JPH0823608B2 - 偏光膜の製造法 - Google Patents

偏光膜の製造法

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JPH0823608B2
JPH0823608B2 JP61069405A JP6940586A JPH0823608B2 JP H0823608 B2 JPH0823608 B2 JP H0823608B2 JP 61069405 A JP61069405 A JP 61069405A JP 6940586 A JP6940586 A JP 6940586A JP H0823608 B2 JPH0823608 B2 JP H0823608B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリビニルアルコールまたはその誘導体から
なる偏光膜の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の偏光膜は、延伸配向したポリビニルアルコール
又はその誘導体に、ヨウ素や二色性染料を吸着せしめた
のち、50℃以下のホルマリン等のアルデヒドを含む水溶
液又はホウ酸を含む水溶液で耐久化処理をおこなったの
ち、その両面にセルロースアセテート系樹脂やアクリル
系樹脂からなる保護膜を貼合することにより作製してい
るのが一般的である。
しかしながら、これらの方法によって得られた偏光膜
も、耐久性能および偏光性能という点ではまだ充分とは
言い難い。
耐久性能および偏光性能を向上させるために、ホルマ
リン等のアルデヒドを含む水溶液、またはホウ酸を含む
水溶液で耐久化処理をおこなうに際し、50℃以上の高温
で処理することにより、偏光膜の耐久性が向上すると同
時に偏光性能が向上することが明らかになっている。
(特開昭61-18902、特開昭61-20003) しかしながら、50℃以上の高温で処理するとそれ以下
の低温で処理した場合と比較してポリビニルアルコール
又はその誘導体フイルムの横方向の収縮が大きく(いわ
ゆるネックインが大きく)、広幅の偏光膜が得られがた
い。広幅の偏光膜を得るために、原反幅を広くする方法
が考えられるが、この方法では延伸ムラ、染色ムラ等が
今以上に生じやすく偏光膜の品質上問題があり、良好な
方法ではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、ポリビニルアルコール又はその誘導体から
なる偏光膜の耐久性能と偏光性能をおとすことなく、よ
り広幅の偏光膜を安定して製造する方法を提供すること
を目的とするものである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するためにポリビニル
アルコール又はその誘導体からなる偏光膜の耐久化処理
工程について鋭意検討したところ、耐久化処理液のなか
に無機塩を添加すると、偏光膜の耐久性と偏光性能をお
とすことなく横方向の収縮の小さい広幅の偏光膜を製造
することができることを見い出し、本発明に至ったもの
である。
すなわち本発明は、よう素あるいは二色性染料等の偏
光素子を吸着・配向させたポリビニルアルコール又はそ
の誘導体のフィルムからなる偏光膜を耐久化処理液で処
理する際して、耐久化処理液のなかに無機塩を添加した
ことを特徴とする偏光膜の製造方法に関するものであ
る。無機塩を添加することによって横方向の収縮(ネッ
クイン)が軽減され、偏光膜の広幅化が達成されるもの
である。耐久化処理温度は必ずしも限定されないが、50
〜80℃が好ましい。耐久化処理温度を50℃〜80℃とする
と、偏光膜の耐久性能と偏光性能が向上し、有効な方法
であるが、従来の処理方法では同時に横方向の収縮も大
になるので、このような場合には本発明は特に有用とな
る。
本発明において用いる無機塩は、アルカリ金属あるい
はアルカリ土類金属の硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩等を一般
的に用いることが出来る。なかでも硫酸ナトリウムは特
に有用である。
耐久化処理液のなかに用いる無機塩の濃度は1〜15
%、好ましくは3〜10%程度である。1%以下の場合
は、横方向の収縮防止効果が少ないので好ましくない。
耐久化処理液としては、ホルマリン等のアルデヒドを
含む水溶液、ホウ酸を含む水溶液等が有効である。また
これらの耐久化処理液中によう素、又はよう化カリウム
又はよう素とよう化カリウム又は二色性染料を添加する
とさらに効果的である。
従来、ポリビニルアルコール又はその誘導体フイルム
の延伸は、30℃以下の低温で湿式法にて行なわれてい
る。高温で湿式延伸することも可能ではあるが、高温に
すれば水分によって分子間水素結合が切断され易くな
り、分子の運動性が増すために安定加工は容易ではなく
延伸ムラが生じ易くなるので好ましくない。したがって
低温での延伸を行なった後50℃以上で耐久化処理を行な
えば、ネックインが大きく、延伸軸方向に割れが生じた
り、延伸軸と90度をなす方向に切断し易くなるなどの問
題があり安定的に耐久化処理を行なうことが困難であっ
た。
しかしながら、本発明のように耐久化処理液のなかに
無機塩を添加して処理を行なえば50℃以上の高温処理の
場合でもネックインが緩和されて、耐久化処理を安定的
に行なうことが可能となる。
本発明者らは、先に乾式法にて20℃以上130℃以下の
温度でポリビニルアルコール又はその誘導体の圧縮延伸
配向を延伸ムラなく安定的に行なえることを見出してい
る。(特開昭57-212025号公報)本発明に用いるより好
ましい延伸処理方法は50℃以上130℃以下の温度で乾式
法にて圧縮延伸を行なうことである。
本発明により得られた偏光膜には、その片面あるいは
両面に光学的透視感のすぐれたフィルム、例えば三酢酸
セルロースのごときセルロース系フィルム、アクリル系
樹脂からなるフィルム、ポリエステル系樹脂からなるフ
ィルム等を設け、偏光板とすることができる。
このように得られた偏光板は、液晶表示体の用途ある
いは各種光学用途に有用である。
〔実施例〕
以下実施例により本発明をさらにくわしく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本発明における偏光度とは偏光膜あるいは偏光
板を2枚準備しこの2枚の偏光板を重ね合せた状態で光
線透過率曲線を測定し(測定器:島津製作所UV-210分光
光度計)、以下の式により求めた値である。
ここでHは2枚のサンプルの重ね合せ時において偏
光膜の配向方向が同一方向になるように重ね合せた状態
で測定した値(平行透過率と呼ばれている)であり、H
は2枚のサンプルの重ね合せ時において偏光膜の配向
方向が互いに直交する方向になるように重ね合せた状態
で測定した値(直交透過率と呼ばれている)である。な
お実施例・比較例に示す偏光度の値は400nm〜700nmの波
長において10nm毎の各波長における偏光度を算出した後
400nm〜700nmにおける平均値を記載した。
実施例1 厚さ75μのポリビニルアルコールフィルム(クラレビ
ニロン #7500)を縦一軸に105℃で4倍の延伸を施こ
し偏光膜基材とした。このポリビニルアルコール4倍延
伸フィルムを緊張状態に保ったままヨウ素10g・ヨウ化
カリウム150g・水3300gからなる23℃の液に約60秒間浸
漬した。さらにホウ酸150g・よう化カリウム70g・無水
芒硝100g水2000gからなる65℃の液に約300秒間浸漬後、
さらに20℃の水で洗浄を施こし偏光膜を得た。
この偏光膜の横方向の収縮率は初期幅に対して約14%
であった。この偏光膜の両面に市販のセルローストリア
セテートフィルム(80μ,富士写真フィルム社製)をウ
レタン系接着剤を用いて貼合した。こうして得られた偏
光板を60℃‐90%RHの恒温恒湿槽に92時間放置(耐湿テ
スト)したのち、偏光性能を測定し、初期性能からの低
下度をみた。結果を第1表に示す。同様にして他の偏光
板を80℃の熱風乾燥器内に200時間放置(耐熱テスト)
したのち、偏光性能を測定し、初期性能からの低下度を
みた。同じく結果を第1表に示す。
比較例1 ホウ酸水溶液のなかに無水芒硝を添加しない以外は、
実施例1と全く同様に実施し、偏光膜を得た。この偏光
膜の横方向の収縮率は初期幅に対して、約25%であっ
た。実施例1と同様にセルローストリアセテートフィル
ムを両面に貼合し、同一の耐久性試験を実施した。結果
を同じく第1表に示す。
比較例2 ホウ酸水溶液のなかに無水芒硝を添加しないこと、お
よびホウ酸処理液の温度を45℃にすること以外は、実施
例1と全く同様に実施し偏光膜を得た。この偏光膜の横
方向の収縮率は初期幅に対して約18%であった。実施例
1と同様にセルローストリアセテートフィルムを両面に
貼合し、同一の耐久性試験を実施した。結果を同じく第
1表に示す。
実施例2 厚さ75μのポリビニルアルコールフィルム(クラレビ
ニロン #7500)を縦一軸に4倍の延伸を施し、偏光膜
基材とした。このPVAフィルムを緊張状態に保ったま
ま、3種類の染料、ジャパノール ファースト ブラッ
ク D コンク(Japanol Fast Black D cone・・・・
カラーインデックス ジエネリック ネーム(C.I.Gene
ric Name)で表わして、シー.アイ.ダイレクト ブラ
ック17)、クリソフェニン(Chrysophenine・・・・・
シー.アイ.ダイレクト イエロー12)、スミライト
スプラ ブルー3GS(Sumilight Supra Blue 3GS・・・
シー.アイ.ダイレクト ブルー202)、いずれも住友
化学工業製を、各々0.08wt%、0.06wt%、2.5wt%およ
び無水芒硝7.0wt%からなる60℃の水溶液に10分間浸漬
した。さらにホウ酸7.5wt%および無水芒硝5wt%からな
る65℃の水溶液に5分間浸漬後、20℃の水で30秒間浸漬
をおこない偏光膜を得た。この偏光膜の横方向の収縮率
は初期幅に対して約15%であった。またこの偏光膜の性
能は単体透過率41%、偏光度92%であった。
比較例3 ホウ酸水溶液のなかに無水芒硝を添加しない以外は、
実施例2と全く同様に実施し、偏光膜を得た。この偏光
膜の横方向の初期幅に対する収縮率は約26%であった。
またこの偏光膜の性能は、実施例2の場合と同一であっ
た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光素子を吸着・配向させたポリビニルア
    ルコールまたはその誘導体のフィルムからなる偏光膜を
    耐久化処理液で処理するに際して、耐久化処理液のなか
    に還元剤を除く無機塩を添加することを特徴とする偏光
    膜の製造法。
  2. 【請求項2】耐久化処理液が50℃以上80℃以下の温度範
    囲にあるホウ酸水溶液である特許請求の範囲第1項記載
    の偏光膜の製造法。
  3. 【請求項3】耐久化処理液がよう素又はよう化カリウム
    又はよう素とよう化カリウム又は二色性染料を添加した
    50℃以上80℃以下の温度範囲にあるホウ酸水溶液である
    特許請求の範囲第1項記載の偏光膜の製造法。
  4. 【請求項4】ポリビニルアルコール又はその誘導体のフ
    ィルムが50℃以上180℃以下の温度範囲にある対をなす
    加圧ロールにより、一軸方向に圧縮延伸処理されたもの
    である特許請求の範囲第1項記載の偏光膜の製造法。
  5. 【請求項5】無機塩がアルカリ金属あるいはアルカリ土
    類金属の硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩である特許請求の範囲
    第1項記載の偏光膜の製造法。
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