JP3728106B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレハブ冷凍・冷蔵庫などの冷却貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷却貯蔵庫は、たとえば実公昭61−17349号公報(F25D27/00)などに記載されており、照明装置として、蛍光灯または白熱電球などが用いられている。そして、白熱電球は照度が低いので、照度が必要な場合には、蛍光灯が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、蛍光灯は低温となると、照度が低下する。そこで、蛍光灯を、透明筒体に挿入して、蛍光灯の温度を比較的高く維持している。しかしながら、庫内の冷気が、蛍光灯に向かって流れ込むことがある。そのため、蛍光灯の温度が低下して、蛍光灯の照度が低下することがある。また、蛍光灯をヒーターで温めるために、透明筒体の上部などにヒーターが取り付けられている。そのため、反射板へ向かう蛍光灯の光が、ヒーターで遮断され、反射板による蛍光灯の光の反射が、減少している。
【0004】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、庫内の冷気が直接蛍光灯に当たることを防止することができる冷却貯蔵庫を提供することを目的としている。また、ヒーターが蛍光灯の照明の妨げになることが少ない冷却貯蔵庫を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷却貯蔵庫は、冷却されている庫内(2)を照明する蛍光灯(42)と、この蛍光灯が挿入されているとともに透光性を具備する蛍光灯用筒体(43)と、この蛍光灯および蛍光灯用筒体が内部に配備されているとともに下面が開口し、かつ、上板(22)が反射板で形成されている反射ケース(21)と、この反射ケースを冷却貯蔵庫本体(1)に取り付けるとともに、内部空間を具備する取付部材(11)と、前記反射ケースの上板の上面に配設されて、前記取付部材の内部空間に設置されるヒーター(41)とを備えている。
【0006】
また、反射ケースの下面開口を、透光性を具備する覆板(61)が覆っていることがある
【0007】
なお、この明細書の記載において、「透明」とは曇りなく、透き通っていることを意味し、「透光」とは、透明なものは勿論のこと、曇っているが、光を透過しているものを含んでいる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明における冷却貯蔵庫の実施の一形態を図1ないし図4を用いて説明する。図1は本発明にかかる冷却貯蔵庫の断面図である。図2は照明装置の断面図である。図3は照明装置の長手方向の断面図である。図4は下から見た照明装置の組立分解斜視図である。
【0009】
冷却貯蔵庫であるプレハブ冷凍・冷蔵庫の本体である断熱箱体1は、複数の断熱プレハブパネルを組み立てて構成されており、内部に貯蔵室すなわち庫内2が形成されている。この庫内2を、図示しない冷却装置が冷却している。また、庫内2には照明装置6が設けられ、庫内2を照明している。この照明装置6は断熱箱体1の天壁の下面に取り付けられて、庫内2に設置されている。
【0010】
照明装置6の取付部材11は、下面が開口している箱形状をしているとともに、下面周縁部には、略水平な取付フランジ12が形成されている。この取付部材11は、上壁13に複数の取付用貫通孔14およびリード線用貫通孔16が形成され、また、取付フランジ12に反射ケース用ビス孔17が複数形成されている。そして、図2および図3に図示する様にビス18を取付用貫通孔14に挿入して断熱箱体1の天壁の下面にねじ込み、取付部材11を断熱箱体1の天壁に固定する。
【0011】
取付部材11の下側に取り付けられる反射ケース21は、反射板を板金加工して形成され、下側に向かって裾広がりの箱形状をしており、略水平な上板22と、斜めに傾斜しているとともに相対向する一対の斜板23と、反射ケース21の両端部に設けられている略垂直な一対の側板24とを具備している。そして、反射ケース21は、下面が開口し、かつ、下面周縁部には、略水平な取付フランジ26が形成されている。
【0012】
反射ケース21の上板22には、複数の取付用貫通孔31、2個のリード線用貫通孔32および2個のクリップ用貫通孔33が形成され、また、取付フランジ26に覆板用ビス孔36が複数形成されている。
【0013】
この反射ケース21の上板22の上面に、ヒーターとしてのヒーター線41を蛇行して配設する。このヒーター線41のリード線41aは、取付部材11のリード線用貫通孔16に挿入され、断熱箱体1の天壁を貫通して庫外に導かれ電源に接続されている。また、直管タイプの蛍光灯42を、円筒形状の無色透明なアクリル製の蛍光灯用筒体43に挿入し、この蛍光灯42の両端にプラグ46を接続する。この蛍光灯42、蛍光灯用筒体43およびプラグ46は、反射ケース21内に配置され、プラグ46のリード線47は、反射ケース21の上板22のリード線用貫通孔32を貫通して、ついで、取付部材11のリード線用貫通孔16に挿入され、断熱箱体1の天壁を貫通して庫外に導かれている。そして、断熱箱体1上すなわち庫外に設置されている安定器48を介して電源に接続されている。
【0014】
さらに、蛍光灯用筒体43には、樹脂製のクリップ51が着脱自在に取り付けられている。このクリップ51の係合部52は、クリップ用貫通孔33に挿入され、反射ケース21の上板22に取り付けられている。この様にして、クリップ51により、蛍光灯用筒体43は反射ケース21の上板22に着脱自在に取り付けられている。そして、反射ケース21の上板22が取付部材11の下面開口を覆い、この反射ケース21の上板22の取付用貫通孔31に、図2および図3に図示する様にビス54が挿入され、その先端が取付部材11の取付フランジ12の覆板用ビス孔17にねじ込まれている。この様にして、ビス54で、反射ケース21が取付部材11に取り付けられている。
【0015】
反射ケース21の下面開口は、樹脂製の無色透明な覆板61で覆われている。この覆板61には、取付用貫通孔62が複数形成され、図2および図3に図示する様に、ビス64をこの取付用貫通孔62に挿入して、反射ケース21の取付フランジ26の覆板用ビス孔36にねじ込み、覆板61を反射ケース21に固定している。
【0016】
照明装置6の蛍光灯42から下方に照射された光は、蛍光灯用筒体43および覆板61を通過して、庫内2を照明している。また、蛍光灯42から略水平または上方に向かって照射された光は、蛍光灯用筒体43を通過して反射ケース21の内面で反射され、ついで、覆板61を通過して庫内2を照明している。この様にして、蛍光灯42は効率よく庫内2を照明している。また、蛍光灯42が発生している熱は、蛍光灯用筒体43により外側に発散することが防止されており、蛍光灯42の温度は上昇することができる。さらに、反射ケース21の内部空間は、覆板61により反射ケース21の外側の空間と遮断されており、庫内2の冷気が反射ケース21内に侵入することを極力防止することができる。その結果、蛍光灯42の温度を高く維持することができる。
【0017】
また、ヒーター線41は、反射ケース21の上板22の上側には配置されており、蛍光灯42からの光の反射の妨げになることを防止することができるとともに、ヒーター線41が外部から見えることがなく、照明装置6の見栄えが良好となる。しかも、このヒーター線41は、取付部材11の内部空間に配されており、取付部材11の外側の空間とは遮断されているので、ヒーター線41の熱が直接庫内2に漏れたり、また、庫内2の冷気により、ヒーター線41が冷却されたりすることを極力防止することができる。特に、ヒーター(ヒーター線41)が、反射ケース21の上面に設けられており、効率よく反射ケース21を加熱することができる。さらに、取付部材11や反射ケース21などの結露を防止することができる。
【0018】
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(1)実施の形態においては、冷却貯蔵庫は、プレハブ冷凍・冷蔵庫であるが、他の形式の冷却貯蔵庫でも可能である。たとえば、冷却ショーケースなどでも可能である。
【0019】
(2)実施の形態においては、取付部材11、反射ケース21、覆板61、蛍光灯用筒体43およびクリップ51などの材質や形状などは適宜選択可能である。
(3)実施の形態においては、蛍光灯用筒体43および覆板61は、無色透明であるが、透光性を具備しているならば、必ずしも、透明である必要はない。たとえば、有色であることも可能である。ただし、照度を確保するためには、透明、特に無色透明であることが好ましい。
【0020】
(4)実施の形態においては、取付部材11、反射ケース21および覆板61は、ビスで取り付けられているが、その取付構造はビスに限定されず、適宜選択可能である。
(5)実施の形態においては、蛍光灯42は一本であるが、複数本設けることも可能である。
【0021】
(6)実施の形態においては、蛍光灯用筒体43は円筒であるが、その断面形状は必ずしも円形である必要はない。
【0022】
(7)実施の形態においては、取付部材11は断熱箱体1に直接取り付けられているが、他の部材を介して取り付けることも可能である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、透光性を具備する蛍光灯用筒体に蛍光灯が挿入されており、蛍光灯の発する熱が発散することを、蛍光灯用筒体が防止している。その結果、蛍光灯の温度を比較的高く維持することができ、蛍光灯の温度が低下して、照度が落ちることを防止することができる。そして、反射ケースは取付部材を介して冷却貯蔵庫本体に取り付けられているとともに、ヒーターが反射ケースの上板の上面に配設されている。したがって、このヒーターにより反射ケースの上板などを介して反射ケース内の蛍光灯を効率よく加熱することができるとともに、反射ケースを加熱することができ、取付部材や反射ケースなどの結露を防止することができる。また、ヒーターが外部から見えることがなく、見栄えが良好となる。しかも、ヒーターは蛍光灯からの光の反射を妨げることがない。かつ、このヒーターは、取付部材の内部空間に配され、取付部材の外側の空間とは遮断されているので、ヒーターの熱が直接庫内に漏れたり、また、庫内の冷気により、ヒーターが冷却されたりすることを極力防止することができる。
【0024】
また、透光性を具備する覆板が反射ケースの下面開口を覆っている場合には、覆板が、反射ケース内への冷気の侵入を防止している。その結果、蛍光灯の温度を比較的高く維持することができ、蛍光灯の温度が低下して、照度が落ちることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明にかかる冷却貯蔵庫の断面図である。
【図2】 図2は照明装置の断面図である。
【図3】 図3は照明装置の長手方向の断面図である。
【図4】 図4は下から見た照明装置の組立分解斜視図である。
【符号の説明】
1 貯蔵庫本体(断熱箱体)
2 庫内
11 取付部材
21 反射ケース
41 ヒーター線(ヒーター)
42 蛍光灯
43 蛍光灯用筒体
61 覆板

Claims (2)

  1. 冷却されている庫内を照明する蛍光灯と、
    この蛍光灯が挿入されているとともに、透光性を具備する蛍光灯用筒体と、
    この蛍光灯および蛍光灯用筒体が内部に配備されているとともに、下面が開口し、かつ、上板が反射板で形成されている反射ケースと、
    この反射ケースを冷却貯蔵庫本体に取り付けるとともに、内部空間を具備する取付部材と
    前記反射ケースの上板の上面に配設されて、前記取付部材の内部空間に設置されるヒーターとを備えている冷却貯蔵庫。
  2. 前記反射ケースの下面開口を、透光性を具備する覆板が覆っていることを特徴とする請求項1記載の冷却貯蔵庫
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