JP3808176B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,原稿の種類を検出する画像処理装置に関し,より詳細には,原稿の種類を検出して最適な処理を施す画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば,原稿を色分解して読み取る画像読取り装置においては,原稿の種類(正確には原稿に使用されている色材の種類)によって,人間の目では同一の色に見えても,異なる色として読取られることが知られている。そのため,原稿の種類を検出して,その結果に応じて画像処理方法を変え,原稿の種類に依らず安定した画像を得るための種々の装置が提案されている。
【0003】
例えば,特公平5−83142号公報「カラー原稿種分類装置」に開示されたものがある。かかる装置は,ほぼ370nm〜420nmの波長域に感度のピークを有する第1の測定手段と,これ以外の波長域に感度のピークを有する第2の測定手段とを用いて,カラー原稿の反射光を測定し,得られた2つの測定値を比較し,この比較結果からカラー画像を写真画像と印刷画像とに分類するものである。すなわち,この装置は,原稿の種類を検出するために,通常の3原色のセンサとは別のセンサを備えている。
【0004】
また,特開平2−168769号公報「画像形成装置」に開示されたものがある。かかる装置は,原稿の反射光を測定するために,一つの原色光の波長領域内の異なった波長に感度ピークを有する2種類のセンサを3原色につきそれぞれ有し,これらセンサにより測定された測定値により原稿の種類を判別するものである。すなわち,この装置は,原稿の種類を検出するために,3原色の各々について2つの異なる感度ピークを有するセンサを備えている。
【0005】
また,特開平9−46533号公報「カラー画像入力装置」に開示されたものがある。かかる装置では,色分解手段が,原稿照光手段で照明した原稿からの反射光を色分解し,画像読取手段が,色分解した反射光を光電変換し画像信号として読み取り,色材判定手段が,読み取った画像信号に基づいて,原稿の色材の種類を判定し,色補正手段が,色材判定手段の判定結果に基づいて,画像読み取り手段で読み取った画像信号に,原稿に使用されている色材の種類に応じた最適な色補正処理を施すものである。すなわち,この装置は,面順次に異なる色分解特性で,原稿を読み取って得られる画像信号を出力している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記特公平5−83142号公報や上記特開平2−168769号公報に開示された装置では,通常の3原色のセンサに加えて,新たなセンサが必要となるため,センサや当該センサに付随する回路等を考慮すると装置の構成が複雑になり,装置のコストが高くなるという問題がある。
【0007】
また,特開平9−46533号公報の装置では,色分解特性を面順次で異ならせているので,原稿の種類の判定に至るには少なくとも2回の予備的な読取り動作を必要とし,即時性に欠けるという問題がある。換言すると,特開平9−46533号公報の装置では,原稿で使用されている色材の種類を判定するために,実際のコピー動作に先だって,原稿の読み取り動作を行うので,読み取り動作が一回増えた分,コピースタートキーの押下からコピーの排出終了までの時間が長くなるという問題がある。
【0008】
本発明は,上記課題に鑑みてなされたものであり,原稿のライン単位で色分解特性を異ならせて原稿を読み取り,色分解特性の切り換えに応じて,読み取った画像信号に原稿のライン単位で異なった処理を施すことにより,短時間の処理で原稿の種類を判別可能で,且つ高品質な画像信号を出力可能な画像処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために,本発明は,原稿のライン単位で,色分解特性を切り換えて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,前記画像信号に基づいて,前記原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,前記画像信号に対して,前記色分解特性の切り換えに応じて,ライン単位で異なる信号処理を施して出力する特性補正手段と,を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記特性補正手段は,前記画像信号に対して,前記色分解特性の切り換えに応じて,ライン単位で異なるガンマ補正を行うガンマ補正手段と,前記ガンマ補正手段によりガンマ補正された画像信号に対して,前記色分解特性の切り換えに応じて,ライン単位で異なる色補正を行う色補正手段と,を備えるこが望ましい。
【0011】
また,上記の目的を達成するため,本発明は,原稿のライン単位で,第1色分解特性と第2色分解特性とを切り換えて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて補間信号として出力する補間手段と,前記第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号と前記補間信号とに基づいて,前記原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,を備えることを特徴とする。
【0012】
また,上記の目的を達成するため,本発明は,原稿のライン単位で,第1色分解特性と第2色分解特性とが切り換えられて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,第2の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて,補間信号として出力する補間手段と,前記第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号と前記補間信号とに基づいて,前記原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,ライン単位で読み取った画像信号が,第1の色分解特性で読み取られたものである場合には,当該第1色分解特性で読み取った画像信号を出力する一方,第2色分解特性で読み取られたものである場合には,前記補間信号を出力する選択手段と,を備えることを特徴とする。
【0013】
また,本発明の好ましい態様によれば,前記補間手段は,第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,当該第2色分解特性で読取られた原稿のラインの前後のラインを第1色分解特性で読み取って得られる画像信号を平均化した画像信号で置き換えて,補間信号として出力することが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の画像処理装置をデジタル複写機に適用した場合を例として,〔実施の形態1〕,〔実施の形態2〕,〔実施の形態3〕,〔実施の形態4〕,〔実施の形態5〕,〔実施の形態6〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
〔実施の形態1〕
図1は,実施の形態1のデジタル複写機のブロック構成図を示し,原稿画像の読み取りを行い,読取色階調信号レッド(R),グリーン(G)およびブルー(B)を出力する読取処理ユニット101と,読取処理ユニット101で読み取った原稿画像の読取色階調信号R,G,Bをサンプリングするサンプリングユニット102と,読取処理ユニット101から読取色階調信号R,G,Bを入力して各種画像処理を施す画像処理ユニット103と,画像処理ユニット103で画像処理を施した後の画像データを記録紙に出力する画像記録ユニット104と,読取処理ユニット101,サンプリングユニット102,画像処理ユニット103および画像記録ユニット104相互の,ならびに各ユニット内の各要素間の信号授受のタイミングの整合を行う同期制御ユニット105と,デジタル複写機全体の制御を行うと共に,システム制御ユニット106と,表示部およびキー部を有しデジタル複写機全体の操作を行うコンソールボード107とから構成される。
【0016】
次に,読取処理ユニット101,画像処理ユニット103,画像記録ユニット104およびシステム制御ユニット106の詳細な構成について,図を参照して説明する。
【0017】
まず,読取処理ユニット101は,であるダイクロイックプリズム206で色分解したR,G,Bに対応する反射光をそれぞれ受光して光電変換し,画像信号として読み取るCCD108r,108gおよび108bと,CCD108r,108gおよび108bで読み取った画像信号(ここでは,アナログ信号)をデジタル信号に変換するA/D変換器109r,109gおよび109bと,A/D変換器109r,109gおよび109bでデジタル信号に変換された画像信号を入力してシェーディング補正を行うシェーディング補正回路110とから構成される。
【0018】
また,画像処理ユニット103は,入力される読取色階調信号R,G,Bに対して対数変換を行うγ補正回路111と,マスキング処理を行う色補正処理手段としての色補正回路112と,読取色階調信号R,G,Bに対して変倍処理を行う変倍処理回路113と,変倍処理回路113の変倍処理した信号に基づいてディザ処理を行うディザ処理回路114とから構成されている。
【0019】
また,画像記録ユニット104は,画像処理ユニット103から入力した各記録色階調信号を記憶するバッファメモリ115と,半導体レーザ116と,半導体レーザ116を駆動するレーザドライバ117とから構成される。
【0020】
なお,バッファメモリ115は,各トナーの記録濃度に対応した記録色階調信号シアン(C),マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色それぞれに対して,バッファメモリ115c,115mおよび115yを備えている。また,半導体レーザ116もバッファメモリ115と同様に,記録色階調信号C,MおよびYとともに,4つ目であるブラック(BK)に対して半導体レーザ116c,116m,116yおよび116bkを備えている。また,レーザドライバ117も半導体レーザ116と同様に,記録色階調信号C,M,YおよびBKに対してレーザドライバ117c,117m,117yおよび117bkを備えている。
【0021】
さらに,システム制御ユニット106は,デジタル複写機全体を制御するためのCPU118と,ROM119と,RAM120と,読取処理ユニット101と接続するためのI/Oポート121と,サンプリングユニット102と接続するためのI/Oポート122と,画像処理ユニット103と接続するためのI/Oポート123と,画像記録ユニット104と接続するためのI/Oポート124と,同期制御ユニット105と接続するためのI/Oポート125と,および,コンソールボード107と接続するためのI/Oポート126とを備えている。換言すれば,システム制御ユニット106は,マイクロコンピュータである。また,システム制御ユニット106は,後述するコンソールボード107の表示制御およびキー入力に応じて所定の制御および動作を行う。
【0022】
以上の構成において,その動作を説明する。まず,読取処理ユニット101,サンプリングユニット102,画像処理ユニット103,画像記録ユニット104,システム制御ユニット106およびコンソールボード107の順に説明する。
【0023】
読取処理ユニット101において,CCD108r,108gおよび108bは,各色に対して原稿を読み取り,R,GおよびBの出力信号を出す。CCD108r,108gおよび108bの出力信号は,A/D変換器109r,109gおよび109bによって各々10ビットのデジタル信号に変換され,シェーディング補正回路103に入力される。シェーディング補正回路103は,CCD108の読取光学系の照度むら,各CCD108r,108gおよび108b内部の受光素子群の感度のばらつき,および暗電位に対する補正を施して,各10ビットの読取色階調信号R,GおよびBを出力する。
【0024】
サンプリングユニット102は,読取処理ユニット101から入力した読取色階調信号R,GおよびBを,あらかじめ設定した所定のタイミング,例えば,原稿を等間隔の格子で区切った時の格子点上などでサンプリングする。サンプリングユニット102が行うサンプリングは,後述する,色材の種類の誤判定を防ぐために,例えば平滑化処理などを施し,読取色階調信号R,GおよびBに含まれるノイズ等を除去した後で行うことが望ましい。
【0025】
次に,画像処理ユニット103において,γ補正回路111が,入力される読取色階調信号R,GおよびBに対して対数変換を行うとともに,コンソールボード107からの指示に応じて階調特性を補正し,各8ビットのR,GおよびBの読取色濃度信号Dr,DgおよびDbを出力する。
【0026】
次に,色補正回路112が,マスキング処理を行い,読取色階調信号R,GおよびBに基づいて入力信号である読取色濃度信号Dr,DgおよびDbを,C,M,YおよびBKの記録色対応(各トナーの記録濃度に対応)信号Dc,Dm,DyおよびDbkに変換する。色補正回路112が行う変換において,実施の形態1のデジタル複写機の記録特性の理想特性からのずれを補正するための基本的な色補正,およびコンソールボード107からの指示に基づく任意の色補正,さらに詳細は後述するが,実施の形態1の原稿に使用されている色材の種類に応じた色補正処理が行われる。
【0027】
色補正回路112から出力される各8ビットの記録色濃度信号Dc,Dm,DyおよびDbkは,変倍処理回路113に印加される。変倍処理回路113は,コンソールボード107からの指示に応じて,主走査方向(後述する第1キャリッジ207の移動方向と垂直な方向)の変倍処理を各色の信号に対して行い,各8ビットの記録色濃度信号Dc’,Dm’,Dy’およびDbk’を出力する。なお,副走査方向(第1キャリッジ207の移動方向)の変倍は,第1キャリッジ207の移動速度を変更することにより行われる。
【0028】
変倍処理回路113からの出力される信号は,ディザ処理回路114に印加される。ディザ処理回路114は,記録濃度信号Dc’,Dm’,Dy’およびDbk’をディザ処理し,各3ビットの記録色階調信号C,M,YおよびBKを出力する。なお,ディザ処理回路114が行うディザ処理において,記録系の階調上の非線形特性の補正も行われる。
【0029】
画像処理ユニット103が出力する記録色階調信号C,M,YおよびBKに応じて,半導体レーザ116c,116m,116yおよび116bkを付勢する。なお,記録色階調信号BKは,直接のままレーザドライバ117bkに与えるが,記録色階調信号C,MおよびYは,それぞれ,バッファメモリ115y,115mおよび115cに保持された後,あらかじめ設定した時間Ty,TmおよびTc遅れてバッファメモリ115y,115mおよび115cから読み出して,レーザドライバ117y,117mおよび117cに与える。
【0030】
次に,図2を参照して,デジタル複写機の基本的な構成および動作について説明する。原稿201は,コンタクトガラス202上に置かれ,実施の形態1の原稿照明手段であるハロゲンランプ203a,203bにより照明される。ハロゲンランプ203a,203bが原稿201を照射して発生した反射光は,移動可能な第1ミラー204a,第2ミラー204bおよび第3ミラー204cによって反射され,結像レンズ205を経て,実施の形態1の色分解手段であるダイクロイックプリズム206に入る。
【0031】
ダイクロイックプリズム206において,反射光は3つの波長の光,すなわち,レッド(R),グリーン(G)およびブルー(B)に分光される。分光された光は,固体撮像素子であるCCD108r,108gおよび108bにそれぞれ入射する。前述したように入射した分光の内,レッド光はCCD108rに,グリーン光はCCD108gに,またブルー光はCCD108bにそれぞれ入射する。
【0032】
なお,ハロゲンランプ203a,203bおよび第1ミラー204aは,第1キャリッジ207に搭載されており,第2ミラー204bおよび第3ミラー204cは,第2キャリッジ208に搭載されている。第2キャリッジ208が第1キャリッジ207の1/2の速度で移動することによって,原稿201からCCDまでの光路長が一定に保たれ,原画像読取時には第1キャリッジ207および第2キャリッジ208が,右方向から左方向へ走査される。
【0033】
また,キャリッジ駆動モータ209の軸に固着されたキャリッジ駆動プーリ210に巻き付けられたキャリッジ駆動ワイヤ211に第1キャリッジ207が結合され,第2キャリッジ208上の図示しない動滑車にキャリッジ駆動ワイヤ211が巻き付けられている。これにより,キャリッジ駆動モータ209の正,逆転により,第1キャリッジ207と第2キャリッジ208が往動(原画像読取走査),復動(リターン)し,第2キャリッジ208が第1キャリッジ207の1/2の速度で移動する。
【0034】
第1キャリッジ207が図2に示すホームポジションにあるときは,第1キャリッジ207が反射形のフォトセンサであるホームポジションセンサ212で検出される。ホームポジションセンサ212が第1キャリッジ207を検出する様子を図3に示す。
【0035】
図において,第1キャリッジ207が露光走査で右方に駆動されてホームポジションから外れると,ホームポジションセンサ212は,非受光(第1キャリッジ207非検出)となる。一方,第1キャリッジ207がリターンでホームポジションに戻ると,ホームポジションセンサ212は,受光(第1キャリッジ207検出)となり,非受光から受光に変わったときに第1キャリッジ207が停止される。
【0036】
ここで,図1を参照すると,CCD108r,108gおよび108bの出力は,アナログ/デジタル変換されて画像処理ユニット103で必要な処理を施されて,記録色情報であるブラック(BK),イエロー(Y),マゼンタ(M)およびシアン(C)それぞれの記録付勢用の2値化信号に変換される。
【0037】
それぞれの2値化信号は,レーザドライバ117bk,117y,117mおよび117cに入力され,各レーザドライバが半導体レーザ116bk,116y,116mおよび116cを付勢することにより,記録色信号(2値化信号)で変調されたレーザ光を出射する。
【0038】
出射されたレーザ光は,それぞれ,図2に示すように,回転多面鏡213bk,213y,213m,および213cで反射され,f−θレンズ214bk,214y,214m,および214cを経て,第4ミラー215bk,215y,215m,および215cと第5ミラー216bk,216y,216mおよび26cで反射され,多面鏡面倒れ補正シリンドリカルレンズ217bk,217y,217mおよび217cを経て,感光体ドラム218bk,218y,218m,および218cに結像照射する。
【0039】
回転多面鏡213bk,213y,213m,および213cは,多面鏡駆動モータ219bk,219y,219mおよび219cの回転軸に固着されている。多面鏡駆動モータ219bk,219y,219m,および219cは,一定速度で回転し,回転多面鏡213bk,213y,213mおよび213cを一定速度で回転駆動する。
【0040】
また,回転多面鏡213bk,213y,213mおよび213cの回転により,前述のレーザ光は,感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cの回転方向(時計方向)と垂直な方向,すなわち,感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cの各ドラム軸に沿う方向に走査される。
【0041】
ここで,図4を参照してシアン色記録装置のレーザ走査系を詳細に説明する。前述したように,116cは半導体レーザを表す。感光体ドラム218cの軸に沿う方向のレーザ走査(2点鏡線)の一端部においてレーザ光を受光するように光電変換素子であるセンサ220cが配設されており,センサ220cがレーザ光を検出し検出から非検出に変化した時点をもって1ライン走査の始点を検出している。
【0042】
すなわち,センサ220cのレーザ光検出信号(パルス)がレーザ走査のライン同期パルスとして処理される。マゼンタ記録装置,イエロー記録装置およびブラック記録装置の構成も図4に示すシアン記録装置の構成と全く同じである。
【0043】
また,図2に戻って説明する。感光体ドラム218bk,218y,218m,および218cの表面は,負電圧の高圧発生装置(図示せず)に接続されたチャージスコロトロン221bk,221y,221mおよび221cにより一様に帯電させられる。記録信号によって変調されたレーザ光が一様に帯電された感光体表面に照射されると,光導電現象で感光体表面の電荷がドラム本体の機器アースに流れて消滅する。ここで,原稿濃度の濃い部分はレーザ光を点滅させないようにし,原稿濃度の淡い部分はレーザ光を点灯させる。
【0044】
これにより感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cの表面の,原稿濃度の濃い部分に対応する部分は例えば−800Vの電位に,原稿濃度の淡い部分に対応する部分は例えば−100V程度の電位になる。すなわち,原稿の濃淡に対応して,静電潜像が形成される。
【0045】
この静電潜像をそれぞれ,ブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222m,およびシアン現像ユニット222cによって現像し,感光体ドラム218bk,218y,218m,および218cに表面にそれぞれブラック,イエロー,マゼンタ,およびシアントナー画像を形成する。
【0046】
なお,ブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222m,およびシアン現像ユニット222c内のトナーは,攪拌により正電位に帯電される。また,ブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222m,およびシアン現像ユニット222cは,現像バイアス発生器(図示せず)により−200V程度にバイアスされ,感光体の表面電位が現像バイアス以下の場所にトナーが付着し,原稿101に対応したトナー像が形成される。
【0047】
一方,転写紙カセット223に収納された記録紙は,送り出しローラ224の給紙動作により繰り出されて,レジストローラ225で,所定のタイミングで転写ベルト226に送られる。
【0048】
転写ベルト226に載せられた記録紙は,転写ベルト226の移動により,図2に示すように感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cの下部を順次に通過し,感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cを通過する間,転写ベルト226の下部でチャージスコロトロン221bk,221y,221mおよび221cにより,ブラック,イエロー,マゼンタおよびシアンの各トナー像が記録紙上に順次転写される。
【0049】
続いて,転写された記録紙は,熱定着ユニット227に送られそこでトナーが記録紙に固着され,記録紙はトレイ228に排出される。一方,転写後の感光体面に発生する残留トナーは,クリーナユニット229bk,229y,229mおよび229cで除去される。
【0050】
ブラックトナーを収集するクリーナユニット229bkとブラック現像ユニット222bkは,トナー回収パイプ230で結ばれ,クリーナユニット229bkで収集したブラックトナーをブラック現像ユニット222bkに回収するようにしている。
【0051】
なお,クリーナユニット229y,229mおよび229cで収集したイエロー,マゼンタおよびシアントナーには,記録紙より感光体ドラム218y,218mおよび218cへの逆転写するなどにより,クリーナユニット229y,229mおよび229cの前段の異色現像ユニットのトナーが入り混ざっているので,再使用のための回収はしない。
【0052】
なお,ブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222mおよびシアン現像ユニット222cは,それぞれトナー濃度センサ231bk,231y,231mおよび231cを備えており,ブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222mおよびシアン現像ユニット222cのそれぞれのトナー濃度に応じた信号が,トナー濃度制御ユニット(図示せず)に出力される。
【0053】
トナー濃度制御ユニットは,トナー画像形成のために消費されたトナーを補給し,各ブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222mおよびシアン現像ユニット222cのトナー濃度を一定に保つために,各トナー濃度センサ231bk,231y,231mおよび231cの出力に応じて各現像ユニットブラック現像ユニット222bk,イエロー現像ユニット222y,マゼンタ現像ユニット222mおよびシアン現像ユニット222cに設けられたトナー補給モータ(図示せず)を駆動するためのトナー補給信号を各色独立に出力する。
【0054】
各トナー補給モータの回転軸にはトナー補給ローラ232bk,232y,232mおよび232cがそれぞれ固着されており,トナー補給信号に応じて各トナー補給ローラがそれぞれ従動し各現像ユニットにトナーが補給される。
【0055】
記録紙を感光体ドラム218bkから218cの方向に送る転写ベルト226は,アイドルローラ233,駆動ローラ234,アイドルローラ235およびアイドルローラ236に張架されており,駆動ローラ234で反時計方向に回転駆動される。
【0056】
駆動ローラ234は,軸237に枢着されたレバー238の左端に枢着されている。レバー238の右端には黒モード設定ソレノイド(図示せず)のブランジャ239が枢着されている。ブランジャ239と軸237の間に圧縮コイルスプリング240が配設されており,圧縮コイルスプリング240がレバー238に時計方向の回転力を与えている。
【0057】
黒モード設定ソレノイドが非通電(カラーモード)であると,記録紙を載せる転写ベルト226は感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cに接触している。この状態で転写ベルト226に記録紙を載せて全感光体ドラム218bk,218y,218mおよび218cにトナー像を形成すると記録紙の移動に伴って記録紙上に各像のトナー像が転写する(カラーモード)。
【0058】
一方,黒モード設定ソレノイドが通電される(黒モード)と,圧縮コイルスプリング240の反発力に抗してレバー238が反時計方向に回転し,駆動ローラ234が例えば5mm降下し,転写ベルト226は感光体ドラム218y,218m,および218cより離れ,感光体ドラム218bkには接触したままとなる。この状態では,転写ベルト226上の記録紙は感光体ドラム218bkに接触するのみであるので,記録紙にはブラックトナー像のみが転写される(黒モード)。
【0059】
記録紙は,感光体ドラム218y,218m,および218cに接触しないので,記録紙には感光体ドラム218y,218m,および218cの付着トナー(残留トナー)が付かず,イエロー,マゼンタおよびシアン等の汚れが全く現れない。すなわち黒モードでの複写では,通常の単色黒複写機と同様なコピーが得られる。
【0060】
次に,図5を参照して,複写機構主要部の動作タイミングを説明する。図5は,2枚の同一フルカラーコピーを作成するときのタイミングチャートである。第1キャリッジ207の露光走査が開始されると,まず,図2に示す黒色濃度基準板241および白色濃度基準板242が読み取られ,その読取濃度により,シェーディング補正が実施される。
【0061】
次に,原稿載置部の走査の開始とほぼ同じタイミングでレーザ116bkの,記録信号に基づいた変調付勢が開始され,レーザ116y,116mおよび116cの距離分の,転写ベルト226の移動時間Ty,TmおよびTcだけ遅れて変調付勢が開始される。各転写用チャージャ243bk,243y,243mおよび243cは,半導体レーザ116bk,116y,116mおよび116cの変調付勢開始から所定時間(感光体ドラム上の,レーザ照射位置の部位が転写用チャージャ243bk,243y,243mおよび243cまで達する時間)の遅れの後に付勢される。
【0062】
次に,コンソールボード107を図6を参照して説明する。図6に,コンソールボード107の外観を示す。コンソールボード107は,コピースタートキー601,テンキー602,クリアストップキー603,割込みキー604,セット枚数表示器605,コピー枚数表示器606およびタッチパネルデスプレイ607によって外観を構成している。
【0063】
タッチパネルデスプレイ607は,表示器の表示画面に透明な接触検出スイッチを多数配列したパネルを設けたものであり,表示部と入力部とが一体になっている。具体的には,各種動作モードの選択およびそれに伴う入力ガイダンスの表示ならびに選択された動作モードの表示が,タッチパネルデスプレイにより行われる。
【0064】
また,タッチパネルデスプレイ607には,図7のような原稿の種類に関した選択をする画面が表示可能になっている。図7は,タッチパネルデスプレイ607にて原稿の種類を選択する表示を示す図である。
【0065】
ここで,標準表示部分701,自動表示部分702および指定表示部分703は,それぞれ標準的な色材に合わせた処理を行う標準処理モード,または,色材の処理の自動判定を行ないその種類に合った処理モードを選択するエリアになっており,システム制御ユニット106は,表示部分の押下を検出して各処理モードに入る。
【0066】
自動表示部分702の押下により自動処理モードが選択された状態でコピースタートキー601の押下を検出すると,システム制御ユニット106は,読取処理ユニット101などを制御して通常の原稿読取動作を行わせるとともに,サンプリングユニット102でサンプリングされた読取色階調信号R,GおよびBを読み出して,色材の種類の判定処理を行う。色材の種類の判定は,例えば,特開平9−46533号公報に記載された方法で行う。
【0067】
色材の種類の判定が終了するとシステム制御ユニット106は,判定した色材の種類に応じて,あらかじめ決定している処理条件を画像処理ユニット103に設定する。このとき行う設定は,例えば,色補正処理手段である色補正回路112で行うマスキング処理の処理係数の変更等である。
【0068】
なお,色補正回路112で行う処理はマスキング処理に限らず,補間処理やLUT(ルック・アップ・テーブル)を使用する場合にも適用できる。また,色材の種類の判定にともない,銀塩写真原稿か網点写真原稿かの識別もできるので,例えば,網点写真原稿に使用される色材を検出した場合は,網点によるモアレを除去するような処理を加えるなどの設定も可能であるのは勿論である。
【0069】
次に,システム制御ユニット106は,図5に示したようなタイミングチャートで複写動作を制御し,画像処理ユニット103の設定に応じたコピーを排出する。
【0070】
次に,実施の形態1におけるデジタル複写機の原稿照明回路の構成及び動作を説明する。
図8は,実施の形態1における原稿照明回路の概略構成を示している。
図9は,図8の原稿照明回路のタイミングチャートの一例を示している。
図10は,ハロゲンランプ203a,203bの発光強度分布の平均特性を示している。
【0071】
実施の形態1における原稿照明回路は,図8に示す如く,色温度の異なるハロゲンランプ203a,203bが,それぞれ独立に駆動可能な構成となっている。
【0072】
図8に示す原稿照明回路は,原稿を照光する照明源であるハロゲンランプ203a,203bと,ハロゲンランプ203aを駆動する照明駆動回路401−1と,及びハロゲンランプ203bを駆動する照明駆動回路401−2とから構成されている。照明駆動回路401−1,401−2は,I/Oポート121によってシステム制御ユニット106に接続され,システム制御ユニット106の信号に基づいて動作する。
【0073】
図8において,照明駆動回路401−1,401−2には,システム制御ユニット106からI/Oポート121を介して,それぞれ,図9(A)の如きライン同期信号Lsyncが入力され,照明駆動回路401−1は,このライン同期信号Lsyncに同期して,図9(B)の如き,電流値Ia2と0レベルがライン毎に切り替わる2値の駆動電流DrI−1でハロゲンランプ203aを駆動する。また,照明駆動回路401−2は,このライン同期信号Lsyncに同期して,図9(C)の如き,電流値Ib2と0レベルがライン毎に切り替わる2値の駆動電流DrI−2でハロゲンランプ203bを駆動する。このような駆動が行われることによって,ハロゲンランプ203a及び203bによる照明光の平均色温度Tは,図9(D)に示す如く,各ライン毎にTa2(第1分光発光特性)とTb2(第2分光発光特性)とに切り替わる。具体的には,ハロゲンランプ203aは,照明駆動回路401−1から供給される駆動電流がIa2になる毎に,平均色温度がTa2となり,ハロゲンランプ203bは,照明駆動回路401−2から供給される駆動電流がIb2になる毎に,平均色温度がTb2となる。
【0074】
そして,システム制御ユニット106において,サンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを読み出し,それぞれ記憶する。この場合,色温度の違いによりハロゲンランプ203a,203bの発光強度分布は,図10に示したような異なった特性になるので,ライン毎に,発光強度分布の異なる照明光でサンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを得ることができる。
【0075】
なお,図10は,ハロゲンランプ203a,203bの相対発光分布を示した図である。この変化は,原稿の色材の種類,すなわち色材の分光反射率に特有のものであるので,変化の具合をあらかじめ用意した色材のデータベースと比較・評価することで,システム制御ユニット106は色材の種類を判定することができる。
【0076】
尚,上記図9のタイミングでは,ハロゲンランプ203a,203bの切り替えをライン毎に切り替えることとしたが,図11に示す如く,ハロゲンランプ203a,203bの切り替えを数ライン毎に行うことにしても良い。
【0077】
図11は,図8の原稿照明回路のタイミングチャートの他の例を示している。
【0078】
この場合,先ず,照明駆動回路401−1,401−2には,システム制御ユニット106からI/Oポート121を介して,それぞれ,図11(A)の如きライン同期信号Lsyncが入力され,照明駆動回路401−1は,このライン同期信号103に同期して,図11(B)の如き,4ラインに一回,電流値がIa2’から0レベルに切り替わる2値の駆動電流DrI−1でハロゲンランプ203aを駆動する。また,照明駆動回路401−2は,このライン同期信号Lsyncに同期して,図11(C)の如き,4ラインに一回,電流値が0レベルからIb2’に切り替わる2値の駆動電流DrI−2でハロゲンランプ203bを駆動する。このような駆動が行われることによって,ハロゲンランプ203a及び203bによる照明光の平均色温度Tは,図11(D)に示す如く,平均色温度20Tが4ラインに1回,Ta2’(第1分光発光特性)からTb2’(第2分光発光特性)に切り替わる。すなわち,数ラインに1回の割合で,異なる色分解特性の読取りが行われる。
【0079】
前述したように実施の形態1によれば,色温度の異なるハロゲンランプ203a,203bを使用し,照明駆動回路401−1,401−2が,ライン毎,若しくは数ライン毎に,それぞれハロゲンランプ203a,203bを制御して照光させ,システム制御回路106が,サンプリングユニット102でサンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを処理することで,1回の読み取りで色材の種類を精度良く判定することができる。
【0080】
なお,原稿照明用の照明源は,相対発光分布が異なっていればハロゲンランプ203a,203bに限らず蛍光灯などでも良く,さらに,ハロゲンランプと蛍光灯などの種類の異なるものを組み合わせても良いことは,勿論である。また,発光特性の異なる照明源を3種類以上として,読取色階調信号R,G,Bの変化をそれぞれの比較・評価するようにすれば,より精度の高い色材の種類の判定が可能となることは,勿論である。
【0081】
[実施の形態2]
実施の形態2では,実施の形態1と略同様の構成において,ハロゲンランプ203a,203bの代わりに,単一のハロゲンランプ203を用いて,ライン単位で,発光分光特性が異なる照明光を原稿に照射する構成である。
【0082】
次に,実施の形態2におけるデジタル複写機の原稿照明回路の構成及び動作を説明する。
図12は,実施の形態2における原稿照明回路の概略構成を示している。
図13は,図1の原稿照明回路のタイミングチャートの一例を示している。
図14は,ハロゲンランプ203の発光強度分布の平均特性を示している。
【0083】
図12に示す原稿照明回路は,原稿を照光するハロゲンランプ203と,ハロゲンランプ203を駆動する照明駆動回路401と,から構成されている。照明駆動回路401は,I/Oポート121によってシステム制御ユニット106に接続され,システム制御ユニット106の信号に基づいて動作する。
【0084】
図12において,照明駆動回路401には,図13(A)の如きライン同期信号Lsyncが入力され,照明駆動回路401は,このライン同期信号Lsyncに同期して,図13(B)の如き,電流値Ia1とIb1とがライン毎に切り替わる2値の駆動電流DrIでハロゲンランプ203を駆動する。このような駆動が行われることによって,ハロゲンランプ203は,図13(C)に示す如く,平均色温度Tがライン毎に,Ta1(第1分光発光特性)とTb1(第2分光発光特性)とに切り替わる。
【0085】
そして,システム制御ユニット106において,サンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを読み出し,それぞれ記憶する。この場合,ハロゲンランプ203の発光強度分布は,駆動電流のレベルの違いにより,図14に示したような異なった特性になるので,ライン毎に,発光強度分布の異なる照明光でサンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを得ることができる。
【0086】
なお,図14は,ハロゲンランプ203に印加される駆動電流の大きさの違いによる発光強度分布を示した図である。この変化は,原稿の色材の種類,すなわち色材の分光反射率に特有のものであるので,変化の具合をあらかじめ用意した色材のデータベースと比較・評価することで,システム制御ユニット106は色材の種類を判定することができる。
【0087】
尚,上記図13のタイミングでは,ハロゲンランプ203に印加する駆動電流のレベルをライン毎に切り替えてライン毎に異なる発光強度分布で発光させることとしたが,図15に示す如く,ハロゲンランプ203の切り替えを数ライン毎に行うことにしても良い。
【0088】
図15は,図12の原稿照明回路のタイミングチャートの他の例を示している。
【0089】
先ず,照明駆動回路401には,図15(A)の如きライン同期信号Lsyncが入力され,照明駆動回路401はこのライン同期信号Lsyncに同期して,図15(B)に示す如く,4ラインに一回,電流値がIa1’からIb1’に切り替わる2値の駆動電流DrIでハロゲンランプ203を駆動する。このような駆動が行われることによって,ハロゲンランプ203は,図15(C)に示す如く,平均色温度Tが4ラインに1回,Ta1’(第1分光発光特性)からTb1’(第2分光発光特性)に切り替わる。すなわち,数ラインに1回の割合で,異なる色分解特性の読取りが行われる。
【0090】
前述したように実施の形態2によれば,印加される駆動電流の大きさにより発光分布特性が異なるハロゲンランプ203を使用し,照明駆動回路401が,ライン毎,若しくは数ライン毎に,それぞれハロゲンランプ203に印加する駆動電流のレベルを交互に変更して,ハロゲンランプ203の発光分布強度をライン毎,若しくは数ライン毎に異ならせ,システム制御回路106が,サンプリングユニット102でサンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを処理することで,1回の読み取りで色材の種類を精度良く判定することができる。また,実施の形態2の如く,原稿照明源(ハロゲンランプ203)を共通として原稿照明源の駆動方法のみを切り替える構成とすると,原稿照明回路の部品点数を削減することができ,原稿照明回路を安価に実現できると利点がある。
【0091】
なお,原稿照明用の照明源は,発光分布強度が異なっていればハロゲンランプ203に限らず蛍光灯などでも良いことは,勿論である。また,駆動電流を3値以上として,3種類以上の発光分布強度とし,読取色階調信号R,G,Bの変化をそれぞれの比較・評価するようにすれば,より精度の高い色材の種類の判定が可能となることは,勿論である。
【0092】
[実施の形態3]
実施の形態3では,実施の形態1と略同様の構成において,ハロゲンランプ203a,203bの分光発光特性を照明駆動回路401−1,401−2により原稿のライン単位で切り換える代わりに,光学フィルタにより分光透過特性を切り換えるものである。
【0093】
即ち,実施の形態3では,ハロゲンランプ203a,203bによる照明光,又は原稿からの反射光の分光透過特性を原稿のライン単位で異ならせるために,光学フィルタ302,及び光学フィルタ302を駆動するモータ303及びモータ制御回路304を配置したものである。
【0094】
図16は,実施の形態2におけるデジタル複写機のフィルタ切換え装置の概略構成を示している。図17は,光学フィルタ302の分光透過特性を示している。
【0095】
図16に示すフィルタ切換え装置は,分光透過特性が互いに異なる2種類の光学フィルタ301−1と光学フィルタ301−2とを備えた光学フィルタ302と,光学フィルタ302を回転駆動するモータ303と,モータ303を駆動するモータ制御回路304と,から構成されている。
【0096】
上記光学フィルタ302は,略半楕円形の光学フィルタ301−1と略半楕円形の光学フィルタ301−2とが貼り合わされて略楕円形をなしており,光学フィルタ301−1と光学フィルタ301−2は,それぞれ,図17に示す如き,分光透過特性(第1分光透過特性と第2分光透過特性)を有している。また,光学フィルタ301は,ハロゲンランプ203a,203bと原稿との光路間,若しくは原稿とCCD108r,108g,108bとの光路間に挿入されている。
【0097】
図16において,モータ制御回路304には,ライン同期信号Lsyncが入力され,モータ制御回路304は,このライン同期信号Lsyncに同期してモータ403を駆動して光路中に配置された光学フィルタ302を回転させることにより,ライン単位に,光学フィルタ301−1と光学フィルタ301−2とを交互に光(ハロゲンランプによる照明光,若しくは原稿からの反射光)が通過するようにして,ハロゲンランプによる照明光,若しくは原稿からの反射光の分光透過特性を原稿のライン単位で異ならせている(第1分光透過特性と第2分光透過特性とを切り換えている)。
【0098】
そして,システム制御ユニット106において,サンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを読み出し,それぞれ記憶する。この場合,光が通過する光学フィルタ301−1,301−2の分光透過特性は図17に示したような特性になるので,ライン単位に,分光透過率の異なる照明光,若しくは,分光透過率の異なる反射光でサンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを得ることができる。
【0099】
この変化は,原稿の色材の種類,すなわち色材の分光反射率に特有のものであるため,変化の具合をあらかじめ用意した色材のデータベースと比較・評価することで,システム制御ユニット106は色材の種類を判定することができる。
【0100】
尚,光学フィルタ302の分光透過特性の切り換えは,原稿のライン毎,若しくは数ライン毎に切り換えることにしても良い。また,挿入可能な光学フィルタの分光透過特性を3種類以上としても良く,読取色階調信号R,G,Bの変化をそれぞれ比較・評価するようにすれば,より精度の高い色材の種類を判定が可能となることは,勿論である。
【0101】
前述したように実施の形態3によれば,複数の分光透過特性を有する光学フィルタ302を,ハロゲンランプと原稿との光路間,若しくはハロゲンランプとCCDとの光路間に配置し,モータ制御回路404は,光学フィルタ302を駆動して,ハロゲンランプによる照明光,若しくは原稿からの反射光の分光透過特性を原稿のライン単位で異ならせ,システム制御回路106が,サンプリングユニット102でサンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを処理することで,1回の読み取りで色材の種類を精度良く判定することができる。
【0102】
ところで,以上で説明した実施の形態1〜3の如く,ライン単位で色分解特性を異ならせて原稿の画像信号を読み取る場合には,同一色,例えば白色基準板を読取ったときのCCDの出力信号レベルが,同一画素位置であっても,色分解特性の切換えに伴って変化することがある。この変化を無視することも可能であるが,より望ましくは補正を加えた方が良い。
【0103】
[実施の形態4]
実施の形態4では,実施の形態1〜実施の形態3のいずれかの構成において,上記図1のシェーディング補正回路110が,色分解特性の切り換えに伴うCCD出力信号レベルの変化を補正する構成である。
【0104】
図18は,実施の形態4におけるデジタル複写機のシェーディング補正回路110の概略構成を示している。
【0105】
図18に示すシェーディング補正回路は,入力される画像信号をシェーディング補正した画像信号を出力する調整回路402と,異なった(2つの)色分解特性で白色基準板を読み取って得られる基準画像データを,それぞれ1ライン分記憶するラインメモリ403−1,403−2とから構成されている。
【0106】
図18において,調整回路402には,CCD108r,108g,108bの出力信号がA/D変換器109r,109g,109bでそれぞれA/D変換されて得られる画像信号404が入力されると共に,システム制御ユニット106からI/Oポート121を介してライン同期信号Lsyncが入力される。調整回路402は,原稿部分の読取りが開始されると,上述した色分解特性の切換えに同期してメモリ403−1または403−2を選択し,ライン同期信号Lsyncに同期してメモリ403−1または403−2に記憶された基準画像データの読出しを始める。そして,読出した基準画像データに応じて,入力される画像信号401をシェーディング補正して,シェーディング補正した読取色階調信号(R,G,B)405を出力する。
【0107】
そして,システム制御ユニット106において,サンプリングされた読取色階調信号R,G,Bを読み出し,それぞれ記憶する。この場合,原稿からはライン単位で,色分解特性の異なる画像信号が読み出され,色分解特性に応じたシェーディング補正がなされるので,ライン単位で,色分解特性に応じたシェーディング補正がされた読取色階調信号R,G,Bを得ることができる。システム制御ユニット106は,この読取色階調信号R,G,Bに基づいて色材の種類を判定する。
【0108】
上述したように実施の形態4によれば,原稿をライン毎に異なった色分解特性で読み取った画像信号を,シエーディング補正回路101が,色分解特性毎に異なるシェーディング補正を行うので,白色基準板と同一な色を読取った場合,色分解特性が変わっても読取色階調信号RGBを同じにすることができ,高品質な画像信号を出力することができる。
【0109】
尚,色分解特性を変えた場合,入射光量の絶対量が大きく変化して,CCDの出力信号レベルも大きく変化することがある。このような場合は,CCD出力信号の増幅率を上述した色分解特性の切換えに同期して変えることがより望ましい。
【0110】
[実施の形態5]
実施の形態5では,実施の形態1〜実施の形態4のいずれかの構成において,ライン毎に異なる色分解特性で原稿を読み取って得られる画像信号から,原稿の種類を判定する具体的な方法を説明する。実施の形態5では,図1に示すシステム制御ユニット106の代わりに図19に示すハードウエア回路により原稿の種類の判定を行う。
【0111】
図19は,実施の形態5におけるデジタル複写機の原稿種類判定回路の概略構成を示している。
【0112】
図19に示す原稿種判定回路は,入力されるRGBの画像信号(読取色階調信号)502−1を1ライン格納して1ライン遅延した画像信号を出力するラインバッファ501−1と,ラインバッファ501−1から入力されるRGBの画像信号502−2を1ライン格納して1ライン遅延した画像信号502−3を出力するラインバッファ501−2と,画像信号502−1と画像信号502−3をRGBの色毎に平均して得られる画像信号を補間信号505として出力する補間手段である補間回路504と,画像信号502−2と画像信号505とに基づいて原稿の種類の判定を行なう原稿種類判定手段である判定回路506と,及び画像信号502−2と補間信号505とを選択して画像信号509として出力する選択回路508と,から構成されている。
【0113】
ラインバッファ501−1には,ライン同期信号LsyncとRGBの画像信号502−1が入力され,ラインバッファ501−1は,ライン同期信号Lsyncに同期して画像信号502−1に対して1ライン分遅延した画像信号502−2をラインバッファ501−2及び判定回路506に出力する。また,ラインバッファ501−2には,ライン同期信号Lsyncとラインバッファ502−1からの画像信号502−2が入力され,ラインバッファ501−2は,ライン同期信号Lsyncに同期して画像信号502−2に対して1ライン分遅延した,すなわち,RGB画像信号502−1に対して2ライン分遅延した画像信号502−3を補間回路504に出力する。補間回路504には,RGB画像信号502−1と画像信号502−3とが入力され,補間回路504は,RGB画像信号502−1と画像信号502−3とを色毎に平均化して得られた画像信号を補間信号505として判定回路506及び選択回路508に出力する。
【0114】
ここで,入力される画像信号502−1が,上記図9や図13で示したような,1ライン毎に交互に,異なる色分解特性(第1色分解特性,第2色分解特性)で原稿を読取った画像信号であるとする。この場合,補間回路504が出力する補間信号505は,画像信号502−2と同じラインを,画像信号502−2とは別の色分解特性で読取った時の画像信号とみなすことができる。即ち,別の色分解特性で読取ったその前後のラインの画像信号502−1,502−3から,平均化という方法で予測したとみなすことができる。換言すると,第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて補間信号として出力している。
【0115】
判定回路506には,ライン同期信号503と補間回路504から出力される画像信号505とラインバッファ501−1から出力される画像信号502−1とが入力される。すなわち,判定回路506には,原稿の同一箇所を異なる色分解特性で読み取った画像信号が入力されることになる。判定回路506は,画像信号502−2と補間信号505とに基づいて原稿の種類を判定し,原稿の種類を示す判定信号を出力する。よって,判定回路506は,これら2種類のRGBの画像信号を処理することで,原稿の種類を判定することができる。尚,原稿の種類の判定方法は,例えば,特開平2−168769に開示された方法を使用する。また,判定に際しては,ライン同期信号Lsyncを参照することで,画像信号がそれぞれどのような色分解特性で原稿を読み取ったかを識別する。この判定回路506から出力される判定信号507によって画像処理の切換えが行われることになる。
【0116】
選択回路508は,画像信号502−2が第1色分解特性で読取った画像信号であれば画像信号502−2を選択して画像信号509として出力し,画像信号502−2が第2色分解特性で読取った画像信号であれば補間信号505を選択して出力する。尚,この選択はライン同期信号Lsyncに同期して行われる。
【0117】
上記した実施の形態1〜3では,異なった色分解特性(第1及び第2色分解特性)で原稿を読み取っているが,第2の分解特性で原稿を読取った時の画像信号の相対的な品質が劣化することがある。具体的には,例えば,前述図12に示したように,ハロゲンランプ203の駆動電流DrIを変える場合,電流値を小さくすることによって,ハロゲンランプ203の発光エネルギーを小さくしているが,その結果,CCD108r,108g,108bの出力が小さくなって,相対的にノイズ成分が増加し,画像信号の品質が劣化してしまう。この劣化が激しい場合は,最終的な出力画像にも影響を及ぼすようになるが,実施の形態5のように,第2色分解特性での原稿の読取りの割合を減らすことによって,その影響を削減することができる。
【0118】
すなわち,実施の形態5では,第2の色分解特性で読取った画像信号は原稿種判定にのみ使用して,最終的な画像出力用には,その前後の第1色分解特性で読取った画像信号から予測した画像信号を用いるようにしているので,第2色分解特性のような品質の劣化した画像信号を使用することなく画像信号を出力することができ,色分解特性の切り換えによって生じる最終的な画像信号に対する影響を削除することができる。
【0119】
また,色分解特性を数ライン毎に切り換える場合には,判定回路506が出力する判定信号507は,数ラインに1回の割合で正しいものになる。従って,その前後のラインでは,この正しいラインの判定信号を膨張させて使用するようにする。尚,原稿上においては,原稿種が激しく切替ることがないので,上述のように数ライン毎の判定結果を用いても,最終的な出力画像には殆ど影響することはない。同様な理由で,ライン方向の原稿種判定も数画素単位で行なうようにしても良い。この場合,周辺画素の判定結果も使用して,最終的な判定を多数決によって決めるといった方法を採用することもできる。
【0120】
また,上述した実施の形態1〜5の何れか,若しくは組合せを付加した場合,色分解特性の切換えに伴って画像信号の特性も変化する。この変化は平滑化等よって無視可能なレベルにすることもできるが,より望ましくは個別に補正を加えた方が良い。
【0121】
[実施の形態6]
実施の形態6では,実施の形態1〜実施の形態5のいずれかの構成において,色分解特性の切換えに伴って画像信号の特性の変化を個別に補正するための具体的な方法を説明する。
【0122】
図20は,実施の形態6におけるデジタル複写機の特性補正手段である特性補正回路の概略構成例を示している。この特性補正回路は,図1のγ補正回路111及び色補正回路112に対応している。
【0123】
図20に示す特性補正回路は,入力される読取色階調信号のR成分を補正するγ補正回路602−1と,読取色階調信号のG成分を補正するγ補正回路602−2と,読取色階調信号のB成分を補正するγ補正回路602−3と,及び色分解特性の切換えに同期して補正内容を切換えて色補正を行う色補正手段である色補正回路605とから構成されている。また,γ補正回路602−1,602−2,及び602−3はγ補正手段として機能する。
【0124】
γ補正回路602−1,601−2,及び601−3には,ライン同期信号Lsyncが入力されるとともに,読取色階調信号のR成分601−1,G成分601−2,及びB成分601−3がそれぞれ入力される。γ補正回路602−1,602−2,及び602−3は,それぞれ,各色の画像信号の値を変換するためのメモリテーブルを備えており,このメモリテーブルを用いて画像信号のγを補正する。この場合,γ補正回路602−1,602−2,602−3は,ライン同期信号Lsyncに同期して,即ち,色分解特性の切換えに同期して補正内容を切換える。
【0125】
また,色補正回路605には,ライン同期信号Lsyncが入力されるとともにγ補正回路602−1,602−2,及び602−3が出力する画像信号のR成分604−1,G成分604−2,Y成分604−3がそれぞれ入力される。色補正回路605は,入力される画像信号の各色成分604−1,604−2,604−3の相関関係を補正する回路であり,例えば3×3の行列演算等を行うことにより色補正を行い,色補正した各色の画像信号606−1,606−2,606−3を出力する。この場合,色補正回路605は,上述のγ補正回路602−1,602−2,602−3と同様に,ライン同期信号Lsyncに同期して,即ち,色分解特性の切換えに同期して補正内容を切換える。
【0126】
以上説明したように,実施の形態6における特性補正回路によれば,γ補正回路602−1,602−2,及び602−3は,画像信号のR成分,G成分,及びY成分のγ値を,色分解特性の切換えに同期して補正内容を切換えて補正し,色補正回路605は,γ補正された画像信号の各色成分604−1,604−2,604−3の相関関係を色分解特性の切換えに同期して補正内容を切換えて補正することとしたので,色分解特性の切り換えに伴って生じる画像信号の特性を,それぞれ最適に修正することができるので,高品質な画像信号を出力することができる。尚,γ補正回路602−1,602−2,602−3による補正の効果は,上述した図18のシェーディング補正回路によってもある程度得られるので,省略することもできる。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明は,原稿のライン単位で,色分解特性を切り換えて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,画像信号に基づいて,原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,画像信号に対して,色分解特性の切り換えに応じて,ライン単位で異なる信号処理を施して出力する特性補正手段と,を備える構成であるので,短時間の処理で原稿の種類を判別可能で,且つ高品質な画像信号を出力可能な画像処理装置を提供することが可能となる。
【0128】
また,本発明は,特性補正手段は,画像信号に対して,色分解特性の切り換えに応じて,ライン単位で異なるガンマ補正を行うガンマ補正手段と,ガンマ補正手段によりガンマ補正された画像信号に対して,色分解特性の切り換えに応じて,ライン単位で異なる色補正を行う色補正手段と,を備える構成であるので,色分解特性の切り換えに伴って生じる画像信号の特性を,それぞれ最適に修正することができ,高品質な画像信号を出力することが可能となる。
【0129】
また,本発明は,原稿のライン単位で,第1色分解特性と第2色分解特性とを切り換えて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて補間信号として出力する補間手段と,第2分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号と補間信号とに基づいて,原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,を備える構成としたので,異なった色分解特性の画像信号で原稿の種類を判定することができ,短時間で高精度に原稿の種類を判定することが可能となる。
【0130】
また,本発明,原稿のライン単位で,第1色分解特性と第2色分解特性とが切り換えられて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,第2の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて,補間信号として出力する補間手段と,第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号と補間信号とに基づいて,原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,ライン単位で読み取った画像信号が,第1の色分解特性で読み取られたものである場合には,当該第1色分解特性で読み取った画像信号を出力する一方,第2色分解特性で読み取られたものである場合には,前記補間信号を出力する選択手段と,を備える構成であるので,品質の劣化した画像信号を使用することなく画像信号を出力することができ,色分解特性の切り換えによって生じる最終的な画像信号に対する影響を削除することができる。その結果,高品質の画像信号を出力することが可能となる。
【0131】
また,本発明は,補間手段は,第1色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1の色分解特性で読取られた原稿のラインの前後のラインを第2色分解特性で読み取って得られる画像信号を平均化した画像信号で置き換えて,補間信号として出力する構成であるので,簡単な方法で補間信号を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るカラー画像入力装置を適用したデジタル複写機のブロック構成図である。
【図2】 実施の形態1に係るデジタル複写機の基本的な構成および動作を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1に係るホームポジションセンサの検出を示す説明図である。
【図4】 実施の形態1に係るシアン色記録装置のレーザ走査系を示す説明図である。
【図5】 実施の形態1に係る2枚の同一フルカラーコピーを作成するときのタイミングチャートを示す説明図である。
【図6】 実施の形態1に係るコンソールボードの外観を示す説明図である。
【図7】 実施の形態1に係るタッチパネルデスプレイにて原稿の種類を選択する表示を示す説明図である。
【図8】 実施の形態1に係る原稿照明回路の概略構成を示す図である。
【図9】 図8の原稿照明回路のタイミングチャートの一例を示す図である。
【図10】 実施の形態1におけるハロゲンランプの発光強度分布の平均特性を示す図である。
【図11】 図8の原稿照明回路のタイミングチャートの他の例を示す図である。
【図12】 実施の形態2に係る原稿照明回路の概略構成を示す図である。
【図13】 図12の原稿照明回路のタイミングチャートの一例を示す図である。
【図14】 実施の形態2に係るハロゲンランプの発光強度分布の平均特性を示す図である。
【図15】 図12の原稿照明回路のタイミングチャートの他の例を示す図である。
【図16】 実施の形態3に係るフィルタ切換え装置の概略構成を示す図である。
【図17】 実施の形態3における光学フィルタの分光透過特性を示す図である。
【図18】 実施の形態4に係るシエーディング補正回路の概略構成を示す図である。
【図19】 実施の形態5に係る原稿種類判定回路の概略構成を示す図である。
【図20】 実施の形態6に係る特性補正回路の概略構成例を示す図である。
【符号の説明】
101,1701 読取処理ユニット
102,1702 サンプリングユニット
103 画像処理ユニット
104 画像記録ユニット
105 同期制御ユニット
106 システム制御ユニット
107 コンソールボード
108r,108g,108b,1503 CCD
109r,109g,109b,1704 A/D変換器
110,1705 シェーディング補正回路
111 γ補正回路
112 色補正回路
113 変倍処理回路
114 ディザ処理回路
115c,115m,115y バッファメモリ
116c,116m,116y,116bk 半導体レーザ
117c,117m,117y,117bk レーザドライバ
203a,203b,1001,1002 ハロゲンランプ
206 ダイクロイックプリズム
302,302−1,302−2 光学レンズ
401,401−1,401−2 照明駆動回路
402 調整回路
403−1,403−2 ラインメモリ
501−1,501−2 ラインバッファ
504 補間回路
506 判定回路
508 選択回路
602−1,602−2,602−3 γ補正回路
605 色補正回路
607 タッチパネルデスプレイ
701 標準表示部分
702 自動表示部分
703 指定表示部分

Claims (3)

  1. 原稿のライン単位で,第1色分解特性と第2色分解特性とを切り換えて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,
    第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて補間信号として出力する補間手段と,
    前記第2色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号と前記補間信号とに基づいて,前記原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 原稿のライン単位で,第1色分解特性と第2色分解特性とが切り換えられて読み取られた画像信号を処理する画像処理装置において,
    第2の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,第1の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号で置き換えて,補間信号として出力する補間手段と,
    前記第2の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号と前記補間信号とに基づいて,前記原稿の種類を判断する原稿種類判断手段と,
    ライン単位で読み取った画像信号が,第1の色分解特性で読み取られたものである場合には,当該第1の色分解特性で読み取った画像信号を出力する一方,第2の色分解特性で読み取られたものである場合には,前記補間信号を出力する選択手段と,
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記補間手段は,第2の色分解特性で読取られた原稿のラインの画像信号を,当該第2の色分解特性で読取られた原稿のラインの前後のラインを第1の色分解特性で読み取って得られる画像信号を平均化した画像信号で置き換えて,補間信号として出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
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