JP3634776B2 - 既設ドア枠利用の簡易改装ドア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,公共住宅,マンション等玄関のドア改装に関し,特にドア改装を簡易になし得るように既設ドア枠を利用して設置した既設ドア枠利用の簡易改装ドアに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
この種玄関のドア改装として,例えば鋼製の既設ドア枠を取付ベースとしこれを被覆するように新設ドア枠を金具によって設置するとともに該新設ドア枠に新設ドアを設置することによってドア枠とドアの双方を取替えるようにした,いわゆるカバー工法による改装ドアが知られている。
【0003】
しかし乍ら,この場合既設ドア枠の全体に新設ドア枠を設置するために,工事が煩雑化し,時間が掛る傾向が強く,設置した新設ドア枠によって得られる開口,特に幅寸法が狭くなるとともにこれに応じて新設ドアの寸法も縮小し,居住者に圧迫感を感じさせたり,家具等の搬出入に支障を来すといった問題点を残している。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,既設ドア枠を可及的に活用して,ドアの改装を可及的に効率的且つ確実になし得て,ドアの改装による開口の狭まりを可及的に小さくして改装後の開口,特に幅寸法を可及的に広く確保できるようにするとともに気密性能等の玄関ドアとしての性能を高度に確保できるようにした既設ドア枠利用の簡易改装ドアを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題に沿って本発明は,既設ドア枠には一般に腐食や損傷のないことも多いことから,可及的にこれを利用し,既設ドア枠から既設ドアとこれを吊り支持している既設ヒンジを撤去し,該既設ドア枠に新設ヒンジを介して新設ドアを吊り支持することによって,既設ドア枠の開口をそのまま維持して簡易なドア改装をなし得るようにするとともに,新設ヒンジの設置を,一般に上方及び下方の既設ヒンジ設置箇所と変位した既設ドア枠の上下コーナー部にその交差する室外側枠部の端部2面に亘るようにL字状に対接してネジ固定することによって行うようにして,既設ドア枠のネジ固定位置を避け,ネジの効きを確保できる既設ドア枠における新規部分に対して確実に行うようにするとともに新設ドアの荷重を充分に安定して支持するヒンジの吊り強度を確保できるようにし,また既設ドア枠への新設ドアの設置を,上記新設ヒンジのドア固定部を新設ドアに内蔵設置した上下動調整自在の調整裏板に締着することによって,新設ドアに新設ヒンジのドア固定部を仮止めし,該ドア固定部を上記上下コーナー部のL字状枠固定部に軸支し,新設ドアを既設ドア枠に仮に吊り設置した状態で,ドア固定部を上下動調整して,新設ドアの既設ドア枠開口に対する良好な納まりを確保できるようにし,更に既設ドア枠は,一般に玄関用片面フラッシュ開き戸,公共住宅用プレスドア(KJドア)等が多く,ドア閉成時の騒音を防止するようにプッシュボタン式の防音戸当りゴムが所定間隔に設置されるに止まっており,既設ドアとの間でも気密性を確保し得ないものとされることから,上記新設ドアの代替設置に際して,新設ドアに気密材を設置してこれを既設ドア枠のドア受用段部に対接することによって,例えば断熱ドア,防音ドア等の新設ドアを用いても,既設ドア枠と新設ドアの充分な気密性を確保できるようにしたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,既設ドアと該既設ドア用の既設ヒンジを撤去することによって残存した既設ドア枠にその見込方向中間のドア受用段部より室外側に位置する室外側枠部に上下の新設ヒンジを介して新設ドアを吊り支持した改装ドアであって,上記上下の新設ヒンジをL字状の枠固定部と平板状のドア固定部とを回動自在に軸支したコーナー対接用とすることによって上記L字状の枠固定部を既設ドア枠の吊元側上下コーナー部にその交差する室外側枠部の端部2面に亘るように対接してネジ固定する一方,上記ドア固定部を新設ドアの吊元側端部に上下動調整自在に内蔵設置した調整裏板に締着することによって該ドア固定部を新設ドアに対して上下位置調整自在にネジ固定し且つ上記新設ドアの室内面外周に上記既設ドア枠のドア受用段部に対接することによって該既設ドア枠との間で気密性を確保する気密材を設置してなることを特徴とする既設ドア枠利用の簡易改装ドアとしたものである。
【0006】
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,既設ドア枠に歪みが存在することによって新設ヒンジの上記L字状の対接を確実になし得ないときに,その歪みを吸収して新設ヒンジの確実な設置をなし得るものとするように,これを,上記既設ドア枠の室外側枠部に対する新設ヒンジにおける枠固定部のネジ固定を,交差する室外側枠部の一方又は双方との間に該室外側枠部の歪み吸収用調整部材を介設して行なってなることを特徴とする請求項1に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドアとしたものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,簡易な構造によって改装ドアに手挟み防止機能を備えたものとすることによって安全性を確保した高機能の改装ドアとするように,これを,上記新設ドアを,その少なくとも吊元側及び/又は戸当側の側端部にその長手方向部分的又は全体的な手挟み防止用室内側の段差空隙を備えて形成し,該段差空隙を埋めるようにこれに上記ドア受用段部に対接する気密材を設置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドアとしたものである。
【0008】
請求項4に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記調整裏板を上下に一体のものとして上下動調整を簡易になし得るものとするとともに上記手挟み防止機能を備えた改装ドアとするように,これを,上記新設ドアの吊元側端部に上下動調整自在に内蔵設置した調整裏板を,新設ドアの長手方向中間を室内側において凹嵌することによって長手方向部分的に幅狭部を配置した上下に一体の調整裏板とする一方,上記新設ドアを,その少なくとも吊元側及び/又は戸当側の側端部に上記調整裏板の幅狭部の長さに応じた長手方向部分的な手挟み防止用室内側の段差空隙を備えて形成し,該段差空隙を埋めるようにこれに上記ドア受用段部に対接する気密材を設置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドアとしたものである。
【0009】
請求項5に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記調整裏板を上下に一体のものとするとともに既設ドア枠に新設ドアを仮に吊り設置した状態で調整作業の空間を確保できる新設ドアの上面の上下動調整を行うことによって新設ドアの設置を可及的簡易になし得るものとするように,これを,上記新設ドアの吊元側端部に内蔵設置した調整裏板を,上下に一体にして少なくとも上端に折曲片を備えた一体の調整裏板とするとともに上記新設ドアの吊元側端部上面に上向きに設置した調整ネジの回転によって該上端の折曲片を上下動することによって新設ドアに対して上下動調整自在としてなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドアとしたものである。
【0010】
請求項6に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記調整裏板を新設ドアの内側で確実に上下方向に移動して,スムーズな調整をなし得るものとするように,これを,上記新設ドアに内蔵設置した調整裏板を上下方向に案内する前後揺動防止用の上下動ガイドを追加的に備えてなることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドアとしたものである。
【0011】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば,図1乃至図7においてAは簡易改装ドアであり,該簡易改装ドアAは,既設ドアと該既設ドア用の既設ヒンジを撤去することによって残存した既設ドア枠10にその見込方向中間のドア受用段部14より室外側に位置する室外側枠部16に上下の新設ヒンジ20を介して新設ドア30を吊り支持したものとしてあり,上記上下の新設ヒンジ20をL字状の枠固定部21と平板状のドア固定部25とを回動自在に軸支したコーナー対接用とすることによって上記L字状の枠固定部21を既設ドア枠10の吊元側上下コーナー部にその交差する室外側枠部16の端部2面に亘るように対接してネジ50固定する一方,上記ドア固定部25を新設ドア30の吊元側端部に上下動調整自在に内蔵設置した調整裏板37に締着することによって該ドア固定部25を新設ドア30に対して上下位置調整自在にネジ50固定し且つ上記新設ドア30の室内面外周に上記既設ドア枠10のドア受用段部14に対接することによって該既設ドア枠10との間で気密性を確保する気密材31を設置したものとしてある。
【0013】
本例にあって新設ドア30を設置する既設ドア枠10は,例えば,その既設上枠11,既設縦枠12及び既設下枠13の見込寸法を約6.5cm程度,既設ドアの厚さ(框厚さ)を約3.5cm程度にして,既設ドア枠10の見込方向中間にドア受用段部14を,その室内外に室内側枠部15及び室外側枠部16を,室外側を拡開するように段差をなして配置し見込方向に一体の鋼製のものとした,一般にKJドアと称されていた公共住宅用プレスドアにおけるものとしてある。
【0014】
該既設ドア枠10は,その厚肉鋼製の単板をプレス成形することによって構成することによって断熱性,防音性を備えない図示省略の既設ドア及びこれを吊り支持していた既設縦枠12の上下端部近傍の既設ヒンジを撤去するとともに,上記既設ヒンジ位置と変位して,新設ヒンジ20を,既設ドア枠10の室内側枠部16の上下コーナー部にL字状に対接固定し,該新設ヒンジ20によって,上記既設ドアに代替して,例えば断熱性,防音性に優れた高機能の新設ドア30を設置することによって高機能の簡易改装ドアAとしてある。
【0015】
コーナー対接用の新設ヒンジ20は,L字状の枠固定部21と平板状のドア固定部25とを備え,枠固定部21にドア固定部25を回動自在に軸支した鋼製のヒンジとしてあり,枠固定部21は既設ドア枠20における吊元側の上下コーナー部に合せて直角又はこれに近い角度をなすようにヒンジ羽根をなす縦片22と横片23とを交差して折曲乃至溶接したものとしたL字状一体のものとしてあり,該枠固定部21はこれら縦片22と横片23にそれぞれ上記ネジ50固定用複数の透孔27を,例えば縦片22において多数の6ヶ所,横片23において同じく多数の4ヶ所設置してあり,またドア固定部25は同じくヒンジ羽根をなす垂直の平板状のものとし,同じくネジ50固定用複数の透孔27を,本例にあって多数の5ヶ所設置してあり,このとき本例にあって上記枠固定部21にはその一側端部に上向き太径の支軸24を,ドア固定部25には下向き開口の軸受26をそれぞれ垂直に備え,該支軸24に軸受26を被嵌状に嵌合することによってドア固定部25を枠固定部21に回動自在に軸支するようにしてあり,このとき本例の新設ヒンジ20は,いずれも上向きの支軸24を備えるようにすることによって,上方コーナー用と下方コーナー用にそれぞれ専用の2種類のものとしてある。
【0016】
該新設ヒンジ20は,上記L字状の枠固定部21を既設ドア枠10の吊元側上下コーナー部に突き当てるようして,その交差する室外側枠部16,即ち縦枠12と上枠11及び縦枠12と下枠13の端部2面に亘るように突き当て対接して,各複数の透孔27からネジ50を,例えばバーリング加工した既設ドア枠10のタップ孔に螺入するようにしてネジ50固定するようにしてあり,これによって該枠固定部21は,既設ドア枠10の上下コーナー部にL字状に対接した状態で強固に対接固定される。
【0017】
このとき既設ドア枠10に,例えば歪みが存在する場合のように,新設ヒンジ20の枠固定部21の上下コーナー部に対するL字状の対接を確実になし得ないときには,該ネジ50固定を,上記交差する室外側枠部16の一方又は双方との間に該室外側枠部16の歪み吸収用調整部材を介設して行なうようすることができ,例えば該調整部材として薄肉の平板状ライナー,薄肉の楔状ライナー等を用いて,これを室外側枠部16と枠固定部21の縦片22及び/又は横片23との間に介設することによって,その歪みを吸収するようにすればよい。
【0018】
一方新設ヒンジ20の上記ドア固定部25は,これを新設ドア30に内蔵の調整裏板37に締着することによって新設ドア30吊元側端部に,上記枠固定部21位置に合せるように固定し,枠固定部21の支軸24に軸受26を被嵌することによって該新設ドア30の既設ドア枠10への設置を行なってあり,このとき上記調整裏板37を新設ドア30に上下動自在とすることによって,該ドア固定部25は,締着用のネジ50が新設ドア30の図示省略の端面開口を貫通することによって,該新設ドア30に対して上下位置調整自在としてあり,これによって既設ドア枠10に新設ドア30を仮に吊り設置し,ドア固定部25の上下位置調整を行なうことによって,既設ドア枠10の開口,即ち室外側枠部16に新設ドア30が良好に納まり,その上記気密材31が既設ドア枠10のドア受用段部14に対接するようにするものとしてある。
【0019】
本例の調整裏板37は,上下に一体にして少なくとも上端に折曲片38を備えた一体のものとするとともに上記新設ドア30の吊元側端部上面に上向きに設置した調整ネジ39の回転によって該上端の折曲片38を上下動することによって新設ドア30に対して上下動調整自在としたものとしてあり,このとき上記新設ドア30は,これに内蔵設置した調整裏板37を上下方向に案内する前後揺動防止用の上下動ガイドを備えたものとしてある。
【0020】
本例にあって調整裏板37は,これを,新設ドア30の厚さより細幅としその上下端にそれぞれドア内側に向けた折曲片38を備えた鋼製長尺の一体のものとし,上端の折曲片38に螺孔を,下端の折曲片38に透孔をそれぞれ配置したものとしてあり,上記上端の折曲片38の螺孔には,新設ドア30の内骨34又は必要に応じて設置した厚肉プレート36に回転自在に螺装した調整ネジ39を螺装し,下端の折曲片38の透孔には,同様に上記内骨34又は同じく必要に応じて設置した厚肉プレート36に起立固定したガイドピン40を挿通してあり,これにより上記調整ネジ39を新設ドア30の上面において回転操作することによって,下端の折曲片38に挿通したガイドピン40が上下動を案内して,上端の折曲片38を上下動し,該上端の折曲片38を介して上記調整裏板37を上下動し,これと締着固定した新設ヒンジ20のドア固定部25の上下位置調整をなし得るようにしてある。
【0021】
本例において用いた調整裏板37の上記上下動ガイドは,これを該調整裏板37の上下中間位置に螺装したガイドネジ41と,該ガイドネジ41を新設ドア30の吊元側端面と内骨34に設置し,調整裏板37の上下動を許容する長さを有するガイド孔42とによる中間ガイドによるものとしてあり,また調整裏板37の上下動スペースをドア面内側で画するように内骨34に新設ドア30の吊元側端部内側を前後に横断するように設置したガイド板43によるものとしてあり,ガイドネジ41を緩めて上記調整ネジ39の回転操作を行なうことによってガイド孔42とガイド板43が調整裏板37を上下方向に垂直に案内し,その前後の揺動を防止して安定したスムーズな上下調整をなし得るようにしてある。
【0022】
新設ドア30はその室内面外周に気密材31を設置して既設ドア枠10の室外側枠部16との間で気密性を確保するようにしてあり,本例にあって該気密材31の設置は,新設ドア30の室内面外周に気密材嵌着溝46を凹嵌形成し,該気密材嵌着溝46に気密材31の基部を嵌着固定することによって,気密材31が新設ドア30の同一面に同一突出幅を有するように設置するものとしてあり,このとき本例の新設ドア30にあっては,その少なくとも吊元側及び/又は戸当側の側端部にその長手方向部分的又は全体的な手挟み防止用室内側の段差空隙45を備えて形成し,該段差空隙45を埋めるようにこれに上記ドア受用段部14に対接する気密材31を設置したものとしてあり,本例にあって上記段差空隙45は,これを新設ドア30の外周全体の四周について行い,これによって吊元側及び戸当側の双方に長手方向全体的な同一形態となるように手挟み防止機能を備えたものとするとともに新設ドア30の外周に同一形状の気密材31を用いてこれを段差空隙45に設置し,該同一形状の気密材31によって同一突出幅を容易に確保し得るようにしてある。
【0023】
なお気密材31の設置は,段差空隙45の面内側周縁に気密材嵌着溝46を形成し,該気密材嵌着溝46に気密材31の基部を嵌着固定することによって,これを行なうようにしてある。
【0024】
本例の新設ドア30における上記段差空隙45の設置は,新設ドア30の表面板を室外側と室内側とで,前者を幅及び高さを大きく,後者を小さく形成するとともに室外側の表面板の外周端部をドア厚さに比して突出幅を小さくし,これら表面板を,室外側と室内側とで同じく大きさを変えることによって,室外側の外周端部の突出幅を小さくした内外別形成の内骨34に固定することによって,外側の表面板の外周端部が室内側に露出し,室内側の表面板の表面位置より凹嵌した状態とすることによって,これを形成したものとしてある。
【0025】
図8乃至図10は,新設ドア30の他の例を示すもので,本例にあって新設ドア30は,これに内蔵設置した調整裏板37を,新設ドア30の長手方向中間を室内側において凹嵌することによって長手方向部分的に幅狭部47を配置した上下に一体のものとする一方,上記新設ドア30を,その少なくとも吊元側及び/又は戸当側の側端部に上記調整裏板37の幅狭部47の長さに応じた長手方向部分的な手挟み防止用室内側の段差空隙45を備えて形成し,該段差空隙45を埋めるようにこれに上記ドア受用段部14に対接する気密材31を設置した例であり,本例の新設ドア30にあって,上記段差空隙45は,これを戸当側一方に単独で設けるとともに該中間の段差空隙45における段差幅,即ち前後幅を更に拡大するように,ドアの端部構造において外周に気密材嵌着溝46を形成するようにするとともに段差空隙45部分を上記気密材嵌着溝46と同じ深さ位置の面とこれより更に凹嵌した凹嵌溝47の2段の段差構造とし,面内側の上記気密材嵌着溝と同じ深さ位置の面と室内側の表面板端部との間で手挟み防止機能を確保するようにし,またこのとき上記2段の段差構造における上記凹嵌溝47と段差空隙45を同一位置とすることによって,例えば基部の長さを1倍及び2倍とした気密材31を用いて2倍の長さの基部を有する気密材31を凹嵌溝47に嵌着固定し,1倍の長さの基部を有する気密材31を気密材嵌着溝46に嵌着固定することによって,あるいは2倍の基部の長さを有する気密材31を用いてこれを凹嵌溝47に嵌着固定し,基部を1/2に切断して気密材嵌着溝46に嵌着固定することによって,それぞれ気密材31の同一突出幅を容易に確保し得るようにしてある。
【0026】
このように形成した簡易改装ドアAは,例えば上記既設ドアと既設ヒンジを撤去した既設ドア枠10の吊元側の上下コーナー部に,上記新設ヒンジ20の枠固定部21をネジ50によってL字状に対接固定する一方,新設ヒンジ20のドア固定部25を新設ドア30に仮固定し,枠固定部21にドア固定部25を軸支することによってして,既設ドア枠10に新設ドア30を仮に吊り設置し,新設ドア30を開いた状態で,天井までの空間を利用して戸当側の上面で調整ネジ39の回転操作を行い,これによる調整裏板37の上下動に伴い,新設ヒンジ20のドア固定部25を上下動調整するようにすれば,既設ドア枠10及びこれに設置した新設ヒンジ20に対する新設ドア30の位置を調整し,新設ヒンジ20の枠固定部21とドア固定部25の確実な嵌合とこれによる新設ドア30の既設ドア枠10開口に対する良好な納まりを確保したドア改装を簡易な作業によって短時間に行なうことができる。
【0027】
そして本例の簡易改装ドアAは,既設ドア枠10を可及的に活用して,ドアの改装を可及的に効率的且つ確実になし得て,ドアの改装による開口の狭まりを可及的に小さくして改装後の開口,特に幅寸法を可及的に広く確保できるようにするとともに気密性能等の玄関ドアとしての性能を高度に確保し且つ既設ドア枠10と新設ドア30との間に手挟み防止機能を備えたものとすることができる。
【0028】
図中32は新設ドア30のドアハンドル,33はドアチェック,35は断熱材を示す。
【0029】
図示した例は以上のとおりとしたが,既設ドア枠,既設ドア,既設ヒンジ,新設ヒンジ,枠固定部,ドア固定部,新設ドア,調整裏板,気密材,必要に応じて用いる歪み吸収用調整部材,段差空隙,調整裏板の上下動ガイド等の各具体的寸法,形状,構造,材質,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,既設ドア枠を可及的に活用して,ドアの改装を可及的に効率的且つ確実になし得て,ドアの改装による開口の狭まりを可及的に小さくして改装後の開口,特に幅寸法を可及的に広く確保できるようにするとともに気密性能等の玄関ドアとしての性能を高度に確保できるようにした既設ドア枠利用の簡易改装ドアを提供することができるとともに上記新設ヒンジをL字状の枠固定部と平板状のドア固定部を軸支したものとすることによって,既設ドア枠のネジ固定位置を避け,ネジの効きを確保できる既設ドア枠における新規部分に対して確実に行うようにするとともに新設ドアの荷重を充分に安定して支持するヒンジの吊り強度を確保できるようにし,また上記新設ヒンジのドア固定部を新設ドアに内蔵設置した上下動調整自在の調整裏板に締着することによって,既設ドア枠への新設ドアの設置を,新設ドアにドア固定部を仮止めし,該ドア固定部を上記上下コーナー部のL字状枠固定部に軸支して,新設ドアを既設ドア枠に仮に吊り設置した状態で,ドア固定部を上下動調整することによって新設ドアの既設ドア枠開口に対する良好な納まりを確保したドア改装を簡易な作業によって短時間に行うことが可能になる。
【0031】
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,既設ドア枠に歪みが存在することによって新設ヒンジの上記L字状の対接を確実になし得ないときに,その歪みを吸収して新設ヒンジの確実な設置をなし得るものとすることができる。
【0032】
請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,簡易な構造によって改装ドアに手挟み防止機能を備えたものとすることによって安全性を確保した高機能の改装ドアとすることができる。
【0033】
請求項4に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記調整裏板を上下に一体のものとして上下動調整を簡易になし得るものとするとともに上記手挟み防止機能を備えた改装ドアとすることができる。
【0034】
請求項5に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記調整裏板を上下に一体のものとするとともに既設ドア枠に新設ドアを仮に吊り設置した状態で調整作業の空間を確保できる新設ドアの上面の上下動調整を行うことによって新設ドアの設置を可及的簡易になし得るものとすることができる。
【0035】
請求項6に記載の発明は,同じく上記に加えて,上記調整裏板を新設ドアの内側で確実に上下方向に移動して,スムーズな調整をなし得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】簡易改装ドアの斜視図である。
【図2】簡易改装ドアの縦断面図である。
【図3】簡易改装ドアの横断面図である。
【図4】上方コーナー用の新設ヒンジの斜視図である。
【図5】下方コーナー用の新設ヒンジの斜視図である。
【図6】調整裏板設置の状態を示す正面図である。
【図7】調整裏板設置の状態を示す側面図である。
【図8】他の例に係る簡易改装ドアの中間部分横断面図である。
【図9】図8の簡易改装ドアの下方部分横断面図である。
【図10】図8の簡易改装ドアに用いた調整裏板の斜視図である。
【符号の説明】
A 簡易改装ドア
10 既設ドア枠
14 ドア受用段部
16 室外側枠部
20 新設ヒンジ
21 枠固定部
24 支軸
25 ドア固定部
26 軸受
30 新設ドア
31 気密材
37 調整裏板
38 折曲片
39 調整ネジ
44 幅狭部
45 段差空隙

Claims (6)

  1. 既設ドアと該既設ドア用の既設ヒンジを撤去することによって残存した既設ドア枠にその見込方向中間のドア受用段部より室外側に位置する室外側枠部に上下の新設ヒンジを介して新設ドアを吊り支持した改装ドアであって,上記上下の新設ヒンジをL字状の枠固定部と平板状のドア固定部とを回動自在に軸支したコーナー対接用とすることによって上記L字状の枠固定部を既設ドア枠の吊元側上下コーナー部にその交差する室外側枠部の端部2面に亘るように対接してネジ固定する一方,上記ドア固定部を新設ドアの吊元側端部に上下動調整自在に内蔵設置した調整裏板に締着することによって該ドア固定部を新設ドアに対して上下位置調整自在にネジ固定し且つ上記新設ドアの室内面外周に上記既設ドア枠のドア受用段部に対接することによって該既設ドア枠との間で気密性を確保する気密材を設置してなることを特徴とする既設ドア枠利用の簡易改装ドア。
  2. 上記既設ドア枠の室外側枠部に対する新設ヒンジにおける枠固定部のネジ固定を,交差する室外側枠部の一方又は双方との間に該室外側枠部の歪み吸収用調整部材を介設して行なってなることを特徴とする請求項1に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドア。
  3. 上記新設ドアを,その少なくとも吊元側及び/又は戸当側の側端部にその長手方向部分的又は全体的な手挟み防止用室内側の段差空隙を備えて形成し,該段差空隙を埋めるようにこれに上記ドア受用段部に対接する気密材を設置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドア。
  4. 上記新設ドアの吊元側端部に上下動調整自在に内蔵設置した調整裏板を,新設ドアの長手方向中間を室内側において凹嵌することによって長手方向部分的に幅狭部を配置した上下に一体の調整裏板とする一方,上記新設ドアを,その少なくとも吊元側及び/又は戸当側の側端部に上記調整裏板の幅狭部の長さに応じた長手方向部分的な手挟み防止用室内側の段差空隙を備えて形成し,該段差空隙を埋めるようにこれに上記ドア受用段部に対接する気密材を設置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドア。
  5. 上記新設ドアの吊元側端部に内蔵設置した調整裏板を,上下に一体にして少なくとも上端に折曲片を備えた一体の調整裏板とするとともに上記新設ドアの吊元側端部上面に上向きに設置した調整ネジの回転によって該上端の折曲片を上下動することによって新設ドアに対して上下動調整自在としてなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドア。
  6. 上記新設ドアに内蔵設置した調整裏板を上下方向に案内する前後揺動防止用の上下動ガイドを追加的に備えてなることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の既設ドア枠利用の簡易改装ドア。
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