JP5057060B2 - 流体センサおよび音叉型センサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、流体センサおよび音叉型センサ素子に関する。
水晶ウエハを加工して音叉型水晶振動片を製造することが知られている。このような音叉型振動子を用いた発振回路は、電源電圧や周囲温度の変化により極めて安定した周波数で発振をするため、高精度の周波数安定度が要求される発振回路として広く用いられている。
また、このような音叉型振動子は、流体の物理量を検出する流体センサとして用いることが可能である。たとえば米国特許4789804号(特許文献1)には、水晶振動子に設けられた電極に何らかの物質が外部から付着したときの共振周波数の変化を利用して、その質量変化を検出する質量センサが開示されている。
しかし、このような水晶振動子を用いた場合には、検体が導電性溶液の場合には、質量センサをそのまま検体に浸漬すると、電極間の短絡を引き起こしてしまうという問題点がある。
また、特開平9−257682(特許文献2)には、互いに平行な第1、第2の振動片(振動腕)を有する音叉振動子を液体に浸漬させ、液体の粘度に応じて変化する音叉振動子が出力する交流電圧を得る粘性センサが開示されている。しかし、励振させる箇所(振動腕)が液体に浸漬されると、音叉振動子が発振し難くなる。とくに、振動片を小型化すると、液体の粘性によらず発振しなくなる。
米国特許4789804号公報 特開平9−257682号公報
本発明の目的は、電極間の短絡を防ぐことができる流体センサおよび当該流体センサのための音叉型センサ素子を提供することにある。
本発明にかかる流体センサは、流体の物理量を検出する流体センサであって、一対の振動腕を有する音叉型センサ素子と、前記一対の振動腕を振動させ、前記流体の物理量に応じて変化する一対の振動腕の振動周波数に対応した信号を出力する発振回路と、前記発振回路が出力した信号の周波数または周期を検出する検出部と、を含み、前記音叉型センサ素子は、前記一対の振動腕に形成される一対の電極と、前記振動腕の振動を伝達する振動伝達部と、前記振動伝達部から延び、当該振動伝達部を介して前記振動腕から振動が伝わる検出腕と、前記振動伝達部から延びているバランス腕と、をさらに有し、前記一対の振動腕は、前記振動伝達部から延び、線対称の領域に設けられており、前記検出腕及び前記バランス腕は、前記線対称の領域に設けられている。
本発明にかかる流体センサによれば、検出腕の少なくとも一部を流体に浸漬することによって、流体の物理量を検出することができるため、一対の振動腕を流体に接触させる必要がない。したがって、一対の振動腕に形成されている一対の電極が導電性の流体に浸漬することによって短絡を引き起こすことを防ぐことができる。また、振動腕を流体に浸漬させないで済むため、発振が停止することがない。
また、本願にかかる流体センサは、前記音叉型センサ素子は、水晶振動片であり、前記一対の振動腕は、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、最もY軸に近い方向に延び、前記検出腕および前記バランス腕の一方は、水晶の結晶軸であるX軸方向において、前記一対の振動腕より−X側に配置され、もう一方は、水晶の結晶軸であるX軸方向において、前記一対の振動腕より+X側に配置される。
また、本願にかかる流体センサは、前記検出腕および前記バランス腕は、前記一対の振動腕と同じ方向に延び、前記検出腕のY軸方向における長さは、前記一対の振動腕より長い。
また、本願にかかる流体センサは、前記検出腕および前記バランス腕は、前記一対の振動腕の反対側に延びている。
また、本願にかかる流体センサは、前記検出腕および前記バランス腕の一方は、前記X軸方向において−X側に延び、他方は、前記X軸方向において+X側に延びている。
また、本願にかかる流体センサは、前記発振回路は、前記一対の振動腕の基本波モード振動よりも高調波の高調波モード振動を発振させる。
また、本願にかかる音叉型センサ素子は、流体の物理量を検出するために用いられる音叉型センサ素子であって、一対の振動腕と、前記一対の振動腕の振動を伝達する振動伝達部と、前記振動伝達部から延び、線対称の領域に設けられている前記一対の振動腕と、前記一対の振動腕に形成される一対の電極と、前記振動伝達部から延び、当該振動伝達部を介して前記振動腕から振動が伝わる検出腕と、前記振動伝達部から延び、前記検出腕と前記線対称の領域に設けられているバランス腕と、を含む。
(流体センサ)
図1は、本実施の形態に係る流体センサの機能構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る流体センサ100は、音叉型センサ素子の一部を流体に浸漬することによって、流体の物理量を検出する。ここで流体の物理量とは、流体の粘度や、音叉型センサ素子の位置における流体の有無等をいう。流体としては、たとえば液体であることができ、より具体的には、水、水溶液、コロイド溶液、有機溶媒、樹脂材料等であることができる。
流体センサ100は、音叉型センサ素子1と、発振回路60と、検出部80と、通知部90とを含む。発振回路60は、音叉型センサ素子1の振動腕を発振させる。流体の物理量に応じて音叉型センサ素子の振動腕の振動周波数が変化すると、それに伴って、発振回路60が出力する信号の周波数が変化する。即ち、発振回路60は、流体の物理量に応じて変化する一対の振動腕の振動周波数に対応した信号を出力する。発振回路60の詳細な構成については後述する。
検出部80は、発振回路60が発振した電気振動の周波数を検出する。検出部80は、公知の技術を適用して周波数を検出および分析することができ、たとえばインピーダンスアナライザ82、コンパレータ84、および基準信号発生回路86を用いて周波数を検出および分析することができる。インピーダンスアナライザ82は、発振回路60が発振した電気振動の周波数を検出する。コンパレータ84は、インピーダンスアナライザ82が検出した周波数と、基準信号発生回路86が発振した基準信号の周波数とを比較する。通知部90は、コンパレータ84が周波数を比較した結果を示す情報を通知する。
たとえば、通知部90は、基準信号発生回路86からの周波数と発振回路60からの周波数とが異なるとコンパレータ84が判断した場合にのみ、その旨を外部に通知してもよいし、基準信号発生回路86からの周波数と発振回路60からの周波数との差を示す情報を外部に通知してもよいし、発振回路60からの周波数そのものを外部に通知してもよい。
図2は、発振回路60を示す回路図の一例である。発振回路60は、水晶振動子62、増幅器(CMOSインバータ)64,65,66、帰還抵抗68,69,70、ドレイン抵抗71、コンデンサー(キャパシタ)73,74,76によって構成されている。水晶振動子62としては、後述する音叉型センサ素子を用いることができる。発振回路60は、基本波モード振動だけでなく、高調波モード振動を発振してもよい。発振回路60は、上記構成により帰還回路を構成しており、帰還率と負荷容量を適宜調製することにより、所望のモード振動を発振し易くすることができる。
(音叉型センサ素子)
図3(A)は、本実施の形態に係る音叉型センサ素子を示す平面図である。なお、音叉型センサ素子1の底面図は平面図と対称に表されるので記載を省略する。音叉型センサ素子1は、上述した発振回路60の水晶振動子62に含まれる。音叉型センサ素子1は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料からなる。音叉型センサ素子1は、振動伝達部10と、振動伝達部10から延びる一対の振動腕12と、振動伝達部10から延びる検出腕32およびバランス腕34と、を含む。
図3(B)は、図3(A)に示す音叉型センサ素子1のIIIB−IIIB線断面拡大図である。一対の振動腕12は、Y軸方向に延びる直線Lを基準にして線対称の領域にそれぞれが設けられている。振動腕12は、相互に反対を向く表裏面14,16と、表裏面14,16を両側で接続する第1及び第2の側面18,20とを有する。音叉型センサ素子1を水晶から構成する場合、結晶方位について、表裏面14,16がZ軸方向を向き、第1の側面18がX軸の+方向を向き、第2の側面20がX軸の−方向を向くように構成する。
一方(図3(A)で左側)の振動腕12の第1の側面18と他方(図3(A)で右側)の振動腕12の第2の側面20が対向するように並列している。第1の側面18は、表裏面14,16の間隔によって定義される振動腕12の厚みの中央方向に高くなる山型となるように形成されている。第1の側面18が描く山型の高さは、第1及び第2の側面18,20の間隔によって定義される振動腕12の幅の、0%超12.5%以下である。
振動腕12は、振動伝達部10に接続される根本部において、振動伝達部10側に向けて幅を拡げてあり、広い幅で振動伝達部10に接続するので剛性が高くなっている。振動腕12は、第1及び第2の側面18,20の間隔によって定義される幅が、振動伝達部10から先端に向けて細くなるテーパ部22を含む。テーパ部22を形成することにより、振動腕12は振動しやすくなっている。
振動腕12には、表裏面14,16に、長手方向に延びる長溝26がそれぞれ形成されている。長溝26によって振動腕12が動きやすくなって効率的に振動するのでCI値を下げることができる。また、長溝26によって、振動腕12の表裏面14、16から離れた中央付近まで、±X軸方向の電界を形成できるため、効率的な圧電効果を得られ、CI値を下げることができる。長溝26は、振動腕12の長さの50〜70%の長さを有する。また、長溝26は、振動腕12の幅の60〜90%の幅を有する。
長溝26は、第1の側面18と背中合わせに延びる第1の内面28と、第2の側面20と背中合わせに延びる第2の内面30と、を含む。第1の内面28は第2の内面30よりも、表裏面14,16に対する角度が垂直に近くなっている。第1の内面28は平坦面であってもよい。第2の内面30も平坦面であってもよいが、図3(B)に示す例では、異なる角度の面が接続されてなる。第1及び第2の側面18,20は、第2の内面30よりも表裏面14,16に対する角度(表裏面14,16と接続する部分の角度)が垂直に近くなっている。
検出腕32およびバランス腕34は、振動伝達部10から一対の振動腕12が延びる方向とは交差方向(X軸方向)であってそれぞれ相互に反対方向に延び、一対の振動腕12の延びる方向(Y軸方向)に屈曲してさらに延びる。ここで検出腕32およびバランス腕34は、Y軸方向において一対の振動腕12と同じ側に延びる。また、検出腕32およびバランス腕34は、一対の振動腕12と同様に直線Lを基準にして線対称の領域にそれぞれ設けられている。検出腕32は、一対の振動腕12よりX軸方向の−X側に配置され、バランス腕34は、一対の振動腕12よりX軸の+X側に配置されている。
検出腕32およびバランス腕34は、一対の振動腕12よりも、Y軸方向において長い。即ち、検出腕32およびバランス腕34の先端部は、一対の振動腕12の先端部より振動伝達部10から離れた領域Bに達している。流体センサ100が流体の物理量を検出する際には、検出腕32およびバランス腕34の先端部(領域B)の少なくとも一部が流体に浸漬されることが好ましく、検出腕32の先端部(領域A)のみが流体に浸漬されることがより好ましい。
このように、−X側に配置される検出腕32が、流体に浸漬されることにより、バランス腕34のみが流体に浸漬される場合と比べて精密に流体の物理量を検出することができる。
検出腕32およびバランス腕34は、上述した一対の振動腕12と同様に相互に反対を向く表裏面35,36と、表裏面35,36を両側で接続する第1及び第2の側面38,39とを有する。検出腕32の第1の側面38と、一方(図3(A)で左側)の振動腕12の第2の側面20とが対向するように並列している。バランス腕34の第2の側面39と、他方(図3(A)で右側)の振動腕12の第1の側面18とが対向するように並列している。第1の側面38は、表裏面35,36の間隔によって定義される検出腕32またはバランス腕34の厚みの中央方向に高くなる山型となるように形成されている。第1の側面38が描く山型の高さは、第1及び第2の側面38,39の間隔によって定義される検出腕32またはバランス腕34の幅の、0%超12.5%以下である。
検出腕32およびバランス腕34は、振動伝達部10に接続される根本部において、振動伝達部10側に向けて幅を拡げてあり、広い幅で振動伝達部10に接続するので、振動が伝わりやすく、剛性も高くなっている。
また検出腕32およびバランス腕34は、第1及び第2の側面18,20の間隔によって定義される幅が、振動伝達部10から先端に向けて細くなるテーパ部33を含む。テーパ部33を形成することにより、検出腕32およびバランス腕34は振動しやすくなっている。
音叉型センサ素子1は、一対の支持部54,56をさらに含む。一対の支持部54,56は、振動伝達部10に設けられ、パッケージや基板等(図示せず。)に取り付けられる部分である。一対の支持部54,56は、直線Lを基準にして線対称の領域にそれぞれ設けられていてもよい。
音叉型センサ素子1は、励振電極膜40をさらに含む。励振電極膜40は、振動腕12に形成されている。励振電極膜40は、100Å以上300Å以下の厚みを有する下地のCr膜と、Cr膜上に形成された200Å以上500Å以下の厚みを有するAu膜と、を含む多層構造であってもよい。Cr膜は水晶との密着性が高く、Au膜は電気抵抗が低く酸化し難いことで知られている。励振電極膜40は、第1及び第2の側面18,20にそれぞれ形成された第1及び第2の側面電極膜42,44と、第1及び第2の内面28,30にそれぞれ形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、を含む。励振電極膜40によって、第1及び第2の励振電極50,52が構成される。
第1の励振電極50は、長溝26に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48を含む。1つの長溝26に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48は、相互に連続的に形成されて電気的に接続されている。表裏面14,16の一方(例えば表面)の長溝26に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、表裏面14,16の他方(例えば裏面)の長溝26に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、は電気的に接続されている。すなわち、表裏面14,16それぞれに形成された一対の第1の励振電極50は電気的に接続されている。一方の振動腕12に形成された一対の第1の励振電極50は、振動伝達部10上の表裏面14,16それぞれに形成された引き出し電極58に接続され、これらの引き出し電極58が、他方の振動腕12の第1又は第2の側面電極膜42,44に接続されることで電気的に接続される。
第2の励振電極52は、第1及び第2の側面電極膜42,44を含む。また、第1及び第2の側面電極膜42,44は電気的に接続されている。その電気的接続は、振動腕12の長溝26が形成されていない部分(例えば先端部)において、表裏面14,16の少なくとも一方(あるいは両方)上に形成された接続電極59によってなされている。
一方の振動腕12に形成された第1の励振電極50と、他方の振動腕12に形成された第2の励振電極52と、は振動伝達部10上の引き出し電極58で電気的に接続されている。引き出し電極58は、第2の励振電極52が形成される振動腕12の隣に並ぶ支持部54,56上に至るまで形成されている。支持部54,56上で、引き出し電極58を外部との電気的接続部にすることができる。
本実施の形態では、第1の側面電極膜42と第1の内面電極膜46との間に電圧を印加し、第2の側面電極膜44と第2の内面電極膜48との間に電圧を印加することで、振動腕12の一方の側端を伸ばし、他方の側端を縮ませて振動腕12を屈曲させて振動させる。言い換えると、1つの振動腕12において、第1及び第2の励振電極50,52間に電圧を印加して、振動腕12の第1及び第2の側面18,20を伸縮させることで振動腕12を振動させる。なお、第1及び第2の励振電極50,52は、振動腕12の70%までは、長いほどCI値が下がることが分かっている。
振動腕12を振動させると、その振動は振動伝達部10を介して検出腕32およびバランス腕に伝えられる。そして、検出腕32の先端が流体に浸漬している場合には、流体に対して振動漏れを起こさせることができる。振動漏れによって、発振回路60が発振する周波数が変化する。この変化した周波数に基づいて流体の物理量を検出することができる。
本実施の形態にかかる流体センサ100によれば、上述した音叉型センサ素子1を用いることにより、簡単な構造で流体の状態を検出することができる。
また本実施の形態にかかる音叉型センサ素子1によれば、検出腕32の先端に流体と接触させる領域を設けるため、振動腕12そのものを流体に浸漬させることなく、流体の物理量を検出することができる。これにより、導電性の流体を用いた場合であっても、振動腕12に設けられている電極間の短絡を防止することができる。
(実験例)
本実施の形態にかかる音叉型センサ素子1を用いて、大気中における振動周波数と、検出腕34を水に浸漬したときの振動周波数と、検出腕34をエタノールに浸漬したときの振動周波数とを測定した。大気中における振動周波数は、34.5kHzであった。検出腕34の先端のみを水に浸漬したときの振動周波数は、15.0kHzであった。また、検出腕34の先端のみをエタノールに浸漬したときの振動周波数は、14.0kHzであった。
このように、流体である水やエタノールに検出腕32を浸漬したときの振動周波数と、大気中における振動周波数が異なることから、本実施の形態にかかる流体センサ100は、検出腕34の先端の位置における水、エタノールの有無の判断ができることを確認できた。また、流体の種類が異なることによって、振動周波数が異なることから、流体の種類についても検出できることが確認できた。なお、水やエタノールに検出腕32を浸漬したときの共振周波数は、基本波モード振動以外の高調波モード振動の共振周波数であった。
(第1の変形例)
図4は、本実施の形態の第1の変形例にかかる音叉型センサ素子を示す平面図である。第1の変形例にかかる音叉型センサ素子2は、検出腕132およびバランス腕134が振動腕12と反対方向に延びている点で、上述した音叉型センサ素子1と異なる。
検出腕132およびバランス腕134は、振動伝達部10から一対の振動腕12が延びる方向とは交差方向(+/−X軸方向)であってそれぞれ相互に反対方向に延び、一対の振動腕12の延びる方向とは逆方向(−Y軸方向)に屈曲してさらに延びる。ここで検出腕132およびバランス腕134は、Y軸方向において一対の振動腕12と異なる側に延びる。また、検出腕132およびバランス腕134は、一対の振動腕12と同様に直線Lを基準にして線対称の領域にそれぞれ設けられている。検出腕132は、一対の振動腕12よりX軸方向の−X側に配置され、バランス腕134は、一対の振動腕12よりX軸の+X側に配置されている。
検出腕132およびバランス腕134は、一対の振動腕12よりも、Y軸方向において長くてもよいし、短くてもよい。流体センサ100が流体の物理量を検出する際には、検出腕132およびバランス腕134の先端部(領域D)の少なくとも一部が流体に浸漬されることが好ましく、検出腕32の先端部(領域C)のみが流体に浸漬されることがより好ましい。
音叉型センサ素子2の他の構成は、上述した音叉型センサ素子1と同様であるので、説明を省略する。
このように検出腕132およびバランス腕134が一対の振動腕12とは反対側に屈曲することによって、流体に浸漬させる領域を広げて、一対の振動片12が流体に浸漬するのを防止することができる。
音叉型センサ素子1、2のいずれにおいても、検出腕およびバランス腕は、振動伝達部10からY軸方向に屈曲しているが、これに限定されず、たとえば屈曲しないで先端までX軸方向に延びていてもよい。
また、検出軸32、132とバランス腕34、134との配置を入れ換えても良い。検出軸32、132とバランス腕34、134との位置を入れ換えることで感度を異ならせることが可能になる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
また、温度特性などの特性を最適化する為に振動腕12が延びる方向をY軸からずらしたり、検出腕32、132およびバランス腕34、135が延びる方向をY軸またはX軸からずらしたりする場合がある。
(第2の変形例)
図5は、第2の変形例に係る流体センサ200の機能構成を示すブロック図である。図1と共通する構成については説明を省略する。本実施の形態に係る流体センサ100は、周波数を検出しているが、これにかえて、周期を検出してもよい。
第2の変形例に係る流体センサ200は、音叉型センサ素子1と、発振回路60と、検出部180と、変換回路190とを有する。周期検出部180は、周期検出回路182を有する。周期検出回路182は、発振回路60の出力信号が入力されると発振回路60の周期を示す信号を出力する。変換回路190は、この周期を示す信号が入力されると液体の粘性を表わす信号または液体の有無を示す信号を出力する。なお、周期検出回路182をカウンタに換える構成にしても良い。カウンタは、所定の期間内に発振回路60の出力信号の変化が何サイクルあるかのカウント値を出力する。変換回路190は、カウント値が入力されると、液体の粘性を表わす信号または液体の有無を示す信号を出力する。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
本実施の形態に係る流体センサの機能構成を示すブロック図である。 発振回路60を示す回路図の一例である。 図3(A)は、本実施の形態に係る音叉型センサ素子を示す平面図であり、図3(B)は、図3(A)に示す音叉型センサ素子1のIIIB−IIIB線断面拡大図である。 本実施の形態の第1の変形例にかかる音叉型センサ素子を示す平面図である。 本実施の形態の第2の変形例にかかる流体センサの機能構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、2…音叉型センサ素子、 10…振動伝達部、 12…振動腕、 14,16…表裏面、 18…第1の側面、 20…第2の側面、 22…テーパ部、 26…長溝、 28…第1の内面、 30…第2の内面、 32…検出腕、 33…テーパ部、 34…バランス腕、 40…励振電極膜、 42…第1の側面電極膜、 44…第2の側面電極膜、 46…第1の内面電極膜、 48…第2の内面電極膜、 50…第1の励振電極、 52…第2の励振電極、 54…支持部、 56…支持部、 58…引き出し電極、 59…接続電極、 60…発振回路、 62…水晶振動子、 64〜66…増幅器、 68〜70…帰還抵抗、 71…ドレイン抵抗、 73〜76…コンデンサー、 80…検出部、 82…インピーダンスアナライザ、 84…コンパレータ、 86…基準信号発生回路、 90…通知部、 100…流体センサ

Claims (5)

  1. 流体の物理量を検出する流体センサであって、
    一対の振動腕を有する音叉型センサ素子と、
    前記一対の振動腕を振動させ、前記流体の物理量に応じて変化する一対の振動腕の振動周波数に対応した信号を出力する発振回路と、
    前記発振回路が出力した信号の周波数または周期を検出する検出部と、
    を含み、
    前記音叉型センサ素子は、
    前記一対の振動腕に形成される一対の電極と、
    前記振動腕の振動を伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部から延び、当該振動伝達部を介して前記振動腕から振動が伝わる検出腕と、
    前記振動伝達部から延びているバランス腕と、
    をさらに有し、
    前記一対の振動腕は、前記振動伝達部から延び、線対称の領域に設けられており、
    前記検出腕及び前記バランス腕は、前記線対称の領域に設けられており
    前記音叉型センサ素子は、水晶振動片であり、
    前記一対の振動腕は、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、最もY軸に近い方向に延び、
    前記検出腕および前記バランス腕の一方は、水晶の結晶軸であるX軸方向において、前記一対の振動腕より−X側に配置され、
    他方は、水晶の結晶軸であるX軸方向において、前記一対の振動腕より+X側に配置される、流体センサ。
  2. 請求項において、
    前記検出腕および前記バランス腕は、前記一対の振動腕と同じ方向に延び、
    前記検出腕のY軸方向における長さは、前記一対の振動腕より長い、流体センサ。
  3. 請求項において、
    前記検出腕および前記バランス腕は、前記一対の振動腕の反対側に延びている、流体センサ。
  4. 請求項1ないしのいずれかにおいて、
    前記発振回路は、前記一対の振動腕の基本波モード振動よりも高調波の高調波モード振動を発振させる、流体センサ。
  5. 流体の物理量を検出するために用いられ、水晶振動片である音叉型センサ素子であって、
    一対の振動腕と、
    前記一対の振動腕の振動を伝達する振動伝達部と、
    前記振動伝達部から延び、線対称の領域に設けられている前記一対の振動腕と、
    前記一対の振動腕に形成される一対の電極と、
    前記振動伝達部から延び、当該振動伝達部を介して前記振動腕から振動が伝わる検出腕と、
    前記振動伝達部から延び、前記検出腕と前記線対称の領域に設けられているバランス腕と、
    を含
    前記一対の振動腕は、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、最もY軸に近い方向に延び、
    前記検出腕および前記バランス腕の一方は、水晶の結晶軸であるX軸方向において、前記一対の振動腕より−X側に配置され、
    他方は、水晶の結晶軸であるX軸方向において、前記一対の振動腕より+X側に配置される、音叉型センサ素子。
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