JP3629286B2 - 偏光板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は偏光板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光板は液晶表示装置等に広く用いられており、その需要は著しく増大している。そして、ポリビニルアルコール系フィルムを用いた染料系偏光板は、従来、耐久性が重視される用途に主として使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
最近はこのような用途においても、高透過率、高偏光度化が要求されており、このため工業的に容易に、透過率が高く且つ偏光度の高い染料系偏光板を製造しうる方法の開発が望まれている。本発明者らは、かかる課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムを、二色性染料を含有し、さらに水100重量部に対して1〜10重量部のぼう硝を含有する温度50〜80℃の水溶液に浸漬して該二色性染料を吸着配向させた後、温度60〜80℃のホウ酸含有水溶液で処理し、次いで該ポリビニルアルコール系フィルムの両面にアセチルセルロース系フィルムを貼合した後、温度50〜85℃且つ相対湿度70〜95%の雰囲気下で20分〜100時間処理することを特徴とする偏光板の製造方法に関するものである。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。偏光板を構成するポリビニルアルコール系フィルムは特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。例えば、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリ(エチレン−酢酸ビニル)共重合体フィルムなどが挙げられ、不飽和カルボン酸誘導体、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等を共重合成分として少量含有していてもよい。これらの中でもポリビニルアルコールフィルムが好ましく、ポリビニルアルコールの重合度は特に限定されないが、例えば、1500以上であり、1700〜5000の範囲が好ましい。ケン化度は、例えば、85〜100モル%程度であり、好ましくは98〜100モル%である。
【0006】
二色性染料を吸着配向させたポリビニルアルコール系フィルムを得る方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、▲1▼ポリビニルアルコール系フィルムを二色性染料水溶液に浸漬してから、一軸延伸する方法、▲2▼ポリビニルアルコール系フィルムを一軸延伸後、二色性染料水溶液に浸漬する方法、▲3▼ポリビニルアルコール系フィルムを二色性染料水溶液に浸漬しながら一軸延伸する方法などが挙げられる。
【0007】
これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムを一軸延伸後、二色性染料水溶液に浸漬する方法が好ましい。延伸は、ポリビニルアルコール系フィルムのガラス転移温度〜160℃の範囲で4〜7倍に乾式延伸するのが望ましい。二色性染料水溶液における二色性染料の量は特に限定されないが、例えば、水100重量部に対して0.001〜10.0重量部程度である。二色性染料水溶液は、ぼう硝を含有し、ぼう硝の量は、水100重量部に対して1〜10重量部程度である。二色性染料水溶液の温度は、50〜80℃の範囲とする。
【0008】
二色性染料の種類は特に限定されず、例えば、二色性アゾ染料の一種以上を用いることができる。好ましい二色性アゾ染料としては、例えば、遊離酸として下記一般式(1)
【0009】
Figure 0003629286
【0010】
(式中、Meは銅、ニッケル、亜鉛又は鉄を表し;
Rはこれらの金属と錯結合している水酸基の隣接位置においてアゾ基と結合しており、置換基としてスルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ基、アシルアミノ基、アリルアミノ基、若しくはアゾ基に隣接しない水酸基を有することがある1−ナフトール基又は2−ナフトール基を表し;
X及びYはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、低級アルコキシ基、カルボン酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンアルキルアミド基、アミノ基、アシルアミノ基、ハロゲン又はニトロ基を表し;
Zは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は低級アルコキシ基を表し;
この式はスルホン酸基を合計1〜3個有している。)
で示されるジスアゾ染料や、シー・アイ・ダイレクト・イエロー12、シー・アイ・ダイレクト・ブルー202、シー・アイ・ダイレクト・レッド31、シー・アイ・ダイレクト・バイオレット9、シー・アイ・ダイレクト・イエロー44、シー・アイ・ダイレクト・イエロー28、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ107、シー・アイ・ダイレクト・レッド79、シー・アイ・ダイレクト・ブルー71、シー・アイ・ダイレクト・ブルー78、シー・アイ・ダイレクト・レッド2、シー・アイ・ダイレクト・レッド81、シー・アイ・ダイレクト・バイオレット51、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ26、シー・アイ・ダイレクト・レッド247、シー・アイ・ダイレクト・ブルー168、シー・アイ・ダイレクト・グリーン85、シー・アイ・ダイレクト・ブラウン223、シー・アイ・ダイレクト・ブラウン106、シー・アイ・ダイレクト・イエロー142、シー・アイ・ダイレクト・ブルー1などが挙げられる。
【0011】
二色性染料を吸着配向させたポリビニルアルコール系フィルムの厚みは特に限定されないが、例えば、5〜50μm 程度である。
【0012】
二色性染料を吸着配向させたポリビニルアルコール系フィルムは、ホウ酸含有水溶液で処理する。ホウ酸含有水溶液での処理は、光学特性の点で好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の濃度は、例えば、水100重量部に対して、ホウ酸2〜15重量部であり、好ましくは7〜10重量部である。ホウ酸処理の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、ホウ酸含有水溶液に浸漬する方法が挙げられる。ホウ酸含有水溶液の温度は、60〜80℃とする。ホウ酸含有水溶液で処理する時間は特に限定されないが、例えば、100〜1200秒であり、好ましくは150〜600秒である。ホウ酸含有水溶液で処理した後、水洗、乾燥などを行ってもよい。
【0013】
二色性染料を吸着配向させたポリビニルアルコール系フィルムの両面に、アセチルセルロース系フィルムを貼合する。ここで用いるアセチルセルロース系フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、アセチルブチルセルロースフィルムなどが挙げられる。アセチルセルロース系フィルムの厚みは特に限定されないが、例えば、50〜200μm 程度である。
【0014】
アセチルセルロース系フィルムを貼合した後、温度50〜85℃且つ相対湿度(RH)70〜95%の雰囲気下で処理する。その処理温度が50℃未満であったり処理時の相対湿度が70%未満であったりすると、光学特性の向上が十分でなく、また温度が85℃を越えたり相対湿度が95%を越えたりすると、変色が生じたり光学特性が低下したりすることがある。処理時間は20分〜100時間であり、20分未満では光学特性の向上が十分でなく、100時間を越えると、変色が生じたり光学特性が低下したりすることがある。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、工業的に容易に、高透過率で且つ高偏光度を有する偏光板を製造することができる。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0017】
実施例1
重合度1700、ケン化度99モル%で厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルムを、延伸温度105℃、延伸倍率約5倍で乾式一軸延伸し、偏光基材とした。この偏光基材を緊張状態に保ったまま60℃の水に60秒間浸漬した後、水が100重量部、シー・アイ・ダイレクト・レッド79が0.025重量部及びぼう硝が2重量部からなる65℃の水溶液に240秒間浸漬して、二色性染料を吸着配向させた。次に、水100重量部とホウ酸7.5重量部からなる65℃の水溶液に300秒間浸漬し、水洗、乾燥した。こうして得られたフィルムの両面に、厚さ80μm のトリアセチルセルロースフィルムを貼合し、これを、温度80℃、相対湿度90%の恒温恒湿下に11時間おいた後、偏光板の極大吸収波長における光学特性を測定した。その結果、単体透過率(T)は41.5%、偏光度(V)は99.4%であった。
【0018】
なお偏光度(V)は、2枚の偏光板をそれぞれの吸収軸方向が同一になるように重ねた場合の透過率(平行位透過率)をT とし、2枚の偏光板をそれぞれの吸収軸が直交するように重ねた場合の透過率(直交位透過率)をT とし、次式により算出した。
V=〔(T−T)/(T+T)〕1/2
【0019】
比較例1
温度80℃、相対湿度90%での処理を行わない以外は、実施例1と同様の実験を行い、極大吸収波長における光学特性を測定した。得られた偏光板の単体透過率(T)は40.4%、偏光度(V)は99.4%であった。
【0020】
比較例2
温度80℃、相対湿度90%での処理時間を240時間とした以外は、実施例1と同様の実験を行ったところ、偏光板に変色現象が発生した。

Claims (2)

  1. ポリビニルアルコール系フィルムを、二色性染料を含有し、さらに水100重量部に対して1〜10重量部のぼう硝を含有する温度50〜80℃の水溶液に浸漬して該二色性染料を吸着配向させた後、温度60〜80℃のホウ酸含有水溶液で処理し、次いで該ポリビニルアルコール系フィルムの両面にアセチルセルロース系フィルムを貼合した後、温度50〜85℃且つ相対湿度70〜95%の雰囲気下で20分〜100時間処理することを特徴とする偏光板の製造方法。
  2. アセチルセルロース系フィルムがトリアセチルセルロースフィルムである請求項1記載の方法。
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