JP3645103B2 - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)に関し、さらに詳しくは、マトリクス表示方式のPDPに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
PDPは視認性に優れ、高速表示が可能であり、しかも比較的大画面化の容易な薄型表示デバイスである。特に面放電型のPDPは、駆動電圧の印加に際して対となる表示電極を同一の基板上に配列したPDPであり、蛍光体によるカラー表示に適している。
【0003】
従来、例えばAC駆動方式の面放電型のカラーPDPにおいては、パネルを構成する一方の基板上に面放電(表示用の主放電であるため表示放電と呼ばれたり、アドレス後の維持放電であるためサステイン放電と呼ばれたりする)用の多数の主電極対が水平方向にほぼ平行に配置され、他方の基板上にアドレス放電発生用の複数のアドレス電極および該アドレス電極を挟むようにストライプ状の多数の隔壁(リブ)が垂直方向(主電極と交差する方向)にほぼ平行に設けられており、隔壁間の細長い溝内には、放電セル対応のドット状または複数の放電セル対応のストライプ状に蛍光体層が形成されている。
【0004】
この構造では、表示電極の延びる方向の画素(放電領域)の分離は隔壁によって行い、それと交差する方向、すなわち隔壁の長手方向については、放電を発生させる電極間隔(放電スリット、以下スリットとも呼ぶ)を、放電を発生させない電極間隔(逆スリット)よりも狭くして放電を限定することで、画素(放電領域)の分離を行うようにしている。
【0005】
この構造のメリットとしては、以下のようなものがある。すなわち、前面側の基板と背面側の基板の位置合わせが容易である。隔壁の形成が容易である。隔壁間の溝内に蛍光体層を形成することが容易である。また、隔壁が縦方向にしか形成されていないので、製造過程で発生するパネル内の不純物ガスを排出する際やパネル内に放電ガスを充填する際の通気が容易である、等である。
【0006】
しかしながら、この構造では以下のようなデメリットも生ずる。すなわち、縦方向に隣接する放電セル間に障壁がないため、放電が互いに干渉し合い、表示品質の低下につながる。また、放電光については、隔壁と交差する方向の放電光は隔壁面で反射させてパネル外に出射できるが、隔壁と平行な方向ではそのような反射光が得られず放電光の利用率が悪くなる、等である。
【0007】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、隔壁が設けられた基板の逆スリット部に当該隔壁よりも低い突起部を形成することにより、縦方向に隣接する放電セル間の放電の干渉を防止するとともに放電光の利用率を向上させるようにしたプラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、一対の基板を基板間に放電空間が形成されるように対向配置し、その一方の基板上に放電空間を行方向に仕切るための隔壁を複数本並べて配置するとともに、隣接する隔壁間の細長い溝内で前記放電空間を列方向に仕切る位置に当該隔壁よりも低く、かつ頂部を含む表面が白色反射性の壁状突起部を設け、更に各隔壁間の溝内に前記壁状突起部の頂部を覆って連続する蛍光体層を形成してなることを特徴とするプラズマディスプレイパネルである。
【0009】
この発明によれば、一方の基板上のストライプ状隔壁間の細長い溝内に形成される複数の放電セルの境界部(逆スリット部)に突起部を設けたので、隣接する放電セル間の放電の干渉を防止でき、また、放電光を当該突起部で反射させて有効利用でき、発光効率の向上を図ることができる。しかも突起部の高さは隔壁よりも低いので、不純物ガスの排気時あるいは放電ガスの充填時におけるストライプ状隔壁内での通気性を阻害することがない。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のPDPの構造及びPDPの製造方法は、マトリクス表示方式のPDPであれば、DC型、AC型、面放電型、対向放電型、2電極構造、3電極構造等、いずれのPDPであっても適用可能である。
【0011】
この発明において、一対の基板としては、ガラス、石英、シリコン等の基板や、これらの基板上に、電極、絶縁膜、誘電体層、保護膜等の所望の構成物を形成した基板が含まれる。
【0012】
隔壁としては、例えば低融点ガラス粉末と樹脂と溶媒を混合したペースト状の公知の隔壁材料を用い、スクリーン印刷、サンドブラスト法、埋込み法等の公知の方法により形成したものが含まれる。低融点ガラスとしては、例えばPbO−B2O2−SiO2系ガラスなどを用いることができる。
【0013】
突起部は、蛍光体層と同じ材料、隔壁と同じ材料、誘電体層と同じ材料等を用いて形成することができる。また、隔壁などを白色に着色する際に用いる白色顔料等を用いて形成してもよい。隔壁と同じ材料を用いる場合には、前述のPbO−B2O2−SiO2系ガラスを用いることが好ましい。
【0014】
突起部の高さは、隔壁よりも低くかつ隣接する放電セル間の放電結合を阻止しうる高さであればよいが、この意味からは、隔壁の1/4〜3/4の高さであればよく、なかでも、隔壁の約半分の高さであることが望ましい。
【0015】
隔壁間の細長い溝内には突起部を覆って蛍光体層が形成されていてもよく、その場合、蛍光体層の形成前に、突起部の表面を光反射面として形成しておけば、突起部の上に形成される蛍光体層の発光を反射できるので、輝度を増大させることができる。
【0016】
以下、図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定されるものではない。
【0017】
図1は本発明の実施例を示すAC型3電極面放電構造のPDPの内部構造を示す斜視図である。
PDP1は、前面側のガラス基板11の内面に、行L毎に一対ずつサステイン電極(表示電極)X,Yが配列されている。行Lは画面における水平方向のセル列である。サステイン電極X,Yは、それぞれがITOからなる透明導電膜41とCr−Cu−Crからなる金属膜(バス電極)42で形成され、低融点ガラスからなる厚さ30μm程度の誘電体層17で被覆されている。誘電体層17の表面にはマグネシア(MgO)からなる厚さ数千オングストロームの保護膜18が設けられている。アドレス電極Aは、背面側のガラス基板21の内面を覆う下地層22の上に配列されており、厚さ10μm程度の誘電体層24によって被覆されている。誘電体層24の上には、高さ150μmのストライプ状の隔壁29が、各アドレス電極Aの間に1つずつ設けられている。これらの隔壁29によって放電空間30が行方向にサブピクセル(単位発光領域)毎に区画され、且つ放電空間30の間隙寸法が規定されている。そして、隔壁間の細長い溝内に、アドレス電極Aの上方及び隔壁29の側面を含めて背面側の内面を被覆するように、カラー表示のためのR,G,Bの3色のストライプ状の蛍光体層28R,28G,28Bが設けられている。3色の配置パターンは、1列のセルの発光色が同一で且つ隣接する列どうしの発光色が異なるストライプパターンである。なお、隔壁形成に際しては、コントラストを高めるために頂上部を暗色に着色し、他の部分を白色に着色して可視光の反射率を高めるようにするのが望ましい。着色は材料のガラスペーストに所定色の顔料を添加することにより行うことができる。
【0018】
放電空間30には主成分のネオンにキセノンを混合した放電ガスが充填されており(封入圧力は500Torr)、蛍光体層28R,28G,28Bは放電時にキセノンが放つ紫外線によって局部的に励起されて発光する。表示の1ピクセル(画素)は行方向に並ぶ3個のサブピクセルで構成される。各サブピクセル内の構造体がセル(表示素子)である。隔壁29の配置パターンがストライプパターンであることから、放電空間30のうちの各列に対応した部分は全ての行Lに跨がって列方向に連続しているが、逆スリットの部分に、後述する隔壁よりも低い突起部が設けられているので、この突起部により列方向のセル間の放電結合が防止される。このため、従来とは異なり、隣接する行Lどうしの電極間隙(逆スリット)の寸法を、各行Lの面放電ギャップ(スリット)の寸法とほとんど同じにすることができる。なお、逆スリットには非発光の白っぽい蛍光体層を隠す目的で、前面側の基板11の外面側又は内面側に図示しない遮光膜(いわゆるブラックストライプ)を設けるようにしてもよい。
【0019】
図2は上述の背面側の基板21の部分詳細を示す斜視図である。
この図に示すように、本発明のPDPは、背面側の基板21に、隔壁29と交差する方向に突起部2が設けられた構造となっている。この突起部2は、隔壁29と隔壁29との間の細長い溝内の放電セル(放電領域)と放電セルとの境界部、すなわちサステイン電極対X,Yとサステイン電極対X,Yとの中間である逆スリットの位置に、隔壁よりも低くかつ放電セル間の放電結合を阻止しうる高さのものが設けられている。
【0020】
突起部2は、蛍光体層28R,28G,28Bと同じ材料、隔壁29と同じ材料、誘電体層24と同じ材料等を用いて形成する。あるいは、隔壁などを白色に着色する際に用いる白色顔料等を用いてもよい。本例では、PbO−B2O2−SiO2系ガラスで形成している。
【0021】
突起部2の高さを隔壁29よりも低くするのは、パネル製造過程で発生する不純物ガスの排気時あるいは放電ガスの導入時における隔壁内でのガスの流通性を阻害しないようにするためである。本例では、突起部2の高さは隔壁29の約半分の高さとしている。
【0022】
このように、背面側の基板21の逆スリットに対応する位置に、隔壁29よりも低い突起物2を形成することにより、隣接するセルへの放電の拡散を防止する。
【0023】
これにより、隔壁29と交差する方向、すなわち隔壁29の長手方向(縦方向)における隣接する放電セル間での放電結合が物理的に抑制されるので、従来よりも表示品位を向上させることができる。また、隣接する行Lどうしの電極間隙(逆スリット)の寸法を従来よりも狭くすることができるので、表示放電領域を拡大(スリット間隔の増大)して輝度の向上を図ることができる。また画像密度を高くして高精細な画面とすることができる。
【0024】
隔壁29間の溝内には、ディスペンス法、スクリーン印刷法等の公知技術を用いて蛍光体ペーストを塗布して焼成することにより、蛍光体層28R,28G,28Bを形成し、蛍光体層で、誘電体層24の表面、隔壁29の側面および突起部2の表面を覆うようにしてもよい。
【0025】
このように、隔壁29間の溝内に突起部2の全体を覆うように蛍光体層を形成した場合には、蛍光体の塗布面積が増加し、単位放電領域当たりの蛍光体発光面積が増大するので、従来の突起部のないものよりも輝度を増大させることができる。
【0026】
突起部2は隔壁29の約半分の高さであるので、そこに蛍光体層が形成されても、不純物ガスの排気時あるいは放電ガスの導入時におけるガスの流通性は阻害されない。
【0027】
図3は突起部2の製造方法を工程順に示す説明図である。これらの図は、図2の背面側の基板21をIII − III断面で見た状態を示している。本発明のPDPの製造方法では、突起部2を隔壁29と同時にサンドブラストで形成する。
【0028】
まず、背面側の基板21の誘電体層24が形成された面全体に突起部の材料2aを塗布して乾燥させる(図3(A)参照)。突起部の材料2aは、後述するサンドブラスト工程でのサンドブラストレートが隔壁29の材料と同程度のものであればよい。したがって、隔壁29と同じ材料であってもよいし、誘電体層24と同じ材料であってもよいし、あるいはそれ以外の材料であってもよい。本例においては、PbO−B2O2−SiO2系ガラスを用いた。突起部の材料2aの塗布は公知のスクリーン印刷法、スロットコータ法等にて行う。
【0029】
次に、その上に突起部の形のマスクパターン3を形成する(図3(B)参照)。マスクパターン3の形成は公知のフォトリソグラフィの手法にて行う。形成するマスクパターン3の材料は、後述するサンドブラスト工程でのサンドブラストに耐えうる堅さに形成可能なものであればどのようなものを用いてもよい。
【0030】
次に、その上全体に隔壁の材料29aを塗布して乾燥させる(図3(C)参照)。隔壁の材料29aは、例えば低融点ガラス粉末に樹脂と溶媒を混合したもの等の公知のものを用いる。隔壁の材料29aの塗布も公知のスクリーン印刷法、スロットコータ法等にて行う。
【0031】
なお、前述したように、突起部の材料2aと隔壁の材料29aの中には、白色に着色して可視光の反射率を高めるために、酸化チタン、白色顔料等を添加してもよい。
【0032】
次に、その上に隔壁の形のマスクパターン4を形成する(図3(D)参照)。マスクパターン4の形成も公知のフォトリソグラフィの手法で行う。マスクパターン4の材料も、後述するサンドブラスト工程でのサンドブラストに耐えうる堅さに形成可能なものであればどのようなものを用いてもよく、マスクパターン3と同じ材料であってもよいし、異なっていてもよい。
【0033】
次に、サンドブラストにて、図中矢印5の方向から切削用の粒子を吹き付けて、隔壁の材料29aと突起部の材料2aとを同時に切削する(図3(E)参照)。
【0034】
次に、マスクパターン3とマスクパターン4を剥がすか、あるいは現像液を吹き付けて取り除き、焼成することにより、突起部2と隔壁29を形成する(図3(F)参照)。
【0035】
次に、隔壁29間の溝内に、ディスペンス法、スクリーン印刷法等の公知技術を用いて蛍光体ペーストを塗布して焼成することにより、蛍光体層28R,28G,28Bを形成し、蛍光体層で、誘電体層24の表面、隔壁29の側面および突起部2の表面を覆う(図3(G)参照)。
【0036】
なお、この蛍光体層を形成する前に、突起部2の表面に蛍光体の発光を反射する白色の光反射層をコートするか、前述したように突起部2自身を白色の顔料を含んだガラス材で形成すれば、蛍光体の発光を視覚的に反射できて、輝度をさらに増加できる。
【0037】
図4は突起部2の製造方法の他の例を工程順に示す説明図である。これらの図は、図2の背面側の基板21をIV−IV断面で見た状態を示している。本例においては、突起部2をディスペンス法にて形成する。
【0038】
まず、公知の方法ですでに隔壁29が形成された背面側の基板21の上に、蛍光体ペースト塗布用のディスペンサ6を用い、ディスペンサ6の先端からペースト状の突起部の材料2aを吐出させながら図中矢印の方向に移動させることにより、ペースト状の突起部の材料2aを塗布する(図4(A)参照)。
【0039】
この場合の突起部の材料2aとしては、図1で示した、蛍光体層28R,28G,28Bを形成する際に用いる蛍光体ペーストを用いてもよい。また、ペースト状の隔壁29の材料そのもの、あるいはその隔壁29の材料に適当な溶媒を混合したものを用いてもよい。また、誘電体層24を形成する際に用いるペースト状の誘電体の材料そのもの、あるいはその誘電体の材料に適当な溶媒を混合したものを用いてもよい。また、その他の例えば隔壁を白色に着色する際に用いる白色顔料等の材料を用いてもよい。
なお、前述したように、突起部の材料2aの中には、白色に着色して可視光の反射率を高めるために、酸化チタン、白色顔料等を添加してもよい。
【0040】
塗布の方法は、ディスペンサ6を隔壁29間の溝毎に停止させ、ディスペンサ6の先端から突起部の材料2aを吐出させることにより塗布してもよいし、ディスペンサ6を図中矢印の方向に連続的に移動させながら、ディスペンサ6の先端から突起部の材料2aを吐出させることにより塗布してもよい。突起部の材料2aを連続的に吐出させて塗布しても、突起部の材料2aがペースト状であるため、隔壁29の頂上部に塗布された突起部の材料2aは隔壁29間の溝に自然流下する。この場合、隔壁29の頂上部に突起部の材料2aが残っても、残った突起部の材料2aは、隔壁29の頂上部の平坦化工程(公知の工程であるため説明は省略する)で取り除かれるので問題はない。
【0041】
突起部の材料2aに蛍光体ペーストを用いる場合は、各蛍光体層28R,28G,28Bと同じ色の蛍光体ペーストを用い、ディスペンサ6を隔壁29間の溝毎に停止させる方法で、各色毎に3回に分けて突起部の材料2aを塗布する。
【0042】
次に、塗布した突起部の材料2aを乾燥させて焼成することにより、突起部2を形成する(図4(B)参照)。なお、突起部の材料2aに蛍光体ペーストを用いた場合には、乾燥だけさせておき、蛍光体層の形成工程で蛍光体層と同時に焼成すればよい。
【0043】
次に、ストライプ状隔壁29間の細長い溝内に、ディスペンス法、スクリーン印刷法等の公知技術を用いて蛍光体ペーストを充満するように塗布(充填)して乾燥後に焼成することにより、蛍光体層28R,28G,28Bを形成し、蛍光体層で、誘電体層24の表面、隔壁29の側面および突起部2の表面を覆う(図4(C)参照)。
【0044】
図5は突起部2の製造方法のさらに他の例を工程順に示す説明図である。これらの図も図4と同様に、図2の背面側の基板21をIV−IV断面で見た状態を示している。本例においては、突起部2をスクリーン印刷法にて形成する。
【0045】
まず、公知の方法ですでに隔壁29が形成された背面側の基板21の上に、所定の位置だけ突起部の材料2aが通るようにしたスクリーン7を位置合わせして配置し、そのスクリーン7を介して突起部の材料2aを印刷する(図5(A)参照)。
【0046】
この場合も、先のディスペンス法と同様に、突起部の材料2aとしては、蛍光体ペースト、ペースト状の隔壁29の材料、あるいはその隔壁29の材料に適当な溶媒を混合したもの、ペースト状の誘電体の材料、あるいはその誘電体の材料に適当な溶媒を混合したもの、白色顔料等を用いることができる。また、前述したように、突起部の材料2aの中には、白色に着色して可視光の反射率を高めるために、酸化チタン、白色顔料等を添加してもよい。
【0047】
突起部の材料2aに蛍光体ペーストを用いる場合は、各蛍光体層28R,28G,28Bと同じ色の蛍光体ペーストを用い、各色毎に3回に分けて突起部の材料2aを印刷する。
【0048】
次に、印刷した突起部の材料2aを乾燥させて焼成することにより、突起部2を形成する(図5(B)参照)。なお、突起部の材料2aに蛍光体ペーストを用いた場合には、乾燥だけさせておき、蛍光体層の形成工程で蛍光体層と同時に焼成すればよい。
【0049】
次に、隔壁29間の溝内に、ディスペンス法、スクリーン印刷法等の公知技術を用いて蛍光体ペーストを充満するように塗布して乾燥後に焼成することにより、蛍光体層28R,28G,28Bを形成し、蛍光体層で、誘電体層24の表面、隔壁29の側面および突起部2の表面を覆う(図5(C)参照)。
【0050】
【発明の効果】
本願の請求項1に係る発明によれば、隔壁間の溝内に形成される複数の放電セルの境界部に隔壁よりも低い壁状突起部を設けたので、その溝内において隣接する放電セル間の放電の干渉を防止することができ、また放電光の拡がりを抑制することができ、これにより発光効率の向上を図ることができる。また、壁状突起部は頂部を含む表面が白色反射性であるので、蛍光体の発光を視覚的に反射できて、輝度をさらに増加できる。
また、本願の請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明と同様の放電の干渉防止、放電光の拡がり抑制の効果、および輝度を増加する効果に加え、ブラックストライプにより逆スリット(非表示ライン)領域での蛍光体層の非発光時の白っぽい色が隠されるので、表示のコントラストを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す3電極面放電構造のPDP内部構造を示す斜視図である。
【図2】本発明のPDPの背面側の基板の部分詳細を示す斜視図である。
【図3】本発明のPDPにおける突起部の製造方法を工程順に示す説明図である。
【図4】本発明のPDPにおける突起部の製造方法の他の例を工程順に示す説明図である。
【図5】本発明のPDPにおける突起部の製造方法のさらに他の例を工程順に示す説明図である。
【符号の説明】
1 AC型3電極面放電構造のPDP
2 突起部
2a 突起部の材料
3,4 マスクパターン
6 ディスペンサ
7 スクリーン
11 前面側のガラス基板
17 誘電体層
18 保護膜
21 背面側のガラス基板
22 下地層
24 誘電体層
28R,28G,28B 蛍光体層
29 隔壁
29a 隔壁の材料
30 放電空間
41 透明導電膜
42 金属膜
A アドレス電極
L 行
X,Y サステイン電極
Claims (5)
- 一対の基板を基板間に放電空間が形成されるように対向配置し、その一方の基板上に放電空間を行方向に仕切るための隔壁を複数本並べて配置するとともに、隣接する隔壁間の細長い溝内で前記放電空間を列方向に仕切る位置に当該隔壁よりも低く、かつ頂部を含む表面が白色反射性の壁状突起部を設け、更に各隔壁間の溝内に前記壁状突起部の頂部表面を覆って連続する蛍光体層を形成してなることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
- 前面側の基板と背面側の基板との間に放電空間を形成し、前面側の基板には面放電のための放電スリットを隔てて配置した表示電極対を放電しない逆スリットを隔てて複数対並行に配置し、背面側の基板には表示電極対と交差する方向の複数のアドレス電極と、隣接したアドレス電極の間で前記放電空間を行方向に区画する複数の隔壁とを備える面放電型のプラズマディスプレイパネルであって、
背面側基板上の隣接する隔壁の間であって前面側基板の非放電逆スリットに対応する位置に、前記放電空間を列方向に区画するように前記隔壁の高さよりも低い壁状突起部を設け、かつ隣接する隔壁間の細長い溝毎に前記壁状突起部の頂部表面を含めて3色の蛍光体層を順次形成し、更に前記壁状突起部に対応した前面側基板の逆スリットにブラックストライプを設けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板の内の一方の基板上に放電空間を行方向に区画するための所定高さの複数の隔壁と、隣接隔壁間で放電空間を列方向に区画するための前記隔壁の高さよりも低い壁状突起部とを形成する方法であって、
基板上に前記壁状突起部の高さに対応する厚さの突起部材料層を形成した後、その上に形成すべき壁状突起部の形のマスクパターンを形成し、更に前記隔壁の高さに対応するよう隔壁材料層を重ねて形成した後、その上に隔壁の形のマスクパターンを形成し、しかる後突起部材料層及び隔壁材料層のマスクパターンで覆われた部分以外の部分を一括除去する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 面放電のための表示電極対を備えた前面基板に対向して放電空間を区画するための隔壁とその間に塗布された蛍光体層とを備えた背面基板を配置してなるプラズマディスプレイパネルの前記背面基板構造体を製造する方法であって、
背面基板となるガラス基板上に放電空間を一方向に区画する所定高さの複数の隔壁を形成した後、隣接する当該隔壁間の細長い溝内にディスペンサのノズルを介して所定間隔で突起部材料を塗布して前記隔壁よりも高さの低い壁状突起部を形成し、しかる後該壁状突起部の頂部表面を覆うよう各溝内にディスペンサノズルを介して蛍光体ペーストを塗布して各溝毎の蛍光体層を形成する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 前記突起部材料が蛍光体ペーストからなることを特徴とする請求項4記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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