JP3131960B2 - 突き出し機構付き金型 - Google Patents

突き出し機構付き金型

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JP3131960B2
JP3131960B2 JP05011933A JP1193393A JP3131960B2 JP 3131960 B2 JP3131960 B2 JP 3131960B2 JP 05011933 A JP05011933 A JP 05011933A JP 1193393 A JP1193393 A JP 1193393A JP 3131960 B2 JP3131960 B2 JP 3131960B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/4005Ejector constructions; Ejector operating mechanisms

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂の射出成形などに
用いられる突き出し機構付き金型に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂の射出成形においては、まず固定型
と可動型とを型閉した後、固定型と可動型との間に形成
された製品形状のキャビティに溶融樹脂を充填する。つ
いで、このキャビティに充填された樹脂が固化した後、
型開して、成形品を取り出す。このとき、通常は、固定
側よりも可動側で離型抵抗がより大きい設定となってお
り、型開に伴い、成形品はまず固定型から離れ、つい
で、可動型側に設けられた突き出し機構により突き出さ
れて可動型から離れる。ところが、成形品の形状などに
よっては、例えば、成形品の断面形状が固定側と可動側
とで対称になっているような場合には、型開の当初に、
成形品が可動側についていくとは限らない。このような
場合には、固定型にも突き出し機構を設け、型開の当初
に、成形品を確実に固定型から離型させるようにしてい
る。
【0003】ここで、固定型にも突き出し機構を有する
従来のホットランナー金型の一例を図2に基づいて説明
する。同図において、1は固定型、2は可動型であり、
型体であるこれら固定型1および可動型2は、図示上下
方向へ開閉して型閉時に製品形状のキャビティ3を内部
に複数形成するものである。前記固定型1は、成形機の
固定側プラテンに取り付けられる固定側取付板6の図示
下側に第1固定側スペーサー7がボルト8により固定さ
れている。この固定側スペーサー7の下側に第1固定側
受け板9がボルト10により固定されている。この第1固
定側受け板9の下側に第2固定側スペーサー11がボルト
12により固定されている。さらに、この第2固定側スペ
ーサー11の下側に第2固定側受け板16があり、この第2
固定側受け板16の下側に固定側型板17がボルト18により
固定されている。そして、これら第2固定側受け板16お
よび固定側型板17は、ボルト19により第2固定側スペー
サー11に固定されている。第2固定側受け板16には、固
定側型板17内に埋め込まれキャビティ3を形成するキャ
ビティ入子20がボルト21により固定されている。また、
前記固定側取付板6には、成形機のノズルが接続される
スプルーブッシュ26が固定されている。また、固定側取
付板6と第1固定側受け板9との間には、ヒーターを内
蔵したマニホールド27が固定されており、このマニホー
ルド27内に形成されたランナー28が前記スプルーブッシ
ュ26内のスプルー29に連通している。一方、マニホール
ド27の下側には、スピアー31を内蔵した複数のスピアー
ブッシュ32が接続されており、これらスピアーブッシュ
32内に前記ランナー28の最終分岐路が各々連通してい
る。前記スピアーブッシュ32は、第1固定側受け板9を
貫通し、第2固定側受け板16および固定側型板17に貫通
形成された貫通孔33の上部に下側先端部が嵌合してい
る。この貫通孔33の先端部は、キャビティ3へ開口する
ゲート34になっている。このように構成された固定型1
において、第2固定側受け板16および固定側型板17から
なる第1の型体部材36は、固定側取付板6を成形機の固
定側プラテンに取り付けたまま、ボルト19を外すのみに
より、第2固定側スペーサー11よりも図示上側の第2の
型体部材37に対して上下方向に開閉できるようになって
いる。以下、固定型1と可動型2との間の分割面を第1
のパーティングラインPL1というのに対して、第2固定
側スペーサー11と第2固定側受け板16との間の分割面を
第2のパーティングラインPL2ということにする。な
お、第1固定側受け板9と第2固定側スペーサー11との
間に固定されたガイドピン38が第2固定側受け板16およ
び固定側型板17を上下方向に摺動自在に貫通している。
【0004】一方、前記可動型2は、成形機の可動側プ
ラテンに取り付けられる可動側取付板41の図示上側に可
動側スペーサー42を介して可動側受け板43がボルト44に
より固定されている。この可動側受け板43の上側には、
可動側型板45がボルト46により固定されているととも
に、この可動側型板45内に埋め込まれキャビティ3を形
成するコア入子47がボルト48により固定されている。
【0005】また、前記固定型1には、成形品を固定型
1側から離型させる固定側突き出し機構51が設けられて
おり、可動型2には、成形品を可動型2側から離型させ
る可動側突き出し機構52が設けられている。ここで、ま
ず固定側突き出し機構51の構成を説明する。両固定側受
け板9,16間に位置して第2固定側スペーサー11内に
は、一対の突き出し板53,54が図示上下方向に可動に支
持されている。これら突き出し板53,54は、ボルト55に
より互いに固定されている。そして、突き出し板53,54
に固定された突き出しピン56が、下方へ突出し、第2固
定側受け板16およびキャビティ入子20を貫通している。
そして、突き出しピン56の先端面は、キャビティ3に臨
んで位置するものである。より詳しく説明すると、図3
に示すように、キャビティ3側の突き出し板54には、断
差面57で繋がった小径孔58と大径孔59とが同軸的に貫通
形成されており、突き出しピン56の基部のフランジ60が
断差面57と突き出し板53とにより軸方向から挟まれて固
定されている。なお、小径孔58および大径孔59の径は、
それぞれ突き出しピン56およびそのフランジ60の径より
も1〜2mm程度大きくなっている。また、第2固定側受
け板16およびキャビティ入子20に貫通形成され突き出し
ピン56が軸方向に挿通する挿通孔61も、小径孔62と大径
孔63とこれら両者を繋ぐテーパー孔64とからなってい
る。小径孔62は、キャビティ3に臨む位置にある短いも
ので、突き出しピン56と同径である。これに対して、大
径孔63の径は、突き出しピン56の径よりも1〜2mm程度
大きくなっている。突き出し板54の小径孔58および大径
孔59や受け板16の大径孔63が、突き出しピン56よりも大
径になっているのは、組立時に寸法誤差を吸収したり、
摺動抵抗を減らしたりすることを目的としたものであ
る。これに対して、キャビティ3に臨む小径孔62のみ
は、成形品にバリが生じるのを防ぐために、突き出しピ
ン56と同径でなければならない。また、図2に示すよう
に、突き出し板53,54は、第1固定側受け板7に設けら
れた突き出しばね65により第2固定側受け板16の方へ付
勢されている。さらに、突き出し板53,54には、リター
ンピン66が固定されており、このリターンピン66は、第
2固定側受け板16および固定側型板17を貫通している。
一方、可動側型板45には、リターンピン66に突き当たる
リターンピン受け67が固定されている。
【0006】一方、可動側突き出し機構52も、固定側突
き出し機構51とほぼ同様の構成になっている。すなわ
ち、可動側取付板41と可動側受け板43との間に、ボルト
71により互いに固定された突き出し板72,73が図示上下
方向へ可動に支持されており、これら突き出し板72,73
に基部が固定された突き出しピン74が可動側受け板43お
よびコア入子47を貫通している。そして、突き出しピン
74の先端面は、キャビティ3に臨んで位置するものであ
る。また、突き出し板72,73には、リターンピン75が固
定されており、このリターンピン75は、可動側受け板43
および可動側型板45を貫通している。一方、固定側型板
17には、リターンピン75に突き当たるリターンピン受け
76が固定されている。さらに、突き出し板72,73は、可
動側受け板43との間に設けられたリターンばね77により
可動側取付板41の方へ付勢されている。
【0007】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。成形に際しては、固定型1と可動型2とを型
閉した状態で、成形機のノズルから溶融樹脂を射出す
る。この溶融樹脂は、スプルー29、マニホールド27のラ
ンナー28および貫通孔33を通り、ゲート34から固定型1
と可動型2との間に形成されたキャビティ3内に充填さ
れる。ついで、このキャビティ3内に充填された樹脂が
固化した後、固定型1と可動型2とを型開し、成形品を
取り出す。この型開に伴い、まず固定側突き出し機構51
において、突き出しばね65により押されて、突き出し板
53,54が第2固定側受け板16の方へ移動する。これによ
り、突き出し板53,54とともに軸方向へ移動する突き出
しピン56が成形品を突き出し、この成形品がキャビティ
入子20から離れる。その後、可動側突き出し機構52にお
いて、成形機の突き出しロッドが突き出し板72,73を押
すことにより、この突き出し板72,73が可動側受け板43
の方へ移動する。これにより、突き出し板72,73ととも
に軸方向へ移動する突き出しピン74が成形品を突き出
し、この成形品がコア入子47から離れる。なお、その
後、再び型閉が行われて、成形が繰り返されるが、型閉
に伴い、固定側突き出し機構51において、リターンピン
受け67がリターンピン66を押すことにより、突き出しば
ね65に抗して、突き出し板53,54が第1固定側受け板9
の方へ戻る。また、可動側突き出し機構52において、リ
ターンばね77の付勢と、リターンピン受け76がリターン
ピン75を押すこととにより、突き出し板72,73が可動側
取付板41の方へ確実に戻る。
【0008】ところで、スピアーブッシュ32および貫通
孔33内の樹脂は、スピアー31などの加熱により常時溶融
状態に保たれるが、成形を繰り返すにつれて、スピアー
ブッシュ32および貫通孔33の内周部には、樹脂の硬化層
ができていく。この樹脂の硬化層は、色替えなどに際し
て適宜取り除かなければならない。この樹脂の硬化層の
除去は、固定側取付板6を成形機の固定側プラテンに取
り付けたままできる。すなわち、固定型1と可動型2と
を型開した状態で、ボルト19を外し、第2パーティング
ラインPL2において、第2固定側受け板16および固定側
型板17を第2固定側スペーサー11から引き離す。この状
態で、前記樹脂の硬化層を引き抜いて除去できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固定側突き
出し機構51の突き出し板53,54は、第1固定側受け板9
側に組み込まれたものであるから、前述のように第2固
定側スペーサー11から第2固定側受け板16および固定側
型板17を離したときには、図3(b)に示すように、こ
れら第2固定側受け板16およびキャビティ入子20の挿通
孔61から突き出しピン56が抜けることになる。そして、
第2固定側受け板16および固定側型板17を再び第2固定
側スペーサー11に取り付けるときには、挿通孔33に再び
突き出しピン56を挿入しなければならない。ところが、
突き出し板54の小径孔58および大径孔59の径がそれぞれ
突き出しピン56およびそのフランジ60の径よりも大きく
なっており、突き出しピン56が突き出し板53,54に対し
て径方向には押さえられていないため、図3(b)に鎖
線で示すように、突き出しピン56は、自重などにより、
突き出し板53,54に対して径方向にずれたり、撓んだり
しやすい。そのため、第2固定側スペーサー11に第2固
定側受け板16および固定側型板17を取り付けるとき、そ
の挿通孔61に突き出しピン56がうまく入らない問題があ
る。また、入ったとしても、突き出しピン56の先端が挿
通孔61中のテーパー孔64に突き当たり、破損や磨耗を生
じるおそれがある。突き出しピン56の先端が破損や磨耗
を生じれば、成形品にバリなどの不都合が生じる。
【0010】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、突き出し機構の設けられた型体が互いに
開閉可能な第1の型体部材および第2の型体部材からな
り、第2の型体部材側に組み込まれた突き出しピンが第
1の型体部材の挿通孔に挿通される突き出し機構付き金
型において、開いた第1の型体部材および第2の型体部
材を再び閉じるとき、突き出しピンを挿通孔に、円滑に
かつ損傷などを生じることなく、挿通できるようにする
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、互いに開閉し型閉時に内部にキャビティ
を形成する複数の型体と、この型体に設けられ型開時に
成形品を突き出しピンにより離型させる突き出し機構と
を備え、この突き出し機構が設けられた型体は、キャビ
ティ側の第1の型体部材と、この第1の型体部材に対し
て前記突き出しピンの軸方向へ開閉可能な第2の型体部
材とを有し、前記突き出し機構は、前記第2の型体部材
側に前記突き出しピンの軸方向へ可動に設けられ互いに
固定された一対の突き出し板を有し、キャビティ側の突
き出し板に段差面で繋がった小径孔と大径孔とを同軸的
に貫通形成し、前記突き出しピンの基部のフランジを前
記キャビティ側の突き出し板の段差面ともう一つの突き
出し板とにより軸方向に挟んで固定してなるとともに、
前記第1の型体部材にキャビティに臨ませて貫通形成さ
れ前記突き出しピンが軸方向に挿通される挿通孔を有す
る突き出し機構付き金型において、前記突き出し板の小
径孔の周面とこの小径孔を貫通する前記突き出しピンの
外周面との間に弾性を有するスリーブを突き出しピンの
径方向に圧接状態で介在させたものである。
【0012】
【作用】本発明の突き出し機構付き金型では、複数の型
体を型閉した状態で、これら型体間に形成されたキャビ
ティに樹脂を充填し、このキャビティに充填された樹脂
が固化した後、型開して、キャビティ内で固化した樹脂
である成形品を取り出す。この取り出し時、型体に設け
られた突き出し機構が突き出しピンにより成形品を離型
させる。すなわち、型体のうちの第2の型体部材に設け
られた突き出し板とともに突き出しピンがその軸方向へ
移動し、成形品をキャビティ側の第1の型体部材から突
き出す。ところで、突き出しピンは、もとより基部のフ
ランジがキャビティ側の突き出し板の小径孔および大径
孔間の段差面ともう一つの突き出し板とにより軸方向か
ら挟まれて固定されているが、さらに、突き出し板の小
径孔の周面とこの小径孔を貫通する突き出しピンの外周
面との間に弾性を有するスリーブが径方向にも圧接状態
で介在しているため、色替えや異物の除去などのために
第1の型体部材と第2の型体部材とを開いたとき、突き
出しピンが第1の型体部材の挿通孔から抜けても、突き
出しピンが突き出し板に対して径方向にずれたり、撓ん
だりすることが防止される。したがって、第1の型体部
材と第2の型体部材とを再び閉じるとき、突き出しピン
は、円滑に挿通孔内に入る。また、寸法誤差は、スリー
ブが変形することにより吸収され、寸法誤差があって
も、突き出しピンが挿通孔に組み込まれる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の突き出し機構付き金型の一実
施例について、図1を参照しながら説明する。なお、本
実施例の金型は、先に説明した図2および図3に示す金
型とほぼ同様の構成を有しているので、対応する部分に
は同一符号を付して、その説明を省略する。本実施例の
金型においては、固定側突き出し機構51において、突き
出し板54の小径孔58の周面と突き出しピン56の外周面と
の間に、弾性を有するスリーブ81を圧接状態で嵌合した
ものである。すなわち、このスリーブ81は、突き出し板
54と突き出しピン56との間にその径方向に介在してい
る。そして、スリーブ81は、テフロン(デュポン社の商
品名)すなわちポリ四フッ化エチレンからなっており、
弾性を有しているとともに、適度の剛性を有している。
また、スリーブ81の長さは、小径孔58の長さよりも若干
長くなっており、突き出し板54から第2固定側受け板16
の方へ若干突出している。なお、その突出量は、一般的
には、この突き出し板54が最大限第2固定側受け板16側
に移動したとき、これら突き出し板54および第2固定側
受け板16間に生じる隙間よりも短ければよいが、スリー
ブ81自体は、なるべく長い方が、突き出しピン56の安定
性は向上する。例えば、突き出し板が第2固定側受け板
に当たるまで移動するものなら、スリーブを小径孔と同
じ長さにすればよい。
【0014】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。色替えや異物を除去したりするときには、取
付板6,41を成形機のプラテンに取り付けたまま、型開
状態で、ボルト19を外し、第2パーティングラインPL2
において、第2固定側受け板16および固定側型板17を第
2固定側スペーサー11から引き離し、必要な作業を行
う。このとき、図1(b)に示すように、固定側突き出
し機構51の突き出しピン56は、第2固定側受け板16およ
びキャビティ入子20の挿通孔61から抜ける。この状態で
も、突き出し板54の小径孔58の周面と突き出しピン56の
外周面との間にスリーブ81を圧接状態で嵌合しているた
めに、重力などに抗して、突き出し板53,54に対し突き
出しピン56が径方向にずれたり、撓んだりすることが防
止される。しかも、スリーブ81が介在されているのは、
大径孔59ではなく小径孔58すなわち第2固定側受け板16
に極力近い位置としてあり、さらに、スリーブ81を突き
出し板54から第2固定側受け板16の方へ若干突出させて
いるので、突き出しピン56の径方向のずれや撓みをより
確実に防止できる。したがって、第2固定側スペーサー
11に第2固定側受け板16および固定側型板17を再び取り
付けるとき、突き出しピン56は、円滑に挿通孔61内に入
り、その小径孔62まで至る。すなわち、突き出しピン56
の先端が、挿通孔61の入口部やテーパー孔64部分につか
えたりしない。したがって、突き出しピン56の先端の損
傷、磨耗も防止でき、この損傷、磨耗によるバリ発生な
どの成形不良も防止できる。また、スリーブ81は弾性を
有するので、このスリーブ81の変形により寸法誤差を吸
収でき、寸法誤差があっても、突き出しピン56を挿通孔
61に組み込める。
【0015】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、突き出し板と突き出しピンとの間に介
在させるスリーブ81をテフロン製のものとしたが、スリ
ーブの材質は、適度の弾性と剛性とを有するものであれ
ばよく、硬質ゴムなども可能である。また、突き出し板
の駆動手段は、ばねに限るものではなく、油圧シリンダ
ー装置などでもよい。また、前記実施例の金型では、第
1固定側受け板9と第2固定側受け板16との間に、固定
側突き出し機構51の突き出し板53,54を設けているが、
突き出し板を固定側取付板内に組み込んだものなどであ
ってもよい。さらに、前記実施例の金型は、スピアーシ
ステムのものであったが、バルブシステムのものなどで
あってもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、突き出し機構の設けら
れた型体が互いに開閉可能な第1の型体部材および第2
の型体部材からなり、第2の型体部材側に組み込まれた
一対の突き出し板のうちキャビティ側の突き出し板に段
差面で繋がった小径孔と大径孔とを同軸的に貫通形成
し、突き出しピンの基部のフランジがキャビティ側の突
き出し板の段差面ともう一つの突き出し板とにより挟ま
れて固定され、この突き出しピンが第1の型体部材の挿
通孔に挿通される突き出し機構付き金型において、突き
出し板の小径孔の周面とこの小径孔を貫通する突き出し
ピンの外周面との間に弾性を有するスリーブを突き出し
ピンの径方向に圧接状態で介在させたので、両型体部材
を開いたとき、突き出しピンが第1の型体部材の挿通孔
から抜けても、突き出しピンが突き出し板に対して径方
向にずれたり、撓んだりすることを防止でき、したがっ
て、第1の型体部材と第2の型体部材とを再び閉じると
き、突き出しピンを円滑に挿通孔内に入れられ、この突
き出しピンの先端の損傷、磨耗も防止でき、この損傷、
磨耗による成形不良も防止できる。また、スリーブは弾
性を有するので、このスリーブの変形により寸法誤差を
吸収でき、寸法誤差があっても、突き出しピンを挿通孔
に組み込める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の突き出し機構付き金型の一実施例を示
す、突き出しピン付近の断面図である。
【図2】従来の突き出し機構付き金型の一例を示す断面
図である。
【図3】同上突き出しピン付近の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 固定型(型体) 2 可動型(型体) 3 キャビティ 36 第1の型体部材 37 第2の型体部材 51 固定側突き出し機構(突き出し機構) 53 突き出し板 54 突き出し板 56 突き出しピン 57 段差面 58 小径孔 59 大径孔 60 フランジ 61 挿通孔 81 スリーブ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に内部にキャビティ
    を形成する複数の型体と、この型体に設けられ型開時に
    成形品を突き出しピンにより離型させる突き出し機構と
    を備え、この突き出し機構が設けられた型体は、キャビ
    ティ側の第1の型体部材と、この第1の型体部材に対し
    て前記突き出しピンの軸方向へ開閉可能な第2の型体部
    材とを有し、前記突き出し機構は、前記第2の型体部材
    側に前記突き出しピンの軸方向へ可動に設けられ互いに
    固定された一対の突き出し板を有し、キャビティ側の突
    き出し板に段差面で繋がった小径孔と大径孔とを同軸的
    に貫通形成し、前記突き出しピンの基部のフランジを前
    記キャビティ側の突き出し板の段差面ともう一つの突き
    出し板とにより軸方向に挟んで固定してなるとともに、
    前記第1の型体部材にキャビティに臨ませて貫通形成さ
    れ前記突き出しピンが軸方向に挿通される挿通孔を有す
    る突き出し機構付き金型において、前記突き出し板の小
    径孔の周面とこの小径孔を貫通する前記突き出しピンの
    外周面との間に弾性を有するスリーブを突き出しピンの
    径方向に圧接状態で介在させたことを特徴とする突き出
    し機構付き金型。
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