JP3639444B2 - 平型ショーケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上部が開口した断熱箱体の内部に庫内が形成された平型ショーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、上部が開口した断熱箱体の内部に庫内が形成された平型ショーケースが知られている。この種のものでは、仕切板で仕切られた庫内に、商品を区別して陳列することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の平型ショーケースには庫内の商品を照明する庫内灯(照明器)が設けられておらず、庫内の商品を照明して商品のアピール度を特に高めたい場合には、平型ショーケースが設置された建物の天井に光の照射面積が狭いスポット照明器を設け、このスポット照明器の発する光で庫内の商品を照明していた。
【0004】
しかしながら、これでは平型ショーケース、スポット照明器のレイアウトが困難になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、設置場所に左右されずに庫内の商品のアピール性を向上できる平型ショーケースを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上部が開口した断熱箱体の側縁の上部にガラス板を設けた平型ショーケースにおいて、前記ガラス板の上縁部に光透過性材料製の照明器ジャケットを設け、この照明器ジャケットの内部に庫内を照明する照明器を収納したことを特徴とするものである。
【0013】
この発明によれば、照明器によって庫内が照明されるので、例えば庫内に陳列された商品のアピール度を向上させることができる。また、照明器が平型ショーケースに設けられるので、平型ショーケースの設置場所が変わっても、照明器の取り付け位置を変更する必要がない。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記照明器ジャケットにプライスレールを取り付けたことを特徴とするものである。
【0015】
この発明によれば、プライスレールにプライスカードを取り付けて照明器を点灯すれば、照明器の光をプライスカードのバックライトとして利用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1において、符号1は本実施形態による平型ショーケースを示す。この平型ショーケース1の上面には開口3が形成され、この開口3の下方には庫内5が形成される。この庫内5の一方の対向する側面には側板7を備え、他方の対向する側面には開口9が形成され、この開口9は他の同型の平型ショーケースの開口に連結される。この平型ショーケース1を単体で設置する場合には、開口9は側板で塞がれる。符号11は庫内5を2分する中央壁である。
庫内5は、図2に示すように、断面略コの字状の断熱箱体13に囲まれ、この断熱箱体13は内箱13aと外箱13bとの間に断熱発泡材13cを注入して形成される。各側板7の上半部には、外側ガラス板15および内側ガラス板17が設けられ、これらガラス板15、17の上縁部には吸込口19が形成される。この吸込口19は冷気通路21に通じ、この冷気通路21は庫内5を囲むように形成され、この冷気通路21には冷却器23と送風機25とが配設される。冷気通路21は中央壁11の上部にまで延び、この中央壁11の上部には吹出口27が形成される。符号29は開口3を覆うカバー(いわゆるナイトカバー)を巻取り式に収納するカバー収納部である。
【0018】
このような平型ショーケース1においては、冷却器23で冷却された冷気は、送風機25を回転させることにより矢印方向に循環する。庫内5の冷気は吸込口19から吸い込まれ、側板7の冷気通路21を降下した後、冷却器23に吸い込まれ、中央壁11内部の冷気通路21を上昇し、吹出口27を通じて庫内5に吹き出される。吹き出された冷気は、庫内5内を冷却し、再び吸込口19から吸い込まれる。
【0019】
庫内5には仕切板33が取り付けられる。この仕切板33は、光透過性材料(例えば透明なアクリル樹脂)で形成され、この仕切板33の上縁部には、図3に示すように、ジャケット支持部材35の端縁がビス37でビス止めされ、このジャケット支持部材35の略円形部分に照明器ジャケット39が締め付けられるように固定されている。この照明器ジャケット39は円筒形状を呈し、光透過性材料(例えば透明な樹脂)で形成される。照明器ジャケット39の内部には、図4に示すように蛍光灯(照明器)41が収納される。
【0020】
本実施形態では、蛍光灯として直径が約16mmの直管式蛍光灯が用いられ、この蛍光灯41は照明器ジャケット39の両端に形成された開口から挿入され、蛍光灯41は前記開口を塞ぐ蛍光灯ソケット43によって支持される。この直径が約16mmの蛍光灯41は、近年開発された蛍光灯である。この蛍光灯41は直径が約16mmと細いので、照明器ジャケット39が大型化して邪魔になったり、美観を損ねることはない。
【0021】
照明器ジャケット39の両端の開口が蛍光灯ソケット43で塞がれるので、照明器ジャケット39の内部に冷気が侵入することがなく、蛍光灯41の熱で蛍光灯41が保温され、蛍光灯41の照度の低下が防止される。また、蛍光灯ソケット43は照明器ジャケット39の両端の開口を塞ぐ蓋としての役割を兼ねた構造になっている。
【0022】
ジャケット支持部材35の上端には光透過性材料で形成されたプライスレール45が取り付けられ、このプライスレール45のカード固定部45bにはプライスカード(図示せず)を着脱自在に取り付けることができる。このプライスレール45にプライスカードを取り付けて蛍光灯41を点灯すると、蛍光灯41の光がプライスカードのバックライトの役割を果たし、商品販売における演出効果を高めることができる。
【0023】
本実施形態では、仕切板33の上縁部に蛍光灯41が設けられるので、この蛍光灯41によって庫内5が照明され、例えば庫内5に陳列された商品のアピール度を向上させることができる。また、蛍光灯41が平型ショーケース1に設けられるので、平型ショーケース1の設置場所が変わっても、従来のスポット照明器のように照明器の取り付け位置を変更する必要がない。
【0024】
また、仕切板33は、例えば各庫内5a、5bに陳列される商品の量に応じて移動させることができる。中央壁11には蛍光灯41の電源プラグ51(図1)を接続できる電源ソケット53(図1)が複数設けられているので、仕切板33の移動位置に応じて当該仕切板33に最も近い電源ソケット53に蛍光灯の電源プラグ51を接続できる。これにより、蛍光灯41から延びる電源コード55(図1)が邪魔にならない。
【0025】
また、蛍光灯41を点灯したときには、蛍光灯41が発する光は、図4(B)に示すように、庫内5に直接導かれるだけでなく、光は光透過性材料で形成された仕切板33にも進入するように構成される。この仕切板33に進入した光は仕切板33の内部を矢印方向に進み、その一部は切り込み57によって光が散乱し、両側の庫内5a、5bに導かれる。このように、蛍光灯41の光は仕切板33を介して庫内5a、5bに導くように構成されるので、庫内5a、5bの下部を照明することができる。
【0026】
図5に示すように、前記側板7を構成するガラス板15の上縁に蛍光灯61を設けてもよい。ガラス板15の上縁にジャケット支持部材63が取り付けられ、このジャケット支持部材63に円筒形状の照明器ジャケット65が挟み込まれて固定され、この照明器ジャケット65の両端の開口(図示せず)から蛍光灯61が挿入される。照明器ジャケット65の両端は、前記仕切板33に取り付けられた蛍光灯61と同様に、蛍光灯ソケット67によって塞がれる。符号69はプライスレールである。この場合にも、蛍光灯61によって庫内5が照明されるので、例えば庫内5に陳列された商品のアピール度を向上させることができる。また、蛍光灯61が平型ショーケースに設けられるので、平型ショーケース1の設置場所が変わっても、従来のスポット照明器のように照明器の取り付け位置を変更する必要がない。
【0027】
別の実施形態として、平型ショーケース1では、仕切板33の両側に形成された庫内5a、5b(図1)のうち、一方の庫内5aの冷却温度と他方の庫内5bの冷却温度とが異なるように制御することができる。これによれば、制御温度帯の異なる庫内5a、5bを備えるので、冷却温度の異なる商品を1台の平型ショーケース1に貯蔵できる。
【0028】
この制御を達成するためには、冷気通路21の全体を庫内5a側と庫内5b側とに分割して、庫内5a側の冷気通路21に配置される冷却器を大きくすると共に庫内5b側の冷気通路21に配置される冷却器を小さくする。そして、それぞれの冷却器における熱交換量に差をつけ、庫内5a側に吹き出される冷気の温度に対して庫内5b側に吹き出される冷気の温度を高くすることができる。これにより、仕切板33の両側に制御温度帯の異なる庫内5a、5bを形成することができる。
【0029】
このように仕切板33の両側の制御温度帯が異なる場合には、仕切板33に結露や結氷が発生しやすくなる。
【0030】
しかしながら、平型ショーケース1では仕切板33に蛍光灯41が設けられているので、仕切板33に発生する結露や結氷を蛍光灯41の発する熱や輻射熱により防止できる。
【0031】
また、別の実施形態として、プライスレール45の蛍光灯41に面する部分に反射板45aを貼り付けることができる。
【0032】
この反射板45aを貼り付ければ、蛍光灯41の光がプライスカードのバックライトの役割を果たすことが出来ないものの、蛍光灯41が発する光が反射板45aで反射して庫内5に向けて導かれるので、庫内5に陳列された商品を効率良く照明することができる。
【0033】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】
本実施形態では照明器として直径が約16mmの直管式蛍光灯を用いているが、これに限定されるものではなく、構造上で設計が可能であれば、現行仕様の太い蛍光灯を用いることも可能である。
【0035】
また、本実施形態では蛍光灯が仕切板と側壁のガラス板の上縁部に設けられているが、中央壁の上縁部(冷気吹出口の近傍)に設けてもよい。
【0036】
また、本実施形態では複数の電源ソケットが中央壁に設けられるが、側板に設けてもよい。
【0037】
また、プライスレール、照明器ジャケット、仕切板を一体に形成してもよい。これによれば、ジャケット支持部材が不必要になるばかりでなく、部品点数が削減され、仕切板の製造コストを低減できる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ガラス板の上縁部に光透過性材料製の照明器ジャケットを設け、この照明器ジャケットの内部に庫内を照明する照明器を収納したので、照明器によって庫内が照らされ、例えば庫内に陳列された商品のアピール度を向上させることができる。また、照明器が平型ショーケースに設けられるので、平型ショーケースの設置場所が変わっても、照明器の取り付け位置を変更する必要がない。
【0042】
請求項2記載の発明によれば、照明器ジャケットにプライスレールを取り付けたので、プライスレールにプライスカードを取り付けて照明器を点灯すれば、照明器の光をプライスカードのバックライトとして利用でき、例えば商品販売上の演出効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による平型ショーケースを示す斜視図である。
【図2】図1の平型ショーケースを示す断面図である。
【図3】図1の仕切板を示す平面図(A)とその側面図(B)である。
【図4】図3の仕切板の要部拡大平面図(A)とその側面図(B)である。
【図5】図1の側板の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 平型ショーケース
5 庫内
39 照明器ジャケット
41 蛍光灯(照明器)
45 プライスレール
51 電源プラグ
53 電源ソケット
61 蛍光灯
65 照明器ジャケット
69 プライスレール
Claims (2)
- 上部が開口した断熱箱体の側縁の上部にガラス板を設けた平型ショーケースにおいて、前記ガラス板の上縁部に光透過性材料製の照明器ジャケットを設け、この照明器ジャケットの内部に庫内を照明する照明器を収納したことを特徴とする平型ショーケース。
- 前記照明器ジャケットにプライスレールを取り付けたことを特徴とする請求項1記載の平型ショーケース。
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JP30822798A Expired - Fee Related JP3639444B2 (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | 平型ショーケース |
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