JPH08121367A - リショルムコンプレッサ用シール装置 - Google Patents
リショルムコンプレッサ用シール装置Info
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- JPH08121367A JPH08121367A JP6266987A JP26698794A JPH08121367A JP H08121367 A JPH08121367 A JP H08121367A JP 6266987 A JP6266987 A JP 6266987A JP 26698794 A JP26698794 A JP 26698794A JP H08121367 A JPH08121367 A JP H08121367A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- seal ring
- square
- seal
- roughness
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J15/00—Sealings
- F16J15/16—Sealings between relatively-moving surfaces
- F16J15/34—Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
- F16J15/3404—Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal
- F16J15/3408—Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal at least one ring having an uneven slipping surface
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C27/00—Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C27/008—Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids for other than working fluid, i.e. the sealing arrangements are not between working chambers of the machine
- F04C27/009—Shaft sealings specially adapted for pumps
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ブリスタという膨らみが出来ないようにし
て、シール性能を向上させる。 【構成】 雄ロータ側軸５、雌ロータ側軸７の外周にカ
ーボン製のシールリング２５と金属製のメインティング
リング２６とを設け、シールリング２５をメインティン
グリング２６に押し付けてシールを行うようにしたリシ
ョルムコンプレッサ用シール装置２４において、シール
リング２５の表面粗さの二乗とメインティングリング２
６の表面粗さの二乗との和の平方根が０．８Ｓから２．
５Ｓの範囲になるようにして、シールリング２５の表面
にブリスタが発生しないようにし、油漏れ量は漏れ許容
レベル以下に収める。
て、シール性能を向上させる。 【構成】 雄ロータ側軸５、雌ロータ側軸７の外周にカ
ーボン製のシールリング２５と金属製のメインティング
リング２６とを設け、シールリング２５をメインティン
グリング２６に押し付けてシールを行うようにしたリシ
ョルムコンプレッサ用シール装置２４において、シール
リング２５の表面粗さの二乗とメインティングリング２
６の表面粗さの二乗との和の平方根が０．８Ｓから２．
５Ｓの範囲になるようにして、シールリング２５の表面
にブリスタが発生しないようにし、油漏れ量は漏れ許容
レベル以下に収める。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、リショルムコンプレッ
サのロータ軸部分のシールに使用するリショルムコンプ
レッサ用シール装置に関するものである。
サのロータ軸部分のシールに使用するリショルムコンプ
レッサ用シール装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図６及び図７はリショルムコンプレッサ
２３の概要を示すもので、周面に複数の螺旋状の山部１
ａを有する雄ロータ１と、周面に前記雄ロータ１の山部
１ａと噛み合う複数の螺旋状の谷部２ａを有する雌ロー
タ２とを互いに噛み合わせた状態でケーシング３の内部
に回転可能に収容し、前記雄ロータ１と雌ロータ２とを
図６中の矢印ｒ，ｒ’方向に回転することにより、軸心
方向の一端側から空気４を吸込み、この空気４を雄ロー
タ１と雌ロータ２との間で圧縮して、軸心方向の他端側
から軸と直角方向に吐出させるようにしたものであり、
前記雄ロータ１及び雌ロータ２は、図７に示すように軸
心方向の両端部に突設した雄ロータ側軸５，６及び雌ロ
ータ側軸７，８を軸受９，１０及び軸受１１，１２を介
してケーシング３に支持されている。
２３の概要を示すもので、周面に複数の螺旋状の山部１
ａを有する雄ロータ１と、周面に前記雄ロータ１の山部
１ａと噛み合う複数の螺旋状の谷部２ａを有する雌ロー
タ２とを互いに噛み合わせた状態でケーシング３の内部
に回転可能に収容し、前記雄ロータ１と雌ロータ２とを
図６中の矢印ｒ，ｒ’方向に回転することにより、軸心
方向の一端側から空気４を吸込み、この空気４を雄ロー
タ１と雌ロータ２との間で圧縮して、軸心方向の他端側
から軸と直角方向に吐出させるようにしたものであり、
前記雄ロータ１及び雌ロータ２は、図７に示すように軸
心方向の両端部に突設した雄ロータ側軸５，６及び雌ロ
ータ側軸７，８を軸受９，１０及び軸受１１，１２を介
してケーシング３に支持されている。
【０００３】ケーシング３の空気吸込み側とは反対側の
図７における左側には、入力軸１３が設けられており、
この入力軸１３の外側端部にリショルムコンプレッサの
プーリ１４が取り付けられている。
図７における左側には、入力軸１３が設けられており、
この入力軸１３の外側端部にリショルムコンプレッサの
プーリ１４が取り付けられている。
【０００４】入力軸１３のプーリ１４側の端部は、プー
リ側軸受１５によって回転自在に支持されており、また
入力軸１３のケーシング３内側端部は、増速装置側軸受
１６によって回転自在に支持されている。
リ側軸受１５によって回転自在に支持されており、また
入力軸１３のケーシング３内側端部は、増速装置側軸受
１６によって回転自在に支持されている。
【０００５】前記ケーシング３内側端部と、前記雄ロー
タ側軸５及び雌ロータ側軸７との間には、増速装置１７
が配設されている。増速装置１７は、入力軸１３のケー
シング３内側端部に固定された増速ギヤ１８と、前記雌
ロータ２の雌ロータ側軸７に固定されて前記増速ギヤ１
８に噛み合う増速ピニオン１９と、この増速ピニオン１
９のボス部２０に固定した雌ロータタイミングギヤ２１
と、雄ロータ側軸５に固定され前記雌ロータタイミング
ギヤ２１と噛み合う雄ロータタイミングギヤ２２とから
構成されている。
タ側軸５及び雌ロータ側軸７との間には、増速装置１７
が配設されている。増速装置１７は、入力軸１３のケー
シング３内側端部に固定された増速ギヤ１８と、前記雌
ロータ２の雌ロータ側軸７に固定されて前記増速ギヤ１
８に噛み合う増速ピニオン１９と、この増速ピニオン１
９のボス部２０に固定した雌ロータタイミングギヤ２１
と、雄ロータ側軸５に固定され前記雌ロータタイミング
ギヤ２１と噛み合う雄ロータタイミングギヤ２２とから
構成されている。
【０００６】増速装置１７には潤滑油が充填されている
が、この潤滑油が雄ロータ１、雌ロータ２の方に漏れな
いようにするため、雄ロータ側軸５の軸受９と雄ロータ
１との間、及び雌ロータ側軸７の軸受１１と雌ロータ２
との間には、シール装置２４が設けられている。
が、この潤滑油が雄ロータ１、雌ロータ２の方に漏れな
いようにするため、雄ロータ側軸５の軸受９と雄ロータ
１との間、及び雌ロータ側軸７の軸受１１と雌ロータ２
との間には、シール装置２４が設けられている。
【０００７】シール装置２４は図５の拡大断面図に示す
ように、夫々雄ロータ側軸５、雌ロータ側軸７の外周に
設けられたシールリング２５とメインティングリング２
６とを備えていて、シールリング２５は軸受９，１１側
に回転しない状態で支持されており、メインティングリ
ング２６は雄ロータ側軸５、雌ロータ側軸７と共に回転
するように支持されている。そしてシールリング２５は
スプリング２７でメインティングリング２６に押し付け
られ、シールリング２５とメインティングリング２６と
の接触面でシールを行い、油漏れしないようにしてい
る。
ように、夫々雄ロータ側軸５、雌ロータ側軸７の外周に
設けられたシールリング２５とメインティングリング２
６とを備えていて、シールリング２５は軸受９，１１側
に回転しない状態で支持されており、メインティングリ
ング２６は雄ロータ側軸５、雌ロータ側軸７と共に回転
するように支持されている。そしてシールリング２５は
スプリング２７でメインティングリング２６に押し付け
られ、シールリング２５とメインティングリング２６と
の接触面でシールを行い、油漏れしないようにしてい
る。
【０００８】シールリング２５は耐磨耗性、耐熱性の優
れているカーボンを焼結したもので、シールリング２５
の表面を０．８Ｓ程度以下の微小な表面粗さに磨き、同
様の表面粗さに磨いた金属製のメインティングリング２
６に押し付けることにより、シールリング２５とメイン
ティングリング２６との間でシールを完全に行うように
している。
れているカーボンを焼結したもので、シールリング２５
の表面を０．８Ｓ程度以下の微小な表面粗さに磨き、同
様の表面粗さに磨いた金属製のメインティングリング２
６に押し付けることにより、シールリング２５とメイン
ティングリング２６との間でシールを完全に行うように
している。
【０００９】前述したプーリ１４はエンジンの出力軸に
ベルト２８を介して連結され、エンジンの出力軸の回転
を入力軸１３に伝達するようになっている。
ベルト２８を介して連結され、エンジンの出力軸の回転
を入力軸１３に伝達するようになっている。
【００１０】ベルト２８は図８に示すように、エンジン
の出力軸に固定されているクランクプーリ２９に掛け渡
され、テンショヨナ３０で張力が与えられ、上述のプー
リ１４と共に他の補機に備えているプーリ（Ａ）３１、
プーリ（Ｂ）３２に回転を伝達するようになっている。
の出力軸に固定されているクランクプーリ２９に掛け渡
され、テンショヨナ３０で張力が与えられ、上述のプー
リ１４と共に他の補機に備えているプーリ（Ａ）３１、
プーリ（Ｂ）３２に回転を伝達するようになっている。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】シールリング２５の表
面粗さが０．８Ｓ程度の平滑面に保たれている時には、
回転しないシールリング２５と回転するメインティング
リング２６との間には、図９に示すように油膜３３が形
成され、この油膜３３によってシールリング２５の表面
とメインティングリング２６の表面との間は、５μｍ程
度の微小間隔Ｌに保たれ、油漏れしない状態が保たれて
いる。
面粗さが０．８Ｓ程度の平滑面に保たれている時には、
回転しないシールリング２５と回転するメインティング
リング２６との間には、図９に示すように油膜３３が形
成され、この油膜３３によってシールリング２５の表面
とメインティングリング２６の表面との間は、５μｍ程
度の微小間隔Ｌに保たれ、油漏れしない状態が保たれて
いる。
【００１２】ところが図８で説明したように、クランク
プーリ２９はエンジンの出力軸によって回転され、エン
ジンは回転数が急激に変化するため、メインティングリ
ング２６が停止した状態から回転速度が急激に増加する
と、微小な油膜３３により綺麗に磨かれたシールリング
２５の表面に急激に大きな剪断力が作用し、カーボン製
のシールリング２５の中に存在しているポーラス３４が
亀裂を起こして広がる現象が発生する。
プーリ２９はエンジンの出力軸によって回転され、エン
ジンは回転数が急激に変化するため、メインティングリ
ング２６が停止した状態から回転速度が急激に増加する
と、微小な油膜３３により綺麗に磨かれたシールリング
２５の表面に急激に大きな剪断力が作用し、カーボン製
のシールリング２５の中に存在しているポーラス３４が
亀裂を起こして広がる現象が発生する。
【００１３】このためシールリング２５の表面には、図
１０に示すようなブリスタ３５という膨らみが出来てし
まう。
１０に示すようなブリスタ３５という膨らみが出来てし
まう。
【００１４】シールリング２５の表面にブリスタ３５が
形成されてしまうと、油膜３３の粘性によりシールリン
グ２５は図１１に矢印Ｐで示すようにメインティングリ
ング２６から離れる方向に押され、ブリスタ３５の頂上
からメインティングリング２６の表面までの間隔が５μ
ｍ程度の間隔Ｌとなるようにシールリング２５の表面と
メインティングリング２６の表面との間の間隔が広が
り、このために油漏れを生ずるようになって、シール性
能が低下してしまう問題があった。
形成されてしまうと、油膜３３の粘性によりシールリン
グ２５は図１１に矢印Ｐで示すようにメインティングリ
ング２６から離れる方向に押され、ブリスタ３５の頂上
からメインティングリング２６の表面までの間隔が５μ
ｍ程度の間隔Ｌとなるようにシールリング２５の表面と
メインティングリング２６の表面との間の間隔が広が
り、このために油漏れを生ずるようになって、シール性
能が低下してしまう問題があった。
【００１５】本発明は、上述したようなブリスタという
膨らみが出来ないようにして、シール性能を向上させた
リショルムコンプレッサ用シール装置を提供することを
目的とするものである。
膨らみが出来ないようにして、シール性能を向上させた
リショルムコンプレッサ用シール装置を提供することを
目的とするものである。
【００１６】
【課題を解決するための手段】本発明のリショルムコン
プレッサ用シール装置は、雄ロータ側軸、雌ロータ側軸
の外周にカーボン製のシールリングと金属製のメインテ
ィングリングとを設け、前記シールリングをメインティ
ングリングに押し付けてシールを行うようにしたリショ
ルムコンプレッサ用シール装置において、シールリング
の表面粗さの二乗とメインティングリングの表面粗さの
二乗との和の平方根が、０．８Ｓから２．５Ｓの範囲に
なるようにしたことを特徴とするものである。
プレッサ用シール装置は、雄ロータ側軸、雌ロータ側軸
の外周にカーボン製のシールリングと金属製のメインテ
ィングリングとを設け、前記シールリングをメインティ
ングリングに押し付けてシールを行うようにしたリショ
ルムコンプレッサ用シール装置において、シールリング
の表面粗さの二乗とメインティングリングの表面粗さの
二乗との和の平方根が、０．８Ｓから２．５Ｓの範囲に
なるようにしたことを特徴とするものである。
【００１７】
【作用】シールリングの表面粗さの二乗とメインティン
グリングの表面粗さの二乗との和の平方根が、０．８Ｓ
から２．５Ｓの範囲になるようにすると、シールリング
の表面にブリスタの発生がなくなり、油漏れも許容範囲
に収まるようになる。
グリングの表面粗さの二乗との和の平方根が、０．８Ｓ
から２．５Ｓの範囲になるようにすると、シールリング
の表面にブリスタの発生がなくなり、油漏れも許容範囲
に収まるようになる。
【００１８】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しつつ説明
する。
する。
【００１９】本発明は、図５、図７、図９に示したシー
ル装置２４と同様に、夫々雄ロータ側軸５、雌ロータ側
軸７の外周に設けられたカーボン製のシールリング２５
と金属製のメインティングリング２６とを備えていて、
シールリング２５は軸受９，１１側に回転しない状態で
支持されており、メインティングリング２６は雄ロータ
側軸５、雌ロータ側軸７と共に回転するように支持され
ている。そしてシールリング２５はスプリング２７でメ
インティングリング２６に押し付けられ、シールリング
２５とメインティングリング２６とで油膜を形成しシー
ルを行い、油漏れしないようにしている。そしてシール
リング２５は耐磨耗性、耐熱性の優れているカーボンを
焼結したもので作られている。
ル装置２４と同様に、夫々雄ロータ側軸５、雌ロータ側
軸７の外周に設けられたカーボン製のシールリング２５
と金属製のメインティングリング２６とを備えていて、
シールリング２５は軸受９，１１側に回転しない状態で
支持されており、メインティングリング２６は雄ロータ
側軸５、雌ロータ側軸７と共に回転するように支持され
ている。そしてシールリング２５はスプリング２７でメ
インティングリング２６に押し付けられ、シールリング
２５とメインティングリング２６とで油膜を形成しシー
ルを行い、油漏れしないようにしている。そしてシール
リング２５は耐磨耗性、耐熱性の優れているカーボンを
焼結したもので作られている。
【００２０】従来はシールリング２５及びメインティン
グリング２６の表面を綺麗に磨き、０．８Ｓ程度以下の
表面粗さにしていたが、本発明においては、シールリン
グ２５の表面粗さの二乗とメインティングリング２６の
表面粗さの二乗との和の平方根が、０．８Ｓから２．５
Ｓの範囲になるようにしている。
グリング２６の表面を綺麗に磨き、０．８Ｓ程度以下の
表面粗さにしていたが、本発明においては、シールリン
グ２５の表面粗さの二乗とメインティングリング２６の
表面粗さの二乗との和の平方根が、０．８Ｓから２．５
Ｓの範囲になるようにしている。
【００２１】すなわち、シールリング２５の表面粗さを
ＲS/R、メインティングリング２６の表面粗さをＲM/Rで
表すとき、次の数式（Ｉ）で表す代表粗さＲを種々変化
させた場合におけるブリスタの発生及び油洩れについて
試験を行った結果を、図１に示した。
ＲS/R、メインティングリング２６の表面粗さをＲM/Rで
表すとき、次の数式（Ｉ）で表す代表粗さＲを種々変化
させた場合におけるブリスタの発生及び油洩れについて
試験を行った結果を、図１に示した。
【００２２】
【数１】
【００２３】図１に示す試験では、油の種類とし１０Ｗ
−２０〜１０Ｗ−４０の通常のエンジンオイルを使用
し、また常温（２５℃）の場合と苛酷な条件を想定した
−３５℃の場合について複数回の試験を行った。
−２０〜１０Ｗ−４０の通常のエンジンオイルを使用
し、また常温（２５℃）の場合と苛酷な条件を想定した
−３５℃の場合について複数回の試験を行った。
【００２４】代表粗さＲを０．５Ｓとした場合には、ブ
リスタの発生が認められたが、代表粗さＲを０．８Ｓ以
上とした場合にはブリスタの発生が全く認められなかっ
た。従って本発明では、ブリスタ防止範囲として代表粗
さＲを０．８Ｓ以上とした。
リスタの発生が認められたが、代表粗さＲを０．８Ｓ以
上とした場合にはブリスタの発生が全く認められなかっ
た。従って本発明では、ブリスタ防止範囲として代表粗
さＲを０．８Ｓ以上とした。
【００２５】また、代表粗さＲを２．８Ｓ以上とする
と、市場での実使用条件を考慮した油漏れ許容レベルを
越えてしまい、これに対して代表粗さＲを２．５Ｓ以下
とした場合には油漏れを許容レベル内に収めることがで
きた。従って本発明では、油漏れ許容範囲として代表粗
さＲを２．５Ｓ以下とした。
と、市場での実使用条件を考慮した油漏れ許容レベルを
越えてしまい、これに対して代表粗さＲを２．５Ｓ以下
とした場合には油漏れを許容レベル内に収めることがで
きた。従って本発明では、油漏れ許容範囲として代表粗
さＲを２．５Ｓ以下とした。
【００２６】前記シールリング２５（静止側）及びメイ
ンティングリング２６（回転側）の代表粗さＲを、従来
のように０．８Ｓ以下に磨いて鏡面とした場合には、図
２において剪断分布を矢印で示したように、回転側であ
るメインティングリング２６が急に立上がると、静止側
であるシールリング２５の表面で剪断力が最大になるこ
とが分る。この剪断力によりシールリング２５の内部の
微細な欠陥部に圧力集中を生じて局部的な破壊が生じ、
この局部的な破壊が伝播して表面が膨れるブリスタが発
生する。
ンティングリング２６（回転側）の代表粗さＲを、従来
のように０．８Ｓ以下に磨いて鏡面とした場合には、図
２において剪断分布を矢印で示したように、回転側であ
るメインティングリング２６が急に立上がると、静止側
であるシールリング２５の表面で剪断力が最大になるこ
とが分る。この剪断力によりシールリング２５の内部の
微細な欠陥部に圧力集中を生じて局部的な破壊が生じ、
この局部的な破壊が伝播して表面が膨れるブリスタが発
生する。
【００２７】これに対して、シールリング２５並びにメ
インティングリング２６の代表粗さＲが０．８Ｓより大
きくなると、図３に示すように、油膜３３の厚さが不連
続になることと、表面のＶ形状の谷Ｖに油が逃げ込むこ
とにより油による剪断力が図２の鏡面仕上げの場合より
小さくなり、これによってブリスタの発生が押えられ
る。
インティングリング２６の代表粗さＲが０．８Ｓより大
きくなると、図３に示すように、油膜３３の厚さが不連
続になることと、表面のＶ形状の谷Ｖに油が逃げ込むこ
とにより油による剪断力が図２の鏡面仕上げの場合より
小さくなり、これによってブリスタの発生が押えられ
る。
【００２８】しかし、代表粗さＲを大きくし過ぎると、
油膜３３が厚くなり過ぎる部分（シールリング２５とメ
インティングリング２６の距離が離れ過ぎる部分）が生
じて適正な漏れ量を上回る油漏れが発生する。図３はシ
ールリング２５並びにメインティングリング２６の代表
粗さＲと油漏れ量の関係を示したものであり、代表粗さ
Ｒが大きくなると油漏れ量が急激に増加する傾向を示し
ている。
油膜３３が厚くなり過ぎる部分（シールリング２５とメ
インティングリング２６の距離が離れ過ぎる部分）が生
じて適正な漏れ量を上回る油漏れが発生する。図３はシ
ールリング２５並びにメインティングリング２６の代表
粗さＲと油漏れ量の関係を示したものであり、代表粗さ
Ｒが大きくなると油漏れ量が急激に増加する傾向を示し
ている。
【００２９】このため、前記したように代表粗さＲを
２．５Ｓ以下とすることによって油漏れを許容レベル内
に収めることができ、また代表粗さＲを２．５Ｓ以下に
すると、ロータ側に漏れた油がたとえエンジン側に侵入
したとしても、車等のエミッション規制範囲に排ガスの
性状を押えることができる。
２．５Ｓ以下とすることによって油漏れを許容レベル内
に収めることができ、また代表粗さＲを２．５Ｓ以下に
すると、ロータ側に漏れた油がたとえエンジン側に侵入
したとしても、車等のエミッション規制範囲に排ガスの
性状を押えることができる。
【００３０】上述のように、代表粗さＲを０．８Ｓから
２．５Ｓの設計許容範囲になるように設定した場合に
は、従来シールリングの表面に発生していたブリスタの
問題をなくすことができ、しかも油漏れ量を図１に示す
ように油漏れ許容範囲内に収めることができ、満足でき
るシール性能を発揮させることができる。
２．５Ｓの設計許容範囲になるように設定した場合に
は、従来シールリングの表面に発生していたブリスタの
問題をなくすことができ、しかも油漏れ量を図１に示す
ように油漏れ許容範囲内に収めることができ、満足でき
るシール性能を発揮させることができる。
【００３１】
【発明の効果】本発明は、メインティングリングの回転
速度が急激に変化した場合にも、シールリングの中のポ
ーラスが亀裂を起こして広がることがなく、シールリン
グの表面に、従来のようなブリスタが発生しなくなって
シールリングの表面とメインティングリングの表面との
間の間隔が広がることがなく、油漏れ量は漏れ許容レベ
ル以下に収まり、満足できるシール性能が発揮される効
果がある。
速度が急激に変化した場合にも、シールリングの中のポ
ーラスが亀裂を起こして広がることがなく、シールリン
グの表面に、従来のようなブリスタが発生しなくなって
シールリングの表面とメインティングリングの表面との
間の間隔が広がることがなく、油漏れ量は漏れ許容レベ
ル以下に収まり、満足できるシール性能が発揮される効
果がある。
【図１】シールリング並びにメインティングリングの代
表粗さとブリスタの発生及び油漏れの関係を試験した結
果を示す線図である。
表粗さとブリスタの発生及び油漏れの関係を試験した結
果を示す線図である。
【図２】代表粗さが小さい鏡面の場合における剪断力を
示す拡大断面図である。
示す拡大断面図である。
【図３】代表粗さが大きい場合における剪断力を示す拡
大断面図である。
大断面図である。
【図４】代表粗さと油漏れ量との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図５】リショルムコンプレッサ用シール装置の一例の
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図６】リショルムコンプレッサの要部を示す斜視図で
ある。
ある。
【図７】リショルムコンプレッサの横断平面図である。
【図８】ベルトの伝導系統を示す正面図である。
【図９】シールリングとメインティングリングとの接触
状態を示す拡大断面図である。
状態を示す拡大断面図である。
【図１０】ブリスタが発生したシールリングの拡大断面
図である。
図である。
【図１１】ブリスタが発生したシールリングとメインテ
ィングリングとの接触状態を示す拡大断面図である。
ィングリングとの接触状態を示す拡大断面図である。
５ 雄ロータ側軸 ７ 雌ロータ側軸 ２４ シール装置 ２５ シールリング ２６ メインティングリング
Claims (1)
- 【請求項１】 雄ロータ側軸、雌ロータ側軸の外周にカ
ーボン製のシールリングと金属製のメインティングリン
グとを設け、前記シールリングをメインティングリング
に押し付けてシールを行うようにしたリショルムコンプ
レッサ用シール装置において、シールリングの表面粗さ
の二乗とメインティングリングの表面粗さの二乗との和
の平方根が、０．８Ｓから２．５Ｓの範囲になるように
したことを特徴とするリショルムコンプレッサ用シール
装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266987A JPH08121367A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | リショルムコンプレッサ用シール装置 |
| US08/635,486 US5655782A (en) | 1994-10-31 | 1996-04-22 | Seal device for Lysholm compressor |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6266987A JPH08121367A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | リショルムコンプレッサ用シール装置 |
| US08/635,486 US5655782A (en) | 1994-10-31 | 1996-04-22 | Seal device for Lysholm compressor |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08121367A true JPH08121367A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=26547677
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6266987A Pending JPH08121367A (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | リショルムコンプレッサ用シール装置 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5655782A (ja) |
| JP (1) | JPH08121367A (ja) |
Families Citing this family (3)
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|---|---|---|---|---|
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Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US3877442A (en) * | 1973-10-05 | 1975-04-15 | Jr Lloyd E Miller | 4-Stroke displacement gas turbine engine or pump |
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| US4973068A (en) * | 1988-03-15 | 1990-11-27 | University Of New Mexico | Differential surface roughness dynamic seals and bearings |
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1994
- 1994-10-31 JP JP6266987A patent/JPH08121367A/ja active Pending
-
1996
- 1996-04-22 US US08/635,486 patent/US5655782A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5655782A (en) | 1997-08-12 |
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