JP3647100B2 - 検査装置およびこれを用いた露光装置やデバイス生産方法 - Google Patents

検査装置およびこれを用いた露光装置やデバイス生産方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は検査装置、特に露光転写技術を用いた半導体製造工程において、レチクルやフォトマスク等の基板上に付着した転写パターン以外の異物(不透明性のゴミ等)を検出する際に好適な検査装置やこれを用いた応用分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICやLSIなどのデバイス製造工程においては、レチクルまたはフォトマスク等の基板上に形成されている露光用の回路パターンを、半導体焼き付け装置(ステッパまたはマスクアライナ)によりレジストが塗布されたウエハ面上に転写して製造している。
【0003】
この際、基板面上にゴミ等の異物が存在すると、転写時に異物も同時に転写されてしまい、デバイス製造の歩留りを低下させる原因となっている。特にレチクルを使用しステップアンドリピート方式により繰り返しウエハ面上に回路パターンを焼き付ける場合、レチクル面上の1個の異物がウエハ面上の複数位置に焼き付けられてしまい、デバイス製造の歩留りを大きく低下させる原因となる。
【0004】
その為、デバイス製造過程においては、基板上の異物の存在を検出するのが不可欠となっており、従来より種々の検査方法が提案されている。例えば、図14はレチクル等の基板5の横方向C1,C2に対して角度βをなすB1,B2方向に、斜上方からレーザビームを入射角α0(図15(B)参照)で入射させて走査している。そして図15(B)に示すように、この入射面内で入射側に戻ってくる異物からの散乱光の内、基板5に対する反射角α1(図15(B)参照)の散乱光のみを受光している。図14においては、レーザ1からのレーザビームを、走査用ミラー2、レンズ4を通して基板5に入射している。異物からの散乱光はレンズ6、ミラー7、レンズ8を通して受光部9に達する。図14(A)はこの方式の原理を示したもので、基板5上の回路パターンは縦横方向(V1,V2方向,L1,L2方向)が大部分である。それらのパターンにレーザビームが入射すると、パターン回折光はその直角方向であるL1,L2方向あるいはV1,V2方向に進む。そこで、基板5に対するレーザビームの走査方向を前記基板5の縦横方向に対して、例えば角度βをなす方向にしている。このとき、回路パターンからの回折光は基板5の縦横方向が支配的であるため、前記回路パターンからの回折光は僅かしか受光しないが、等方散乱性のある異物からの回折光は比較的多く受光することになる。従って、受光部9からの信号の大きさを判定することで、異物の存在を検出している。
【0005】
図16は異物が等方的に光を散乱する性質を利用した検査装置の従来例の光学系である。図中、走査用ミラー11とレンズ12を介してレーザ10からの光束を、ミラー13の出し入れによって上方または下方に向け、2つのミラー14,45により各々基板15の表面と裏面に入射させ、走査用ミラー11を回転もしくは振動させて基板15上を走査している。そして基板15からの直接の反射光および透過光の光路から離れた位置に複数の受光部16,17,18を設け、これら複数の受光部16,17,18からの出力信号を用いて基板15上の異物の存在を検出している。回路パターンからの回折光は方向性が強いため各受光部からの出力値は異なるが、異物に光束が入射すると入射光束は等方的に散乱するため、複数の受光部からの出力値が各々等しくなってくる。従って、このときの出力値を比較することによって、異物の存在を検出している。
【0006】
また、図17は異物が入射光束の偏光特性を乱す性質を利用した検査装置の従来例の光学系である。図中、偏光子19,走査用ミラー11及びレンズ12を介してレーザ10からの光束を所定の偏光状態の光束とし、ミラー13の出し入れによって上方または下方に向け、2つのミラー14,45により各々基板15の表面と裏面に入射させて走査用ミラー11により基板15上を走査している。そして基板15からの直接の反射光および透過光の光路から離れた位置に各々偏光子20,22を前方に配置した2つの受光部21,23を設けている。そして、回路パターンからの回折光と異物からの直接光との偏光比率の違いから生ずる受光量の差を2つの受光部21,23より検出し、これにより基板15上の回路パターンと異物とを判別している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
今日の半導体デバイス製造において、露光光としてi線を使用した露光装置では、0.35μmの線幅の露光技術が要求される。さらに波長の短いエキシマレーザ光等の超紫外光を使用した露光装置では線幅もさらに小さくなり0.2μm等と言われている。縮小投影レンズを使用した露光装置の場合、一般的にはレチクルの1/5のサイズに縮小投影されるため、0.35μmの線幅をターゲットとしたレチクルの場合、検出されなければならない最小の異物の粒径は約0.7〜0.8μmである。これが0.2μmをターゲットとしたレチクルの場合、検出最小粒径は約0.5μm以下となる。よって露光線幅0.2μmをターゲットとしたレチクルの異物検査では、上記精度で回路パターンからのノイズ性信号と異物からの信号出力を判別することが要求される。
【0008】
ところが、上記の従来例の検査装置では以下の理由によりこの要求を満たすことができない。なぜなら、検査したい異物の粒径が小さくなるほどに、異物からの散乱光や直接光が小さくなり、受光部で光電変換された信号出力レベルが小さくなるからである。一般的には図18に示されるような粒径に対する信号出力レベル特性が分かっている。図18(A)は異物粒径と信号レベルの関係を示しており、横軸が粒径、縦軸が信号レベル(電圧)である。また図18(B)はさまざまな回路パターン(横軸)に対する信号レベル(電圧)を示している。同図から分かるように、回路パターンによる信号出力レベルが、ほぼ粒径0.5μmの異物の信号出力レベルと等しいため、上記従来の方式では0.5μm以下の異物と回路パターンとを区別することが困難となる。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、従来では回路パターンノイズに埋もれてしまうような小さな粒径の異物でも確実に検出し、実際の露光時に影響する異物の検査を可能とした高精度な検査装置の提供を目的とする。本発明の更なる目的は、上記検査装置を用いた応用、例えば露光装置や微小デバイスの生産方法などを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の検査装置のある形態は、所定のパターンが形成された基板上に光束を照射する照射手段と、該基板から発する光を受光し光電変換する受光手段と、該受光手段からの電気信号をデジタル信号に変換する変換手段と、該デジタル信号に対して、前記パターンとは区別して異物からの信号成分を強調するために、前記光束の光量分布に対応したフィルタによるフィルタリング処理と、ある点とその両側の点との間のレベル差を求める処理及びある点を中心とした信号の対性を求める処理のうち少なくとも一方の処理とを行う処理手段と、前記フィルタリング処理の結果と前記少なくとも一方の処理の結果とに基づいて異物からの信号を判別する判別手段とを有することを特徴とするものである。
【0011】
また、上記課題を解決する本発明の検査装置のある形態は、所定のパターンが形成された基板上に光束を照射する照射手段と、該基板から発する光を受光し光電変換する受光手段と、該受光手段からの電気信号をデジタル信号に変換する変換手段と、該デジタル信号に対して、前記パターンとは区別して異物からの信号成分を強調するために、低周波成分を除去する第1のデジタルフィルタ処理と、該第1のデジタルフィルタ処理の結果からノイズ成分を抽出する第2のデジタルフィルタ処理と、前記第1のデジタルフィルタ処理の結果と前記第2のデジタルフィルタ処理の結果との差を演算する処理とを行う処理手段と、前記処理手段により演算された差に基づいて異物からの信号を判別する判別手段とを有することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
<実施例1>
本発明の実施例の検査装置の構成を図1を用いて説明する。図1において、レーザ光源1から出射した光束は、回転するポリゴンミラー2でレチクル基板5上を走査される。異物からの散乱光は、検出器9内の光電変換素子で電気信号に変換される。光電変換された信号はA/D変換器101でアナログ信号からデジタル信号に変換される。ここでデジタル信号は6〜10ビット程度とする。走査するレーザの光束はビームの断面形状がガウス状の強度分布を持つように絞られている。
【0013】
A/D変換101はポリゴンミラー2の回転と同期しており、一定時間間隔でサンプリングが行われる。図1においてレチクル基板5を右から左へと1回走査すると、A/D変換されたデジタル信号は、図2(A)に示されるような信号波形となる。同図のグラフ図で横軸は時間、縦軸は信号レベルであるが、光ビームは一定速度で走査するようになっているので、信号波形の横軸は基板5上での位置も表している。
【0014】
この検出信号の一般的な特徴を以下に示す。
1)異物からの信号は、時間的にガウス分布した電気波形となる。
2)回路パターンからの信号はランダムなノイズ性の信号である。
3)異物の粒径が小さいほど異物の信号強度は弱くなる。ただし信号幅は変化しない。
4)回路パターン上にに異物が付着している場合、ほぼノイズ+異物の信号強度となり、信号レベルが上がる。
【0015】
上記1)の理由は、走査光束の強度分布が、ガウス分布するように絞られてあるため、Φ20μm程度の径のレーザ光で、それより十分小さな異物(Φ1μm以下)を照明すると、異物への照明強度もガウス分布状になり、それに伴って発生する散乱光の強度もガウス分布状となるからである。
【0016】
従来は異物粒径が小さくなった場合、異物からの散乱光の信号レベルが下がり、回路パターンのノイズ信号と異物信号の判別が不可能であった。図2(A)はその状態を示しており、CSが回路パターンのノイズ性信号で、PSが異物からの信号である。これに対して本実施例では、上記信号の各特性を利用して3つの信号処理を行い、得られた信号処理結果を組み合わせることによって、回路パターン信号と異物信号との判別を行うものである。
【0017】
以下、その方法を具体的に説明するが、まず基本となる信号処理について説明する。
【0018】
〔処理1〕テンプレートマッチング処理(相関演算)
異物の信号はガウス分布状であるという特性を利用して、ガウス分布状のテンプレートと信号波形とのテンプレートマッチング処理(相関演算)を行う。この処理によって異物信号が強調される。計算式を以下に示す。
【0019】
【外1】
Figure 0003647100
【0020】
上式は、2n+1点のテンプレートとの相関を示している。T(i)はテンプレート 、D(x)は記憶された信号データ、C(x)は相関結果である。
【0021】
実際には、処理時間の短縮のためにテンプレートの間隔を長くし、次式の演算を行う。
【0022】
【外2】
Figure 0003647100
【0023】
テンプレートの間隔をpとしたため、テンプレートサイズは式(1)に比較して、1/pに減少している。テンプレートマッチンッグを行ったときの例を図2(B)に示す。この時のテンプレート係数は、T(−3)=−23, T(−2)=−16, T(−1)=19, T(0)=40, T(1)=19, T(2)=−16, T(3)=−23である。
【0024】
〔処理2〕シグナル抽出処理
シグナル抽出のため、異物からの散乱光の信号はガウス分布状であるという特性を利用して、信号のトップとボトムのレベル差を求める。また、信号幅は粒径に依存せずほぼ同じであることを利用し、異物信号に合わせたトップとボトムの間隔を設定する。シグナルの計算式を以下に示す。
【0025】
Figure 0003647100
【0026】
ここで、S(x)はシグナルである。Bは予め設定されたトップ位置とボトム位置の間隔である。回路パターン部はノイズ性のためトップとボトムのレベル差が異物信号に比較すると大きくならない。すなわち、原信号においてノイズレベルと異物からの信号レベルが同一であっても、本計算式においてシグナル成分を抽出すると異物からの信号が強調される。また、異物からの散乱光の信号位置では符号は必ずプラスである。シグナル成分を抽出したときの例を図2(C)に示す。
【0027】
〔処理3〕ノイズ抽出処理
ノイズ抽出のため、ガウス分布の対称性の特性を利用して、対称位置の信号レベルの差分を求める。ノイズ抽出の計算式を以下に示す。
【0028】
【外3】
Figure 0003647100
【0029】
ここで、N(x)はノイズである。対称な位置は予めn個設定されており、中心対称に Siの距離のところである。nは1個でもよく、その場合、シグナルで使用したボトム位置を使用しても構わない。式(4)は、信号の非対称な位置あるいはノイズ成分が大きい位置で値が大きくなる。逆に、ガウス分布した異物信号の位置では値が小さくなる。ノイズ成分を抽出した時の実行例を図2(D)に示す。
【0030】
次に、上記の基本的な3つの信号処理結果を組み合わせ、回路パターンと異物信号の判別方法を述べる。3つの信号処理結果から次の5つの結果を導くことができる。
【0031】
【外4】
Figure 0003647100
【0032】
上記5つの方式は、いずれも回路パターンと異物信号を判別することができる。C3の結果を図2(E)に、C4の結果を図2(F)に、C5の結果を図2(G)に、C6の結果を図2(H)に示す。
【0033】
特にC5で良好に判別できていることが分かる。C5は先の基本的な3つの処理を全て合成した結果であり、異物信号の判別においては最も効果的な方法である。図2(G)のC5から分かるように、従来では判別できなかった信号が、本実施例では20倍以上のレベル差をもって判別できている。また、C3については2.5倍以上の差、C4については10倍以上の差をもって判別できている。
【0034】
なお、処理時間を短縮したい場合はC1,C2を選択するとよく、判別の精度を上げたい場合はC3,C4,C5,C6を選択するとよい。
【0035】
次に、上記の信号処理を行うための演算処理系の詳細を以下に述べる。時系列に得られる信号はC計算機103にて、時系列的にテンプレートマッチング処理を行い、C(x)を求める。また、S計算機104にてシグナルS(x)を計算する。さらに、N計算機105でノイズN(x)を計算する。次に、判定器106ではC1(x)からC6(x)の何れかが計算される。そうすることで、異物の信号が強調されて異物とその他の信号特に回路パターンのノイズが判別しやすくなる。 C1(x)からC6(x)の選択は、予めコントローラ100によって決められており、適宜最適な処理が設定されている。判定器には、異物からの信号とその他の信号を判別するために、閾値記憶装置107内の閾値が反映される。すなわち、閾値より大きな値は異物とし、それ以下は異物ではないと判定する。また、異物の粒径によっても信号の大きさが異なるので、複数の閾値を設定することで、異物の粒径を判別することも可能である。異物が判定された後、結果は出力装置130に送られる。同時に基板5を乗せているステージ150をステージ駆動手段120を使って微小移動させレーザで走査する基板5上の位置を変えている。出力装置130では、レチクル5を微小移動させながらレーザ光が複数回ガラス基板上を走査し、各走査毎の光電変換された信号を前記の方式で異物を検出し、各走査毎に異物位置、走査位置を出力装置に表示すると、レチクル全体の異物位置が表示される。
【0036】
本実施例において、C計算機、S計算機、N計算機は、時系列的に得られるデジタル信号を時系列的に処理するとした。したがってA/D変換のタイミングより若干の遅延はあるものの、A/D変換のタイミングにほぼ同期して結果が得られる。もし、C計算機、S計算機、N計算機として時系列的に処理できない場合、例えば、A/D変換速度に前記計算機の処理時間が追い付かない場合、A/D変換したデジタル信号を一旦メモリに記憶してから処理してもよく、同一の結果を得ることができる。その場合の演算処理系の構成を図3に示す。
【0037】
また、ポリゴンモータでの走査に、レチクル基板5上を走査している時間と、次の走査のためのセッティング時間(帰線時間)が存在するならば、1度メモリに取り込んで A/D変換の速度より低速のC,S,N計算機で処理しても、1回の走査に相当する結果が得られる。例えば、走査時間が1msecで帰線時間が3msecであったなら、合計4msecで処理できるため、A/D変換速度の4倍の処理時間が許される。
【0038】
なお、本実施例ではC1〜C6の結果を選択すると述べたが、C(x),S(x),N(x)を組み合わせたさまざまな形態が考えられる。また、C(x)においては、さまざまな係数のテンプレートが考えられる。異物信号の特徴を強調することが目的であれば、テンプレート係数やパラメータ、さらにはC(x),S(x),N(x)の組み合わせには制限はない。
【0039】
なお以上説明した本実施例の信号処理は、先の図10、図11に示したような光学系で得られた検出信号に対して実施することもでき、同様の有効性を得ることができる。
【0040】
<実施例2>
本発明の第2の実施例の検査装置の構成を図4に示す。図4において光学系は先の実施例1と同様であるため説明は省略する。実施例1で述べたC計算機、S計算機、N計算機、判定器および閾値記憶装置を、それぞれ独立したユニットにすることなく1個のCPU201で構成したことを特徴とするものである。処理内容の詳細は先と同様なので詳細は省略する。CPUで処理する場合、プログラムによってテンプレートの形状等が簡単に変更できる利点がある。また、CPU201としてはマイクロプロセッサを使用してもよいが、信号処理向きに設計されたDSPも利用できる。DSPを利用することの利点は連続的な信号の処理が高速である点である。
【0041】
CPUで処理する場合、CPUの処理速度が高速であれば、A/D変換されたデジタル信号を直接CPU内に取り込んで処理結果を出力することが可能である。従って、A/D変換されたデジタル信号を1度メモリに記憶する必要はない。CPUの処理速度が低速である場合は、メモリにA/D変換されたデジタル信号を一旦記憶して処理することになる。ポリゴンモータでの走査に、レチクル基板5上を走査している時間と次の走査のためのセッティング時間(帰線時間)が存在するならば、1回の走査に相当する結果が得られる。例えば、走査時間が1msecで帰線時間が3msecであったなら、合計4msecで処理できるため、A/D変換速度の4倍の処理時間が許される。
【0042】
なお本実施例の信号処理も、先の図10、図11に示したような光学系で得られた検出信号に対して実施することもでき、同様の有効性を得ることができる。
【0043】
<実施例3>
本発明の第3の実施例の検査装置の構成を図5に示す。同図における光学系は先の実施例1と同様であるため説明は省略する。ガラス基板の異物検査を高速で実行する場合、ポリゴンの走査時間を短くするのが一般的であるが、ポリゴンの走査時間よりも信号処理の処理時間の方が長いと検査が追い付かなくなる。そこで、C,S,Nの複数の計算機及び判定機あるいはCPUで並列処理を行うことによって、より一層の高速処理が可能となる。本実施例ではCPUで構成した場合について説明するが、実施例1で説明したC,S,N計算機、及び判定機においてもそれらを複数台並列に処理することになるので、基本的な考えは変わらない。
【0044】
例えば1個のCPUが1回の走査で得られた信号を処理するのに使用する時間が、ポリゴンの走査3回分に相当する場合、3台のCPUで並列処理を行う。ここでいう1回の走査とは、レチクル基板5上を走査する時間と帰線時間を含んでいる。この場合、コントローラ100がポリゴンミラー2を1回走査させる毎に、SW202を切り替えて 転送先メモリを切り替える。メモリにデータが転送された後、そのメモリに接続されているCPUが処理を開始する。同時に次のメモリにデータを転送する。走査が終了する毎に転送先メモリと処理CPUを切り替えることで並列に信号処理が行われ、高速の検査を実現できる。
【0045】
なお本実施例の信号処理も、先の図10、図11に示したような光学系で得られた検出信号に対して実施することもでき、同様の有効性を得ることができる。
【0046】
<実施例4>
図6は本発明の第4実施例の構成を示す。先の図1の実施例との構成上の差は、演算手段300にあり、他は同一であるため構成についての詳細な説明は省略する。本実施例の信号処理は以下の通りである。
【0047】
〔処理1〕低周波カットフィルタリング
異物の信号がガウス分布であることと、その信号幅がほぼ一定という性質を利用して、A/D変換されたデジタル信号に対して、異物の信号幅より長い周期の信号を除去する。言い換えると、異物信号より周波数の低い成分をカットする。この低周波カットフィルタ処理を以下に示す。
【0048】
【外5】
Figure 0003647100
【0049】
上式は、2n+1点のテンプレートとの相関を示している。 T(i)はフィルタ係数 、X(t)は記憶された信号データ、LC(t)は低周波成分が除去された結果である。
【0050】
処理時間の短縮のために、フィルタ係数の間隔を長くし、次式の演算を行う。
【0051】
【外6】
Figure 0003647100
【0052】
テンプレートの間隔をpとしたため、フィルタサイズは式(1)に比較して、1/Pに減少している。低周波カットフィルタリングを行ったときの実行例を図7(B)に示す。この時のテンプレート係数は、T(−2)=−1,T(−1)=−1,T(0)=4,T(1)=−1,T(2)=−1で、 間隔p=4である。
【0053】
〔処理2〕ノイズ成分抽出
上記処理1にて低周波成分を除去した信号中には、異物信号よりも高い周波数のインパルス状のノイズが残っている。これらのノイズ発生原因は検出器でのノイズ等である。ノイズ成分の抽出を以下に示す。
【0054】
【外7】
Figure 0003647100
【0055】
ノイズ抽出を行なったときの実行例を図7(C)に示す。この時のテンプレート係数は、Tn(−10)=1,Tn(−9)=1,Tn(−8)=1,Tn(−7)=1,Tn(−6〜6)=0,Tn(7)=1,Tn(8)=1,Tn(9)=1,Tn(10)=1である。またこの時の間隔はp2=2である。
【0056】
上記2つの処理を用いて回路パターンと異物の信号を弁別するには、以下の処理を行なう。
【0057】
Y(t)=LC(t)−N(t) (14)
【0058】
すなわち回路パターンからの散乱光等の成分を除去した後、その信号中のノイズを積分しノイズを除去している。本処理を行なったときの実行例を図7(D)に示す。もちろんY(t) の内、レベルが0以下のものは検出信号として何ら意味がない。最終的な処理信号 Y'(t)を図7(E)に示す。
【0059】
【外8】
Figure 0003647100
【0060】
図7(A)にて異物からの信号PSと回路パターンからの信号CSのS/N比は1以下であったものが、図7(E)にてS/N比が2以上に向上している。すなわち、従来弁別できなかった信号が本実施例では明瞭に弁別できるようになった。
【0061】
上記の信号処理部の詳細を以下に説明する。時系列に得られる信号はデジタル処理器300にて処理される。デジタル処理器300は、SN計算機301、比較器303、遅延B302、閾値A記憶装置304より構成されている。SN計算機301では、時系列的にデジタルフィルタリング処理が行なわれれる。SN計算機301内では、前記基本処理を行ない、異物信号以外の信号を除去する。
【0062】
SN計算機の内部構成の詳細を図8を用いて説明する。A/D変換器101でデジタル情報になった 時系列信号X(t)は、低周波カットフィルタ305で前記式(12)の処理が時系列的に行なわれる。低周波カットフィルタはFIRフィルタなどで構成される。
【0063】
低周波カットフィルタの出力LC(t)は、絶対値処理器306で絶対値|LC(t)|として出力される。|LC(t)|は、ノイズ抽出器307の時系列な入力信号となり、ノイズ成分N(t)が抽出される。絶対値処理器306、ノイズ抽出器307によって前記式(13)の処理が行なわれる。
【0064】
次に、前記式(14)の処理を実現するためには、LC(t)−N(t)を行なう。この時、N(t)と同時刻のLC(t)を用い、減算を行なった場合ノイズ抽出フィルタの遅れが数段あるので、N(t)と LC(t)の位相が合わない。 そこで、LC(t)の出力を遅延器A308を用いることによって位相を調節する。上記減算は加算器309によって行なわれる。加算器309への入力の内、ノイズ抽出器の出力は符号反転している。符号反転はノイズ抽出器のフィルタ係数を全て負数にすることで実現するのが簡単であるが、符号反転器あるいは加算器309の代わりに減算器を使用しても構わない。また、前記式(15)に示されているY(t)<0の場合の処理は後述する比較器303内で行なわれる。
【0065】
なお、低周波カットフィルタフィルタ305、ノイズ抽出器307のフィルタ係数、フィルタ段数、遅延A308の遅延段数は、予めコントローラ100より設定されている。
【0066】
次に、比較器303の役割を説明する。上記処理(LC(t)−N(t))は、異物からの散乱光が極めて弱い異物粒子の検出に効果があるが、ある程度粒子の径が大きい場合、例えば0.6ミクロン以上大きいならば必ずしも必要はない。場合によっては、検出のリニアリティーを維持できないことも考えられる。そこで、検出器の信号をA/D変換した値が予め設定された電圧よりも大きい場合、A/D変換出力をそのまま使用する。例えば、0.6ミクロンの異物粒子の電圧が0.5V とすれば、0.5V以上の場合A/D変換の出力 X(t)を使用する。このような切り換え機構を比較器303で行なう。比較器303では、閾値A記憶装置204内の閾値AとA/D出力結果X(t)を比較し、閾値Aが A/D出力結果X(t)より小さい場合はSN計算機301の結果Y(t)を選択し、大きい場合はA/D変換出力X(t)を選択する。
【0067】
また比較の際には、A/D変換出力X(t)に対して、SN計算機301の処理結果Y(t)には数段の遅れが発生する。そこで遅延器B302にて遅れを調整している。閾値Aの設定により、X(t)を選択するかY(t)を選択するかは任意に設定可能である。なお、先述のY(t)<0の処理は比較器の出力が負になる場合0を出力している。
【0068】
本実施例おいて、様々な係数のフィルタ係数が考えられる。異物信号以外の信号を除去することが目的であれば、フィルタ係数や比較器303に設定される閾値304の値には制限はない。もちろん、閾値304の設定によって全てフィルタリング処理された結果を選択することも、A/D変換された値を選択することも可能である。
【0069】
<実施例5>
次に、本発明の第5の実施例を説明するが、まず本実施例で解決しようとする課題を説明する。
【0070】
検査面上をレーザビームで走査して検査を行う場合、同一粒径の異物の信号を走査しても、図11(d),(e)に示されるように、走査している場所によって光電変換される信号レベルに差が生ずる。 図11(d),(e)の横軸は走査位置(時間t)、縦軸は光電変換された信号レベル(I)である。この原因は、一定強度のレーザ光で検査したい基板上を走査しながら照明しても、図11(f)に示されるように、レーザビームの照明スポットの強度分布(IP)が走査位置で異なる、あるいは図11(g)で示されるようにレーザビームの照明スポットの照明領域(SP)が変化するためである。図11(f),(g)のようなレザービームの強度変化が生じた場合、図11(d)のような信号レベルとなる。理由としては、走査光学系の収差、デフォーカスなどである。また図11(e)のような信号レベルも光学系の特性によってはありえる。一定のしきい値で異物の判別を行なった場合、同一粒径の異物が検査基板上に存在しても、例えば図11(c)の場合、周辺で異物が無いと判定され、誤検出となってしまう。
【0071】
そこで本実施例では上記課題を解決すべく、走査位置によらず異物からの信号強度を一定となるようにして正確に異物の有無を判別するようにしたものである。具体的な信号処理に手順について以下説明する。異物からの信号を強調するには、ガウス分布した信号だけを通過させるフィルタリング処理を行なう。従って、ノイズのようなランダムな情報は除去される。このフィルタ処理を以下に示す。
【0072】
【外9】
Figure 0003647100
【0073】
上式(16)は、2n+1点のテンプレートとの相関を示している。F(i)はフィルタ係数 、X(t)はA/D変換された信号データ、Y(t)はフィルタリング結果である。
【0074】
処理時間の短縮のために、フィルタ係数の間隔を長くし、次式の演算を行う。
【0075】
【外10】
Figure 0003647100
【0076】
フィルタ係数の間隔をPとしたため、フィルタサイズは式(1)に比較して、1/Pに減少している。さらに走査する位置によってフィルタ係数を変える。
【0077】
【外11】
Figure 0003647100
【0078】
Ft(i)は走査位置によって変えられるフィルタ係数である。n,Pも走査位置によって変える。
【0079】
図10を用いて走査位置によって可変としたフィルタリングの効果を説明する。同一粒径の異物を、図11(f)なる強度分布を持つレーザ光で走査し光電変換した場合、図10(d)に示される時系列な信号X(t)が得られる。この信号に一定の閾値(Th)を設定しても、走査端では異物の検出はできない。
【0080】
走査開始点、走査中央、走査終了点での異物信号の形状を拡大したのを図11(e)に示す。レーザの強度分布に類似しているのは先に説明した理由による。
【0081】
そこで、フィルタ係数として図10(f)に示される特性を適応する。
【0082】
走査開始点では、 Fs(−9)=−4,Fs(−6)=−2,Fs(−3)=1,Fs(0)=3,Fs(3)=2,Fs(6)=1,Fs(0)=−1
走査中央では、Fc(−6)=−1.5,Fc(−4)=−1,Fc(−2)=1,Fc(0)=3,Fc(2)=1,Fc(4)=−1,Fc(6)=−1.5
走査終了点では、Fe(−9)=−1,Fe(−6)=1,Fe(−3)=2,Fe(0)=3,Fe(3)=1,Fe(6)=−2,Fe(9)=−4
【0083】
上記は以下の3つの特性を有している。
【0084】
第1に、信号強度分布がガウス分布でノイズがランダムという特徴を利用し、異物からの信号のみを強調しノイズを除去するフィルタ係数となっている。
【0085】
第2に、走査端では信号強度分布がブロードになっているため、フィルタの及ぶ範囲も対応してブロードになっており、逆に走査中央では信号強度分布がシャープになっているため、フィルタの及ぶ範囲もこれに対応してシャープになっている。
【0086】
第3に、走査端では信号分布が非対称であるため、フィルタ特性も非対称とする、走査中央は信号強度分布が対称であるため、フィルタ特性も対称とする。走査中央に比べて強くなるようにする。
【0087】
図10(d)の信号に適応したフィルタ設定をした場合の処理結果を図10(g)に示す。走査端と走査中央の信号レベルが同一となり一定の閾値で異物判別を行なっても問題ないレベルまで走査端の信号レベルが復元されている。なお、信号幅の差は異物の判定には必要ない。
【0088】
次に本実施例の信号処理部の構成の詳細を説明する。図9において、ポリゴンミラー2で走査されたレーザービームは、フォトセンサ50に光が当たった時点で同期信号SYNC (図10(a))が発生し、信号処理開始信号EN(図10(b))を作り出す。EN信号の期間は、予めモータの回転数とミラー面数によって定まる既知の値である。EN信号が発生したところで、コントローラ100は、A/D変換を開始するタイミング信号を発生する。同時に、デジタルフィルタの係数を記憶している係数メモリ311にバンクを設定する。係数メモリ311の情報はデジタルフィルタ310に転送され、フィルタ係数が設定される。係数メモリ311の初期バンクはF0である。図10(c)に示されるように、ポリゴンミラーの回転に同期して、走査位置にしたがって係数メモリのバンクをF0, F1, F2, ...と一定時間間隔で変更する。係数メモリバンクの変更に伴いデジタルフィルタの係数は変化する。このようにデジタルフィルタのフィルタ係数を可変とし、走査位置による信号レベルの変化が無くなるようにする。先に示したフィルタ係数Fs, Fc, Feは図10の同一時間軸に対応させると F0=Fs,F6=Fc,Fn=Fe となる。
【0089】
<実施例6>
図12はシリコンウエハ上にレチクルやフォトマスク等の原版の回路パターンを焼付けて半導体デバイスを製造する製造システムの実施例を示す図である。システムは大まかに、露光装置、原版収納装置、原版検査装置、コントローラを有し、これらはクリーンルーム内に配置される。
【0090】
901はエキシマレーザのような遠紫外光源であり、902は照明系ユニットであって、露光位置E.P.にセットされた原版を上部から同時(一括)に所定のNA(開口数)で照明する働きを持つ。909は原版上に形成された回路パターンをシリコンのウエハ910上に転写するための超高解像度レンズ系(もしくはミラー系)であり、焼付時にはウエハは移動ステージ911のステップ送りに従って1ショット毎ずらしながら露光を繰り返す。900は露光動作に先立って原版とウエハを位置合わせするためのアライメント光学系であり、少なくとも1つの原版観察用顕微鏡系を有している。以上の部材によって露光装置が構成されている。
【0091】
一方、914は原版収納装置であり、内部に複数の原版を収納する。913は原版検査装置であり、先の各実施例のいずれかの構成を含んでいる。この原版検査装置913は、選択された原版が原版収納装置914から引き出されて露光位置E.P.にセットされる前に原版上の異物検査を行なうもので、異物検査の原理及び動作については前述のいずれかの実施例と同一である。コントローラ918はシステム全体のシーケンスを制御するためのもので、原版収納装置914、原版検査装置913の動作指令、並びに露光装置の基本動作であるアライメント・露光・ウエハのステップ送り等のシーケンス等を制御する。
【0092】
以下、本実施例のシステムを用いた半導体デバイスの生産工程を示す。まず、原版収納装置914から使用する原版を取り出し原版検査装置913にセットする。次に、原版検査装置913で原版上の異物検査を行なう。検査の結果、異物が無いことが確認されたらこの原版を露光装置の露光位置E.P.にセットする。次に、移動ステージ911上に被露光体であるシリコンウエハ910をセットする。そしてステップ&リピート方式によって移動ステージ911のステップ送りに従って1ショット毎ずらしながらシリコンウエハの各領域に原版パターンを縮小投影して露光を繰り返す。1枚のシリコンウエハ上に露光が済んだら、これを収容して新たなシリコンウエハを供給し、同様にステップ&リピート方式で原版パターンの露光を繰り返す。露光の済んだ露光済シリコンウエハは本システムとは別に設けられた装置で現像やエッチングなどの処理がなされる。この後に、ダイシング、ワイヤボンディング、パッケージング等のアッセンブリ工程を経て、半導体デバイスが製造される。本実施例によれば、従来は生産が難しかった非常に微細な回路パターンを有する高集積度半導体デバイスを生産することができる。
【0093】
<実施例7>
図13は半導体デバイスを製造するための原版の洗浄検査システムの実施例を示す図である。システムは大まかに、原版収納装置、洗浄装置、乾燥装置、検査装置、コントローラを有し、これらはクリーンチャンバ内に配置される。
【0094】
920は原版収納装置であり、内部に複数の原版を収納し洗浄すべき原版を供給する。921は洗浄装置であり、純水によって原版の洗浄を行なう。922は乾燥装置であり、洗浄された原版を乾燥させる。923は原版検査装置であり、先の各実施例のいずれかの構成を含んでおり、前記実施例のいずれかの方法を用いて洗浄された原版上の異物検査を行なう。924はコントローラでシステム全体のシーケンス制御を行なう。
【0095】
以下、動作について説明する。まず、原版収納装置920から洗浄すべき原版を取り出し、これを洗浄装置921に供給する。洗浄装置921で洗浄された原版は乾燥装置922に送られて乾燥させる。乾燥が済んだら検査装置923に送られ、検査装置923においては先の実施例のいずれかの方法を用いて原版上の異物を検査する。検査の結果、異物が確認されなければ、原版を原版収納装置920に戻す。又、異物が確認された場合は、この原版を洗浄装置921に戻して洗浄・乾燥動作を行なった後に再度検査を行ない、異物が完全に除去されるまでこれを繰り返す。そして完全に洗浄がなされた原版を原版収納装置920に戻す。
【0096】
この後に、この洗浄された原版を露光装置にセットして、シリコンウエハ上に原版の回路パターンを焼付けて半導体デバイスを製造する。これによって従来は製造が難しかった非常に微細な回路パターンを有する高集積度半導体デバイスを製造することができる。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、回路パターンノイズに埋もれてしまうような小さな粒径の異物でも確実に検出し、実際の露光時に影響する異物の検査を可能とした高精度な検査装置を提供することができる。そしてこの検査装置を用いれば、高精度な露光やデバイス生産が可能な露光装置や微小デバイスの生産方法などを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レチクル異物検査装置の第1実施例の構成図である。
【図2】第1実施例の信号処理の結果を示す図である。
【図3】第1実施例の変形例の構成図である。
【図4】第2実施例の構成図である。
【図5】第3実施例の構成図である。
【図6】第4実施例の構成図である。
【図7】第4実施例の信号処理の結果を示す図である。
【図8】第4実施例の信号処理系の詳細図である。
【図9】第5実施例の構成図である。
【図10】第5実施例の信号処理の結果を示す図である。
【図11】第5実施例で解決べき課題を説明するための図である。
【図12】検査装置を有する露光装置の実施例の構成図である。
【図13】検査装置を有する洗浄装置の実施例の構成図である。
【図14】レチクル異物検査装置の従来例を光学系を示す図である。
【図15】図14の装置の詳細を説明する図である。
【図16】レチクル異物検査装置の別の従来例の光学系を示す図である。
【図17】レチクル異物検査装置の別の従来例の光学系を示す図である。
【図18】異物の粒径および回路パターンのノイズの出力信号を示す図である。
【符号の説明】
1,10 レーザ光源
2 ポリゴンミラー
5,15 レチクル等の基板
9,16,17,18,21,23 検出器
11 走査用ミラー
100 コントリローラ
101 A/D変換器
102 メモリ
103 C計算機
104 S計算機
105 N計算機
106 判定基
107 閾値記憶装置
120 ステージ駆動手段
130 出力装置
201 CPU
202 メモリ切り換えスイッチ
203,204,205 メモリ
206,207,208 CPU
CS 回路パターンノイズ信号成分
PS 異物信号成分

Claims (7)

  1. 所定のパターンが形成された基板上に光束を照射する照射手段と、
    該基板から発する光を受光し光電変換する受光手段と、
    該受光手段からの電気信号をデジタル信号に変換する変換手段と、
    該デジタル信号に対して、前記パターンとは区別して異物からの信号成分を強調するために、前記光束の光量分布に対応したフィルタによるフィルタリング処理と、ある点とその両側の点との間のレベル差を求める処理及びある点を中心とした信号の対性を求める処理のうち少なくとも一方の処理とを行う処理手段と
    前記フィルタリング処理の結果と前記少なくとも一方の処理の結果とに基づいて異物からの信号を判別する判別手段と
    を有することを特徴とする検査装置。
  2. 前記光量分布は、実質的にガウス分布であることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
  3. 前記処理手段は、前記光量分布に対応して前記フィルタの係数を変えることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
  4. 前記照射手段は前記光束を走査する走査手段を有し、前記処理手段は、前記光束の走査位置に応じて前記フィルタの係数を変えることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
  5. 所定のパターンが形成された基板上に光束を照射する照射手段と、
    該基板から発する光を受光し光電変換する受光手段と、
    該受光手段からの電気信号をデジタル信号に変換する変換手段と、
    該デジタル信号に対して、前記パターンとは区別して異物からの信号成分を強調するために、低周波成分を除去する第1のデジタルフィルタ処理と、該第1のデジタルフィルタ処理の結果からノイズ成分を抽出する第2のデジタルフィルタ処理と、前記第1のデジタルフィルタ処理の結果と前記第2のデジタルフィルタ処理の結果との差を演算する処理とを行う処理手段と
    前記処理手段により演算された差に基づいて異物からの信号を判別する判別手段と
    を有することを特徴とする検査装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか記載の検査装置を有し、該検査装置により検査された基板のパターンを介して被露光体を露光することを特徴とする露光装置。
  7. 請求項記載の露光装置を用いて被露光体を露光する工程を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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