JPH1177988A - インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法

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JPH1177988A
JPH1177988A JP9244262A JP24426297A JPH1177988A JP H1177988 A JPH1177988 A JP H1177988A JP 9244262 A JP9244262 A JP 9244262A JP 24426297 A JP24426297 A JP 24426297A JP H1177988 A JPH1177988 A JP H1177988A
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JP
Japan
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waveform
drive signal
drive
ink
ejection
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Application number
JP9244262A
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English (en)
Inventor
Yuichiro Ikemoto
雄一郎 池本
Toru Tanigawa
徹 谷川
Shinichi Horii
伸一 堀井
Masaki Kishimoto
正樹 岸本
Yasuo Yukita
康夫 雪田
Hiroshi Tokunaga
洋 徳永
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる波形の駆動信号による吐出を行うこと
により多様な表現を忠実に行うことができるインクジェ
ットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録
ヘッドの駆動装置および方法を提供する。 【解決手段】 波形選択部141−1は、駆動波形選択
制御部143からの波形選択信号146−1に基づき、
駆動波形生成部142から出力されている複数の駆動信
号145−0〜145−Nの中からいずれかを時分割的
に選択し、この選択した駆動信号を、対応するノズルに
設けられた圧電素子に供給する。これにより、時間的に
異なる波形の駆動信号によってインク滴の吐出制御が行
われる。他の波形選択部141−2〜141−nも同様
に動作する。駆動信号145−0〜145−Nの時分割
的選択は、吐出周期ごとのみならず吐出周期内において
も行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノズル部からインク
滴を吐出して記録用紙に記録を行うインクジェットプリ
ンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの
駆動装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インク室に連通したノズル部から
インク滴を吐出して記録用紙に記録を行うインクジェッ
トプリンタが普及している。従来、この種のインクジェ
ットプリンタでは、つぎのようにしてインク滴の吐出制
御を行っていた。
【0003】図20は従来のインクジェットプリンタに
おける記録ヘッドおよびその駆動回路の概略構成を表す
ものである。この図に示したように、この記録ヘッド5
00は、ノズル501と、ノズル501に対応して設け
られた圧電素子502とを備えている。圧電素子502
は、図示しないインク流路を介してインクが供給される
インク室(図示せず)の一壁面に固設されている。この
圧電素子502には、オンオフスイッチ503を介し
て、所定波形の駆動信号504が選択的に入力されるよ
うになっている。すなわち、オンオフスイッチ503が
オン状態のときにのみ圧電素子502に駆動信号504
が印加される。圧電素子502は、駆動信号504が印
加されると、図示しないインク室の容積を縮小させる方
向にたわみ、これにより、ノズル501からインク滴を
吐出させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のプ
リンタにおいて、中間階調の画像表現を行うためには、
画素ドット間でインク滴サイズを変化させる必要があ
る。しかしながら、図20に示した従来の記録ヘッド駆
動回路では、圧電素子に対してただ1種類の駆動信号5
04が入力され、単に、吐出を行うか吐出を行わない
か、という制御を行っているに過ぎなかったため、記録
ドットの間隔を調整することはできても、吐出されるイ
ンク滴ごとにサイズを異ならせるという制御を行うこと
ができず、結果として、より自然な中間階調を表現する
等、多様な画像表現を忠実に行うことが困難であった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、異なる波形の駆動信号によるインク
滴吐出を行うことにより多様な画像表現を忠実に行うこ
とができるインクジェットプリンタ、ならびにインクジ
ェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインクジェ
ットプリンタは、インク滴を吐出するためのノズル部
と、ノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギ
ーを発生する吐出エネルギー発生手段と、複数の駆動信
号の中からいずれかを時分割的に選択して吐出エネルギ
ー発生手段に供給する選択手段とを備えている。ここ
で、複数の駆動信号には、インク滴を吐出させることの
ない一定電圧波形の駆動信号を含めることが可能であ
る。選択手段は、インク滴の吐出周期ごとに駆動信号の
選択を切り替えるようにしてもよいし、あるいは、イン
ク滴の吐出周期内においても駆動信号の選択を切り替え
可能にしてもよい。
【0007】本発明に係るインクジェットプリンタ用記
録ヘッドの駆動装置は、ノズル部からインク滴を吐出さ
せるためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生手
段に対し、複数の駆動信号の中からいずれかを時分割的
に選択して供給する選択手段を備えたものである。
【0008】本発明に係るインクジェットプリンタ用記
録ヘッドの駆動方法は、ノズル部からインク滴を吐出さ
せるためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生手
段に対し、複数の駆動信号の中からいずれかを時分割的
に選択して供給するようにしたものである。
【0009】本発明に係るインクジェットプリンタ、な
らびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置
および方法では、複数の駆動信号の中から時分割的に選
択された駆動信号が吐出エネルギー発生手段に供給さ
れ、この駆動信号によってノズル部からのインク滴吐出
の制御が行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0011】[第1の実施の形態]図2は本発明の一実
施の形態に係るインクジェットプリンタの要部の概略構
成を表すものである。本実施の形態では、複数のノズル
を有するマルチノズルヘッドを備えたインクジェットプ
リンタについて説明するが、本発明は単一のノズルを有
するシングルノズルヘッドを備えたインクジェットプリ
ンタについても適用可能である。なお、本発明の実施の
形態に係るインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動
装置および方法は本実施の形態に係るインクジェットプ
リンタによって具現化されるので、以下併せて説明す
る。
【0012】このインクジェットプリンタ1は、記録用
紙2に対してインク滴を吐出して記録を行う記録ヘッド
11と、この記録ヘッド11にインクを供給するインク
カートリッジ12と、記録ヘッド11の位置と記録用紙
2の紙送りとを制御するヘッド位置・紙送りコントロー
ラ13と、駆動信号21により記録ヘッド11のインク
滴吐出動作を制御するヘッドコントローラ14と、入力
される画像データに所定の画像処理を行い、印画データ
22としてヘッドコントローラ14に供給する画像処理
部15と、制御信号23,24,25によってそれぞれ
ヘッド位置・紙送りコントローラ13、ヘッドコントロ
ーラ14および画像処理部15を制御するシステムコン
トローラ16とを備えている。
【0013】図3は図2における記録ヘッド11の斜視
断面構造を表し、図4は図3における記録ヘッド11を
矢印Aの方向から見た断面図である。これらの図に示し
たように、記録ヘッド11は、薄いノズルプレート板1
11と、ノズルプレート111上に積層された流路プレ
ート112と、流路プレート112上に積層された振動
プレート113とを備えて構成されている。これらの各
プレートは、例えば、図示しない接着剤により相互に貼
り合わされている。
【0014】流路プレート112の上面側には選択的に
凹部が形成されており、これらの凹部と振動プレート1
13とによって、複数のインク室114とこれらのイン
ク室に連通する共同流路115とを構成している。共同
流路115と各インク室114との連通部分は挟路とな
っており、ここから各インク室114の方向に向かうに
従って流路幅が拡がるような構造となっている。各イン
ク室114の真上部分の振動プレート113上には、そ
れぞれ、例えばピエゾ素子等からなる圧電素子116が
固着されている。各圧電素子116上には、図示しない
電極がそれぞれ積層配置されており、これらの電極にヘ
ッドコントローラ14(図2)からの駆動信号を印加す
ることによって各圧電素子116をたわませ、インク室
114の容積を増大(膨張)させたり減少(収縮)させ
ることができるようになっている。ここで、圧電素子1
16が本発明における「吐出エネルギー発生手段」に対
応する。
【0015】各インク室114における共同流路115
に連通した側と反対側の部分は、流路幅が次第に狭まっ
ていく構造になっており、その終端部の流路プレート1
12には、厚み方向に穿たれた流路孔117が設けられ
ている。そして、この流路孔117は、最下層のノズル
プレート111に形成された微小なノズル118へと連
通しており、このノズル118からインク滴が吐出され
るようになっている。本実施の形態では、記録ヘッド1
1には、記録用紙2(図2)の紙送り方向(図3の矢印
X)に沿って、複数のノズル118が千鳥状に2列に等
間隔で形成されているが、その他の配列(例えば一列)
としてもよい。ここで、ノズル118が本発明における
「ノズル部」に対応する。
【0016】共同流路115は、図2に示したインクカ
ートリッジ12(図3および図4では図示せず)に連通
している。そして、このインクカートリッジ12から共
同流路115を経て各インク室114に常時一定速度で
インクが供給されるようになっている。このインクの供
給は、例えば毛細管現象を利用して行うことができる
が、そのほか、インクカートリッジ12に所定の加圧機
構を設けて加圧することで行うようにしてもよい。
【0017】このような構成の記録ヘッド11は、図示
しないキャリッジ駆動モータおよびこれに付随するキャ
リッジ機構によって記録用紙2の紙送り方向Xと直交す
る方向Yに往復移動しながらインク滴を吐出することに
より、記録用紙2に画像を記録するようになっている。
【0018】図1は図2におけるヘッドコントローラ1
4の回路構成を表すものである。この図に示したよう
に、ヘッドコントローラ14は、複数の波形選択部14
1−1〜141−nと、互いに異なる波形からなる(N
+1)個の駆動信号145−0〜145−Nを生成する
駆動波形生成部142と、波形選択部141−1〜14
1−nの動作を制御する駆動波形選択制御部143とを
備えている。ここで、N,nは共に正の整数である。
【0019】駆動波形生成部142から出力される駆動
信号145−0〜145−Nはそれぞれn個ずつに分岐
されて、それぞれ波形選択部141−1〜141−nに
入力されるようになっている。駆動波形選択制御部14
3は、所定のタイミングで波形選択部141−1〜14
1−nに選択信号146−1〜146−nをそれぞれ対
応するように入力する。各波形選択部141−1〜14
1−nは、これらの選択信号に応じてそれぞれ駆動信号
145−0〜145−Nのいずれか一つを選択してそれ
ぞれ駆動信号21−1〜21−nとして記録ヘッド11
に供給するようになっている。なお、駆動信号21−1
〜21−nは図1の駆動信号21に相当する。ここで、
波形選択部141−1〜141−nがそれぞれ本発明に
おける「選択手段」に対応する。
【0020】駆動波形生成部142は、例えば、いずれ
も図示しないが、マイクロプロセッサと、このマイクロ
プロセッサが実行するプログラムが格納されたROM
(ReadOnly Memory)と、マイクロプロセッサによる所
定の演算や一時的なデータ記憶等に用いられるワークメ
モリとしてのRAM(Random Access Memory)と、不揮
発性メモリからなる駆動波形記憶部と、駆動波形記憶部
から読み出されたディジタルデータをアナログに変換す
るためのディジタルアナログ(D/A)コンバータと、
D/Aコンバータの出力を増幅するアンプとを備えて構
成される。ここで、駆動波形記憶部は、記録ヘッド11
を駆動する駆動信号145−0〜145−Nの電圧波形
を示す波形データを記憶しており、この波形データが、
マイクロプロセッサによって読み出されてD/Aコンバ
ータでアナログ信号に変換されたのちアンプで増幅さ
れ、駆動信号145−0〜145−Nとして出力される
ようになっている。ただし、この駆動波形生成部142
は、上記のような構成に限られることはなく、これと異
なる構成とすることも可能である。
【0021】図5は駆動波形生成部142から出力され
る駆動信号145−0〜145−Nの各一周期分の波形
例を表すものである。この図の(a)は駆動信号145
−0、(b)は駆動信号145−1、(c)は駆動信号
145−2、(d)は駆動信号145−Nを表す。ここ
で、縦軸は電圧、横軸は時間を表し、時間は図の左から
右方向へと進むものとする。これらのうち、駆動信号1
45−0はインク滴を吐出させることのない一定電圧
(V1)の波形である。ここで、一定電圧V1は0V以
外の電圧である。一方、他の駆動信号145−1〜14
5−Nは、吐出するインク滴サイズに対応してそれぞれ
設定された固有の起伏を有する波形であり、基準の電圧
V1のほかに0VとV2(i)とを取り得るようになっ
ている。ここで、i=1,2,…Nである。
【0022】図5に示したように、一周期の両端部は、
周期ごとに波形の選択を切り替える場合の切換タイミン
グtsに対応する。これらの各駆動信号は、波形選択部
141−1〜141−nによって周期ごとに選択の切り
替えが適宜行われるほか、周期内の所定の切替タイミン
グts′においても選択の切り替えが可能になってい
る。ここで、切替タイミングts′は、駆動信号波形が
0Vから電圧V2(i)へと変化する過程で基準の電圧
V1と交差する時点である。また、切替タイミングt
s′から周期の終端までの時間をτ1、周期の先端から
切替タイミングts′までの時間をτ2と表す。
【0023】次に、図6を参照して、駆動信号145−
1〜145−Nの波形の意義について説明する。この図
6は、駆動信号145−1〜145−Nを一般化した波
形と、圧電素子116の挙動と、ノズル118内におけ
るインクの先端部の位置(以下、メニスカス位置とい
う。)の変化との関係を表すものである。この図の
(a)は駆動信号の波形を表し、このうち、切替タイミ
ングtsによって区切られた部分がその1周期分に相当
する。ここで、図5にも示したように、符号tsは周期
ごとの切替タイミングを表し、符号ts′は周期内での
切替タイミングを表す。(b)は(a)に示したような
波形の駆動信号が圧電素子116に印加されたときのイ
ンク室114の状態の変化を表し、(c)はそのときの
ノズル118内におけるメニスカス位置の変化を表す。
なお、(a)では、説明の便宜上、同一波形の駆動信号
の周期的繰り返しを図示し、また、(c)では、ノズル
の先端部(以下、ノズル開口端という。)を上にしてノ
ズル118を描いている。
【0024】図6(a)において、まず、駆動電圧を第
1の電圧V1(=一定)から電圧0に変化させる行程
(AからBまで)を第1行程とし、これに要する時間を
t1とする。また、電圧0を保持して待機する行程(B
からCまで)を第2行程とし、これに要する時間をt2
とする。さらに、電圧0から第2の電圧V2に変化させ
る行程(CからDまで)を第3行程とし、これに要する
時間をt3とする。なお、以下の説明では、第1の電圧
V1を引き込み電圧といい、第2の電圧V2を吐出電圧
という。また、切替タイミングts′は、第3工程にお
いて駆動電圧が一定電圧V1を横切る時点として定義さ
れる。
【0025】この記録ヘッド11は、一定の周波数(例
えば1〜10kHz程度)で駆動されるようになってお
り、この駆動周波数に対応してインク滴の吐出周期Tが
定まる。第3行程の開始時点である時点Cおよび時点G
等は、吐出が開始されるタイミング(吐出開始タイミン
グte)であり、この吐出開始に先立って第1および第
2行程が行われるようになっている。
【0026】まず、時点Aおよびそれ以前においては、
図6(b)の状態PA のように、圧電素子122への電
圧V1の印加により振動プレート113は内側にわずか
にたわんだ状態で静止し、インク室114は収縮状態と
なっている。時点Aにおいて、ノズル118内における
メニスカス位置は、図6(c)の状態MA に示したよう
に、ノズル118のノズル開口端とほぼ同位置になって
いるものとする。
【0027】次に、時点Aの電圧V1から時点Bの電圧
0へと駆動電圧を減少させる第1行程を行うと、圧電素
子116への印加電圧が0になるので振動プレート11
3のたわみがなくなり、インク室114は膨張する(図
6(b)の状態PB )。このため、ノズル118内にお
けるメニスカスはインク室114の方向に引き込まれ、
時点Bでは、例えば図6(c)のMB の状態にまで後退
する(すなわち、ノズル開口端から遠ざかる)。
【0028】ここで、時点Aと時点Bとにおける電位差
(引き込み電圧V1)の大きさを変更することにより第
1行程におけるメニスカスの引き込み量を変えることが
できるので、間接的に、次の第2行程の終了時点、すな
わち第3行程の開始時点におけるメニスカス位置を調整
することが可能である。このメニスカス位置、すなわち
ノズル開口端からメニスカスまでの距離は、第3行程に
おいて吐出されるインク滴のサイズに大きく影響するの
で、これを調整することでインク滴のサイズを制御する
ことができる。すなわち、この第1行程におけるメニス
カスの引き込み量(より具体的には、引き込み電圧V
1)を変えることによってインク滴のサイズを制御する
ことが可能である。
【0029】次に、時点Bから時点Cまでの時間t2の
間、駆動電圧を0に固定して振動プレート113cをた
わみがない状態に維持することでインク室114の容積
を一定に保つ第2行程を行う(図6(c)の状態PB
C )。ところが、この間もインクカートリッジ12か
らのインク供給は連続的に行われているので、ノズル1
18内におけるメニスカス位置はノズル開口端に向かっ
て変位し、時点Cでは、例えば図6(c)のMC の状態
にまで前進する。
【0030】ここで、第2行程の所要時間t2を変更す
ることによりメニスカス位置の前進量を変えることがで
きるので、これにより第3行程の開始時点におけるメニ
スカス位置を調整することができる。すなわち、第2行
程の所要時間t2を調整することでインク滴のサイズを
制御することが可能である。
【0031】次に、時点Cの電圧0から時点Dの吐出電
圧V2へと駆動電圧を急激に増大させる第3行程を行
う。ここで、時点Cは、上記したように、吐出開始タイ
ミングteである。この場合、時点Dでは圧電素子12
2に大きな吐出電圧V2が印加されるので、振動プレー
ト113は図6(b)の状態PD に示したように内側に
大きくたわみ、インク室114は急激に収縮する。この
ため、図6(c)の状態MD に示したように、ノズル1
18内のメニスカスはノズル開口端に向かって一気に押
され、ここからインク滴として吐出される。吐出された
インク滴は空気中を飛翔し、記録用紙2(図2)上に着
弾する。この場合、第3行程の開始時点Cにおけるメニ
スカス位置がノズル開口端から離れているほど、インク
滴のサイズは小さくなる。
【0032】その後、駆動電圧を再びV1まで減少させ
て振動プレート113を僅かに内側にたわませて初期状
態にし(図6(b)の状態PE )、この状態を次の吐出
動作の第1行程開始時点Fまで維持する。駆動電圧を再
びV1に減少させた時点Eにおいては、図6(c)の状
態ME に示したように、吐出されたインク滴の体積とイ
ンク室114の容積増加分との和にほぼ対応する分だけ
メニスカス位置が後退した状態となるが、その後も行わ
れるインクの充填(リフィル)により、次回の吐出動作
の第1行程開始時点Fのメニスカス位置は、図6(c)
の状態MF に示したように、ノズル開口端と同じ位置に
まで回復し、時点Aにおける状態MA と同じになる。
【0033】このようにして1回の吐出動作が終了す
る。以下、このようなサイクル動作を各ノズル118ご
とに並行してそれぞれ繰り返し行うことで、記録用紙2
(図2)への画像記録が連続的に行われる。
【0034】さて、再び図5に戻って、駆動信号145
−1〜145−Nの特徴について説明する。この図に示
した例では、駆動信号145−i(i=1〜N)は、サ
フィックスiが大きくなるほど、第2行程所要時間t1
(i)が長くなると共に吐出電圧V2(i)が小さくな
るように設定されている。但し、ここでは、第2工程の
所要時間の最大値t1(N)は第1工程で引き込まれた
メニスカスがノズル開口端に到達するまでの所要時間以
下であるとし、第3工程の吐出電圧の最小値V2(N)
と一定電圧V1との差(V2(N)−V1)はインク滴
を吐出させるに足る範囲に入っているものとし、第3工
程の電圧変化の傾きはいずれも等しいものとする。
【0035】図6においても説明したように、第2行程
所要時間t1(i)(但し、i=1〜N)に着目すれ
ば、サフィックスiが大きい駆動信号ほどインク滴のサ
イズは大きくなるが、吐出電圧V2(i)に着目すれ
ば、サフィックスiが大きい駆動信号ほどインク滴のサ
イズは小さくなる。したがって、第2行程所要時間t1
(i)および吐出電圧V2(i)の大きさを両者のバラ
ンスを適切に考慮して設定すると共に、後述するよう
に、これらの駆動信号の選択を周期ごとに(すなわち、
切替タイミングtsで)、および周期内の所定タイミン
グ(切替タイミングts′)で切り替えて各ノズルの圧
電素子に印加することにより、様々なサイズのインク滴
が吐出可能となる。
【0036】次に、図7を参照して、図1のインクジェ
ットプリンタ1の全体動作を説明する。ここで、図7は
ヘッドコントローラ14(図1)における1回の吐出動
作の要部を表すものである。
【0037】図1において、図示しないパーソナルコン
ピュータ等の情報処理装置から印刷データがインクジェ
ットプリンタ1に入力されると、画像処理部15は、こ
の入力データに対して所定の画像処理(例えば圧縮され
たデータの伸長等)を行ったのち、これを印画データ2
2としてヘッドコントローラ14に送出する。
【0038】ヘッドコントローラ14の駆動波形選択制
御部143は、記録ヘッド11のノズル数に対応したn
ドット分の印画データ22が入力されると(図7ステッ
プS101)、これらの印画データ22を基に、各ノズ
ル118ごとに、ドットを形成するためのインク滴サイ
ズを判定し、この判定結果から、各波形選択部141−
1〜141−nにおいてそれぞれ選択すべき駆動信号波
形を決定する。より具体的には、変数jを“1”から
“n”まで順次インクリメントしながら、波形選択部1
41−jによって選択すべき駆動信号波形を決定する
(ステップS102〜S105)。このとき、駆動信号
145−0〜145−Nの選択を周期ごとに(切替タイ
ミングtsで)切り替えて元の波形をそのまま用いるよ
うに決定することも可能であるし、あるいは、駆動信号
145−0〜145−Nを周期内の切替タイミングt
s′で切り替えて新たな合成波形を作るように決定する
ことも可能である。さらに、周期ごとおよび周期内の両
方で切り替えるように決定することも可能である。
【0039】例えば、高濃度を表現するにはインク滴サ
イズを大きくし、低濃度を表現する場合や高解像度表現
を行う場合にはインク滴サイズを小さくする。また、微
妙な中間階調を表現する場合には、隣接するドット間で
インク滴サイズを少しずつ異ならせるようにする。ま
た、例えば、各ノズル間でインク吐出特性がばらついて
いる場合には、これを補正することとなるような波形の
駆動信号を選択する。
【0040】n個の波形選択部141−1〜141−n
のすべてについて、駆動信号の選択パターンが決定する
と(ステップS105;Y)、駆動波形選択制御部14
3は、周期ごとの切替タイミングtsもしくは周期内の
切替タイミングts′、またはその両方のタイミングに
おいて、波形選択部141−1〜141−nに対して、
それぞれ、決定された波形の駆動信号を選択するための
波形選択信号146−1〜146−nを出力する(ステ
ップS106)。
【0041】波形選択部141−1〜141−nは、上
記の各切替タイミングにおいて、入力された波形選択信
号146−1〜146−nに基づき、駆動信号145−
0〜145−Nの中からそれぞれ該当するものを選択し
て出力する。これにより、例えば図5(a)〜(d)に
示したような波形の駆動信号145−0〜145−Nの
いずれか、またはこれらを周期内の切替タイミングt
s′で切り替えて合成した波形の信号が、駆動信号21
−1〜21−nとして、記録ヘッド11における各ノズ
ルの圧電素子116にそれぞれ供給される。記録ヘッド
11の各ノズルでは、供給された駆動信号の電圧波形に
基づいて、図6で説明したような3つの行程がそれぞれ
行われ、これにより、各ノズルごとに指定された通りの
サイズのインク滴が吐出される。
【0042】なお、図3に示したようにノズル118を
千鳥状に2列に配列した場合、記録ヘッド11の走行方
向の同じ位置で全ノズルのインク滴吐出を行うために
は、奇数番目のノズルからなる列と偶数番目のノズルか
らなる列との間で所定の時間差をもってインク滴吐出を
行う必要がある。これは、駆動波形選択制御部143
が、この時間差に対応した分だけ、奇数番目の波形選択
信号146−1,146−3,…の出力タイミングと、
偶数番目の波形選択信号146−2,146−4,…の
出力タイミングとをずらすように制御することで可能で
ある。
【0043】図8は駆動波形生成部142から出力され
る駆動信号の一具体例を表すもので、図5においてN=
1とした場合に対応する。この例では、駆動波形生成部
142は、一定電圧(V1)波形の駆動信号145−0
(同図(a))および一定電圧ではない起伏をもった駆
動信号145−1(同図(b))という2つの駆動信号
を出力する。ここで、これらの2つの駆動信号の選択の
切り替えは、周期ごとの切替タイミングtsのみならず
吐出周期内の切替タイミングts′においても行われる
ものとする。
【0044】この例では、周期ごとの切替タイミングt
sおよび周期内の切替タイミングts′において駆動信
号145−0,145−1の選択を切り替えて出力する
ことにより、図9に示したように、基本の駆動信号の数
よりも多い3種類の駆動信号波形が得られる。この図
で、「合成波形の作り方τ1,τ2」の各欄に記載した
「0」,「1」は、それぞれ、駆動信号145−0,1
45−1を選択することを意味する。具体的には、波形
α1は、駆動信号145−0の前半部分τ2と駆動信号
145−1の後半部分τ1とを合成したものであり、波
形α2は前半部分τ2および後半部分τ1として共に駆
動信号145−1を選択したものであり、「吐出せず」
という波形は前半部分τ2および後半部分τ1として共
に駆動信号145−0を選択したものである。したがっ
て、波形α1は新たに作られた合成波形であり、波形α
2および「吐出せず」なる波形はそれぞれ図8に示した
駆動信号145−0および145−1と同じになる。こ
こで、波形α1と波形α2とを比較すると、波形α1で
はメニスカスの引き込み工程を行わずに吐出するのに対
し、波形α2ではメニスカスの引き込み工程を行ってか
ら吐出することとなるので、この点にのみ着目すると、
波形α1により得られるインク滴サイズは波形α2の場
合よりも大きくなる傾向がある。一方、波形α1の吐出
電圧は(V2(1)−V1)であって波形α2の吐出電
圧V2(1)よりも小さいので、この点のみを考慮する
と、波形α1により得られるインク滴サイズは波形α2
の場合よりも小さくなる傾向がある。したがって、これ
らの2つの波形におけるメニスカスの引き込みの有無と
吐出電圧の大小とはトレードオフの関係にあり、実際に
波形α1とα2によって得られるインク滴のサイズの大
小関係は一義的には決まらない。言い換えると、波形α
1の吐出電圧(V2(1)−V1)と波形α2の吐出電
圧V2(1)とのバランスや、波形α2における第2工
程所要時間t1(1)の大きさ等を適切に設定すること
によって、吐出されるインク滴のサイズを自由にコント
ロールすることができるのである。
【0045】図10は駆動波形生成部142から出力さ
れる駆動信号の他の具体例を表すもので、図5において
N=2とした場合に対応する。この場合、駆動波形生成
部142は、一定電圧(V1)波形の駆動信号145−
0(図10(a))および一定電圧ではない起伏をもっ
た駆動信号145−1,145−2(同図(b),
(c))という3つの駆動信号を出力する。ここで、こ
れらの3つの駆動信号の選択は、周期ごとの切替タイミ
ングtsのみならず吐出周期内の切替タイミングts′
においても切り替えられるものとする。
【0046】この例では、周期ごとの切替タイミングt
sおよび周期内の切替タイミングts′において駆動信
号145−0〜145−2の選択を切り替えて出力する
ことにより、図11に示したような7種類の駆動信号波
形が得られる。この図で、「合成波形の作り方τ1,τ
2」の各欄に記載した「0」,「1」,「2」は、それ
ぞれ、駆動信号145−0,145−1,145−2を
選択することを意味する。例えば、波形α1は、駆動信
号145−0の前半部分τ2と駆動信号145−1の後
半部分τ1とを選択して合成したものであり、波形α2
は駆動信号145−2の前半部分τ2と駆動信号145
−1の後半部分τ1とを選択して合成したものである。
その他の波形も同様にして作られる。但し、波形α3,
β2および「吐出せず」なる波形は、それぞれ、基本の
駆動信号145−1,145−2,145−0の波形と
同じものである。
【0047】図11に示したように、波形α2〜α3の
グループでは、吐出電圧はV2(1)で同一であるが、
第2行程所要時間t1(i)はα2からα3の方向にい
くに従って短くなっているので、吐出されるインク滴の
サイズは次第に小さくなる。同様に、波形β2〜β3の
グループでは、吐出電圧はV2(2)で同一であるが、
第2行程所要時間t1(i)はβ2からβ3の方向にい
くに従って短くなっているので、吐出されるインク滴の
サイズはやはり次第に小さくなる。また、波形α1〜α
3のグループと波形β1〜β3のグループとを比較する
と、同一サフィックスの波形同士の第2行程所要時間t
1(i)は等しいが、波形βiの吐出電圧V2(2)は
波形αiの吐出電圧V2(1)よりも小さいので、波形
βiの方がインク滴は小さくなる。なお、図11に示し
た例では、波形α1,β1における実質的な吐出電圧
は、それぞれ、(V2(1)−V1),(V2(2)−
V1)となるので、上記の具体例(図9)の場合と同様
に、波形α1により得られるインク滴のサイズと波形α
2,α3により得られるインク滴のサイズとの比較や、
波形β1により得られるインク滴のサイズと波形β2,
β3により得られるインク滴のサイズとの比較を一義的
に行うことはできない。但し、図9においても述べたよ
うに、波形α1の吐出電圧(V2(1)−V1)と波形
α2,α3の吐出電圧V2(1)とのバランスや、波形
α2,α3におけるそれぞれの第2工程所要時間t1
(2),t1(1)の大きさ等を適切に設定することに
よって、波形α1〜α3のグループの中で、吐出される
インク滴のサイズを自由にコントロールすることができ
る。波形β1〜β3のグループについても同様である。
【0048】このように、図10および図11に示した
例では、基本の3つの駆動信号を周期ごとおよび周期内
の所定のタイミングで切り替えるようにしたので、元の
信号数よりもはるかに多い7種類の駆動信号波形を作り
出すことができる。
【0049】図12は、N=2の場合における、ある波
形選択部(例えば、波形選択部141−1)に入力され
る駆動信号と、そこから出力される駆動信号(ここで
は、駆動信号21−1)の波形の一例を表すものであ
る。この図の(a)〜(c)は、それぞれ、波形選択部
141−1に入力される駆動信号145−0〜145−
2の波形を示し、(d)は波形選択部141−1から出
力される駆動信号21−1を示す。ここで、(a)〜
(c)に示した波形のうち、太実線で示した部分は波形
選択部141−1によって選択された部分を示す。ま
た、黒丸点「・」は、実際に切り替えの行われた時点を
表す。
【0050】この例では、周期ごとの切替タイミングt
sおよび周期内の切替タイミングts′において駆動信
号145−0〜145−2の選択を切り替えて出力する
ことにより、駆動信号21−1(同図(d))として、
図中の最初の周期で「吐出せず」なる波形が出力され、
その次の周期では波形α2が得られている。さらに、そ
れに続き、波形β2,α1,β3,…という順序で駆動
信号21−1の波形が変化している。この図では、一例
として駆動信号21−1の波形のみを示したが、その他
の駆動信号21−2〜21−nについても同様である。
【0051】なお、ある1周期に着目したときの駆動信
号21−1〜21−nの波形は互いに独立したものとな
っているので、すべてのノズルにおいて、吐出開始タイ
ミングteに同期して、それぞれ独立した吐出動作が行
われる。これにより、全ノズルの吐出動作を同期させつ
つ、各ノズルから吐出されるインク滴のサイズをそれぞ
れ異ならせるようにしたり、あるいは、各ノズルの吐出
特性に合わせて駆動波形を変えてノズル間のばらつきを
補正することも可能となる。
【0052】以上の例では、Nを1として一定電圧波形
を含む2個の駆動信号を基本波形に用いた場合と、Nを
2として一定電圧波形を含む3個の駆動信号を基本波形
に用いた場合とについて説明したが、より一般的には、
一定電圧波形を含む(N+1)個の駆動信号を基本波形
として用いて波形合成を行うことにより、[(N+1)
N+1]個の波形を得ることができる。以下、この点を
詳しく説明する。
【0053】図13は、一定電圧波形を含む(N+1)
個の駆動信号を基本波形として用いたときの合成波形の
作り方を表すものである。この図で、「合成波形の作り
方τ1,τ2」の各欄に記載した「0」,「1」,
「2」,…「N」は、それぞれ、駆動信号145−0,
145−1,145−2,…145−Nを選択すること
を意味する。
【0054】この図に示したように、本例では、αグル
ープからζグループまでのN個のグループの波形と、一
定電圧の「吐出せず」なる波形とが作られる。この図に
示したように、αグループの波形はすべて、図5の後半
部分τ1として駆動信号145−1を選択して作られた
ものである。このうち、波形α1は、前半部分τ2とし
て駆動信号145−0を選択して作られ、また、波形α
2〜波形α(N+1)は、前半部分τ2としてそれぞれ
駆動信号145−N〜145−1を選択することで作ら
れる。また、βグループの波形はすべて、後半部分τ1
として駆動信号145−2を選択して作られたものであ
る。このうち、波形β1は、前半部分τ2として駆動信
号145−0を選択して作られ、また、波形β2〜波形
β(N+1)は、前半部分τ2としてそれぞれ駆動信号
145−N〜145−1を選択することで作られる。そ
の他のグループの波形の作り方も同様である。このよう
にして、αグループからζグループまで、それぞれ(N
+1)個の波形からなるN個のグループが作られる。し
たがって、これに「吐出せず」なる波形を加えると、作
られる合成波形の総数は、上記したように、[N(N+
1)+1]個となる。
【0055】このように、本実施の形態では、元の基本
波形数をはるかに超える数の波形を得ることができるの
で、駆動波形生成部142によってさほど多数の波形を
生成しなくとも多様なインク滴吐出制御が可能となる。
したがって、駆動波形生成部142、ひいてはヘッドコ
ントローラ14の動作負荷を軽減することができる。
【0056】[第2の実施の形態]次に、本発明の他の
実施の形態について説明する。
【0057】本実施の形態は、図1に示した駆動波形生
成部142が、図5に示した駆動信号145−0〜14
5−Nに代えて図14に示したような波形の駆動信号2
45−0〜245−Nを生成し出力するようにしたもの
である。その他の基本構成は上記実施の形態の場合と同
様である。なお、以下の説明では、駆動信号245−0
〜245−Nおよびその他必要な要素を除き、上記第1
の実施の形態で用いた符号と同符号を使用するものとす
る。
【0058】図14において、(a)は駆動信号245
−0、(b)は駆動信号245−1、(c)は駆動信号
245−2、(d)は駆動信号245−Nを表す。この
図で、縦軸は電圧、横軸は時間を表し、時間は図の左か
ら右方向へと進むものとする。これらのうち、駆動信号
245−0はインク滴を吐出させることのない一定電圧
(0V)の波形である。一方、他の駆動信号245−1
〜245−Nは、それぞれ固有の起伏を有する波形であ
り、基準の電圧0Vのほかに電圧V1とV2(i)とを
取り得るようになっている。ここで、i=1,2,…N
である。
【0059】図14に示したように、各駆動信号の一周
期の両端部は、周期ごとに波形の選択を切り替える場合
の切替タイミングtsに対応する。これらの各駆動信号
の選択は、波形選択部141−1〜141−nによって
周期ごとに切替タイミングtsで適宜切り替えられるほ
か、周期内の所定の切替タイミングts′においても切
り替え可能になっている。ここで、切替タイミングt
s′は、駆動信号の電圧波形が基準の0Vから電圧V2
(i)へと変化を開始する時点である。また、切替タイ
ミングts′から周期の終端までの時間をτ1、周期の
先頭から切替タイミングts′までの時間をτ2と表
す。
【0060】次に、図15を参照して、駆動信号245
−1〜245−Nの波形の意義について説明する。この
図は、上記第1の実施の形態における図6に対応するも
ので、駆動信号245−1〜245−Nを一般化した波
形と、圧電素子116の挙動と、ノズル118内におけ
るメニスカス位置の変化との関係を表すものである。こ
の図の(a)は駆動信号の波形を表し、このうち、切替
タイミングtsによって区切られた部分がその1周期分
に相当する。図14にも示したように、符号tsは周期
ごとの切替タイミングを表し、符号ts′は周期内での
切替タイミングを表す。(b)は(a)に示したような
波形の駆動信号が圧電素子116に印加されたときのイ
ンク室114の状態の変化を表し、(c)はそのときの
ノズル118内におけるメニスカス位置の変化を表す。
なお、(a)では、説明の便宜上、同一波形の駆動信号
の繰り返しを図示し、また、(c)では、ノズル開口端
を上にしてノズル118を描いている。
【0061】図15(a)において、まず、駆動電圧を
基準の電圧0Vから第1の電圧V1(=一定)に変化さ
せる行程(AからBまで)を第1の前行程とし、電圧V
1を一定時間保持する行程(BからCまで)を第2の前
行程とする。また、駆動電圧を第1の電圧V1から電圧
0Vに変化させる行程(CからDまで)を第1行程と
し、これに要する時間をt1とする。また、電圧0Vを
保持して待機する行程(DからEまで)を第2行程と
し、これに要する時間をt2とする。さらに、電圧0V
から第2の電圧V2に変化させる行程(EからFまで)
を第3行程とし、これに要する時間をt3とする。な
お、以下の説明では、上記第1の実施の形態と同様、第
1の電圧V1を引き込み電圧といい、第2の電圧V2を
吐出電圧という。
【0062】本実施の形態において、第3行程の開始時
点である時点E等は、吐出が開始されるタイミング(吐
出開始タイミングte)であると同時に、切替タイミン
グts′にもなっており、このタイミングに先立って第
1の前行程、第2の前行程、第1行程、および第2行程
が行われるようになっている。
【0063】まず、時点Aおよびそれ以前においては、
圧電素子122への印加電圧は0Vであるので、図15
(b)の状態PA のように、振動プレート113にたわ
みはなく、インク室114の容積は最大となっている。
時点Aにおいて、ノズル118内におけるメニスカス位
置は、図15(c)の状態MA に示したように、ノズル
開口端から所定距離だけ後退した所に位置しているもの
とする。
【0064】次に、時点Aの電圧0Vから時点Bの電圧
V1へと駆動電圧をゆっくりと増加させる第1の前行程
を行うと、振動プレート113が内側にたわみ、インク
室114は少し収縮する(図15(b)の状態PB )。
このときのインク室114の収縮速度はゆっくりとした
ものなので、インク室114の容積の減少分は、ノズル
118内のメニスカス位置を前進させると同時に、図3
に示した共同流路115へのインクの逆流をも引き起こ
す。このときのインクの前進量と逆流量との比は、主と
して、ノズル118内の流路抵抗と、インク室114と
共同流路115とをつなぐ狭路における流路抵抗との比
によって決まるが、これを最適化することにより、図1
5(c)の状態MB で示したように、時点Bでのメニス
カス位置がノズル開口端から突出することなく、ノズル
開口端とほぼ同じ位置にくるように設定することができ
る。
【0065】次に、時点Bから時点Cまでの間、駆動電
圧をV1に保持することでインク室114の容積を一定
に保つ第2の前行程を行う。ところが、この間もインク
カートリッジ12からのインク供給は連続的に行われて
いるので、ノズル118内におけるメニスカス位置はノ
ズル開口端に向かって変位し、時点Cでは、例えば図1
5(c)の状態MC で示したように、ノズル開口端より
もやや突出した位置まで前進する。
【0066】次に、時点Cの電圧V1から時点Bの電圧
0Vへと駆動電圧を減少させる第1行程を行うと、圧電
素子116への印加電圧が0になるので振動プレート1
13のたわみがなくなり、インク室114は膨張する
(図15(b)の状態PD )。このため、ノズル118
内のメニスカスはインク室114の方向に引き込まれ、
時点Dでは、例えば図15(c)の状態MD に示したよ
うに後退する(すなわち、ノズル開口端から遠ざか
る)。
【0067】ここで、第1の実施の形態の場合と同様
に、時点Cと時点Dとにおける電位差(引き込み電圧V
1)の大きさを変更することにより第1行程におけるメ
ニスカスの引き込み量が変化するので、これによりイン
ク滴のサイズを制御することが可能である。
【0068】次に、時点Dから時点Eまでの時間t2の
間、駆動電圧を0Vに固定して振動プレート113cを
たわみがない状態に維持することでインク室114の容
積を一定に保つ第2行程を行う(図15(c)の状態P
D 〜PE )。ところが、この間もインクカートリッジ1
2からのインク供給は連続的に行われているので、ノズ
ル118内のメニスカス位置はノズル開口端に向かって
変位し、時点Eでは、例えば図15(c)の状態ME
示した位置まで前進する。
【0069】ここで、第1の実施の形態の場合と同様
に、第2行程の所要時間t2を変更することによりメニ
スカス位置の前進量が変化し、第3行程の開始時点にお
けるメニスカス位置を調整することができるので、これ
により、吐出されるインク滴のサイズを制御することが
可能である。
【0070】次に、時点Eの電圧0Vから時点Fの吐出
電圧V2へと駆動電圧を急激に増大させる第3行程を行
う。ここで、時点Eは、上記したように、吐出開始タイ
ミングteである。このとき、時点Fにおいて振動プレ
ート113は図15(b)の状態PF に示したように内
側に大きくたわみ、インク室114は急激に収縮するの
で、図15(c)の状態MF に示したように、ノズル1
18内のメニスカスはノズル開口端に向かって一気に押
され、ここからインク滴として吐出される。吐出された
インク滴は空気中を飛翔し、記録用紙2(図2)上に着
弾する。
【0071】その後、駆動電圧を再び0Vまで減少させ
て振動プレート113をたわみのない状態に戻し(図1
5(b)の状態PG )、この状態を次の吐出動作におけ
る第1前行程の開始時点Hまで維持する。駆動電圧を再
び0Vに減少させた直後の時点Gにおいては、図15
(c)の状態MG に示したように、吐出されたインク滴
の体積とインク室114の容積の増加分とを加えた体積
に相当する分だけメニスカス位置が後退した状態となる
が、その後も行われるインクの充填(リフィル)によ
り、次回の吐出動作における第1の前行程の開始時点H
のメニスカス位置は、図15(c)の状態MH に示した
ように、当初の時点Aにおける状態MA と同じになる。
【0072】このようにして1回の吐出動作が終了す
る。以下、このようなサイクル動作を各ノズル118ご
とに並行してそれぞれ繰り返し行うことで、記録用紙2
(図2)への画像記録が連続的に行われる。
【0073】さて、再び図14に戻って、駆動信号24
5−1〜245−Nの特徴について説明する。この図に
示した例では、駆動信号245−i(i=1〜N)は、
サフィックスiが大きくなるほど、第2行程所要時間t
1(i)が長くなると共に吐出電圧V2(i)が小さく
なるように設定されている。但し、第2工程の所要時間
の最大値t1(N)は第1工程で引き込まれたメニスカ
スがノズル開口端に到達するまでの所要時間以下である
とし、第3工程の吐出電圧の最小値V2(N)はインク
滴を吐出させるに足る範囲に入っているものとし、第3
工程の電圧変化の傾きはすべて等しいものとする。
【0074】したがって、図15において説明したよう
に、第2行程所要時間t1(i)に着目すれば、サフィ
ックスiが大きい駆動信号ほどインク滴のサイズは大き
くなるが、吐出電圧V2(i)に着目すれば、サフィッ
クスiが大きい駆動信号ほどインク滴のサイズは小さく
なる。したがって、第2行程所要時間t1(i)および
吐出電圧V2(i)の大きさを両者のバランスを適切に
考慮して設定すると共に、後述するように、これらの駆
動信号の選択を周期ごとに(すなわち、切替タイミング
tsで)、および周期内の所定タイミング(切替タイミ
ングts′)で切り替えて各ノズルの圧電素子に印加す
ることにより、様々なサイズのインク滴が吐出可能とな
る。
【0075】図16は駆動波形生成部142から出力さ
れる駆動信号の一具体例を表すもので、図14において
N=1とした場合に対応する。この場合、駆動波形生成
部142は、一定電圧(0V)波形の駆動信号245−
0(図16(a))および一定電圧ではない起伏をもっ
た駆動信号245−1(同図(b))という2つの駆動
信号を出力する。ここで、これらの2つの駆動信号の選
択の切り替えは、周期ごとの切替タイミングtsのみな
らず吐出周期内の切替タイミングts′においても行わ
れるものとする。
【0076】この例では、周期ごとの切替タイミングt
sおよび周期内の切替タイミングts′において駆動信
号245−0,245−1の選択を切り替えて出力する
ことにより、図17に示したように、基本の駆動信号の
数よりも多い3種類の駆動信号波形が得られる。この図
で、「合成波形の作り方τ1,τ2」の各欄に記載した
「0」,「1」は、それぞれ、駆動信号245−0,2
45−1を選択することを意味する。具体的には、波形
α1は、駆動信号245−0の前半部分τ2と駆動信号
245−1の後半部分τ1とを合成したものであり、波
形α2は前半部分τ2および後半部分τ1として共に駆
動信号245−1を選択したものであり、「吐出せず」
なる波形は前半部分τ2および後半部分τ1として共に
駆動信号245−0を選択したものである。したがっ
て、波形α1は新たに作られた合成波形であり、波形α
2および「吐出せず」なる波形はそれぞれ図14に示し
た駆動信号245−0および245−1と同じになる。
ここで、波形α1と波形α2とを比較すると、両者の吐
出電圧は共にV2(1)であって等しいが、波形α1で
はメニスカスの引き込み工程を行わずに吐出を行うの
で、得られるインク滴サイズはメニスカスの引き込みを
行う波形α2の場合よりも大きくなる。
【0077】図18は駆動波形生成部142から出力さ
れる駆動信号の他の具体例を表すもので、図14におい
てN=2とした場合に対応する。この場合、動波形生成
部142は、一定電圧(V1)波形の駆動信号245−
0(図18(a))および一定電圧ではない起伏をもっ
た駆動信号245−1,245−2(同図(b),
(c))という3つの駆動信号を出力する。ここで、こ
れらの3つの駆動信号の選択は、周期ごとの切替タイミ
ングtsのみならず吐出周期内の切替タイミングts′
においても切り替えられるものとする。
【0078】この例では、周期ごとの切替タイミングt
sおよび周期内の切替タイミングts′において駆動信
号245−0〜245−2の選択を切り替えて出力する
ことにより、図19に示したような7種類の駆動信号波
形が得られる。この図で、「合成波形の作り方τ1,τ
2」の各欄に記載した「0」,「1」,「2」は、それ
ぞれ、駆動信号245−0,245−1,245−2を
選択することを意味する。例えば、波形α1は、駆動信
号245−0の前半部分τ2と駆動信号245−1の後
半部分τ1とを選択して合成したものであり、波形α2
は駆動信号245−2の前半部分τ2と駆動信号245
−1の後半部分τ1とを選択して合成したものである。
その他の波形も同様にして作られる。但し、波形α3,
β2および「吐出せず」なる波形は、それぞれ、基本の
駆動信号245−1,245−2,245−0の波形と
同じものである。
【0079】図19に示したように、波形α1〜α3の
グループについて見ると、吐出電圧はV2(1)で同一
であるが、波形α1ではメニスカスの引き込みを行わ
ず、また、波形α3の第2行程所要時間t1(1)は波
形α2のt1(2)よりも小さくなっているので、吐出
されるインク滴のサイズはα1からα3に向かって次第
に小さくなる。同様に、波形β1〜β3について見る
と、吐出電圧はV2(2)で同一であるが、波形β1で
はメニスカスの引き込みを行わず、また、波形β3の第
2行程所要時間t1(1)は波形β2のt1(2)より
も小さくなっているので、吐出されるインク滴のサイズ
はβ1からβ3に向かって次第に小さくなる。また、波
形α1〜α3のグループおよび波形β1〜β3のグルー
プにおける同一サフィックスの波形同士を比較すると、
両者の第2行程所要時間t1(i)は等しいが、波形β
iの吐出電圧V2(2)は波形αiの吐出電圧V2
(1)よりも小さいので、波形βiの方がインク滴は小
さくなる。
【0080】このように、図18および図19に示した
例では、基本の3つの駆動信号を周期ごとおよび周期内
の所定のタイミングで切り替えるようにしたので、元の
信号数よりもはるかに多い7種類の駆動信号波形を作り
出すことができる。
【0081】以上の図16〜図19では、Nを1として
一定電圧波形を含む2個の駆動信号を基本波形に用いた
場合と、Nを2として一定電圧波形を含む3個の駆動信
号を基本波形に用いた場合とについて説明したが、より
一般的には、一定電圧波形を含む(N+1)個の駆動信
号を基本波形として用いて波形合成を行うことにより、
[(N+1)N+1]個の波形を得ることができる。こ
の場合の合成波形の作り方は、上記第1の実施の形態で
示したもの(図13)と同じなので説明を省略する。
【0082】このように、本実施の形態においても、元
の基本波形の数をはるかに超える数の波形を得ることが
できるので、駆動波形生成部142によってさほど多数
の波形を生成しなくとも多様なインク滴吐出制御が可能
となり、駆動波形生成部142、ひいてはヘッドコント
ローラ14の動作負荷を軽減することができる。
【0083】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れず、種々変更可能である。例えば、上記の各実施の形
態では、図5および図14に示したような駆動信号を基
本波形として採用することとしたが、他の波形の信号を
用いるようにしてもよい。
【0084】また、上記の各実施の形態では、インク滴
サイズの制御に重点を置いて波形の選択合成等を行う場
合について説明したが、これとは異なり、インク滴の飛
翔速度の制御に重点を置いて波形の選択合成等を行うよ
うにしてもよい。さらに、インク滴のサイズおよび飛翔
速度の双方を制御する目的で波形の選択合成等を行うよ
うにすることも可能である。
【0085】また、上記の各実施の形態では、吐出周期
ごとのみならず吐出周期内においても駆動信号の選択を
切り替えるようにしたが、いずれか一方のタイミングで
のみ切り替えるようにしてもよい。但し、両方のタイミ
ングで切り替えを行うようにした方が、より多くの波形
を得ることができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項4記載のインクジェットプリンタ、ならびに請求項5
ないし請求項8記載のインクジェットプリンタ用記録ヘ
ッドの駆動装置および請求項9ないし請求項12記載の
インクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法によれ
ば、複数の駆動信号の中から時分割的に選択した駆動信
号を吐出エネルギー発生手段に供給し、この駆動信号に
よってノズル部からのインク滴吐出を制御するようにし
たので、時間的に異なる波形の駆動信号による吐出動作
が可能となり、インク滴の吐出状態を様々に変化させる
ことができる。このため、例えば自然な階調表現等、多
様な画像表現を忠実に行うことができ、高品質の印刷出
力を得ることが可能になるという効果がある。
【0087】特に、請求項4記載のインクジェットプリ
ンタ、ならびに請求項8記載のインクジェットプリンタ
用記録ヘッドの駆動装置および請求項12記載のインク
ジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法によれば、イ
ンク滴の吐出周期内においても駆動信号の選択を切り替
え可能にしたので、元の駆動信号の波形と異なる波形の
駆動信号を得ることも可能となる。このため、少ない種
類の駆動信号を入力として用いた場合においても、より
多様性のあるインク滴吐出制御を行うことができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプ
リンタ用記録ヘッドの駆動装置としてのヘッドコントロ
ーラの概略構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプ
リンタの概略構成を表すブロック図である。
【図3】記録ヘッドの一構造例を表す斜視断面図であ
る。
【図4】記録ヘッドの一構造例を表す断面図である。
【図5】図1における駆動波形生成部から出力される駆
動信号の波形の一例を表す図である。
【図6】図5に示した駆動信号の波形とインク室の状態
およびノズル内のメニスカス位置の変化との関係を説明
するための図である。
【図7】ヘッドコントローラの主な動作を説明するため
の流れ図である。
【図8】図5に示した駆動信号の一具体例を表す図であ
る。
【図9】図8に示した駆動信号から合成される波形の一
例を表す図である。
【図10】図5に示した駆動信号の他の具体例を表す図
である。
【図11】図10に示した駆動信号から合成される波形
の一例を表す図である。
【図12】図10に示した3つの駆動信号から新たな駆
動信号が合成される様子を表す図である。
【図13】図5の複数の駆動信号を基にした合成波形の
作り方を表す図である。
【図14】本発明の他の実施の形態に係るインクジェッ
トプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘ
ッドの駆動装置および方法に使用される駆動信号の波形
を表す図である。
【図15】図14に示した駆動信号の波形とインク室の
状態およびノズル内のメニスカス位置の変化との関係を
説明するための図である。
【図16】図14に示した駆動信号の一具体例を表す図
である。
【図17】図16に示した駆動信号から合成される波形
の一例を表す図である。
【図18】図14に示した駆動信号の他の具体例を表す
図である。
【図19】図18に示した駆動信号から合成される波形
の一例を表す図である。
【図20】従来のインクジェットプリンタにおける記録
ヘッドおよびその駆動回路の概略構成を表すブロック図
である。
【符号の説明】
1…インクジェットプリンタ、2…記録用紙、11…記
録ヘッド、12…インクカートリッジ、14…ヘッドコ
ントローラ、21…駆動信号、22…印画データ、11
3…振動プレート、114…インク室、115…共同流
路、116…圧電素子、118…ノズル、141−1〜
141−n…波形選択部、142…駆動波形生成部、1
43…駆動波形選択制御部、145−0〜145−N…
駆動信号、146−1〜146−n…波形選択信号、V
1…引き込み電圧、V2…吐出電圧、t1…第1行程の
所要時間、t2…第2行程の所要時間、t3…第3行程
の所要時間、ts,ts′…切替タイミング、te…吐
出開始タイミング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 正樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 雪田 康夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 徳永 洋 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するためのノズル部と、 前記ノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギ
    ーを発生する吐出エネルギー発生手段と、 複数の駆動信号の中からいずれかを時分割的に選択して
    前記吐出エネルギー発生手段に供給する選択手段とを備
    えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記複数の駆動信号は、インク滴を吐出
    させることのない一定電圧波形の駆動信号を含むことを
    特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記選択手段は、インク滴の吐出周期ご
    とに駆動信号の選択を切り替えることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、インク滴の吐出周期内
    においても駆動信号の選択を切り替え可能であることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 インク滴を吐出するためのノズル部と、
    前記ノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギ
    ーを発生する吐出エネルギー発生手段とを備えたインク
    ジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置であって、 複数の駆動信号の中からいずれかを時分割的に選択して
    前記吐出エネルギー発生手段に供給する選択手段を備え
    たことを特徴とするインクジェットプリンタ用記録ヘッ
    ドの駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の駆動信号は、インク滴を吐出
    させることのない一定電圧波形の駆動信号を含むことを
    特徴とする請求項5記載のインクジェットプリンタ用記
    録ヘッドの駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記選択手段は、インク滴の吐出周期ご
    とに駆動信号の選択を切り替えることを特徴とする請求
    項5記載のインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動
    装置。
  8. 【請求項8】 前記選択手段は、インク滴の吐出周期内
    においても駆動信号の選択を切り替え可能であることを
    特徴とする請求項5記載のインクジェットプリンタ用記
    録ヘッドの駆動装置。
  9. 【請求項9】 インク滴を吐出するためのノズル部と、
    前記ノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギ
    ーを発生する吐出エネルギー発生手段とを備えたインク
    ジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法であって、 複数の駆動信号の中からいずれかを時分割的に選択し、 選択した駆動信号を前記吐出エネルギー発生手段に供給
    することを特徴とするインクジェットプリンタ用記録ヘ
    ッドの駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記複数の駆動信号は、インク滴を吐
    出させることのない一定電圧波形の駆動信号を含むこと
    を特徴とする請求項9記載のインクジェットプリンタ用
    記録ヘッドの駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記駆動信号の選択は、インク滴の吐
    出周期ごとに切り替えられることを特徴とする請求項9
    記載のインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方
    法。
  12. 【請求項12】 前記駆動信号の選択は、インク滴の吐
    出周期内においても切り替え可能であることを特徴とす
    る請求項9記載のインクジェットプリンタ用記録ヘッド
    の駆動方法。
JP9244262A 1997-09-09 1997-09-09 インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法 Pending JPH1177988A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005035085A (ja) * 2003-07-17 2005-02-10 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置
JP2008221583A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Fuji Xerox Co Ltd 圧電素子の駆動回路
JP2009012188A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Olympus Corp インクジェット記録装置
US7537299B2 (en) 2004-09-29 2009-05-26 Seiko Epson Corporation Liquid ejection apparatus, drive signal application method, and liquid ejection method
US11434087B2 (en) 2020-02-17 2022-09-06 Tokyo Electron Limited Transfer device, processing system, and transfer method

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