JP3632252B2 - インクジェットプリンタの階調印字制御装置 - Google Patents

インクジェットプリンタの階調印字制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、印字の階調を制御する階調印字制御装置に関し、特にインクジェットプリンタの印字ヘッドの印字階調を制御する階調印字制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリンタは、記録時に静粛で、高速記録が可能であり、カラー化が容易であるといった点から、家庭用、オフィス用コンピュータの出力用プリンタとして広く利用されるようになってきた。このようなインクジェットプリンタはインクを小滴化して飛翔させ、この飛翔小滴を記録紙に付着させて記録を行うもので、小滴の発生法や飛翔方向の制御法によってコンティニアス方式とオンデマンド方式とに大別される。
【0003】
コンティニアス方式は、例えば米国特許第3060429号公報に開示されている方式であって、インクの小滴化を静電吸引的に行い、発生した小滴を記録信号に応じて電解制御し、記録紙上に小滴を選択的に付着させて記録を行うものであり、小滴の発生に高電圧を要し、マルチノズル化が困難であるので、高速記録には不適である。
【0004】
オンデマンド方式は、例えば米国特許第34747120号公報に開示されている方式であって、小滴を吐出するノズル孔を有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に電気的な記録信号を付加し、この電気記録信号をピエゾ振動素子の機械的振動に変え、機械的振動に従って上記ノズル孔より小滴を吐出させて記録紙に付着させることで記録を行うものであり、オンデマンド(要求しだい)でインクをノズル孔より吐出して記録を行うため、コンティニアス方式のように吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかった小滴を回収することが不要であるため、シンプルな構成が可能である。しかし、記録ヘッドの加工が困難であることや、ピエゾ振動素子の小型化が極めて困難でマルチノズル化が難しいこと、ピエゾ振動素子の機械振動という機械的エネルギーで小滴の飛翔を行うので高速記録に向かないことなどの欠点を有する。
【0005】
また別のオンデマンド方式として、特公昭61−59911号公報、特公昭62−11035号公報および特公昭61−59914号公報には、発熱抵抗体により沸騰を生起させて液滴を飛翔させる記録方式が開示されている。
【0006】
さらに別のオンデマンド方式として、米国特許第3179042号公報には、ピエゾ振動素子等の手段による機械的振動エネルギーを利用する代わりに熱エネルギーを利用することが記載されている。熱エネルギーを利用する方式は、機械的振動エネルギーを利用する方式と比較し、エネルギー変換効率が高い、マルチノズル化が容易であるといった特徴がある。
【0007】
次に、上記熱エネルギーを利用する方式におけるインク吐出原理について説明する。図7は、従来の階調印字制御装置を示す構成図である。図7において、37は導電性インク、38は導電性インク37で満たされたインク室、39は導電性インク37を収容するインクタンク、40、41は導電性インク37の液面以下に配置された一対の電極、42は電源、43は電源42のスイッチ、44は導電性インク37を吐出するノズル、45は記録紙、46はノズル44から吐出されるインク滴である。一対の電極40、41に電圧を印加すると、導電性インク37に電流が流れ、そのジュ−ル熱で電極40、41の先端間の導電性インク37の一部が気化する。さらにその気化された導電性インク37の蒸気はノズル44から記録紙45にインク滴46を吐出させるのに十分な圧力を発生するまで膨脹する。スイッチ43のオン、オフにより電源42から電圧を印加または非印加とすることで、導電性インク37を吐出するノズル孔を選び、記録紙45に所望の文字を形成できるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記インク吐出装置を階調印字制御装置として使用する場合には、複数のノズルの各ノズル毎に階調数分の電圧を切り替えるスイッチング素子が必要となる。例えば100ノズルのそれぞれを8段階で切り替えようとすると、800個のスイッチング素子が必要となり、回路コストが膨大となるという問題点があった。また、同一行を8回スキャンすることとして、スキャン毎に電圧を切り替えるようにした場合には、回路規模は小さくなるが、印字速度が1/8に低下してしまうという問題点があった。
【0009】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、小規模な回路で高速な階調印字を達成することができるインクジェットプリンタの階調印字制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の請求項1記載のインクジェットプリンタの階調印字
制御装置は、印字周期でインクを吐出する複数のノズルと、複数のノズルのそれぞれに対応した複数の吐出沸騰エネルギー発生部と、所定数の階調に対応する階調制御信号を印字周期でかつ階調に応じた位相で発生する所定数のパルス発生器と、所定数のパルス発生器で発生した所定数の階調制御信号のうちのいずれかの階調制御信号を選択信号により選択してイネーブル信号として出力するイネーブル信号発生部と、印字周期に同期して最大値から最小値へ変化する変調電圧を発生する電源回路と、変調電圧およびイネーブル信号を入力し、階調に応じて、高い電圧の場合には印加時間を短くして小さな沸騰エネルギーになるように、低い電圧の場合には印加時間を長くして大きな沸騰エネルギーになるように、変調電圧を吐出沸騰エネルギー発生部に供給するドライバ回路とを備えた構成を有している。
【0011】
請求項2記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置は、請求項1記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置において、ドライバ回路が、階調に応じた位相および値の変調電圧を吐出エネルギー発生部に供給することにより、吐出エネルギー発生部への供給電圧値に応じて異なるインク吐出速度差を補正する構成を有している。
【0012】
請求項3記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置は、請求項1又は2記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置において、電源回路が変調電圧の波形を三角波形となす構成を有している。
【0013】
請求項4記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置は、請求項1、2又は3記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置において、電源回路が変調電圧の最大値および最小値を温度に応じて変化させる構成を有している。
【0014】
請求項5記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置は、請求項1記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置において、吐出エネルギー発生部が熱エネルギーを発生する構成を有している。
【0015】
【作用】
この構成によって、所定数の階調に対応する階調制御信号を印字周期で階調に応じた位相で発生し、階調に応じた位相および値の変調電圧信号であるヘッド駆動信号で吐出エネルギー発生部を駆動するようにしたので、スイッチ素子を設けることなくマルチプレクサにより階調の切替えを行うことができ、回路規模を小さくすることができ、また、階調数が増加しても印字を高速化することができる。また、階調に応じた位相および値の変調電圧を吐出エネルギー発生部に供給することにより、吐出エネルギー発生部への供給電圧値に応じて異なるインク吐出速度差を補正するようにしたので、インク滴の付着位置が階調によって異なるのを防止することができる。さらに、変調電圧の波形が三角波であることにより、容易に階調に応じて変調電圧値を変えることができる。さらに、変調電圧の最大値および最小値を温度に応じて変化させることにより、温度の階調に与える影響を防止することができる。さらに、吐出エネルギー発生部が熱エネルギーを発生することにより、熱エネルギーによってインク滴を吐出するインクジェットプリンタへの適用が可能となる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の一実施例について図を用いて説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施例に係るインクジェットプリンタの階調印字制御装置を示すブロック図であり、4ノズルの例を示すものである。図1において、1は本実施例に係る階調印字制御装置により制御される印字ヘッド、2は導電性インクで満たされたインク室、3、4は一対の電極、5は導電性インクを吐出するノズル、6〜9は印字ヘッド1を駆動するドライバ回路、10は変調電圧VMを発生する電源回路、11〜14はイネーブル信号ENBを発生するマルチプレクサ(イネーブル信号発生部)、15〜18は階調制御信号SM1〜SM4を発生するヒートパルス発生器(パルス発生器)、19は予備加熱信号fを発生するプリヒートパルス発生器、IP1〜IP4はインク液滴である。
【0018】
図2は、図1の階調印字制御装置を構成するドライバ回路6〜9を詳細に示す回路図である。図2において、2はインク室、3、4は電極、5はノズルであり、これらは図1と同様のものなので、同一符号を付して説明は省略する。Q1〜Q4はトランジスタ、20、21はAND回路、22は交流パルスを発生する交流パルス発生器である。
【0019】
以上のように構成された階調印字制御装置の動作を説明する前に、図2のドライバ回路の信号・動作等、導電性インクの予備加熱制御および階調制御方法について説明する。
【0020】
まず図2のドライバ回路の信号・動作等について説明する。いまトランジスタQ1、Q2のベースに入力されるパルス信号iがハイレベル、トランジスタQ3、Q4のベースに入力されるパルス信号jがローレベルであるとすると、トランジスタQ1はオフ、Q2はオン、Q3はオン、Q4はオフ状態となり、電極3には電源回路10の出力電圧VMが印加され、電極4はグランドレベルとなるので、通電電流Iが導電性インク中を矢印の方向に流れる。同様に、トランジスタQ1、Q2のベースに入力されるパルス信号iがローレベル、トランジスタQ3、Q4のベースに入力されるパルス信号jがハイレベルであるとすると、トランジスタQ1はオン、Q2はオフ、Q3はオフ、Q4はオン状態となり、電極4には電源回路10の出力電圧VMが印加され、電極3はグランドレベルとなるので、通電電流Iが導電性インク中を矢印と逆の方向に流れる。このように、電極周辺の導電性インクを吐出させる時は、パルス信号iおよびjのハイ、ローのレベルを一定期間交互に繰り返し、電極3と4の間に交流電流を流すことにより、電極周辺の導電性インクを沸騰させ、その沸騰により生じる気泡の圧力によってノズル5から導電性インクを吐出させる。電極3、4間に交流電流を流すことの最大のメリットは、電極3、4の電気分解を防ぎ、電極3、4の寿命を直流と比べて長期化できることである。交流パルス信号発生器22の出力信号cおよびdは、周波数が数百kHz〜数MHzで、デューティ比が50%以下の高周波であり、位相が互いに180度ずれている。信号cおよびdはトランジスタQ1〜Q4をスイッチングする基本パルスであり、この信号c、dとイネーブル信号ENBとはAND回路20、21で論理積をとられており、信号c、dはイネーブル信号ENBがハイレベルのとき有効となる。
【0021】
次に、本実施例における予備加熱制御について説明する。図3は導電性インクの温度に対する導電性インクの比抵抗を示すグラフである。図3に示すように、インク温度が上がるとインク比抵抗が下がる。つまりインク温度が上がるとインクに電流が流れやすくなる。図4は電極3、4間の導電性インクの温度を示すグラフである。図4に示すように、時間0で温度20℃の導電性インクを時間5Tで温度70℃の導電性インクとなるようにプリヒート(予備加熱)する。時間5Tで連続印字を開始した場合、吐出周期(印字周期)T間における印字電力/ドット=P1、吐出通電時間=t1とすると、
Figure 0003632252
が成立するとき、熱的な平衡状態が維持されるので、特性線S1で示すように、常にインク温度は70℃に保持される。
【0022】
しかし、間欠印字の場合には、図4の特性線S2で示すように、例えば印字の無い時間5Tから9Tまでの4Tの期間は熱エネルギーが電極間に投入されないので、導電性インクの温度が徐々に降下し、沸騰しにくくなると共に温度低下に伴う比抵抗の増加により導電性インクに電流が流れにくくなり、時間10Tでは印字ができなくなる。
【0023】
このような不具合を防止するため、本実施例では、予備加熱制御を行う。すなわち、インク非吐出期間にダミー印字(電極間の導電性インクに熱エネルギーを与えるが、実際にはインク吐出は行われない印字)を行う。吐出周期(印字周期)T間における予備加熱通電時間をt2とすると、
Figure 0003632252
が成立するとき、熱的な平衡状態が維持されるので、導電性インクの温度は常に一定の温度に保持され、安定吐出が達成できる。なお、インク吐出期間であっても、電極間に熱エネルギーが与えられないインク吐出無しの印字期間では予備加熱が行われ、導電性インクの温度が保持される。また、E1−E2は加熱されたインクがヘッド外に吐出される分だけのエネルギー損失の差となるためにt2はt1よりかなり短い時間になる。
【0024】
次に、本実施例における階調制御方法について説明する。図5は階調制御のためのドット径制御を説明するためのグラフであり、印加電力と加熱時間との関係を示すグラフである。図5において、横軸は加熱時間を示し、縦軸は印加電力Wおよびドット径を決定する気泡体積pl(ピコリットル)を示す。図5に示すように、印字ヘッド1に0.4Wの電力を与えると、沸騰開始までの加熱時間は7μsとなり、E11=0.4×7=2.8μJ(マイクロジュール)のエネルギーが与えられる。そのときの気泡はB1のように成長し、最大気泡体積は200plとなる。同様に、印字ヘッド1に0.23Wの電力を与えると、沸騰開始までの加熱時間は22μsとなり、E12=0.23×22μJ=5.06μJのエネルギーが与えられ、そのときの気泡はB2のように成長し、最大気泡体積は400plとなる。このように印加電力により沸騰開始までの時間が決まり、それにより導電性インクの加熱される体積が変化し、加熱される体積が大きいほど最大成長気泡体積が大きくなる。つまり、ゆっくり加熱すれば、より大きな気泡を形成することができる。沸騰が開始されると、気泡により電極間の電流が遮断されるので、電圧を沸騰開始直後に切るように制御しても、最大成長気泡体積に影響を与えない。このようにして気泡体積を変化させ、ドット径による階調制御ができる。
【0025】
次に、本実施例に係る図1の階調制御装置について、その信号、動作等を説明する。図6は図1の階調制御装置の動作を説明するためのタイミングチャートであり、例として4階調の場合を示す。つまり、ドット径が4種類の場合を示し、この4種類のドット径を小さい方から順に小、小中、中大、大で表現する。図6において、図6(a)は印字クロックCKを示し、図6(b)は変調電圧VM、図6(c)はドット径が小の階調制御信号SM1、図6(d)はドット径が小中の階調制御信号SM2、図6(e)はドット径が中大の階調制御信号SM3、図6(f)はドット径が大の階調制御信号SM4、図6(g)は予備加熱信号f、図6(h)はイネーブル信号ENB、図6(i)、(j)はドライバ回路6〜9におけるパルス信号i、j(図2参照)、図6(k)は電極3、4間の電圧DM、図6(l)、(m)はドライバ回路6〜9から出力される駆動信号p、q(図1、図2参照)を示す。
【0026】
図6(a)の印字クロックCKは印字周期(吐出周期)Tで、各ノズル5の印字タイミングの基本となるクロックである。印字クロックCKは電源回路10、ヒートパルス発生器15〜18およびプリヒートパルス発生器19に入力され、それぞれの電源回路10、15〜19は印字周期Tで同期して動作する。図6(b)の変調電圧VMは印字クロックCKに同期し、最大電圧Vmax、最小電圧Vminの値を取る周期Tの三角波である。この変調電圧VMはドライバ回路6〜9に共通に供給される。また変調電圧VMはのこぎり波や、正弦波、階段状波形でもかまわず、周期性を持っていれば良い。図6(c)、(d)、(e)、(f)の階調制御信号SM1、SM2、SM3、SM4は、それぞれヒートパルス発生器15、16、17、18から印字クロックCKに同期して出力され、インク吐出量すなわち印字ドット径を可変にするための信号であり、印字ドット径の大きさを示す階調1、2、3、4に対応するタイミング信号である。図6(g)の予備加熱信号fは、インク非吐出期間(インク吐出期間におけるインクを吐出しない期間を含む)においてインクを吐出しない程度の予備加熱を行うための信号で、プリヒートパルス発生器19から印字クロックCKに同期して出力される。図6(h)のイネーブル信号ENBは、マルチプレクサ11〜14から出力される信号であり、各印字周期において階調制御信号SM1、SM2、SM3、SM4および予備加熱信号fのうち階調レベルに合わせて選択信号SELによって選択される信号である。
【0027】
次に、図1の階調印字制御装置の動作をマルチプレクサ11、ドライバ回路6を中心に説明する。いま、マルチプレクサ11において、選択信号SELにより、インク非吐出期間においては予備加熱信号fが選択され、インク吐出期間においては、階調制御期間Tu1では階調制御信号SM1が選択され、階調制御期間Tu2では階調制御信号SM2が、階調制御期間Tu3では階調制御信号SM3が、階調制御期間Tu4では階調制御信号SM4が選択されたとする。図6(i)、(j)に示すパルス信号i、jすなわち連続する基本パルス信号c、d(図2参照)は互いに位相が180度ずれた交流パルス信号で、インク非吐出期間およびインク吐出期間において導電性インクを加熱する。図6(k)に示す電極電圧信号であるヘッド駆動信号の電圧DMは、電極3、4に印加される互いに位相が180度ずれた交流電圧信号p、q(図6(l)、(m)参照)を簡単のために直流で示したものである。インク非吐出期間においては、ドライバ回路6から出力されるヘッド駆動信号の電圧DMは、予備加熱信号fにより、変調電圧VMの値がV0のときにTa0の期間オンされる信号であり、Ta0の期間、予備加熱を行う。インク吐出期間においては、階調レベル1の時、イネーブル信号ENBは変調電圧VMの値がV1となったときからTb1の期間ハイレベルとなり、階調レベル2の時は変調電圧VMの値がV2となったときからTb2の期間ハイレベル、階調レベル3の時は変調電圧VMの値がV3となったときからTb3の期間ハイレベル、階調レベル4の時は変調電圧VMの値がV4となったときからTb4の期間ハイレベルとなる。このようにして、変調電圧VMからイネーブル信号ENBが階調レベルに合った電圧値と通電時間を切り出すようにして、ヘッド駆動信号の電圧DMを得る。
【0028】
マルチプレクサ12、13、14もマルチプレクサ11と同様に、ノズルに固有の選択信号SELを受けて、それぞれドライバ回路7、8、9に対し、イネーブル信号ENBを出力する。これにより、各ノズルから階調レベルに合った量の導電性インクを吐出することができる。図1においては、印字ヘッド1の4つのノズルから階調レベル1、2、3、4に見合ったインク液滴IP1、IP2、IP3、IP4を吐出している状態を示す。
【0029】
このような階調印字制御装置において、印字ヘッド1が印字用紙に対し相対的な運動をしながら印字をする場合、インク液滴のサイズが異なっても印字用紙の同一箇所に着弾されるような補正が必要である。一般的に、小さな液滴をノズル5より吐出させる場合は、投入エネルギーを小さくするためにインクの飛翔速度は小さくなる。図6において、階調制御信号SM1すなわち階調レベル1のときのインク飛翔時間をTc1とする。SM2は階調レベル2で、SM3は階調レベル3、SM4は階調レベル4である。階調制御信号SM2、SM3、SM4がハイになるタイミングはそれぞれ、階調制御信号SM1に対し、Ta2、Ta3、Ta4の期間後で、そのとき変調電圧VMの値がV2、V3、V4となる。階調制御信号SM2、SM3、SM4がハイになる期間はTb2、Tb3、Tb4であり、インク飛翔時間はそれぞれTc2、Tc3、Tc4である。図6で分かるように、
Figure 0003632252
となるように変調電圧VMを作ってやれば、インク吐出量が変化しても(インク飛翔時間が変化しても)、印字用紙面の着弾位置は同一箇所になる。
【0030】
実際に単純に電圧を可変した場合の印字の測定結果から変調電圧を求めると、(表1)のようになる。
【0031】
【表1】
Figure 0003632252
【0032】
(1)式のTb1+Tc1=Ta4+Tb4+Tc4により着弾位置を補正する
Figure 0003632252
となる。従って、電圧30Vから20.5Vまで変化するのに、Ta4−(Tb1/2)+Tb4/2=77−9/2+60/3=93.5μsとなる傾きを持つ変調電圧をつくればよい。この変調電圧の値がリニアに変化するものとすると、(表2)に示すようなTa、Tb、Tc(Ta1〜Ta4、Tb1〜Tb4、Tc1〜Tc4)が得られる。
【0033】
【表2】
Figure 0003632252
【0034】
(表2)のTa+Tb+Tcにおいて、階調レベル1と2とで10%の着弾ずれとなるが、変調電圧を補正するような補正電圧を付加して最適な変調電圧の時間特性とすれば、着弾ずれは更に少なくなる。また、変調電圧VMの最大値Vmaxと最小値Vminは、環境温度に応じて、その環境温度に最適な電圧値に選ぶこともできる。
【0035】
なお、上記実施例ではノズル数が4つの場合を示したが、本発明はこれに限らず、マルチプレクサ、ドライバ回路を増加することにより、ノズル数を増加することができる。また、階調数が4つの場合を示したが、ヒートパルス発生器を増加することにより、階調数を増加することができる。
【0036】
以上のように本実施例によれば、マルチプレクサにおいて印字周期毎に階調制御信号を選択し、その選択した階調制御信号に応じた値および位相のヘッド駆動信号で印字ヘッド1を駆動するようにしたので、階調の切替えを高速に行うことができ、また階調を切り替えるのに従来のような階調毎のスイッチ切替えが不要であり、小規模な回路で高速な階調印字が可能となり、さらに、ヘッド駆動信号が階調に応じた位相であるので階調によって異なるインク飛翔時間すなわちインク液滴の着弾位置を補正することができる。さらに、インク非吐出期間においては予備加熱を行うようにしたので、導電性インクを一定温度に保持することができ、温度が低下することにより階調印字が不能となることを防止することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明は、印字周期でインクを吐出する複数のノズルと、複数のノズルのそれぞれに対応した複数の吐出沸騰エネルギー発生部と、所定数の階調に対応する階調制御信号を印字周期でかつ階調に応じた位相で発生する所定数のパルス発生器と、所定数のパルス発生器で発生した所定数の階調制御信号のうちのいずれかの階調制御信号を選択信号により選択してイネーブル信号として出力するイネーブル信号発生部と、印字周期に同期して最大値から最小値へ変化する変調電圧を発生する電源回路と、変調電圧およびイネーブル信号を入力し、階調に応じて、高い電圧の場合には印加時間を短くして小さな沸騰エネルギーになるように、低い電圧の場合には印加時間を長くして大きな沸騰エネルギーになるように、変調電圧を吐出沸騰エネルギー発生部に供給するドライバ回路とを設けたことにより、所定数の階調に対応する階調制御信号を印字周期で階調に応じた位相で発生し、階調に応じた位相および値の変調電圧信号であるヘッド駆動信号で吐出沸騰エネルギー発生部を駆動するようにしたので、スイッチ素子を設けることなくマルチプレクサにより階調の切替えを行うことができ、回路規模を小さくすることができ、また、階調数が増加しても印字を高速化することができるインクジェットプリンタの階調印字制御装置を実現することができる。
【0038】
また、ドライバ回路が、階調に応じた位相および値の変調電圧を吐出エネルギー発生部に供給することにより、吐出エネルギー発生部への供給電圧値に応じて異なるインク吐出速度差を補正するようにしたので、インク滴の付着位置が階調によって異なるのを防止することが可能なインクジェットプリンタの階調印字制御装置を実現することができる。
【0039】
さらに、電源回路が変調電圧の波形を三角波形となすことにより、容易に階調に応じて変調電圧値を変えることが可能なインクジェットプリンタの階調印字制御装置を実現することができる。
【0040】
さらに、電源回路が変調電圧の最大値および最小値を温度に応じて変化させることにより、温度の階調に与える影響を防止することができるインクジェットプリンタの階調印字制御装置を実現することができる。
【0041】
さらに、吐出エネルギー発生部が熱エネルギーを発生することにより、熱エネルギーによってインク滴を吐出するインクジェットプリンタへの適用が可能なインクジェットプリンタの階調印字制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るインクジェットプリンタの階調印字制御装置を示すブロック図
【図2】図1の階調印字制御装置を構成するドライバ回路を詳細に示す回路図
【図3】導電性インクの温度に対する導電性インクの比抵抗を示すグラフ
【図4】電極間の導電性インクの温度を示すグラフ
【図5】印加電力と加熱時間との関係を示すグラフ
【図6】印字クロックCK等を示すタイミングチャート
【図7】従来の階調印字制御装置を示す構成図
【符号の説明】
1 印字ヘッド
2 インク室
3、4 電極
5 ノズル
6〜9 ドライバ回路
10 電源回路
11〜14 マルチプレクサ(イネーブル信号発生部)
15〜18 ヒートパルス発生器(パルス発生器)
19 プリヒートパルス発生器
20、21 AND回路
22 交流パルス発生器
Q1〜Q4 トランジスタ
IP1〜IP4 インク液滴

Claims (5)

  1. 印字周期でインクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルのそれぞれに対応した複数の吐出沸騰エネルギー発生部と、所定数の階調に対応する階調制御信号を前記印字周期でかつ前記階調に応じた位相で発生する所定数のパルス発生器と、前記所定数のパルス発生器で発生した前記所定数の階調制御信号のうちのいずれかの階調制御信号を選択信号により選択してイネーブル信号として出力するイネーブル信号発生部と、前記印字周期に同期して最大値から最小値へ変化する変調電圧を発生する電源回路と、前記変調電圧および前記イネーブル信号を入力し、前記階調に応じて、高い電圧の場合には印加時間を短くして小さな沸騰エネルギーになるように、低い電圧の場合には印加時間を長くして大きな沸騰エネルギーになるように、前記変調電圧を前記吐出沸騰エネルギー発生部に供給するドライバ回路とを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタの階調印字制御装置。
  2. 前記ドライバ回路は、前記階調に応じた位相および値の前記変調電圧を前記吐出沸騰エネルギー発生部に供給することにより、前記吐出沸騰エネルギー発生部への供給電圧値に応じて異なるインク吐出速度差を補正することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置。
  3. 前記電源回路は前記変調電圧の波形を三角波形となすことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置。
  4. 前記電源回路は前記変調電圧の最大値および最小値を温度に応じて変化させることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置。
  5. 前記吐出沸騰エネルギー発生部は熱エネルギーを発生することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタの階調印字制御装置。
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