JPH06218778A - 突き出し機構付き金型 - Google Patents

突き出し機構付き金型

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JPH06218778A
JPH06218778A JP1193493A JP1193493A JPH06218778A JP H06218778 A JPH06218778 A JP H06218778A JP 1193493 A JP1193493 A JP 1193493A JP 1193493 A JP1193493 A JP 1193493A JP H06218778 A JPH06218778 A JP H06218778A
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JP
Japan
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mold
fixed
pin
hole
cavity
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JP1193493A
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Mitsuhiro Obara
光博 小原
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/4005Ejector constructions; Ejector operating mechanisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/4005Ejector constructions; Ejector operating mechanisms
    • B29C45/401Ejector pin constructions or mountings
    • B29C2045/4015Ejector pins provided with sealing means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定型にも突き出し機構を有するとともに、
固定型を構成する2つの型体部材を開閉できる金型に関
する。型体部材を閉じるとき、突き出しピンを円滑に組
み込めるようにする。 【構成】 固定型1は、第2固定側スペーサーと第2固
定側受け板16との間で開閉できる。第2固定側スペーサ
ー側に、突き出しピン56を組み込んだ突き出しピン56
は、第2固定側受け板16およびキャビティ入子20の挿通
孔81に通してある。この挿通孔81は、キャビティ3側端
部が突き出しピン56と同径の小径孔82となっており、残
りがより径の大きい大径孔83となっている。この大径孔
83の、突き出し板53,54側の端部にOリング85を小径孔
82と同軸的に設けてある。 【効果】 Oリング85の案内により、突き出しピン56と
小径孔82とが同軸になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂の射出成形などに
用いられる突き出し機構付き金型に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂の射出成形においては、まず固定型
と可動型とを型閉した後、固定型と可動型との間に形成
された製品形状のキャビティに溶融樹脂を充填する。つ
いで、このキャビティに充填された樹脂が固化した後、
型開して、成形品を取り出す。このとき、通常は、固定
側よりも可動側で離型抵抗がより大きい設定となってお
り、型開に伴い、成形品はまず固定型から離れ、つい
で、可動型側に設けられた突き出し機構により突き出さ
れて可動型から離れる。ところが、成形品の形状などに
よっては、例えば、成形品の断面形状が固定側と可動側
とで対称になっているような場合には、型開の当初に、
成形品が可動側についていくとは限らない。このような
場合には、固定型にも突き出し機構を設け、型開の当初
に、成形品を確実に固定型から離型させるようにしてい
る。
【0003】ここで、固定型にも突き出し機構を有する
従来のホットランナー金型の一例を図2に基づいて説明
する。同図において、1は固定型、2は可動型であり、
型体であるこれら固定型1および可動型2は、図示上下
方向へ開閉して型閉時に製品形状のキャビティ3を内部
に複数形成するものである。前記固定型1は、成形機の
固定側プラテンに取り付けられる固定側取付板6の図示
下側に第1固定側スペーサー7がボルト8により固定さ
れている。この固定側スペーサー7の下側に第1固定側
受け板9がボルト10により固定されている。この第1固
定側受け板9の下側に第2固定側スペーサー11がボルト
12により固定されている。さらに、この第2固定側スペ
ーサー11の下側に第2固定側受け板16があり、この第2
固定側受け板16の下側に固定側型板17がボルト18により
固定されている。そして、これら第2固定側受け板16お
よび固定側型板17は、ボルト19により第2固定側スペー
サー11に固定されている。第2固定側受け板16には、固
定側型板17内に埋め込まれキャビティ3を形成するキャ
ビティ入子20がボルト21により固定されている。また、
前記固定側取付板6には、成形機のノズルが接続される
スプルーブッシュ26が固定されている。また、固定側取
付板6と第1固定側受け板9との間には、ヒーターを内
蔵したマニホールド27が固定されており、このマニホー
ルド27内に形成されたランナー28が前記スプルーブッシ
ュ26内のスプルー29に連通している。一方、マニホール
ド27の下側には、スピアー31を内蔵した複数のスピアー
ブッシュ32が接続されており、これらスピアーブッシュ
32内に前記ランナー28の最終分岐路が各々連通してい
る。前記スピアーブッシュ32は、第1固定側受け板9を
貫通し、第2固定側受け板16および固定側型板17に貫通
形成された貫通孔33の上部に下側先端部が嵌合してい
る。この貫通孔33の先端部は、キャビティ3へ開口する
ゲート34になっている。このように構成された固定型1
において、第2固定側受け板16および固定側型板17から
なる第1の型体部材36は、固定側取付板6を成形機の固
定側プラテンに取り付けたまま、ボルト19を外すのみに
より、第2固定側スペーサー11よりも図示上側の第2の
型体部材37に対して上下方向に開閉できるようになって
いる。以下、固定型1と可動型2との間の分割面を第1
のパーティングラインPL1 というのに対して、第2固定
側スペーサー11と第2固定側受け板16との間の分割面を
第2のパーティングラインPL2 ということにする。な
お、第1固定側受け板9と第2固定側スペーサー11との
間に固定されたガイドピン38が第2固定側受け板16およ
び固定側型板17を上下方向に摺動自在に貫通している。
【0004】一方、前記可動型2は、成形機の可動側プ
ラテンに取り付けられる可動側取付板41の図示上側に可
動側スペーサー42を介して可動側受け板43がボルト44に
より固定されている。この可動側受け板43の上側には、
可動側型板45がボルト46により固定されているととも
に、この可動側型板45内に埋め込まれキャビティ3を形
成するコア入子47がボルト48により固定されている。
【0005】また、前記固定型1には、成形品を固定型
1側から離型させる固定側突き出し機構51が設けられて
おり、可動型2には、成形品を可動型2側から離型させ
る可動側突き出し機構52が設けられている。ここで、ま
ず固定側突き出し機構51の構成を説明する。両固定側受
け板9,16間に位置して第2固定側スペーサー11内に
は、一対の突き出し板53,54が図示上下方向に可動に支
持されている。これら突き出し板53,54は、ボルト55に
より互いに固定されている。そして、突き出し板53,54
に固定された突き出しピン56が、下方へ突出し、第2固
定側受け板16およびキャビティ入子20を貫通している。
そして、突き出しピン56の先端面は、キャビティ3に臨
んで位置するものである。より詳しく説明すると、図3
に示すように、キャビティ3側の突き出し板54には、断
差面57で繋がった小径孔58と大径孔59とが同軸的に貫通
形成されており、突き出しピン56の基部のフランジ60が
断差面57と突き出し板53とにより軸方向から挟まれて固
定されている。なお、小径孔58および大径孔59の径は、
それぞれ突き出しピン56およびそのフランジ60の径より
も1〜2mm程度大きくなっている。また、第2固定側受
け板16およびキャビティ入子20に貫通形成され突き出し
ピン56が軸方向に挿通する挿通孔61も、小径孔62と大径
孔63とこれら両者を繋ぐテーパー孔64とからなってい
る。小径孔62は、キャビティ3に臨む位置にある短いも
ので、突き出しピン56と同径である。これに対して、大
径孔63の径は、突き出しピン56の径よりも1〜2mm程度
大きくなっている。突き出し板54の小径孔58および大径
孔59や受け板16の大径孔63が、突き出しピン56よりも大
径になっているのは、組立時に寸法誤差を吸収したり、
摺動抵抗を減らしたりすることを目的としたものであ
る。これに対して、キャビティ3に臨む小径孔62のみ
は、成形品にバリが生じるのを防ぐために、突き出しピ
ン56と同径でなければならない。また、図2に示すよう
に、突き出し板53,54は、第1固定側受け板7に設けら
れた突き出しばね65により第2固定側受け板16の方へ付
勢されている。さらに、突き出し板53,54には、リター
ンピン66が固定されており、このリターンピン66は、第
2固定側受け板16および固定側型板17を貫通している。
一方、可動側型板45には、リターンピン66に突き当たる
リターンピン受け67が固定されている。
【0006】一方、可動側突き出し機構52も、固定側突
き出し機構51とほぼ同様の構成になっている。すなわ
ち、可動側取付板41と可動側受け板43との間に、ボルト
71により互いに固定された突き出し板72,73が図示上下
方向へ可動に支持されており、これら突き出し板72,73
に基部が固定された突き出しピン74が可動側受け板43お
よびコア入子47を貫通している。そして、突き出しピン
74の先端面は、キャビティ3に臨んで位置するものであ
る。また、突き出し板72,73には、リターンピン75が固
定されており、このリターンピン75は、可動側受け板43
および可動側型板45を貫通している。一方、固定側型板
17には、リターンピン75に突き当たるリターンピン受け
76が固定されている。さらに、突き出し板72,73は、可
動側受け板43との間に設けられたリターンばね77により
可動側取付板41の方へ付勢されている。
【0007】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。成形に際しては、固定型1と可動型2とを型
閉した状態で、成形機のノズルから溶融樹脂を射出す
る。この溶融樹脂は、スプルー29、マニホールド27のラ
ンナー28および貫通孔33を通り、ゲート34から固定型1
と可動型2との間に形成されたキャビティ3内に充填さ
れる。ついで、このキャビティ3内に充填された樹脂が
固化した後、固定型1と可動型2とを型開し、成形品を
取り出す。この型開に伴い、まず固定側突き出し機構51
において、突き出しばね65により押されて、突き出し板
53,54が第2固定側受け板16の方へ移動する。これによ
り、突き出し板53,54とともに軸方向へ移動する突き出
しピン56が成形品を突き出し、この成形品がキャビティ
入子20から離れる。その後、可動側突き出し機構52にお
いて、成形機の突き出しロッドが突き出し板72,73を押
すことにより、この突き出し板72,73が可動側受け板43
の方へ移動する。これにより、突き出し板72,73ととも
に軸方向へ移動する突き出しピン74が成形品を突き出
し、この成形品がコア入子47から離れる。なお、その
後、再び型閉が行われて、成形が繰り返されるが、型閉
に伴い、固定側突き出し機構51において、リターンピン
受け67がリターンピン66を押すことにより、突き出しば
ね65に抗して、突き出し板53,54が第1固定側受け板9
の方へ戻る。また、可動側突き出し機構52において、リ
ターンばね77の付勢と、リターンピン受け76がリターン
ピン75を押すこととにより、突き出し板72,73が可動側
取付板41の方へ確実に戻る。
【0008】ところで、スピアーブッシュ32および貫通
孔33内の樹脂は、スピアー31などの加熱により常時溶融
状態に保たれるが、成形を繰り返すにつれて、スピアー
ブッシュ32および貫通孔33の内周部には、樹脂の硬化層
ができていく。この樹脂の硬化層は、色替えなどに際し
て適宜取り除かなければならない。この樹脂の硬化層の
除去は、固定側取付板6を成形機の固定側プラテンに取
り付けたままできる。すなわち、固定型1と可動型2と
を型開した状態で、ボルト18を外し、第2パーティング
ラインPL2 において、第2固定側受け板16および固定側
型板17を第2固定側スペーサー11から引き離す。この状
態で、前記樹脂の硬化層を引き抜いて除去できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固定側突き
出し機構51の突き出し板53,54は、第1固定側受け板9
側に組み込まれたものであるから、前述のように第2固
定側スペーサー11から第2固定側受け板16および固定側
型板17を離したときには、図3(b)に示すように、こ
れら第2固定側受け板16およびキャビティ入子20の挿通
孔61から突き出しピン56が抜けることになる。そして、
第2固定側受け板16および固定側型板17を再び第2固定
側スペーサー11に取り付けるときには、挿通孔33に再び
突き出しピン56を挿入しなければならない。ところが、
突き出し板54の小径孔58および大径孔59の径がそれぞれ
突き出しピン56およびそのフランジ60の径よりも大きく
なっており、突き出しピン56が突き出し板53,54に対し
て径方向には押さえられていないため、図3(b)に鎖
線で示すように、突き出しピン56は、自重などにより、
突き出し板53,54に対して径方向にずれたり、撓んだり
しやすい。そのため、挿通孔61の大径孔63の径が突き出
しピン56の径より1〜2mm程度しか大きくないこともあ
って、第2固定側スペーサー11に第2固定側受け板16お
よび固定側型板17を取り付けるとき、挿通孔61に突き出
しピン56がうまく入らない問題がある。また、入って
も、突き出しピン56は、小径孔82に嵌合されるまでは挿
通孔61内で芯合わせされないため、突き出しピン56の先
端が挿通孔61中のテーパー孔64に突き当たり、破損や磨
耗を生じるおそれがある。突き出しピン56の先端が破損
や磨耗を生じれば、成形品にバリなどの不都合が生じ
る。
【0010】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、突き出し機構の設けられた型体が互いに
開閉可能な第1の型体部材および第2の型体部材からな
り、第2の型体部材側に組み込まれた突き出しピンが第
1の型体部材の挿通孔に挿通される突き出し機構付き金
型において、開いた第1の型体部材および第2の型体部
材を再び閉じるとき、突き出しピンを挿通孔に、円滑に
かつ損傷などを生じることなく、挿通できるようにする
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、互いに開閉し型閉時に内部にキャビティ
を形成する複数の型体と、この型体に設けられ型開時に
成形品を突き出しピンにより離型させる突き出し機構と
を備え、この突き出し機構が設けられた型体は、キャビ
ティ側の第1の型体部材と、この第1の型体部材に対し
て前記突き出しピンの軸方向へ開閉可能な第2の型体部
材とを有し、前記突き出し機構は、前記第2の型体部材
側に前記突き出しピンをその軸方向へ可動に設けるとと
もに、前記第1の型体部材にキャビティに臨ませて貫通
形成され前記突き出しピンが軸方向に挿通される挿通孔
を有する突き出し機構付き金型において、前記挿通孔
は、前記キャビティ側端部が突き出しピンと断面形状の
等しい小孔になっているとともに、残りの部分が突き出
しピンよりも断面形状の大きい大孔になっており、この
大孔の周辺部に、内周の形状が突き出しピンの断面形状
とほぼ等しく弾性を有するリングを前記小孔と同軸的に
設けたものである。
【0012】
【作用】本発明の突き出し機構付き金型では、複数の型
体を型閉した状態で、これら型体間に形成されたキャビ
ティに樹脂を充填し、このキャビティに充填された樹脂
が固化した後、型開して、キャビティ内で固化した樹脂
である成形品を取り出す。この取り出し時、型体に設け
られた突き出し機構が突き出しピンにより成形品を離型
させる。すなわち、型体のうちの第2の型体部材に設け
られた突き出しピンがその軸方向へ移動し、成形品をキ
ャビティ側の第1の型体部材から突き出す。ところで、
色替えや異物の除去などのために第1の型体部材と第2
の型体部材とを開いたとき、突き出しピンが第1の型体
部材の挿通孔から抜け、さらに、こうして支えを失った
突き出しピンが径方向にずれたり、撓んだりしても、第
1の型体部材と第2の型体部材とを再び閉じるとき、突
き出しピンは、挿通孔の大孔内に円滑に入る。さらに、
突き出しピンは、大孔内のリングに達するが、突き出し
ピン自体がずれたり、傾いたりしていても、弾性を有す
るリングにより案内されて、このリングを貫通するのに
伴い、挿通孔のキャビティ側端部の小孔と同軸に矯正さ
れる。したがって、突き出しピンは、これと断面形状が
等しい小孔まで円滑に入る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の突き出し機構付き金型の一実
施例について、図1を参照しながら説明する。なお、本
実施例の金型は、先に説明した図2および図3に示す金
型とほぼ同様の構成を有しているので、対応する部分に
は同一符号を付して、その説明を省略する。本実施例の
金型においては、固定側突き出し機構51において、細長
い円柱形状の突き出しピン56の挿通する、第2固定側受
け板16およびキャビティ入子20の挿通孔81が、やはり円
柱形状の小孔である小径孔82と、円柱形状の大孔である
大径孔83と、これら両者を繋ぐテーパー孔84とからなっ
ている。挿通孔81におけるキャビティ3に臨む端部をな
す小径孔82は、突き出しピン56と同径になっているが、
大径孔83は、径が突き出しピン56の径の2倍程度と従来
よりもさらに大きくなっている。また、前記大径孔83に
おける突き出し板53,54側の端部の周辺部には、弾性体
であるゴム製の円環状のOリング85が設けられている。
すなわち、大径孔83の周面に円環状凹溝86が形成されて
おり、この円環状凹溝86に断面円形状のOリング85の外
周部が嵌合されている。このOリング85は、内径が突き
出しピン56とほぼ同径になっており、前記小径孔82と同
軸的に位置している。
【0014】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。色替えや異物を除去したりするときには、取
付板6,41を成形機のプラテンに取り付けたまま、型開
状態で、ボルト19を外し、第2パーティングラインPL2
において、第2固定側受け板16および固定側型板17を第
2固定側スペーサー11から引き離し、必要な作業を行
う。このとき、図1(b)に示すように、固定側突き出
し機構51の突き出しピン56は、第2固定側受け板16およ
びキャビティ入子20の挿通孔81から抜ける。この状態
で、支えを失った突き出しピン56は、自重などにより、
突き出し板53,54に対して径方向にずれたり、撓んだり
し得る。この場合、第2固定側スペーサー11に第2固定
側受け板16および固定側型板17を再び取り付けるとき、
突き出しピン56は、当初挿通孔81に対して芯ずれを生じ
ているが、挿通孔81における突き出し板53,54側の大径
孔83の径が十分大きくなっているので、この大径孔83内
に円滑に入り、突き出しピン56の先端が挿通孔81の入口
部につかえたりしない。ついで、突き出しピン56は、O
リング85に達するが、突き出しピン56自体がずれたり、
傾いていたりしても、弾性を有するOリング85により案
内されて、このOリング85を貫通するのに伴い、小径孔
82を含めた挿通孔61と同軸に矯正される。したがって、
最終的に突き出しピン56の先端部は、テーパー孔84に突
き当たることなく、円滑に小径孔82内に嵌合する。こう
して、突き出しピン56は、円滑に挿通孔81内に組み込ま
れる。これとともに、突き出しピン56の先端が挿通孔81
の入口部やテーパー孔84部分につかえたりせず、また、
突き出しピン56の先端が突き当たるのは弾性を有するO
リング85のみなので、突き出しピン56の先端の損傷、磨
耗も防止できる。したがって、この損傷、磨耗によるバ
リ発生などの成形不良も防止できる。また、Oリング85
は弾性を有するので、このOリング85の変形により寸法
誤差を吸収でき、寸法誤差があっても、突き出しピン56
を挿通孔81に組み込める。
【0015】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、Oリング85を全体として円環状でかつ
断面円形状のものとしているが、リング全体の形状は、
突き出しピンの断面形状に合わせればよく、また、リン
グの断面形状は、3角形状などにしてもよい。さらに、
リングの材質も、ゴムに限るものではなく、適度の弾性
を有する適宜の材料を使える。また、突き出し板の駆動
手段は、ばねに限るものではなく、油圧シリンダー装置
などでもよい。また、前記実施例の金型では、第1固定
側受け板9と第2固定側受け板16との間に、固定側突き
出し機構51の突き出し板53,54を設けているが、突き出
し板を固定側取付板内に組み込んだものなどであっても
よい。さらに、前記実施例の金型は、スピアーシステム
のものであったが、バルブシステムのものなどであって
もよい。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、突き出し機構の設けら
れた型体が互いに開閉可能な第1の型体部材および第2
の型体部材からなり、第2の型体部材側に突き出しピン
が組み込まれ、この突き出しピンが第1の型体部材の挿
通孔に挿通される突き出し機構付き金型において、挿通
孔は、キャビティ側端部が突き出しピンと断面形状の等
しい小孔になっているのに対して、残りの部分は突き出
しピンよりも断面形状の大きい大孔とし、この大孔の周
辺部に、内周の形状が突き出しピンの断面形状とほぼ等
しく弾性を有するリングを前記小孔と同軸的に設けたの
で、両型体部材を開いたとき、突き出しピンが第1の型
体部材の挿通孔から抜けて、径方向にずれたり、撓んだ
りしても、第1の型体部材と第2の型体部材とを再び閉
じるとき、リングの案内により、突き出しピンを円滑に
挿通孔内に入れられるとともに、この突き出しピンの先
端の損傷、磨耗も防止でき、この損傷、磨耗による成形
不良も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の突き出し機構付き金型の一実施例を示
す、突き出しピン付近の断面図である。
【図2】従来の突き出し機構付き金型の一例を示す断面
図である。
【図3】同上突き出しピン付近の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 固定型(型体) 2 可動型(型体) 3 キャビティ 36 第1の型体部材 37 第2の型体部材 51 固定側突き出し機構(突き出し機構) 56 突き出しピン 81 挿通孔 82 小径孔(小孔) 83 大径孔(大孔) 85 Oリング(リング)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に内部にキャビティ
    を形成する複数の型体と、この型体に設けられ型開時に
    成形品を突き出しピンにより離型させる突き出し機構と
    を備え、この突き出し機構が設けられた型体は、キャビ
    ティ側の第1の型体部材と、この第1の型体部材に対し
    て前記突き出しピンの軸方向へ開閉可能な第2の型体部
    材とを有し、前記突き出し機構は、前記第2の型体部材
    側に前記突き出しピンをその軸方向へ可動に設けるとと
    もに、前記第1の型体部材にキャビティに臨ませて貫通
    形成され前記突き出しピンが軸方向に挿通される挿通孔
    を有する突き出し機構付き金型において、前記挿通孔
    は、前記キャビティ側端部が突き出しピンと断面形状の
    等しい小孔になっているとともに、残りの部分が突き出
    しピンよりも断面形状の大きい大孔になっており、この
    大孔の周辺部に、内周の形状が突き出しピンの断面形状
    とほぼ等しく弾性を有するリングを前記小孔と同軸的に
    設けたことを特徴とする突き出し機構付き金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230350A (ja) * 1998-02-12 1999-08-27 Fujikura Rubber Ltd 液状ゴム材料によるoリングの成形離型装置
JP2010052322A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Daiwa Kasei Kogyo Kk 射出成形機
JP2017097979A (ja) * 2015-11-19 2017-06-01 富士電機機器制御株式会社 電磁接触器

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JP2010052322A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Daiwa Kasei Kogyo Kk 射出成形機
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