JPH09193384A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JPH09193384A
JPH09193384A JP603696A JP603696A JPH09193384A JP H09193384 A JPH09193384 A JP H09193384A JP 603696 A JP603696 A JP 603696A JP 603696 A JP603696 A JP 603696A JP H09193384 A JPH09193384 A JP H09193384A
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JP
Japan
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alternating current
ink
printing
nozzle
signal
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Application number
JP603696A
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English (en)
Inventor
Nobusuke Satou
伸祐 佐藤
Hajime Shiraishi
肇 白石
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドットサイズを可変とし、高速な多階調印字
が容易で、印字品質の高いものを得る。 【解決手段】 導電性のインク1に接する電極4,5に
通電電流6を通電しインクを加熱沸騰させて発生する気
泡でインクを吐出させるマルチノズル構造のノズル3を
有し、電源制御手段8により、電極に交流電流を通電す
るヘッド駆動手段の電源を印字開始信号に同期して変化
させ、通電制御手段10により、画像データdの階調情報
に応じて交流電流を通電させる通電開始タイミング及び
通電期間の印字信号cを出力する。そして、印字信号c
に基づきインクの吐出を行わないノズルの電極は交流電
流を非通電とし、かつ、異なる階調の印字を複数のノズ
ルで同時に行うときは通電期間の重複部分で交流電流の
位相を切り替える交流パルス発生手段11及びパルス電圧
印加手段9からなる位相制御手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフィス用コンピ
ュータやパーソナルコンピュータなどの出力印字に用い
られるインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタは、記録
時の静粛性、高速記録が可能、カラー化が容易といった
点から家庭用,オフィス用コンピュータの出力用プリン
タとして広く利用されるようになってきた。このような
インクジェットプリンタはインクを小滴化し飛翔させ、
記録紙に付着させて記録を行うもので、小滴の発生法や
飛翔方向の制御法によってコンティニアス方式とオンデ
マンド方式に大別される。
【0003】コンティニアス方式は、例えば米国特許第
3060429号に開示されている方式であって、インクの小
滴化を静電吸引的に行い、発生した小滴を記録信号に応
じて電界制御し、記録紙上に小滴を選択的に付着させて
記録を行うものであり、小滴の発生に高電圧を要し、マ
ルチノズル化が困難であるので高速記録には不適であ
る。
【0004】オンデマンド方式は、例えば米国特許第37
47120号に開示されている方式で、小滴を吐出するノズ
ルを有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子
に、電気的な記録信号を付加し、この記録信号をピエゾ
振動素子の機械的振動に変え、機械的振動に従って前記
ノズルより小滴を吐出させて記録紙に付着させることで
記録を行うものであり、オンデマンド方式でインクをノ
ズルより吐出して記録を行うため、コンティニアス方式
のように吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなか
った小滴を回収することが不要であるため、シンプルな
構成が可能である。しかし、記録ヘッドの加工の困難さ
や、ピエゾ振動素子の小型化が極めて困難でマルチノズ
ル化が難しく、ピエゾ素子の機械振動という機械的エネ
ルギーで小滴の飛翔を行うので高速記録に向かないこと
等の欠点を有する。
【0005】また特公昭61−59911号公報,特公昭62−1
1035号公報,特公昭61−59914号公報には発熱抵抗体に
より沸騰を生起させ液滴を飛翔させる方式の記録法が公
開されている。
【0006】オンデマンド方式の他の例として米国特許
第3179042号に開示されている方式はピエゾ振動素子等
の手段による機械的振動エネルギーを利用する代わりに
熱エネルギーを利用することが記載されている。機械的
振動エネルギーを利用する方式と比較しエネルギー変換
効率が高い、マルチノズル化が容易であるといった特徴
がある。
【0007】次にインクの吐出原理について説明する。
図11は従来例のインク記録装置の要部断面図である。図
11において、23は導電性のインク、24は導電性のインク
23で満たされたインク室、25は導電性のインク23を収容
するインクタンク、26,27は導電性のインク23の液面以
下に配置された一対の電極、28は電源、29は電源28のス
イッチ、30は導電性のインク23を吐出するノズル、31は
記録紙、32はノズル30から吐出されるインク滴である。
【0008】一対の電極26,27にスイッチ29を閉じ電源
28から電圧を印加すると、導電性のインク23に電流が流
れ、そのジュール熱で電極26,27の先端間の導電性のイ
ンク23の一部が気化する。さらにその気化された導電性
のインク23の蒸気はノズル30から記録紙31にインク滴32
を吐出させるのに十分な圧力を発生するまで膨張する。
このようにスイッチ29により電源28から一対の電極26,
27間に電圧を印加することで、導電性のインク23を吐出
するノズル30を選び記録紙31に所望の文字を形成できる
ようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記通
電インクジェット方式のインク吐出装置では、電極の腐
食劣化を防止するため交流電流を通電する方法がとられ
ている。また電極を隣り合ったノズルで共用することで
多ノズル化を実現している。このような構造をとる場
合、全電極はインクを介して接続されることになるた
め、吐出するノズルの電極対には逆相の電流を通電し、
吐出しないノズルの電極対には不要電流が流れないよう
に同相の電圧を印加するような位相制御が必要となる。
【0010】従来の階調印字を行わない印字方式では、
印字開始タイミング及び通電期間は1種類だけなので、
この位相制御は印字するかどうかのみで制御していた。
しかしながらヘッド駆動回路の電源電圧を変化させ、通
電開始タイミング及び通電期間を変化させることで階調
印字を行う電源変調方式においては、各階調で通電開始
タイミング及び通電期間が異なり各ノズルで通電期間が
様々に重複することになるため、通電期間中に交流電流
の位相を変化させることが必要となってくる。さらに通
電期間中に位相を変化させるとその変化点で低周波パル
スとなってしまい電極を劣化させることがあった。
【0011】本発明はこのような問題を解決し、ドット
サイズを可変とし、高速な多階調印刷が容易で、かつ、
印字品質の高いインクジェットプリンタの提供を目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、インクに接する電極に交流電流を通電しイン
クを加熱沸騰させて発生する気泡でインクを吐出させる
マルチノズル構造のノズルを有するインクジェットプリ
ンタにおいて、前記電極に交流電流を通電するヘッド駆
動手段の電源を印字開始信号に同期して変化させる電源
制御手段と、画像データの階調情報に応じて前記交流電
流を通電させる通電開始タイミング及び通電期間の印字
信号を出力する通電制御手段と、前記印字信号に基づき
インクの吐出を行わないノズルの電極は交流電流を非通
電とし、かつ、異なる階調の印字を複数のノズルで同時
に行うときは通電期間の重複部分で交流電流の位相を切
り替える交流パルス発生手段及びパルス電圧印加手段か
らなる位相制御手段を有するものである。
【0013】本発明によれば、電極は隣り合ったノズル
で共有するマルチノズル構造であり、電源制御手段によ
りヘッド駆動回路の電源を印字開始信号に同期して変化
させ、通電制御手段により、画像データの階調情報に応
じて交流電流を通電させる通電開始タイミング及び通電
期間を変化させ、位相制御手段により、インクの吐出を
行わないノズルの電極は交流電流を非通電とし、かつ異
なる階調の印字を複数のノズルで同時に行う際は通電期
間の重複部分で交流電流の位相を切り替え、さらに交流
電流の位相を切り替える際に交流電流の少なくとも半周
期分電極を高インピーダンス状態に保持することによ
り、ドットサイズを可変することができ、高速な多階調
印刷が容易に実現でき、印字品質の高いインクジェット
プリンタを提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図10を用いて説明する。
【0015】(実施の形態)図1は本発明の実施の形態
におけるインクジェットプリンタのヘッド駆動回路であ
る。図1において、1は導電性のインクでインクタンク
2に満たされている。3は導電性のインク1のインク滴
を記録紙(図略)側へ吐出するノズル、4及び5は導電性
のインク1の液面中に配置された一対の電極、6は両電
極4,5間を流れる通電電流である。
【0016】また、7は印字開始信号PTRGが入力さ
れ電源制御手段8の動作を制御する変調信号eを出力す
る変調信号発生手段、8は前記変調信号eに基づき前記
印字開始真号PTRGに同期して電極4,5に印加する
交流電圧を変化させ後述するパルス電圧印加手段9のト
ランジスタQ1,Q3のエミッタへ出力する電源制御手
段、前出のパルス電圧印加手段9はトランジスタQ1〜
Q4で構成され交流パルス発生手段11からのパルス信号
a,bによりON,OFF状態となり、コレクタ側に接
続された電極4,5に交流電圧を印加するものである。
10は画像データdを入力とし階調に応じて設定された通
電開始タイミングと通電期間に従って2値の印字信号c
を出力する通電制御手段、前出の交流パルス発生手段11
は前記印字信号cに基づきパルス信号a及びbをパルス
電圧印加手段9のトランジスタQ1,Q2及びQ3,Q
4のベースに出力するものである。なお、前記交流パル
ス発生手段11とパルス電圧印加手段9とで位相制御手段
を構成し、前記印字信号cに基づきインクの吐出を行わ
ないノズルの電極は交流電流を非導通とし、かつ、異な
る階調の印字を複数のノズルで同じに行うときは通電期
間の重複部分で交流電流の位相を切り替えるものであ
る。
【0017】次に上記構成の動作を説明すると、変調信
号発生手段7に、印字開始信号PTRGが入力されると
電源制御手段8を制御する変調信号eを発生する。電源
制御手段8は変調信号eにより電極4,5に交流電圧を
印加するパルス電圧印加手段9を印字開始信号PTRG
に同期して変化させ、トランジスタQ1,Q3のエミッ
タへ出力する。
【0018】一方、画像データdが通電制御手段10に入
力されると、階調に応じて設定された通電開始タイミン
グ及び通電期間に従った2値の印字信号cを交流パルス
発生手段11へ出力する。この印字信号cはハイレベルで
印字、ローレベルで非印字という論理である。すなわ
ち、印字信号cがハイレベルの期間は交流パルス発生手
段11から出力されるパルス信号a,bは互いに逆相であ
り、印字信号cがローレベルの期間はパルス信号a,b
は互いに同相となる。
【0019】この交流パルス発生手段11からのパルス信
号a及びbはパルス電圧印加手段9のトランジスタQ
1,Q2のベース及びトランジスタQ3,Q4のベース
にそれぞれ入力される。
【0020】今、トランジスタQ1,Q2のベースに入
力されるパルス信号aがハイレベル、トランジスタQ
3,Q4のベースに入力されるパルス信号bがローレベ
ルであるとき、Q1はOFF、Q2はON、Q3はO
N、Q4はOFF状態となり、電極5にはパルス電圧印
加手段9からの電圧が印加され、電極4はグランドレベ
ルになるので通電電流6が矢印の方向に流れる。同様に
パルス信号aがローレベル、パルス信号bがハイレベル
であるとき、Q1はON、Q2はOFF、Q3はOF
F、Q4はON状態となり、電極4にはパルス電圧印加
手段9からの電圧が印加され、電極5はグランドレベル
になるので通電電流6が矢印と逆の方向に流れる。
【0021】このように導電性のインク1を吐出させる
ときはパルス信号a及びbの論理を一定期間交互に繰り
返し、電極4と電極5の間に交流電流を流すことによ
り、導電性のインク1を沸騰させ、その圧力変化によっ
てノズル3より導電性のインク1を吐出させる。交流電
流を流すことの最大のメリットは電極の電気分解を防
ぎ、電極の寿命を維持できることである。
【0022】ここで、交流パルス発生手段11の出力であ
るパルス信号a及びbは数100kHz〜数MHzの高周波で吐
出する場合は互いに180°位相がずれるようにし、吐出
しない場合は互いに同相にする。これらのパルス信号a
及びbはトランジスタQ1〜Q4をスイッチングする基
本パルスである。
【0023】次にノズル3より吐出される導電性のイン
ク1によって形成されるドット径の階調制御の原理を図
2により説明し、印加エネルギとインク滴の飛翔速度に
よる着弾(ドット)位置の問題を図3により説明し、図3
の問題を解決する着弾補正を図4により説明する。
【0024】図2はドット径の階調制御を示すグラフで
ある。図2(a)において、横軸は加熱時間、縦軸は印加
電力及びドット径を決定する気泡体積である。ヘッドに
例えば0.4Wの電力を与えると沸騰開始までの加熱時間
は7μsとなりエネルギE1=0.4×7=2.8μJが与えら
れる。そのときの気泡はB1のように成長し最大気泡体
積は200plとなる。同様にヘッドに0.23Wの電力を与え
ると沸騰開始までの加熱時間は22μsとなりエネルギE
2=0.23×22=5.06μJが与えられ、そのときの気泡は
B2のように成長し最大気泡体積は400plとなる。
【0025】このように印加電力により沸騰開始までの
時間が決まり、それによりインクの加熱される体積が変
化し、加熱される体積が大きいほど最大成長気泡体積が
大きくなる。つまり図2(b)に示すようにゆっくり加熱
(横軸は加熱時間)すればより大きな気泡B2を形成する
ことができる。また、印加電圧(縦軸)を大きく、速く加
熱すれば小さな気泡B1を形成することができる。この
ようにして気泡体積を変化させドット径の階調制御がで
きる。
【0026】図3は印加エネルギとインク滴飛翔速度の
関係を示す。図3に示すように印加エネルギ(横軸)が増
大するほどインク滴(縦軸)はより大きなエネルギを得、
高速で吐出される。従って記録紙に対してヘッドが高速
で移動するシリアルプリンタにおいては、異なる階調の
ドットを同時に吐出開始させるとインク滴の飛翔時間が
異なるため、その着弾位置にずれを発生させてしまい、
印字品質を劣化させてしまうという問題がある。
【0027】そこで、図4に示すように通電型のインク
ジェットプリンタで階調印字を行う場合、小さなドット
を印字するときは図4(a)に示すように高電圧で短時間
通電し速く吐出させ、大きなドットを印字する場合は図
4(b)に示すように低電圧で長時間通電し吐出を遅らせ
ることで同一位置に大小のドットが記録紙上に印刷さ
れ、着弾位置ずれを補正することができる。
【0028】(具体例)以下、1つの画素データが4階
調,5つのノズルで印字を行う場合を例にとり図5ない
し図10により説明する。
【0029】図5(a)は図1の通電制御手段10と交流パ
ルス発生手段11とパルス電圧印加手段9の制御ブロック
図を示し、(b)は(a)のパルス電圧制御部104の詳細図、
(c)は(a)の交流パルス発生手段11の詳細図である。
【0030】前記図5(a)に示す通電制御手段10は2ビ
ットの画像データDin(図1の画像データd)を入力とす
るデコーダ101と、シフトレジスタSR及びフリップフ
ロップFFよりなるレジスタブロック102と、オンタイ
ム生成ブロック103と、パルス電圧制御部104とで構成さ
れる。そして、前記シフトレジスタSRはシリアル/パ
ラレルクロックSCLKで、フリップフロップFFはラ
ッチ信号LATで、それぞれ駆動、保持される。またパ
ルス電圧制御部104はオンタイム生成ブロック103から階
調1,2,3の駆動条件を示す信号OT1,OT2,O
T3で動作し、コントロール信号OC0〜OC5を出力
するものである。
【0031】次に図5の通電制御手段10の動作を図6の
タイミングチャートにより説明する。
【0032】図6の印字開始信号PTRGが発生するた
びに5つのノズルを駆動する。1つの画素データは4階
調なので2ビットのデータDinで表され、Dinが小さい
ほど濃度の低い画素、すなわちインク滴の小さい画素を
表しているものとし、Din=0の場合は無印字とする。
またDinは5ノズル分のデータを順次伝送しているとす
る。
【0033】デコーダ101は図6に示すようにDin=0
のときQ1=Q2=Q3=0、Din=1のときQ1=
1、Q2=Q3=0、Din=2のときQ2=1、Q1=
Q3=0、Din=3のときQ3=1、Q1=Q2=0を
出力し、Q1は階調1、Q2は階調2、Q3は階調3の
信号を表しているものとする。いまDinを例えば図6に
示すように1,2,3,0,1とすると、デコーダ101
の出力は順にQ1は1,0,0,0,1、Q2は0,
1,0,0,0、Q3は0,0,1,0,0となる。シ
リアルな信号Q1,Q2,Q3はそれぞれシリアル/パ
ラレルクロックSCLK及びラッチ信号LATで動作す
る次のレジスタブロック102で信号QP1,QP2,Q
P3にパラレル変換される。信号QP1〜QP3の各ビ
ットが5つのノズルに対応しており、ビット0がノズル
0、ビット1がノズル1、・・・となる。すなわち信号
QP1=10001bとはノズル0とノズル4を階調1
の駆動条件で、QP2=01000bとはノズル3を階
調2の駆動条件で、QP3=00100bとはノズル2
を階調3の駆動条件でそれぞれ駆動し、ノズル1は不吐
出となる。
【0034】各階調1,2,3の駆動条件はオンタイム
生成ブロック103により制御される。このオンタイム生
成ブロック103はあらかじめ設定された印字開始信号P
TRGからの遅延情報と通電時間情報に従い信号OT1
〜OT3を出力する。このOT1は階調1、OT2は階
調2、OT3は階調3の駆動条件を表す信号である。
【0035】前記信号QP1〜QP3、信号OT1〜O
T3は各電極に接続されたパルス電圧印加手段9を駆動
するためのパルス電圧制御部104へ入力される。信号Q
P1〜QP3の各ビットはそれぞれ図5(b)のように信
号OT1〜OT3と演算されコントロール信号OC0〜
OC4を生成する。そしてコントロール信号OC5は駆
動の基準とするためOC0〜OC4のORをとり生成す
る。
【0036】交流パルス発生手段11は図5(c)のような
構成で、コントロール信号OC0〜OC5及びクロック
CLKにより実際にパルス電圧印加手段9を駆動する駆
動信号DV0〜DV5を生成する。すなわち、交流パル
ス発生手段11のセレクタ110はコントロール信号OC0
〜OC4がローレベルのとき駆動信号DV1〜DV5、
【0037】
【外1】
【0038】駆動信号DV0〜DV4として出力する。
駆動信号DV5はコントロール信号OC5とクロックC
LKのANDである。駆動信号DV0〜DV5はパルス
電圧印加手段9に入力されヘッド電極へ交流電圧V0〜
V5を供給する。
【0039】簡単に説明するためパルス電圧印加手段9
の電源を固定とし、負荷を純抵抗とした場合の回路構成
とそのときの負荷電流を図7に示す。図7(a)に示す負
荷の接続方法はパルス電圧印加手段9の出力電圧V0,
V1間に純抵抗R0を、V1,V2間に純抵抗R1を、
V2,V3間に純抵抗R2を、V3,V4間に純抵抗R
3を、V4,V5間に純抵抗R4を接続する。これら純
抵抗R0〜R4に流れる電流I0〜I4はそれぞれの両
端の電圧V0〜V5の電位差により決まり、図7(b)に
示す両端の電圧が逆相のとき流れ、同相のときには流れ
ない。
【0040】図8は実際のヘッドを負荷として階調印字
を行う場合の動作説明図である。図8(a)は図1の変調
信号発生手段7と電源制御手段8により生成されるパル
ス電圧印加手段9のレベル電源電圧を示し、図8(b)は
交流パルス発生手段11からの駆動信号DV0〜DV5に
よりパルス電圧印加手段9からの出力電圧V0〜V5と
電極0〜5とノズル0〜4の接続配置構成を示すもので
ある。レベルは電源電圧(a)に従って変化し、パルスの
位相はDV0〜DV5により決定される。(b)に示すA
相,B相は互いに180°位相がずれたパルスを表してい
る。すなわちノズルの両端の電極が逆相ならば電極間の
電位差に応じた電流が流れ、同相ならば電流は流れな
い。すなわちノズル4は大電流が短期間(t1〜t3)流
れ、ノズル3は電流が流れず、ノズル2は小電流が長期
間(t4〜t6)流れ、ノズル1は中電流が中期間(t2
〜t5)流れ、ノズル0は大電流が短期間(t1〜t3)
流れる。その結果、ノズル4は小ドット、ノズル3は非
吐出、ノズル2は大ドット、ノズル1は中ドット、ノズ
ル0は小ドットがそれぞれ同時に得られる。このように
して、多階調印字が同時に高速で行うことができ、印字
品質の高いインクジェットプリンタが実現できる。
【0041】また図7で示すように電流I0〜I4は通
常の幅以上流れる場合があり、電極の寿命に悪影響を及
ぼす。そこで図9に示すように、シフトレジスタ91、
【0042】
【外2】
【0043】このときのタイミングチャートを図10に示
す。このようにコントロール信号OC0〜OC4の変化
点で3ステート出力のパルス電圧印加手段93の出力をハ
イインピーダンスとすることで、ノズルに流れる電流I
0〜I4は異常にパルス幅の長い電流が流れることがな
く、電極の腐食を防ぐことができ、信頼性の高い階調イ
ンクジェットプリンタを実現することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットプリンタはドットサイズを可変することができ、
高速な多階調印字が容易に実現でき、印字品質の高いイ
ンクジェットプリンタを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるインクジェットプ
リンタのヘッド駆動回路を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるドット径の階調制
御原理図である。
【図3】インクジェットプリンタの印加エネルギとイン
ク滴飛翔速度の関係図である。
【図4】本発明の実施の形態における着弾補正を考慮し
た階調印字の原理図である。
【図5】本発明の具体例における図1の通電制御手段と
交流パルス発生手段とパルス電圧印加手段との制御ブロ
ック図である。
【図6】図5の通電制御手段の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】図5のパルス電圧印加手段の回路構成と抵抗負
荷時の負荷電流を示す図である。
【図8】インクジェットプリンタのヘッドを負荷として
階調印字を行う動作説明図である。
【図9】インクジェットプリンタの電極寿命を考慮した
回路例図である。
【図10】図9の電極寿命対策を実施したタイミングチ
ャートである。
【図11】従来のインク吐出装置の基本構成を示す要部
断面図である。
【符号の説明】
1…導電性のインク、 2…インクタンク、 3…ノズ
ル、 4,5…電極、6…通電電流、 7…変調信号発
生手段、 8…電源制御手段、 9…パルス電圧印加手
段、 10…通電制御手段、 11…交流パルス発生手段、
91…シフトレジスタ、 92…論理回路、 93…3ステ
ート出力のパルス電圧印加手段、 101…デコーダ、 1
02…レジスタブロック、 103…オンタイム生成ブロッ
ク、104…パルス電圧制御部、 110…セレクタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクに接する電極に交流電流を通電し
    インクを加熱沸騰させて発生する気泡でインクを吐出さ
    せるマルチノズル構造のノズルを有するインクジェット
    プリンタにおいて、前記電極に交流電流を通電するヘッ
    ド駆動手段の電源を印字開始信号に同期して変化させる
    電源制御手段と、画像データの階調情報に応じて前記交
    流電流を通電させる通電開始タイミング及び通電期間の
    印字信号を出力する通電制御手段と、前記印字信号に基
    づきインクの吐出を行わないノズルの電極は交流電流を
    非通電とし、かつ、異なる階調の印字を複数のノズルで
    同時に行うときは通電期間の重複部分で交流電流の位相
    を切り替える交流パルス発生手段及びパルス電圧印加手
    段からなる位相制御手段とを有することを特徴とするイ
    ンクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド駆動手段は前記交流電流の位
    相を切り替える際に、交流電流の少なくとも半周期分は
    電極を高インピーダンス状態に保持することを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェットプリンタ。
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