JP3631046B2 - フェンダの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェンダの取付構造に関し、特にフェンダに斜め前方からの負荷が作用したときにフェンダが後方に容易に変位して衝撃を緩和できるフェンダの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の前部両側外面を構成するフロントフェンダは、車両前部のエンジンルームの両側上部に配設されているエプロンメンバに取付けられており、従来はフェンダの上縁からほぼ垂直に連結壁を垂下してその下端に取付フランジを連設し、取付フランジをエプロンメンバ上に重合させて締結固定していた。
【0003】
ところが、このようなフェンダの取付構造では、フェンダの上端部は連結壁がほぼ垂直に連設されていることにより剛性が高く、かつエプロンメンバに剛結合されているので、上方からの負荷が作用したときの衝撃が大きいという問題があった。
【0004】
そこで、実公昭63−47582号公報においては、フェンダの上縁から垂下される連結壁に、上方より所定以上の衝撃荷重が加わると塑性変形する易屈曲部を設け、上方からの衝撃を吸収できるようにしたものが開示されている。
【0005】
また、フェンダの上縁から車幅方向内側に向けて斜めに連結壁を垂下するとともに、エプロンメンバから車幅方向内側に向けて斜め上方にブラケットを立設し、連結壁の下端部とブラケット上端とを連結することにより、エプロンメンバとフェンダの上端部との間に空隙を形成し、上方からの衝撃荷重の負荷時に空隙分だけ座屈して衝撃を吸収するようにしたものも知られている。
【0006】
また、図8、図9に示すように、フロントフェンダ11の上縁からほぼ垂直に連結壁12を短く垂下してその下端に取付フランジ13を連設し、エプロンメンバ14の上面の前後に取付脚ブラケット15を固着し、この取付脚ブラケット15の上端に取付フランジ13をボルト16にて締結固定し、フェンダ11の取付フランジ13とエプロンメンバ14との間に空隙17を形成し、上方から衝撃荷重が加わると、取付脚ブラケット15が座屈して衝撃を吸収できるようにしたものも考えられている。
【0007】
なお、取付脚ブラケット15は、上方からの荷重によって座屈し易いように車幅方向に屈曲部が設けられた板材にて構成されている。また、図8中、18はフロントサイドメンバ、19はカウルメンバである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記何れの構成においても、上方から荷重が負荷された時に取付脚ブラケット15などに座屈が生じて衝撃を吸収できるようにしているが、取付脚ブラケット15などは斜め前方から負荷が入力した場合には剛性が高く、衝撃が大きいという問題があった。
【0009】
また、大きく衝撃吸収できるようにエプロンメンバ14とフェンダ11の上端部との間に空隙17を形成したものにおいては、取付脚ブラケット15などの別部材のブラケットを設けているので、部品点数が多くなり、コスト高になるという問題もある。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、フェンダに斜め前方から負荷が作用したときに効果的に衝撃を緩和でき、また安価に構成できるフェンダの取付構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のフェンダの取付構造は、フェンダの上端部を、前後に設けた取付脚部を介してエプロンメンバとの間に空隙をあけて取付けるとともに、取付脚部は所定以上の荷重の負荷により座屈するようにしたフェンダの取付構造において、取付脚部を車体前後方向に座屈するような形状にしたものであり、フェンダに斜め前方から負荷が作用したときに取付脚部が後方に容易に座屈して効果的に衝撃を緩和できるものである。
【0012】
具体的には、本発明はフェンダの上端部を、前後に設けた取付脚部を介してエプロンメンバとの間に空隙をあけて取付けるとともに、取付脚部は所定以上の荷重の負荷により座屈するようにしたフェンダの取付構造において、取付脚部は、フェンダの上端縁から垂下された垂下壁板と、垂下壁板の下縁から水平に延出された上部棚板と、エプロンメンバに対する取付座となる下部棚板と、上部棚板の後側縁とこれに上下方向に対向する下部棚板の前側縁とを、又は上部棚板の前側縁とこれに上下方向に対向する下部棚板の後側縁とを連結する連結壁板とを備え、連結壁板はその車幅方向外側縁が内側縁よりも車両後側に位置し、車両上側から見たとき、連結壁板と車幅方向の軸とのなす角度が45度未満の範囲で傾斜した姿勢で配設されていることを特徴とする。これによって、上方から前後方向、特に斜め前方外側上方から荷重が負荷されると、取付脚部の上部棚板と下部棚板の間で連結壁板が後方に倒伏するように容易に屈曲することによって取付脚部が容易に後方に向けて座屈することにより、上記のように効果的に衝撃を緩和できる。
【0013】
また、垂下壁板に連続して、連結壁板の側縁と接続された状態で垂下されて下部棚板の側縁に接続された垂下補強板を設けると、取付脚部をフェンダの外面を構成している薄い鋼板をプレス加工して構成しても、下部棚板のエプロンメンバに対する必要な取付剛性を確保することができ、別部品が必要でなく、安価に構成することができる。
【0014】
また、垂下補強板に脆弱部を設けると、下部棚板の側縁全長にわたるような前後幅の広い垂下補強板にて、下部棚板のエプロンメンバに対する取付剛性を確保しながら、垂下補強板により取付脚部全体の前後方向の剛性が高くなり過ぎるのを調整することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のフェンダの取付構造の一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
【0016】
図1〜図4において、1は自動車の前部両側外面を構成するフロントフェンダであり、上端部内面側の前後2箇所に設けられた取付脚部2にて車両前部のエンジンルームの両側上部に配設されているエプロンメンバ(図8中の14参照)に取付けられる。この取付脚部2にてフロントフェンダ1の上端部とエプロンメンバ(図示せず)との間に空隙17が形成されるとともに、取付脚部2は所定以上の荷重が図1に白抜き矢印の如く斜め外側前方上方から負荷されたときに後方に向けて座屈するように構成されている。
【0017】
以下、取付脚部2の詳細構成を説明すると、図2、図4、及び図5〜図7に示すように、フロントフェンダ1の上端縁からフランジ状の垂下壁板3が垂下されており、かつ取付脚部2の部分では下方に若干長く延出されている。そして、この垂下壁板3の下縁から車幅方向内側に向けて水平に上部棚板4が延出され、その後方位置にエプロンメンバに対する取付座となる下部棚板5が設けられ、上下方向に対向する上部棚板4の後側縁4aと下部棚板5の前側縁5aとが連結壁板6にて連結されている。この連結壁板6は車幅方向に対して略平行又は前面が車幅方向外側に向けて45度未満の範囲で傾斜した姿勢で配設されている。図示する例において、連結壁板6はその車幅方向外側縁(後側縁)が内側縁(前側縁)よりも車両後側に位置し、車両上側から見たとき、連結壁板6と車幅方向の軸とのなす角度が45度未満の範囲で傾斜した姿勢で配設されている。また、上部棚板4の後部には、垂下壁板3に連続して、連結壁板6の側縁と接続された状態で垂下補強板7が垂下され、その下端縁が下部棚板5の車幅方向外側の側縁5bに接続されている。8は、下部棚板5に形成された取付穴である。なお、垂下補強板7には、必要に応じて仮想線で示すように、切欠等にて脆弱部9が設けられる。
【0018】
以上の構成によれば、図1に白抜き矢印で示すように、フロントフェンダ1に斜め外側前方上方から所定以上の負荷が作用したときには、取付脚部2の上部棚板4と下部棚板5の間で、図7に仮想線で示すように、連結壁板6が後方に倒伏するように容易に屈曲することによって、取付脚部2が容易に後方に向けて座屈し、効果的に衝撃を緩和することができる。
【0019】
また、垂下補強板7を連結壁板6の側縁と接続された状態で垂下させて下部棚板5に接続させているので、取付脚部2をフロントフェンダ1の外面を構成している薄い鋼板をプレス加工して構成しても、下部棚板5のエプロンメンバに対する必要な取付剛性を確保することができ、別部品が必要でなく、安価に構成することができる。
【0020】
また、垂下補強板7に脆弱部9を設けると、下部棚板5の側縁全長にわたるような前後幅の広い垂下補強板7にて、下部棚板5のエプロンメンバに対する取付剛性を確保しながら、垂下補強板7により取付脚部2の全体の前後方向の剛性が高くなり過ぎるのを調整することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明のフェンダの取付構造によれば、以上のように取付脚部を車体前後方向に座屈するような形状にしたので、フェンダに斜め前方から負荷が作用したときに取付脚部が後方に容易に座屈して効果的に衝撃を緩和できる。
【0023】
また、垂下壁板に連続して、連結壁板の側縁と接続された状態で垂下されて下部棚板の側縁に接続された垂下補強板を設けると、取付脚部をフェンダの外面を構成している薄い鋼板をプレス加工して構成しても、下部棚板のエプロンメンバに対する必要な取付剛性を確保することができ、別部品が必要でなく、安価に構成することができる。
【0024】
また、垂下補強板に脆弱部を設けると、下部棚板の側縁全長にわたるような前後幅の広い垂下補強板にて、下部棚板のエプロンメンバに対する取付剛性を確保しながら、垂下補強板により取付脚部全体の前後方向の剛性が高くなり過ぎるのを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフェンダの取付構造を適用したフロントフェンダの一実施形態を、要部構成が透視できるように一部破断して示した斜視図である。
【図2】図1のA部を拡大して示した詳細斜視図である。
【図3】同実施形態のフロントフェンダを車両内側斜め前方上方から見た斜視図である。
【図4】同実施形態のフロントフェンダの要部構成を、図3と同方向から見た斜視図である。
【図5】図2のB−B矢視断面図である。
【図6】図2のC−C矢視断面図である。
【図7】図2のD−D矢視断面図である。
【図8】従来例のフェンダの取付構造を示す斜視図である。
【図9】図8のE−E矢視断面図である。
【符号の説明】
1 フロントフェンダ
2 取付脚部
3 垂下壁板
4 上部棚板
5 下部棚板
6 連結壁板
7 垂下補強板
9 脆弱部
Claims (3)
- フェンダの上端部を、前後に設けた取付脚部を介してエプロンメンバとの間に空隙をあけて取付けるとともに、取付脚部は所定以上の荷重の負荷により座屈するようにしたフェンダの取付構造において、取付脚部は、フェンダの上端縁から垂下された垂下壁板と、垂下壁板の下縁から水平に延出された上部棚板と、エプロンメンバに対する取付座となる下部棚板と、上部棚板の後側縁とこれに上下方向に対向する下部棚板の前側縁とを、又は上部棚板の前側縁とこれに上下方向に対向する下部棚板の後側縁とを連結する連結壁板とを備え、連結壁板はその車幅方向外側縁が内側縁よりも車両後側に位置し、車両上側から見たとき、連結壁板と車幅方向の軸とのなす角度が45度未満の範囲で傾斜した姿勢で配設されていることを特徴とするフェンダの取付構造。
- 垂下壁板に連続して、連結壁板の側縁と接続された状態で垂下されて下部棚板の側縁に接続された垂下補強板を設けたことを特徴とする請求項1記載のフェンダの取付構造。
- 垂下補強板に脆弱部を設けたことを特徴とする請求項2記載のフェンダの取付構造。
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