JP3631047B2 - 半導体集積回路の配置方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置およびその配置方法に関するもので、特に開発期間の短縮および設計の自由度を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ASICと言えば、MOSが主流で、例えばゲートアレイ、マスタースライス等が実現されている。MOSは、ディジタル回路が主たる回路であり、トランジスタのオンオフで回路が形成され、トランジスタ、抵抗等は、そのサイズ、電流容量等の特性が殆ど同じもので構成されている。従ってトランジスタ、抵抗等がリピートされ、これらを配線で選択して1つの回路が構成され、ICが実現されている。
【0003】
しかしリニア回路、特にBIPのリニア回路は、電子回路ブロックが複数で成り、これを構成する素子は、色々な特性、色々なサイズで構成されている。従って、トランジスタ、ダイオード、抵抗およびコンデンサの半導体素子は、ゲートアレイやマスタースライスのようにリピートして配置し、これを選択して回路を構成するわけにはいかず、以下のようにしていた。
【0004】
例えば、特開平2−3952号公報(図14)がその一例としてある。これは素子の配置領域が矩形状に形成される、いわゆるビルディングブロック方式と呼ばれるものであり、ブロツクの両側には電源ラインとグランドラインが設けられている。
【0005】
つまりAM回路を構成する場合、必要な素子数を決定し、全ての素子をサイズが同じ配置領域に分配して構成している。
【0006】
例えば、サイズの同じ配置領域が、8個横に並べられ、2列で形成されている。その内、3個の配置領域でAの電子回路ブロック(例えばAM回路)、3個の配置領域でBの電子回路ブロック、2個の配置領域でCの電子回路ブロック、5個の配置領域でDの電子回路ブロックおよび3個の配置領域でEの電子回路ブロックが構成されている。
【0007】
つまりサイズの同じ配置領域は、積み木に相当し、矩形のICにこの積み木を自由に並べることで、整然と配置している。例えば、電子回路ブロックCが不要ならば、この2つのブロックを削除し、残りのブロックを並べ替えれば、別のICチップが実現でき、また電子回路ブロックFを追加したい場合は、これを構成するブロックも含めて積み木の如く並び替えればよい。
【0008】
この設計手法を図15で説明する。例えば、AM/FM回路のICの場合、必要とされる回路ライブラリーが選択された後、選択された回路ライブラリーをICチップにビルディングブロツク方式で作り込むため、矩形のパターンライブラリーが形成され、ICチップ内に並べられる。そしてパターンライブラリー全てを選択するようにメタル配線が施される。これが親となる第1世代のAM/FMICとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記AM/FM回路は、回路の世代交代がそれほど早くないのでパターンライブラリーを何年もの間使用でき、特に音響等の分野において適している。
【0010】
しかし世代交代が早いIC、パターンライブラリーとして展開しにくいIC、その機種で終わるようなICでは、現在でもMOSで実施されているゲートアレイ、マスタースライス等が採用されている。
【0011】
しかし前述したように、リニア回路は、極端に言えば、回路の始まりから終わりに至るまで、実質それぞれの素子が異なる。例えば抵抗では、数Ωから数百kΩに至るまで多種多様の素子が用いられている。またTrに於いても、縦型PNPトランジスタ、ラテラルPNPトランジスタ、縦型NPNトランジスタ等が用いられ、この各種のトランジスタの中に於いても、電流容量の条件から色々なサイズのTrが組み込まれていた。説明は省略するがコンデンサも同様である。
【0012】
従ってこれらの多種多様な抵抗、コンデンサ、Trを全てマスタースライス用に用意するのは、実質困難であった。
【0013】
また各素子を数種類用意し、その特定の特性(抵抗値、容量値または電流容量)を実現するために、配線による選択で、直列/並列接続をして特性を得ることは現実としては可能であるが、配線を網の目のように配置しなければ成らず、コンピュータ化が難しい問題があった。
【0014】
更には、この網の目のような配線の中には、ひどい場合チップの端から端までといった長い距離を延在するものがある。しかしこの長い延在領域に、スイッチングノイズを出す素子、発振回路により不要輻射ノイズを出すもの、リーク電流を出すもの、ペア性がくずれているもの等があり、一旦選択された素子を別の素子に選択し直す、配線の延在場所を変えるための再配置が必要となる場合があった。
【0015】
この様な場合、コンピュータにより自動設計を解除し、素子の位置、配線のルート等を手作業で変えていた。従って、日に日に大きくなるIC規模に於いて、これら手作業による設計を採用していては、短納期を実現することが難しい問題もあった。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題に鑑みて成され、第1に、目的の抵抗値を合成した際の許容誤差、合成時の最大組み合わせ本数をデータとして用意する事で、演算処理範囲を狭め、
このデータを基に、組み合わせ抵抗体の本数が最小になる接続方法を、直列接続による方法、直列接続と余りを並列接続する方法、直列接続と直列接続を並列接続する方法、並列接続と直列接続を並列接続する方法、並列接続する方法および並列接続と並列接続を直列接続する方法の6つの方法から選択すれば、
殆どの抵抗値は、目的の値に近づけることができる。従ってこれらがソフト化されることにより、実質最小の抵抗体本数および接続形態が決定できる。
【0017】
第2に、前記半導体素子として、コンデンサを採用することで解決するものであり、コンデンサも実質最小個数の接続形態が決定できる。
【0018】
第3に、前記許容誤差の丸め込み方法は、切り上げ、切り下げまたは四捨五入のいずれかにする事で解決するものである。
【0019】
第4に、前記選択された方法による素子の第1の接続パターンは、配線が短くなるように前記半導体素子の群から選択される事で解決するものである。
【0020】
これにより後述する単位内の配線が効率よく配置される。
【0021】
第5に、前記第1の接続パターンと前記第1の接続パターンと接続されるトランジスタは、両者をつなぐ配線が短くなるように、前記第1の接続パターンを変えずに群の中から再選択される事で解決するものである。
【0022】
以上、単位内の配線パターンが短くなり、しかもトランジスタと単位、単位と単位の間の配線が短くなるため、配線に浸入するノイズの抑制が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について説明する。本発明は、特にリニア回路に関するマスタースライスに関するもので、ここではBIP−ICで説明して行くが、MOS型リニア回路でも適用できる。
【0024】
このマスタースライスは、後に判るが、図5、図12のような下地がウェハ内に実装されているものである。一般には、トリミングするマスタースライスと、トリミングしないマスタースライスに分かれ、前者のトリミングするマスタースライスは、コンタクト孔形成の手前のウェハが用意されている。そして欲しい回路を基に、IC内の素子を選択し、コンタクト形成(ここでトリミング位置が決められる)と共に配線を設けることにより、素子の選択と回路の実現をし、短時間で設計するものである。
【0025】
後者のトリミングしないマスタースライスは、図5、図12の下地がウェハ内に実装され、全ての素子のコンタクトが開けられ、ウェハ全面に電極材料を被着したものが用意されている。そして生産すべき回路が来たら、この電極材料をパターニングするだけで回路を構成する。非選択された素子は、各電極がアイランド状に孤立されてされてパターニングされ、選択された素子は、全てが電気的に接続されるようにパターニングされる。
【0026】
では図8〜図9を参照しながら説明する。図9は、図10の回路図に基づき、本発明を採用しない場合に発生する素子の配置例を示し、図8は、本発明を採用した場合の配置例を示す。尚、これは、コンピュータを採用した本発明による自動配線および配置ソフトによるものである。
【0027】
両図ともに、紙面に対して上から、第1の抵抗群として1kΩの抵抗が22本形成され、次に第1のトランジスタ(以下Trと呼ぶ。)群が14個形成され、更に第2の抵抗群として1kΩの抵抗が12個配置されている。この素子は、下地(マスターセル)と一般的には言われ、配線で下地を選択するためのコンタクトパターンよりも下層のパターン情報が含まれているものである。ただしこの配列は、あくまでも一例であり、他の配列でも良い。
【0028】
図9の本発明を採用しない方法では、図10の抵抗R1〜R4が、5kΩであり、第1の抵抗群に於いては、左から自動的に5個づつ選択されて直列接続される。また図10の回路では、TrQ1〜Q4の4個が採用されているため、第1のTr群に於いて、左から4つまでが選択されている。更に、図10の抵抗R5、R6は、3kΩであり、第2の抵抗群において、左から3個づつ選択され、それぞれが直列接続されている。
【0029】
このように素子の自動選択を行うと、列の端部(左端または右端)から順次選択されていき、その後、配線が自動的に配置され、例えばコンピュータ画面に表示される。
【0030】
しかしこの構造であると、回路全体の配線長のバランスが悪くなり、ペア性が取れなかったり、また配線長の長い部分からノイズが進入する問題があった。
【0031】
特にアナログ回路の場合、特に差動増幅回路、Amp、コンパレータ、波形整形回路等で、ペア性を要求する。例えば図10の抵抗R1とR2、R3とR4、Q1とQ2、Q3とQ4が該当する。
【0032】
よって、オペレータは、図9の画面を見ながら、選択された素子を別の素子に変えたり、配線の延在ルートを変えたりして、前記問題を解決していた。
【0033】
これは人間の手によるものであり、対策箇所数の限界、設計時間の長期化が問題として残る。
【0034】
本発明は、図9の状態を画面に配置し、またはコンピュータ内でデータとして認識し、配線長を計算し、配線長が短くなるように素子の再選択が少なくとも一回行われる点にある。
【0035】
図8および図9は、発明の内容を理解するために図示してあるが、実際はコンピュータの中にデータとして取り込まれている。そしてこのデータの演算により配線長が短くなるように素子が再配置される。
【0036】
図9と図8を画面に出す、出さないは、本質ではなく、配線長が長いことを認識し、それが短くなるように再配置(再選択)する事がポイントである。
【0037】
特にここでは、説明を簡単にするため、トランジスタQ1とQ2、Q3とQ4の接続配線が短くなるように考慮されるとして説明していく。
【0038】
つまりQ1とQ2では、配線b−fの長さが長いため、トランジスタが再選択されている。つまり配線a−e,b−fが最短になるようにTr(Q1とQ2)が再選択され、結局は、配線a−e,b−fの長さが実質同じになる所のTrが再選択される。そして固定されたQ1、Q2に対して、第2の抵抗群との接続配線iが最短距離に成るように、第2の抵抗群が再選択される。つまり左1〜3番目までの抵抗が、3番目〜5番目が再選択されている。
【0039】
同様に、Q3とQ4では、Q3とQ4が左方向に詰められているため、配線c−g,d−hが長く形成されている。つまり第1の抵抗群、左から11番目〜20番目までの間の抵抗は、その位置が固定され、この間で、Tr(Q3とQ4)が調整される。つまり配線c−g,d−hが最短になるようにTr(Q3とQ4)が再選択され、結局は、配線c−g,d−hの長さが実質同じになる所のTrが再選択される。そして固定されたQ3、Q4に対して、第2の抵抗群との接続配線jが最短距離に成るように、第2の抵抗群が再選択される。つまり左4〜6番目までの抵抗が、13番目〜15番目に再選択されている。
【0040】
この配線長の計算は、図4の斜線の部分を認識して計算される。つまり実線で示す下地(マスターセル)の上に、斜線で示す領域(ポート)がコンピュータのデータとして定義され、このポートをコンピュータが認識し、直線で結んだ距離(フライライン)が短くなるようにマスターセルが再選択されていく。尚、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、コンデンサ、抵抗、トランジスタ、パッドおよびAmp、論理回路等の基本回路のブロツクであり、このブロックでは入出力端子等がポートとして配置されている。
【0041】
ここで(e)は、ハードマクロと言われ、予め回路の配線パターンとして決定されているものである。図面では示していないが、マスタースライス領域で配置される。
【0042】
続いて素子の合成について説明する。図10では、抵抗値を5kΩ、3kΩと切りの良い数字で示してあるが、実際は端数が有る。
【0043】
コンピュータは、許容誤差を厳しく設定すると、指示通りに計算するので、限りなくその数値に近づけようとして、合成素子数も膨大となり、この計算時間もより膨大となる。そのため、図2のような条件の下で計算させ、コンピュータの演算時間を短縮させた。
【0044】
データには、回路図の情報とICチップ内に形成される下地の情報があり、回路図の各素子をどの下地により実現させるか、リンクさせるデータが必要となる。
【0045】
まず回路図の情報がデータとしてコンピュータにインプットされている。そして回路図の中で、抵抗、トランジスタ、コンデンサが何れのタイプで構成されているか判断される。つまりモデル名とは、実際の回路図に付いている名前で、抵抗体ならば、拡散抵抗、ポリSiの区別が、トランジスタでは、PNP、NPN、縦型、横型の区別、コンデンサでは、MIS型とMIM型が実装されている場合は、その区別がされ、この区別がデータとして定義されている。ただし、一般的にバイポーラ型で使用されるコンデンサはどちらか一方で統一されているので、ここではMIS型と定義される。
【0046】
マスタセル名とは、下地の名前である。そしてこの下地は、値の欄で、その素子の抵抗値(容量値)を示し、それぞれがトリミング可能か否か、またトリミング可能な場合は、最小値としてどこまでトリミングできるのかをデータとして示している。しかもこの計算の許容誤差、許容誤差の丸め方法として、切り捨て、切り上げ、四捨五入のいずれを採用するか、更には合成素子数の最大個数が示されている。
【0047】
そして、回路図の素子のデータにより、各素子がどのモデル名で構成され、これを実現するために採用されるマスターセルが認識される。そして許容誤差が定義され、最大本数も定義されているため、計算処理の条件が狭められ設計スピードの高速化が実現される。もしも計算の許容誤差、許容誤差の丸め方法、合成素子数の最大個数が条件として定まっていないと、コンピュータは、合成する素子の数を増加させて、限りなく時間をかけて演算してしまうからである。
【0048】
例えば素子として抵抗を使って説明すれば、回路図で定義された素子(抵抗)の値を、どのマスタセルを採用して合成するか、前述したテーブルが条件として加わり、演算処理される。ここでコンデンサの場合も同様な接続を考慮して実現される。
【0049】
本発明は、ここに特徴を有し、まず素子(抵抗)がトリミング可能か、トリミング不可能かを、図2のテーブルから判断する。
【0050】
そしてトリミング不可能な場合は、以下の6つのモードの選択本数を計算し、この内、最小選択本数となるようなモードが選択される。
▲1▼直列接続:図1(a)参照
▲2▼直列接続と余りの値を並列で実現するもの:図1(b)参照
▲3▼直列と直列を並列で接続するもの:図1(c)参照
▲4▼並列と直列を並列で接続するもの:図1(d)参照
▲5▼並列接続:図1(e)参照
▲6▼並列と並列を直列接続するもの:図1(f)参照
例えば▲2▼は、目的の抵抗値を下地セルの抵抗値でわり算して、まず直列について何本の下地セルを採用するか決め、この計算で発生する抵抗値の余りを何本の下地セルの並列接続で実現できるか計算するものである。
【0051】
続いて、トリミング可能な場合は、2つのモードで計算処理される。
【0052】
▲1▼直列接続
▲2▼並列接続
以上の点をふまえ、次に一連の設計方法を図3を用いて説明する。
【0053】
まず「下地情報テーブルの生成」で、素子が配置される領域に於けるマスターセルの下地情報をテーブルに生成します。
【0054】
次の「割付テーブル生成」とは、実現すべき回路をX軸、Y軸のどちらの方向から素子を選択していくか、またペア性を要求されるものが有るのか等の情報が生成されます。
【0055】
続いて「合成処理」に入る。前述したように、回路図の特定素子をどのマスタセルで実現させるかデータとしてインプットされている。つまり回路図のデータからある抵抗(コンデンサ)は、トリミングするかしないかが図2のテーブルで定義されている。トリミング不可の場合は、前述した▲1▼〜▲6▼の接続手法から最小本数になるように、どのマスタセルを何本使って構成させるかが決定される。もちろんトリミング可の時は、前述した▲1▼▲2▼より最小本数となるものが選択される。更には、コンデンサもトリミング不可、トリミング可で分けられ、最小本数が決められる。これは、抵抗と同じ接続方法が採用される。更にトランジスタに於いても、並列接続で何個のトランジスタを採用するか決められる。
【0056】
以上、回路図の特定の素子が、直列・並列接続の組み合わせで、最小本数となる接続が決められる。
【0057】
ここでポイントとなる点は、図2のデータに於ける許容誤差、許容合成素子数の2つのデータがコンピュータに定義付けられること、更には図1の様に、6タイプの接続方法に限定されて処理されるため、演算処理時間が短くなることである。この合成方法を用いると、例えば1000素子の回路について自動合成し、前記データからどうしてもはずれる素子は、数素子であり、この素子に関しては、マニュアルにより調整しても良い。
【0058】
いままでは、この合成が不可能とされ、全てマニュアルで操作されていたが、殆どの素子が構成され、合成されない素子は、わずかであるため、全体としての設計時間は大幅に短縮されるメリットを有するものである。
【0059】
またこの合成されたものは、後述する単位として扱われ、配線が短くなるように再配置される。この合成素子の再配置は、図5のように、素子が列状、複数列で構成されることで、再配置の融通性が増すメリットもある。
【0060】
例えば、仮に図1(c)で合成が決定されると、この接続は、例えば図5の上から2列の領域に配置される。してみれば矢印a、bの幅で、この合成素子は、X、Y軸方向に沿って、素子を再選択(再配置)することができるようになる。
【0061】
トランジスタに於いても、矢印c、dの範囲で再配置が可能となる。当然、図1(a)の構成で決まり、これを図5の最下列に配置した場合は、矢印eで示すX軸方向にのみに再配置が可能である。しかしこれも列を複数列にすることで融通性は増加する。
【0062】
図6、図7は、その各素子の配列の仕方を説明したものである。前述したように、各素子を列状に、また列の数を増やすことで、前記合成された素子の再配置の融通性が増加し、配線を短くする上でより効果的である。また図7では、抵抗R1と抵抗R3が特に多用されると判っているため、別途右の点線で囲まれた領域Aに配置したものである。
【0063】
続いて「トランジスタの配置」で、トランジスタが配置される。
【0064】
この配置は、前工程の合成で素子の本数と接続方法が決まっているので、これをどんなパターン形状にするか決められる。つまり図9のように2つのトランジスタを隣り合わせとするか等を決める。この説明は、抵抗の配置の所で再度詳述する。
【0065】
具体的には、「初期配置」と「配置改善」の工程にはいり、初期配置で、ブロックの左から詰め、回路図に沿って配置する。そして配置された後に、「配置改善」が行われる。この配置改善では、前記最小本数の接続方法をどのようなパターンにすれば配線が短くなるか演算され、必要により非選択されたTRに選択し直す。
【0066】
続いて抵抗Rを配置する。ここでも、前述した最小本数での接続情報を基に、例えば左詰めで配置され、配置改善では、前記最小本数の接続方法をどのようなパターンにすれば配線が短くなるか演算され、必要により非選択された抵抗に選択し直す。
【0067】
図16を参照すれば、例えばR1として3本の抵抗を直列接続することは、合成処理で決まっている。そしてこの直列接続を考えられるタイプ(図では3つのタイプ)の中から、配線が最短になるパターンが選択される。例えば左のパターンとなると、これが後述する単位となる。
【0068】
以上、各回路図の所定のトランジスタ、所定の抵抗は、どんな種類の抵抗(トランジスタ)を何本、どんな接続で、更にはどんなパターン形態とするか決められる。ここでこの接続・パターン形態を単位と仮称する。
【0069】
続いて、Tr、抵抗の配置改善に入り、前フローまでで決められた各単位を配置するに際し、間の配線が短くなるように、またペア性が考慮される場合は、配線がより短く且つ同じ長さになるように決められる。
【0070】
図8と図9で説明すれば、最下の抵抗列、左から3本までの抵抗体群、左から4番目〜6番目の抵抗体群は、図10の抵抗R5、R6となる単位である。この2つの単位は、図9では左詰めになっているが、トランジスタの単位、第1列目の抵抗体の単位を考慮して図8の様に再配置される。
【0071】
ここでは、最下の抵抗列が一列で群となって構成されているため、単位が、紙面に対してX軸方向に再配置できる融通性を持って移動できる。もちろん1列ではなく、複数列で群となっていれば、更にY軸方向の再配置の融通性も持つことになる。つまりこの列状の群で素子がリピートされていると、単位のパターンの形成の容易性、単位の配置換えの融通性が増す。
【0072】
トランジスタ単位も同様に、回路を構成する各単位との配線の距離が考慮され、ペア性等が考慮されて再配置されるべきものは、再配置される。
【0073】
続いて容量の配置をし、
最後に、抵抗のフライラインの改善が実施される。
【0074】
ここでは、各単位は変えず、配線とコンタクトする端子の位置の交換により配線の長さが短くなるように調整される。
【0075】
続いて、具体例に沿って図11〜図13を採用して説明する。
【0076】
一般に、半導体チップ20は、ボンディングパッド21で囲まれた領域が、例えば複数本のブロック列(ここでは左右に3本の列BL1、BL2、BL3)に分けられ、各ブロック列は、複数のブロックに分けられている。例えば第1列目のブロック列BL1は、ブロック1〜ブロック10で、第2列目のブロック列BL2は、ブロック11〜ブロック20で、第3列目のブロック列BL3は、ブロック21〜ブロック30で構成されている。
【0077】
また各ブロック1〜30は、矢印で示した拡大図(図11下図)のように基本ユニットセルUCから成る。このユニットセルUCは、図12の左図に示す回路図が選択できるように群となって作り込まれている。
【0078】
つまり値の異なる抵抗が複数種類選択され、それぞれが群となって配置されている。これはトランジスタもコンデンサも同様である。特にTrは、図では、縦型および横型のPNP−Tr、縦型NPN−Trの3タイプがそれぞれ群となって配列されている。このブロック列の配列の仕方、配列本数は、一例であり、これに限られる事はない。また、ブロック内の素子である抵抗、Tr、コンデンサ以外にダイオード等が設けられても良い。更にこの各素子は、それぞれサイズの異なる(抵抗ではその抵抗値が異なることを、Trでは電流容量の異なることを、コンデンサでは、その容量値が異なることを意味している。)素子が、群となって配置されても良い。
【0079】
ただしボンディングパッドの下に保護ダイオード等が作り込まれている場合もあるが、ここでは素子数の比率からみて極めて少ないので無視した。またボンディングパッド21…の中には、電源パッド、グランドパッドが少なくとも1つづつ形成されている。
【0080】
まず図11の半導体チップ20には、従来例で説明した図14、図15のように、複数の電子回路ブロックが用意され、これらが電気的に接続されて一つのIC回路が実現される。また各電子回路ブロックは、その回路図に沿ってブロツク内の素子を選択して構成され、少なくとも1つのブロックで構成される。
【0081】
図13は、例えば目的の回路図におけるTrと抵抗が選択された状態を示す。ここでもTrと抵抗の間の配線が最短になるようにコンピュータが処理を行う。つまり第1の抵抗列は、1番〜4番までが直列接続で選択され、5番目〜8番目も直列接続で選択される。ここで第1のTr列、第1の抵抗列との接続配線は、右の配線の方が長く、バランスを崩している。
【0082】
これをコンピュータで処理し、Tr、抵抗の再選択を行ったものが図12である。
トランジスタは、図13では、左から1、2番のTrが選択されている状態から、左から2、3番目のTrに再選択され、抵抗も、図13のように、1番目〜4番目の抵抗が順に取られているが、図12では、4番目〜1番目と逆方向に再選択されている。従って再選択される事で、配線長が短くなり、更にはペア性を維持しつつ配線長が短くなるように処理されている。
【0083】
以上、回路図に沿ったパターンが描かれる。
【0084】
前述したように、マスタースライスは、トリミングするマスタースライスと、トリミングしないマスタースライスに分かれる。
【0085】
後者のトリミングしないマスタースライスは、当然拡散も含め全て形成され、第一層目のメタルがウェハ全面に被着されて待機している。
【0086】
一方、前者のトリミングするマスタースライスは、コンタクト孔形成の手前のウェハが用意されている。
【0087】
例えば、バイポーラ型であれば、全ての拡散領域が形成された状態の元でコンタクト孔を開口し、メタルを形成するもの、コンタクトを開けてからエミッタ拡散またはエミッタイオン注入等の不純物を導入するタイプの二通りに分けられる。
【0088】
つまり、トリミングしないマスタースライスでは、配線材料を所定のパターンにエッチングするためのパターンが、コンピュータにより生成され、ホトマスクとして用意されている。そしてこのホトマスクにより所定の形状にエッチングされ、配線が施される。
【0089】
またトリミングする機種では、コンタクト開口用のホトマスク、コンタクトが開口されてから不純物を導入するタイプでは、イオン注入マスク用のホトマスクが用意される。そしてコンタクト形成、マスクを介した不純物の導入、配線の形成が施される。
【0090】
ここでは一層配線で説明したが、当然2層メタル、3層メタルと多層になるに従い、別途これらに必要なコンタクト用マスク、メタル用ホトマスクが用意され、これを介して処理されることは言うまでもない。
【0091】
以上、コンピュータによるパターン設計時間が短縮され、しかも配線パターンが短くなるように素子が再選択されることから、ノイズの浸入しにくい構造が実現された半導体集積回路を短納期でユーザに供給できる。
【0092】
また次のメリットもある。従来、回路の設計者が、抵抗として1.03kΩを使用したいとパターン設計者に指示し、一方、パターン合成の複雑さからこの抵抗値は、実現できないとパターン設計者が判断した場合、回路設計者は、別の抵抗値を妥協して採用し回路設計をし直さなければならない不都合が発生する。しかし本発明では、素子の合成がコンピュータ化されているため、1.03kΩが使えないという不都合が無くなり、回路設計者は、前記妥協がない状態でパターン設計者との情報交換ができ、より信頼性の高い回路を短時間でパターン設計できる。
【0093】
従って、今までブレッドボードで回路の特性試験を実施していた回路設計者は、このマスタースライスを採用することで、実際のICを使って短時間で高精度の検証をすることも可能となった。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、目的の抵抗値を合成した際の許容誤差、合成時の最大組み合わせ本数をデータとして用意する事で、演算処理範囲を狭め、
このデータを基に、組み合わせ抵抗体の本数が最小になる接続方法を、直列接続による方法、直列接続と余りを並列接続する方法、直列接続と直列接続を並列接続する方法、並列接続と直列接続を並列接続する方法、並列接続する方法および並列接続と並列接続を直列接続する方法の6つの方法から選択すれば、
殆どの抵抗値は、目的の値に近づけることができる。従ってこれらがソフト化されることにより、実質最小の抵抗体本数および接続形態がソフトで自動的に決定できる。
【0095】
また、前記半導体素子として、コンデンサを採用することで、コンデンサも実質最小個数の接続形態が決定できる。
【0096】
また、前記選択された方法による素子の接続パターンは、配線が短くなるように前記半導体素子の群から選択される事で、単位内の配線が効率よく配置される。
【0097】
よって単位内の配線パターンが短くなり、しかもトランジスタと単位、単位と単位の間の配線が短くなるため、配線に浸入するノイズの抑制が可能となる。
【0098】
以上、従来、配線長が長くなるため、配線長のアンバランスから発生する改善処理を手作業で実施していたが、所定の条件のインプットで、コンピュータ自動配線がより短縮されて実現でき、設計時間の短縮が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に採用される6つの合成方法を説明する図である。
【図2】配線長が短くなるように演算処理する際の条件を説明する図である。
【図3】ブロック内の素子の選択までのフローを説明する図である。
【図4】ブロック内の素子に割り当てられるポートを説明する図である。
【図5】合成素子の再配置領域を説明する図である。
【図6】再配置領域を説明する図である。
【図7】再配置領域を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態である半導体集積回路の配置方法を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態である半導体集積回路の配置方法を説明する図である。
【図10】ブロックに収容される回路図の一例を説明する図である。
【図11】半導体集積回路の構成を説明する図である。
【図12】図11のブロック内の素子の選択を説明する図である。
【図13】図11のブロック内の素子の選択を説明する図である。
【図14】従来の半導体集積回路を説明する図である。
【図15】従来の半導体集積回路の製造方法を説明する図である。
【図16】合成後に決められるパターン形状を説明する図である。

Claims (5)

  1. 電子回路を構成する半導体素子群で形成され、所望の電子回路を構成するために必要な半導体素子を前記半導体素子の群の中から選択し、前記電子回路に基づき配線をコンピュータにより自動的に設ける半導体集積回路の配置方法において、
    前記所望の電子回路を構成するために必要な半導体素子を前記半導体素子のから選択するために所望の抵抗値を合成した際の許容誤差、許容誤差の丸め込み方法、合成時の最大組み合わせ本数がデータとして用意され、
    前記データをに、組み合わせ抵抗体の本数が最小になる接続方法を、直列接続による方法、直列接続と余りを並列接続する方法、直列接続と直列接続を並列接続する方法、並列接続と直列接続を並列接続する方法、並列接続する方法および並列接続と並列接続を直列接続する方法の6つの方法から選択し、前記選択された方法により、前記群の中から素子を第1の接続パターンとして選択し、
    その後、前記第1の接続パターンで選択された素子の組み合わせと接続方法を保持したまま、配線経路を最短化するように再配置する事を特徴とした半導体集積回路の配置方法。
  2. 前記半導体素子は、抵抗またはコンデンサである請求項1に記載の半導体集積回路の配置方法。
  3. 前記許容誤差の丸め込み方法は、切り上げ、切り下げまたは四捨五入のいずれかである請求項1または請求項2に記載の半導体集積回路の配置方法。
  4. 前記選択された方法による素子の第1の接続パターンは、配線が短くなるように前記半導体素子の群から選択される請求項1、請求項2または請求項3に記載の半導体集積回路の配置方法。
  5. 前記第1の接続パターンと前記第1の接続パターンと接続されるトランジスタは、両者をつなぐ配線が短くなるように、前記第1の接続パターンで選択された素子の組み合わせと接続方法を変えずに群の中から再選択される請求項4に記載の半導体集積回路の配置方法。
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