JP3628471B2 - 門扉 - Google Patents

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JP3628471B2
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敏行 五十嵐
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株式会社ヒガノ
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、門扉に関する。特に、設置施工が容易であるが、設置施工後には門扉本体を支柱から容易には取り外すことのできない構成を有する門扉に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の門扉は、支柱と門扉本体とを少なくとも上下2カ所でボルト止めして設置していた(図1)。そのため、設置施工時には、まず下方の連結部をボルト止めして、門扉本体を支柱に支持させておいて、次に上方の連結部をボルト止めする必要があった。この場合、重量のある門扉本体を複数の作業員が支持していなければならず、作業が容易ではなかった。また、施工後、連結部のボルトが故意又は偶然に外れてしまうことがあり、安全面でも問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、設置施工作業が容易で且つ施工後容易には外れない連結部を有する門扉を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、支柱(2)と、該支柱に取り付けられた門扉本体(3)と、からなる門扉(1)であって、
上記支柱(2)は、その下部位置に上記門扉本体を取り付けるための略水平方向に伸びる柱形部材(21b)を有する下方連結部(21)を備え、
上記門扉本体(3)は、その下部位置に上記下方連結部(21)を受け入れるための下方連結部受け入れ部(31)を備え、該下方連結部受け入れ部(31)は、上記下方連結部(21)を受け入れるため門扉本体側面側に設けられた略水平方向に伸びる開口部分(31a)と、該開口部分から門扉本体上方にざぐられた略垂直方向に伸びるざぐり部分(31b)とを有し、
上記下方連結部(21)の略水平方向柱形部材(21b)を上記下方連結部受け入れ部(31)の上記開口部分(31a)に水平方向に挿入した後に門扉本体(3)が下降することにより上記略水平方向柱形部材(21b)を相対的に垂直方向へ移動させて上記ざぐり部分(31b)に嵌合させ、
且つこの支柱(2)及び門扉本体(3)の下部位置における上記嵌合状態が門扉本体(3)の自重により保持された状態で、門扉本体(3)の上方連結部(32)を支柱(2)の上方連結部(22)に対して容易に連結させ得且つ容易には取り外せないように支持させ得ることを特徴とする門扉が提供される。
【0005】
上記連結部は、上記支柱側面に溶接等により固定されたコの字形の支持部材と、上記支持部材の対向する側面の間に設けられた円柱形部材と、を有し、上記開口部分及びざぐり部分は、上記円柱形部材を受け入れ支持するように構成されていることが好ましい。上記開口部分及びざぐり部分の各コーナーは、上記円柱形部材を受け入れやすいように円柱形部材の形状に適合する曲率を有することが好ましい。
【0006】
【好ましい実施形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
図1は、従来の門扉の支柱と門扉本体との連結部を示す斜視図である。図2は、本発明の門扉の支柱と門扉本体との連結部を示す斜視図である。図3は、門扉本体に設けられた連結部受け入れ部を示す部分平面図である。
【0008】
図1に示す従来の門扉1’においては、支柱2’と門扉本体3’とは、支柱2’及び門扉本体3’上方の連結位置において、支柱2’側の第1の連結部22’と門扉本体3’側の第2の連結部32’とが、ボルト23’によって連結され、支柱2’と門扉本体3’との下方の連結位置において、支柱2’外周面に取り付けられたコの字形の連結部21’によって門扉本体3’を狭持し、門扉本体3’に設けられたボルト穴31’及び支柱2’側の連結部21’の側面21a’に設けられたボルト穴を貫通するようにボルト及びナット21b’を通して、上下の連結位置にてボルト止めして、門扉本体3’を支柱2’に支持させている。支柱2’の上方の連結位置には第1及び第2の連結部を覆うカバー部材4’が取り付けられているが、下方の連結位置には何らのカバーもなく、ボルト及びナットがむき出しのままである。
【0009】
図2には、本発明による門扉1が示されている。門扉1は、支柱2と門扉本体3とを含む。支柱2には、その上部に図1と同様の第1の連結部22が設けられている。門扉本体3には、その上部に図1と同様の第2の連結部32が設けられている。第1の連結部22と第2の連結部32との連結は上述した図1と同様である。
【0010】
支柱2の下部には、コの字形の連結部21が設けられている。連結部21は、支柱2に取り付けられる背面21cと、支柱2から突出する側面21aと、側面21aの間に設けられた円柱形部材21bとからなる。円柱形部材21bは、背面21cから所定距離離間されて設けられている。
【0011】
門扉本体3の下部には、支柱2の連結部21と対応する位置に、図3に示すような開口部分31aと該開口部分31aから門扉本体3上方向に向かってざぐられたざぐり部分31bとを有する。開口部分31a及びざぐり部分31bは、円柱形部材21bを受け入れるに適当な寸法であり、円柱形部材21bを受け入れやすくするために、各コーナーは円柱形部材21bの径に対応する所定の曲率で面取りされている。
【0012】
本発明の門扉の組立は、まず、門扉本体3を水平に移動させて、支柱2の連結部21の円柱形部材21bが門扉本体3の開口部分31aに受け入れられるようにする。円柱形部材21bが開口部分31aに受け入れられたならば、そのまま門扉本体3を支柱2側に水平移動する。円柱形部材21bが開口部分31aの突き当たりの面31cに当接したときに、門扉本体3を垂直方向下方に押し下げれば、円柱形部材21bはざぐり部分31bに嵌合する。一度、嵌合すれば、門扉本体3の自重によりざぐり部分31bは円柱形部材21bに固定される。ざぐり部分31bの門扉本体3上方向に向かってざぐられた形状により、円柱形部材21bは水平方向にも移動できず、結局、円柱形部材21bはざぐり部分31b内に固定されることになる。こうして、支柱2と門扉本体3とを下方の連結位置で固定した後、上方の連結位置にて従来と同様に、門扉本体3の第2の連結部32を支柱2の第1の連結部22に嵌合させ、ボルト及びナットで、第1及び第2の連結部22,32を固定する。最後に、第1及び第2の連結部を覆うようにカバー部材4を被せることで設置作業は完了する。こうして、ボルト止めされている上方の連結位置はカバー部材4により覆われるので外部からは見えず、また下方の連結位置はボルトを用いずに連結されることになる。
【0013】
【発明の効果】
したがって、本発明の門扉においては、下方の連結位置における作業が困難なボルト止めの必要性が排除され、ボルト止め作業が比較的容易な上方の連結位置だけをボルト止めすればよいので、設置施工が容易になる。また、下方の連結位置の連結は門扉本体を支柱に向かって水平に移動させた後、垂直方向下方に向かって押し下げるだけでよいので、作業が非常に容易である。さらに、設置後、ボルトが外部に現れないので、デザイン上も優れたものとなる。また、外れやすいボルトが外部に現れないことから、ボルトが故意又は偶然に外れることを効果的に防止することができる。
【0014】
以上の利点は、従来の門扉の設置作業において、▲1▼支柱2’に門扉本体3’を取り付けるために、まず下方の連結位置で門扉本体3’のボルト穴31’を支柱2’の連結部21’に位置決めした上でボルト止めしなければならなかったこと、▲2▼このボルト止め作業の間、重量のある門扉本体を支持していなければならず、作業員の負担が大きかったこと、▲3▼設置後、ボルトがむき出しのままとなり、デザイン的にも好ましくなかったこと、▲4▼むき出しのボルトが故意又は偶然に外れやすかったこと、等の問題が生じていたことを考えると、非常に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の門扉の支柱と門扉本体との連結部を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の門扉の支柱と門扉本体との連結部を示す斜視図である。
【図3】図3は、門扉本体に設けられた連結部受け入れ部を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1:門扉
2:支柱
3:門扉本体
4:カバー部材
21:連結部
21b:円柱形部材
31:連結部受け入れ部
31a:開口部分
31b:ざぐり部分

Claims (1)

  1. 支柱(2)と、該支柱に取り付けられた門扉本体(3)と、からなる門扉(1)であって、
    上記支柱(2)は、その下部位置に上記門扉本体を取り付けるための略水平方向に伸びる柱形部材(21b)を有する下方連結部(21)を備え、
    上記門扉本体(3)は、その下部位置に上記下方連結部(21)を受け入れるための下方連結部受け入れ部(31)を備え、該下方連結部受け入れ部(31)は、上記下方連結部(21)を受け入れるため門扉本体側面側に設けられた略水平方向に伸びる開口部分(31a)と、該開口部分から門扉本体上方にざぐられた略垂直方向に伸びるざぐり部分(31b)とを有し、
    上記下方連結部(21)の略水平方向柱形部材(21b)を上記下方連結部受け入れ部(31)の上記開口部分(31a)に水平方向に挿入した後に門扉本体(3)が下降することにより上記略水平方向柱形部材(21b)を相対的に垂直方向へ移動させて上記ざぐり部分(31b)に嵌合させ、
    且つこの支柱(2)及び門扉本体(3)の下部位置における上記嵌合状態が門扉本体(3)の自重により保持された状態で、門扉本体(3)の上方連結部(32)を支柱(2)の上方連結部(22)に対して容易に連結させ得且つ容易には取り外せないように支持させ得ることを特徴とする門扉。
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