持力が一定値までは増大する。異物を挟んだままシート本体を回動させようとすると、その異物からの反力で連動ロッドに対して引張荷重が作用する。この引張荷重が所定の大きさになると連動ロッドが伸長し、異物に対する挟持力が実質的に増大するのを抑制する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3に基づき、従来例と実質的に同一または対応する部材には同一符号を用いて、本発明の自動車用シートの好適な実施の形態を説明する。
この実施形態における折り畳み式格納可能なシートの基本構成は、実質的に従来例の場合と同様とする。シート本体1は図1に示すように、シートクッション2およびシートバック3から成り、ヒンジブラケット4を介して、フロア5に対して回動可能に支持される。ヒンジブラケット4は、シート本体1を支持するための枢軸4aを含んでいる。
【0013】
シートロック6はその支点6aのまわりに回転可能である。シートクッション2、ヒンジブラケット4、シートロック6、および後述する連動ロッド10により4リンク機構が構成され、この4リンク機構を介してシートロック6がシート本体1の回動作動に連動するようになっている。シート本体1を格納すべく図1のように枢軸4aのまわりに回動させるのに従って、シートロック6自体が支点6aのまわりに回転する。そしてシート格納時には、シートロック6はシートクッション2の底面部に畳み込まれる。
【0014】
さて、本発明において特に連動ロッド10は、後述するように所定の大きさの引張荷重が作用することで伸長可能に構成されている。この連動ロッド10の両端10a,10bは、リンク機構の節点としてヒンジブラケット4およびシートロック6の適所にそれぞれ連結し、これにより連動ロッド10は、ヒンジブラケット4とシートロック6の間に装架される。
【0015】
図2は連動ロッド10の構成例を示している。連動ロッド10は、第1のロッド(端部10a側)11、第2のロッド(端部10b側)12、これらのロッド11,12を結合するパイプ13を含んでいる。第1のロッド11は、カラー14を介してパイプ13の一端に結合し、また第2のロッド12は、パイプ13の他端に固着するカラー15を挿通自在となっている。パイプ13内にはコイルスプリング16が装着され、このコイルスプリング16に挿入される第2のロッド12の先端にはプレート17が固着される。
【0016】
上記構成において、常態ではシート格納時におけるシート本体1の回動作動に連動して、シートロック6が支点6aのまわりに回転する。これにより、図1の実線で示されるようにシートロック6はシートクッション2の底面部に畳み込まれる。なお、このとき図3(A)のように、第2のロッド12がコイルスプリング16の弾力によって第1のロッド11と突き当て状態となっている。連動ロッド10の長さは、リンク機構を構成すべく通常の所定長さとなる。
【0017】
ところで、シートクッション2とシートロック6の間に異物挟み込みが発生した場合、シート本体1をそのまま回動させると、シート本体1の回動力に比例して異物Mに対する挟持力が一定値までは増大する。このときリンク機構はその異物Mから抵抗力を受けており、その反力で連動ロッド10に対して引張荷重(コイルスプリング16自体に対しては圧縮荷重となる。)が作用する。
【0018】
この引張荷重が所定の大きさ、すなわちコイルスプリング16の弾力よりも大きくなると連動ロッド10は、図3(B)のように通常長さよりもLだけ伸長する。異物Mを挟み込んだままシート本体1が回動しても、図1の点線で示すように連動ロッド10が伸長して、シートロック6は強制的に畳み込まれることはない。このように異物挟み込みによる力を連動ロッド10で逃がし、あるいは吸収することで、異物Mに対する挟持力が実質的に増大するのを抑制する。
【0019】
上記のように異物Mに対する挟持力を抑制することにより、異物挟み込み時にリンク機構の構成部材(シートクッション2等)を損傷したり、人手を傷つける等の事故を有効に防止することができ、シート格納操作等において高い安全性を確保することができる。また、シート格納動作が円滑に行え、優れた使用性や取扱性を実現することができる。
【0020】
さらに、連動ロッド10を伸長可能に構成したことにより、リンク機構を配置構成する際、連動ロッド10の端部10a′を図1のように一定量ずらして配置することができる。このようにずらしてもリンク作動上支障はなく、従ってリンク機構の配置構成の自由度を実質的に拡大することが可能になる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の折り畳み式格納可能なシートにおいて、異物挟み込みが発生しても異物に対する挟持力が実質的に増大するのが抑制され、異物挟み込みによる障害が効果的に取り除かれると共に、円滑な動作が確保されることができる。また、設計の自由度を増し、これにより部材組付時において作業を容易化し得る等の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用シートの実施形態における作動を説明する側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る連動ロッドの構成例を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る連動ロッドの作動状態を示す図である。
【図4】従来のシートにおける異なる使用モードもしくは態様をそれぞれ示す斜視図である。
【図5】従来のシートにおける作動を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 シート本体
2 シートクッション
3 シートバック
4 ヒンジブラケット
4a 枢軸
5 フロア
6 シートロック
6a 支点
10 連動ロッド
11 第1のロッド
12 第2のロッド
13 パイプ
14,15 カラー
16 コイルスプリング
17 プレート

Claims (4)

  1. 折り畳み可能なシート本体にシートロック装置を備え、このシートロック装置が上記シート本体の回動作動に連動するようにした自動車用シートであって、
    上記シートロック装置を上記シート本体に連動させる連動ロッドが、伸長可能に構成されていることを特徴とする自動車用シート。
  2. 前記連動ロッドは、前記シート本体および前記シートロック装置とによってリンク機構を構成することを特徴とする請求項1に記載の自動車用シート。
  3. 前記連動ロッドは、前記シート本体の枢支部と前記シートロック装置の間に装架されることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用シート。
  4. 前記連動ロッドは、所定の大きさの引張荷重で伸長するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動車用シート。
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