JP3628012B2 - 射出成形金型装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンに燃料を供給する燃料ポンプのインペラー等の成形品の射出成形に用いる射出成形金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来用いられているこの種の燃料ポンプのインペラーは、PPS樹脂等の耐熱性、寸法安定性、機械特性、成形性等に優れた熱可塑性エンジニアリングプラスチックから形成され、図9(a)から図9(c)に示すように、円板状に形成されてその中央部12の中心部には、モータ(図示なし)の駆動軸が嵌入される軸孔14が穿孔されている。また、射出成形品Mであるインペラーの外周部10(例えば、素材寸法で、33.6mm径で精度±0.05mm)の内縁の表裏両面には、各々複数の羽根溝13,13′が形成されて、両羽根溝13,13′は、インペラーの厚さ(例えば、4.05mm±0.05mm)方向の中心(分割面)で交差して双方向に傾斜したV型の羽根群を形成している。ここで、羽根の枚数は、360°以内に配設できるものであれば、制限がない。各羽根の内側角βは、0°〜40°の範囲に、また外側角αは同じく0°〜40°の範囲になるように設計されている。実際のインペラーでは、羽根のV字状の角度θは、60°〜65°程度になるように設計されているから、後述するように、射出成形時の金型の分割面(パーティングライン)(図9(b)参照)に対して型抜き方向に対して羽根群の垂直方向の型抜きができない、いわゆるアンダーカットになる。そして、燃料ポンプに用いたとき、インペラーは、モータの回転により、常用で4,200r.p.m.前後、最大で8,000r.p.m.の高速で回転し、燃料をキャブレータや燃料噴射装置に供給する。この高速回転に対応し、正確な量の燃料を供給するため、インペラーの射出成形時に、図9(b)に示す羽根群の交合点Sの段差(グイチ)は0.05ミリメータ程度の高精度に納めることが顧客から要求されている。このため、極めて高度な金型精度を保って精度の良い成形品の射出成形することが不可欠となる。ここで、図9に示す射出成形品Mでは、一方の面に例えば、3本のゲート跡15ならびに他方の面に、例えば4本の押出しピン跡16(実際には27本程度)が残されている。
【0003】
そのため、従来この種のインペラーを射出成形するには、例えば、図10(a)、(b)、(c)に示すような金型装置が用いられていた(独国特許明細書第1951973C 1参照)。ここで、図10(a)は、金型装置80が閉じている状態を、図10(b)は、第1段階の型開き状態を、また、図10(c)は、金型装置が完全に開き射出成形品(インペラー)Mが金型から離型した状態をそれぞれ示す。
【0004】
まず、図10に示す金型装置80は、第1部材81、第2部材82および第3部材83とから構成されている。
【0005】
第1部材81及び第2部材82は、それぞれ図10に示す軸線に沿って矢印(図10(b))に示すように軸(水平)方向に移動自在に配置され、この軸線は射出成形品(インペラー)Mの回転軸線と一致している。
【0006】
また、第1部材81及び第2部材82は、それぞれ相対向する第1及び第2金型端面90,91を有し、これらの相対向する端面90、91が金型の分割面あるいは分割線(パーティングライン)を形成し、第1部材81には、第1金型半部88が、また、第2部材82には、第2金型半部89が形成されている。そして、第1及び第2金型半部88,89が合さってそれらの空所にキャビティCが形成される。また金型半部88,89は、第1部材81及び第2部材82とそれぞれ結合された金型コア87を有し、この部分がインペラーMの羽根溝13、13´を形成している。
【0007】
また、第2部材82は、第3部材83の円筒状突出部材85が嵌入されて滑動する円筒状部材84を有し、第3部材83は、円筒状突出部材85が円筒状部材84に案内されて滑動し、軸線に沿って軸(水平)方向に移動自在に構成されている。ここで、突出部材85の中心線と当該軸線とが一致している。さらに、突出部材85には、溶融樹脂を金型のキャビティC内に流入させるスプルー86と、インペラーMの非回転対称的な部分を成形させるための金型コア87とが形成されていて、金型コア87によって、インペラーMの軸孔14が成形される。
【0008】
射出成形品(インペラー)Mを射出成形するためには、まず、図10(a)に示すように、金型装置80を閉鎖し、この状態でスプルー86を介して溶融樹脂(成形材料)を金型のキャビティCに射出し成形する。そして、溶融樹脂が十分硬化した後、図10(b)に示すように、第3金型部材83から軸方向に軸線に沿って第2金型部材82が離脱し、この動きによって金型コア87が金型のキャビティCから引出されて、インペラーMの軸孔14から離型する。
【0009】
その後、第1部材81が、図10(c)に示すように、さらに、矢印で示す方向に軸線に沿って移動され、この第1部材81の移動の際に、インペラーMの羽根溝13、13´を成形する金型部材がこれらの羽根溝13、13´から完全に引き出される。ここで、羽根溝13、13´は、図9(b)に示すように、軸線に対して両方向に傾斜(V字型)しているので、金型コア87及び他の金型部材を羽根溝13、13´から引き出す際には、図10(c)に示すように別途設けた駆動装置によって第1金型部材81と、第2金型部材82とを強制的に同一方向に回転させる。これによって、射出成形品であるインペラーMは、第1金型部材81と第2金型部材82から、図10(c)に示すように、完全に離型される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来のインペラー等の成形品の射出成形金型装置では、アンダーカット部である羽根溝群を成形するのに入子等を用いずに、第1及び第2金型部材に形成した型部分により行っていた。また、羽根溝からこれら型部分の離脱に、寸法が大であり、かつ、重量の多い金型部材、例えば、第1及び第2金型部材を機械的に回転させて行っていた。
【0011】
そのため、回転させる金型部材に無理な力がかかるとともに、金型の分割面(パーティングライン)での段差(グイチ)が大とならざるを得ず、また、重量物を移動させるので単位時間当りの射出成形品の生産性、歩留り及び寸法精度が悪いという問題点があった。
【0012】
また、従来、射出成形品の生産性を上げるために、入子を用い当該入子の射出成形品からの離脱に軸受を用いて滑らかに回転させて離型をスムーズに行う射出成形金型装置が存在したが、これは、V字溝をもつ射出成形品ではなく、一方向のみに溝部が傾斜した“はすば歯車”に関するものであって(特開平10−24454号公報参照)、本願発明のようなV字溝をもち、その壁面が互に双方向に傾斜したアンダーカット部をもつ射出成形品、例えば燃料噴射装置用のインペラーに関するものではなかった。
【0013】
そこで、本発明は、このような従来の射出成形金型装置のもつ問題点に鑑みてなされたもので、射出成形品からのアンダーカット部を成形する入子等の金型部材の離脱を容易にして、高精度、高品質の射出成形品を高生産性、高歩留りをもって成形する射出成形金型装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分割面を介して双方向にアンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形金型装置において、該アンダーカット部を形成する入子を固定側入子と可動側入子から構成し、該固定側入子と該可動側入子とを回転軸受を介してそれぞれ固定側型板と可動側型板とに回動自在に支承させたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の射出成形金型装置の一実施の形態を添付した図面を参照して説明する。
【0016】
まず、図1及び図2は、本発明の射出成形金型装置が装着されて、射出成形品(インペラー)を成形する射出成形装置を示す。
【0017】
この射出成形装置1は、床面FLに防振ゴム等を介して据え付けられ、この射出成形装置1の本体上で水平方向に移動して射出口を射出成形金型装置3のスプルーブッシュ(後述する)に接合して溶融したPPS樹脂を金型内に導入する射出シリンダーヘッド2と、射出成形操作を監視する操作画面装置4と、粒子状のPPS樹脂を射出ヘッド2内に供給するホッパー5と、射出成形金型から取り出された射出成形品を収納するシュート6と、射出成形装置1全体の制御機器を格納した制御盤7と、射出成形金型装置3を射出形成装置1に取り付ける4本のタイバー8と、から構成され、所定の射出成形作業を行うようになっている。
【0018】
次に、本発明の射出成形金型装置3を図3から図8により説明する。
【0019】
図3は、本発明の射出成形金型装置3が閉鎖した状態を示し、この金型装置3は、固定側金型部材Aと可動側金型部材Bとから構成されている。
【0020】
固定側金型部材Aは、図3に示すように、4本のタイバー8(図1及び図2参照)に固着された固定側取付板31と、ランナーロックピン39が挿通されて固定側取付板31と装着されたランナーストッパー32と、ランナーストッパー32と型締め(閉鎖時)に当接する固定側型板33とからなる。そして、固定側取付板31には、射出ヘッド2のノズル(射出口)を整合して溶融樹脂をキャビティC内に導入するスプルーブッシュ37がロケートリング36を介して取り付けられている。本実施の形態では、キャビティCを2個備えた2個取りになっている(図7と図8参照)。
【0021】
また、固定側型板33には、スプルーブッシュ37と連通したランナー部Rをもつランナープレート38とランナー部Rから直角に分岐してキャビティCとランナー部Rに連通するゲートG(例えば、3本の)が設けられるとともに、キャビティCから排気するエア抜きバルブ41が設けられている。このエア抜きバルブ41は、図示しない真空ポンプへエアー抜き孔63を介して流体的に接続し、射出成形時の射出圧力により閉じ、また、圧力解放時は開くようになっている。
【0022】
さらに、固定側型板33には、固定側軸受(例えば、単列深溝軸受)40を介して第2固定側入子35が回転自在に配設され、また、第2固定側入子35内には、同心状に異った直径の第1固定側入子34が装着されている。第2固定側入子35には、キャビティCの片半分を構成する凹部が刻設されている。
【0023】
他方、可動側金型部材Bは、図3に示すように、ガイドピン70に案内されて図示しない駆動装置によって水平方向に移動して金型部材を開閉する可動側取付板50と、複数本のエジェクターピン64を並設した下部エジェクタープレート51と、エジェクターピン64を案内する上部エジェクタープレート52と、第1及び第2可動側受板54,55と、可動側取付板50と第1可動側受板54との間に挟設された可動側スペーサー53と、第2可動側受板55に複数のコイルスプリング61、バッキングプレート62を介して装着された金型に相当する可動側型板56とから構成される。可動側型板56は、常に例えば4個のコイルスプリング61により型締め方向に付勢されている。また、第1可動側受板54は、締付ボルト75によって可動側取付板50に取付けられる。さらに、可動側取付板50には、リターンピン75が取り付けられていて下部および上部エジェクタープレート51,52を戻すのを支援する。
【0024】
また、上記した可動側型板56には、可動側軸受(単列深溝軸受)60を介して回転自在に第3可動側入子59が配設されるとともに、この第3可動側入子59の内側に異った直径の第2可動側入子58が嵌入され、さらに、この第2可動側入子58の内側にエジェクターピン64を挿通する異った直径の第1可動側入子57が嵌入されている。ここで、第2可動側入子58には射出成形品(インペラー)Mの羽根溝13(図9(b)参照)を形成するキャビティCの片半部が刻設されている。また、下部エジェクタープレート51には、押出しロット棒65が固設されて、この押出しロット棒65を図示しない加圧装置により型締方向に増締めして、射出成形後の成形品をエジェクターピン64により押出し圧縮するように構成してある。さらに、図3に示すように、第2可動側受板55にロックピン73が固設されていて可動側型板56をその移動時にロック固定側に奪われるのを防止し、また図6に示すように、コイルスプリング61の付勢により型板56を解放方向に移動させ、また、第3可動側入子59の回り止めを解除する。
【0025】
さらにまた、本発明の射出成形金型装置3では、図7に示すように、その固定側型板33と可動側型板56とに、例えば、4本のガイドピン70と滑合して水平方向に案内するガイドブッシュ71と、金型を常時150℃程度に加熱する棒ヒータ72が設けられている。
【0026】
ここでは、図3に示すように、第3可動側入子59の突起部59aが、射出成形品Mの外周部10を、第2固定側入子35の突出部35aと第2可動側入子58の突出部58aが羽根溝13を、また、第1可動側入子57の突出部57aが軸孔14を、それぞれ成形するようになっている。また、第2固定側入子35のキャビティCの外周にほぼ対向し、かつ、第1可動側入子58に接する位置に、環状の約25ミクロン程度の巾のベント溝35bが刻設されて、エア抜き孔63に連通している。
【0027】
次に、上述したように構成された本発明の射出成形金型装置の一実施の形態の作用について説明する。
【0028】
まず、図3に示すように、可動側金型部材B、とくに可動側取付板50を図示しない駆動装置によって固定側金型部材A、とくに固定側取付板31の方向にガイドピン70に沿って移動させ金型を閉じ型締状態とする。この時、射出成形品Mの形状に対応するキャビティCが金型内に形成される。そして、この型締状態で、射出ヘッド2(図1参照)内で320℃程度の温度に加熱されて溶融状態にあるPPS樹脂を固定側取付板31に固定されたスプルーブッシュ37から導入して、ランナプレート38内のランナー部Rと第1固定側入子34内のゲートGを介して、キャビティC内に射出して、射出成形品(インペラー)Mを射出成形する。このとき固定側金型部材A及び可動側金型部材Bを棒ヒータ72により150℃程度の温度に加熱しておく。射出成形前は、エア抜きバルブ41が開いてキャビティC及びランナー部Rからのエア抜きが行われ、エア抜き孔63から外部に真空排気される。射出成形時は、射出圧力によりランナー部Rのエア抜きバルブ41は遮断されるが、他のエア抜き回路は、引き続き作用し、最後まで真空排気する。そして、所定時間後、押出しロット棒65を加圧装置により作動させて型締方向に微小量圧縮して、エジェクターピン64を移動させ、この圧縮により射出成形品の加工精度を向上させる。
【0029】
次に、図4に示すように、駆動装置を作動させて可動側金型部材Bをガイドピン70に沿って移動させ型開きを行う。この型開きによって固定されているランナーストッパー32から固定側型板33が図示しないパーティングロックにより可動側金型部材13に連結されて離間する。この際、溶融樹脂が硬化して形成されたランナー部RとゲートGとは、ランナーストッパー32側に付着している。一方、硬化した射出成形品Mは、可動側金型部材Bの第2可動側入子58と第2固定側入子35が当接して形成されたキャビティC内に留まっている。
【0030】
さらに、型開きを続けると、図5に示すように、パーティングロック(図示なし)の解放により固定側型板33から可動側型板56が離間する。この際、軸方向の固定側型板33の移動により、射出成形品(インペラー)MのV字型の羽根溝13,13′(図9(b)参照)の斜面に円周(回転)方向の分力が作用し、第2固定側入子35が2mm程度円周方向に回転しようとする。この際、この回転方向は、インペラーMの羽根溝13の斜面の方向に作用する分力によるものであって、この方向は、時計方向あるいは反時計方向であってもよい。とくに、本発明の射出成形金型装置3においては、回転する第2固定側入子35の外周部に、例えば単列深溝軸受等の軸受40が嵌着されているので、第2固定側入子35は、極めてスムーズに回転しつつ、第2可動側入子59から離れるとともに、射出成形品MのV字状の羽根溝13から離脱し、入子35の型抜きが容易に行われる。
【0031】
ここで、第2固定側入子35の回転量は抜き量の分だけ回り、この抜き量は図9(c)に示すインペラーMの羽根の角度θが小さいときは小さく、また角度θが大きいときには大きい。この抜き量は、後述する第3可動側入子59においても同様である。
【0032】
さらに、型開きが続けられると、図6に示すように、硬化したランナー部RとゲートGとがランナーストッパー32から離脱する。そして、軸方向への型開きによる可動側金型部材Bの移動により、射出成形品Mの一方のV字状の羽根溝13´の斜面に円周(回転方向)の分力が作用し、この分力により第可動側入子59が円周方向に可動側軸受60の助けにより例えば、2mm程度スムーズに円周方向に回転する。この回転移動により射出成形品MのV字状の羽根溝13´の一方から第2可動側入子59が完全に離脱し、射出成形品お離型が完成する。
【0033】
その後、前記した行程を繰り返し行って、順次、射出成形品を成形する。
【0034】
本発明の射出成形金型装置3の一実施の形態では、射出成形品Mであるインペラーの中央部12と外周部10の間に形成したV字状の羽根溝13,13′が分割面(パーティングライン)に対して互にアンダーカットになっているにもかかわらず(図9(b)参照)、これらの羽根溝13,13′を形成するのに用いる第2固定側入子35と第3可動側入子59とが軸受40,60の助けにより極めて容易、かつ、スムーズに、例えば、2mm程度、円周方向に回転して射出成形品を容易に離脱できるようになる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の射出成形金型装置によれば、アンダーカット部を有していて型抜きが困難な射出成形品を成形金型から極めて容易、かつ迅速に離型でき、この種の射出成形品の生産性、歩留り、成形精度が著しく向上するようになる。
【0036】
また、固定側金型部材と可動側金型部材とに、それぞれ軸受により回転自在に支承されたアンダーカット部成形用の入子部材を用いたので、可動側金型部材の型開きによる水平方向の移動によって斜面を有するアンダーカット部へ作用する軸方向力の回転方向への分力によって、極めて容易に入子部材の離型ができるようになるとともに、入子部材を小型化でき、この結果、射出成形金型装置の製作に要する費用を低減できるとともに、射出成形金型装置の耐用年数、寿命等が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインペラーの射出成形に用いる射出成形金型装置を装備する射出成形装置の正面図。
【図2】図1に示した射出成形装置の平面図。
【図3】本発明の射出成形金型装置の図1に示すZ−Z矢視方向の一部破断断面図であって、射出成形金型を閉じ、キャビティ内に溶融樹脂を導入し、さらに押出し圧縮成形をした状態を示す。
【図4】図3に示した本発明の射出成形金型装置の一部破断の縦断面図であって、可動側取付板を移動させて金型を開き、射出成形品からゲートとランナー部とを分離させた状態を示す。
【図5】図3に示した本発明の射出成形金型装置の一部破断縦断面図であって、さらに金型を開き、固定側入子を回転させて射出成形品から分離させた状態を示す。
【図6】図3に示した本発明の射出成形金型装置の一部破断縦断面図であって、さらに金型を開き、可動側入子を回転させて射出成形品から完全に分離させた状態を示す。
【図7】図3に示した本発明の射出成形金型装置の固定側金型部材を図5に示すI−I矢視方向に見た正面図。
【図8】図3に示した本発明の射出成形金型装置の可動側金型部材を図5に示すII−II矢視方向に見た正面図。
【図9】本発明の射出成形金型装置により射出成形される射出成形品(インペラー)を示し、図9(a)はその正面図。図9(b)はその一部破断側面図。図9(c)は、その背面図。
【図10】インペラーを射出成形する従来の射出金型装置であって、図10(a)は金型装置が閉じている状態を、図10(b)は第1段階の型開き状態を、また図10(c)は金型装置が完全に開き射出成形品が金型から離型した状態を示す。
【符号の説明】
1 射出成形装置
2 射出シリンダーヘッド
3 金型装置
4 操作画面装置
5 ホッパ
6 シュート
7 制御盤
8 タイバー
10 インペラーの外周部
12 インペラーの中央部
13 インペラーの羽根溝
14 インペラーの軸孔
15 ゲート跡
16 押出しピン跡
31 固定側取付板
32 ランナーストッパー
33 固定側型板
34 第1固定側入子
35 第2固定側入子
36 ロケートリング
37 スプルーブッシュ
38 ランナープレート
39 ランナーロックピン
40 固定側軸受
41 エアー抜きバルブ
50 可動側取付板
51 下部エジェクタープレート
52 上部エジエクタープレート
53 可動側スペーサー
54 第1可動側受板
55 第2可動側受板
56 可動側型板
57 第1可動側入子
58 第2可動側入子
59 第3可動側入子
60 可動側軸受
61 コイルスプリング
62 バッキングプレート
63 エアー抜き孔
64 エジェクターピン
65 押出しロット棒
70 ガイドピン
71 ガイドブッシュ
72 棒ヒータ
73 ロックピン
74 リターンピン
75 締付ボルト
80 金型装置
81 第1金型部材
82 第2金型部材
83 第3金型部材
85 突出部材
86 スプルー
87 金型コア
88 第1金型半部
89 第2金型半部
90 第1金型端面
91 第2金型端面
A 固定側金型部材
B 可動側金型部材
C キャビティ
G ゲート
M 射出成形品(インペラー)
R ランナー部

Claims (2)

  1. 成形品の外周部の内側に分割面を介して双方向に傾斜した V 型のアンダーカット部を有する成形品を成形する射出成形金型装置において、該アンダーカット部を形成する入子を固定側入子と可動側入子から構成し、該固定側入子と該可動側入子とを回転軸受を介してそれぞれ固定側型板と可動側型板とに回動自在に支承させ
    前記固定側入子が互に同心に嵌着され2個の中心から外周に向って大となる異った直径の第1及び第2固定側入子から、また、前記可動側入子が互に同心に嵌着された3個の中心から外周へ向って大となる異った直径の第1、第2及び第3可動側入子と、からなり、
    前記第2固定側入子と前記第2可動側入子とに前記アンダーカット部を形成する型部が設けられ、かつ、前記第2固定側入子と前記第2可動側入子に嵌合された前記第3可動側入子とが前記回転軸受により、それぞれ回動自在に支承され、さらに、可動側受板にロックピンを固設し、前記第3可動側入子の回り止めをし、前記可動側受板に設けたコイルスプリングの付勢により前記可動側型板を解放方向に移動させ、前記第3可動側入子の回り止めを解除するようにしたことを特徴とする射出成形金型装置。
  2. 前記射出成形品が燃料ポンプのインペラーであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形金型装置。
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