JP3634479B2 - 水晶式センサー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、化学、物理化学、生化学、食品化学、医学、工業化学等の分野において、液体の濃度、気体の濃度、固体薄膜の膜厚等を検出するのに用いられる水晶式センサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の水晶式センサーは、主としてATカット等の厚みすべり振動する水晶振動板の両面にそれぞれ1個の導電性薄膜電極を設けて水晶振動子を構成し、水晶振動子の片面を被測定物に接触させた状態で増幅・帰還回路により水晶振動子を発振させ、被測定物による負荷に基づいて変化した水晶振動子の固有振動数を求めることにより、被測定物の濃度等を求めるようになっていた。ちなみに、被測定物が液体である場合にはその粘度と密度に応じて水晶振動子に負荷が掛かり、気体である場合には水晶振動子の片面に予め設けた吸着膜に被測定物が吸着されて水晶振動子に負荷が掛かる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の水晶式センサーでは、次のような不具合があった。(1) 水晶振動板の両面間に高周波電場を印加するために水晶振動板の両面にそれぞれ導電性薄膜電極を設けているので、それぞれの電極から増幅・帰還回路への電気的接続路を互いに絶縁した状態で設ける必要があった。一方、被測定物が例えばイオン溶液のような導電性液体である場合には、水晶振動板の両面が被測定物によって短絡されるのを防止するために、水晶振動板の片面のみを被測定物に接触させ、他面は隔壁によって被測定物から隔離する必要がある。この2つの必要性を同時に満たすため、上記構成の水晶式センサーでは、被測定物に接触する上記片面の薄膜電極からの電気的接続路を上記隔壁を貫通させて設けなければならず、それは困難なことであった。しかも、この困難性が設計上の制約となり、電極の寸法、形状等が限定され、製作の作業性が悪く、また、信頼度の向上や製造工数の削減を妨げていた。更に、同様の困難性は、被測定物が腐蝕性の気体及び液体である場合や蒸着膜等の固体薄膜である場合にも、見られ、やはり信頼度の向上や製造工数の削減を妨げていた。
【0004】
(2) 水晶振動板の両面にそれぞれ蒸着等によって導電性薄膜電極を設けるので、その分だけ確実に製造工数が多かった。
【0005】
(3) 被測定物が薄膜電極を腐食する性質のものである場合には、被測定物に接触している薄膜電極が被測定物によって侵され、薄膜電極の溶出や剥離が生じ、その結果、センサーとしての機能が不安定となったり寿命が短くなったりすることがあった。
【0006】
(4) 薄膜電極自体の重量は水晶振動板の振動に対する負荷の一部となるので、薄膜電極の存在は、センサーの感度の向上や感度のばらつき解消の点で障害となるが、上記構成の水晶式センサーでは、その程度が顕著であった。
【0007】
(5) 被測定物が、例えば鉛蓄電池の電解液のように、導電性であり且つ電解液に接触する薄膜電極と増幅・帰還回路との間の電位差が状況に応じて様々な値を持ち得る場合には、この電位差を短絡しないために、増幅・帰還回路を、被測定物に接触する薄膜電極に対して直流的にフローティング状態としなければならないという制約があった。
【0008】
本発明は、上記不具合を解消できる、水晶式センサーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、被測定物の物理的特性の変化に伴なって一価関数的に固有振動数が変化する水晶振動子を有する発振回路を備え、被測定物に接触させた状態で水晶振動子を発振させてその固有振動数を求めることによって、被測定物の物理的特性を検知する水晶式センサーにおいて、水晶振動子は、水晶振動板と、水晶振動板に電圧を印加するよう設けられた、第1電極及び第2電極とからなり、水晶振動板は、一方の面のみが被測定物に接触するよう設けられており、第1電極は、水晶振動板の他方の面に設けられており、第2電極は、水晶振動板の上記一方の面以外の箇所にて、被測定物に接触しないよう設けられていることを特徴としている。
【0010】
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、被測定物が鉛蓄電池の電解液である。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、第2電極が、一方の面のみが被測定物に接触するよう設けられた誘電体薄膜の、他方の面に設けられており、誘電体薄膜が、被測定物に対して耐性を有する材料でできている。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、第2電極が、水晶振動板の上記他方の面に第1電極と並設されている。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の構成に加え、水晶振動板の上記一方の面に、導電性薄膜が形成されている。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、水晶振動板の上記一方の面が凹凸状に形成されている。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、水晶振動板の上記一方の面に、被測定物に接触する面が凹凸状に形成された薄膜が設けられている。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の構成に加え、水晶振動板の上記一方の面に、被測定物を吸着又は吸収する薄膜が設けられている。
【0018】
尚、本発明の作用は以下の通りである。
本発明の水晶式センサーの基本的作動は次の如くである。
【0019】
(1) 水晶振動子の発振について:
被測定物が例えば電解液である場合について説明する。測定対象である電解液はイオン電導機構により電導性を有しているので、発振回路において、第1電極から水晶振動板及び電解液を経て第2電極に至る直列素子群に加わる高周波電圧は、電解液の導電度が十分に大きければ、水晶振動板に加わる電圧と略等しくなる。
【0020】
即ち、直列素子群が第1電極、水晶振動板、電解液、及び第2電極からなる場合には、直列素子群に加わる高周波電圧は、水晶振動板自体に加わる電圧、電解液内のイオン電流に対応するオーミック電圧、水晶振動板近傍の電解液内に形成される二重層に加わる電圧、の総和に略等しくなる。この場合において、電解液の導電度が十分に大きければ、オーミック電圧及び二重層に加わる電圧は極めて小さくなるため、無視できる。従って、直列素子群に加わる高周波電圧は、水晶振動板に加わる電圧と略等しくなる。
【0021】
また、直列素子群が第1電極、水晶振動板、電解液、誘電体薄膜、及び第2電極からなる場合には、直列素子群に加わる高周波電圧は、水晶振動板自体に加わる電圧、誘電体薄膜に加わる電圧、電解液内のイオン電流に対応するオーミック電圧、水晶振動板近傍及び誘電体薄膜近傍の電解液内にそれぞれ形成される二重層に加わる電圧、の総和に略等しくなる。この場合において、電解液の導電度が十分に大きければ、誘電体薄膜に加わる電圧、オーミック電圧、及び二重層に加わる電圧は極めて小さくなるため、無視できる。従って、直列素子群に加わる高周波電圧は、水晶振動板に加わる電圧と略等しくなる。
【0022】
また、直列素子群が第1電極、水晶振動板、電解液、水晶振動板、及び第2電極からなる場合には、直列素子群に加わる高周波電圧は、水晶振動板自体に加わる電圧、電解液内のイオン電流に対応するオーミック電圧、水晶振動板近傍の電解液内にそれぞれ形成される二重層に加わる電圧、の総和に略等しくなる。この場合において、電解液の導電度が十分に大きければ、オーミック電圧及び二重層に加わる電圧は極めて小さくなるため、無視できる。従って、直列素子群に加わる高周波電圧は、水晶振動板に加わる電圧と略等しくなる。
従って、水晶振動子は通常の水晶発振回路と同様に発振する。
【0023】
(2) 水晶式センサーによる測定について:
被測定物が、液体、気体、固体薄膜である場合とに分けて、説明するが、いずれの場合においても発振周波数は、増幅・帰還回路の影響も含めて、水晶振動子のその状態での固有振動数に応じて決まるものである。
【0024】
(i)被測定物が液体である場合:
片面が電解液に接触した状態の水晶振動子は、電解液の密度ρ及び粘性率ηの影響を受けるため、その固有振動数が変化する。空中でのフリーな状態における水晶振動子の固有振動数をFa 、片面が電解液に接触した状態における水晶振動子の固有振動数をFl 、固有振動数の変化分をΔFl とすると、Fa 、Fl 、ΔFl 、ρ、及びηの間には、次の式(I),(II)が成り立つ。なお、この式は簡単なモデルからも導き出されている。
【0025】
Fl =Fa +ΔFl …式(I)
ΔFl =−K・√(ρ・η) …式(II)
【0026】
式(II)において、Kは、定数であり、ρ及びηが既知である幾つかの試料から実験的に求めることができる。従って、予めKを求めておけば、未知の試料であっても、ΔFl を求めて逆算することによって、ρとηとの積を求めることができる。ρとηとの積は、その電解液の固有の関数F(X) に従って電解液の濃度cと一対一の関係にある。従って、予め関数F(X) を求めておけば、ΔFl を求めて逆算することによって、濃度cを求めることができる。
【0027】
(ii)被測定物が気体である場合:
被測定物が気体である場合には、感度や選択性を増すために、水晶振動子の片面に被測定物である気体を吸着する性質を有する吸着膜を塗布等により設けておくのが、一般的である。そして、吸着膜が被測定物を吸着していない状態での固有振動数をFn 、吸着した状態での固有振動数をFg 、固有振動数の変化分をΔFg 、吸着膜の単位面積当りの被測定物の吸着量をGとすると、Fn 、Fg 、ΔFg 、及びGの間には、次の式(III) の関係が成り立つ。
【0028】
ΔFg =Fg −Fn =−J・G …式(III)
【0029】
式(III) において、Jは、定数であり、吸着膜と被測定物との組合せに応じて予め実験的に求めることができる。一方、被測定物の濃度Cg と上記Gとは一対一の関係にあるので、この関数関係を予め実験的に求めておけば、ΔFg を求めて逆算することによって、濃度Cg を求めることができる。
【0030】
なお、吸着膜は、被測定物が液体である場合においても、溶質濃度に対する感度や選択性を増すために、用いることができる。
【0031】
(iii)被測定物が固体薄膜である場合
被測定物が例えば金属蒸着膜のような固体薄膜であり、その膜厚を求める場合には、次のようになる。即ち、単純に被測定物の重量が水晶振動子に対する負荷となり、上記(i),(ii)と同様に被測定物がない場合の水晶振動子の固有振動数Fv が被測定物がある場合の固有振動数Fw へ変化する。その変化分ΔFw は、被測定物の単位面積当り重量に比例するので、ΔFw を求めて逆算することによって、被測定物の単位面積当り重量、ひいては膜厚を求めることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を参考例を参照しながら図に基づいて説明する。
【0033】
(参考例1)
図1は本参考例の水晶式センサーの構成図、図2はそのセンサーの電気的等価回路図、図3はセンサー要部の構成模式図である。センサー1は、増幅・帰還回路2と、センサー容器3と、水晶振動板4と、第1電極5と、第2電極6とで構成されている。水晶振動板4、第1電極5、及び第2電極6により、水晶振動子が構成されており、水晶振動子及び回路2により、発振回路が構成されている。7は被測定物である電解液、8はサンプル容器である。
【0034】
センサー容器3は下端が閉じた水密構造の筒体である。容器3の下端部側壁には貫通孔31が形成されている。水晶振動板4は、貫通孔31を外側から塞ぎ且つ水密的に、接着等の方法によって容器3に取付けられている。
【0035】
水晶振動板4の、貫通孔31側の面即ち内面には、導電性薄膜からなる第1電極5が蒸着等の方法によって取付けられている。第1電極5にはリード線51が接続されており、リード線51は、容器3内を延び、容器3上面の貫通孔32を通り、回路2の高インピーダンス端子21に接続されている。
【0036】
第2電極6は、電解液7に対して耐性を有する材料、例えばカーボンでできており、リード線61により、回路2の低インピーダンス端子22に接続されている。
【0037】
回路2において、コンデンサ23は、回路2のグラウンドに対して第2電極6を交流的に接続したまま直流的にはフローティング状態とするために、設けられている。Q1,Q2はトランジスタ、28は出力端子である。
【0038】
図2の電気的等価回路において、7aは電解液7のインピーダンスを等価的に抵抗で表わしたものである。図2の等価回路即ち発振回路の形式は、コルピッツ回路として公知である。
【0039】
次に作動について説明する。まず、水晶振動子を電解液7中に浸漬する。この状態では、水晶振動板4の外面及び第2電極6のみが電解液7に接触している。次に、両電極5,6間に回路2を接続し、直流電圧を加える。これにより、水晶振動子は発振する。即ち、水晶振動子は、電解液7中にその粘度を通して横波を励起し、その反作用として電解液7は水晶振動子の負荷となるため、水晶振動子の固有振動数が低下する。そして、低下した固有振動数を求めれば、電解液7の濃度が求まることとなる。
【0040】
上記構成のセンサーにおいては、第1電極5は全く電解液7に接触しない。また、第2電極6は、電解液7に接触するが、電解液7に対して耐性を有する材料でできている。従って、両電極5,6が電解液7によって侵されることはなく、センサーとしての機能の安定性は向上し、寿命も長くなる。
【0041】
また、水晶振動板4の一方の面のみに第1電極5を設けるので、両面に設ける場合に比して、製作制限が緩和され、製作の作業性、ひいては生産性が向上する。例えば、従来のような、一方の電極から増幅・帰還回路へのリード線を隔壁を貫通させて設けなければならないという困難性は解消される。
【0042】
しかも、第2電極6については、寸法、形状等についての製作制限が大幅に緩和されるので、この点からも、製作の作業性が向上する。
【0043】
更に、水晶振動板4は電極を介することなく直接に電解液7に接触するので、センサーとしての感度が向上する。
【0044】
(参考例2)
被測定物が鉛蓄電池の電解液であり、鉛蓄電池の電槽に使用する場合には、第2電極6として鉛蓄電池の正極又は負極を用いてもよい。なお、その他の構成は参考例1と同じである。
【0045】
この場合、第2電極6は鉛蓄電池の正極、負極に対して等電位にはならない。しかし、第2電極6は、コンデンサ23により、回路2のグラウンドに対して交流的に接地されてはいるが、直流的にはフローティング状態となっているので、回路2の電源電圧を鉛蓄電池自体から取出すことが可能である。
【0046】
本参考例のセンサーでは、参考例1のセンサーに比して、構成が更に簡素となり、生産性が向上して安価となる。
【0047】
(実施形態1)
図4は本実施形態の水晶式センサーの構成図、図5はそのセンサーの電気的等価回路図、図6はセンサー要部の構成模式図である。これらの図において、参考例1を示す図1ないし図3と同一符号は同じ又は相当するものを示す。9は誘電体薄膜である。誘電体薄膜9は、電解液7に対して耐性を有する材料でできており、例えば多種類のプラスチックスから任意に選定された材料でできている。回路2はコンデンサ23を有していない。
【0048】
センサー容器3は下端が閉じた水密構造の筒体である。容器3の下端部両側壁には貫通孔31,33が形成されている。水晶振動板4は、貫通孔31を外側から塞ぎ且つ水密的に、接着等の方法によって容器3に取付けられている。誘電体薄膜9は、貫通孔33を外側から塞ぎ且つ水密的に、接着等の方法によって容器3に取付けられている。
【0049】
水晶振動板4の、貫通孔31側の面即ち内面には、導電性薄膜からなる第1電極5が蒸着等の方法によって取付けられている。誘電体薄膜9の、貫通孔33側の面即ち内面には、導電性薄膜からなる第2電極6が蒸着等の方法によって取付けられている。第1電極5にはリード線51が接続されており、リード線51は、容器3内を延び、容器3上面の貫通孔32を通り、回路2の高インピーダンス端子21に接続されている。第2電極6にはリード線61が接続されており、リード線61は、容器3内を延び、容器3上面の貫通孔34を通り、回路2の低インピーダンス端子22に接続されている。
【0050】
図5の電気的等価回路において、9aは電解液7と第2電極6とに挾まれた状態の誘電体薄膜9を等価的にコンデンサで表わしたものである。図5の等価回路即ち発振回路の形式は、コルピッツ回路として公知である。
【0051】
上記構成のセンサーの発振作動は、参考例1と同じであり、同様にして電解液7の濃度が求まることとなる。
【0052】
上記構成のセンサーにおいては、水晶振動子を電解液7に浸漬した状態では、水晶振動板4の外面及び誘電体薄膜9の外面のみが電解液7と接触しており、両電極5,6は電解液7に接触していない。従って、両電極5,6が電解液7によって侵されることはなく、センサーとしての機能の安定性は向上し、寿命も長くなる。
【0053】
また、水晶振動板4の一方の面のみに第1電極5を設けるので、両面に設ける場合に比して、製作制限が緩和され、製作の作業性、ひいては生産性が向上する。
【0054】
更に、水晶振動板4は電極を介することなく直接に電解液7に接触するので、センサーとしての感度が向上する。
【0055】
(実施形態2)
図7は本実施形態の水晶式センサーの構成図、図8はそのセンサーの電気的等価回路図、図9はセンサー要部の構成模式図である。これらの図において、参考例1を示す図1ないし図3と同一符号は同じ又は相当するものを示す。2aは増幅・帰還回路であり、回路2aにおいて、25aは発振用のCMOSインバーター、25bは出力用のCMOSインバーター、26a,26bは帰還回路のコンデンサ、27a,27bは帰還回路の抵抗である。水晶振動子及び回路2aにより発振回路が構成されている。
【0056】
センサー容器3は下端が閉じた水密構造の筒体である。容器3の下端部側壁には貫通孔31が形成されている。水晶振動板4は、貫通孔31を外側から塞ぎ且つ水密的に、接着等の方法によって容器3に取付けられている。
【0057】
水晶振動板4の、貫通孔31側の面即ち内面には、導電性薄膜からなる第1電極5及び第2電極6が蒸着等の方法によって並設されている。第1電極5にはリード線51が接続され、第2電極6にはリード線61が接続されており、リード線51,61は、容器3内を延び、容器3上面の貫通孔32を通り、回路2aのコンデンサ26a,26bにそれぞれ接続されている。
【0058】
図8の電気的等価回路において、7b,7cは水晶振動板4近傍の電解液7内に形成される電気二重層を等価的にコンデンサで表わしたものであり、第1電極5下と第2電極6下の2箇所に存在している。図8の等価回路即ち発振回路の形式は公知である。
【0059】
上記構成のセンサーの発振作動は、参考例1と同じであり、同様にして電解液7の濃度が求まることとなる。即ち、上記構成のセンサーでは、第1電極5と水晶振動板4と電解液7とからなる水晶振動子と、第2電極6と水晶振動板4と電解液7とからなる水晶振動子とが、電気回路的には直列接続されて帰還回路を構成し、圧電分極的には逆並列となっているが、この2個の水晶振動子は、全く同じプロセスで作製されているので、その固有振動数は極めて接近しており、単一の周波数で発振する。そして、電解液7から掛かる負荷は2個の水晶振動子に対して全く同等に作用するので、固有振動数は共に低い周波数へ変化し、単一の周波数で発振する。従って、固有振動数の変化分から、電解液7の濃度が求まることとなる。
【0060】
上記構成のセンサーにおいては、水晶振動子を電解液7に浸漬した状態では、水晶振動板4の外面のみが電解液7と接触しており、両電極5,6は電解液7に接触していない。従って、両電極5,6が電解液7によって侵されることはなく、センサーとしての機能の安定性は向上し、寿命も長くなる。
【0061】
また、水晶振動板4の片面のみに一度の工程で両電極5,6が設けられるので、両面に設ける場合に比して、その分だけ製造工数が低減される。
【0062】
また、両電極5,6から回路2aへのリード線51,61を設ける作業は、全てセンサー容器3内の加工作業で行なえるので、製作の作業性、ひいては生産性が向上する。
【0063】
また、水晶振動板4は電極を介することなく直接に電解液7に接触するので、センサーとしての感度は向上し、ばらつきも解消される。
【0064】
更に、両電極5,6は電解液7に対して直流的にフローティング状態となっているので、フローティング状態としなければならないという制約は解消される。
【0065】
(実施形態3)
図10は本実施形態の水晶式センサーの構成図、図11はそのセンサーの電気的等価回路図、図12はセンサー要部の構成模式図である。これらの図において、参考例1及び実施形態2を示す図1ないし図3及び図7ないし図9と同一符号は同じ又は相当するものを示す。このセンサーは、水晶振動板4の、電解液7側の面即ち外面に、導電性薄膜70が設けられている点以外は、実施形態2と同じである。薄膜70は、金属、金属酸化物、又は導電性高分子を蒸着等することにより形成されている。
【0066】
上記構成のセンサーの発振作動は、実施形態2と同じであり、同様にして電解液7の濃度が求まることとなる。
【0067】
上記構成のセンサーにおいては、実施形態2と同様の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。薄膜70が水晶振動板4の外面に設けられているので、被測定物がアドミタンスの小さいものであっても、満足できる精度でその物理的特性を測定可能である。
【0068】
また、薄膜70は直流的にフローティング状態にあるので、その電位がどの値にあるかに拘らず、被測定物の物理的特性を測定可能である。
【0069】
更に、薄膜70は、水晶振動板4自身を介して回路2aに接続されているので、薄膜70から回路2aへの電気的接続路を設ける必要はなく、そのための困難性がない。
【0070】
(実施形態4)
図13は本実施形態の水晶式センサーの構成図である。図において、実施形態2を示す図7ないし図9と同一符号は同じ又は相当するものを示す。このセンサーは、水晶振動板4の、電解液7側の面即ち外面が、凹凸状に形成されている点以外は、実施形態2と同じである。
【0071】
上記構成のセンサーの発振作動は、実施形態2と同じであり、同様にして電解液7の濃度が求まることとなる。
【0072】
上記構成のセンサーにおいては、実施形態2と同様の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。即ち、水晶振動板4の外面が凹凸状であるので、振動の際に電解液7から水晶振動板4に掛かる負荷は増大する。このため、センサーとしての感度が向上する。
【0073】
(実施形態5)
図14は本実施形態の水晶式センサーの構成図である。図において、実施形態2を示す図7ないし図9と同一符号は同じ又は相当するものを示す。このセンサーは、水晶振動板4の、電解液7側の面即ち外面に、電解液7に接触する面が凹凸状に形成されている薄膜80が設けられている点以外は、実施形態2と同じである。
【0074】
上記構成のセンサーの発振作動は、実施形態2と同じであり、同様にして電解液7の濃度が求まることとなる。
【0075】
上記構成のセンサーにおいては、実施形態2と同様の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。即ち、薄膜80の電解液7に接触する面が凹凸状であるので、振動の際に電解液7から薄膜80及び水晶振動板4に掛かる負荷は増大する。このため、センサーとしての感度が向上する。
【0076】
(実施形態6)
本実施形態の水晶式センサーは、水晶振動板4の、電解液7に接触する面即ち外面に、電解液7を吸収する薄膜が設けられている点以外は、実施形態2と同じである。薄膜は、例えば、ポリピロールのような高分子吸着膜からなっている。
【0077】
上記構成のセンサーの発振作動は、実施形態2と同じであり、同様にして電解液7の濃度が求まることとなる。
【0078】
上記構成のセンサーにおいては、実施形態2と同様の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。即ち、電解液7を吸収する薄膜があるので、水晶振動板4の負荷となる電解液7の量が増大する。このため、センサーとしての感度が向上する。
【0079】
(別の実施形態)
(1)上記実施形態3の水晶式センサーは、被測定物が電解液以外の液体や気体及び固体薄膜の場合にも適用でき、液体の濃度、気体の濃度、固体薄膜の膜厚等を求めることができる。
【0080】
(2)実施形態4における水晶振動板4の外面を凹凸状に形成する構成、実施形態5における薄膜80を設ける構成、実施形態6における電解液7を吸収する薄膜を設ける構成は、参考例1及び実施形態1の水晶振動子にも適用でき、その場合、同様の作用効果が発揮される。
【0081】
(3)増幅・帰還回路2,2aは、これらに限るものではなく、また、いずれの実施形態に用いてもよい。
【0082】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の水晶式センサーによれば、水晶振動子を発振させて変化した固有振動数を求めることにより、被測定物の物理的特性、例えば液体の濃度、気体の濃度、固体薄膜の膜厚等を求めることができる。
【0083】
また、第1電極及び第2電極が被測定物に接触していないので、両電極が被測定物によって侵されるのを防止できる。従って、センサーとしての機能が不安定となるのを防止でき、長寿命化を図ることができる。
【0084】
また、電極を水晶振動板の両面に設けるということはしないので、電極の製作制限を緩かなものにでき、製作の作業性を向上できる。例えば、水晶振動子から増幅・帰還回路に接続される2本の電気的接続路(リード線)の内の1本を、隔壁を貫通させて設けなければならないという困難性を、解消できる。
【0085】
更に、水晶振動板を電極を介することなく直接に被測定物に接触させることができるので、センサーとしての感度を向上できるとともに感度のばらつきも低減できる。
【0086】
【0087】
(2)請求項2記載の水晶式センサーによれば、鉛蓄電池の電解液の濃度を求めることができる。
【0088】
【0089】
(3)請求項3記載の水晶式センサーによれば、第1電極及び第2電極を共に被測定物に接触しないよう設けているので、両電極が被測定物によって侵されるのを確実に防止できる。
【0090】
また、誘電体薄膜を選定の容易な材料を用いて製作できるので、第2電極についての寸法、形状等の製作制限を緩和でき、製作の作業性、ひいては生産性を向上できる。
【0091】
(4)請求項4記載の水晶式センサーによれば、第1電極及び第2電極を共に被測定物に接触しないよう設けているので、両電極が被測定物によって侵されるのを確実に防止できる。
【0092】
また、水晶振動板の片面のみに一度の工程で第1電極及び第2電極を設けることができるので、その分だけ製造工数を低減でき、生産性を向上できる。
【0093】
また、両電極から増幅・帰還回路への2本の電気的接続路を設ける作業を、全てセンサー容器内の加工作業で行なうことができるので、製作の作業性、ひいては生産性を向上できる。
【0094】
更に、被測定物が鉛蓄電池の電解液である場合には、第1電極及び第2電極は電解液に対して直流的にフローティング状態となっているので、フローティング状態としなければならないという制約を解消できる。
【0095】
(5)請求項5記載の水晶式センサーによれば、導電性薄膜が設けられているので、被測定物がアドミタンスの小さいものであっても、その物理的特性を測定することができる。
【0096】
また、導電性薄膜が直流的にフローティング状態にあるので、その電位がどの値にあるかに拘らず、被測定物の物理的特性を測定することができる。
【0097】
更に、導電性薄膜は水晶振動板自身を介して高周波的に増幅・帰還回路に接続されているので、導電性薄膜から増幅・帰還回路への電気的接続路を設ける必要はなく、そのための困難性がない。
【0098】
(6)請求項6記載の水晶式センサーによれば、水晶振動板の被測定物に接触する面が凹凸状となっているので、被測定物から水晶振動子に掛かる負荷は増大する。従って、センサーとしての感度を向上できる。
【0099】
(7)請求項7記載の水晶式センサーによれば、簡単な、構成及び製作作業で、請求項6と同じ効果を奏することができる。
【0100】
(8)請求項8記載の水晶式センサーによれば、被測定物を吸着又は吸収する薄膜が設けられているので、水晶振動子の負荷となる被測定物の量は増大する。従って、センサーとしての感度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1の水晶式センサーの構成図である。
【図2】図1のセンサーの電気的等価回路図である。
【図3】図1のセンサー要部の構成模式図である。
【図4】実施形態1の水晶式センサーの構成図である。
【図5】図4のセンサーの電気的等価回路図である。
【図6】図4のセンサー要部の構成模式図である。
【図7】実施形態2の水晶式センサーの構成図である。
【図8】図7のセンサーの電気的等価回路図である。
【図9】図7のセンサー要部の構成模式図である。
【図10】実施形態3の水晶式センサーの構成図である。
【図11】図10のセンサーの電気的等価回路図である。
【図12】図10のセンサー要部の構成模式図である。
【図13】実施形態4の水晶式センサーの構成図である。
【図14】実施形態5の水晶式センサーの構成図である。
【符号の説明】
1 センサー
2,2a 増幅・帰還回路
4 水晶振動板
5 第1電極
6 第2電極
9 誘電体薄膜
70 導電性薄膜
80 薄膜
Claims (8)
- 被測定物の物理的特性の変化に伴なって一価関数的に固有振動数が変化する水晶振動子を有する発振回路を備え、被測定物に接触させた状態で水晶振動子を発振させてその固有振動数を求めることによって、被測定物の物理的特性を検知する水晶式センサーにおいて、
水晶振動子は、水晶振動板と、水晶振動板に電圧を印加するよう設けられた、第1電極及び第2電極とからなり、
水晶振動板は、一方の面のみが被測定物に接触するよう設けられており、
第1電極は、水晶振動板の他方の面に設けられており、
第2電極は、水晶振動板の上記一方の面以外の箇所にて、被測定物に接触しないよう設けられていることを特徴とする水晶式センサー。 - 被測定物が鉛蓄電池の電解液である請求項1記載の水晶式センサー。
- 第2電極が、一方の面のみが被測定物に接触するよう設けられた誘電体薄膜の、他方の面に設けられており、誘電体薄膜が、被測定物に対して耐性を有する材料でできている請求項1記載の水晶式センサー。
- 第2電極が、水晶振動板の上記他方の面に第1電極と並設されている請求項1記載の水晶式センサー。
- 水晶振動板の上記一方の面に、導電性薄膜が形成されている請求項4記載の水晶式センサー。
- 水晶振動板の上記一方の面が凹凸状に形成されている請求項1記載の水晶式センサー。
- 水晶振動板の上記一方の面に、被測定物に接触する面が凹凸状に形成された薄膜が設けられている請求項1記載の水晶式センサー。
- 水晶振動板の上記一方の面に、被測定物を吸着又は吸収する薄膜が設けられている請求項1記載の水晶式センサー。
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