JPH09118025A - 階調印字ヘッド - Google Patents

階調印字ヘッド

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JPH09118025A
JPH09118025A JP27532095A JP27532095A JPH09118025A JP H09118025 A JPH09118025 A JP H09118025A JP 27532095 A JP27532095 A JP 27532095A JP 27532095 A JP27532095 A JP 27532095A JP H09118025 A JPH09118025 A JP H09118025A
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nozzle
print head
nozzles
gradation
ink
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JP27532095A
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English (en)
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Hajime Shiraishi
肇 白石
Koji Matsuo
幸治 松尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い範囲でのドット径可変を可能とし、自然
画レベルの高画質を得ることができる階調印字ヘッドを
提供することを目的とする。 【解決手段】インクの吐出量を可変し得る吐出エネルギ
ー発生手段と、互いに異なる流路構造を持つ大ノズルN
1と小ノズルN2の2つのノズルグループを備え、大ノ
ズルN1で比較的大ドットの階調印字を、小ノズルN2
で比較的小ドットの階調印字を行う。したがって広い範
囲のドット径の可変が可能となり、従来ディザ方式等で
問題になった解像度の劣化等がなく、なめらかな自然画
画像の再現が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタなどの階調印字ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタは、記録
時の静粛性、高速記録が可能、カラー化が容易といった
点から家庭用、オフィス用コンピュータの出力用プリン
タとして広く利用されるようになってきた。このような
インクジェットプリンタはインクを小滴化し飛翔させ、
記録紙に付着させて記録を行うもので、小滴の発生法や
飛翔方向の制御法によってコンティニアス方式とオンデ
マンド方式に大別される。
【0003】コンティニアス方式は、例えば米国特許第
3060429号に開示されている方式であって、イン
クの小滴化を静電吸引的に行い、発生した小滴を記録信
号に応じて電界制御し、記録紙上に小滴を選択的に付着
させて記録を行うものであり、小滴の発生に高電圧を要
し、マルチノズル化が困難であるので高速記録には不適
である。
【0004】オンデマンド方式は、例えば米国特許第3
4747120号に開示されている方式で、小滴を吐出
するノズル孔を有する記録ヘッドに付設されているピエ
ゾ振動素子に、電気的な記録信号を付加し、この電気記
録信号をピエゾ振動素子の機械的振動に変え、機械的振
動に従って前記ノズル孔より小滴を吐出させて記録紙に
付着させることで記録を行うものであり、オンデマンド
でインクをノズル孔より吐出して記録を行うため、コン
ティニアス方式のように吐出飛翔する小滴の中、画像の
記録に要さなかった小滴を回収することが不要であるた
め、シンプルな構成が可能である。記録ヘッドの加工の
困難さや、ピエゾ振動素子の小型化が極めて困難でマル
チノズル化が難しく、ピエゾ素子の機械振動という機械
的エネルギーで小滴の飛翔を行うので高速記録に向かな
いこと、等の欠点を有する。
【0005】また特公昭61−59911,特公昭62
−11035,特公昭61−59914には発熱抵抗体
により沸騰を生起させ液滴を飛翔させる方式の記録法が
公開されている。
【0006】オンデマンド方式の他の例として米国特許
第3179042号に開示されている方式はピエゾ振動
素子等の手段による機械的振動エネルギーを利用する代
わりに熱エネルギーを利用することが記載されている。
機械的振動エネルギーを利用する方式と比較しエネルギ
ー変換効率が高い、マルチノズル化が容易であるといっ
た特徴がある。
【0007】次にその吐出原理について説明する。図1
1は従来の印字ヘッドの断面図である。図11において
1は導電性インク、2は導電性インク1で満たされたイ
ンク室、3は導電性インク1を収容するインクタンク、
4、5は導電性インク1液面以下に配置された一対の電
極、6は電源、7は電源6のスイッチ、8は導電性イン
ク1を吐出するノズル、9は記録紙、10はノズル8か
ら吐出されるインク滴である。一対の電極4、5に電圧
を印加すると、導電性インク1に電流が流れ、そのジュ
ール熱で電極4、5の先端間の導電性インク1の一部が
気化する。更にその気化された導電性インク1の蒸気は
ノズル8から記録紙9にインク滴10を吐出させるのに
十分な圧力を発生するまで膨張する。スイッチ7により
電圧を印加することで、導電性インク1を吐出するノズ
ル孔を選び記録紙9に所望の文字を形成できるようして
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成で、階調印字を行おうとする時、インクを加熱す
るエネルギーの与え方を変化させてインクを吐出させる
液滴の量を変化させようとしても、ノズルの構造上液滴
の変化のダイナミックレンジが十分にとれないという問
題を有していた。なぜなら小さな吐出エネルギーの時吐
出液滴の量は小さくなる傾向にあるが、吐出速度も同時
に小さくなるために、液滴が記録紙に安定に到達し得ず
印字品質の大きな劣化を引き起こすからである。
【0009】そこで本発明は、広い範囲でドット径を変
えることができ、自然画レベルの高画質を得ることがで
きる階調印字ヘッドを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、インクの吐出量を可変する吐出エネルギー
発生手段と、互いに異なる流路構造を持つ複数のノズル
グループを備え、前記複数のノズルグループのそれぞれ
のグループの吐出量可変範囲が異なるようにした。また
これらの複数のノズルを最適に配置させて更に高速に良
好な画質で印字を行うために、吐出可変範囲が互いに異
なる流路構造を持つノズルN1、N2、・・・Njを順
次繰り返し配列させたノズル配列を備え、前記ノズルの
配列方向に対する前記印字ヘッドと印字用紙の1回の相
対移動量Lの平均値が、全ノズル数Mとノズルピッチp
と流路構造の種類数jとの関係においてLの平均値=M
×p/jであるようにした。
【0011】また前記相対移動量Lの長さに全ノズルの
配列を分割したものを一つのグループとするj個のノズ
ルグループのそれぞれの互いに隣接する上端と下端のノ
ズルを同一の流路構造とし、かつノズルの繰り返し順は
変えないようにすることにより前記相対移動量Lが常に
L=M×p/jであるようにした。
【0012】また前記吐出エネルギー発生手段が電気熱
変換手段とし、また前記吐出エネルギー発生手段が電気
機械変換手段とした。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、インクの吐出量を可変する吐出エネルギー発生手段
と、互いに異なる流路構造を持つ複数のノズルグループ
を備え、前記複数のノズルグループのそれぞれのグルー
プの吐出量可変範囲が異なるものであり、広い範囲での
インク吐出量の可変を実現する事が可能となり、印字画
質を大幅に向上することができる。また記録走査ごとの
印字ムラも印字速度を落とすことなく減少することが可
能となり更に高画質を達成できる。
【0014】次に、本発明の一実施の形態を図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態における階
調印字ヘッドのノズル配列平面図である。簡単のため1
6ノズル、2種ノズルの構成で説明する。図1におい
て、この階調印字ヘッド11の大ノズルN1は比較的大
きなインク液滴を吐出させる為のノズルでありノズル径
は比較的大きい。小ノズルN2は比較的小さなインク液
滴を吐出させる為のノズルでありノズル径は比較的小さ
い。図1では大ノズルN1のグループと小ノズルN2の
グループが千鳥配列であるが、一列配置でも構わない。
【0015】図2は本発明の一実施の形態における階調
印字ヘッドの吐出原理図である。図2において12は導
電性インクで満たされたインク室、13、14はインク
に接する形でインク室12に配置された互いに対向する
電極、15はインクを吐出するノズル、16はドライバ
回路、30は電源、Q1,Q2,Q3,Q4はトランジ
スタ、20、21はAND回路、22は交流パルス発生
器である。以上のように構成された階調印字ヘッドの動
作を説明する。
【0016】図2において、今トランジスタQ1,Q2
のベースに入力されるパルス信号iがハイレベル、トラ
ンジスタQ3,Q4のベースに入力されるパルス信号j
がローレベルである時、Q1はOFF、Q2はON、Q
3はON、Q4はOFF状態となり、電極13には電源
30の電圧が印加され、電極14はグランドレベルにな
るので通電電流Iが矢印の方向に流れる。同様にパルス
信号iがローレベル、パルス信号jがハイレベルである
時、Q1はON、Q2はOFF、Q3はOFF、Q4は
ON状態となり、電極14には電源30の電圧が印加さ
れ、電極13はグランドレベルになるので通電電流Iが
矢印と逆の方向に流れる。このように電極13,14周
辺の導電性インクを吐出させる時はパルス信号i及びパ
ルス信号jの論理を一定期間交互に繰り返し、電極13
と電極14の間に交流電流を流すことにより、電極1
3,14周辺の導電性インクを沸騰させ、発生した沸騰
気泡の圧力によってノズル15よりインクを吐出させ
る。交流電流を流すことの最大のメリットは電極13,
14の電気分解を防ぎ、電極13,14の寿命を維持で
きることである。
【0017】交流パルス発生器22の出力c及び出力d
は数100kHz〜数MHz、デューティが50%以下
の高周波で互いに180゜位相がずれている。これらの
出力c及び出力dはトランジスタQ1〜Q4をスイッチ
ングする基本パルスであり、ヘッドイネーブル信号EN
Bによって有効になる。
【0018】図3は本発明の一実施の形態における階調
印字ヘッドの階調制御方法を示す図である。図3におい
て横軸は加熱時間、縦軸は印加電力およびドット径を決
定する気泡体積である。ヘッドに0.2Wの電力を与え
ると沸騰開始までの加熱時間は7μsとなりE1=0.
2×7=1.4μJのエネルギーが与えられる。その時
の気泡はB1のように成長し最大気泡体積は100pl
となる。同様にヘッドに0.12Wの電力を与えると沸
騰開始までの加熱時間は22μsとなりE2=0.12
×22=2.64μJのエネルギーが与えられ、その時
の気泡はB2のように成長し最大気泡体積は200pl
となる。このように印加電力により沸騰開始までの時間
が決まり、それによりインクの加熱される体積が変化
し、加熱される体積が大きいほど最大成長気泡体積が大
きくなる。つまりゆっくり加熱すればより大きな気泡を
形成することができる。沸騰が始まれば気泡により電極
13,14間の電流が遮断されるので電圧を直後に切る
ように制御しても最大成長気泡体積に影響はない。この
ようにして気泡体積を変化させドット径の階調制御がで
きる。
【0019】図4は本発明の一実施の形態における階調
印字ヘッドの沸騰気泡量とドット径の関係を示すグラフ
である。図4においてノズル径32μmで試作した大ノ
ズルN1は気泡量60pl〜280plの範囲で印字用
紙上のドット径は70μmから120μmまで変化し、
ノズル径24μmで試作した小ノズルN2は気泡量30
pl〜170plの範囲でドット径は30μmから70
μmまで変化することがわかった。
【0020】図5は本発明の一実施の形態における階調
印字ヘッドのドット径と吐出速度の関係を示すグラフで
ある。図5において大ノズルN1でドット径70μm〜
120μmの印字を行った時のインク吐出速度は8m/
sから21m/sまで変化し、小ノズルN2でドット径
30μm〜70μmの印字を行った時のインク吐出速度
は7m/sから21m/sまで変化することがわかっ
た。印字用紙上でドットの安定性を考えると吐出速度は
5m/sから25m/sの間が望ましい。一方吐出速度
を決定するのは主としてノズルの流体抵抗であり、この
流体抵抗が大きいほど吐出速度が大きくなる傾向にあ
る。
【0021】以上のように大ノズルN1で70μm〜1
20μmまでのドットの印字を行い小ノズルN2で30
μm〜70μmまでのドットの印字を行えば30μm〜
120μmまでの広範囲のドット可変が可能となり高画
質の階調印字が可能となる。
【0022】図6は本発明の一実施の形態における階調
印字ヘッドの制御ブロック図である。簡単のため大ノズ
ルN1の4ノズル構成で説明する。基本的に小ノズルN
2の構成も同様である。
【0023】図6において11は印字ヘッド、12は導
電性インクで満たされたインク室、13、14は電極、
15はインクを吐出するノズル、16、17、18、1
9は印字ヘッド11を駆動するためのドライバ回路、3
0は電源回路、31、32、33、34はマルチプレク
サ、35、36、37、38はヒートパルス発生器、3
9はプリヒートパルス発生器である。
【0024】図7は本発明の一実施の形態における階調
印字ヘッドの制御ブロックの動作を示すタイミングチャ
ートである。印字クロックCKは印字周期Tで各ノズル
の印字タイミングの基本となるクロックである。この印
字クロックCKは電源30、ヒートパルス発生器35、
36、37、38及びプリヒートパルス発生器39に接
続され、それぞれの回路に対し印字周期Tで同期を取
る。変調電圧VMは印字クロックCKに同期し、最大電
圧Vmax、最小電圧Vminの値を取る周期Tの三角
波である。この変調電圧VMはドライバ回路16、1
7、18、19に共通に供給される。また変調電圧VM
はのこぎり波や正弦波や階段状の波形でもかまわず周期
性を持っていれば良い。階調制御信号SM1、SM2、
SM3、SM4はそれぞれヒートパルス発生器35、3
6、37、38から印字クロックCKに同期して出力さ
れ、インク吐出量、即ち印字ドットの大きさを可変する
ために階調レベル1、2、3、4に対応したタイミング
信号である。予備加熱信号fはインク非吐出期間におい
て、インクを吐出しない程度の予備加熱を行うための信
号で、プリヒートパルス発生器39より印字クロックC
Kに同期して出力される。イネーブル信号ENBはマル
チプレクサ31より出力される信号で、各印字周期にお
いて階調制御信号SM1、SM2、SM3、SM4及び
予備加熱信号fのうち階調レベルに合わせて選択信号S
ELによって選択される信号である。
【0025】今、インク非吐出期間においては予備加熱
信号fが選択され、インク吐出期間において期間Tu1
では階調制御信号SM1が選択され、期間Tu2では階
調制御信号SM2が選択され、期間Tu3では階調制御
信号SM3が選択され、期間Tu4では階調制御信号S
M4が選択されたとする。c及びdは互いに位相が18
0度ずれた交流パルス信号で、インク非吐出期間及びイ
ンク吐出期間においてインクを加熱する。ヘッド駆動信
号電圧DMは、電極13,14に印加される互いに位相
が180度ずれた交流電圧信号p,qを簡単の為に直流
で示したものである。インク非吐出期間においては変調
電圧VMの値がV0の時Ta0の期間オンされ予備加熱
を行う。インク吐出期間においては、階調レベル1の
時、イネーブル信号ENBは変調電圧VMの値がV1の
タイミングからTb1の間アクティブにする。階調レベ
ル2の時、イネーブル信号ENBは変調電圧VMの値が
V2のタイミングからTb2の間アクティブにする。階
調レベル3の時、イネーブル信号ENBは変調電圧VM
の値がV3のタイミングからTb3の間アクティブにす
る。階調レベル4の時、イネーブル信号ENBは変調電
圧VMの値がV4のタイミングからTb4の間アクティ
ブにする。
【0026】このようにして変調電圧VMからイネーブ
ル信号ENBが階調レベルに合った電圧値と通電時間を
切り出すようにしてヘッド駆動信号電圧DMを得る。マ
ルチプレクサ32、33、34もマルチプレクサ31と
同様にノズルに固有の選択信号SELを受けて、それぞ
れドライバ回路17、18、19に対しイネーブル信号
ENBを出力する。これにより各ノズルから階調レベル
に合ったインクを吐出することができる。図6において
は印字ヘッド11の4つのノズルから階調レベル1、
2、3、4に見合ったインク液滴IP1、IP2、IP
3、IP4を吐出している状態を示している。
【0027】このような階調印字方式において、印字ヘ
ッド11が印字用紙に対し相対的な運動をしながら印字
をする場合、インク液滴のサイズが異なっても印字用紙
の同一箇所に着弾されるような補正が必要である。一般
的に小さな液滴をノズルより吐出させる場合は投入エネ
ルギーを小さくするためにインクの飛翔速度は小さくな
る。図7において、階調制御信号SM1、即ち階調レベ
ル1の時インク飛翔速度がTc1とする。SM2は階調
レベル2でSM3は階調レベル3でSM4は階調レベル
4である。階調制御信号SM2、SM3、SM4におい
て、ハイになるタイミングはそれぞれSM1に対しTa
2、Ta3、Ta4期間後で、変調電圧VMの値がV
2、V3、V4のタイミングであり、ハイの期間はそれ
ぞれTb2、Tb3、Tb4であり、インク飛翔時間は
それぞれTc2、Tc3、Tc4である。図7でわかる
ように Tb1+Tc1=Ta2+Tb2+Tc2 =Ta3+Tb3+Tc3 =Ta4+Tb4+Tc4 となるように変調電圧を作ってやれば、インク吐出量が
変化しても、印字用紙面の着弾位置は同一箇所になる。
【0028】実際に単純に電圧を可変した階調ヘッドの
測定結果から変調電圧を求める。(表1)はヘッド実測
値を示している。
【0029】
【表1】
【0030】(表1)より、Tb1+Tc1=Ta4+
Tb4+Tc4で着弾位置を補正すると、Ta4=(9
+188)−(60+60)=77μsとなる。
【0031】従って電圧30Vから20.5Vまで変化
するのに、Ta4−(Tb1/2)+Tb4/2=77
−9/2+60/2=102.5μsで計算される10
2.5μsとなる傾きを持つ変調電圧をつくればよい。
この変調電圧の電圧がリニアに変化するものとすると、
(表2)の着弾位置補正結果となる。
【0032】
【表2】
【0033】(表2)ではレベル1とレベル2で10%
の着弾ズレとなるが、最適な変調電圧をかければズレは
少なくなる。また変調電圧VMの最大値Vmaxと最小
値Vminは環境温度によりその環境温度に最適な電圧
値に選ぶこともできる。図8は本発明の一実施の形態に
おける階調印字ヘッドの印字シーケンス図である。
【0034】簡単のため4個の大ノズルN1と4個の小
ノズルN2が千鳥配列になった印字ヘッドで説明する。
ノズル間のピッチをp、全ノズル数をmとする。第1回
走査では印字用紙40に対し印字ヘッド11の下半分の
ノズルで小ノズルN2では小ドットの階調印字を、大ノ
ズルN1では大ドットの階調印字を行う。第2回走査で
は印字用紙40と印字ヘッド11の相対位置がL=(m
/2−1)×p=3×pだけ移動し、印字ヘッド11の
上半分のノズルで第1回走査で小ノズルN2で印字した
位置では大ノズルN1で大ドットの階調印字を、第1回
走査で大ノズルN1で印字した位置では小ノズルN2で
小ドットの階調印字を行い、更に新たな用紙位置で大小
どちらかのドットで階調印字を行う。第3回印字では印
字用紙40と印字ヘッド11の相対位置がL=(m/2
+1)×p=5pだけ移動し、印字ヘッド11の全ノズ
ルで第2回走査までに印字用紙40に対し印字が途中の
部分及び新たな部分で印字を行う。第3回走査以降は全
ノズルの印字で相対移動量は3p、5pを交互に繰り返
す。
【0035】図9は本発明の他の実施の形態における階
調印字ヘッドの印字シーケンス図である。4個の大ノズ
ルN1と4個の小ノズルN2が千鳥配列になっている
が、全ノズルの半分位置で大ノズルN1が連続してい
る。このようにすることにより印字ヘッド11と印字用
紙40の相対移動量をL=m/2×p=4p一定に保つ
ことができ、紙搬送系の送りムラを低減することができ
る。
【0036】ノズルの種類がN1、N2、N3のように
3種類あり、全ノズル数が9ノズルの場合なら、ノズル
の配列をN1、N2、N3、N1、N2、N3、N1、
N2、N3の順番で配列したなら、相対移動量L=(m
/3−1)×p=2p及びL=(m/3+1)×p=4
pを交互に繰り返す。またノズル配列をN1、N2、N
3、N3、N1、N2、N2、N3、N1の順番で配列
したなら、相対移動量L=m/3×p=3p一定とな
る。
【0037】このように、吐出可変範囲が互いに異なる
流路構造を持つノズルN1、N2、・・・Njを順次繰
り返し配列させ、印字ヘッド11と印字用紙40の1回
の相対移動量Lの平均値が、全ノズル数mとノズルピッ
チpとノズルの種類数jとの関係においてLの平均値=
M/j×pであるようにすることで効率的な階調印字が
できる。また、相対移動量Lの長さに全ノズルの配列を
分割したノズル位置で、隣接するノズルを同一種のノズ
ルとし、かつノズルの繰り返し順は変えないようにする
ことで相対移動量Lを一定に保つことができ、紙搬送系
の送りムラを低減することができる。
【0038】図10は本発明の他の実施の形態における
紙搬送系のムラ低減効果を示す印字サンプル図である。
図10(a)従来の印字ヘッドの印字サンプル例、図1
0(b)、図10(c)は図9のヘッドで印字した印字
サンプル例である。簡単のため8ノズルで階調なしで説
明する。図10(a)において8ノズルの印字ヘッド1
1を複数回走査する時、印字ヘッド11と印字用紙40
の相対移動量が本来8×pであるところを、過剰移動に
よるズレ量MFが加算され相対移動量は8×p+MFに
なるために8ドットおきにすき間ができ、紙面上で白ス
ジとなって画質劣化を引き起こす。こういったことは紙
搬送系が紙厚の変化等に対応できなくて起こるケースが
多い。図10(b)においては印字ヘッド11と印字用
紙40の相対移動量は本来4×pであるところを過剰移
動によるズレ量MF/2が加算され相対移動量は4×p
+MF/2となる。しかしながらズレ量が1/2となる
ことに加えて、白スジの発生する位置が2ドットおきで
あるため紙面上の画質劣化はほとんど目立たない。図1
0(c)は図10(b)をわかりやすく同一色のドット
で示した印字サンプルでたとえば360dpiの印字ヘ
ッドなら0.14mmおきの画像濃淡ムラであり図10
(a)の場合とは大きな差がある。なお本発明の印字ヘ
ッド11は電気熱変化手段による吐出方式に限らず、電
気機械変換手段にも吐出方式であってもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明よれば、非常に広い範囲のドット
径の可変が可能となり、従来ディザ方式等で問題になっ
た解像度の劣化等がなく、なめらかな自然画画像の再現
が可能となる。また、インクの吐出量を可変し得る吐出
エネルギー発生手段と、吐出可変範囲が互いに異なる流
路構造を持つノズルN1、N2、・・・Njを順次繰り
返し配列させたノズル列を備え、前記ノズル列の配列方
向に対する前記印字ヘッドと印字用紙の1回の相対移動
量Lの平均値が、全ノズル数Mとノズルピッチpと流路
構造の種類数jとの関係においてLの平均値=M/j×
pであるようにしたことにより、紙搬送系の送りムラに
よる白スジ等の画質劣化を大幅に低減した効果的な階調
印字方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
のノズル配列平面図
【図2】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
の吐出原理図
【図3】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
の階調制御方法を示す図
【図4】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
の沸騰気泡量とドット径の関係を示すグラフ
【図5】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
のドット径と吐出速度の関係を示すグラフ
【図6】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
の制御ブロック図
【図7】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
の制御ブロックの動作を示すタイミングチャート
【図8】本発明の一実施の形態における階調印字ヘッド
の印字シーケンス図
【図9】本発明の他の実施の形態における階調印字ヘッ
ドの印字シーケンス図
【図10】本発明の他の実施の形態における紙搬送系の
ムラ低減効果を示す印字サンプル図
【図11】従来の印字ヘッドの断面図
【符号の説明】
11 印字ヘッド 12 インク室 13,14 電極 15 ノズル 16,17,18,19 ドライバ回路 31,32,33,34 マルチプレクサ 35,36,37,38 ヒートパルス発生器 39 プリヒートパルス発生器 N1 大ノズル N2 小ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクの吐出量を可変する吐出エネルギー
    発生手段と、互いに異なる流路構造を持つ複数のノズル
    グループを備え、前記複数のノズルグループのそれぞれ
    のグループの吐出量可変範囲が異なることを特徴とする
    階調印字ヘッド。
  2. 【請求項2】互いに異なるノズル径を有する複数の前記
    ノズルグループを備えたことを特徴とする請求項1記載
    の階調印字ヘッド。
  3. 【請求項3】インクの吐出量を可変する吐出エネルギー
    発生手段と、吐出可変範囲が互いに異なる流路構造を持
    つノズルN1、N2、・・・Njを順次繰り返し配列さ
    せたノズル列を備え、前記ノズル列の配列方向に対する
    前記印字ヘッドと印字用紙の1回の相対移動量Lの平均
    値が、全ノズル数Mとノズルピッチpと流路構造の種類
    数jとの関係においてLの平均値=M/j×pであるこ
    とを特徴とする階調印字ヘッド。
  4. 【請求項4】前記相対移動量Lの長さに全ノズルの配列
    を分割したものを一つのグループとするj個のノズルグ
    ループのそれぞれの互いに隣接する上端と下端のノズル
    を同一の流路構造とし、かつノズルの繰り返し順は変え
    ないようにすることにより前記相対移動量Lが常にL=
    M×p/jであるようにしたことを特徴とする請求項3
    記載の階調印字ヘッド。
  5. 【請求項5】前記吐出エネルギー発生手段が電気熱変換
    手段であることを特徴とする請求項1から4のいずれか
    1に記載の階調印字ヘッド。
  6. 【請求項6】前記吐出エネルギー発生手段が電気機械変
    換手段であることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か1に記載の階調印字ヘッド。
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