JP3634632B2 - 歯科診療支援装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科の診療情報等を電子的に記録する診療支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯科の診療情報や患者情報を電子的に記録して表示したり、記録した情報に基づいて診療報酬明細書等の書類を作成してプリントアウトする歯科診療支援装置が提供されている。この歯科診療支援装置では、入力操作が簡易であること、画面の表示順序や表示された画面内での入力順序が歯科医師の診療手順や院内での事務処理の流れに沿っていること、等が望まれている。
【0003】
このため、大部分の入力操作をマウス等のポインティングデバイスで行い得るように、例えば、病名や処置の候補を表示してポインティングデバイスで選択させるように制御が行われる。また、歯科医師の診療手順に沿って入力できるように、例えば、病名入力画面にて病名が選択されると、選択された病名に対応付けられている処置候補を表示してその中から選択させる処置入力画面へ遷移するように制御が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の歯科診療支援装置では、カルテ記載病名が選択されると画面が処置入力画面に切り換わり、選択されたカルテ記載病名に対応付けられている処置候補が表示される。換言すれば、カルテ記載病名が選択されない限り処置入力画面への遷移は行われず、カルテ記載病名に対応付けて絞り込まれた処置の中から所望の処置を選択することもできない。したがって、カルテ記載病名を選択しないままで処置を入力したい場合には、所望の処置をキーボードから手操作で入力するか、又は装置に登録されている全ての処置を表示させてその中から所望の処置を選択する必要がある。前者は入力操作の手間が煩雑であり、後者は所望の処置の選択に手間取るという問題がある。
【0005】
カルテに記載する病名の種類としては、カルテ病名,レセプト病名,カルテ・レセプト共通病名がある。カルテ病名とは、傷病の正式名称であり、例を挙げると、歯牙病名の場合はC1、C2等、歯周病名の場合はP1、P2等がある。レセプト病名とは、カルテ病名の略称で、レセプトに記載するための病名である。例を挙げると、歯牙病名の場合はC、Pul、Per等、歯周病名の場合はP,Gがある。カルテ・レセプト共通病名とは、カルテ病名とレセプト病名が同じ名称のものである。しかし、オペレータによっては、上記病名のいずれも選択できないが、分類病名なら選択できるというケースがある。分類病名とは、病名を分類分けした場合の名称であり、例を挙げると、歯牙病名、歯周病名、病名不要、病名不明等がある。ここで、病名不要とは、病名は不要だが処置は必要な場合に用いる分類である。また、病名不明とは、分類病名も選択できないが、傷病部位だけは分かる場合に用いる分類である。病名が分からない場合も傷病を登録できるので、傷病を選択して処置入力を開始することができる。傷病が登録されていないと、処置入力を開始するたびに、治療部位を手入力する必要があり、作業効率が悪くなる。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みたものであり、カルテ記載病名を選択しないままで、患者に対して行う処置を、簡易な入力操作で、且つ、患者に適合するように絞り込まれた処置の中から選択入力できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下に於いて、分類病名としては、歯牙病名、歯周病名、口腔病名、有床義歯病名、ブリッジ病名、病名不要、病名不明等がある。
請求項1の発明は、情報表示装置と記憶装置と入力手段を有し、前記情報表示装置に表示される病名入力画面から前記入力手段により入力された歯科の病名の中でカルテに記載する病名の種類に属する病名のみを前記記憶装置が持つ診療情報ファイルの病名項目に記録し、前記情報表示装置に表示される処置入力画面から前記入力手段により入力された処置を前記診療情報ファイルの処置項目に記録する歯科診療支援装置であって、カルテに記載する病名の種類に属する歯科の各病名とカルテに記載しない病名の種類である分類病名に属する歯科の各病名とを病名の種類で区分して保持しており前記記憶装置に格納されている病名ファイルと、歯科の各処置を保持しており前記記憶装置に格納されている処置ファイルと、カルテに記載する病名の種類に属するか又はカルテに記載しない病名の種類に属するかにかかわらず歯科の各病名についてそれぞれ1又は複数の歯科の処置を対応付ける対応情報を保持しており前記記憶装置に格納されている対応ファイルと、病名の種類の何れかが前記入力手段により選択されると当該病名の種類に属する歯科の各病名を前記病名ファイルから読み出して選択候補として前記病名入力画面に表示する病名表示制御手段と、前記病名入力画面にて歯科の病名が前記入力手段により選択されると当該選択された病名に対応する1又は複数の処置を前記対応ファイルを参照して前記処置ファイルから読み出し、前記処置入力画面へ遷移して表示する処置表示制御手段と、を有することを特徴とする歯科診療支援装置である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に於いて、前記病名ファイルは、歯科の病名を分類分けして各分類にそれぞれ名称を付した複数の分類病名の他に、病名は不要だが処置が必要な状態を示す病名不要と、病名も分類病名も不明だが処置が必要な状態を示す病名不明を、前記分類病名に属する歯科の病名として保持している、ことを特徴とする歯科診療支援装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体例を説明する。図1は実施の形態の歯科診療支援装置の構成を示すブロック図、図2は病名入力画面と処置入力画面での手順を示すフローチャート、図3は病名入力画面を例示する説明図である。図示の装置は、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、情報表示装置、CPUを備えた制御部、及び、記憶装置を有する。CPUは、キーボードやポインティングデバイスからの入力を受け付ける機能、情報表示装置の表示を制御する機能、記憶装置と記憶装置内の各ファイルを操作する機能、及び、装置全体を制御する機能を有する。記憶装置は、診療情報ファイル、病名ファイル、処置ファイル、対応ファイルを有する。請求項に記載の入力手段は、例えば、ポインティングデバイス、情報表示装置、及び、CPUの表示制御機能によって実現される。また、請求項に記載の入力画面制御手段は、例えば、CPUのファイル操作機能、及び、表示制御機能によって実現される。また、請求項に記載の処置指定手段は、例えば、CPUのファイル操作機能によって実現される。
【0011】
診療情報ファイルには、診療情報が項目別に記録される。診療情報項目としては、例えば、受診日時、患者識別コード、病名、処置等がある。病名は、病名ファイルから読み出されて病名入力画面(図3参照)に選択候補として表示されている中から選択された病名が、記録される。処置は、選択された病名に基づいて対応ファイルを参照して指定されて処置ファイルから読み出されて処置入力画面に選択候補として表示されている中から選択された処置が、記録される。
【0012】
病名ファイルには、歯科の病名が、カルテ病名,レセプト病名,カルテ・レセプト共通病名,分類病名に区分して予め登録されている。病名の種別としてカルテ病名(カルテ記載病名)が選択された場合には、カルテ病名に含まれている病名が読み出されて病名入力画面に選択候補として表示される。同様に、病名の種別として分類病名が選択された場合には、分類病名に含まれている病名が読み出されて病名入力画面に選択候補として表示される。レセプト病名や、カルテ・レセプト共通病名についても同様である。
【0013】
処置ファイルには、医師が診療のために行う処置(検査,治療,投薬等)が予め登録されている。対応ファイルには、病名ファイルに登録されている各病名に1又は複数の処置を対応付けるためのデータが予め登録されている。病名入力画面に選択候補として表示されている中から或る任意の病名が選択されると、該選択された病名に対応付けられている処置が対応ファイルを参照して求められ、該求められた処置が処置ファイルから読み出されて、処置入力画面に選択候補として表示される。
【0014】
以下、フローチャートに即して説明する。何れかの画面から病名入力画面に遷移すると、図2の処理が開始される。病名の種別として分類病名が選択された場合は(S01:YES)、病名ファイル内に分類病名として登録されている病名が読み出されて、選択候補として表示される(S03)。図3には、選択候補として、『歯牙病名、歯周病名、口腔病名、ブリッジ病名、有床義歯病名、病名不要、病名不明』という分類病名が表示された様子が示されている。なお、病名の種別として分類病名を選択する入力操作は、本例では、図内の(F4)にカーソルを合わせてマウスを左クリックすることで実現される。分類病名以外が病名の種別として選択された場合も(S05:YES)、当該種別に含まれる病名が選択候補として同様に表示される(S07)。
【0015】
病名が選択候補として表示されると、その中の何れかの病名が選択されるまで待機状態となる(S11)。選択候補の中から何れかの病名が選択されると(S11:YES)、該選択された病名に対応する処置コードが対応ファイルを参照して求められ、該求められた処置コードに対応する処置名が処置ファイルから読み出されて、処置入力画面に選択候補(処置の選択候補)として表示される(S13)。なお、画面は、病名が選択された時に病名入力画面から処置入力画面に切り換えられている(S13)。
【0016】
処置が選択候補として表示されると、その中の何れかの処置が選択されるまで待機状態となる(S15)。選択候補の中から何れかの処置が選択されると(S15:YES)、図2の処理を抜けて、処置入力画面の次の画面に遷移する。なお、図2の何れかの段階に於いて他画面への遷移が指令された場合(例えば『キャンセルボタン』が押された場合)には、現画面(病名入力画面又は処置入力画面)を抜けて、その時の状態で定まる他画面へ遷移する。
【0017】
【発明の効果】
本発明では、カルテ記載病名が決定できない場合でも、歯牙病名、歯周病名、口腔病名、有床義歯病名、ブリッジ病名、病名不要、病名不明等の分類病名の中から所望の分類病名を選択することで、対応する処置が絞り込まれて候補表示される処置入力画面に切り換わる。このため、カルテ記載病名を選択しないままでも、患者に対して行う処置を、簡易な入力操作で、且つ、容易に選択することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の歯科診療支援装置の構成を示すブロック図。
【図2】病名入力画面と処置入力画面での手順を示すフローチャート。
【図3】病名入力画面を例示する説明図。
Claims (2)
- 情報表示装置と記憶装置と入力手段を有し、前記情報表示装置に表示される病名入力画面から前記入力手段により入力された歯科の病名の中でカルテに記載する病名の種類に属する病名のみを前記記憶装置が持つ診療情報ファイルの病名項目に記録し、前記情報表示装置に表示される処置入力画面から前記入力手段により入力された処置を前記診療情報ファイルの処置項目に記録する歯科診療支援装置であって、
カルテに記載する病名の種類に属する歯科の各病名とカルテに記載しない病名の種類である分類病名に属する歯科の各病名とを病名の種類で区分して保持しており前記記憶装置に格納されている病名ファイルと、
歯科の各処置を保持しており前記記憶装置に格納されている処置ファイルと、
カルテに記載する病名の種類に属するか又はカルテに記載しない病名の種類に属するかにかかわらず歯科の各病名についてそれぞれ1又は複数の歯科の処置を対応付ける対応情報を保持しており前記記憶装置に格納されている対応ファイルと、
病名の種類の何れかが前記入力手段により選択されると当該病名の種類に属する歯科の各病名を前記病名ファイルから読み出して選択候補として前記病名入力画面に表示する病名表示制御手段と、
前記病名入力画面にて歯科の病名が前記入力手段により選択されると当該選択された病名に対応する1又は複数の処置を前記対応ファイルを参照して前記処置ファイルから読み出し、前記処置入力画面へ遷移して表示する処置表示制御手段と、
を有することを特徴とする歯科診療支援装置。 - 請求項1に於いて、
前記病名ファイルは、歯科の病名を分類分けして各分類にそれぞれ名称を付した複数の分類病名の他に、病名は不要だが処置が必要な状態を示す病名不要と、病名も分類病名も不明だが処置が必要な状態を示す病名不明を、前記分類病名に属する歯科の病名として保持している、
ことを特徴とする歯科診療支援装置。
Priority Applications (1)
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JP20317098A JP3634632B2 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 歯科診療支援装置 |
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JP20317098A JP3634632B2 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 歯科診療支援装置 |
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