JPH06226796A - 突き出し機構付き金型 - Google Patents

突き出し機構付き金型

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JPH06226796A
JPH06226796A JP1492393A JP1492393A JPH06226796A JP H06226796 A JPH06226796 A JP H06226796A JP 1492393 A JP1492393 A JP 1492393A JP 1492393 A JP1492393 A JP 1492393A JP H06226796 A JPH06226796 A JP H06226796A
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JP
Japan
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mold
fixed
hole
pin
cavity
Prior art date
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Withdrawn
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JP1492393A
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English (en)
Inventor
Toshio Kainuma
敏雄 貝沼
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Publication of JPH06226796A publication Critical patent/JPH06226796A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/4005Ejector constructions; Ejector operating mechanisms

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定型にも突き出し機構を有するとともに、
固定型を構成する2つの型体部材を開閉できる金型に関
する。型体部材を閉じるとき、突き出しピンを円滑に組
み込めるようにする。 【構成】 固定型は、第1固定側受け板8と第2固定側
受け板9との間で開閉できる。第1固定側受け板8側に
突き出しピン47がある。突き出しピン47は、第2固定側
受け板9およびキャビティ入子12の挿通孔81に通してあ
る。第2固定側受け板9の挿通孔81を収納孔85とし、こ
の収納孔85に伸縮自在のガイド筒86を収納する。このガ
イド筒86は、伸ばしたとき、内周面がキャビティ入子12
の方へ向かって細くなるテーパー状をなす。開いた両受
け板8,9を再び閉じるとき、伸ばしたガイド筒86によ
り突き出しピン47を挿通孔81の先端部の小径孔82まで案
内する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂の射出成形などに
用いられる突き出し機構付き金型に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂の射出成形においては、まず固定型
と可動型とを型閉した後、固定型と可動型との間に形成
された製品形状のキャビティに溶融樹脂を充填する。つ
いで、このキャビティに充填された樹脂が固化した後、
型開して、成形品を取り出す。このとき、通常は、固定
側よりも可動側で離型抵抗がより大きい設定となってお
り、型開に伴い、成形品はまず固定型から離れ、つい
で、可動型側に設けられた突き出し機構により突き出さ
れて可動型から離れる。ところが、成形品の形状などに
よっては、例えば、成形品の断面形状が固定側と可動側
とで対称になっているような場合には、型開の当初に、
成形品が可動側についていくとは限らない。このような
場合には、固定型にも突き出し機構を設け、型開の当初
に、成形品を確実に固定型から離型させるようにしてい
る。
【0003】ここで、固定型にも突き出し機構を有する
従来のホットランナー金型の一例を図3に基づいて説明
する。同図において、1は固定型、2は可動型であり、
型体であるこれら固定型1および可動型2は、図示左右
方向へ開閉して型閉時に製品形状のキャビティ3を内部
に複数形成するものである。前記固定型1は、成形機の
固定側プラテンに取り付けられる固定側取付板6の図示
左側に固定側スペーサー7を介して第1固定側受け板8
が固定されている。さらに、この第1固定側受け板9の
左側に第2固定側受け板9があり、この第2固定側受け
板9の左側に固定側型板10が固定されている。そして、
これら第2固定側受け板9および固定側型板10は、ボル
ト11により第2固定側受け板8に固定されている。ま
た、第2固定側受け板9には、固定側型板10内に埋め込
まれキャビティ3を形成するキャビティ入子12が固定さ
れている。また、前記固定側取付板6には、成形機のノ
ズルが接続されるスプルーブッシュ16が固定されてい
る。また、固定側取付板6と第1固定側受け板8との間
には、ヒーター17を内蔵したマニホールド18が固定され
ており、このマニホールド18内に形成されたランナー19
が前記スプルーブッシュ16内のスプルー20に連通してい
る。一方、マニホールド18の下側には、バルブケーシン
グ21が接続されており、これらバルブケーシング21内に
前記ランナー19の最終分岐路が各々連通している。バル
ブケーシング21は、固定側受け板8,9を貫通してお
り、各キャビティ3にそれぞれ臨ませてキャビティ入子
12に埋め込まれたゲートブッシュ22に先端部がそれぞれ
嵌合している。これらゲートブッシュ22の先端部は、キ
ャビティ3へ開口するゲート23になっている。また、バ
ルブケーシング21内には、ゲート23を開閉するバルブピ
ン24が直線動自在に支持されている。このバルブピン24
は、固定側取付板6に設けられた油圧シリンダー25によ
り駆動されるものである。このように構成された固定型
1において、第2固定側受け板9および固定側型板10か
らなる第1の型体部材26は、固定側取付板6を成形機の
固定側プラテンに取り付けたまま、ボルト11を外すのみ
により、第1固定側受け板9よりも図示右側の第2の型
体部材27に対して左右方向に開閉できるようになってい
る。以下、固定型1と可動型2との間の分割面を第1の
パーティングラインPL1 というのに対して、両固定側受
け板8,9間の分割面を第2のパーティングラインPL2
ということにする。なお、第1固定側受け板8と固定側
スペーサー7との間に固定されたガイドピン28が第2固
定側受け板9および固定側型板10を左右方向に摺動自在
に貫通している。
【0004】一方、前記可動型2は、成形機の可動側プ
ラテンに取り付けられる可動側取付板31の図示右側に可
動側スペーサー32を介して可動側受け板33が固定されて
いる。この可動側受け板33の右側には、可動側型板34が
固定されているとともに、この可動側型板34内に埋め込
まれキャビティ3を形成するコア入子35が固定されてい
る。
【0005】また、前記固定型1には、成形品を固定型
1側から離型させる固定側突き出し機構41が設けられて
おり、可動型2には、成形品を可動型2側から離型させ
る可動側突き出し機構42が設けられている。ここで、ま
ず固定側突き出し機構41の構成を図4に基づいて説明す
る。固定側取付板6における固定側スペーサー7側に凹
部43が形成されており、この凹部43内に一対の突き出し
板44,45が図示左右方向に可動に支持されている。これ
ら突き出し板44,45は、ボルト46により互いに固定され
ている。そして、突き出し板44,45に固定された突き出
しピン47が、固定側スペーサー7、両固定側受け板8,
9およびキャビティ入子12を貫通している。そして、突
き出しピン47の先端面は、キャビティ3に臨んで位置す
るものである。より詳しく説明すると、図5に示すよう
に、キャビティ3側の突き出し板45には、断差面48で繋
がった小径孔49と大径孔50とが同軸的に貫通形成されて
おり、突き出しピン47の基部のフランジ51が断差面48と
突き出し板44とにより軸方向から挟まれて固定されてい
る。なお、小径孔49および大径孔50の径は、それぞれ突
き出しピン47およびそのフランジ51の径よりも 2.5mm程
度大きくなっている。また、固定側スペーサー7、両固
定側受け板8,9およびキャビティ入子12には、突き出
しピン47が軸方向に挿通する挿通孔52,53が貫通形成さ
れている。特に、第2固定側受け板9およびキャビティ
入子12の挿通孔53は、小径孔54と大径孔55とこれら両者
を繋ぐテーパー孔56とからなっている。小径孔54は、キ
ャビティ3に臨む位置にある短いもので、突き出しピン
47と同径である。これに対して、大径孔55の径は、固定
側スペーサー7および第1固定側受け板8の挿通孔52と
同径であって、突き出しピン47の径よりも 2.5mm程度大
きくなっている。また、テーパー孔56の角度は、 120°
程度である。突き出し板45の小径孔49および大径孔50、
挿通孔52および挿通孔53の大径孔55が、突き出しピン56
よりも大径になっているのは、組立時に寸法誤差を吸収
したり、摺動抵抗を減らしたりすることを目的としたも
のである。これに対して、キャビティ3に臨む小径孔54
のみは、成形品にバリが生じるのを防ぐために、突き出
しピン47と同径でなければならない。また、図4に示す
ように、突き出し板44,45は、固定側取付板6にボルト
58を介して設けられた突き出しばね59および突き出し駒
60により、固定側スペーサー7の方へ付勢されている。
さらに、突き出し板44,45には、リターンピン61が固定
されており、このリターンピン61は、固定側スペーサー
7、固定側受け板8,9および固定側型板10を貫通して
いる。一方、可動側型板34には、リターンピン61に突き
当たるリターンピン受け62が固定されている。
【0006】一方、可動側突き出し機構42も、固定側突
き出し機構41とほぼ同様の構成になっている。すなわ
ち、図3に示すように、可動側取付板31と可動側受け板
33との間に、互いに固定された突き出し板71,72が図示
左右方向へ可動に支持されており、これら突き出し板7
1,72に基部が固定された突き出しピン73,74が可動側
受け板33およびコア入子35を貫通している。そして、突
き出しピン73,74の先端面は、キャビティ3に臨んで位
置するものである。また、突き出し板71,72には、リタ
ーンピン75が固定されており、このリターンピン75は、
可動側受け板33および可動側型板34を貫通している。一
方、固定側型板10には、リターンピン75に突き当たるリ
ターンピン受け76が固定されている。さらに、突き出し
板71,72は、可動側受け板33との間に設けられたリター
ンばね77により可動側取付板31の方へ付勢されている。
【0007】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。成形に際しては、固定型1と可動型2とを型
閉した状態で、成形機のノズルから溶融樹脂を射出す
る。この溶融樹脂は、スプルー20、マニホールド18のラ
ンナー19およびバルブケーシング21内を通り、開いたゲ
ート23から固定型1と可動型2との間に形成されたキャ
ビティ3内に充填される。ついで、このキャビティ3内
に充填された樹脂が固化した後、固定型1と可動型2と
を型開し、成形品を取り出す。この型開に伴い、まず固
定側突き出し機構41において、突き出しばね59により押
されて、突き出し板44,45が固定側スペーサー7の方へ
移動する。これにより、突き出し板44,45とともに軸方
向へ移動する突き出しピン47が成形品を突き出し、この
成形品がキャビティ入子12から離れる。その後、可動側
突き出し機構42において、成形機の突き出しロッドが突
き出し板71,72を押すことにより、この突き出し板71,
72が可動側受け板33の方へ移動する。これにより、突き
出し板71,72とともに軸方向へ移動する突き出しピン7
3,74が成形品を突き出し、この成形品がコア入子35か
ら離れる。なお、その後、再び型閉が行われて、成形が
繰り返されるが、型閉に伴い、固定側突き出し機構41に
おいて、リターンピン受け62がリターンピン61を押すこ
とにより、突き出しばね59に抗して、突き出し板44,45
が固定側取付板6の方へ戻る。また、可動側突き出し機
構42において、リターンばね77の付勢と、リターンピン
受け76がリターンピン75を押すこととにより、突き出し
板71,72が可動側取付板31の方へ確実に戻る。
【0008】ところで、バルブピン24の周面に付着して
固化した樹脂の除去などの作業は、固定側取付板6を成
形機の固定側プラテンに取り付けたままできる。すなわ
ち、固定型1と可動型2とを型開した状態で、ボルト11
を外し、第2パーティングラインPL2 において、第2固
定側受け板9および固定側型板10を第1固定側受け板8
から引き離す。この状態で、異物の除去あるいは色替え
に必要な作業などを行える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固定側突き
出し機構41の突き出し板44,45は、固定側取付板6側に
組み込まれたものであるから、前述のように第1固定側
受け板8から第2固定側受け板9および固定側型板10を
離したときには、図5(b)に示すように、これら第2
固定側受け板9およびキャビティ入子12の挿通孔53から
突き出しピン47が抜けることになる。そして、第2固定
側受け板9および固定側型板10を再び第1固定側受け板
8に取り付けるときには、挿通孔53に再び突き出しピン
47を挿入しなければならない。ところが、突き出し板45
の小径孔49および大径孔50の径がそれぞれ突き出しピン
47およびそのフランジ51の径よりも大きくなっており、
突き出しピン47が突き出し板44,45に対して径方向には
押さえられていないため、図5(b)に鎖線で示すよう
に、突き出しピン47は、自重などにより、突き出し板4
4,45に対して径方向にずれたり、撓んだりしやすい。
そのため、第1固定側受け板8に第2固定側受け板9お
よび固定側型板10を取り付けるとき、その挿通孔53に突
き出しピン47がうまく入らない問題がある。また、入っ
たとしても、突き出しピン47の先端が挿通孔53中のテー
パー孔56に突き当たり、破損や磨耗を生じるおそれがあ
る。突き出しピン47の先端が破損や磨耗を生じれば、成
形品にバリなどの不都合が生じる。
【0010】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、突き出し機構の設けられた型体が互いに
開閉可能な第1の型体部材および第2の型体部材からな
り、第2の型体部材側に組み込まれた突き出しピンが第
1の型体部材の挿通孔に挿通される突き出し機構付き金
型において、開いた第1の型体部材および第2の型体部
材を再び閉じるとき、突き出しピンを挿通孔に、円滑に
かつ損傷などを生じることなく、挿通できるようにする
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするもので、請求項1の発明は、互いに開閉
し型閉時に内部にキャビティを形成する複数の型体と、
この型体に設けられ型開時に成形品を突き出しピンによ
り離型させる突き出し機構とを備え、この突き出し機構
が設けられた型体は、キャビティ側の第1の型体部材
と、この第1の型体部材に対して前記突き出しピンの軸
方向へ開閉可能な第2の型体部材とを有し、前記突き出
し機構は、前記第2の型体部材側に前記突き出しピンを
その軸方向へ可動に設けるとともに、前記第1の型体部
材にキャビティに臨ませて貫通形成され前記突き出しピ
ンが軸方向に挿通される挿通孔を有する突き出し機構付
き金型において、前記挿通孔は、前記キャビティ側端部
が突き出しピンと断面形状の等しい小孔になっており、
前記挿通孔におけるキャビティと反対側に、前記第2の
型体部材の方へ突出するガイド筒を設け、このガイド筒
は、前記小孔と同軸に位置しているとともに、内部が小
孔の方へ向かって細くなるテーパー状をなすものであ
る。
【0012】さらに、請求項2の発明の突き出し機構付
き金型は、前記第1の型体部材の挿通孔におけるキャビ
ティと反対側の部分を前記小孔よりも断面形状の大きい
収納孔とし、この収納孔内に前記ガイド筒を前記第2の
型体部材の方へ引き出し可能に収納したものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明の突き出し機構付き金型では、
複数の型体を型閉した状態で、これら型体間に形成され
たキャビティに樹脂を充填し、このキャビティに充填さ
れた樹脂が固化した後、型開して、キャビティ内で固化
した樹脂である成形品を取り出す。この取り出し時、型
体に設けられた突き出し機構が突き出しピンにより成形
品を離型させる。すなわち、型体のうちの第2の型体部
材に設けられた突き出しピンがその軸方向へ移動し、成
形品をキャビティ側の第1の型体部材から突き出す。と
ころで、色替えや異物の除去などのために第1の型体部
材と第2の型体部材とを開いたとき、突き出しピンが第
1の型体部材の挿通孔から抜け、さらに、こうして支え
を失った突き出しピンが径方向にずれたり、撓んだりし
ても、第1の型体部材と第2の型体部材とを再び閉じる
とき、ガイド筒の案内により、突き出しピンが円滑に第
1の型体部材の挿通孔内に入る。すなわち、第1の型体
部材の挿通孔でキャビティと反対側にあって第2の型体
部材の方へ突出しているガイド筒内に突き出しピンの先
端部が入った状態で、第1の型体部材と第2の型体部材
とを閉じると、突き出しピンは、キャビティの方へ向か
って細くなるテーパー状のガイド筒の内面に案内され
て、挿通孔におけるキャビティ側端部の小孔と同軸に矯
正され、この小孔に先端部が円滑に嵌合する。
【0014】さらに、請求項2の発明の突き出し機構付
き金型では、第1の型体部材と第2の型体部材とを閉じ
る前に、第1の型体部材の収納孔内のガイド筒を第2の
型体部材の方へ引き出し、このガイド筒内に突き出しピ
ンの先端部を入れる。この状態で、第1の型体部材と第
2の型体部材とを閉じると、突き出しピンは、テーパー
状のガイド筒の内面に案内されて、挿通孔におけるキャ
ビティ側端部の小孔に先端部が円滑に嵌合する。また、
ガイド筒は、第2の型体部材により押されて、両型体部
材が閉じた状態では、収納孔内に再び収納される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の突き出し機構付き金型の一実
施例について、図1および図2を参照しながら説明す
る。なお、本実施例の金型は、先に説明した図3および
図4に示す金型とほぼ同様の構成を有しているので、対
応する部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。また、以下の説明においては、図3および図4も適
宜引用する。本実施例の金型においては、固定側突き出
し機構41において、第1の型体部材26の第2固定側受け
板9およびキャビティ入子12に突き出しピン47の挿通さ
れる挿通孔81が形成されており、この挿通孔81は、やは
り小孔である小径孔82と大径孔83とこれら両者を繋ぐテ
ーパー孔84とを有している。小径孔82は、キャビティ3
に臨む位置にある短いもので、突き出しピン47と同径で
あり、大径孔83の径は、突き出しピン47の径よりも 2.5
mm程度大きくなっている。また、テーパー孔84の角度
は、60°程度と小さくなっている。さらに、挿通孔81に
おける第1固定側受け板8側には、より径の大きい収納
孔85が形成されている。そして、この収納孔85内には、
プラスチックからなるガイド筒86が第1固定側受け板8
の方へ引き出し可能に収納されている。このガイド筒86
は、突き出しピン47と同軸的に位置しており、軸方向に
伸縮するものである。すなわち、ガイド筒86は、径が段
階的に異なる複数の円筒状の筒部材87を同軸的に摺動自
在に嵌合してなるものである。そして、最も内周の筒部
材87が第2固定側受け板9ないしキャビティ入子12に固
定されており、挿通孔81の小径孔82と同軸に位置してい
る。これとともに、最も内周の筒部材87の内径は、突き
出しピン47の径よりも若干大きい程度である。また、隣
接する各筒部材87は、図2に示すように、一方の筒部材
87の内周面に軸方向へ形成された有端溝88に、他方の筒
部材87の外周面に形成された突起89が係合していること
により、互いに抜け止めされている。さらに、各筒部材
87の内周面における第1固定側受け板8側は、この第1
固定側受け板8の方へ向かって径の大きくなるテーパー
面90になっており、ガイド筒86を引き出したとき、この
ガイド筒86の内周面が全体としても小径孔82の方へ向か
って細くなるテーパー状をなすようになっている。
【0016】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。色替えや異物を除去したりするときには、取
付板6,31を成形機のプラテンに取り付けたまま、型開
状態で、ボルト11を外し、第2パーティングラインPL2
において、第2固定側受け板9および固定側型板10を第
1固定側受け板8から引き離し、必要な作業を行う。こ
のとき、図1(b)に示すように、固定側突き出し機構
41の突き出しピン47は、第2固定側受け板9およびキャ
ビティ入子12の挿通孔81から抜ける。こうして挿通孔81
から抜け支えを失った突き出しピン47は、径方向にずれ
たり、撓んだりし得るが、このようなずれや撓みが生じ
ていても、次のようにすれば、第2固定側受け板9およ
び固定側型板10を第1固定側受け板8に再び取り付ける
とき、突き出しピン47が円滑にキャビティ入子12の挿通
孔81内に入る。すなわち、図1(b)に示すように、第
2固定側受け板9および固定側型板10を第1固定側受け
板8に取り付ける前に、ガイド筒86を手で伸ばして、第
1固定側受け板8の方へ引き出し、ガイド筒86内に突き
出しピン47の先端部を入れる。この状態で、第2固定側
受け板9および固定側型板10を第1固定側受け板8に対
して閉じていくと、突き出しピン47は、キャビティ入子
12の方へ向かって細くなるテーパー状になっているガイ
ド筒86の内周面に案内されて、次第に軸方向が矯正さ
れ、最も内周の筒部材87内に入った時点では、挿通孔81
の小径孔82と同軸になる。したがって、突き出しピン47
の先端部は、最終的に挿通孔81の小径孔82に円滑に嵌合
する。このとき、ガイド筒86内に突き出しピン47の先端
部がはじめから入っているので、突き出しピン47の先端
が第2固定側受け板9における第1固定側受け板8側の
面に突き当たるようなことは、もとよりない。また、ガ
イド筒86の内周面に突き出しピン47の先端が当たったと
しても、ガイド筒86の内周面が緩やかなテーパーをなし
ており、かつ、ガイド筒86がプラスチック製であること
により、突き出しピン47の先端が損傷することはない。
さらに、突き出しピン47が最も内周の筒部材87内に入っ
た後、テーパー孔84に達する前に、突き出しピン47が小
径孔82に対してわずかな芯ずれを生じていたとしても、
この芯ずれ自体がごく小さいものであり、かつ、テーパ
ー孔84の角度が60°と小さいことにより、突き出しピン
47の先端は損傷しない。こうして、突き出しピン47の先
端の損傷が防止されるので、この損傷によるバリ発生な
どの成形不良も防止できる。なお、ガイド筒86は、図1
(a)に示すように、第2固定側受け板9および固定側
型板10を第1固定側受け板8に対して閉じるのに伴い、
この第1固定側受け板8に押されることにより縮み、第
2固定側受け板9の収納孔85内に再び収納される。ガイ
ド筒86は、突き出しピン47を案内するときのみ引き出せ
ばよいので、それ以外のとき邪魔にならない。
【0017】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、ガイド筒86が複数の筒部材87を重ねた
伸縮自在のものとなっていたが、単一の筒部材を第2固
定側受け板の収納孔に摺動自在に嵌合したものであって
もよい。さらに、ガイド筒は、第2固定側受け板に固定
して、かつ、第1固定側受け板の方へ突出させて設け、
両固定側受け板を結合した状態で、突出した部分が第1
固定側受け板ないし固定側スペーサー内に収納されるよ
うにしてもよい。また、前記実施例のガイド筒86は、材
質がプラスチックであったが、ガイド筒の材質は、金属
も可能である。さらに、ガイド筒としては、プラスチッ
ク製の一体の蛇腹管なども利用できる。また、突き出し
板の駆動手段は、ばねに限るものではなく、油圧シリン
ダー装置などでもよい。また、前記実施例の金型では、
固定側取付板6と固定側スペーサー7との間に、固定側
突き出し機構51の突き出し板53,54を設けているが、固
定型をさらに多段に構成して、マニホールドよりもキャ
ビティ側に突き出し板を組み込んだものなどであっても
よい。さらに、前記実施例の金型は、バルブシステムの
ものであったが、スピアーシステムのものなどであって
もよい。
【0018】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、突き出し機構
の設けられた型体が互いに開閉可能な第1の型体部材お
よび第2の型体部材からなり、第2の型体部材側に突き
出しピンが組み込まれ、この突き出しピンが第1の型体
部材の挿通孔に挿通される突き出し機構付き金型におい
て、前記挿通孔のキャビティ側端部が突き出しピンと断
面形状の等しい小孔になっているのに対して、挿通孔に
おけるキャビティと反対側に、第2の型体部材の方へ突
出するガイド筒を設け、このガイド筒は、前記小孔と同
軸に位置しているとともに、内部が小孔の方へ向かって
細くなるテーパー状をなすので、開いた第1の型体部材
と第2の型体部材とを再び閉じるとき、突き出しピンが
径方向にずれたり、撓んだりしていても、突き出しピン
は、ガイド筒の案内により挿通孔の小孔まで円滑に入
る。したがって、突き出しピンの先端の損傷、磨耗も防
止でき、この損傷、磨耗による成形不良も防止できる。
【0019】さらに、請求項2の発明によれば、第1の
型体部材の収納孔内にガイド筒を第2の型体部材の方へ
引き出し可能に収納したので、不必要なときにガイド筒
が邪魔にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の突き出し機構付き金型の一実施例を示
す、突き出しピン付近の断面図である。
【図2】同上ガイド筒の一部の拡大断面図である。
【図3】従来の突き出し機構付き金型の一例を示す断面
図である。
【図4】同上固定側突き出し機構部分の断面図である。
【図5】同上図4の突き出しピン付近の拡大図である。
【符号の説明】
1 固定型(型体) 2 可動型(型体) 3 キャビティ 26 第1の型体部材 27 第2の型体部材 41 固定側突き出し機構(突き出し機構) 47 突き出しピン 81 挿通孔 82 小径孔(小孔) 85 収納孔 86 ガイド筒

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に内部にキャビティ
    を形成する複数の型体と、この型体に設けられ型開時に
    成形品を突き出しピンにより離型させる突き出し機構と
    を備え、この突き出し機構が設けられた型体は、キャビ
    ティ側の第1の型体部材と、この第1の型体部材に対し
    て前記突き出しピンの軸方向へ開閉可能な第2の型体部
    材とを有し、前記突き出し機構は、前記第2の型体部材
    側に前記突き出しピンをその軸方向へ可動に設けるとと
    もに、前記第1の型体部材にキャビティに臨ませて貫通
    形成され前記突き出しピンが軸方向に挿通される挿通孔
    を有する突き出し機構付き金型において、前記挿通孔
    は、前記キャビティ側端部が突き出しピンと断面形状の
    等しい小孔になっており、前記挿通孔におけるキャビテ
    ィと反対側に、前記第2の型体部材の方へ突出するガイ
    ド筒を設け、このガイド筒は、前記小孔と同軸に位置し
    ているとともに、内部が小孔の方へ向かって細くなるテ
    ーパー状をなすことを特徴とする突き出し機構付き金
    型。
  2. 【請求項2】 前記第1の型体部材の挿入孔におけるキ
    ャビティと反対側の部分を前記小孔よりも断面形状の大
    きい収納孔とし、この収納孔内に前記ガイド筒を前記第
    2の型体部材の方へ引き出し可能に収納したことを特徴
    とする請求項1記載の突き出し機構付き金型。
JP1492393A 1993-02-01 1993-02-01 突き出し機構付き金型 Withdrawn JPH06226796A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109551730A (zh) * 2018-11-02 2019-04-02 浙江工商职业技术学院 一种套管型二次顶出机构
CN114734587A (zh) * 2022-04-11 2022-07-12 杭州友成机工有限公司 带二次顶出且采用斜顶脱模结构的注塑模具及其控制方法

Cited By (3)

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CN114734587A (zh) * 2022-04-11 2022-07-12 杭州友成机工有限公司 带二次顶出且采用斜顶脱模结构的注塑模具及其控制方法
CN114734587B (zh) * 2022-04-11 2024-02-20 杭州友成机工有限公司 带二次顶出且采用斜顶脱模结构的注塑模具及其控制方法

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