JP3634010B2 - アウトリガーを備えた作業機の制御装置 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、クレーン車、高所作業車等の車体側にアウトリガーを備えるとともに該車体上にブームを起伏自在に支持する旋回台を搭載してなる作業機の制御装置に関し、さらに詳しくは、かかる作業機において旋回位置検出値の異常時におけるアウトリガー張出幅検出値の処理手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クレーン車、高所作業車等のブーム付作業機においては、車体上に搭載された旋回台にブームを起伏自在に取り付けてこれを旋回駆動可能とする一方、作業機の安定性を確保するために、通常、車体の前後左右にそれぞれアウトリガーを配置し該各アウトリガーをそれぞれ車体側方へ張り出して車体を浮上支持するようにしている。また、かかる作業機においては、作業上の安全性を担保するために「定格性能」という概念を導入し、例えばクレーン車においては作業時の吊下荷重をこの定格性能の範囲内に制限するようにしている。
【0003】
ところで、この作業機の「定格性能」は、作業機の安定側要素であるアウトリガーの張出幅と、転倒側要素であるブームの長さと起伏角及び旋回位置との相対関係により規定される安定度に応じて変化するものであり、特にアウトリガーの張出幅と旋回位置とは「定格性能」の算出過程において密接に関連する最も重要な要素である。このため、定格性能の算出制御に関しては、アウトリガーの張出幅と旋回位置とを逐一対応させることが基本であるが、現実的には制御系の複雑化の回避等の観点から、アウトリガーの張出幅と旋回位置との対応関係を次のように大まかに設定するのが通例である。
【0004】
即ち、例えば4基のアウトリガーを備えた作業機にあっては、これら各アウトリガーの張出幅が共に同じである場合(従って、全てのアウトリガーの張出幅が「最大張出幅」である場合も、「最小張出幅」である場合も、それらの「中間張出幅」である場合も含まれる)には、旋回位置に無関係にその時点のアウトリガー張出幅に基づいて「定格性能」を算出し、旋回位置がどの位置であっても、ブーム長さ及びブーム起伏角が変化しない以上、常時同じ定格性能を出力するようにしている。従って、全てのアウトリガーが「最大張出幅」に設定されている場合には旋回位置に関係なく「最大定格性能」が出力され、また、全てのアウトリガーが「最小張出幅」に設定されている場合には旋回位置に関係なく「最小定格性能」が出力される。
【0005】
一方、作業機の作業現場の状況によっては、各アウトリガーを全て同じ張出幅に設定できない場合があり、かかる場合には各アウトリガーの張出幅を現場状況に合わせて個別に設定する必要がある。かかる状況においては、各アウトリガーの張出幅と旋回位置との関係によって「定格性能」が変化するので、この場合には各アウトリガーの張出幅と旋回位置との関連から「定格性能」を算出するようにしている。即ち、各アウトリガーのそれぞれにその張出幅を個別に検出するアウトリガー張出幅検出手段を設け、これら各アウトリガー張出幅検出手段から各アウトリガーの張出幅を取り込み、この各アウトリガーの張出幅と旋回位置に基づいて各旋回位置における「定格性能」を算出するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ブームの旋回位置は、例えばポテンショメータ等の旋回位置検出手段により電気的に検出されるが、かかる旋回位置検出手段に例えば断線、短絡等の異常が発生すると正確な旋回位置の検出ができないので、各アウトリガーの張出幅が共に同じである場合を除き、精度の高い「定格性能」の算出は困難である。このため、従来は、かかる旋回位置検出手段の異常時には例え各アウトリガー張出幅検出手段により正確な張出幅が検出されていても、また例え全てのアウトリガーが「最大張出幅」に設定されていたとしても、これらの張出幅の検出値を使用することなく、全てのアウトリガーが「最小張出幅」に設定されているものとし、この「最小張出幅」に基づいて「定格性能」を算出するようにしていた。従って、実際上はもっと高い「定格性能」が得られるにもかかわらず、「最小定格性能」での作業しか許容されず、作業機の作業能力を十分に発揮させることができなかった。
【0007】
そこで本発明は、アウトリガーを備えた作業機において、例え旋回位置検出手段の異常時にあっても、実際のアウトリガーの張出状態の下においてできるだけ大きな「定格性能」を算出し得るようにし、もって作業機の作業能力の有効利用を図るようにした制御装置を提案せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として、車体2を浮上支持する複数のアウトリガー5〜8を備えるとともに、ブーム4を起伏動自在に取り付けた旋回台3を上記車体2上に旋回自在に搭載してなるアウトリガーを備えた作業機において、上記旋回台3の旋回位置を検出してこれを旋回位置信号として出力する旋回位置検出手段17と、該旋回位置検出手段17以外の検出手段であって上記作業機の定格性能の算出に係わる旋回位置以外の作業状態を検出してこれを作業状態信号として出力する作業状態検出手段11,12と、上記複数のアウトリガー5〜8の張出幅をそれぞれ検出してこれをそれぞれ張出幅信号として出力する複数のアウトリガー張出幅検出手段13〜16と、上記複数のアウトリガー張出幅検出手段13〜16からの各張出幅信号を受けてこれら各張出幅の大小を判定してこれらのうちの最小値を選出しこれを最小値信号として出力する張出幅最小値選出手段21と、上記旋回位置検出手段17からの旋回位置信号を受けてその旋回位置検出値が異常であるかどうかを判定し異常である場合に異常信号を出力する旋回位置検出値異常判定手段22と、上記旋回位置検出手段17からの旋回位置信号と上記作業状態検出手段11,12からの作業状態信号及び上記複数のアウトリガー張出幅検出手段13〜16からの各張出幅信号とを受けて現在の作業状態及びアウトリガー張出状態下での定格性能を算出する一方、上記旋回位置検出値異常判定手段22から異常信号が入力された場合には上記複数のアウトリガー張出幅検出手段13〜16からの各張出幅信号に代えて上記張出幅最小値選出手段21からの上記最小値信号を採用しこの最小値を上記複数のアウトリガー5〜8のそれぞれの張出幅として該最小値に基づいて定格性能を算出する定格性能算出手段23とを備えたことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明ではかかる構成とすることにより次のような作用・効果が得られる。
(ア) 旋回位置検出手段17の正常作動時
旋回位置検出手段17が正常に作動し該旋回位置検出手段17によって正確な旋回位置が検出されている場合には、定格性能算出手段23においては上記旋回位置検出手段17からの旋回位置信号と作業状態検出手段11,12からの作業状態信号及び上記複数のアウトリガー張出幅検出手段13〜16からの各張出幅信号とを受けて現在の作業状態及びアウトリガー張出状態下での「定格性能」を算出し、且つこの「定格性能」を例えば荷重制限制御における制御要素の一つとして出力する。
【0010】
この場合、「定格性能」の算出手法としては、従来と同様に、複数の各アウトリガー5〜8の張出幅が全て同じである場合には旋回位置に無関係にその張出幅に対応した一定の「定格性能」が算出され、該複数のアウトリガー5〜8の張出幅がそれぞれ異なる場合にのみ旋回位置に関連させて各アウトリガーの張出幅に対応した「定格性能」が算出される。
【0011】
(イ) 旋回位置検出手段17の異常時
旋回位置検出手段17の異常時、例えば旋回位置検出手段17が断線、短絡等の原因によって正常に作動しなくなり、その検出値の出力範囲が正常時の出力範囲を大きく逸脱したような場合には、上記旋回位置検出手段17からの旋回位置信号を受けて旋回位置検出値異常判定手段22はその旋回位置検出値が異常であると判断し異常信号を出力する。すると、この異常信号を受けて定格性能算出手段23では、上記複数のアウトリガー張出幅検出手段13〜16において検出される各アウトリガー5〜8の実際の張出幅に代えて、張出幅最小値選出手段21において選出された上記複数のアウトリガー5〜8の各張出幅のうちの「最小値」を上記複数のアウトリガー5〜8のそれぞれの張出幅として採用し、この「最小値」に基づいて「定格性能」を算出する。即ち、複数のアウトリガー5〜8の張出幅が全てこの「最小値」であるとの想定の下に、旋回位置に無関係に「定格性能」が算出される。
【0012】
従って、例えば複数のアウトリガー5〜8の張出幅が全て「最大張出幅」に設定されている場合にはこの「最大張出幅」を上記「最小値」として旋回位置に無関係に「定格性能」が算出され、複数のアウトリガー5〜8の張出幅が全て「最小張出幅」に設定されている場合にはこの「最小張出幅」を上記「最小値」として旋回位置に無関係に「定格性能」が算出され、さらに複数のアウトリガー5〜8の張出幅がそれぞれ異なる場合にはこれら各アウトリガー5〜8はその張出幅がこれら各アウトリガー5〜8の張出幅のうちの「最小値」に設定されているものとしてこの「最小値」に基づき旋回位置に無関係に「定格性能」が算出され、いずれの場合においても上記旋回位置検出手段17の検出値は「定格性能」の算出から除外される。
【0013】
従って、旋回位置検出手段17の異常時には、実際に全てのアウトリガーのうちのいずれか一つの張出幅が「最小張出幅」である場合を除き、例えば従来のように旋回位置検出手段17の異常時には実際のアウトリガーの張出幅を考慮することなく単に全てのアウトリガーの張出幅が「最小張出幅」であるとして最小の「定格性能」しか算出されない場合に比して、より大きな「定格性能」の下での作業が可能となり、それだけ作業機の作業能力の有効利用が図れるものである。
【0014】
【実施例】
以下、本発明のアウトリガーを備えた作業機の制御装置を実施例に基づいて具体的に説明する。
図1には、本発明の実施例にかかるクレーン車1の制御装置の全体システム図を示している。このクレーン車1は、車体2の前後左右の四位置に、それぞれその側方へ張り出されるアウトリガー5〜8を備えるとともに、該車体2上にはブーム4を起伏可能に取り付けた旋回台3を搭載して構成されている。
【0015】
そして、上記ブーム4のブーム長さはブーム長さ検出手段11により、該ブーム4の起伏角はブーム起伏角検出手段12により、上記旋回台3の旋回位置は旋回位置検出手段17により、それぞれ検出されるとともに、上記各アウトリガー5〜8の張出幅はこれら各アウトリガー5〜8にそれぞれ設けたアウトリガー張出幅検出手段13〜16により個別に検出される。これら各検出手段11〜17の検出値は、次述するコントロールユニット20に「定格性能」の算定要素として入力される。
【0016】
上記コントロールユニット20は、以下に述べる張出幅最小値選出手段21と旋回位置検出値異常判定手段22と定格性能算出手段23とで構成されている。
【0017】
上記張出幅最小値選出手段21は、上記各アウトリガー5〜8のそれぞれに設けられた4個のアウトリガー張出幅検出手段、即ち、右前アウトリガー張出幅検出手段13と右後アウトリガー張出幅検出手段14と左前アウトリガー張出幅検出手段15及び左後アウトリガー張出幅検出手段16のそれぞれから出力される張出幅信号を受けて、これら各信号に対応した各アウトリガー5〜8の張出幅のうち、張出幅が最も小さいもアウトリガーの張出幅を「最小値」として選出し、これを最小値信号として後述の定格性能算出手段23に出力する。尚、この実施例においては、この張出幅最小値選出手段21における張出幅の最小値の選出処理を上記各アウトリガー張出幅検出手段13〜16からの受けて常時実行するうにしているが、他の実施例においては例えば次述の旋回位置検出値異常判定手段22から異常信号を受けた時にのみその処理を実行するようにしても良い。
【0018】
上記旋回位置検出値異常判定手段22は、上記旋回位置検出手段17からの旋回位置信号を受けて、この旋回位置信号、即ち、旋回位置の検出値が異常であるかどうかを判定し、異常であると判定される場合には次述の定格性能算出手段23に対して異常信号を出力するようになっている。尚、この旋回位置検出値異常判定手段22での異常判定手法としては、例えば上記旋回位置検出手段17をポテンショメータで構成した場合には、該ポテンショメータはその常用の出力範囲が予め規定されているので、例えば断線あるいは短絡等の原因によって出力値が規定の出力範囲を大きく逸脱していると判断される場合に「異常」と判定するものである。
【0019】
上記定格性能算出手段23は、その時点でのアウトリガーの張出幅状態及び作業状態に応じて許容される荷重範囲、即ち、「定格性能」を算出してこれを過負荷防止制御等における制御要素として出力するものである。具体的には次の通りである。
【0020】
即ち、定格性能算出手段23には、上記ブーム長さ検出手段11からは現在のブーム長さに対応したブーム長さ信号が、上記ブーム起伏角検出手段12からは現在のブーム起伏角に対応した起伏角信号が、上記旋回位置検出手段17からは現在のブーム旋回位置に対応した旋回位置信号が、それぞれクレーン車1の作業状態信号として入力される。また、上記各アウトリガー張出幅検出手段13〜16からは、上記各アウトリガー5〜8の張出幅にそれぞれ対応した各張出幅信号が個別に入力される。さらに、上記旋回位置検出値異常判定手段22からは旋回位置検出手段17の異常時には異常信号が、また上記張出幅最小値選出手段21からは選出された各アウトリガー5〜8の張出幅のうちの「最小値」に対応した最小値信号が入力される。
【0021】
そして、この定格性能算出手段23においては、上記各入力信号を受けて「定格性能」の算出を、上記旋回位置検出手段17の正常時と異常時の双方においてそれぞれ異なった手法により行う。以下、この定格性能算出手段23における「定格性能」の算出処理について、図2に示すフローチャートを参照して、上記張出幅最小値選出手段21における最小値選出処理と上記旋回位置検出値異常判定手段22における異常判定処理と関連させつつ説明する。
【0022】
先ず、最初に上記定格性能算出手段23において各検出値の読み込みが行われる。即ち、図2のフローチャートのステップS1に示すように、現在のブーム長さ、ブーム起伏角、ブーム旋回位置及び各アウトリガー5〜8の張出幅がそれぞれ読み込まれる。
【0023】
次に、ステップS2に示すように、上記旋回位置検出値異常判定手段22における上記旋回位置検出手段17の異常判定が行われる。即ち、この旋回位置検出値異常判定手段22では、例えば上記旋回位置検出手段17の出力値(即ち、検出値)と予め想定されている該旋回位置検出手段17に特有の出力範囲とを比較し、出力値が出力範囲を逸脱していれば「異常」と判定し、出力範囲内であれば「正常」と判定する。
【0024】
ここで、「正常」と判定された場合と、「異常」と判定された場合とでは、以下に述べるように、それぞれ異なる手法による「定格性能」の算出処理が実行される。
【0025】
先ず、「正常」と判定された場合であるが、この場合には、上記定格性能算出手段23において、ステップS5に示すように各アウトリガー5〜8の張出幅の検出値に基づいて「定格性能」が算出される。即ち、上記各アウトリガー5〜8の張出幅が全て同じである場合(即ち、各アウトリガー5〜8の張出幅が共に「最大張出幅」である場合とか、共に「最小張出幅」である場合等)には、旋回位置に無関係に、現在のブーム長さ及びブーム起伏角の条件の下で、現在のアウトリガーの張出幅(共通の張出幅)で許容される最大の性能を「定格性能」として算出する。従って、各アウトリガー5〜8の全てが「最大張出幅」に設定されている場合には現在のブーム長さ及び起伏角の下での最大の「定格性能」が、「最小張出幅」に設定されている場合には現在のブーム長さ及び起伏角の下での最小の「定格性能」が、それぞれ算出されることになる。
【0026】
一方、各アウトリガー5〜8の張出幅が全て同一ではなく、作業現場の状況等の要因によって異なった張出幅となっている場合には、各アウトリガー張出幅検出手段13〜16により検出される各アウトリガー5〜8それぞれの現在の張出幅と、上記旋回位置検出手段17により検出される現在のブーム4の旋回位置と、現在のブーム長さ及び起伏角に基づいて「定格性能」が算出される。
【0027】
これに対して、ステップS2において「異常」と判定された場合には、上記旋回位置検出手段17の検出値を排除した状態での「定格性能」の算出処理が行われる。即ち、先ず最初に、上記張出幅最小値選出手段21における張出幅の「最小値」の選出処理が行われる。ここでの「最小値」の選出は、ステップS3に示すように、各アウトリガー張出幅検出手段13〜16により検出される各アウトリガー5〜8の張出幅のうち、最も小さな張出幅を「最小値」として選出することで行われる。
【0028】
次に、上記定格性能算出手段23において、上記張出幅最小値選出手段21で選出された「最小値」に基づいて「定格性能」の算出処理がなされる。即ち、ステップS4に示すように、各アウトリガー5〜8の張出幅が全て上記「最小値」であると想定し、この「最小値」でのアウトリガー張出幅の下で、さらにブーム長さ及び起伏角を加味して「定格性能」を算出する。従って、この場合における「定格性能」の算出処理によれば、例えば各アウトリガー5〜8の張出幅が共に「最大張出幅」に設定されておれば上記「最小値」としてこの「最大張出幅」が採用され最大の「定格性能」が算出され、また各アウトリガー5〜8の張出幅が共に「最小張出幅」に設定されておれば上記「最小値」としてこの「最小張出幅」が採用され最小の「定格性能」が算出される。さらに、各アウトリガー5〜8の張出幅がそれぞれ異なる場合には、これら各アウトリガー5〜8の張出幅のうち最も小さな張出幅が上記「最小値」として採用され、該各アウトリガー5〜8の張出幅が全てこの「最小値」であるとして「定格性能」が算出される。例えば、各アウトリガー5〜8の各張出幅のうちで最も小さな張出幅に設定されているアウトリガーの張出幅が「中間張出幅」である場合には、この「中間張出幅」が上記「最小値」として選出されるため、これに基づいて算出される「定格性能」は上記した最大の「定格性能」と最小の「定格性能」の中間に位置する性能とされる。
【0029】
即ち、この実施例の如き「定格性能」の算出手法を採用することで、例え旋回位置検出手段17が異常であってもこの旋回位置検出手段17の出力値に基づかず、実際に全てのアウトリガーのうちのいずれか一つの張出幅が「最小張出幅」である場合を除き、例えば従来のように旋回位置検出手段17の異常時には実際のアウトリガーの張出幅を考慮することなく単に全てのアウトリガーの張出幅が「最小張出幅」であるとして最小の「定格性能」しか算出されない場合に比して、より大きな「定格性能」の下での作業が可能となり、それだけ作業機の作業能力の有効利用が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるアウトリガーを備えた作業機の制御装置の全体システム図である
【図2】図1に示した制御装置の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1はクレーン車、2は車体、3は旋回台、4はブーム、5は右前アウトリガー、6は右後アウトリガー、7は左前アウトリガー、8は左後アウトリガー、11はブーム長さ検出手段、12はブーム起伏角検出手段、13は右前アウトリガー張出幅検出手段、14は右後アウトリガー張出幅検出手段、15は左前アウトリガー張出幅検出手段、16は左後アウトリガー張出幅検出手段、17は旋回位置検出手段、20はコントロールユニット、21は張出幅最小値選出手段、22は旋回位置検出値異常判定手段、23は定格性能算出手段である。
Claims (1)
- 車体(2)を浮上支持する複数のアウトリガー(5)〜(8)を備えるとともに、ブーム(4)を起伏動自在に取り付けた旋回台(3)を上記車体(2)上に旋回自在に搭載してなるアウトリガーを備えた作業機において、
上記旋回台(3)の旋回位置を検出してこれを旋回位置信号として出力する旋回位置検出手段(17)と、
該旋回位置検出手段(17)以外の検出手段であって上記作業機の定格性能の算出に係わる旋回位置以外の作業状態を検出してこれを作業状態信号として出力する作業状態検出手段(11,12)と、
上記複数のアウトリガー(5)〜(8)の張出幅をそれぞれ検出してこれをそれぞれ張出幅信号として出力する複数のアウトリガー張出幅検出手段(13)〜(16)と、
上記複数のアウトリガー張出幅検出手段(13)〜(16)からの各張出幅信号を受けてこれら各張出幅の大小を判定してこれらのうちの最小値を選出しこれを最小値信号として出力する張出幅最小値選出手段(21)と、
上記旋回位置検出手段(17)からの旋回位置信号を受けてその旋回位置検出値が異常であるかどうかを判定し異常である場合に異常信号を出力する旋回位置検出値異常判定手段(22)と、
上記旋回位置検出手段(17)からの旋回位置信号と上記作業状態検出手段(11,12)からの作業状態信号及び上記複数のアウトリガー張出幅検出手段(13)〜(16)からの各張出幅信号とを受けて現在の作業状態及びアウトリガー張出状態下での定格性能を算出する一方、上記旋回位置検出値異常判定手段(22)から異常信号が入力された場合には上記複数のアウトリガー張出幅検出手段(13)〜(16)からの各張出幅信号に代えて上記張出幅最小値選出手段(21)からの上記最小値信号を採用しこの最小値を上記複数のアウトリガー(5)〜(8)のそれぞれの張出幅として該最小値に基づいて定格性能を算出する定格性能算出手段(23)と、
を備えたことを特徴とするアウトリガーを備えた作業機の制御装置。
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