JP3637509B2 - 軒樋吊金具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、屋根上の雨水を集めて地上へ導くための雨樋(軒樋)を、軒先に沿って取付ける吊金具、さらに詳しくは、樋の上端の係止用の耳縁に対してワンタッチで係止することを可能にした軒樋吊金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
水平支杆とその中間部上面にねじ結合にて取付けられた吊杆とよりなる樋吊金具において、水平支杆の端部に内向きコ字形の係止片を設けて、この係止片にて樋の上端の外耳を係合させることにより樋を吊式に保持する形式の吊金具は、例えば実公昭62−21615号公報、同56−17632号公報等により一般に知られている。
【0003】
又、樋の上端の耳縁が内向きに形成された内耳型の樋に対しても、水平支杆の端部に外向きに突出する係止片を設けて、この係止片にて内耳を係合させて吊式に保持する吊金具が、例えば実開平5−61329号公報等において一般に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の軒樋吊金具は樋の耳縁を外側又は内側から抱き込むように係止させるものであるから遊動及びガタつきがなく、又内倒れを防いで安定した状態に保持するためには、ばね板材からなる係止ばね片を必要とするものであった。又係合時に水平支杆の面を貫通して係止ピンを落し込むことにより係合離脱及び内倒れを防止する方法も知られているが、ばねの撓み代や、係止ピンの頭のスペースが必要で、座面から樋までの距離が短かくならないという問題点を有し、その上ばね部品やピン取付孔等の加工精度が必要でそのための手間に多大の労力と時間が掛り、著るしくコスト高になるという問題点を有していた。
【0005】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水平支杆に板ばねや落とし込み用のピンを設けないで、簡単な構成でワンタッチで簡単迅速に而も確実に軒樋の取付けを行うことができ、且つコスト的にも有利な軒樋吊金具を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明における軒樋吊金具は、両端部に軒樋30の前後両側部上端の内耳31、32を係合保持する耳係止部2を設けた水平支杆10と、この水平支杆10を固定部に取り付ける吊杆20とよりなる軒樋吊金具において、水平支杆10の端部の少なくとも一方の耳係止片部2を、水平支杆10の端部を垂直下向きに形成した固定垂片4と、その内側に相対して内側から外向きに軒樋の内耳32を下から係止するように鉤形に形成した固定係止片5とで構成するとともに、固定垂片4の面に長孔6を有し且つこの長孔を介して係止用スライドピン7を内向きに設けてなり、該係止用スライドピン7は樋の係合時に樋の内耳32に押し上げられて、スライドし内耳が固定係止片に係止されると同時にスライドピン7がフリーになり前記長孔6をスライドしつつ固定係止片5により係止される前記内耳32位置よりやや下方の係接位置まで下降復帰して外側から内耳と係接するように設けてなるものである。
【0007】
又、本発明における軒樋吊金具は、端部に軒樋30の後側部上端の外耳33を係合保持する耳係止部12を設けた水平支杆10と、この水平支杆10を固定部に取り付ける吊杆20とよりなる軒樋吊金具において、水平支杆10の後端部の耳係止部12を、水平支杆10の端部を外側から内向きに樋の外耳を下から係止するように鉤形に形成した固定係止片15と、その内側に相対して水平支杆10の下面に垂設した固定垂片14とで構成するとともに、固定垂片14の面に長孔16を有し且つこの長孔を介して係止用スライドピン17を外向きに設けてなり、該係止用スライドピン17は樋の係合時に樋の外耳に押し上げられて、スライドし外耳が固定係止片に係止されると同時にスライドピン17がフリーになり前記長孔16をスライドしつつ固定係止片15により係止される前記外耳33位置よりやや下方の係接位置まで下降復帰して内側から外耳と係接するように設けてなるものである。
【0008】
【実施例】
図1〜3は前部及び後部の耳縁が内耳の場合の実施例であり、図4は後部の耳縁が外耳の場合の実施例である。
【0009】
水平支杆10は、一定の幅を有する帯板金属を用いて、その両端部に両方内耳型樋に対応する耳係止部2.3を設けている。
【0010】
図4は、一方(前端)は内耳、他方(後端)が外耳の場合の実施例であり、水平支杆10の前端は内耳、後端は外耳型樋に対応する耳係止部2.3を設けている。
【0011】
図1〜3において、水平支杆10の後端を直角下向きに折曲して固定垂片4を形成する。固定係止片5は別体の帯板金属を外向き鉤形に形成して水平支杆10の下面にリベット1で固定し、この係止片5と固定垂片4とで後部の耳係止部2を構成する。
【0012】
前部の耳係止部3は水平支杆10の前端に上向きに突片状のものを一体又は別体に形成したものを、一体に結合して構成する。
【0013】
水平支杆10の上面の中央部に吊杆20を一体に取付ける。吊杆20は同様の帯板金属にて形成し、先端の支片20aを水平支杆10の上面に当てがってねじ21にて結合する。吊杆20の後部は取付座金22への取付用脚片20bとなしてリベット等23にて一体となり、座金22を垂直な壁面等の取付面にビス24等の金具で固定する。
【0014】
吊杆20は、図示例のものの他、軒先の下面に吊り下げ状に取付けられるようにロングボルトからなるものを用いることもできる。
【0015】
係止用のスライドピン7は、固定垂片4の面に頭部7aが内向きに突出するように上下スライド自由に取付けられる。固定垂片4には中央部に上下方向に長い長孔6を形成してこの長孔を介してスライドピン7が取付けられる。このスライドピン7は下から押すと上動し、開放すると下降するように上下方向に対してフリーの状態に取付ける。
【0016】
図4は、水平支杆10の後端を直角下向きに折曲げたものを更に下端を内方へ折曲げて下片15aで外耳33を係止するように耳係合部15となす。下片15aにはさらに垂片15bを形成する。
【0017】
固定垂片14は、帯板金属をほぼL形に折曲げて形成し、上片14aを水平支杆10の下面に当てがってリベット18で固定する。長孔16は固定垂片14の面に形成し、これに頭部17aが外向きとなるように取付ける。
【0018】
【作用】
図1〜3において、樋30を吊金具に取付ける方法を説明する。水平支杆10は吊杆20により軒先の外壁面等の固定部に取付け固定されているものとする。
【0019】
この状態で、樋30を水平支杆10に下から近づけて先づ前部の内耳31を前部の耳係止部3に係止させ、次いでこの係止部分が支点となるように回転させながら樋の底部を押し上げると、樋の後部の内耳32が固定垂片4と固定係止片5の間の直下に位置して内耳32の上端がスライドピン7の頭部7aに下から当たる。このまま、さらに樋を押上げると、内耳32の上端にスライドピン7が押されるからスライドピン7は長孔6にガイドされながら上動し後部内耳32は前記の間を通過し、通過し終ると後部内耳32は固定係止片5に係止される。樋30は薄板製で弾性保有しているから図3の実線から鎖線のように変形し、保有弾力で係止される。この内耳32の係止と同時にスライドピン7はフリーになり、その瞬間に下降する。すると図2の如く後部の内耳32の後方よりやや下方の係接位置まで下降復帰して外側からスライドピン7が対向する形で内耳32と係接するため、それ以後は後部内耳32の係止が保持され、後方への変位が阻止される。
図4に示すように、後部耳縁が外耳の樋を対象にした場合は、外耳33が固定垂片14と固定係止片15の間の直下に位置して外耳33の上端で外向きのスライドピン17を押し上げる。すると、スライドピン17は長孔16にガイドされながら上動し外耳33が固定垂片14とこれに対向する垂片15bの間を通過し終ると内向きの固定係止片15に係止される。この外耳の係止と同時にスライドピン17はフリーになって、長孔16中を下降復帰して外耳33の内側からスライドピンが対向する形で外耳33に係接する。このため以後は後部外耳33の係止が保持され、前方への変位が阻止される。
【0020】
【発明の効果】
本発明は請求項 1 及び2記載の構成からなるものであるから、吊金具の水平支杆に板ばね式の係止片を取付けたり、落し込み用のピンを設けたりしないで、内耳及び外耳を具有する軒樋に対応できるものであり、水平支杆の端部に固定垂片とこれに対向する固定係止片とで耳係止部を構成して両者の間を内耳又は外耳が通過する際にはスライドピンを押上げて容易且つ確実に通過を許容するが、通過と同時にスライドピンが下降して内耳又は外耳の後部に係接するため、樋の内耳又は外耳の係合保持が確実で、内倒れするような変位によっても外れたりせず、ワンタッチで迅速且つ能率的に取付作業を行うことができ、構造も簡単でコスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明軒樋吊金具の全体を示す斜視図である。
【図2】本発明の吊金具にて軒樋を取付けた状態の側面図である。
【図3】図2における軒樋の取付け方法を示す側面図である。
【図4】後部の耳縁が外耳の樋を対象にした場合の本発明における吊金具の側面図である。
【符号の説明】
2.3 耳係止部
4.14 固定垂片
5.15 固定係止片
6.16 長孔
7.17 スライドピン
10 水平支杆
20 吊杆
30 樋
31.32 耳縁
Claims (2)
- 両端部に軒樋(30)の前後両側部上端の内耳(31、32)を係合保持する耳係止部(2、3)を設けた水平支杆(10)と、この水平支杆(10)を固定部に取り付ける吊杆(20)とよりなる軒樋吊金具において、水平支杆(10)の端部の少なくとも一方の耳係止片部(2)を、水平支杆(10)の端部を垂直下向きに形成した固定垂片(4)と、その内側に相対して内側から外向きに軒樋の内耳(32)を下から係止するように鉤形に形成した固定係止片(5)とで構成するとともに、固定垂片(4)の面に長孔(6)を有し且つこの長孔を介して係止用スライドピン(7)を内向きに設けてなり、該係止用スライドピン(7)は樋の係合時に樋の内耳(32)に押し上げられて、スライドし内耳が固定係止片に係止されると同時にスライドピン(7)がフリーになり前記長孔(6)をスライドしつつ固定係止片(5)により係止される前記内耳(32)位置よりやや下方の係接位置まで下降復帰して外側から内耳と係接するように設けてなることを特徴とする軒樋吊金具。
- 端部に軒樋(30)の後側部上端の外耳(33)を係合保持する耳係止部(12)を設けた水平支杆(10)と、この水平支杆(10)を固定部に取り付ける吊杆(20)とよりなる軒樋吊金具において、水平支杆(10)の後端部の耳係止部(12)を、水平支杆(10)の端部を外側から内向きに樋の外耳を下から係止するように鉤形に形成した固定係止片(15)と、その内側に相対して水平支杆(10)の下面に垂設した固定垂片(14)とで構成するとともに、固定垂片(14)の面に長孔(16)を有し且つこの長孔を介して係止用スライドピン(17)を外向きに設けてなり、該係止用スライドピン(17)は樋の係合時に樋の外耳に押し上げられて、スライドし外耳が固定係止片に係止されると同時にスライドピン(17)がフリーになり前記長孔(16)をスライドしつつ固定係止片(15)により係止される前記外耳(33)位置よりやや下方の係接位置まで下降復帰して内側から外耳と係接するように設けてなることを特徴とする軒樋吊金具。
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1996
- 1996-04-08 JP JP11185996A patent/JP3637509B2/ja not_active Expired - Fee Related
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