JP2844360B2 - 染料系偏光膜 - Google Patents

染料系偏光膜

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JP2844360B2
JP2844360B2 JP1226951A JP22695189A JP2844360B2 JP 2844360 B2 JP2844360 B2 JP 2844360B2 JP 1226951 A JP1226951 A JP 1226951A JP 22695189 A JP22695189 A JP 22695189A JP 2844360 B2 JP2844360 B2 JP 2844360B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高性能で高耐久の染料系偏光膜に関する。
〔従来技術及び発明が解決しようとする課題〕
現在、偏光膜は延伸配向したポリビニルアルコール又
はその誘導体、あるいはポリ塩化ビニルフィルムの脱塩
酸又はポリビニルアルコール系フィルムの脱水によりポ
リエンを生成して配向せしめたポリエン系のフィルムに
偏光素子としてよう素や二色性染料を吸着せしめて製造
するのが一般的である。
このうち偏光素子としてよう素を用いた偏光膜は、初
期偏光性能には優れるものの、水および熱に対して弱
く、高温・高湿の状態で長期間使用する場合にはその耐
久性に問題がある。耐久性を向上させるために、ホルマ
リンあるいはホウ酸を含む水溶液での処理を強固にした
り、又保護膜として透湿度の低い高分子フィルムを用い
る方法等が考えられているが、高温・高湿の状態では耐
久性不充分である。
また、偏光素子として二色性染料を用いた偏光膜は、
よう素を用いた偏光膜に比べて、水および熱に対する耐
久性はあるものの、よう素を用いた偏光膜に比べ偏光性
能が劣る。さらに使用する染料によっては高温の状態で
大きく変色を起こすものである。
本発明は、従来の技術が持つ以上のような課題を解決
し、高温の状態においても変色を起こしにくく、かつ高
性能な偏光膜を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討し
た結果、特定の位置に置換基を有し、かつ遷移金属を含
む染料が優れた特性を示すという事実を見出し、本発明
に至ったものである。
即ち本発明は、高分子フィルムに二色性染料を吸着配
向させてなる染料系偏光膜において、二色性染料が、置
換基Xをアゾ基に対してパラの位置に有し、かつ銅、又
はニッケル、又は亜鉛、又は鉄を含有する一般式(I)
で示される水溶性ジスアゾ系直接染料であることを特徴
とする染料系偏光膜、又は該染料の少なくとも一種類と
特定の波長領域に吸収をもつ有機系直接染料を併用する
ことを特徴とする中性色を示す染料系偏光膜に関するも
のである。
(式中、Xは、アゾ基に対してパラの位置にある置換基
であり、C1〜C4のアルキル基、低級アルコキシ基、カル
ボン酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ
基、アシルアミノ基、ハロゲン、ニトロ基を示し、Y
は、水素原子、C1〜C4のアルキル基、低級アルコキシ基
を示す。Meは、遷移金属原子であって、銅(Cu)、又は
ニッケル(Ni)、又は亜鉛(Zn)、又は鉄(Fe)を示
す。Rは該遷移金属と錯結合している水酸基の隣接位置
においてアゾ基と結合しており、更に置換基として、ス
ルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ基、アシルアミ
ノ基、アリルアミノ基、アゾ基に隣接しない水酸基を有
することのできる1−ナフトール、又は2−ナフトール
残基を示す。更に、式(I)は1〜3ヶのスルホン酸基
を有するものとする。) 置換基Xをアゾ基に対してパラの位置に有し、かつ
銅、又はニッケル、又は亜鉛、又は鉄を含有する該ジス
アゾ系直接染料は、従来のジスアゾ系直接染料に比較し
て可視光線波長領域即ち400nm〜700nmにおける光の吸収
領域が広いのみならず吸収領域における偏光性能が高
く、又高温状態における変色も起こさないため、高い偏
光性能でかつ高耐久の偏光膜を得ることができる。特に
中性色を示す偏光膜の製造には、きわめて有用である。
本発明に用いる置換基Xをアゾ基に対してパラの位置
に有し、かつ銅、又はニッケル、又は亜鉛、又は鉄を含
有するジスアゾ系直接染料は、例えば、以下に述る方法
によって容易に製造することが出来る。
(式中、Xは、アミノ基に対してパラの位置にある置換
基であり、一般式(I)に示したものと同じ)で示され
る化合物を常法によってジアゾ化し、式(B) (式中、R1は、水素原子、又は低級アルキル基を示し、
Yは一般式(I)に示したものと同じ)で示される化合
物とカップリングさせる。次いでカップリング生成物を
常法によりジアゾ化し、式(C)又は(D) (式中、R3〜R8は、水素原子、スルホン酸基、スルホン
アミド基、アミノ基、アシルアミノ基、アリルアミノ
基、水酸基を示す。ただし、式(C)のR8および式
(D)のR7は水酸基を除く)で示される化合物とカップ
リングさせてジスアゾ系直接染料を得る。
本発明に使用する式(A)の化合物としては、例えば
パラ−ニトロアニリン、パラ−トルイジン、スルファニ
ル酸、パラ−アニシジン、パラ−アミノアセトアニライ
ドなどが挙げられる。式(B)の化合物としては、例え
ばo−アミノフェノール、o−アニシジン、p−クレシ
ジン、2,5−ジメトキシアニリンなどが挙げられる。
(C)の化合物としては、例えばα−ナフトール、NW
酸、AW酸、AW酸アミド、イプシロン酸、γ酸、フェニル
γ酸、J酸、フェニルJ酸、ベンゾイルJ酸、アセチル
J酸、H酸、N−アセチルH酸、N−ベンゾイルH酸、
クロモトロープ酸などが挙げられる。式(D)の化合物
としては、例えばβ−ナフトール、シェファー酸、シェ
ファー酸アミド、R酸、G酸などが挙げられる。
本発明に用いる水溶性銅含有ジスアゾ系染料は、次の
ようにして得ることができる。即ち、銅錯化すべきジス
アゾ系直接染料を水中、又はおよび親水性溶媒、例えば
エチレングリコール、メチルセルソルブ類と水との混合
溶媒中に溶解又は分散し、アルカリ性において、好まし
くはアンモニア、又はモノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンの存在下、50℃〜100℃好ましくは90℃以上
の温度において硫酸銅、又は塩化銅、又は酢酸銅の水溶
液、好ましくはテトラアンミン銅を作用させることによ
って銅含有ジスアゾ系直接染料を得ることができる。
また、本発明に用いる水溶性ニッケル含有ジスアゾ系
直接染料、および亜鉛含有ジスアゾ系直接染料、および
鉄含有ジスアゾ系直接染料は、次の様にして得ることが
できる。即ち、錯化すべきジスアゾ系直接染料を水中、
又はおよび親水性溶媒、例えばエチレングリコール、メ
チルセルソルブ類と水との混合溶媒中に溶解又は分散
し、アルカリ性において、好ましくはアンモニア、又は
モノエタノールアミン、ジエタノールアミンの存在下、
50℃〜100℃好ましくは90℃以上の温度において、硫酸
ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸亜鉛、塩
化亜鉛、硫酸鉄、又は塩化鉄の水溶液を作用させること
によって目的とする水溶性ニッケル含有ジスアゾ系直接
染料、および亜鉛含有ジスアゾ系直接染料、および鉄含
有ジスアゾ系直接染料を得ることができる。あるいは、
前述の方法によって得た銅含有ジスアゾ系直接染料を例
えば希塩酸中、加熱脱銅処理して得た金属不含の0、
0′ジヒドロキシ系ジスアゾ染料を用い、上記のように
してニッケル錯化、又は亜鉛錯化、又は鉄錯化を行う方
法により、目的とするニッケル、又は亜鉛、又は鉄含有
ジスアゾ系直接染料を得ることができる。
このようにして得られる置換基Xをアゾ基に対してパ
ラの位置に有し、かつ銅、又はニッケル、又は亜鉛、又
は鉄を含有する式(I)に示される水溶性ジスアゾ系染
料の具体的な例を式(II)〜(IX)に示す。
式(II)においてMeは、銅(Cu)、又はニッケル(N
i)、又は亜鉛(Zn)、又は鉄(Fe)を示す。
式(V)においてMeは、銅(Cu)、又はニッケル(N
i)、又は亜鉛(Zn)、又は鉄(Fe)を示す。
式(IX)においてMeは、銅(Cu)、又はニッケル(N
i)、又は亜鉛(Zn)、又は鉄(Fe)を示す。
又、本発明において一般式(I)で示される染料と特
定の波長領域に吸収を有する有機系直接染料を併用する
ことにより色相の修正ならびに偏光性能の向上が達成さ
れる。この場合に用いる有機系直接染料としては、本発
明に用いる置換基Xがアゾ基に対してパラの位置に有
り、かつ銅、又はニッケル、又は亜鉛、又は鉄を含有す
るジスアゾ系直接染料の吸収波長領域と異なる波長領域
に吸収特性を有する染料であって、二色性の高いもので
あれば、いかなる染料を用いてもよいが、一般にはアゾ
系染料のなかから選択される。
本発明に用いられる有機系直接染料としては、カラー
・インデックス・ジェネリック・ネーム(C.I.Generic
Name)と商品名にて表わして、次のようなものが例示さ
れる。
シー・アイ・ダイレクト・イエロー12 (C.I.Direct Yellow 12・・・クリソフェニン) シー・アイ・ダイレクト・イエロー28 (C.I.Direct Yellow 28・・・スミライト・スプラ・
イエロー BC コンク) シー・アイ・ダイレクト・イエロー44 (C.I.Direct Yellow 44・・・ダイレクト・ファース
ト・イエロー GC) シー・アイ・ダイレクト・イエロー142 (C.I.Direct Yellow 142・・・スミライト・イエロ
ー GR) シー・アイ・ダイレクト・ブルー1 (C.I.Direct Blue 1・・・ダイレクト・スカイ・ブ
ルー 6B) シー・アイ・ダイレクト・ブルー15 (C.I.Direct Blue 15・・・ダイレクト・アスカイ・
ブルー 5B) シー・アイ・ダイレクト・ブルー71 (C.I.Direct Blue 71・・・スミライト・スプラ・ブ
ルー BRR コンク) シー・アイ・ダイレクト・ブルー78 (C.I.Direct Blue 78・・・スミライト・スプラ・ブ
ルー G コンク) シー・アイ・ダイレクト・ブルー98 (C.I.Direct Blue 98・・・スミライト・スプラ・ブ
ルー FBGL) シー・アイ・ダイレクト・ブルー168 (C.I.Direct Blue 168・・・ダイレクト・カッパー
・ブルー 2B) シー・アイ・ダイレクト・ブルー202 (C.I.Direct Blue 202・・・スミライト・スプラ・
ブルー 3GS) シー・アイ・ダイレクト・レッド2 (C.I.Direct Red 2・・・ベンゾパープュリン 4B) シー・アイ・ダイレクト・レッド31 (C.I.Direct Red 31・・・ニッポン・ファースト・
レッド BB コンク) シー・アイ・ダイレクト・レッド81 (C.I.Direct Red 81・・・スミライト・レッド 4
B) シー・アイ・ダイレクト・レッド240 (C.I.Direct Red 240・・・ニッポン・ボルドー GS
A) シー・アイ・ダイレクト・レッド247 (C.I.Direct Red 247・・・ジャパノール・ファース
・レッド FA) シー・アイ・ダイレクト・オレンジ6 (C.I.Direct Orange 6・・・ニッポン・オレンジ G
G) シー・アイ・ダイレクト・オレンジ26 (C.I.Direct Orange 26・・・ダイレクト・ファース
ト オレンジ S) シー・アイ・ダイレクト・オレンジ39 (C.I.Direct Orange 39・・・スミライト・スプラ・
オレンジ 2GL) シー・アイ・ダイレクト・オレンジ107 (C.I.Direct Orange 107・・・スミライト・スプラ
・オレンジ GD エクストラ コンク) シー・アイ・ダイレクト・バイオレット9 (C.I.Direct Violet 9・・・ニッポン・ブリリアン
ト・バイオレット BK コンク) シー・アイ・ダイレクト・バイオレット51 (C.I.Direct Violet 51・・・スミライト・バイオレ
ット BB) シー・アイ・ダイレクト・ブラウン106 (C.I.Direct Brown 106・・・スミライト・スプラ・
ブラウン G コンク) 本発明で用いる高分子フィルムは、ポリビニルアルコ
ールおよびその誘導体、これらをエチレン、プロピレン
等のオレフィンやクロトン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸等で変性したもの、EVA(エチレン−ビ
ニルアセテート樹脂)、ケン化EVA樹脂、ナイロン樹
脂、ポリエステル樹脂等からなるものが利用される。な
かでもポリビニルアルコールおよびその誘導体からなる
フィルムは染料が吸着・配向しやすいので本発明には特
に有用な高分子フィルムである。
本発明において、置換基Xをアゾ基に対してパラの位
置に有し、かつ銅、又はニッケル、又は亜鉛、又は鉄を
含有する上記ジスアゾ系直接染料等の有機系直接染料を
高分子フィルムに吸着・配向させる方法としては、該ジ
スアゾ系直接染料等の有機系直接染料を水中に溶解し、
高分子フィルムを染色する方法を一般的に採用しうる。
その際に染色液中の芒硝濃度を2%〜10%と高くし、又
染色温度を50℃〜70℃とすることにより好ましい染色性
が得られる。高分子フィルムに吸着された二色性染料の
配向は、吸着前又は後に該フィルムを延伸することによ
って行われる。ポリビニルアルコール又はその誘導体か
らなるフィルムを延伸する方法としては、湿式法にて行
う方法、乾式法にて圧縮延伸を行う方法等のいずれの方
法を用いて行ってもよい。
高分子フィルムに上記置換基Xをアゾ基に対してパラ
の位置に有し、かつ銅、又はニッケル、又は亜鉛、又は
鉄を含有するジスアゾ系直接染料等の有機系直接染料を
吸着・配向させた後で必要に応じて、ホウ酸処理等の後
処理を実施すると、偏光膜の光線透過率と偏光度が向上
する等の点で一層効果的である。ホウ酸処理の条件とし
ては、用いる高分子フィルムの種類、及び用いる本発明
のジスアゾ系直接染料等の有機系直接染料の種類によっ
て異なるが、一般的にはホウ酸濃度としては1〜15%好
ましくは5〜10%、各処理温度としては30〜80℃好まし
くは50〜75℃の範囲にあることが望ましい。ホウ酸濃度
が1%以下、温度が30℃以下の場合は処理効果が小さ
く、又ホウ酸濃度が15%以上、温度80℃以上の場合は、
偏光膜がもろくなり好ましくない。さらに必要に応じ
て、カチオン系高分子化合物を含む水溶液でフィックス
処理を併用して行ってもよい。
又、このようにして得られた染料系偏光膜は、その片
面あるいは両面に光学的透明感と機械的強度に優れた保
護膜を貼合して、偏光板として使用される。
保護膜を形成する材料としては、従来から使用されて
いるセルロースアセテート系フィルム、アクリル系フィ
ルムの他、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン系共
重合体等のフッ素系フィルム、ポリエステル樹脂やポリ
オレフィン樹脂あるいはポリアミド系樹脂からなるフィ
ルムを一軸に延伸配向処理したフィルム等が用いられ
る。
〔発明の効果〕
このようにして得られた染料系偏光膜は、よう素を用
いた偏光膜に匹敵する程の高い偏光性能を有するのみな
らず、従来の染料系偏光膜に比べ高温の状態でも長時間
にわたり高耐久性を示すので、各種液晶表示体、なかで
も高い偏光性能と耐久性を必要とする車載用途、各種環
境で用いられる工業計器類の表示用途等に好適である。
〔実施例〕
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
これらは例示的なものであり、本発明は、これらに限定
されるものではない。
なお、本発明における光線透過率とは、偏光膜1枚の
光線透過率測定(測定器:日立製作所UV−330型分光光
度計)においての特定吸収波長での光線透過率T、ある
いはJIS・Z 8701(XYZ表色系、及びX10Y10Z10表色系に
よる色の表示方法)に従って算出した視感度補正光線透
過率Yの値であり、偏光度とは、偏光膜2枚を重ねた状
態で上記光線透過率を測定し、次の式により求めたもの
である。
ここでT及びYは、2枚のサンプル重ね合わせ時
において、偏光膜の配向方向が同一方向になるように重
ね合わせた状態で測定した光線透過率(平行透過率と呼
ばれている)から求めたTおよびYの値であり、T
よびYは、2枚のサンプルの重ね合わせ時において、
偏光膜の配向方向が、直交するように重ね合わせた状態
で測定した光線透過率(直交透過率と呼ばれている)か
ら求めたTおよびYの値である。偏光度は、実施例1〜
8および比較例1〜3では特定吸収波長で求めたP、実
施例9〜10および比較例4〜5では視感度補正偏光度Py
にて表示する。
又、本発明における耐久性は以下に示すΔEにて表
示する。即ちΔEは、偏光膜の光線透過率を測定し
(測定器:大塚電子MCPD−100分光光度計)、L、a
、bの値をJIS・Z8729(L表色系および
表色系による物体色の表示方法)により計
算し、以下の式から求められた値である。
(ΔE)i,j =(((ΔL)i,j)+((Δa)i,j) +((Δb)i,j)1/2 ただし (ΔL)i,j=(L)i−(L)j (Δa)i,j=(a)i−(a)j (Δb)i,j=(b)i−(b)j i=耐久テスト前 j=耐久テスト後 この値が1を越えると、初期のものと比較して変色が
目立ち、品質の安定性の上から問題である。
実施例 1 厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ
ビニロン #7500)を縦一軸に4倍の延伸を実施し、偏
光膜基材とした。このポリビニルアルコールフィルムを
緊張状態に保ったまま、式(II)に示す銅含有ジスアゾ
系直接染料を0.15wt%、染色助剤である芒硝を2.0wt%
の濃度とした60℃の水溶液に20分間浸漬し、さらにホウ
酸を7.5wt%の濃度とした65℃の水溶液に10分間浸漬
後、20℃の水で30秒洗浄を行い、偏光膜を得た。この偏
光膜の偏光特性、および100℃−ドライの恒温槽内に500
時間放置した時のΔEの値を表1に示す。
実施例 2 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(II)に示すニッケル含有ジスアゾ系直
接染料を0.025wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の
水溶液に5分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度
とした65℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗
浄を行い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性、およ
び100℃−ドライの恒温槽内に500時間放置した時のΔE
の値を表1に示す。
実施例 3 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(II)に示す亜鉛含有ジスアゾ系直接染
料を0.025wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶
液に7分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とし
た65℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を
行い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性、および10
0℃−ドライの恒温槽内に500時間放置した時のΔE
値を表1に示す。
実施例 4 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(II)に示す鉄含有ジスアゾ系直接染料
を0.025wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶液
に9分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とした6
5℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を行
い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性、および100
℃−ドライの恒温槽内に500時間放置した時のΔE
値を表1に示す。
実施例 5 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(III)に示す銅含有ジスアゾ系直接染
料を0.050wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶
液に9分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とし
た65℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を
行い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性を表1に示
す。
比較例1 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、以下の式(X)に示すジスアゾ系直接染料
を0.04wt%、芒硝を1.0wt%の濃度とした60℃の水溶液
に5分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とした6
5℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を行
い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性、および100
℃−ドライの恒温槽内に500時間放置した時のΔE
値を表1に示す。
実施例6 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(IV)に示す銅含有ジスアゾ系直接染料
を0.15wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶液
に13分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とした6
5℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を行
い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性、および100
℃−ドライの恒温槽内に500時間放置した時のΔE
値を表1に示す。
比較例2 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(XI)に示すジスアゾ系直接染料を0.24
wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶液に15分
間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とした65℃の
水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を行い、偏
光膜を得た。この偏光膜の偏光特性、および100℃−ド
ライの恒温槽内に500時間放置した時のΔEの値を表
1に示す。
実施例7 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(V)に示す銅含有ジスアゾ系直接染料
を0.15wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶液
に7分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とした6
5℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を行
い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性を表1に示
す。
実施例8 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(V)に示すニッケル含有ジスアゾ系直
接染料を0.15wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の
水溶液に10分間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度
とした65℃の水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗
浄を行い、偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特性を表1
に示す。
比較例3 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(XII)に示すジスアゾ系直接染料を0.1
5wt%、芒硝を2.0wt%の濃度とした60℃の水溶液に3分
間浸漬し、さらにホウ酸を7.5wt%の濃度とした65℃の
水溶液に10分間浸漬後、20℃の水で30秒洗浄を行い、偏
光膜を得た。この偏光膜の偏光特性を表1に示す。
実施例9 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(II)に示す亜鉛含有ジスアゾ系直接染
料を0.055wt%、シー・アイ・ダイレクト・レッド2
(C.I.Direct Red 2)を0.08wt%、および芒硝を2.0wt
%の濃度とした60℃の水溶液に4分間浸漬し、ホウ酸処
理を行って中性色を示す染料系偏光膜を得た。この偏光
膜の偏光特性を表1に示す。
実施例10 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、式(II)に示すニッケル含有ジスアゾ系直
接染料を0.075wt%、シー・アイ・ダイレクト・レッド8
1(C.I.Direct Red 81)を0.15wt%、シー・アイ・ダイ
レクト・イエロー12(C.I.Direct Yellow 12)を0.007w
t%、シー・アイ・ダイレクト・ブルー202(C.I.Direct
Blue 202)を0.03wt%、および芒硝を2.0wt%の濃度と
した60℃の水溶液に5分間浸漬し、ホウ酸処理を行って
中性色を示す染料系偏光膜を得た。この偏光膜の偏光特
性を表1に示す。
比較例4 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、シー・アイ・ダイレクト・ブラック17(C.
I.Direct Black 17)を0.03wt%、および芒硝を1.0wt%
の濃度とした60℃の水溶液に20分間浸漬し、ホウ酸処理
を行って中性色の偏光膜を得たが、偏光性能は本発明の
偏光膜に比べ劣るものであった。この偏光膜の偏光特性
を表1に示す。
比較例5 実施例1と同様の方法により、ポリビニルアルコール
フィルムを、シー・アイ・ダイレクト・イエロー12(C.
I.Direct Yellow 12)を0.004wt%、シー・アイ・ダイ
レクト・ブラック17(C.I.Direct Black 17)を0.05wt
%、シー・アイ・ダイレクト・ブルー1(C.I.Direct B
lue 1)を0.008wt%、および芒硝を1.0wt%の濃度とし
た60℃の水溶液に8分間浸漬し、ホウ酸処理を行って中
性色の偏光膜を得たが、偏光性能は本発明の偏光膜に比
べ劣るものであった。この偏光膜の偏光特性を表1に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 伸二郎 大阪府大阪市淀川区西三国4丁目2番11 号 田岡化学工業株式会社内 (72)発明者 西井 寛 大阪府大阪市淀川区西三国4丁目2番11 号 田岡化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−13904(JP,A) 特開 平2−13905(JP,A) 特公 平5−65844(JP,B2) 特許2591990(JP,B2) 特許2684706(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子フィルムに二色性染料を吸着・配向
    させてなる染料系偏光膜において、二色性染料が、置換
    基Xをアゾ基に対してパラの位置に有し、かつ銅、又は
    ニッケル、又は亜鉛、又は鉄を含有する一般式(I)で
    示される水溶性ジスアゾ系直接染料であることを特徴と
    する染料系偏光膜。 (式中、Xは、アゾ基に対してパラの位置にある置換基
    であり、C1〜C4のアルキル基、低級アルコキシ基、カル
    ボン酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ
    基、アシルアミノ基、ハロゲン、ニトロ基を示し、Y
    は、水素原子、C1〜C4のアルキル基、低級アルコキシ基
    を示す。Meは、遷移金属原子であって、銅(Cu)、又は
    ニッケル(Ni)、又は亜鉛(Zn)、又は鉄(Fe)を示
    す。Rは該遷移金属と錯結合している水酸基の隣接位置
    においてアゾ基と結合しており、更に置換基として、ス
    ルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ基、アシルアミ
    ノ基、アリルアミノ基、アゾ基に隣接しない水酸基を有
    することのできる1−ナフトール、又は2−ナフトール
    残基を示す。更に、式(I)は1〜3ヶのスルホン酸基
    を有するものとする。)
  2. 【請求項2】高分子フィルムに二色性染料を吸着・配向
    させてなる染料系偏光膜において、二色性染料が、置換
    基Xをアゾ基に対してパラの位置に有し、かつ銅、又は
    ニッケル、又は亜鉛、又は鉄を含有する一般式(I)で
    示される水溶性ジスアゾ系直接染料の少なくとも1種類
    と特定の波長領域に吸収を持つ有機系直接染料を併用す
    ることを特徴とする中性色を示す染料系偏光膜。 (式中、Xは、アゾ基に対してパラの位置にある置換基
    であり、C1〜C4のアルキル基、低級アルコキシ基、カル
    ボン酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ
    基、アシルアミノ基、ハロゲン、ニトロ基を示し、Y
    は、水素原子、C1〜C4のアルキル基、低級アルコキシ基
    を示す。Meは、遷移金属原子であって、銅(Cu)、又は
    ニッケル(Ni)、又は亜鉛(Zn)、又は鉄(Fe)を示
    す。Rは該遷移金属と錯結合している水酸基の隣接位置
    においてアゾ基と結合しており、更に置換基として、ス
    ルホン酸基、スルホンアミド基、アミノ基、アシルアミ
    ノ基、アリルアミノ基、アゾ基に隣接しない水酸基を有
    することのできる1−ナフトール、又は2−ナフトール
    残基を示す。更に、式(I)は1〜3ヶのスルホン酸基
    を有するものとする。)
  3. 【請求項3】高分子フィルムが、ポリビニルアルコール
    又はその誘導体からなるフィルムである請求項1、又は
    請求項2記載の染料系偏光膜。
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