JP3628724B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、イメージスキャナやファクシミリやデジタル複写機等に利用される画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、イメージスキャナやファクシミリやデジタル複写機等に利用されている画像読取装置では、一般的に画像データをシェーディング補正するため、例えば、読取原稿が載置されるコンタクトガラスの端部に白色の濃度基準部材が並設されている。そして、この濃度基準部材とコンタクトガラスとが、ハロゲンランプ等の画像照明光源とCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ等の画像読取手段とで走査される。
【0003】
そして、濃度基準部材と読取画像とが画像照明光源で順次照明されると、画像読取手段により濃度基準部材の反射光が基準データに光電変換されると共に読取画像の反射光が画像データに光電変換される。そして、基準データと画像データとがA/DC(Analog/Digital Convertor)等のA/D変換手段でA/D変換され、このA/D変換された画像データがCPU(Central Processing Unit)等のデータ補正手段により基準データに従ってシェーディング補正される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような画像読取装置では、シェーディング補正を実行するために濃度基準部材をハロゲンランプ等の画像照明光源で照明するようになっているので、シェーディング補正を均一に実行するためには画像照明光源の発光強度が常時一定である必要がある。
【0005】
しかし、画像照明光源であるハロゲンランプや蛍光灯などは、冷えた状態から点灯されると、最初は電気抵抗が低いために通電量が大きく発光強度が高いが、点灯が継続されると、温度が上昇して電気抵抗が増加することで通電量が減少して発光強度も低下し、温度が一定に安定すると発光強度も一定となる。このような発光強度の変動は、ハロゲンランプならば 1.2%程度であり、数秒で安定することが判明している。
【0006】
このため、画像読取装置で画像データの読取作業を連続的に実行する場合、一回目のみ画像照明光源の発光強度が高いことになり、シェーディング補正された画像データが一回目と二回目以後とで相違することになる。つまり、このような画像読取装置をデジタル複写機の画像読取部とした場合、同一の原稿を複数複写すると、一枚目のみ画像濃度が相違する状態となる。
【0007】
特に、このような画像読取装置をフルカラーのデジタル複写機の画像読取部とした場合、白色光の発光強度の変動に対してRGB(Red Green Blue)光の変化割合が異なるためにカラーバランスが崩れる。より具体的には、ハロゲンランプの白色光の発光強度が 1.2%変動するとB光が3%と最も大きく変化するので、YMC(Yellow Magenta Cyanide)で再現する複写画像のハイコントラスト部のY濃度が一枚目と二枚目とで変化する。
【0008】
例えば、上述のような課題を解決した画像読取装置が、特開昭62−50822号公報や特開昭62−183259号公報や特開平2−177765号公報に開示されている。特開昭62−50822号公報に開示された画像読取装置は、画像照明光源の発光強度を光センサで検出し、この発光強度が一定に安定してから画像読取を開始するようになっている。しかし、これでは専用の光センサを必要とするために部品数が増加し、生産性が悪くなると共に小型軽量化も困難となり、画像読取を開始するまで時間を要するので好ましくない。
【0009】
また、特開昭62−183259号公報に開示された画像読取装置は、画像照明光源の発光強度の変化に対応して画像読取手段の走査速度を調節することで、画像読取の光量を一定に補正するようになっているが、このように画像読取手段の速度調節で画像読取の光量を一定に補正することは実現困難であり、画像読取の実行速度も低下するので好ましくない。
【0010】
そして、特開平2−177765号公報に開示された画像読取装置は、画像照明光源の発光強度を光センサで検出し、この光センサの出力をA/DCのリファレンス入力として利用するようになっているが、これでは専用の光センサを必要とするために部品数が増加し、生産性が悪くなると共に小型軽量化も困難となる。特に、この公報に実施例として開示された画像読取装置は、蛍光灯の出射光を光ファイバでフォトダイオードまで伝達する構造となっているので、その検知感度が良好でないことが予想される。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、読取画像に隣接する位置に濃度基準部材を配置し、この濃度基準部材と読取画像とを順次照明する画像照明光源を設け、この画像照明光源に電力を供給する照明駆動手段を設け、前記画像照明光源で照明された前記濃度基準部材の反射光を基準データに光電変換すると共に読取画像の反射光を画像データに光電変換する画像読取手段を設け、この画像読取手段が出力する基準データと画像データとをA/D変換するA/D変換手段を設け、このA/D変換手段でA/D変換された画像データを基準データに従ってシェーディング補正するデータ補正手段を設けた画像読取装置において、
前記照明駆動手段の供給電力を低減するための補正データが予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに前記画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が開始されたことを検知する開始検出手段を設け、この開始検出手段の検知出力に従って前記データ記憶手段に設定された補正データで前記照明駆動手段が前記画像照明光源に供給する電力を低減する発光補正手段を設けた。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、記憶データが書替自在な媒体でデータ記憶手段を形成した。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段を設け、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段を設け、このデータ算定手段で算定された補正データをデータ記憶手段に格納するデータ格納手段を設けた。
【0014】
請求項4記載の発明は、読取画像に隣接する位置に濃度基準部材を配置し、この濃度基準部材と読取画像とを順次照明する画像照明光源を設け、この画像照明光源に電力を供給する照明駆動手段を設け、前記画像照明光源で照明された前記濃度基準部材の反射光を基準データに光電変換すると共に読取画像の反射光を画像データに光電変換する画像読取手段を設け、この画像読取手段が出力する基準データと画像データとをA/D変換するA/D変換手段を設け、このA/D変換手段でA/D変換された画像データを基準データに従ってシェーディング補正するデータ補正手段を設けた画像読取装置において、
前記A/D変換手段を予め設定された基準電圧に従って画像データをA/D変換するA/DCで形成し、このA/D変換手段の基準電圧を増加させるための補正データが予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに前記画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が開始されたことを検知する開始検出手段を設け、この開始検出手段の検知出力に従って前記データ記憶手段に設定された補正データで前記A/D変換手段の基準電圧を増加させる変換補正手段を設けた。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、記憶データが書替自在な媒体でデータ記憶手段を形成した。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段を設け、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段を設け、このデータ算定手段で算定された補正データをデータ記憶手段に格納するデータ格納手段を設けた。
【0017】
【作用】
請求項1記載の発明は、照明駆動手段による画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に照明駆動手段による画像照明光源の駆動が開始されたことを開始検出手段が検知すると、データ記憶手段に予め設定された補正データで照明駆動手段が画像照明光源に供給する電力を発光補正手段が低減することにより、画像照明光源の発光強度の経時変化を防止してシェーディング補正が変動しないようにする。
【0018】
請求項2記載の発明は、データ記憶手段の記憶データが書替自在なことにより、データ記憶手段に補正データを自在に設定できるようにした。
【0019】
請求項3記載の発明は、データ収集手段が照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出し、この第一・第二の基準データに基づいてデータ算定手段が補正データを算定し、この補正データをデータ格納手段がデータ記憶手段に格納することにより、適正な補正データをデータ記憶手段に自動的に設定する。
【0020】
請求項4記載の発明は、照明駆動手段による画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に照明駆動手段による画像照明光源の駆動が開始されたことを開始検出手段が検知すると、データ記憶手段に予め設定された補正データで変換補正手段がA/D変換手段の基準電圧を増加させることにより、画像照明光源の発光強度が経時変化してもシェーディング補正が変動しないようにする。
【0021】
請求項5記載の発明は、データ記憶手段の記憶データが書替自在なことにより、データ記憶手段に補正データを自在に設定できるようにした。
【0022】
請求項6記載の発明は、データ収集手段が照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出し、この第一・第二の基準データに基づいてデータ算定手段が補正データを算定し、この補正データをデータ格納手段がデータ記憶手段に格納することにより、適正な補正データをデータ記憶手段に自動的に設定する。
【0023】
【実施例】
請求項1ないし3記載の発明の一実施例を図1ないし図4に基づいて以下に説明する。まず、本実施例の画像読取装置であるスキャナ部1は、図2に例示するように、プリンタ部2と一体化されており、このプリンタ部2とスキャナ部1とにより、フルカラーのデジタル複写機3が形成されている。
【0024】
ここで、このデジタル複写機3の前記プリンタ部2では、感光ドラム4の周囲にトナークリーナ5と帯電チャージャ6とレーザスキャナ7と四個の現像器8〜11と転写ベルト12とが配置されており、この転写ベルト12や定着器13が用紙搬送路14に配置されている。そして、このプリンタ部2の前記現像器8〜11の各々には、YMCK(Yellow Magenta Cyanide Black)のカラートナー(図示せず)が個々に収納されている。
【0025】
また、このデジタル複写機3のスキャナ部1では、機構的には図2に例示するように、読取原稿(図示せず)が載置されるコンタクトガラス15に、濃度基準部材である白基準板16が隣接配置されている。この白基準板16と前記コンタクトガラス15とに対向する位置に第一の走査ユニット17が移動自在に支持されており、この第一の走査ユニット17と対向する位置に第二の走査ユニット18が移動自在に支持されている。ここで、前記第一の走査ユニット17は、画像照明光源であるハロゲンランプ19と反射面が45度に傾斜した反射ミラー20とで形成されており、前記第二の走査ユニット18は、各々45度に傾斜して内角90度で対向する一対の反射ミラー21,22で形成されている。
【0026】
そして、この第二の走査ユニット18の前記反射ミラー22と対向する位置には、結像光学系23を介して画像読取手段である3ラインCCD24が固定的に配置されており、この3ラインCCD24には、CCDアレイからなりB光とG光とR光とを各々読み取るBラインとGラインとRライン(何れも図示せず)とが、数ラインの間隔で連設されている。
【0027】
ここで、前記第一・第二の走査ユニット17,18の走査速度は二対一に設定されているので、前記白基準板16や前記コンタクトガラス15から前記第一・第二の走査ユニット17,18を介して前記3ラインCCD24まで連通する結像光路の光路長は、前記第一・第二の走査ユニット17,18が移動しても一定である。そして、この3ラインCCD24は、前記ハロゲンランプ19で照明された前記白基準板16の反射光を基準データに光電変換すると共に、前記コンタクトガラス15に載置された読取原稿の読取画像の反射光を画像データに光電変換するようになっている。
【0028】
また、回路的には図1に例示するように、前記3ラインCCD24のRGBの oddとevenとの出力には増幅器25〜30が個々に接続されており、これらの増幅器25〜30にはA/D変換手段であるA/DC31〜36とが個々に接続されている。これらのA/DC31〜36は二個ずつセレクタ回路37〜39を介してシェーディングゲートアレイ40〜42に接続されており、ここでは前記シェーディングゲートアレイ40,41はライン間補正メモリ43,44を介すると共に前記シェーディングゲートアレイ42は直接にIPU(Image Process Unit)部45に接続されている。
【0029】
このようにすることで、前記3ラインCCD24がアナログ出力する基準データと画像データとがA/DC31〜36でA/D変換されるようになっており、詳細には後述するように、このA/D変換された画像データが前記シェーディングゲートアレイ40〜42で基準データに従ってシェーディング補正されるようになっている。
【0030】
なお、これらのシェーディングゲートアレイ40〜42は、上述のようなシェーディング補正の他、一ラインの八画素の画像データを加算平均した最大値を odd,evenで分類し、前記マイクロコンピュータ46が読出自在な状態で内部レジスタ(図示せず)に格納する機能がある。さらに、データスルーモードとして、入力された画像データをシェーディング補正することなく出力する機能もある。
【0031】
また、前記シェーディングゲートアレイ40〜42や前記ライン間補正メモリ43,44には、ワンチップタイプのマイクロコンピュータ46がバス接続されており、このマイクロコンピュータ46には、タイマ内蔵のシリアルI/F(Interface)47、ROM(Read Only Memory)48、データ記憶手段であるRAM(Random Access Memory)49、タイミングゲートアレイ50、データバッファ51等がバス接続されている。さらに、このデータバッファ51には、相互にも接続された8chと12chとのD/AC(Digital/Analog Convertor)52,53が接続されており、これらのD/AC52,53は前記増幅器25〜30と前記A/DC31〜36とに接続されている。
【0032】
そして、前記D/AC53と前記マイクロコンピュータ46とは、モータ励磁用ROM54とモータドライバ55とに接続されており、このモータドライバ55が前記第一・第二の走査ユニット17,18を駆動するパルスモータ56に接続されている。また、前記D/AC53と前記マイクロコンピュータ46とは、照明駆動手段であるランプレギュレータ57に接続されており、このランプレギュレータ57が前記第一の走査ユニット17のハロゲンランプ19に接続されている。なお、前記D/AC53と前記マイクロコンピュータ46とは、冷却ファン58,59や各種センサ60〜63にも接続されている。
【0033】
さらに、前記マイクロコンピュータ46は、ディップスイッチ64が接続されており、ここではスキャナ部1とは別体のメイン制御部65に接続されている。そして、このメイン制御部65には操作表示部66が接続されており、この操作表示部66には各種データを表示出力するディスプレイ(図示せず)と各種データが入力操作されるキーボード(図示せず)とが設けられている。
【0034】
なお、このスキャナ部1では、前記3ラインCCD24と前記増幅器25〜30とがCCD基板67に実装されており、前記モータ励磁用ROM54と前記モータドライバ55とがドライバ基板68に実装されている。さらに、前記A/DC31〜36、前記セレクタ回路37〜39、前記ライン間補正メモリ43,44、前記マイクロコンピュータ46、前記シリアルI/F47、前記ROM48、前記RAM49、前記タイミングゲートアレイ50、前記データバッファ51、前記D/AC52,53、前記ディップスイッチ64等は、スキャナ回路基板69に実装されている。
【0035】
そして、このスキャナ部1では、記憶データが書替自在な媒体である前記RAM49に、前記ランプレギュレータ57の供給電力を低減するための補正データが予め設定されている。詳細には後述するように、前記ランプレギュレータ57による前記ハロゲンランプ19の駆動が予め設定された基準時間の経過以後に開始されたことを検知する開始検出手段が、前記マイクロコンピュータ46などで形成されており、この検知出力に従って前記RAM49に設定された補正データで前記ランプレギュレータ57が前記ハロゲンランプ19に供給する電力を低減する発光補正手段が、前記マイクロコンピュータ46や前記D/AC53などで形成されている。
【0036】
さらに、詳細には後述するように、前記ランプレギュレータ57の供給電力を一定に制御してハロゲンランプ19で照明された白基準板16の反射光を3ラインCCD24で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段が、前記マイクロコンピュータ46や前記D/AC53などで形成されている。そして、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段が、前記シェーディングゲートアレイ40〜42や前記マイクロコンピュータ46や前記タイミングゲートアレイ50などで形成されており、このデータ算定手段で算定された補正データをRAM49に格納するデータ格納手段とが、前記マイクロコンピュータ46などで形成されている。
【0037】
このような構成において、本実施例のデジタル複写機3では、読取画像がスキャナ部1で読取走査されてRGBの画像データが出力され、このRGBの画像データから生成されたYMCKの画像データがプリンタ部2でPPC(Plane Paper Copy)用紙に印刷出力されることで、カラー画像が複写されるようになっている。そこで、上述のようなスキャナ部1の画像読取の処理動作を以下に順次詳述する。
【0038】
まず、コンタクトガラス15に読取原稿が載置された状態で第一・第二の走査ユニット17,18が二対一の走査速度で移動することで、第一の走査ユニット17のハロゲンランプ19で白基準板16と読取画像とが順次照明され、その反射光が一定長の結像光路で3ラインCCD24に結像される。この時、上述のような読取動作に同期してIPU部45が出力するPMSYNC信号が、動作開始に同期してマイクロコンピュータ46が出力するポート信号に従ってタイミングゲートアレイ50でカウントされることで、このタイミングゲートアレイ50から3ラインCCD24に画像読取の制御信号FGATEが駆動クロックとして出力される。
【0039】
そこで、この3ラインCCD24では、ハロゲンランプ19が消灯された状態の入射光と、ハロゲンランプ19で照明された白基準板16と読取画像との反射光とが、タイミングゲートアレイ50から入力される駆動クロックに従ってRGB光毎に光電変換されて増幅器25〜30に順次出力される。これらの増幅器25〜30は、データバッファ51から入力されるシリアルデータに従ってD/AC52,53から黒レベル調整と暗電流補正とのフィードバック電圧が印加されているので、3ラインCCD24から入力された黒基準データと白基準データと画像データとは、第一・第二の黒レベルがオフセット調整(DA1,DA2)されてA/DC31〜36に出力される。
【0040】
このA/DC31には、アナログ入力のゲインに対応するようD/AC52,53から印加される基準電圧Vref が調整(DA3)されるので、この基準電圧Vref に従って黒基準データと白基準データと画像データとがデジタルに変換されてセレクタ回路37〜39に出力される。そこで、これらのセレクタ回路37〜39では、入力された黒基準データと白基準データと画像データとのRGBの oodとevenとが合成され、この合成された黒基準データと白基準データと画像データとがシェーディングゲートアレイ40〜42に入力される。
【0041】
このシェーディングゲートアレイ40〜42では、黒基準データと白基準データとが黒メモリと白メモリ(共に図示せず)とに格納され、これらの黒基準データと白基準データとに基づいて画像データがシェーディング補正される。より具体的には、この画像データのシェーディング補正は、
{(画像データ−黒基準データ)/(白基準データ−黒基準データ)}×255
として演算処理される。
【0042】
そして、このようにしてシェーディング補正された画像データは、R画像データとG画像データとがライン間補正メモリ43,44でラッチされ、3ラインCCD24のBラインとGラインとRラインとのライン間隔に対応して、R画像データとG画像データとが各々遅延されることで、これらの出力タイミングがB画像データの出力タイミングに同期されてから全部の画像データがIPU部45に転送される。
【0043】
上述のようにすることで、このスキャナ部1は、読取画像からRGBの画像データを生成してシェーディング補正し、このシェーディング補正された画像データをIPU部45に出力するようになっている。
【0044】
ここで、デジタル複写機3の本体電源(図示せず)の投入時に実行されるスキャナ部1の初期設定の処理動作を以下に説明する。まず、電源投入に従って3ラインCCD24に通電が開始され、この3ラインCCD24の温度が一定に安定するタイミングで、メイン制御部65から初期設定コマンドがスキャナ部1のマイクロコンピュータ46に入力される。そこで、このマイクロコンピュータ46は、
▲1▼.黒レベルオフセットの粗調整(DA1)
▲2▼.黒レベルオフセットの微調整(DA2)
▲3▼.ハロゲンランプ19に供給する電圧の設定
▲4▼.A/DC31〜36の基準電圧Vref の設定
▲5▼.黒レベルオフセットの再微調整(DA2*)
としてスキャナ部1の初期設定を実行する。そこで、これらの処理動作の各々を以下に順次詳述する。
【0045】
まず、黒レベルオフセットの粗調整(DA1)が実行される場合は、ハロゲンランプ19を消灯した状態でホームポジションに配置された3ラインCCD24の出力を取り込むことで黒基準データが生成される。そこで、この黒基準データは、基準電圧Vref が一定に調節されたA/DC31〜36でA/D変換され、前述のようにシェーディングゲートアレイ40〜42で加算平均されてから最大値が検出される。そして、この最大値が“8”などの所定値以下となるように、D/AC52,53から増幅器25〜30に印加されるフィードバック電圧が調節されることで、黒レベルオフセットの粗調整が実行される。
【0046】
そして、このような粗調整の完了後に黒レベルオフセットの微調整(DA2)が実行される場合は、上述した粗調整と同様にして最大値を低減しながらフィードバック制御を実行し、例えば、黒基準データの加算平均された最大値が“4”となるよう増幅器25〜30のフィードバック電圧が調節される。
【0047】
つぎに、上述のように黒レベルオフセットの粗調整(DA1)と微調整(DA2)とが完了した状態で、ハロゲンランプ19に供給する電圧が設定される場合には、A/DC31〜36の基準電圧Vref が同一の所定値に保持される。そして、この状態でランプレギュレータ57からハロゲンランプ19に所定の基準電圧が印加され、このハロゲンランプ19で白基準板16を照明して3ラインCCD24の出力を取り込むことで白基準データが生成される。そして、この白基準データのRGBのodd とevenとの加算平均の最大値がシェーディングゲートアレイ40〜42で検出され、これらが所定の許容範囲を満足するようD/AC53からランプレギュレータ57に出力される設定値が調整される。
【0048】
つぎに、上述のようにしてハロゲンランプ19の発光強度が設定された状態で、A/DC31〜36の基準電圧Vref が設定される場合は、白基準データのRGBのodd とevenとの加算平均の最大値に対応して、A/DC31〜36の基準電圧Vref が調整されることで、RGBの各々のodd とevenとの出力差のバラツキが調整される。
【0049】
そして、上述のようにしてA/DC31〜36の基準電圧Vref が設定された状態で、黒レベルオフセットの再微調整(DA2*)が実行される場合は、前述した黒レベルオフセットの微調整(DA2)と同様な動作を再度実行することで、その精度を向上させる。
【0050】
上述のようにすることで、デジタル複写機3のスキャナ部1の初期設定が完了され、画像読取が実行できる状態となる。そして、このような状態で操作表示部66で画像複写の実行が入力操作されると、メイン制御部65からシェーディング補正開始コマンドがスキャナ部1のマイクロコンピュータ46に出力されるので、このスキャナ部1は前述のように基準データと画像データとを取り込んでシェーディング補正された画像データをIPU部45に出力する。
【0051】
つまり、スキャナ部1では、画像読取を常時良好な品質で実行するために画像データをシェーディング補正するようになっているが、このシェーディング補正を実行するために白基準板16を照明するハロゲンランプ19は、冷えた状態から点灯されると発光強度が経時的に低下して温度が一定に安定すると発光強度も一定となり、暖まった状態から点灯されると発光強度は最初から一定に安定する。
【0052】
より具体的には、本出願人が設計した画像読取装置1では、シェーディング補正の白基準データの取り込みはハロゲンランプ19の点灯から0.69秒後に実行されるが、この時点でのハロゲンランプ19の出力差は、図3に例示するように、ハロゲンランプ19が冷えた状態から点灯された場合と、図4に例示するように、暖まった状態から点灯された場合とで、R 3.2%、G 3.3%、B 4.8%、となる。但し、この数値はハロゲンランプ19の温度特性から理論的に算定したものであり、実測した出力差は更に大きいことが判明している。このため、従来例で前述したように、スキャナ部1で画像読取を連続的に実行すると、一枚目と二枚目以後とでシェーディング補正の基準データが変動し、複写画像のカラーバランスが一枚目と二枚目以後とで相違することになる。
【0053】
そこで、スキャナ部1では、上述のような課題を解決するため、ハロゲンランプ19を冷えた状態から点灯する場合には、その駆動電力を低下させることで、ハロゲンランプ19の発光強度を規定値に補正してシェーディング補正の変動を防止するようになっている。より具体的には、本実施例のデジタル複写機3のスキャナ部1では、ランプレギュレータ57によるハロゲンランプ19の駆動が1分などとして予め設定された基準時間の経過以後に開始されたことをマイクロコンピュータ46が検知すると、このマイクロコンピュータ46がRAM49に設定された補正データに従ってD/AC53を制御することで、このD/AC53によりランプレギュレータ57からハロゲンランプ19に供給される電力を低減する。
【0054】
このようにすることで、ハロゲンランプ19の発光強度が常時均一となるので、デジタル複写機3でカラー画像の連続複写を実行する場合に、複写画像のカラーバランスが一枚目と二枚目とで相違するようなことが防止され、デジタル複写機3の信頼性の向上に寄与することができる。なお、RAM49に設定しておく補正データは、上述のようにハロゲンランプ19の発光強度の変化が出力特性から判明しているので、この発光強度が同一となる印加電圧をランプレギュレータ57が出力するよう算定されている。
【0055】
さらに、スキャナ部1では、記憶データが書替自在なRAM49に補正データが格納されているので、例えば、シリアルI/F47からRAM49にアクセスして補正データを書き替えることができ、例えば、生産時にハロゲンランプ19の個体差に対応して補正データを修正することや、メンテナンス時に交換したハロゲンランプ19に対応して補正データを修正することができるので、補正データを緻密に設定してデジタル複写機3の性能向上に寄与することができる。
【0056】
また、操作表示部66の入力操作でRAM49の補正データを書替自在としておけば、消耗品であるハロゲンランプ19をサービスエンジニアが交換する場合に補正データも容易に修正できる。なお、本実施例では記憶データが書替自在なRAM49に補正データを格納しておくことを例示したが、このような補正データをROM48などに固定的に設定しておくことも可能である。
【0057】
さらに、スキャナ部1では、マイクロコンピュータ46が適正な補正データを算定してRAM49に格納することもできるようになっている。そこで、このような補正データの自動設定を実行する場合には、例えば、初期設定の完了から1分後にランプレギュレータ57の供給電力を一定に制御してハロゲンランプ19で白基準板16を照明し、この反射光を3ラインCCD24で光電変換することで、ハロゲンランプ19が冷えた状態の第一の白基準データを検出する。つぎに、ハロゲンランプ19を1秒ほど点灯してから 0.5秒ほど消灯し、再度点灯させてから白基準板16の反射光を3ラインCCD24で光電変換することで、暖まった状態の第二の白基準データを検出する。
【0058】
そこで、これら第一・第二の基準データをA/DC31〜36でA/D変換し、データスルーモードを設定したシェーディングゲートアレイ40〜42をタイミングゲートアレイ50でタイミング制御することで、第一・第二の基準データの加算平均の最大値を算定する。そして、これらの最大値に基づいてマイクロコンピュータ46が所定の演算処理を実行することで、補正データを算定してRAM49に格納する。
【0059】
このようにすることで、適正な補正データが自動的に検出されてRAM49に設定されるので、例えば、生産時にハロゲンランプ19の個体差に対応して補正データを修正する場合や、メンテナンス時に交換したハロゲンランプ19に対応して補正データを修正する場合に、作業員やサービスエンジニアが手作業で補正データを修正する必要がないので、デジタル複写機3の生産性やメンテナンス性の向上に寄与することができる。
【0060】
つぎに、請求項4ないし6記載の発明の一実施例を図1ないし図7に基づいて以下に説明する。なお、本実施例で例示する画像読取装置は、機構的には請求項1ないし3記載の発明の一実施例として前述したスキャナ部1と同一であるため、ここでは同一の名称と符号とを利用して詳細な説明は省略する。
【0061】
まず、本実施例の画像読取装置であるスキャナ部1では、図1に例示するように、記憶データが書替自在な媒体であるRAM49に補正データが予め格納されているが、この補正データがA/DC31〜36の基準電圧を増加させるためのものとして設定されている。そして、ランプレギュレータ57によるハロゲンランプ19の駆動が予め設定された基準時間の経過以後に開始されたことを検知する開始検出手段が、マイクロコンピュータ46などで形成されており、この検知出力に従ってRAM49に設定された補正データでA/DC31〜36の基準電圧を増加させる変換補正手段が、マイクロコンピュータ46やD/AC52,53などで形成されている。
【0062】
より詳細には、マイクロコンピュータ46には、A/DC31〜36の基準電圧を可変するための演算式が、
RE_DA3BF×A−>RE_DA3
RO_DA3BF×A−>RO_DA3
GE_DA3BF×B−>RE_DA3
GO_DA3BF×B−>RO_DA3
BE_DA3BF×C−>RE_DA3
BO_DA3BF×C−>RO_DA3
として予め設定されており、この演算式は上述のようにRGBの各々に個々に対応した変数A〜Cを包含している。
【0063】
このような構成において、図5に例示するように、画像データの読み取りに先行してシェーディング補正の基準データを読み取る場合に、その黒レベルオフセットの微調整(DA2)においてハロゲンランプ19の点灯が一回目か否かを判断する。そこで、この点灯が一回目でない場合には、ハロゲンランプ19が暖まった状態として演算式の変数A〜Cの各々に基準値1を設定し、従来と同様に以下の処理を実行する。
【0064】
そして、点灯が一回目の場合には、ハロゲンランプ19が冷えた状態としてRAM49から補正データa〜cを読み出し、これらの補正データa〜cを演算式の変数A〜Cの各々に個々に設定する。なお、本発明者が実際に設計したスキャナ部1では、前述のようにハロゲンランプ19の点灯から0.69秒後に基準データを読み込む場合の出力差は、R 3.2%、G 3.3%、B 4.8%、となったので、これに対応した補正データは、a=1.033、b=1.044、c=1.048、となった。
【0065】
そこで、上述のように補正データa〜cを変数A〜Cに設定した演算式の結果がD/AC52,53に出力されるので、これらのD/AC52,53からA/DC31に印加される基準電圧Vref が増加される。そこで、この増加された基準電圧Vref に従って変換される黒基準データと白基準データと画像データとは、増大したハロゲンランプ19の発光強度を補償することになり、以下は従来と同様に処理が実行される。
【0066】
このようにすることで、ハロゲンランプ19の発光強度が変動してもシェーディング補正の処理結果は常時均一となるので、デジタル複写機3でカラー画像の連続複写を実行する場合に、複写画像のカラーバランスが一枚目と二枚目とで相違するようなことが防止され、デジタル複写機3の信頼性の向上に寄与することができる。
【0067】
さらに、本実施例のスキャナ部1では、記憶データが書替自在なRAM49に補正データが格納されているので、例えば、シリアルI/F47からRAM49にアクセスして補正データを書き替えることができ、例えば、生産時にハロゲンランプ19の個体差に対応して補正データを修正することや、メンテナンス時に交換したハロゲンランプ19に対応して補正データを修正することができるので、補正データを緻密に設定してデジタル複写機3の性能向上に寄与することができる。
【0068】
また、操作表示部66の入力操作でRAM49の補正データを書替自在としておけば、消耗品であるハロゲンランプ19をサービスエンジニアが交換する場合に補正データも容易に修正できる。なお、本実施例では記憶データが書替自在なRAM49に補正データを格納しておくことを例示したが、このような補正データをROM48などに固定的に設定しておくことも可能である。
【0069】
さらに、本実施例のスキャナ部1では、前述しなかった構成として、ランプレギュレータ57の供給電力を一定に制御してハロゲンランプ19で照明された白基準板16の反射光を3ラインCCD24で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段が、マイクロコンピュータ46やD/AC53などで形成されている。そして、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段が、シェーディングゲートアレイ40〜42やマイクロコンピュータ46やタイミングゲートアレイ50などで形成されており、このデータ算定手段で算定された補正データをRAM49に格納するデータ格納手段とが、マイクロコンピュータ46などで形成されている。そこで、マイクロコンピュータ46には、第一の基準データ RE_MAX1,RO_MAX1 ,…, BO_MAX1と第二の基準データ RE_MAX2,RO_MAX2,…, BO_MAX2とに基づいて補正データa〜cを算定する演算式が、
(RE_MAX1+RO_MAX1)/(RE_MAX2+RO_MAX2)=a
(GE_MAX1+GO_MAX1)/(GE_MAX2+GO_MAX2)=b
(BE_MAX1+BO_MAX1)/(BE_MAX2+BO_MAX2)=c
として予め設定されている。
【0070】
このような構成において、スキャナ部1では、マイクロコンピュータ46が適正な補正データを算定してRAM49に格納することもできるようになっている。そこで、このような補正データの自動設定を実行する場合には、図6に例示するように、初期設定の完了から1分後にランプレギュレータ57の供給電力を一定に制御してハロゲンランプ19で白基準板16を照明し、この反射光を3ラインCCD24で光電変換することで、ハロゲンランプ19が冷えた状態の第一の白基準データを検出する。
【0071】
つぎに、ハロゲンランプ19を1秒ほど点灯してから 0.5秒ほど消灯し、図7に例示するように、再度点灯させてから白基準板16の反射光を3ラインCCD24で光電変換することで、暖まった状態の第二の白基準データを検出する。そこで、これら第一・第二の基準データをA/DC31〜36でA/D変換し、データスルーモードを設定したシェーディングゲートアレイ40〜42をタイミングゲートアレイ50でタイミング制御することで、第一・第二の基準データの加算平均の最大値を算定し、これらの最大値に基づいてマイクロコンピュータ46が前述の演算処理を実行することで、補正データを算定してRAM49に格納する。
【0072】
このようにすることで、適正な補正データが自動的に検出されてRAM49に設定されるので、例えば、生産時にハロゲンランプ19の個体差に対応して補正データを修正する場合や、メンテナンス時に交換したハロゲンランプ19に対応して補正データを修正する場合に、作業員やサービスエンジニアが手作業で補正データを修正する必要がないので、デジタル複写機3の生産性やメンテナンス性の向上に寄与することができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、読取画像に隣接する位置に濃度基準部材を配置し、この濃度基準部材と読取画像とを順次照明する画像照明光源を設け、この画像照明光源に電力を供給する照明駆動手段を設け、前記画像照明光源で照明された前記濃度基準部材の反射光を基準データに光電変換すると共に読取画像の反射光を画像データに光電変換する画像読取手段を設け、この画像読取手段が出力する基準データと画像データとをA/D変換するA/D変換手段を設け、このA/D変換手段でA/D変換された画像データを基準データに従ってシェーディング補正するデータ補正手段を設けた画像読取装置において、
前記照明駆動手段の供給電力を低減するための補正データが予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに前記画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が開始されたことを検知する開始検出手段を設け、この開始検出手段の検知出力に従って前記データ記憶手段に設定された補正データで前記照明駆動手段が前記画像照明光源に供給する電力を低減する発光補正手段を設けたことにより、
画像照明光源の発光強度の経時変化を防止することができるので、シェーディング補正の処理結果の変動を防止して画像読取の品質を良好に維持することができ、特にカラー画像を読み取る場合にはカラーバランスの変化も防止することができ、画像読取装置の信頼性の向上に寄与することができる等の効果を有する。
【0074】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、記憶データが書替自在な媒体でデータ記憶手段を形成したことにより、
データ記憶手段に設定された補正データを自在に修正することができるので、例えば、生産時に画像照明光源の個体差に対応して補正データを修正することや、メンテナンス時に交換した画像照明光源に対応して補正データを修正することができ、補正データを緻密に設定して画像読取装置の性能向上に寄与することができる等の効果を有する。
【0075】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段を設け、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段を設け、このデータ算定手段で算定された補正データをデータ記憶手段に格納するデータ格納手段を設けたことにより、
適正な補正データが自動的に検出されてデータ記憶手段に設定されるので、例えば、生産時に画像照明光源の個体差に対応して補正データを修正する場合や、メンテナンス時に交換した画像照明光源に対応して補正データを修正する場合に、作業員やサービスエンジニアが手作業で補正データを修正する必要がないので、画像読取装置の生産性やメンテナンス性の向上に寄与することができる等の効果を有する。
【0076】
請求項4記載の発明は、読取画像に隣接する位置に濃度基準部材を配置し、この濃度基準部材と読取画像とを順次照明する画像照明光源を設け、この画像照明光源に電力を供給する照明駆動手段を設け、前記画像照明光源で照明された前記濃度基準部材の反射光を基準データに光電変換すると共に読取画像の反射光を画像データに光電変換する画像読取手段を設け、この画像読取手段が出力する基準データと画像データとをA/D変換するA/D変換手段を設け、このA/D変換手段でA/D変換された画像データを基準データに従ってシェーディング補正するデータ補正手段を設けた画像読取装置において、
前記A/D変換手段を予め設定された基準電圧に従って画像データをA/D変換するA/DCで形成し、このA/D変換手段の基準電圧を増加させるための補正データが予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに前記画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が開始されたことを検知する開始検出手段を設け、この開始検出手段の検知出力に従って前記データ記憶手段に設定された補正データで前記A/D変換手段の基準電圧を増加させる変換補正手段を設けたことにより、
画像照明光源の発光強度が変動してもシェーディング補正の処理結果は常時均一となるので、画像読取の品質を良好に維持することができ、特にカラー画像を読み取る場合にはカラーバランスの変化も防止することができ、画像読取装置の信頼性の向上に寄与することができる等の効果を有する。
【0077】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、記憶データが書替自在な媒体でデータ記憶手段を形成したことにより、
データ記憶手段に設定された補正データを自在に修正することができるので、例えば、生産時に画像照明光源の個体差に対応して補正データを修正することや、メンテナンス時に交換した画像照明光源に対応して補正データを修正することができ、補正データを緻密に設定して画像読取装置の性能向上に寄与することができる等の効果を有する。
【0078】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段を設け、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段を設け、このデータ算定手段で算定された補正データをデータ記憶手段に格納するデータ格納手段を設けたことにより、
適正な補正データが自動的に検出されてデータ記憶手段に設定されるので、例えば、生産時に画像照明光源の個体差に対応して補正データを修正する場合や、メンテナンス時に交換した画像照明光源に対応して補正データを修正する場合に、作業員やサービスエンジニアが手作業で補正データを修正する必要がないので、画像読取装置の生産性やメンテナンス性の向上に寄与することができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置の一実施例であるデジタル複写機のスキャナ部を例示するブロック図である。
【図2】デジタル複写機の内部構造を例示する縦断側面図である。
【図3】画像照明光源であるハロゲンランプを低温状態から点灯した場合のRGB光の発光強度の経時変化を例示する特性図である。
【図4】ハロゲンランプを高温状態から点灯した場合のRGB光の発光強度の経時変化を例示する特性図である。
【図5】請求項4ないし6記載の発明の一実施例の画像読取装置であるスキャナ部のシェーディング補正の処理動作を例示するフローチャートである。
【図6】スキャナ部が補正データを算定する処理動作の前半部を例示するフローチャートである。
【図7】スキャナ部が補正データを算定する処理動作の後半部を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像読取装置
16 濃度基準部材
19 画像照明光源
24 画像読取手段
31〜36 A/D変換手段、A/DC
40〜42 データ補正手段
46 開始検出手段、データ格納手段
46,53 発光補正手段、変換補正手段、データ収集手段
49 データ記憶手段
57 照明駆動手段
40〜42,46,50 データ算定手段
Claims (6)
- 読取画像に隣接する位置に濃度基準部材を配置し、この濃度基準部材と読取画像とを順次照明する画像照明光源を設け、この画像照明光源に電力を供給する照明駆動手段を設け、前記画像照明光源で照明された前記濃度基準部材の反射光を基準データに光電変換すると共に読取画像の反射光を画像データに光電変換する画像読取手段を設け、この画像読取手段が出力する基準データと画像データとをA/D変換するA/D変換手段を設け、このA/D変換手段でA/D変換された画像データを基準データに従ってシェーディング補正するデータ補正手段を設けた画像読取装置において、
前記照明駆動手段の供給電力を低減するための補正データが予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに前記画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が開始されたことを検知する開始検出手段を設け、この開始検出手段の検知出力に従って前記データ記憶手段に設定された補正データで前記照明駆動手段が前記画像照明光源に供給する電力を低減する発光補正手段を設けたことを特徴とする画像読取装置。 - 記憶データが書替自在な媒体でデータ記憶手段を形成したことを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段を設け、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段を設け、このデータ算定手段で算定された補正データをデータ記憶手段に格納するデータ格納手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取装置。
- 読取画像に隣接する位置に濃度基準部材を配置し、この濃度基準部材と読取画像とを順次照明する画像照明光源を設け、この画像照明光源に電力を供給する照明駆動手段を設け、前記画像照明光源で照明された前記濃度基準部材の反射光を基準データに光電変換すると共に読取画像の反射光を画像データに光電変換する画像読取手段を設け、この画像読取手段が出力する基準データと画像データとをA/D変換するA/D変換手段を設け、このA/D変換手段でA/D変換された画像データを基準データに従ってシェーディング補正するデータ補正手段を設けた画像読取装置において、
前記A/D変換手段を予め設定された基準電圧に従って画像データをA/D変換するA/DCで形成し、このA/D変換手段の基準電圧を増加させるための補正データが予め設定されたデータ記憶手段を設け、前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が行われた後であって電力供給が行われずに前記画像照明光源が定常状態になるために必要な時間の経過以後に前記照明駆動手段による前記画像照明光源の駆動が開始されたことを検知する開始検出手段を設け、この開始検出手段の検知出力に従って前記データ記憶手段に設定された補正データで前記A/D変換手段の基準電圧を増加させる変換補正手段を設けたことを特徴とする画像読取装置。 - 記憶データが書替自在な媒体でデータ記憶手段を形成したことを特徴とする請求項4記載の画像読取装置。
- 照明駆動手段の供給電力を一定に制御して画像照明光源で照明された濃度基準部材の反射光を画像読取手段で繰り返し光電変換することで第一・第二の基準データを検出するデータ収集手段を設け、このデータ収集手段が出力した第一・第二の基準データに基づいて補正データを算定するデータ算定手段を設け、このデータ算定手段で算定された補正データをデータ記憶手段に格納するデータ格納手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の画像読取装置。
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