JP2000243299A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
プラズマディスプレイパネルInfo
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Abstract
を櫛型の電極構造とした上で、少なくとも一方の主電極
について櫛歯部を逆スリット側に配置することで、逆ス
リット側への放電の広がりを抑制する。 【解決手段】 対向して配置された一対の基板のいずれ
か一方の内側面上に、面放電のための放電スリットを隔
てて画面の全長にわたって行方向に延びる一対の主電極
を一組としたものを、放電を生じさせない所定幅の逆ス
リットを隔てて複数組平行に配置し、各主電極を、1本
の帯状の基部とその基部から櫛状に張り出した複数の突
出部とで構成するとともに、一対の主電極の内の少なく
とも一方の主電極について突出部を逆スリット側に配置
し、各主電極対の互いに向き合う突出部で面放電を生じ
させるようなパネル構造とする。
Description
プレイパネル(PDP)に関し、さらに詳しくは、マト
リクス状に配置された各放電セル内に一対の主電極をそ
れぞれ配置したPDPに関する。
用として多数のメーカや大学で研究開発が活発に行わ
れ、50インチ型のHDTVまで製品化されている。ま
た、情報化社会の急激な進展の中でマルチメディアモニ
ターとしても利用され、今後大型化と同時に高精細化が
期待されている。
能であり、しかも比較的大画面化の容易な薄型表示デバ
イスである。マトリクス表示方式の、なかでも面放電型
のPDPは、駆動電圧の印加に際して対となる表示電極
を同一の基板上に配列したPDPであり、蛍光体による
カラー表示に適している。
型のカラーPDPは、以下のような構成となっている。
すなわち、図12に示すように、パネルを構成する一方
の基板上に面放電(表示用の主放電であるため表示放電
と呼ばれたり、アドレス後の維持放電であるためサステ
イン放電と呼ばれたりする)発生用の多数の主電極対
X,Yが水平方向にほぼ平行に配置され、他方の基板上
にアドレス放電発生用の複数のアドレス(信号)電極
(図示しない)および該アドレス電極を挟むように放電
を物理的に区分するためのストライプ状の多数のリブ
(隔壁)29が垂直方向(主電極と交差する方向)にほ
ぼ平行に設けられており、リブ間の細長い溝内には蛍光
体層が形成されている。主電極X,Yは、通常、前面側
の基板に設けられるため、透明電極51と金属電極(バ
ス電極)52とで形成されている。
リブ構造の面放電型パネルでは、放電セル間の縦方向を
区切る物理的な障壁はなく、放電セル間を分離するのは
放電ギャップの違いによる放電開始電圧の差を利用す
る。
素(放電領域)の分離は隔壁29によって行い、それと
交差する方向、すなわち隔壁29の長手方向について
は、放電を発生させる電極間隔(放電スリット、以下ス
リットとも呼ぶ)hを、放電を発生させない電極間隔
(逆スリット)rよりも狭くして放電を限定すること
で、画素(放電領域)の分離を行うようにしている。
図ろうとすると、逆スリットrを狭くせざるを得なくな
り、放電スリットhと逆スリットrの放電開始電圧の差
が小さくなる。また、表示放電が発生すると、主電極上
に広がり逆スリット付近に壁電荷を蓄積させるため、逆
スリット上での誤放電がさらに発生しやすくなってしま
う。このような誤放電が発生すると、表示品位が低下す
るばかりでなく、長期の信頼性を損なう可能性がある。
いては、放電の広がりを抑制するため、図13に示すよ
うに、透明電極51を櫛状にして、放電セル対応の透明
電極51の電極面積を小さくするようにしていた。
では、逆スリット側の金属電極52の幅は変わらないた
め、透明電極51上の放電の拡がりを抑えることはでき
ても、逆スリット側の金属電極52上に放電が広がって
しまい、本来の目的である放電の逆スリット方向への広
がりを抑制するという効果が半減してしまうという問題
があった。
カメラによって観測された従来のPDPにおける表示電
極の放電時の発光の様子を示す図であり、図14は図1
2で示したストライプ状の電極構造のPDPの発光の様
子を示し、図15は図13で示した櫛状の電極構造のP
DPの発光の様子を示している。
プ状の電極構造であっても、櫛状の電極構造であって
も、放電の分布は放電スリット付近では小さく、逆スリ
ット側に沿って幅広く広がっていることがわかる。逆ス
リット付近の電極上に放電が広がると、そこに残留電荷
が残り、隣接セルに悪影響を及ぼす。
ものとしては、特開平5−299022号公報に記載の
面放電型プラズマディスプレイパネル装置などが知られ
ている。
されたもので、主電極を櫛型の電極構造とした上で、少
なくとも一方の主電極について櫛歯部を逆スリット側に
配置したプラズマディスプレイパネルを提供するもので
ある。
置された一対の基板のいずれか一方の内側面上に、面放
電のための放電スリットを隔てて画面の全長にわたって
行方向に延びる一対の主電極を一組としたものを、放電
を生じさせない所定幅の逆スリットを隔てて複数組平行
に配置し、各主電極を、1本の帯状の基部とその基部か
ら櫛状に張り出した複数の突出部とで構成するととも
に、一対の主電極の内の少なくとも一方の主電極につい
て突出部を逆スリット側に配置し、各主電極対の互いに
向き合う突出部で面放電を生じさせるようにしたことを
特徴とするプラズマディスプレイパネルである。
の電極構造のPDPにおける、逆スリットへの放電の広
がりの防止機能を改善すべく、一対の主電極の少なくと
も一方の主電極について、突出部(例えば透明電極)を
逆スリット側に配置するようにしている。このような電
極構造にすると、突出部が櫛歯状であるため、逆スリッ
ト側の電極面積が小さくなり、逆スリット側への放電の
広がりを抑制することができる。
来のストライプ状の主電極と同じであるため、従来の櫛
型電極の問題である放電ギャプにおける電極面積縮小に
よる放電開始電圧の上昇をも解決することができる。
ネルは、マトリクス表示方式のPDPであれば、DC
型、AC型、2電極構造、3電極構造等、いずれのPD
Pであってもよい。
ス、石英、シリコン等の基板や、これらの基板上に、電
極、絶縁膜、誘電体層、保護膜等の所望の構成物を形成
した基板が含まれる。
隔てて、画面の全長にわたって行方向に配置されていれ
ばよい。面放電のための放電スリットとしては、一対の
主電極間で面放電が可能な間隔であればどのようなスリ
ットであってもよい。主電極の材料は特に限定されな
い。この電極としては、例えばCr−Cu−Cr等の金
属電極、またはITO、ネサ膜等の透明電極、あるいは
これらの金属電極と透明電極とを組み合わせた構造のも
のを適用することができる。
で設けられる。この所定幅は、一対の主電極の逆スリッ
ト間の放電開始電圧のほうが、一対の主電極の放電スリ
ット間の放電開始電圧よりも高くなるような幅であれ
ば、どのような大きさの幅であってもよい。
電極の一部として構成される。また、突出部は基部から
櫛状に張り出していればよい。櫛状とは、ベースとなる
1本の帯状の基部から複数の櫛の歯が突出している状態
であることを意味する。この突出部も主電極の一部とし
て構成される。
面放電を生じさせることができるように配置されていれ
ばよい。そして、一対の主電極は、この内の一方側の主
電極だけ、突出部が逆スリット側に配置されていてもよ
いし(この場合は当然、基部が放電スリット側に配置さ
れることとなる)、この内の両方の主電極とも、突出部
が逆スリット側に配置されていてもよい。
Pとするためには、一対の主電極と交差する方向に信号
電極を複数本平行に配置して、一対の主電極と信号電極
との交差部に放電セルを形成することで実現することが
できる。このような信号電極を設けるには、信号電極と
信号電極との間に、放電セルを仕切るための隔壁を設け
ることが望ましい。
ラスを主成分とするものであればよく、低融点ガラス粉
末に、フィラー、バインダー樹脂および溶媒を加えた公
知の低融点ガラスペーストを用いることができる。
しては、軟化点が300〜600℃で、粉末の粒度が〜
20μmの、例えばPbO−B2O2−SiO2系ガラス
などを用いることができる。
2O3)やチタニア(TiO2)やアルミナ(Al2O3)
や酸化銅(CuO)を用いることができる。バインダー
樹脂としては、主として、エチルセルロースやアクリル
系の樹脂等を用いることができる。
の発明を詳述する。なお、これによってこの発明が限定
されるものではない。
視図である。このPDPはマトリクス形式のカラー表示
が可能なAC型3電極面放電構造のPDPである。PD
P1は、前面側のガラス基板11の内面に、行L毎に一
対ずつサステイン電極(主電極又は表示電極)X,Yが
配列されている。行Lは画面における水平方向のセル列
である。サステイン電極X,Yは、それぞれがITOか
らなる透明導電膜41とCr−Cu−Crからなる金属
膜(バス電極)42で形成され、低融点ガラスからなる
厚さ30μm程度の誘電体層17で被覆されている。誘
電体層17の表面にはマグネシア(MgO)からなる厚
さ数千オングストロームの保護膜18が設けられてい
る。アドレス電極(信号電極)Aは、背面側のガラス基
板21の内面を覆う下地層22の上に配列されており、
厚さ10μm程度の誘電体層24によって被覆されてい
る。誘電体層24の上には、高さ150μmのストライ
プ状の低融点ガラスからなるリブ29が、各アドレス電
極Aの間に1つずつ設けられている。これらのリブ29
によって放電空間30が行方向にサブピクセル(単位発
光領域)毎に区画され、且つ放電空間30の間隙寸法が
規定されている。そして、リブ間の細長い溝内に、アド
レス電極Aの上方及びリブ29の側面を含めて背面側の
内面を被覆するように、カラー表示のためのR,G,B
の3色のストライプ状の蛍光体層28R,28G,28
Bが設けられている。3色の配置パターンは、1列のセ
ルの発光色が同一で且つ隣接する列どうしの発光色が異
なるストライプパターンである。リブ形成に際しては、
コントラストを高めるために頂上部が暗色に着色される
こともある。着色は材料のガラスペーストに所定色の顔
料を添加することにより行われる。
ンを混合した放電ガスが充填されており(封入圧力は5
00Torr)、蛍光体層28R,28G,28Bは放
電時にキセノンが放つ紫外線によって局部的に励起され
て発光する。表示の1ピクセル(画素)は行方向に並ぶ
3個のサブピクセルで構成される。各サブピクセル内の
構造体がセル(表示素子)である。リブ29の配置パタ
ーンがストライプパターンであることから、放電空間3
0のうちの各列に対応した部分は全ての行Lに跨がって
列方向に連続している。そのため、隣接する行Lどうし
の電極間隙(逆スリット)の寸法は各行Lの面放電ギャ
ップ(例えば50〜150μmの範囲内の値)より十分
に大きく、列方向の放電結合を防ぐことのできる値(例
えば150〜500μmの範囲内の値)に選定されてい
る。逆スリットには非発光の白っぽい蛍光体層を隠す目
的で、前面側の基板11の外面側又は内面側に図示しな
い遮光膜(いわゆるブラックストライプ)が設けられる
こともある。
ン電極として用いて順次電圧を印加してゆき、その間に
所望のアドレス電極Aに電圧を印加してアドレス放電を
発生させ、点灯すべき放電セルを選択(アドレッシン
グ)する。その後、そのアドレス放電の際の残留電荷を
利用して、サステイン電極X,Y間で輝度に応じた回数
だけ表示放電を発生させることにより行う。
である。この図に示すように、サステイン電極X,Y
は、それぞれが金属膜(以下「金属電極」という)42
と透明導電膜(以下「透明電極」という)41で構成さ
れており、前述したように、面放電のための放電スリッ
トを隔てて、画面の全長にわたって行方向に配置されて
いる。
部となるもので、Cr−Cu−Crからなる1本の帯状
の金属電極である。透明電極41は、この金属電極42
から櫛状に張り出した突出部として形成されており、I
TOからなる櫛の歯状の電極である。
がりを抑制するために、金属電極42から透明電極41
を突出させた、いわゆる櫛状に透明電極41を形成した
電極構造となっており、ストライプ状の電極構造のもの
よりも透明電極41の電極面積を小さくした構造となっ
ている。
透明電極41を放電スリット側に向けて配置し、サステ
イン電極Y側については、透明電極41を逆スリット側
に向けて配置した電極構造となっている。このように、
サステイン電極Y側の透明電極41を逆スリット側に配
置することで、逆スリット付近の電極面積を減らし、放
電の広がりを抑制する。図ではサステイン電極Y側の透
明電極41を逆スリット側に配置した例を示したが、サ
ステイン電極X側の透明電極41を逆スリット側に配置
してもよい。
させるためには、図3に示すように、櫛歯状にした透明
電極41の逆スリット側を小さくした電極構造としても
よい。図3はサステイン電極Y側の透明電極41の逆ス
リット側の先端を山形にした例である。
サステイン電極Yとの双方向で抑制するために、図4に
示すように、サステイン電極X,Yの両方の透明電極4
1を逆スリット側に配置した電極構造にしてもよい。
示すように、放電の広がりを抑制する効果をさらに向上
させるために、櫛歯状にした透明電極41の逆スリット
側を小さくした電極構造としてもよい。図5は透明電極
41の先端を山形にした電極構造の例であり、図6は透
明電極41の先端を2段の台形にした電極構造の例であ
る。
と、当然金属電極42が放電スリット側に配置されるこ
とになり、可視光を遮ってしまうため、放電の発光効率
を下げてしまうが、この影響を緩和させるため、放電ス
リット付近の放電が小さくなるような電極構造としても
よい。図7にこの電極構造の一例を示す。このように、
金属電極42と透明電極41の接続部分の面積を小さく
し、放電スリット付近の放電を小さくさせる。
放電はアドレス電極Aとサステイン電極Yとの交差部分
から発生し、サステイン電極上に広がることがわかっ
た。したがって、アドレス放電の確率を上げるため、図
8に示すように、サステイン電極Y側の金属電極42の
幅を、サステイン電極X側の金属電極42の幅よりも太
くする電極構造としてもよい。
とサステイン電極Yの対向放電から、サステイン電極の
X−Y間の面放電により移行させやすくするために、図
9に示すように、サステイン電極Y側の透明電極41の
電極幅を、サステイン電極X側の透明電極41の電極幅
よりも狭くした電極構造としてもよい。
放電スリット側に配置した金属電極42の可視光遮蔽率
を低減するために、金属電極42の幅を細くした電極構
造としてもよい。この場合、リブ29と交差する部分に
ついては、金属電極42の幅を太くして、幅広金属電極
部42aとする。
可視光遮蔽率は低減するが、金属電極42のライン抵抗
が上昇するので、リブ28と交差する部分の幅を太くし
て、ライン抵抗の上昇を抑えた電極構造とする。図10
は透明電極41を方形にした電極構造の例であり、図1
1は放電スリット付近の放電を小さくするために透明電
極41の金属電極42近傍の面積を小さくした電極構造
の例である。
それぞれを、1本の帯状の金属電極とその金属電極から
櫛状に張り出した複数の透明電極とで構成するととも
に、サステイン電極X,Yの内の少なくとも一方のサス
テイン電極について透明電極を逆スリット側に配置する
ことにより、逆スリット側の電極面積を小さくして、逆
スリット側への放電の広がりを抑制する。
電の広がりを抑え、隣接セルの相互干渉を防止した、高
精細なパネルを実現することができる。
視図である。
説明図である。
電極構造の例を示す説明図である。
置した電極構造の例を示す説明図である。
電極構造の例を示す説明図である。
電極構造の例を示す説明図である。
を小さくした電極構造の例を示す説明図である。
した電極構造の例を示す説明図である。
した電極構造の例を示す説明図である。
差部分を太くした電極構造の例を示す説明図である。
積を小さくした電極構造の例を示す説明図である。
る。
説明図である。
光の様子を示す図である。
光の様子を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 対向して配置された一対の基板のいずれ
か一方の内側面上に、面放電のための放電スリットを隔
てて画面の全長にわたって行方向に延びる一対の主電極
を一組としたものを、放電を生じさせない所定幅の逆ス
リットを隔てて複数組平行に配置し、各主電極を、1本
の帯状の基部とその基部から櫛状に張り出した複数の突
出部とで構成するとともに、一対の主電極の内の少なく
とも一方の主電極について突出部を逆スリット側に配置
し、各主電極対の互いに向き合う突出部で面放電を生じ
させるようにしたことを特徴とするプラズマディスプレ
イパネル。 - 【請求項2】 一対の主電極の両方の主電極について突
出部を逆スリット側に配置したことを特徴とする請求項
1記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項3】 逆スリット側に配置された突出部は、先
端の幅が基部との付け根の幅より小さい形状に形成され
ていることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ
ディスプレイパネル。 - 【請求項4】 逆スリット側に配置された突出部は、先
端の幅が基部との付け根の幅より大きい形状に形成され
ていることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ
ディスプレイパネル - 【請求項5】 一対の主電極の一方の主電極は画面の行
を選択するスキャン電極として用いられ、当該スキャン
用の主電極における基部の幅が他方の主電極の幅よりも
大きい形状に形成されていることを特徴とする請求項2
記載のプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項6】 一対の主電極の一方の主電極は画面の行
を選択するスキャン電極として用いられ、当該スキャン
用の主電極における突出部の面積が他方の主電極の面積
よりも小さくなるように形成されていることを特徴とす
る請求項2記載のプラズマディスプレイパネル - 【請求項7】 一対の主電極における基部が金属膜から
なり、突出部が透明導電膜からなることを特徴とする請
求項1から6のいずれか1つに記載のプラズマディスプ
レイパネル
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- 1999-02-19 JP JP4160199A patent/JP3688142B2/ja not_active Expired - Fee Related
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