JP3788596B2 - 立体マスクを用いる加工方法及び該立体マスクの製造方法 - Google Patents

立体マスクを用いる加工方法及び該立体マスクの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体マスクを用いる加工方法及び該立体マスクの製造方法に係り、詳しくは、研磨剤を含む粘性流を噴射して被加工面を加工する場合に適用して好適な立体マスクを用いる加工方法及び該立体マスクの製造方法に関する。例えば、本発明は、プラズマディスプレイにおける表示パネルの隔壁パターンを加工する際に好適に用いられる技術である。
【0002】
【従来の技術】
粘性流を用いた代表的な研磨加工としては、空気及び研磨剤を用いた固気二相流のサンドブラストが一般的である。被加工物上にマスクパターンを形成後、サンドブラストによりパターン加工を行う代表的な加工物としては、表示パネルの基板上に形成される放電セルパターンが知られている。
【0003】
サンドブラストによって表示パネルの基板上に高さの異なる加工パターンを形成する方法としては、特開2000−123747号公報に開示された、基板上に低い加工パターン用の被加工材及びマスクパターンを形成後、更に高い加工パターン用に被加工材及びマスクパターンを再度形成した後、サンドブラストを行い、高い加工パターン及び低い加工パターンを形成する方法がある。また、特開平7−45191号公報に開示された、基板上に低い加工パターン用の被加工材及びマスクパターンを形成後、更に高い加工パターン用に被加工材を形成し、低いマスクパターンと重ならないように高いマスクパターンを形成した後、サンドブラストを行い、低い加工パターン及び高い加工パターンを形成する方法がある。
【0004】
サンドブラストを複数回繰り返して表示パネルの基板上に高さの異なる加工パターンを形成する方法としては、特開平7−282730号公報に開示された、マスクパターン形成、サンドブラスト加工及び乾燥を交互に繰り返して、低い加工パターン及び高い加工パターンを形成する方法がある。
【0005】
その他の、サンドブラストによって表示パネルの基板上に高さの異なる加工パターンを形成する方法としては、基板上に低い加工パターンを感光性ガラスペーストで形成し、次いで被加工材及びマスクパターンを形成し、サンドブラストを行い、低い加工パターン及び高い加工パターンを形成するという方法がある。
【0006】
また、低い加工パターン断面形状が傾斜を有する加工パターンを形成する方法としては、特開平10−321148号公報に開示された、転写シートを利用して低い加工パターン及び高い加工パターンを形成する方法がある。
【0007】
更に、高い加工パターン及び低い加工パターンを有する加工パターンとしては、特開平11−317170号公報に開示された、印刷法を用いて整形した低い加工パターン及び高い加工パターンを井桁に交差させ放電空間を形成する加工パターンがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では以下のような問題点を有する。
【0009】
特開2000−123747号公報及び特開平7−45191号公報に開示された、低い加工パターン用の被加工材及びマスクパターン並びに高い加工パターン用の被加工材及びマスクパターンを基板上に積層する方法では、被加工材の塗布工程とマスクパターンの形成工程とを二回繰り返す必要があるので、工数が増加する。これに加え、低い加工パターン用マスクパターンの剥離時に低い加工パターンのマスクによって、高い加工パターンが損傷を受け欠陥が発生するという問題点がある。このとき、焼成によりマスクパターンを取り除いたとしても、燃え残りにより欠陥が発生するという別の問題点がある。
【0010】
特開平7−282730号公報に開示された、マスクパターン形成、サンドブラスト加工及び乾燥を交互に繰り返して、低い加工パターン及び高い加工パターンを形成する方法では、被加工材の塗布工程、マスクパターンの形成工程及びサンドブラストによる研磨工程を複数回繰り返す必要があるので、工数が増加するとともに位置調整が困難になるという問題点がある。
【0011】
基板上に低い加工パターンを感光性ガラスペーストで形成し、次いで被加工材及びマスクパターンを形成し、サンドブラストを行い低い加工パターン及び高い加工パターンを形成する方法では、感光性ガラスペーストによるパターン形成工数が新たに増えるとともに、マスク位置合わせが困難になるという問題点がある。
【0012】
上記に示した従来技術の何れを用いても、工数が増加し、それによるコストアップが発生するという問題点がある。
【0013】
特開平10―321148号公報に開示された、転写シートを利用して、低い加工パターンの断面形状が傾斜を有する加工パターンを形成する転写法では、転写シートを作成する金型に、傾斜部を作成することが困難であるため、複雑な形状に対応できないという問題点がある。
【0014】
特開平11―317170号公報に開示された、印刷法を用いて整形した低い加工パターン及び高い加工パターンを井桁に交差させ放電空間を形成する方法では、少なくとも二種類以上の印刷用版を使用して十数回印刷及び乾燥を繰り返す必要があるので、位置精度を出すのが困難であるとともに、工程数の増加によるコストアップが発生するという問題点がある。
【0015】
【発明の目的】
そこで、本発明は、低い加工パターン及び高い加工パターンを簡単に形成できる立体マスクを用いる加工方法及び該立体マスクの製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、被加工面からのギャップが異なる複数種類のマスクパターンを有する立体マスクを用いる加工方法に係り、前記立体マスクを前記被加工面に概略平行して配設した後、研磨剤を含む粘性流を前記立体マスクを介して前記被加工面に噴射することで、前記被加工面からのギャップが異なる、それぞれの前記マスクパターンに対応して、前記被加工面が受ける渦流の影響の程度に差異を生じさせて、前記被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成することを特徴とする立体マスクを用いる加工方法。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の立体マスクを用いる加工方法に係り、前記複数種類のマスクパターンのうち、第1の前記マスクパターンに対しては、前記被加工面からのギャップを前記粘性流の渦領域長より長く設置することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の立体マスクを用いる加工方法に係り、前記粘性流を前記立体マスクを介して前記被加工面に対し斜めに噴射し、前記複数種類のマスクパターンのうち、第1の前記マスクパターンに対しては、前記粘性流の噴射方向に沿った前記被加工面からのギャップを零を越えた値に設置することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の立体マスクを用いる加工方法に係り、前記第1のマスクパターンの断面を概略円形状又は円形状としたことを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載の立体マスクを用いる加工方法に係り、前記第1のマスクパターンの断面を概略円形状又は円形状とし、前記断面方向から見て左右両側から、かつ、左右の加工曲線が交差するように、前記粘性流を前記立体マスクを介して前記被加工面に対し斜めに噴射することを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載の立体マスクを用いる加工方法に係り、前記複数種類のマスクパターンのうち、第2の前記マスクパターンに対しては、前記被加工面からのギャップを零に設置することを特徴としている。
【0017】
また、請求項7記載の発明は、研磨剤を含む粘性流を噴射して、かつ、異なる渦流を発生させて、被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成するために用いられ、かつ、共に前記被加工面に対して概略平行に配設される一方、前記被加工面からのギャップが互いに異なる複数種類のマスクパターンを備えてなる立体マスクの製造方法に係り、感光性乳剤の中に高さ及び方向を設定したワイヤーを張り、前記感光性乳剤を乾燥、露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成することを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、研磨剤を含む粘性流を噴射して、かつ、異なる渦流を発生させて、被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成するために用いられ、かつ、共に前記被加工面に対して概略平行に配設される一方、前記被加工面からのギャップが互いに異なる複数種類のマスクパターンを備えてなる立体マスクの製造方法に係り、フィルムの両面にドライフィルム・フォトレジストを貼り付け、それぞれのドライフィルム・フォトレジストに異なるパターンを露光及び現像し、これらのドライフィルム・フォトレジストをマスクとして前記フィルムをエッチングすることにより立体的なマスクパターンを形成することを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、研磨剤を含む粘性流を噴射して、かつ、異なる渦流を発生させて、被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成するために用いられ、かつ、共に前記被加工面に対して概略平行に配設される一方、前記被加工面からのギャップが互いに異なる複数種類のマスクパターンを備えてなる立体マスクの製造方法に係り、メッシュフィルム状にフォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジスト膜に直線状のマスクパターンを露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成することを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項7、8又は9記載の立体マスクの製造方法に係り、前記立体マスクが、前記複数種類のマスクパターンが、前記被加工面からのギャップが前記粘性流の渦領域長より長く設定された第1のマスクパターンと、前記被加工面からのギャップが零に設定された第2のマスクパターンとからなることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、請求項7、8又は9記載の立体マスクの製造方法に係り、前記立体マスクが、前記第1のマスクパターンは互いに平行な複数の直線形状からなり、かつ、前記第2のマスクパターンは前記第1のマスクパターンに直交すると共に互いに平行な複数の直線形状からなることを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、請求項7、8又は9記載の立体マスクの製造方法に係り、前記立体マスクが、前記第1のマスクパターンの断面形状は概略円柱状であることを特徴としている。
【0018】
換言すると、本発明では、マスクパターンの一部又は全部が、被加工面に非接触で、被加工面とマスクパターンとの間のギャップ(距離)が異なる空間を有する立体的なマスクパターンを用いる。そして、立体的なマスクパターンを被加工面上に設置し、立体的なマスクパターン上に粘性流を被加工面に対して垂直又は斜め方向から噴射して研磨加工を行う。本発明によれば、高さの異なる加工パターンを少なくとも二つ以上有し、少なくとも一方の加工パターンの断面形状が三角形であるパターン加工物を形成することができる。
【0019】
また、本発明に係る立体マスクをサンドブラスト加工に用いれば、高さの異なるパターンを一括して作成できるとともに、従来のサンドブラスト加工に必要であった、被加工物へのドライフィルム・フォトレジスト(以下「DFR」という。)の貼り付け、露光、現像、剥離工程が不要となるので、コスト削減に効果がある。
【0020】
次に、本発明の原理について説明する。
【0021】
図1に円柱を過ぎる流れを示す。流れ模様は、進行方向に向かって左右は対称であるが、前後には対称ではない。円柱の背面で流れが円柱から剥離し、対称な二つの渦(双子渦)が定在的に形成される。Aは写真中の一点鎖線a、Bは写真中の一点鎖線b、Cは写真中の一点鎖線c、におけるそれぞれの流速の分布を示す。一点鎖線aにおける流速は、円柱背面に双子渦が発生するため、中心線近傍で逆流し、中心線から離れるに従って、本来の進行方向に向い、かつ大きくなる。一点鎖線bにおける流速は、渦の収まった地点であるため中心線近傍で停滞し、中心線から離れるに従って徐々に大きくなっている。一点鎖線cにおける流速は、渦が収まっているものの円柱による影響(境界層や剥離などによる)が残っているため、中心線付近で小さく、中心線から遠ざかるに従って徐々に大きくなる。本発明では、円柱後部から渦が消えるまでの距離を渦領域長1と定義した。
【0022】
図2に、サンドブラスト加工おいて、円柱2と被加工物4とのギャップ31,32の違いにより、形成される隔壁形状81,82の違いを示す。円柱2は、ワイヤーからなる横隔壁用マスクである。被加工物4は基板5上に形成されている。ノズルから噴出された研磨剤及び圧送エアーの固気二相流7は、円柱2の表面において左右に分かれ、円柱2の側面に沿って進んだ後、円柱2から離れる。そして、固気二相流7は、離れた後、双子渦を形成し、再び一体となって流れる。
【0023】
図2[1]は、被加工物4が図1のa地点に位置する場合である。このとき、被加工物4における固気二相流7の中心線近傍では、固気二相流7が渦を巻いているため、被加工物4を研磨できない。そして、その中心線から離れるに従って、固気二相流7の流速が増加するため、研磨された隔壁形状81は切り立った台形となる。ギャップ31は、例えば40μmである。
【0024】
図2[2]は、被加工物4が図1のc地点に位置する場合である。このとき、被加工物4における固気二相流7の中心線近傍では、渦による流れ方向の変動がないものの、円柱2の影響による流速分布が存在する。そして、その中心線から離れるに従って除々に固気二相流7の流速が増加するので、研磨された隔壁形状82は三角形となる。ギャップ32は、渦領域長1よりも大きく、例えば200μmである。
【0025】
このように、立体マスクによる高さの異なる隔壁の形成では、マスク背面での流速分布が影響する。したがって、加工レートを変化させて高さの異なる隔壁を形成するには、立体マスクと被加工物とのギャップを調整すればよい。立体マスク背面でのギャップが双子渦の渦領域長よりも長いければ長いほど、加工レートが増大するので、隔壁の高さが低くなる。隔壁の高さの調整は、立体マスクと被加工物面とのギャップの調整、及び研磨剤の圧送圧の調整により、双子渦の長さを変えることで対応可能となる。本発明によれば、異なるギャップを有する立体マスクを用いることで、一度のブラスト加工で、加工レートの異なる領域を発生できるため、高さの異なる隔壁の一括形成が可能となる。
【0026】
図3[1]に、平面マスク11(従来のマスク)を用いた傾斜加工による加工曲線61(実線)と、立体マスク12(本発明のマスク)を用いた傾斜加工による加工曲線62(破線)とを示す。傾斜加工とは、研磨剤噴射方向13を斜めにして被加工物4を加工する技術をいう。平面マスク11及び立体マスク12は、DFRからなる横隔壁用マスクである。平面マスク11は被加工物4とのギャップが零であるのに対し、立体マスク12は被加工物4とのギャップ3が零を越えた値である。立体マスク12を用いることで、加工曲線62は研磨剤噴射方向13の水平成分側へのシフトが発生する。このシフトを利用し、左右から均一な傾斜加工を行うことで、高さの異なる隔壁の形成が可能となる。
【0027】
図3[2]に、立体マスクを用いた傾斜加工の概念図を示す。立体マスクの一部である円柱2の左右両側から研磨剤噴射方向13,14を斜めにして、被加工物4を加工する。すると、この傾斜加工により加工曲線6は左右にシフトが発生するので、左右の加工曲線6の交差部を頂点とする三角形15の断面が形成される。三角形6の斜面は、加工曲線6に沿った曲面を示している。
【0028】
傾斜加工による高さの異なる隔壁の形成は、マスクを立体化したことにより発生した加工曲線のシフト効果によるものであり、隔壁の高さは立体マスクのギャップ長と研磨剤の噴射角度とにより決定される。
【0029】
また、本発明では、前記マスクパターンの断面形状の一部又は全部が円形である、としてもよい。マスクの断面形状が円又は半円をしていた場合、剥離流が下方に発生することにより、渦領域が小さくなる。すなわち、立体マスクのギャップを短くできるため、立体マスクの作成が容易となる。
【0030】
本発明に係る立体マスクの第一の製造方法は、本発明に係る立体マスクを製造する方法であって、感光性乳剤の中に高さ及び方向を設定したワイヤーを張り、前記感光性乳剤を乾燥、露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成する、ものである(請求項6)。
【0031】
換言すると、本発明では、感光性乳剤の中に高さと方向を設定したワイヤーを張り、これを乾燥後、露光及び現像して立体マスクパターン形成することを特徴としている。本発明によれば、ワイヤーの高さと方向を変えることで立体的な構造を容易に形成できる。また、感光性乳剤を、ワイヤーの固定材料として使用できるとともに、マスクとしても使用できる。更に、感光性乳剤を用いることで、パターン化が容易となり、量産性に優れた立体マスクを提供できる。感光性乳剤は弾力性があるため立体マスクの耐サンドブラスト性を向上させ、ワイヤーは立体マスクの形状及び寸法安定性を高める効果がある。
【0032】
本発明に係る立体マスクの第二の製造方法は、本発明に係る立体マスクを製造する方法であって、フィルムの両面にDFRを貼り付け、それぞれのDFRに異なるパターンを露光及び現像し、これらのDFRをマスクとして前記フィルムをエッチングすることにより立体的なマスクパターンを形成する、ものである(請求項7)。
【0033】
換言すると、本発明では、フィルムの両面にDFRを貼り付け、一面ずつ異なるパターンを露光及び現像により形成後、エッチングによりフィルムの両面に片面ずつ異なるパターンを形成するとともに、共通エッチング領域を貫通させることで、所望のパターンを形成する。本発明によれば、一度のエッチング工程で、両面に異なるパターンを形成できるとともに、フィルム両面のパターンの共通パターン領域を貫通させることで、立体的マスクを形成できる。また、フィルムのエッチング用マスクとして使用したフォトレジストを、耐サンドブラスト用のマスクとして使用できる。フィルムは立体マスクの形状と寸法の安定性に寄与し、フォトレジストは耐サンドブラスト性を向上させる複合的な効果が現れる。
【0034】
本発明に係る立体マスクの第三の製造方法は、本発明に係る立体マスクを製造する方法であって、メッシュフィルム上にフォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジスト膜に直線状のマスクパターンを露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成する、ものである(請求項8)。
【0035】
換言すると、本発明は、エッチングにより作成したメッシュフィルム上にフォトレジストを貼り付け、このフォトレジストを露光及び現像することで、所望のパターンを形成することを特徴としている。本発明によれば、メッシュパターンと異なるパターンを有するフォトレジストパターンを形成することで、立体的構造を容易に形成できる。また、メッシュフィルムは立体マスクの形状と寸法の安定性に寄与し、フォトレジストは耐サンドブラスト性を向上させる複合的な効果がある。また、エッチングによるメッシュの作成及びフォトレジストによるパターン形成は、通常の露光現像技術を用いて寸法精度に優れた立体マスクを容易に提供できるため、量産性にも優れる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図4及び図5は、本発明に係る立体マスク及びこれを用いた加工方法の第一実施形態を示す斜視図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0037】
本実施形態の立体マスク30は、サンドブラストによって被加工面23を加工する際に被加工面23上に固定され、被加工面23からのギャップ24の異なる第一及び第二のマスクパターン(後述)が形成されたものである。第一のマスクパターンは互いに平行な複数の金属ワイヤー33からなり、第二のマスクパターンは金属ワイヤー33に直交するとともに互いに平行な複数の直方体状の感光性乳剤34からなる。金属ワイヤー33は、断面が円形で直径が150μmである。金属ワイヤー33と被加工面23とのギャップ24は、渦領域長以上の200μmである。
【0038】
本実施形態の加工方法では、サンドブラストの研磨剤に炭酸カルシウム、被加工物20にガラスとフィラーとの混合ペーストを用い、被加工面23に対して垂直方向から研磨剤25を噴射して研磨加工を行い、低い加工パターン26と高い加工パターン27とを形成した。
【0039】
まず、ガラス基板10上に被加工物20を塗布し、これを乾燥させる[図4(a)]。続いて、被加工面23上に立体マスク30を設置する[図4(b)]。続いて、ガラス基板10上と立体マスク30とに刻まれている十字マーカで位置合わせを行った後、真空吸着により立体マスク30を被加工面23上に固定する[図4(c)]。
【0040】
続いて、被加工面23に対して垂直方向からサンドブラストによる研磨加工を行う[図5(d)]。続いて、真空吸着を解除した後、被加工面23と立体マスク30とを切り離す[図5(e)]。これにより、低い加工パターン26と高い加工パターン27とが形成され、二段階隔壁が完成する[図5(f)]。低いパターン26の断面形状は二等辺三角形、高いパターン27の断面形状は等脚台形となっている。
【0041】
なお、研磨剤25に炭酸カルシウム、被加工物20にガラスとフィラーとの混合ペーストを使用したが、研磨剤25と被加工物20との組み合わせは限定されるものではない。金属ワイヤー33の断面形状は、半円形状、四角、三角であってもよい。また、サンドブラストの代わりに液体ホーニングを用いてもよい。液体ホーニングとは、研磨剤と水とを混合した液体をノズルから圧縮空気と一緒に被加工物に噴射して、被加工物を加工する技術をいう。低い加工パターン26の断面形状は、立体マスク30の隣り合う金属ワイヤー33の間隔を狭めることで、M字形又は台形とすることもできる。金属ワイヤー33の素材は、SUS、ステンレス、銅、真鍮などの金属材料に限定されるものではなく、ケプラー(アラミド繊維)、カーボン等の非金属材料であってもよい。また、加工の深さを二種類としたが、三種類以上としてもよい。
【0042】
図6及び図7は、本発明に係る立体マスク及びこれを用いた加工方法の第二実施形態を示す断面図である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図4及び図5と同じ部分は同じ符号を付すことにより説明を省略する。
【0043】
本実施形態の立体マスク30では、金属ワイヤー33と被加工面23とのギャップ24を渦領域長以下の40μmとしている。本実施形態の加工方法では、被加工面23に対して垂直方向から±15度傾けた左右二方向から、時間をずらして研磨剤25を噴射することにより研磨加工を行い、高い加工パターン21と低い加工パターン22とを形成する。
【0044】
まず、ガラス基板10上に被加工物20を塗布し、これを乾燥させる[図6(a)]。続いて、被加工面23上に立体マスク30を設置する[図6(b)]。続いて、ガラス基板10上と立体マスク30とに刻まれている十字マーカで位置合わせを行った後、真空吸着により立体マスク30を被加工面23上に固定する[図6(c)]。
【0045】
続いて、被加工面23に対して左右の斜め方向からサンドブラストによる研磨加工を各々一回ずつ行う[図7(d)]。続いて、真空吸着を解除した後、被加工面23と立体マスク30とを切り離す[図7(e)]。これにより、高い加工パターン21と低い加工パターン22とが形成され、二段階隔壁が完成する[図7(f)]。このとき、低い加工パターン22の断面形状は二等辺三角形状となっており、その斜面は曲線を示す。
【0046】
図8及び図9は、本発明に係る立体マスクの製造方法の第一実施形態を示す斜視図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0047】
まず、金属ワイヤー120の位置決め及び固定用に、V字溝110を有する底の無いの型枠100と可動式の底板101とを用意する[図8(a)]。続いて、型枠100のV字溝110に金属ワイヤー120を張り巡らす[図8(b)]。続いて、感光性乳剤130を型枠100に流し込んだ後、これを乾燥及び硬化させる[図8(c)]。
【0048】
続いて、型枠100から底板101とともに感光性乳剤130を取り出す[図9(d)]。続いて、露光マスク140を感光性乳剤130上に設置後、露光マスク140を通して感光性乳剤130に紫外線141を照射し、感光性乳剤130に潜像を形成する[図9(e)]。最後に、過酸化水素水(オキシフル)によって感光性乳剤130を現像することで、立体マスク142を得る[図9(f)]。立体マスク142は、互いに平行な複数の金属ワイヤー120からなるマスクパターン143と、金属ワイヤー120に直交するとともに互いに平行な複数の直方体状の感光性乳剤130からなるマスクパターン144とを備えている。
【0049】
本実施形態では、型枠100にSUS、底板101にガラス基板、感光性乳剤130にジアゾ系乳剤、金属ワイヤー120に直径150μmの銅線をそれぞれ用いた。露光用マスク140は、ストライプパターンのエマルジョンマスクを用いた。なお、本実施形態では露光を片面からのみ行ったが、露光用マスク140を感光性乳剤130の上下両面に設置後、紫外線141を照射して感光性乳剤130に潜像を形成してもよい。
【0050】
図10は、図8及び図9の第一実施形態における立体マスクの他の例を示す斜視図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0051】
図10(a)の立体マスク145は、金属ワイヤー120を立体的に直交させて作成したものである。図10(b)の立体マスク146は、金属ワイヤー120を平面上で直交させて作成したものである。いずれも、金属ワイヤー120を直交させることで機械的強度が増すので、立体マスクの寿命が増すとともに、寸法精度が向上する。
【0052】
図11及び図12は、本発明に係る立体マスクの製造方法の第二実施形態を示す概略図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0053】
本実施形態では、立体マスクを金属フィルムのエッチングにより形成する製造方法を示す。まず、SUS304(厚さ0.3mm)からなる金属フィルム210の両面に、アルカリ現像が可能で耐酸性を有するレジストとして、日本合成化学(株)製NIT625のDFR211,212をラミネートする[図11(a)]。続いて、メッシュの縦ストライプのピッチを0.27mm、縦ストライプの幅を0.07mm、横ストライプのピッチを0.54mm、横ストライプの幅を0.15mmに設定した露光用エマルジョンマスク221と、縦ストライプのピッチを0.27mm、縦ストライプの幅を0.07mmに設定した露光用エマルジョンマスク222とを用意した。続いて、露光用エマルジョンマスク220,221を通してDFR211,212に紫外線230を照射することにより、DFR211,212を露光する[図11(b)]。
【0054】
その後、スプレー式現像機240を用い、炭酸ナトリウム水溶液からなる現像液をDFR211,212に噴射する。これにより、金属フィルム210の両面に、メッシュパターンを有するDFR211とストライプパターンを有するDFR212とを形成する[図12(c)]。続いて、スプレー式エッチング装置250を用い、塩酸水溶液からなるエッチング液をDFR211,212を通して金属フィルム210の両面に噴射する。このエッチングにより、一方の面のメッシュの網目部分と他方の面の横ストライプ部分とが除去され、網目部分を貫通孔とし、横ストライプ部分をハーフエッチングとすることで、厚みの異なる縦ストライプパターンと横ストライプパターンとが形成される。これにより、立体マスク260が得られる[図12(d)]。このとき、残ったDFRパターンは剥離液で除去してもよいが、そのまま残して耐サンドブラスト用の保護フィルムとしてもよい。
【0055】
以上の製造方法によって、金属メッシュの縦ストライプパターンの厚みが0.3mm、横ストライプパターンの厚みが0.1mmで、被加工面からのギャップが0.2mmの立体マスク260を作成した。本実施形態による立体マスクの製造方法を用いると、縦ストライプパターンと横ストライプパターンとの厚みの違いは、金属フィルム210の厚さとエッチング量によって調整可能である。
【0056】
なお、金属フィルム210のエッチングは両面を同時に行ったが、片面ずつでも、又は両面を同時にエチングを始めて、片面のエッチング深さが設定量に達した後、一方を停止して、他方の面だけエッチングを行なってもよい。金属フィルム210は、ステンレス、42アロイ、426アロイ、銅、銅合金、鉄、鉄ニッケル合金、アルミニウム等の単層フィルム又は各種の金属を積層した多層フィルムであってもよい。また、金属フィルム210に代えて、エッチング可能な素材であれば有機物材料であってもよい。DFR211,212に代えて、液体レジストであってもよい。
【0057】
図13及び図14は、本発明に係る立体マスクの製造方法の第三実施形態を示す平面図及び右側面図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0058】
本実施形態は、予め準備したメッシュフィルムにレジスト層を形成し、露光・現像によりストライプパターンを形成することで、立体的マスクを製造する方法である。まず、メッシュパターンのDFRをフィルム両面に形成し、エッチングを行うことにより、メッシュフィルム301を準備する[図13(a)]。続いて、メッシュフィルム301の片面に、被加工面からのギャップに相当する厚みのDFR302を貼り付ける[図13(b)]。
【0059】
続いて、露光用エマルジョンマスク303を通してDFR302に紫外線305を照射することにより、DFR302を露光する。これにより、DFR302にストライプ状の潜像を形成する[図14(c)]。最後に、DFR302を現像することにより、立体マスク304が完成する[図14(d)]。本実施形態によれば、DFR302の厚みを変えるだけで、簡単に被加工面からのギャップを調整できる。
【0060】
本実施形態では、フィルムに厚み0.15mmのSUS304を用い、メッシュの縦ストライプのピッチを0.27mm、縦ストライプの幅を0.07mm、横ストライプのピッチを0.54mm、横ストライプの幅を0.15mmに設定した露光用エマルジョンマスクを用いて、メッシュフィルム301を準備した。また、DFR302の厚さは、旭化成工業(株)製APD−401のDFRを1枚のみとした40μmのものと、これを5枚積層して200μmとしたものの二種類を用意した。露光用エマルジョンマスク303には、縦ストライプのピッチを0.27mm、縦ストライプの幅を0.07mmに設定したものを用いた。現像工程では、炭酸ナトリウム水溶液を噴射するスプレー式現像機を用いた。
【0062】
【発明の効果】
本発明に係る加工方法によれば、本発明に係る立体マスクを用いるとともに研磨剤を含む粘性流の渦領域を利用することにより、粘性流の速度が渦領域の内外で顕著に変化することから、異なる高さの加工パターンを同時にかつ容易に形成できる。
【0063】
本発明に係る立体マスクの第一の製造方法によれば、感光性乳剤の中に高さ及び方向を設定したワイヤーを張り、感光性乳剤を乾燥、露光及び現像することにより、ワイヤーの高さと方向を変えることで立体的な構造を容易に形成できる。また、感光性乳剤を、ワイヤーの固定材料として使用できるとともに、マスクとしても使用できる。更に、感光性乳剤を用いることで、パターン化が容易となり、量産性に優れた立体マスクを提供できる。
【0064】
本発明に係る立体マスクの第二の製造方法によれば、本フィルムの両面にDFRを貼り付け、それぞれのDFRに異なるパターンを露光及び現像し、これらのDFRをマスクとして前記フィルムをエッチングすることにより、一度のエッチング工程で、両面に異なるパターンを形成できるとともに、フィルム両面のパターンの共通パターン領域を貫通させることで、立体的マスクを形成できる。また、フィルムのエッチング用マスクとして使用したフォトレジストを、耐サンドブラスト用のマスクとして使用できる。
【0065】
本発明に係る立体マスクの第三の製造方法によれば、メッシュフィルム上にフォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジスト膜に直線状のマスクパターンを露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成することにより、メッシュパターンと異なるパターンを有するフォトレジストパターンを形成することで、立体的構造を容易に形成できる。また、メッシュフィルムは立体マスクの形状と寸法の安定性に寄与し、フォトレジストは耐サンドブラスト性を向上させる複合的な効果がある。また、エッチングによるメッシュの作成及びフォトレジストによるパターン形成は、通常の露光現像技術を用いて寸法精度に優れた立体マスクを容易に提供できるため、量産性にも優れる。
【0066】
換言すると、本発明に係る立体マスクを用いた加工方法によれば、粘性流を用いた研磨加工において、被加工面とのギャップを有する立体マスクを使用することで、ギャップ領域での粘性流の速度分布を利用して、工数の増加を伴わず深さの異なる加工パターンを一括して製作できる。本発明に係る立体マスクの製造方法によれば、金属ワイヤーと感光性乳剤を用いることで、被加工面とのギャップを有する立体マスクを安価にかつ大量に供給できる。また、本発明にに係る立体マスクの製造方法によれば、フィルムを両面から異なるパターンでエッチングすることにより、被加工面とのギャップを有する立体マスクを安価にかつ大量に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理を示す説明図である。
【図2】本発明に係る立体マスクの作用を示す説明図であり、図2[1]はギャップが小さい場合、図2[2]はギャップの大きい場合である。
【図3】本発明に係る加工方法の原理を示し、図3[1]は一方向から研磨剤を噴射した場合、図3[2]は二方向から研磨剤を噴射した場合である。
【図4】本発明に係る立体マスク及びこれを用いた加工方法の第一実施形態を示す斜視図であり、図4(a)〜図4(c)の順に工程が進行する。
【図5】本発明に係る立体マスク及びこれを用いた加工方法の第一実施形態を示す斜視図であり、図5(d)〜図5(f)の順に工程が進行する。
【図6】本発明に係る立体マスク及びこれを用いた加工方法の第二実施形態を示す断面図であり、図6(a)〜図6(c)の順に工程が進行する。
【図7】本発明に係る立体マスク及びこれを用いた加工方法の第二実施形態を示す断面図であり、図7(d)〜図7(f)の順に工程が進行する。
【図8】本発明に係る立体マスクの製造方法の第一実施形態を示す斜視図であり、図8(a)〜図8(c)の順に工程が進行する。
【図9】本発明に係る立体マスクの製造方法の第一実施形態を示す斜視図であり、図9(d)〜図9(f)の順に工程が進行する。
【図10】図8及び図9の第一実施形態における立体マスクの他の例を示す斜視図であり、図10[1]は第一例、図10[2]は第二例である。
【図11】本発明に係る立体マスクの製造方法の第二実施形態を示す説明図であり、図11(a)〜図11(b)の順に工程が進行する。
【図12】本発明に係る立体マスクの製造方法の第二実施形態を示す説明図であり、図12(c)〜図12(d)の順に工程が進行する。
【図13】本発明に係る立体マスクの製造方法の第三実施形態を示す平面図及び右側面図であり、図13(a)〜図13(b)の順に工程が進行する。
【図14】本発明に係る立体マスクの製造方法の第三実施形態を示す平面図及び右側面図であり、図14(c)〜図14(d)の順に工程が進行する。
【符号の説明】
1 渦領域長
2 円柱(横隔壁用マスク)
3,24,31,32 ギャップ
4 被加工物
5 基板
6,61,62 加工曲線
10 ガラス基板
12,30,142,145,146,260,304 立体マスク
20 被加工物
21,27 高い加工パターン
22,26 低い加工パターン
23 被加工面
33,120 金属ワイヤー
100 型枠
110 V字溝
130 感光性乳剤
140 露光用マスク
210 金属フィルム
211,212,302 DFR
221,222,303 露光用エマルジョンマスク
240 スプレー式現像機
250 スプレー式エッチング装置
301 メッシュフィルム

Claims (12)

  1. 被加工面からのギャップが異なる複数種類のマスクパターンを有する立体マスクを用いて、当該被加工面を加工する加工方法であって、
    前記立体マスクを前記被加工面に概略平行して配設した後、
    研磨剤を含む粘性流を前記立体マスクを介して前記被加工面に噴射することで、
    前記被加工面からのギャップが異なる、それぞれの前記マスクパターンに対応して、前記被加工面が受ける渦流の影響の程度に差異を生じさせて、前記被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成することを特徴とする立体マスクを用いる加工方法。
  2. 前記複数種類のマスクパターンのうち、第1の前記マスクパターンに対しては、前記被加工面からのギャップを前記粘性流の渦領域長より長く設置することを特徴とする請求項1記載の立体マスクを用いる加工方法。
  3. 前記粘性流を前記立体マスクを介して前記被加工面に対し斜めに噴射し、前記複数種類のマスクパターンのうち、第1の前記マスクパターンに対しては、前記粘性流の噴射方向に沿った前記被加工面からのギャップを零を越えた値に設置することを特徴とする請求項1記載の立体マスクを用いる加工方法。
  4. 前記第1のマスクパターンの断面を概略円形状又は円形状としたことを特徴とする請求項2又は3記載の立体マスクを用いる加工方法。
  5. 前記第1のマスクパターンの断面を概略円形状又は円形状とし、前記断面方向から見て左右両側から、かつ、左右の加工曲線が交差するように、前記粘性流を前記立体マスクを介して前記被加工面に対し斜めに噴射することを特徴とする請求項3記載の立体マスクを用いる加工方法。
  6. 前記複数種類のマスクパターンのうち、第2の前記マスクパターンに対しては、前記被加工面からのギャップを零に設置することを特徴とする請求項1記載の立体マスクを用いる加工方法。
  7. 研磨剤を含む粘性流を噴射して、かつ、異なる渦流を発生させて、被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成するために用いられ、かつ、共に前記被加工面に対して概略平行に配設される一方、前記被加工面からのギャップが互いに異なる複数種類のマスクパターンを備えてなる立体マスクを製造する方法であって、
    感光性乳剤の中に高さ及び方向を設定したワイヤーを張り、
    前記感光性乳剤を乾燥、露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成することを特徴とする立体マスクの製造方法。
  8. 研磨剤を含む粘性流を噴射して、かつ、異なる渦流を発生させて、被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成するために用いられ、かつ、共に前記被加工面に対して概略平行に配設される一方、前記被加工面からのギャップが互いに異なる複数種類のマスクパターンを備えてなる立体マスクを製造する方法であって、
    フィルムの両面にドライフィルム・フォトレジストを貼り付け、
    それぞれのドライフィルム・フォトレジストに異なるパターンを露光及び現像し、
    これらのドライフィルム・フォトレジストをマスクとして前記フィルムをエッチングすることにより立体的なマスクパターンを形成することを特徴とする立体マスクの製造方法。
  9. 研磨剤を含む粘性流を噴射して、かつ、異なる渦流を発生させて、被加工面に高さの異なる立体形状を一括形成するために用いられ、かつ、共に前記被加工面に対して概略平行に配設される一方、前記被加工面からのギャップが互いに異なる複数種類のマスクパターンを備えてなる立体マスクを製造する方法であって、
    メッシュフィルム状にフォトレジスト膜を形成し、
    前記フォトレジスト膜に直線状のマスクパターンを露光及び現像して立体的なマスクパターンを形成することを特徴とする立体マスクの製造方法。
  10. 前記立体マスクは、前記複数種類のマスクパターンが、前記被加工面からのギャップが前記粘性流の渦領域長より長く設定された第1のマスクパターンと、前記被加工面からのギャップが零に設定された第2のマスクパターンとからなることを特徴とする請求項7、8又は9記載の立体マスクの製造方法。
  11. 前記立体マスクは、前記第1のマスクパターンは互いに平行な複数の直線形状からなり、かつ、前記第2のマスクパターンは前記第1のマスクパターンに直交すると共に互いに平行な複数の直線形状からなることを特徴とする請求項7、8又は9記載の立体マスクの製造方法。
  12. 前記立体マスクは、前記第1のマスクパターンの断面形状は概略円柱状であることを特徴とする請求項7、8又は9記載の立体マスクの製造方法。
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